ジョージ・クレーマー刑事

ブルース・カービー Bruce Kirby

コロンボ警部の良き相棒として、多数の作品に登場

刑事コロンボシリーズでは、4作品に登場。特定のレギュラー出演者を持たない本シリーズでは、準レギュラーと呼んでよいキャラクターです。コロンボ警部の補佐役として重要な役目などを任されますが、ウイルソン刑事のようには彼を尊敬しておらず、「変人」を見るような目つきの時もありますが、二人の性格の違いがかえってユーモラスに描かれています。

初登場時は「デーブ・クレーマー」

初登場となった「祝砲の挽歌」では、同僚の刑事(マイク・ラリー)から「デーブ」と呼ばれています。一般的には「ジョージ・クレーマー」が定着していて、「さらば提督」では刑事仲間から親しみを込めて「おい、ジョージ」と呼ばれていました。

新シリーズでも健在

新シリーズでは、ノンクレジット扱い(51話「だまされたコロンボ」)で再登場し、52話「完全犯罪の誤算」では、かつてのように愛すべき「クレーマー刑事」と再会できます。やはり、コロンボ警部の相棒はクレーマー刑事!ですね。

クレーマー刑事ではない!

クレーマー刑事になる前、18話「毒のある花」では、化粧品会社で働いている男:実験の残骸を燃やす役でも出演しています。また43話「秒読みの殺人」では、なぜかテレビを修理する電気屋さんの役(写真)で登場しています。

ブリンドル刑事って?

新シリーズの65話「奇妙な助っ人」では、役柄ではほぼクレーマー刑事なのに、なぜか「フィル・ブリンドル刑事」として出演しています。これは「グローバー刑事=バーノン刑事」よりも深い意図を感じます。

息子のブルーノも出演

28話「祝砲の挽歌」には息子のブルーノ・カービーもモーガン候補生の役で登場しています。カービー親子の競演というパワープレイが早くも実現しています。

*ブルース・カービーさんは、2021年1月24日に亡くなりました。95歳だったそうです。

追記:2021年1月31日

ウイルソン刑事

ボブ・ディシー Bob Dishy

11話「悪の温室」
36話「魔術師の幻想」
ウイルソン刑事は11話「悪の温室」で、登場の場面から事件解決までコロンボ警部を補佐、あるいは捜査の指揮をとっていました。最新の科学捜査を得意分野とし、コロンボ警部から「ハリキリボーイ」と冷やかされています。36話「魔術師の幻想」にも登場します。

ウイルソン刑事のポジション

コロンボシリーズでは事件解決の流れに影響する刑事役の起用は珍しいのですが、このウイルソン刑事は特に印象に残る人で、他の刑事に比べて明らかに別格です。出演の同僚刑事の中で最もコロンボ警部を尊敬しています。先進メカに強いエリート刑事ですが、どこかピント外れで冴えないキャラクターに描かれています。これは、コツコツと足で情報を集めて矛盾点を探すという「コロンボ警部の捜査手法」を、かえって際立たせる役目も担っています。

日本語版吹き替えの声優は野本礼三さん。ウイルソン刑事のキャラクターにぴったりの言い回しでした、お見事です。野本さんはアンダーソン検死官などの俳優「ハーヴェイ・ゴールド」の声も担当されました。またアニメ「ドカベン」で徳川監督(徳川家康)の声を担当されたことでも知られます。

加筆:2017年12月22日

ダフィー警部

ジョン・フィネガン John Finnegan

18話「毒のある花」刑事(名前なし)
25話「権力の墓穴」ダフィー警部
18話「毒のある花」、25話「権力の墓穴」で登場するコロンボ警部の相棒ダフィー警部。複数回登場する同僚刑事としては、地位的にも高い方だと思われます。「権力の墓穴」では強盗事件担当の警部として、コロンボに鋭い助言もしています。(コロンボ「壁に当たっちゃってね」ダフィ「そりゃ、当たるだろうさ」の会話も面白い)

刑事引退後には、レストランの店主に転職?

後にコロンボ警部常連のお店「バーニーの店」のオーナーに転職します。(笑)バーニー氏については→ジョン・フィネガンに記事を書きます。

加筆:2020年8月2日

グローバー刑事・バーノン刑事

ロバート・カーンズ Robert Karnes

11話「悪の温室」:グローバー刑事
20話「野望の果て」:バーノン刑事
無口なタイプの刑事だが、相手の言葉に対してはちゃんと反応します。年齢の割には昇進していないと思われ、年下の同僚に使われる場面もあります。それが時として不満げな態度に映ることもありますが、根が正直なゆえの反応だと思われます。2度の出演で役名は違いますが、同一人物と思って良いです。

加筆:2010年4月24日 

バーク刑事B

ジェローム・グアルディノ

41話「死者のメッセージ」
43話「秒読みの殺人」
47話「狂ったシナリオ」
同名の刑事役としては「クレーマー刑事」に次ぐ出演回数を誇ります。温和な性格で、コロンボ警部の良き話し相手になってくれます。上記にの他に、45話「策謀の結末」で、コロンボ警部から「船の出港を差し止める」よう、電話で指示されていて「名前だけ」出演しています。

また、32話「忘れられたスター」にも別役で出演しています。コロンボ警部に呼び出されて、射撃のテストの代役を引き受ける刑事の役です。名前はハリスですが、役柄の雰囲気からバーク刑事とは別人だと思われます。

新シリーズの47話「狂ったシナリオ」では、少し老けたバーク刑事と再会することができます。海岸で被害者レニー・フィッシャーのベルトを眺めるシーンです。

加筆:2010年10月03日 

オルテガ警部(ロハス刑事)

ロハス刑事

ロハス刑事20話「野望の果て」前半で選挙対策室の駐車場から立ち去るヘーワード(本当はストーン)の車を追いかけ、跳ねられそうになるのがロハス刑事:ジェイ・バレラです。その後は2度と失敗しないよう、ギラギラした目つきでヘイワードに張り付いて護衛する姿がとても印象的。

オルテガ警部

オルテガ警部33話「ハッサン・サラーの反逆」では領事館の事件現場を仕切るオルテガ警部もジェイ・バレラです。ロハス刑事同様、ヒゲがよく似合うメキシコ系の警察官で同じ人だと思いたい!なかなかの存在感で好きなキャラクターです。

ホフマン刑事

マイケル・ストロング
Michael Strong
27話「逆転の構図」で終止コロンボ警部を補佐します。コロンボ警部の「ダシュラーの前歴を見ろ、どこにも奴が馬鹿だったとは書いてない」に対し誰でもミスは犯すもの「だから務所が大入り満員なんでさぁ」と答えたのは面白い。ラストシーンで「君、今の行動を目撃したね!」のシーンでも特に印象に残る刑事。

加筆:2010年4月24日

ミラー刑事

ジョン・ミラー

39話「黄金のバックル」に登場します。事件現場での初動捜査で自らの推理を展開するが、コロンボ警部に全否定されています。コロンボ警部は捜査のの手がかりを得たいため、被害者が訪れた美容院で髪の毛をカットしてもらいます。その時持ち合わせが無かったので、このミラー刑事にお金を借りていました。

アルビンスキー刑事

デニス・デューガン Dennis Dugan

37話「さらば提督」
63話「4時02分の銃声」監督
37話「さらば提督」で、シオドア・アルビンスキー刑事を演じた「デニス・デューガン」は、その後の作品「4時02分の銃声」で監督をつとめています。さらには(1973年 – 1987年の間)「ジョイス・ヴァン・パタン」の夫だったそうです。彼女は27話「逆転の構図」、39話「黄金のバックル」に出演している重鎮女優ですね。

アンダーソン検死官

32話「忘れられたスター」
33話「ハッサン・サラーの反逆」

ハーヴェイ・ゴールド Harvey Gold

アンダーソン検死官を演じたのは俳優ハーヴェイ・ゴールドです。「ハッサン・サラーの反逆」のクレジットは単に「検死官」です。ヒゲの有無こそあれ両者とも「アンダーソン検死官」と呼んで良いと思います。検死官としては、セリフ付きで印象に残るキャラクターです。27話「逆転の構図」ではカメラ店のハリー・ルイス役でも出演しています。

日本語の吹き替えは「野本礼三」さんで、ウイルソン刑事(ボブ・ディシー)の声と同じです。この野本礼三さんの声がとても素敵なので俳優ハーヴェイ・ゴールドも印象に残りました。声優:野本さんはテレビアニメドカベンの「徳川監督」としても知られます。

オーガスト部長(サンプソン警部)

ビル・ザッカート Bill Zuckert

27話「逆転の構図」にTV版でカットされましたが「おお、コロンボじゃないか」と優しく接していました。この時は「サンプソン警部」という名前らしいです。コロンボ警部とはけっこう仲が良さげな関係でした。

オーガスト部長

一方の33話「ハッサン・サラーの反逆」では会議の席でコロンボ警部に「さっさと失せろ」と冷たくあたる「オーガスト部長」。この時はコロンボに目くじらを立てています。

お父さん役で再登場

またこの俳優さんビル・ザッカートは、警察を定年退職後(かどうかわかりませんが)55話「マリブビーチ殺人事件」のお父さん(Farther)役で再開できます。

加筆:2020年8月2日

ジョージ・ジョンソン検死医

スティーヴン・ギルボーン Steven Gilborn

54話「華麗なる罠」
56話「殺人講義」
57話「犯罪警報」
58話「影なき殺人者」

54話「華麗なる罠」でコロンボ警部のインチキ実験に立ち会った検死官ジョンソン[スティーヴン・ギルボーン]。その後も立て続けに出演し、新シリーズのみで合計4回登場します。「鼻眼鏡」がとても印象的な風貌と、ユーモアたっぷりの口調でとても気持ちの良い俳優さんです。

デガルモ刑事

リチャード・リール Richard Riehle

67話「復讐を抱いて眠れ」
68話「奪われた旋律」
新シリーズ最後の2作品でコロンボ警部を補佐するのが、デガルモ刑事。このように年配の刑事が登場する回は、捜査シーンに落ち着いた雰囲気を感じさせ、けっこう好きです。俳優リチャード・リールは、wikiに日本語ページを持つ程の人物で、映画「ブラック・レイン(1989)」にクラウンという役でクレジットされています。