- 宇宙大作戦(スタートレック)と刑事コロンボ。
- フィールディング・チェイス「メルセデス・ベンツ・500SL」
- ビクトリア・チェイス 「BMW・325i・クーペ」
ウィリアム・シャトナー+矢島正明さんが実現
犯人はかのカーク船長ことウィリアム・シャトナー。今回はこの主人公の圧倒的なキャラクター描写に尽きます。しかも吹き替えの矢島正明さんは絶品。短気で怒鳴り散らしたかとおもったら、猫なで声で電話をかけるなど、ばっちり楽しませてくれました。矢島さんは、ロバート・ヴォーン(29話「歌声の消えた海」のダンジガー、37話「さらば提督」のチャーリー・クレイ)も持ち役としていましたが、この2作とも西沢利明さんが担当されています。
カーク船長 vs 刑事コロンボ
カーク船長と刑事コロンボの競演というだけでも、他に何も必要ないほど「濃い」状況。冒頭のラジオ番組放送シーンで「カーク船長がチャーリーからの電話を受ける」というシーンにも少し「ニヤリ」でした。
怪物「フィールディング・チェイス」
少し大袈裟なトーンの吹き替えと評される石田太郎さんですが、今回のトーンは矢島正明さんとの絡みもあり、けっこう良い雰囲気だったと感じました。その中でもエンディング近くのフィールディングの自宅で、ビクトリアの母の肖像画に対し「温かい人柄が偲ばれますなー」と、小馬鹿にしたような台詞まわしは絶妙でした。
久々の「こうなったらコロンボを殺してしまえ」
さらには解決シーンでは、コロンボのウソにおびき出されたあげく犯行を暴かれ、この際「コロンボを殺してしまえ」と銃に手をかけるフィールディング・チェイス。可愛すぎます!このシーンで、クラクションを鳴らすピーター・フォークの演技は絶品だと感じました。
原題は「Butterfly In Shades Of Grey」で直訳は「灰色のシェードの蝶」で意味不明。邦題の「4時02分の銃声」もイマイチな気がしますが、どうでしょうか。
モリー・ヘーガンが再登場
傲慢な独裁者が守りたかったもの…恐れたもの…
フィールディング・チェイスは政治アナリストとして成功をおさめていますが、その背景には「独裁者的」「手段を選ばない」ことで、多くの敵をつくります。そして相手から意に沿わない行動を示されると「お前を破滅させる」と恫喝するのです。非常に寂しい立場の成功者と言えます。しかも、溺愛する養女ビクトリアからも「パパに必要なのはパパだけ」と、愛情を拒絶されてしまいます。
自ら多くの敵を作り、敵対意識を糧に成功して来たフィールディングが最も恐れたもの…それは敵対者から及ぶ、愛するものへの復讐…だったんでしょうね。恨まれる人生を生きることは避けたいものです。
ブログ訪問者さんからの情報
監督の「デニス・デューガン」は、37話「さらば提督」で、シオドア・アルビンスキー刑事を演じました。さらには(1973年 – 1987年の間)「ジョイス・ヴァン・パタン」の夫だったそうです。彼女は27話「逆転の構図」、39話「黄金のバックル」に出演している重鎮女優ですね。
フィールディング・チェイスとジェリー・ウインタースの家の場所はコロンボマップでも見ることができます。
マリブ・ピア(フィールディング・チェイス邸)
サンタモニカ(ジェリー・ウインタースの家)
監督:デニス・デューガン
脚本:ピーター・S・フィッシャー
フィールディング・チェイス:ウィリアム・シャトナー(声:矢島正明)
ビクトリア・チェイス:モリー・ヘイガン(声:佐々木優子)
ジェリー・ウインタース:ジャック・ラウファー(声:堀内賢雄)
ゴードン・マディソン上院議員:ロビン・クラーク
ディードレ・ロス:ビバリー・リーチ
テッド・マローイ:マーク・ロナウ
ルー・ケイトン:リチャード・クライン
家政婦:デニス・クマガイ
加筆:2024年10月8日
やはりこのチェイス変な奴ですね。とうに二十歳を過ぎた養女を溺愛するあまり今でいうストーカー行為まがいの裏工作。やはり新時代のアメリカンサイコホラードラマの萌芽を意識した作りだったのか。邸宅の敷地の中にケーブルカーがあるというのも絵的には面白いけれどやっぱり変ですわな。いかにシャトナーがスタートレックの顔、カーク船長であり続けているとは言ってもやはり彼も何十年経っても変な俳優ですね。
コロンボが携帯を手にするあたり、時代を感じます。
もしピーターさんがもっと長生きなさってたら、インターネットとかツイッターを駆使する話とかも作られたかも。
ざっと読みましたが、私が気が付いた内容は、皆さん気が付いていますね。
車を止めるならジャガイモとか、ABBAとか。
ジャガイモについてはネタがあるので、指輪の爪痕に書きに行きます。
最後の場面ですけど、
公僕の警察官が容疑者の車に細工する、というところは多少のキズだと思います。
コロンボ警部は部下から絶大な信頼をおかれているので、無いこともないですが。
私はバイクの一団は、犯人が追い込んだ上院議員の雇った殺し屋かと思いました。
政治家を罠にかけたなら、普通にあり得る話だと思います。
コロンボ(と隠れていた部下)が一網打尽にするとか、ストーリーが長すぎるかも。
ウィリアム・シャトナーとスタートレックの共演者とは、役柄ではなく役者同士としては、レナード・ニモイを除き微妙な関係だったといわれていて、スタートレックの秀逸なパロディーであり、またトレッカー愛溢れるオマージュ映画『ギャラクシー★クエスト』(1999)(シガニー・ウィーバーも重要な役どころで出演している)で、彼の私生活(映画では離婚後の独身時代の設定のよう)でのそんな彼が周囲から嫌われていた一面を、序盤等で半分茶化して描いていたことを思い出し、約10年ぶりにこの作品をDVDで観てみましたが、やっぱり楽しく笑えて大好きな映画でした(笑)。
4度の結婚歴と4度の離婚歴があるシャトナーはまた、若いころ、ラジオ DJ としても、レギュラー番組を持っていた経験があるそうで、その意味でも、「4時02分の銃声」での犯人:フィールディング・チェイスは、嫌われキャラも含め、案外シャトナーの実像に近いのかも知れないですね。吹き替え版では、カーク船長の声だった矢島正明さんが、相変わらず、いい味を出していました。
フィールディング・チェイスは、まるでシューマンのピアノ曲「クライスレリアーナ」が聞こえてくるような、複雑で多面体的で謎が多い性格でした。作家志望の養女への屈折した心情とか、上院議員への嫌がらせとか、隠し事が多いくせに、公衆の面前で直情径行でいきなり相手を殴って目立つとか、まあ、人気スターの裏側、いやスターでなくても、所詮、僕ら人間なんて、皆どこか、心にそんな暗闇を抱えて生きている存在なのかも知れません。
ストーリーでは、サイクリング中の若者に変装した警官の一団の一人が、犯人の自動車が故障するように車の下部に潜り込んで細工するシーンを先に視聴者に見せてしまう演出はいただけませんね。そのため、ラストシーンで、コロンボがあっと言わせる驚きや意外性が半減したのはとても残念でした。
ところで、シャトナーは、2021年10月13日、90歳にして民間宇宙企業ブルー・オリジンの宇宙船「ニューシェパード」に搭乗、11分間の宇宙飛行を行い、この時点で宇宙飛行を行った最高齢の人物となったそうです。
ブラボー!! 凄い! 凄い! 素晴らしい快挙ですね!!
「嫌われる勇気」も、ここまで貫き通せば、人気俳優が扮した宇宙船の船長役だけに留まらず、いつか本物の宇宙飛行士になれることもあるんだという、大変説得力ある生き方を、シャトナー本人と傑作映画『ギャラクシー★クエスト』から学ぼうと、今回、強く決意しました(笑)。
シャトナーについては「幻の娼婦」のコメント欄にもYC-30様への返信として書かせていただきましたが、共演者からは嫌われていて、それを知っていると「ギャラクシー★クエスト」(私も大好き!)の楽しさが倍加しますね。
「スター・トレック」の大ファンでもある私は、以前、何人かの出演者の自伝を読みましたが、シャトナーは、他の俳優の触れてほしくないだろう過去を自著で暴露していたりして、「これでは嫌われるのも仕方ないだろうな」と思いました。
彼の演技のクサさや頭髪部分(の”変遷”)は昔から揶揄されていて、そうしたことを茶化す海外のサイトも見つかります。しかし本人はそんなことは意に介さず「オレ様」ぶりを発揮し続け、今も健在でついに宇宙まで行ってしまったので、何だかんだ言っても彼はやっぱり”大物”なのでしょうね。一方で”善人”のレナード・ニモイ(シャトナーと同年齢)は先に逝ってしまいました。ニモイもシャトナーとは本当に親しいというより、ニモイの方が「大人の対応」をしていたのだろうと想像します。
「4時02分」の原題”Butterfly in Shades of Grey”は、犯人の娘のことを何らかの意味で指していると思われるものの、それにしては殺害の動機がどうにも矮小に感じてしまいました。それを救っていたのがシャトナー演じる犯人だと思いますが、それだけに、私も終りの部分をもう少し意外性のあるものにしていたら、新シリーズの中でも印象的な一作になっただろうにと感じて残念です。
余談ですが、海外のサイトでは、フィールディング・チェイスのヒゲがシーンによって異なっているという指摘が見つかったりしますが、私もこのエピソードを最初に見た時に気になったほどで、アメリカの制作陣は大らかなんだな、と思ったものでした(笑)。
「ギャラクシー★クエスト」を思い出して久しぶりに観てみようと思ったことと、早速この回にコメントしてみたくなったのは、紛れもなく「幻の娼婦」のコメント欄で、tempus fugit様から、私が知らなかった情報の数々のご教示と、良い刺激を与えていただいた結果によるものです。ありがとうございました。
「ギャラクシー★クエスト」最高ですよね! 昔、疲れた時によく観て元気を貰ったものです。「スター・トレック」のファンの方で、まだ御覧になっていない方がいらっしゃったら、ぜひとも一見をおススメしたいですね。
>ニモイもシャトナーとは本当に親しいというより、ニモイの方が「大人の対応」をしていたのだろうと想像します。
あの映画でも、そんな感じで描いていましたよね(笑)。しかし、ミュージシャンでも俳優でそうですが、大物で超一流の人って、そういう変人・奇人ぶりが伝説になる人が多いですよね。シャトナーの変人ぶりも、きっと大物で超一流の証なのでしょう。
シャトナーが宇宙に行ったことは、昨年大きな話題になっていましたが、短時間とはいえ、あのお歳で、本当に凄いことです。我々に本物の元気を与えてくれますよね。
>海外のサイトでは、フィールディング・チェイスのヒゲがシーンによって異なっているという指摘
そう言われれば何となくそうですね!(笑) 今度観る時には、そこを、より細かくチェックしてみますね(笑)。
逮捕シーンの少し前、犯人の豪邸内でテレビのニュースショーのテーマとして流れて来た曲は「スタートレックのテーマ」ですよね?
ラストの辺り、車のエンジンがかからないようにするなら、マフラーにジャガイモ突っ込むほうが旧シリーズファンには嬉しかった(指輪の爪あとより)
所々でストップモーションになるのが意味不明でした
マフラーにジャガイモ、懐かしいですね!
コロンボが最後ワナに嵌るシーンですが、『構わん、急ごう』とでも言って、スルーされたらどうするつもりだっんでしょうね(笑)。
この犯人の性格からすると、むしろそのままやり過ごす可能性の方が高いと感じます。
ケイトンがビクトリアと話している時に言った「まさかマジですか?」という日本語訳は、人物設定上も状況的にもかなり違和感がありました。
冒頭のチャーリーとのやりとりはニヤリとしたいところですが、スタートレックのオリジナル英語版ではチャーリーではなくスコッティなので残念ながら今回はトリビュートではなく単なる偶然だったと思われます。
チャーリー好きでした。コロンボにも出て欲しかったな。
そうですね。「4時02分」のオリジナル英語音声でも「チャーリー」と発音してたので、ネタではないですね、やっぱり。
英語を日本語字幕で見ていますが、携帯使うとボケ防止ではなく、ガンになると言ってました。字幕とは真逆ですがその後の会話はうまくつながっていました。
携帯電話はボケ防止に良い。本当?
ピーターフォークは晩年、アルツハイマーに成ったと言われています。
と言うことは、彼はこのドラマの後、携帯を利用しなかったのでしょうか?
シャトナー演じる強烈キャラが本作の見どころですね。成功者の転落劇は王道で、安心して観ていられました。
冒頭の番組シーンで、オゾンホールをウソと断じていたのも時代を感じました。その後に特定フロンの規制が始まりましたよね。今でも社内の空調機の更新の度にマニフェストを作成してフロンガス回収量を報告していま〜す。
私も今回のは
旧シリーズを見ているかのような感じがしました。石田さんの声になかなか馴染めず、今は英語と日本語字幕で見ているのですが、前回の高畑淳子さん、今回の矢島正明さんと、ぼろんこさんがゲストの吹き替えを褒めるので、日本語でも見直すはめになります(笑)
本当ですね。
「ハドソン川の奇跡」の原題が「Sully」だとは知りませんでした。
見落としていました。
確かに、SullyでCA役で出ていました。
若い時以上に歳を取った方が素敵な女優です。
重複してごめんなさい。
チェイスさん、ゲイは異常な行動を取るっていきなりそんなこと言っちゃってオイオイ💧ってびびったザマス💧💧
でも合鍵は数人しか持ってないけど、電話についてウソついたけど、殺人の証拠ってなくない?
指紋とか無いから現場にいたって証明とか難しそう~
ところでコロンボが乗って登場するトロッコみたいなのに「ABBA」ってあってなんか嬉しかった ダンシングクィーン♪
ビクトリア役のモリーヘイガンは、私より1歳年上だとは。
なんか、親近感が湧きました。
ノースウエスト大学に通っていたから、役柄としては「狂ったシナリオ」より、今回の才媛の方が本人に近いのでしょうね。今回のストーリーの方が前回よりも印象に残っています。ちなみに、この当時の彼女は32歳です。
HPがあり、今も綺麗なレディとしてバリバリ現役で活躍しています。
まだどなたも書かれていないようですが、
主人公の養女役を演じておられるモリ―・ヘイガンさん、映画「ハドソン川の奇跡」で客室乗務員をされていますね。
同作品中のTV番組のインタビューを受けるシーンでは、ブルーの上着に黒のパンツスタイルです。
CAの皆さんそれなりの年齢のようですが、大変魅力的で好きなシーンです。
本当ですね。
「ハドソン川の奇跡」の原題が「Sully」だとは知りませんでした。
見落としていました。
確かに、SullyでCA役で出ていました。
若い時以上に歳を取った方が素敵な女優です。
カーク船長とコロンボの直接対決というだけで最初の放映時にワクワクしてたことを思い出しました。 でも 最後に「えっ?コロンボを銃で打つの?あり得ない」と思ったことも鮮明に覚えています。
全作品を見直している今、コロンボの命を狙うシーンがあるのはこの作品だけじゃないですか? どうでしょう?
こんばんは。コロンボの命を狙う犯人は、本作以外だと「もう一つの鍵」「攻撃命令」「汚れた超能力」「カミさんよ安らかに」ですかね。この中で銃を使うのは「もう一つの鍵」ですね。この時は犯人に「レディにそんなことは似合わない」と説得させて難を逃れてますが、今回以上に危険な状況だったのではないでしょうかね。
「美食の報酬」でも命を狙われました
毒入りワインで殺そうとする話があったかと思います。
みなさん、たくさんのご指摘ありがとうございます。 ネスカフェさん、ころころんぼさん、刑事コロンダさん、さすがですね。
こんにちは。
今回のエピソード、未見でしたが最高に楽しめました。
W.シャトナーさんの吹き替えはやはり矢島さん以外にはありえないと思います。最高です。
ぼろんこ様の解説にあるように、イラっとした時の表情とか、何か重要なことを確認したい時の指先の動きなどはW.シャトナーの個性なのかもしれないと思いますが、細かい演技も楽しめる部分です。なお、ビクトリアの友人はDS9のドクターベシアに少し似てると思いました。
ところで、よくわからなかったのは、犯行現場で内線を通じて二人が会話をしているシーンです。当時の電話機は単純な配線で、別な受話器からも同時に通話できたようですね。
ただし、すぐ後ろの部屋から話している人物に気がつかないのかな?という疑問は感じました。
終盤、証人が見つかったというトラップをコロンボが仕掛けてからの展開も特に無理な感じではなく、痛快な印象もあります。
社会的、経済的に成功を遂げた主人公のアグレッシブな個性が仕事にプラスになっていた反面、自らの破滅の原因にもなってしまったという落差のある展開は刑事コロンボの王道ではないかと思います。
全体を見終わって、元タイトルの意味がなんとなく理解できました。
モンキーズの曲にもありますが、Shades Of Greyというと、人生の方向が定まらない灰色の陰りに包まれた世界という感じでしょうか。
老けて恰幅の良くなったウィリアム・シャトナー、フィールディング・チェイスはハマり役ですね。
犯人が傲慢な成功者で、豪邸に住みベンツに乗り、一見順風満帆に見えて転落しつつある…という旧作以来の作風で、新シリーズの中では安心して見られる感があります。コロンボが撮影現場に迷い込み、ホームレス役と間違えられるというシチュエーションも旧シリーズ的ですね。
僕も「灰色の傘」は頑迷な父の過保護で、「蝶」はそこに閉じ込められた養女、だと思います。
見終わってもどうもスッキリしないのは、犯人の素行と解決が結びついていないからではないか。
犯人が男手ひとつで養女を育てたのは立派だったし、上院議員をラジオで罠にかけたのは報復されるべきだ。この2点を解決に絡めて欲しい。例えばコロンボの最後の決め手を次の様に。
「ゲイが愛用する高級なハンカチと舞台用ドーランは犯行前日にあなたが一人で出かけて購入されたと娘さんは知っているはずですが証言は拒まれました。父であるあなたが有罪になることに協力はできないと…やむを得ません。
しかしここを選挙区にもつ先日のラジオの上院議員さんの元の商売はこの一帯のドラッグストアチェーン店だとご存知でした?彼が全力で全店舗の従業員から目撃者探しに協力してくれて、ついに隣町の従業員を見つけたんです。『犯行前日に変装したあなたがハンカチとドーランを購入した』と証言してくれましたよ」
(^^;
録画を見ながら、こちらのサイトを見て、ついでに検索もしています。娘役のモリー・ヘイガンは
「私もう25よ」
なんて言ってましたけど、調べたら1961年生まれだから、放送時は37歳なんですね。ずいぶんとサバを読んだものです。そしてコロンボも、かなり白髪が増えて。
ストーリではなくてビジュアルについてのコメントですが……
製作年は1993年なので、32歳ですね。
それでも結構サバを読んでいますが。
ついつい見てしまう新シリーズ、今回少しピーターフォークさんお年を召して見えました。
さて、いくらなんでも車の配線をパチンは不味いですね。4時6分にはあなたはこの辺りにいたはずですから、電話してみましょうで良かったのかと思います。
それと、あのときフィールディングが通る道はあそこだけだったのでしょうか。(最近人気のハバック巡査のピンクのウエアが可愛かったです。)
私的にはルーケネガンさんの行動に二度ほど胸がスーっとしました。
あとはフィールディングのヒゲの濃さがシーンによって変わるのが気になってしまいました。。
音楽の曲調今回良いと思いました。。。
さて、今回観た所では、冒頭でフィールディング・チェイスの元スタッフのジェリー・ウインタースがチェイスの養女ビクトリア(ビッキー)を表現した台詞がこのエピソードの原題ですね、と解釈しました。まだ繭から出る前の蝶=蛹(さなぎ)か?。とにかくチェイスからみたビッキーのことですね。日本語で行ったら「まだ雛」「若い芽」か?。
余談ですがシャトナーと言えば今でも「スタートレック(ST)」の「カーク船長」ですがスタトレのマニア「トレッキー」にとってもウイリアム・シャトナーの演技は昔からセオリーに外れた(はっきり言えば不可解な)ものらしいです。特にあのニヤケ笑い(笑)。ST関係の記事で読みました。
今回のシャトナーはとにかく養女への溺愛、番組作りの独裁っぷり。上記解説言うところの「怪物」並の「怪演」はシャトナーによく似合ってるなあw。まるで「黒カーク」w。
犯人役のウィリアム・シャトナーは「ルーサン警部の犯罪」に続いて、またヴィクトリア役のモリー・ヘイガンも「狂ったシナリオ」に続いての2回目の出演だそうですね。
二人とも前回に勝る、息のあった演技を見せてくれています。
殺害の動機について、犯人は被害者ジェリーに「あんたのヴィクトリアに対する態度は、単なる父親じゃないな」と指摘されて、思わず平手打ちをするシーンがありました。
おそらく犯人は自分のヴィクトリアに対する愛情は男女の愛に近いものであることを、ジェリーに勘づかれたと確信したのでしょう。そんなことをヴィクトリアに告げられたら、永遠に彼女を失ってしまう。
殺害の動機は、自分の保身、ヴィクトリアを作家として世に出したくない等ありますが、1番の理由はここにあると思いました。
そしてちょっと物足りなかったのが、逮捕の決め手となったのが携帯電話の圏外ということ。電話をしたと証言した場所がたまたま圏外だったから御用出来ましたが、ちょっと余りにも偶然すぎる感じがしました。
「ヴィクトリアに対する愛情は男女の愛に近いものである」
とも考えられますね。私は少しニュアンスが違うのですが…
「自分の所有物として、独占したい、宝物のように思っている」
みたいに思えます。
それは、男女関係の独占欲とは少し違うのかな〜。どうでしょ?
矢島正明さんは、さすがですね。
話がおかしな方向に進んでいるわけでもなく倒叙ものとしても面白い。
犯人の憎たらしさったらないですね。いつもなら嫌になるコロンボの追及も今回ばかりは応援w
これも、通話履歴一つで最短逮捕できました。
携帯電話をかけた時点で、その電波をどこの基地局で拾っているかの
記録が残ります。フィールディングが、その時どのあたりにいたのかを
特定できたのです。
「影なき殺人者」においては、車から携帯電話をかけたら、その場所など
電話会社に記録が残るとされています。ドラマとして重要な証拠となる
部分に一貫性を欠いている。とても残念ですね。
BS-TBSで放送完了しました。
コロンボは流行りの音楽を解せずラジオを聴かないとか。トルーマンなどとゆー半世紀前の大統領を語りたがるリスナーをバッサリやるチェイスも、ケータイの電波が来ない事が反抗の決め手になるという新しい技術への馴染めなさを露呈。自分達が背負うべき負担を子供達に負わせる政治を心配するリスナーも居ました。将来の無い、時代遅れになりつつある人々というテーマも当話の材料の一つのようですね。「我々は時代遅れなのかも?」という台詞が『スター・トレックⅥ』(1991…当話の3年前!)に出て来た事を思い出します。
額田やえ子さんは副題に含まれた相反するイメージを邪魔しない様注意深く訳しており、陰日向、シロとクロがせめぎ合う台詞群を追い掛けようとしたら一度の視聴では足りないようです。格調高い台詞を生み出せる翻訳家が引退してしまって現在本当に居ない。史劇に現代劇みたいな台詞をアテて来て、それらに平成生まれの声優さんがイマ風のお芝居を合わせるような悪循環。新進の方がどれだけ古典を勉強しているか、古典の良さをどのように紹介するかといった問題にも繋がります。
矢島正明さんは上品な台詞がよく合うだけでなく、仰々しい史劇やアニメっぽい言葉も浮いた感じがしない。ヴィクトリアが父の陰謀の片棒を担がされる辺り実に「闇に覆われる蝶」ですね。チェイスとコロンボの会食シーンでコロンボが紅茶を頼むでしょ?ハチミツを入れるもんだから綺麗なティーがどす黒い色に変わって行く。次第に黒く染まる様子を作り手は出そうとしたのかしら。
被害者の男色と”Grey”の単語でオスカー・ワイルド関連ネタが有るかと掘って…いや、調べてみましたが、ジェリー宅、チェイス宅に飾られた絵なんて「ドリアン・グレイ」絡みと深読み出来そうです。現実世界で父の言いなりであるヴィクトリアは偽者で、本来のヴィクトリアは枠の中に閉じ込められているんだという表現かも知れません。
ワイルドだろぉ?ネタをもう一つだけ。昨今“BL”と称される“やおい”趣味のハシリだったのが、揃ってコロンボに捕まった『宇宙大作戦』のカークとスポックだったそうで…矢島さんが関わるから「矢追」なのではありません。念のため。
被害者ジェリー役は番組ナレーション(最近は予告のみですが)も担当している堀内賢雄さんです。佐々木優子さんとの共演はNHKのコメディドラマ『フルハウス』や『超能力ファミリー サンダーマン』の夫婦役が絶好調ですが、DVDレンタル利用出来るものだけでも『トゥルーマン・ショー』や『英国王のスピーチ』で息の合った夫婦役共演が聴かれる。オススメです。
怪物「フィールディング・チェイス」と、甘ちゃんの「ルーサン警部」が同じ
だったなんて俳優ってすごいな。
「ルーサン警部」と同じなのは、情けない終わり方でした。
殺害はエゴのためなので、動機に同情の余地はありません。
よって、コロンボも動機に切り込んでいくという事はありませんでした。
コロンボとしては、旧来からあるオーソドックスな流れで良かったと思います。
当時のコロンボファンからも、新シリーズについてのクレームが多かったの
でしょうか。徐々に軌道修正というか、旧シリーズへの軌道回帰がなされた
ようにも受け取れます。ただ次の「死を呼ぶジグソー」において、また大幅に
逸脱してしまうのですが。「初夜に消えた花嫁」でもコメントしましたが、
「刑事コロンボ」から逸脱してもらうと、そういった違う立ち位置から
「刑事コロンボ」を見つめる事が出来るので、そういう意味では価値があります。
この作品について多くの方からコメントを頂いて、たいへん嬉しく思います。不作揃いの新シリーズですが、この作品は好きです。フィールディング・チェイスはまるで「独裁者」のようで、シャトナーがその存在感を見せつけてくれました。この作品に「3票」加えます。
機械に疎いせいか、殺人の際使った電話の使い方が未だによくわかってないんですよね。
ウィリアム・シャトナーは2度目の登場ですが、「ルーサン警部」より面白いと思いました。
新シリーズの中では数少ない良作では?
コロンボファンであり、スパイ大作戦とスタートレックファンでもあります。(気が多い)
カーク船長が矢島正明さんの声で感涙で、さらにイラつくとこもカーク船長っぽかったです。
「溶ける糸」のバリー・メイフィールド先生も出たら単なるスタトレですね。
このサイトを見てこの作品を2夜連続で見てしましました。
フィールディング・チェイスのキャラクターが自分のために「正義」を商売にしている人物の俗物っぽさが吹き替えの矢島さんの声と相まって実によい味わいです。
原題ですが、蝶がヴィクトリア、灰色のシェード(覆い)がチェイスを表しているのではないかと思います。外の世界に羽ばたこうとするヴィクトリアを自身のエゴで覆っているということですね。
タイトルですが『灰色の影の中の蝶』と読みました。蝶は娘、父のおどろおどろしい影の中にいる娘、そんなイメージで読めました。クラクションのシーンはコロンボかっこよかったですね。
CRUNGEさん、ありがとうございます。
「実は見つけたのはうちのかみさん」というのが、さらに素晴らしいですね~。実は私の名前「ぼろんこ」はうちのかみさんが命名しました。
ぼろんこさん、コメント頂きありがとうございます。この件なのですが、実は見つけたのは「うち
のかみさん」でして(笑)さすが女性は見るところが違いますね。
CRUNGEさん、コメントを頂きありがとうございます。「フィールディング・チェイスのネクタイはローレン・ステイトンからのプレゼントと同一」は、知りませんでした!
62話「恋に落ちたコロンボ」63話「4時02分の銃声」ということで、明らかに塚岩間氏ということですね、笑。とても楽しい話題を提供して抱き、ありがとうございます。私はDVDなどを所有していませんので、次に本作品を見る機会は、普通に考えますと2014年の秋くらいになると思われますが、楽しみにしています!
こんばんわ、いつも楽しく拝見しております。
これは知られていることなのかもしれませんが・・・
本作品の序盤でフィールディング・チェイスが
しているネクタイですが、1つ前の「恋に落ちた
コロンボ」にて、フェイ・ダナウェイがコロンボ
さんにプレゼントしたものと同一です。
ころんぽさん、レスが大変遅くなり、申し訳ありません。
この男「フィールディング・チェイス」の一番の欠点は「短気」でしょうね~、やはり。主に策略家として多くの敵を作っていますが、このように短気では世渡りが上手とは言い難いです(笑)
ウィリアム・シャトナーについては、ルーサン警部以来、久々の登場ですが、カーク船長時代(TV版)の時と比べると、やはり太った印象ですね。お年を召されたので仕方ないですが。ころんぼさんが描写された、殺人シーンですが、一瞬「太ったおばさん」のように見えました(笑)
これだけの政治ゴロ、企業ゴロなら、公衆の面前で大喧嘩をし「殺してやる」とまで言った相手が直後に殺されたらまず疑われるのは誰か分かると思うんですけどね。それから、外線でかけた電話を内線でとって話したら外線のボイスレコーダーで録音されるのには驚きました。考えてもみなかった。Butterfly in shades of greyは敢えて訳せば「疑惑の(白い)蝶」ですかね。shades of greyは、日本語で言う「グレーゾーン」。「灰色高官」のあの灰色。黒とは言えないものの白じゃない。Butterflyは、白くてはっきりしたもの、しかし、ヒラヒラして、捉え難いイメージ。はっきりとしたアリバイが却ってコロンボにはひっかかる、そういうニュアンスです。