- 宇宙大作戦(スタートレック)と刑事コロンボ。
- 女優「アン・フランシス」の出演作品。
ご存知、スタートレックのMr.スポックの登場

日本語吹替版
吹き替えがテレビでお馴染みのMr.スポックの声(久松保夫さん)だったらな~って、欲もありますが、残念。ちなみに久松保夫さんは、5話「ホリスター将軍」の役をされましたね。
コロンボシリーズ中「最悪の人物」
私の印象としては「動機不十分」です。がしかし、それを上回るメイフィールドの悪人像は強烈です。自分を信頼してくれている恩師ハイデマン博士を殺害しようと計画。しかし、そのトリックを手術助手のシャロンに見抜かれそうになると一転、シャロンを殺害。この殺害が予期せぬ行動となり、コロンボ警部に矛盾を次々に暴かれてゆきます。そして、そのシャロン殺害をハリー・アレキザンダーなる元麻薬常習者の犯行に見せかけるため、アレキザンダーを殺害するという、凄まじい殺人鬼ぶりです。
「非論理的」って台詞すら出なかったが…冷静沈着なMr.スポック。
その犯行がすべて「沈着冷静で論理的?」に淡々と行われます。スタートレックでのMr.スポックとイメージがダブって、より一層ストーリーを引き締めていますね。しかしその冷静さが、コロンボ警部の目に止まり容疑者と特定され、しかも未遂に終わるハイデマン博士殺害計画の証拠を、博士の体内より引き出させてしまうという…コロンボファンにとっては美味しすぎる展開。そしてラストシーンも、この作品に相応しく「完璧に楽しめる」ものだったと言えるでしょう。
コロンボと犯人の対決を堪能できる作品
この「溶ける糸」では犯人の冷酷な連続殺人に対し、コロンボ警部が心からの怒りをぶちまけ「対決」宣言し、ラストシーンを向かえます。「コロンボ警部」対「頭脳明晰な犯人」という刑事コロンボシリーズの最大の醍醐味が最も良く表現された作品の一つです。この雰囲気(犯行後にも裏付け工作などをする…etc.)を持った作品としては、16話「断たれた音」も大好きです。
その反面、6話「二枚のドガの絵」、20話「野望の果て」、25話「権力の墓穴」などは、犯人が「少し間抜けで滑稽に感じる」「よせば良いのに…自分から罠にハマって来る」もので、別の意味で楽しめる作品です。
アン・フランシスが好演
一番好きな殺害シーン。
不謹慎な表現になりますが、刑事コロンボシリーズで一番好きな殺害シーンは?と聞かれたら‥本作の「シャロン殺害シーン」だと、答えるかもしれません。病院の駐車場、勤務を終えたシャロンの車に忍び寄るメイフィールド。シャロンは彼の殺気に気づき「私を殺すの?本気なの?」という恐怖を訴え、直後にバッグとキーが地面に落ちる。絶叫も流血もない。そのあと眠そうなコロンボ警部が現場検証にやってくる。これぞ刑事コロンボの絵作りですね!
ゆで卵が大好きなコロンボ警部
このシーンに登場する刑事

ハイデマン博士

ニタ・タルボットも可愛い

看護師モーガン

ハリー・アレキザンダー

決め手となった溶ける糸
メイフィールドが「コロンボのポケットで見つかった溶ける糸」に見覚えが無い…としらを切った場合は?という質問コメントを頂き加筆します。
糸には…
ハイデマン博士の血液が付着している。
染色して溶けない糸に見せかけている。
メイフィールド医師がコロンボのポケットに糸を放り入れた…ことは認めなくても、糸の存在が決定的証拠となりそうです。だからメイフィールドは、溶ける糸を処分したかった。その一時的な隠し場所が、コロンボのポケットというわけです。もしハイデマン博士が溶ける糸の影響で死亡すれば検死解剖により、メイフィールド医師が殺害目的に使用したことはバレてしまいます。リスク覚悟で溶ける前に体内から取り出そうと決めたわけです。
音楽担当はビリー・ゴールデンバーグ
メイフィールド邸でのパーティで使われているBGM、特にコロンボ警部の車が走っている場面でよく聞こえます。この音楽は2話「死者の身代金のテーマ」と同じです!作曲家は「ビリー・ゴールデンバーグ」。70年代っぽいポップなサウンドなので、聞いてみてください。

監督:ハイ・アヴァーバック
脚本:シリル・ヘンドリックス
音楽:ビリー・ゴールデンバーグ
バリー・メイフィールド医師:レナード・ニモイ
シャロン・マーチン看護婦:アン・フランシス
ハイデマン博士:ウィル・ギア
マーシャ・ダルトン:ニタ・タルボット
ハリー・アレキザンダー:ジャレッド・マーティン
私服刑事:マイク・ラリー
加筆:2021年12月22日
“15話「溶ける糸」” への125件の返信
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この犯人なあ・・・
なんて奴だ!恩師を殺すな!女性まで殺すな!と叫んでしまった。
このエピソードに関して、おそらく医業に携わっておられる方々からであろうが、
医学的にはありえないとのコメントがちらほら見受けられる。
おそらく、その通りなのであろうが、医学を全く知らないわたしにはただ楽しめた。
きっと小説家であれば小説家が犯人のエピソードに穴を見つけるであろう。
わたしのように音楽をやっていたものは黒のエチュードなどは、細かい点が気になり、入り込めない。
でもこれって、仕方ないのかな、とも思う。
私的には、溶ける糸は最高傑作です。ストーリーはきわめてシンプルでラストの場面もそうでしたね。糸の形とかいろいろ矛盾が指摘されていますが、あの時代にそんなシビアさを求めても無理かと思いますよ。
最近コロンボシリーズを見始めた初心者です。見終わった後の率直の感想は、二枚のドガの絵のような前段の仕掛けがあったうえでの「おぉ~」という納得の感動よりは、「えっ、、それがオチ?」と少し物足りなさを感じるものでした。
しかし、ハイデマン博士の死を阻止したコロンボの怒りのシーンなど数々のこのブログで教えていただいたシーンを改めて思い返し、結果的に自分の中の傑作のひとつになりそうです。
コロンボ作品は、緻密に犯人を追い込んでいくストーリーももちろんですが、思いのほか美麗な映像状態で50年近く前の輝けるアメリカ文化を追体験できることにも魅力を感じています。これからもこのブログの助けを借りてコロンボシリーズを堪能していきたいです。
いやはや、これ程までに凶悪な殺人鬼はコロンボ・シリーズには他にいないでしょうね…
あのコロンボが激怒するのも納得。
守るべき物や誇りの為に罪を犯した犯人とは対照的で、一切同情する気になれません。
>これ程までに凶悪な殺人鬼はコロンボ・シリーズには他にいないでしょうね…
それを言ってしまえば、ほとんどどの回の犯人も凶悪な殺人であることは同じではないでしょうか?
22話「第3の終章」では、爆弾マニアの共犯者の話がありましたが、日本初オンエア予定だった1974年8月31日の前日に、東京・丸の内で起こった三菱重工本社ビル爆破事件のため放映が延期になり、代わりに23話「愛情の計算」が放映されたとか。
じつは、昨年12月の14話「偶像のレクイエム」再放送でも、被害者の一人は、犯人がガソリンに引火したため車ごと爆死という残酷な殺され方で、前日、大阪で多数の死者を出したガソリン放火事件があったばかりなので、直前まで本当に放映されるのか半信半疑でした。
1974年の三菱重工本社ビル爆破事件では8人死亡、昨年の大阪市北区の雑居ビル内クリニック放火殺人事件では、事件当日、既に20数人お亡くなりになっていましたので(しかも「偶像のレクイエム」で爆死した被害者と同じく、若い女性の犠牲者が多かった)、同じ基準を適用すれば、「偶像のレクイエム」は放送延期してもいい話でしたね。現在は1974年当時より、PTSDなどの配慮が格段に必要になっていますしね。
犯人をを凶悪な殺人鬼に描くほうが、むしろ良心的な制作者であるとも言えないでしょうか?
調べたら、「第3の終章」、日本で初放送されたのは、1974年8月31日予定だったのが、1974年12月14日まで延期されていますね。
当時のNHKで、そんな視聴者への精神的配慮がなされていたとは驚きです。日本を代表する企業のひとつ、三菱重工へのテロという社会的衝撃と、企業への配慮が大きかったんですかね。
22話「第三の終章」の代わりに放送されたという23話「愛情の計算」にしても、我が国でノーベル賞を受賞した著名科学者が誘拐され車に轢かれ殺害されるという事件が放映直前に起きたら、やはり放映延期になるかも知れませんね。
要は、殺人や災害をテーマに扱うエンタメ全般の関係者は、その時の社会情勢によっては微妙な立場に置かれざるを得ないということを覚悟する必要があるのでしょう。
おそらく地上波なら中止になったでしょう。BSでかつコロンボマニアしか観ないので放映可になったのでは? 私は内容すっかり忘れていたのでガソリンに火をつけた場面で「良く放映できたもんだ」とびっくりしました。皆さん何度も観ているようで(私のように50年ぶりではなく)話の展開もトリックも全部ご存じのようですね。 それでも観たくなるとは「コロンボ」は偉大です。
40年以上前に初めて見たとき、「溶ける糸」についてのお医者とコロンボとのやりとり、ハイデマン先生の再手術の様子を厳しい目で見学するコロンボの姿の印象が残っています。メイフィールド氏の「私、失敗しないので!」も相当の自信です。ハイデマン先生の最初の手術の助手のシャロンさんの不安げな表情に注目しましたが、不適切な「糸」を使う瞬間の確認には失敗しました。前回見たときは、ハイデマン先生の体内の糸が溶けたので、容体が急変したと思い込んだのですが、そうではなくてベッドサイドで飲むことになっている薬に看護師さんの隙を狙って強心剤かなにかを素早く混ぜたのでした。液体の薬が蓋も無く準備されているのは不用心ですが、たくさん並んだカップからハイデマン先生の分を見抜くのもすごい早業です。シャロンさんの部屋やハリー氏の部屋での麻薬の工作、最後の「溶ける糸」の隠し方と言い、メイフィールド氏の見事な手品師ぶりが際立っています。
「溶ける糸」について初めて知ったのが刑事コロンボだったのですが、具体的な使用症例を理解したのは21世紀になってからです。抜糸が不必要なことがメリットで痔の手術に用いられます。19年前に手術を経験したのですが、痛みもほとんど無くなりQOLを取り戻し、全快を確信しはじめた矢先の半月後に、風呂場でおそらく糸が溶けたことによる痛みを伴わない出血があって少し焦りました。医者の先生を信頼していたので、これも順調な経過だろうと受け入れて、特にその後の問題なく経過しています。
リアル溶ける糸のエピソード、楽しく(不謹慎か!)拝読いたしました。
「溶ける糸」は良く出来た作品であることは確かで、最後の最後に驚かされますが、「二枚のドガの絵」ほど手放しで凄いとは思えないのは、見終わった後にいろいろ余計な”雑念”が湧いてくるからです。
コロンボが糸の隠し場所に気づいたのは手術室を出た後だろうか、でも戻ってきて自信たっぷりに説明しているのは、実は出る前に気づいていて糸にも触って確認していたのだろうか、しかしそうならなぜその場で問い詰めないのか、いずれにせよ手術室を出たら、すぐに糸を別の場所に隠したり処分したりされてしまう恐れがあるのでは(メイフィールド先生は安心してほっと一息ついたのが命取りになった?)・・・などなど、問い詰めたら身も蓋もないつまらぬことがいろいろ頭に浮かんでしまします。「二枚のドガの絵」は、そうした余計なことを考える余地がないほど見事でした。
またコロンボが怒る場面については、本心からキレたという見方もあると思いますが、私は「殺人処方箋」と同じく意図的な演技だと思います。再手術を行わせるためのひっかけというわけですが、コロンボが大詰めでメイフィールド先生が怒り出したのを不審に思ったのも、自分と同じくトリックのためにやったのではないか、と気づいたからではないでしょうか。
レナード・ニモイ演じる冷静な犯人像は、「スタートレック」のミスター・スポックに重ねて意図的に設定されたことは明白でしょうが、それでも二番煎じやパロディ的な感じがしないのは、おもしろいストーリー展開とニモイの演技によるところが大きいと思います。同じく「スタートレック」のカーク船長であるウィリアム・シャトナーが出演した「ルーサン警部の犯罪」がイマイチの出来だったのは、そのへんが欠けていたのではないでしょうか。
ミスター・スポック=メイフィールドは、頭脳明晰・冷静沈着で合致。
それに対し、
ジェームス・カーク=ウォード・ファウラーが、合致しないのかな?
ウォードがカーク船長ほどカッコ良く描かれていないかもしれませんね。
ドラマ展開としては秀逸。相手をどやしつけ再手術に持ち込み動かぬ証拠を突きつけようとする脚本も良く出来ている。子供の頃に見たときは何の違和感もなく最後の場面(コロンボが糸を取り出す)を受け入れた。手術やオペ室がどう運営されるか全く知らなかった少年時代。しかし、多少医学関係の見聞きもしたこの年になると感想は違ってきます。
ちょっと造りすぎというか「医学的にあり得ない」クライマックスになっています。
端的に言うとメイフィールド医師はユリゲラーかマリックか? つまりは手品師です。放映当時、アメリカの心臓外科医やオペ室勤務の看護師から疑問が上がらなかったのでしょうか?
そこで思い出すのは加山雄三の「エレキの若大将」で「今作った歌なんだ。聞いてくれる?」と言って歌い出すと、突然星由里子が一緒に歌い出す場面。加山本人も「あり得ない」と監督に抗議したそうだが「いいんだ、いいんだ映画なんだから」と一蹴されたいう場面。 きっとこんなやりとりが監督と医事監修者との間であったのでは・・・・?
メイフィールドがコロンボのポケットに左手で糸を入れることは、映像的にも物理的にも絶対に不可能です。
映像で何回何十回確認しても、左手に手袋持ってるし、向かい合ってコロンボのポケットに入れることは、絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、絶対にありえない、無理です。
結局、メイフィールドは、テレポーテーション技術を利用したスタートレックの転送装置を使って糸を入れたのだと、この回が好きな人は確信しているのでしょう。ロマンですねぇ。
素晴らしい。 論理的です!
メイフィールドに再手術させる、あのコロンボの激怒シーンは、シリーズ中で「一番格好良いコロンボ」ではないでしょうか。
ところで、メイフィールドの冷徹非情さ、は演技と言うよりも、ニモイの「素」じゃないかという気がします。
いかがでしょう?
誰にも見られずに糸摘出した後どうやって糸をすり替えたのかは気になりますがすりそれ以上に替えた糸が濡れてないなら鑑識が気が着くじゃないかと思います
いつも「スポックvs.コロンボ」が全て、としか言わない私ですが(笑)。今回改めて感じたのは、とにかく展開が早い、早過ぎる。そして個々の要素全てが強烈。
全く動揺しない=感情的、人間らしい演技を排しても存在感が圧倒的なのは、レナード・ニモイ=スポックならではのもの。
殺人凶器で、ゆで卵の殻を割るコロンボ、のブラックユーモアも強烈。
迅速かつ冷徹に殺人と偽装を繰り返す外科医メイフィールドの悪魔的所業、非人間性。捜査開始後は人間らしいコロンボ、いやピーター・フォークのユーモアと怒りの演技が対照的。
結果としてハイデマン博士の命をメイフィールド医師自身に救わせたのですから、コロンボの完勝でしょう。そしてクライマックスは、コロンボに、一度は負けを認めて退場させて、視聴者を慌てさせる(?)二段構えのオチはシリーズ唯一無二。
おかげで今回、コロンボは珍しく、カミさんや親戚の話を持ち出す余裕さえ無かったですよね。
その意味でも異色作ですが、個人的には犯人がスタートレックのニモイだからこそ傑作になったのだと思っています。
ニモイが出演したスタートレックを知らないく観たこともないような、先入観無しで真っ新な目で鑑賞する人がどう感じるかは一応知りたいところです。
まったくの記憶違いだったら遠慮なくご指摘ください。
新旧シリーズを通して、コロンボがカミさんの話も親戚の話もしなかったのは、本作だけではないでしょうか?
(64話「死を呼ぶジグソー」がどうだったか?)
発言を訂正します。その後、確認しました。
新旧シリーズ全69話を通して、コロンボが、カミさん、家族、兄弟、親戚、いずれの話もしなかったのは、64話「死を呼ぶジグソー」だけです。
15話「溶ける糸」では、コロンボ登場の場面で、
コロンボ:「カミさんの具合が良くなくてーー、胃がどうかしたらしい。おかげでほとんど寝ていない」
と、カミさんの話題をしていました。
あのモジャモジャの取り出した糸は、当時の低解像度の家庭用ブラウン管テレビで観たら、それ程違和感なかったのかも知れませんね。
昔のテレビ番組が、4Kリマスターなどで、やたら高画質になることのデメリットも、コロンボに限らず感じる時があります。
当時の制作者は、高画質鑑賞を想定してなかったはずですからね。
作品のオリジナリティーを損ない絶対やってはいけない行為ですが、今の技術なら、あのモジャモジャ糸、デジタル修正でリアリティーを付加することも可能でしょうね。
スタートレックのリマスター版は、一部、土星や木星の画像を新しいものに差し替えてますが、あれはいただけませんね。
自分への嫌疑を晴らすために、殺害したい人物を手術で助けなければならなくなる皮肉な展開が秀逸ですね。犯人の冷酷ぶりとスピーディーな展開も好みで、初放映当時からお気に入りのエピソードです。
くしゃみの止まらないコロンボに、シャロンのルームメイトが止め方を教えるシーンがあります。私は長年それをしゃっくりを止める方法だと勘違いしていました。あの方法だと実際に百発百中でしゃっくりが止まるのです。7回連続して水を飲み、4秒息を止めるでしたっけ。
しゃっくりに困ったら50年来試しています。
シャロンのアパートでのモルヒネの小細工がルームメイトの外出を待っていたからだとしても警察がいつ来るか分からない状況で時間的に危険過ぎるのでは? 車も前に停めてるし..
今回再放送では、日本語吹替そのままの字幕を出して鑑賞しているのですが、現在普通に使う日本語と当時の日本語は微妙にニュアンスが異なるので、日本語吹替のリスニングでも勘違いしていた言葉に時々気付きます。
「溶ける糸」でいえば、メイフィールドが、殺害されたシャロンのことをコロンボに尋ねられ、字幕で確認すると「私付きだったが」と吹替えでは言っているのですが、私はずっと、「私好きだったが」と言っているものとばかり思っていました。いやはや、お恥ずかしい限りです。
でも、毎回こういう聴き間違いが一箇所ぐらいは有るんです。
2SC372さん、私も同じです。「私、好きだったが」と思っていました。
クリスマスの日に、再放送『刑事コロンボ』で「Mr.スポック」に会えるとは!!
何だか『トイ・ストーリー』で「バズライトイヤー」のおもちゃを買ってもらった男の子のような、ワクワクした気分になれました(笑)。
皆さんご指摘の、一番肝心な「溶ける糸」にまつわる描写がお粗末なことなど、またまたツッコミどころの多い回にもかかわらず、ビッグな二人の対決の魅力に比べれば些細なものですよね。
何回目かわからないほど過去観てきた回ですが、やはりこれだけ年月が経過すると、今回はストーリーの本筋とは違う余計なことを考えて感慨にふけってもしまいした。
ピーター・フォークもレナード・ニモイも同じ83歳で亡くなっています。アルツハイマー症になり自分が「コロンボ」であったこともわからなくなったピーター・フォークと、死ぬ間際まで自分がかつて「Mr.スポック」であったことを誇りに思っていたレナード・ニモイ、二人の対照的な晩年を想うと複雑な気分になります。
しかし、『刑事コロンボ』の世界は、本当は我々が住むこの世とそっくりなパラレルワールド(並行宇宙)での出来事であり、しかもその並行宇宙の中を50年ほど前までタイムトラベルさせてくれるのです。『刑事コロンボ』という宇宙の中で、ピーター・フォークとレナード・ニモイは、まだ元気で若々しいまま共存し、これからもずっと生き続けるのです。
二人のスター両方のファンにとって、こんなに幸せなことは有りますまい。
YC30さん、感慨深いコメントを有難うございます!私も、ピーター.フォークさんとレナード.ニモイさんの晩年を考えながら、この作品を拝見したりします。「ああ、この方々は、もういらっしゃらないんだなあ」って、切なくなります。それでも、こうして、時を経ても、お元気なお姿のまま拝見できる!ファンにとっては、感謝ですね!ちなみに、レナード.ニモイさんが来日された時に、追っかけしました。とても実直な方で、温かい笑顔が忘れられません!
玲子さんは、ニモイさんの大ファンでいらしたのですね!
直に彼の温かい笑顔をご覧になられたとは、何とも羨ましい限りです!
最近、『刑事コロンボ』を観るたびに、邪道と知りつつ、ストーリーと共に、登場する俳優の人生に想いを馳せてしまう自分を自覚しています。
次回16話「断たれた音」でも、初オンエア直後に45歳の若さで亡くなった、名犯人役、ローレンス・ハーヴェイに、また心騒ぎそうで困っています。
人間とは儚い存在で、だからこそ、この一瞬一瞬を大切に生きていきたいものですね。
”Live Long and Prosper” LLAP!!
YC-30さん、お返事有難うございました!私も、そうなんですよ。俳優さんたちの人生を思い浮かべます。ローレンスさんも、お若くしてお亡くなりになられましたね。残念です。本当に、人生って儚いですね。だからこそ、今を大切に生きないと、って思います。俳優さんの人生を通して、貴重なものを教えていただく事ができました。それに、こうして、YC-30さんにも出逢えました。感謝です。LLAP!!
追伸
ぼろんこさんの言う通り今回は最高の対決回です。
お互い目的、手の内がミエミエの嫌疑宣言と、容体急変の対処手術。
最後の手術中のシーン。メイフィールドが見上げるとコロンボが凝視している。
「これからもずっと見ているぞ」「変な事するな」「ハイデマン先生から手を引け」という無言の圧力!
「手術はオレしかできないんだから糸の始末はあきらめろ。邪魔すると失敗するぞ」とばかりのメイフィールドの目配せ!
*私が非常に残念なのは、殺害したシャロンを放置して騒ぎを招いた事です。
*メイフィールドは検証不十分でも研究成果発表にこだわり、殺人計画するくらい名誉欲、出世欲に凝り固まった、世界的外科医で次期心臓外科部長クラスのなのだから、お義理のホームパーティーは当然やるでしょう。本人の性格がどうでも、アメリカ社交界の世間体だし。
MLB選手でもホームパーティーしないと常識疑われるらしいし。
なんとお返事が1年以上できませんで、
今更感‥がありますが1票追加します、すみません。
「溶ける糸」は好きなエピソードBEST3なんですね!
私も大好きです、少なくともBEST10には入っています。
初めてコメントします。
「溶ける糸」は好きなエピソードBEST3です。
コロンボが、「怒り爆発の演技」で、捜査の狙いをぶちまけてしまうところが圧巻です。
本当の目的の殺人が別に有り、仕掛けが今も進行中であると気づいたコロンボが、メイフィールドのところに急行する緊迫描写がたまりません。もう時間が無いかもしれない!
再手術ができる医者も世界にメイフィールドしかいない。
メイフィールドに、すぐに証拠隠滅の再手術をさせるため為、糸の回収だけして、手に負えなかったフリや、今後手段を変えて命を狙い続けさせないよう完全に手を引かせる為にも、すごい形相で罵声を浴びせます。何かあったら嫌疑をかけると。
捜査を度外視してでも、患者の命を優先にした大バクチのハッタリです。
だから、メイフィールドの最後の怒り爆発も、目的がある演技だと気づいたのでしょうね?
普段のノホホン自体が演技だと確信できる「コロンボ」そのものだと思ってます。
再手術で糸はあんな風に取り出しませんね
ズタズタにカットします
だいたい周りで皆が監視している奴らの目は
節穴ですかね
作品としては最低の部類ですね
とにかく、メイフィールドの右の頬の傷跡と
シャロンのホクロが対照的な印象でした・・・
コロンボ刑事・・早食い過ぎるし(笑)
まず頭脳明晰な医師が縫合糸を手術現場に落とすかなと疑問に思いました。あとメイフィールドを疑ってるシャロンがメイフィールドの気配が感じるところで電話するのも無用心過ぎる。これだけ本人に疑惑をぶつければ、命を狙われると用心すべきだったよ。何度も見てるので良い作品ですが、細かいことが気になって来ました。
いろいろ突っ込み所がありましたが、私は一番邦題が良くないと思います。これでは、コロンボが突き止める前に、我々が犯人の秘密を知ってしまいますので。
初めてコメントします。
この「溶ける糸」は指折りに好きなエピソード(他は「祝砲の挽歌」や「殺しの序曲」がお気に入りです)なので、今週のBS放送を楽しみにしてました。
シャロンはなぜメイフィールドを嫌っていたか、明確な理由は語られてませんでしたが、今回見ていて「こりゃ生理的に嫌いになりそう」って尊大さを感じました。
コロンボもその利己的な(あれはサイコパスですよね……)殺人鬼ぶりだけでなく、あの尊大さへの嫌悪感から、あの珍しい激怒ぶりに繋がったんでしょうね。(何割かは、ハイデマン先生の体内から溶ける糸を取り出させるよう誘導した節もありますが)
不思議なのは、ホームパーティを開くような人には思えないこと。
ホントに。
パーティーを開くようなビヘビアは感じられません。
この回は病院内の絵ばかりなので、カラフルにするために差し込まれたシーンだと分析します。
すごく良かったです!人気作品なのが判ります。
実はもう毎週水曜日が待ち遠しくなりました。ちょっと前までコロンボの捜査スタイルが気に入らなかったのですが、ここのところというか漸くコロンボの良さが判るようになりました。それから正義を貫き独自の方法で真実を突き止めて行く為のこのスタイルなんだと納得しました。
私はドラマ版のポアロが好きでして、彼独自の人との対応の仕方があって、容疑者周辺にいる人達の本音や心の奥底を引き出すのが彼は上手いんですね。
コロンボもポアロとは性格や引き出し方は違うけど、同じように周辺から証言をとりながら犯人を追い詰め、直接言葉や行動で犯人と相対する姿勢に痺れました!
ドラマ版のポアロは、私も録画して見ていますよ。
返信ありがとうございます。
ポアロも初めは好きじゃありませんでした。
やや自信過剰ですしね、コロンボの方が人間臭さを感じますが、ちょっとコートや髪の臭いが気になります(笑)
ポアロ、先日初めてみましたが
私的には・・・ダメでした
30分ももちませんでした
ドラマと原作とが違う作品もありますから、どうか嫌いにならないでください。1930年代のイギリスを見るのも楽しみ方の一つです。映画版のピーター・ユスチノフのでかいポアロもいいですよ。もちろんアルバート・フィニーも。
メイフィールド先生、咄嗟にコロンボのポケットに糸を隠すって、スリ名人級のテクニック!
その前に髪の毛に手をやると、髪全体がズレたような気が!?
マーシャさんは凄く良い人
でも絶対、男で身を持ち崩すか、オレオレ詐欺に引っかかってそう(笑)
マーシャは面白いですね。
マーシャとコロンボの会話で、くしゃみが止まらないコロンボに「水を何回かに分けて飲めば止まる」と言って、実際に止まるというシーンがありますが、あの対処法は、私の経験上ではくしゃみではなく「しゃっくり」だったので、見ていて若干の違和感がありました。若いころ、しゃっくりが止まらない時に、母親か誰かに「水をゆっくり飲めば止まるよ」と言われ、実際に止まった経験があるからで、それ以降も実践していました。
米国ではあれは常識なんでしょうか。
印象に残っているのは
警部が寝不足のため『コーヒーないかな?』っと言うセリフと
代わりにオレンジジュースを飲むシーンです。
凶器のバールで茹でタマゴを割るシーンも印象に残ってます。
しかし、昔は病院内、病室でも火のついた葉巻を持っていれたのですね。
今ではホントに考えられないですね。
メイフィールド医師はすごい凶悪犯なのですが、ニモイさんがクールに演じているので、そう感じさせないです。
オレンジジュースを持ってくるのは、マイケル・ラリー(マイク・ラリー)ですね。
この作品私が言うことはいつも同じですが、重要なのは「コロンボ」vs.「スポック」であること、それこそがロマン!なのであり他のリアリティはどうでもいいのです!!(また強弁してしまったw)。
とはいっても、この新型コロナウイルス禍の世相で白亜の巨塔の腐敗劇を観るというのもまた違いますねえ。
マーシャとメイフィールドの会話「ベトナム帰還兵か!」これも時代ですね。ベトナム帰り、というと心身とも傷つき当時のアメリカの影の部分を象徴し映画やドラマで種々描かれている。だからハリーの容疑は死んでも死ななくてもヤク使用の証拠がでれば一発だと踏んだんでしょうね。
本文にも書いていますが、以前は「スポック感」が強烈でした。でも最近は「メイフィールド=ニモイ」みたいに感じられています。
私はスポックの笑った顔を見たことがありません
彼が、本当にドクターなら、、私は病院から脱走
しちゃいます(笑)
ネットの方へまた参加させていただます、よろしくお願いいたします。
溶ける糸。忘れている部分もあってNHKの放送を新鮮な気持ちで観ましたが、優れた外科医でありながら平然と殺人を犯す主人公の冷酷さがあらためて強烈な印象でした。
吹き替えが久松氏だったら最高でしたが、その点は脳内で変換して楽しみました。
なお、スタートレックのMr.スポックについては、(スタートレックの中で)笑っているシーンですぐ思いつくのは「タイムマシンの危機」というエピソードです。
詳しくは触れませんが、バルカン人も恋をすることがあるのです。ラストの別れが大変切なくて好きなエピソードの一つです。
上記の件、当方の勘違いのコメントでしたらご容赦願います。
「コロンボ」vs.「スポック」でもあるのですが、「コロンボ」vs.「七人の刑事」でもあります。あの時代の視聴者にとって、メイフィールド医師の吹き替えを担当した天田俊明と言えば、やはり「七人の刑事」でしょう。
コロンボがブチ切れてる作品はそうないですよね。好きです
本作と「自縛の紐」ですね。
意外な結末でした。手術室に乗り込んだ時点で万事解決と思いきや、続きがありましたね。私は観始めたとき、黒い糸とメイフィールド氏の違和感バリバリの頭が事件に関係するとにらんでたんです。手術室内で証拠が見つからなかった後、メイフィールド氏が髪の毛に触れたことでそれを確信しました。最後、コロンボが一回部屋を出た時にメイフィールド氏が再度、頭に手をやったとき、カツラを外して黒い糸を出すのか?そんな終わり方が許されるのか?と思いハラハラして観ていましたが、大ドンデン返しでした。まさか、体から取り出した直後に、糸があの状態は違和感がありましたが。それにしても2回目のゆで卵割りは最高に笑えました。
よれよれコートさん、誤植の投稿を「削除しました。
カツラを外して黒い糸を出す>面白いです!
すみません・・かつらなんですか??
ショックなんですけど・・・
ポケットから取り出された糸こそ手術で使われた糸なのに、ポケットから取り出された糸が手術で使われた糸には見えないのが、残念でした。
使用後の糸はああいう形ではなくなっている、という意味です。
そうでしょうね。もじゃもじゃしてましたね。
15話「溶ける糸」の脇役 ニタ・タルボットさんについて
この人、同時期のアメリカのテレビドラマ「事件記者コルチャック」にも1エピソードだけ登場していますね。
コルチャックシリーズは、主人公のカール・コルチャックに絡んだ女性は、同僚の二人を除けば、結構劇中で死んじゃう気がするんですが、タルボットさん扮するポーラ・グリフィン嬢は結構最後の方まで出ていますし、最後も死んでいません。
それよりも、キャラがこの話のダルトン看護師さんと、ほぼ同じで、とにかく喋る、っていう感じが興味深いです。
女優ニタ・タルボット、演じるマーシャ・ダルトンのキャラクター、日本語版の吹き替え声優。どれも、とても可愛いです!
結末で「絶対と思ったんですがねぇ。だって辻褄は合うでしょ。。」と言って自分の着ていた白衣(?)を脱ぎ捨てて一旦部屋の外に出て、数秒後にまた戻ってきて割烹着のポケットに入っている糸を示す。
ここがどうにも納得いかないんだなぁ。既に糸の隠し場所に気づいていたら、一旦外に出る必要もないし、自分以外の証人にも見えるところで糸を取り出し提示するべきだし。一旦部屋の外に出てから思いついたんなら本当に白衣のポケットに入っているかどうかは大きな賭けだからあれほどの自信を持って「あなたは絶対捜索されないところに糸を隠した。それはここだ、私のポケット」とは言えないはず。
あたしにとっちゃ最も違和感の大きい作品でしたね。
確かに。
少し時間が経って、コロンボが戻ってくる。その方が、良いのだけれど、それは、まぁ、放送時間の関係で、スピーディに展開します。ただ、当時リアルタイムで見ていた少年ぼろんこにとっては、そのスピーディさが爽快でもありました。
手術室はくまなく探したけど糸は見つからない。
コロンボが説明したように、なぜかハイデマンは、あのときだけコロンボを小突いた。そこで確信したのでしょう。それを手術着を脱いで部屋を出た瞬間に気付いた。
それに、あの場にはコロンボとハイデマンしかいないのだから、自信満々に振る舞ってもいいような気がしますね。
ぼろんこさんの解説、わかりやすくて面白いです。
本日久々にCSで観ました。元医療従事者の私としては刑事コロンボの中で1番の極悪人だと思いました。
私も、ワースト悪人だと思います。
この話のオチの部分、犯人が溶ける糸をコロンボの白衣に隠したのを見つかったと理解していますが、それでいいのでしょう?
そうであれば、それはハイデマン博士の体内にあった糸という事になります。
であれば糸の影響で心臓の弁が作動しないという事になっているのであるわけで、糸は溶けかかってなければならない。
それが白衣にあったのは溶けかかってはおらず乾燥してしっかりしたように見える糸でした。あれだったら証拠にならないのではと思いました。どうなんでしょうか。
そりゃ確かにそうなんです。あんな、モジャモジャではないかもね。
再手術は薬に何か入れられたからでは?
まあしかし、メイフィールド先生のワルさはエグいですね。1ミリも同情や哀れみを持てない、この犯人像にゾッとしました
コロンボの犯人は社会的地位が高く金持ちばかりで逮捕後もきっと有能な弁護士をつけて裁判に挑むことでしょう。けど彼ほどの名刑事なら署内において絶大な信頼を得ていた筈ですよね。
ならばこいつが犯人と目星をつけ報告を受けた時点で、色々と地固めするはず。ロス警察ほどの大組織がたった1人の容疑者に絞って「こいつで間違いないんだ」と調べたら、他にも必ずボロがいっぱい見つかるに違いない!
逮捕に至った段階ではコロンボが強引すぎたり、引っかけて、などあるにせよ裁判が行われる頃には山ほど証拠が揃い、陪審員もクロと判断せざるを得ないところまで追い詰めていると思います。
確かにメイフィールド殺人未遂は動かぬ証拠が出てきました。
ですが、シャロンとハリーの方は決定打に欠けたままです。モヤモヤが残ります。
ひまぞうさん、あのシーンでのコロンボのセリフは単刀直入でした。
I believe you killed Sharon Martin. And I believe you’re trying to kill Dr. Hiedeman.
New England Mooseさん、英語のコメントは私の承認が必要なようで、なんども投稿していただき、申し訳ありませんでした。(外国からのいたずら投稿対策です)
ひまぞうさん、あそこは単刀直入に
I believe you killed Sharon Martin. And I believe you’re trying to kill Dr. Hiedeman.
と言っています。
ひまぞうさん
副音声は次の通りです。
I believe you killed Sharon and I believe you try to kill Dr. Heideman.
.
土曜日のBSを録画で見ました。
溶ける糸 のエピソード好きなんですよね。
コロンボが「あたしゃねぇ!アンタが犯人だと思っている!」の激怒してのセリフのシーン
ここが一番の見所だと思っています。副音声が無いようなので元のセリフが
わからないのですが、なんて言ってるんでしょうか。気になります。
あと別のエピソードでもコロンボの激怒のシーンがあったように思うんですが・・・
思い出せません。
ひまぞうさん
副音声は次の通りです。
I believe you killed Sharon and I believe you try to kill Dr. Heideman.
.
気になって調べたところ”自縄の紐”ではないかと。「あんたしかいないんだ!」と犯人を怒鳴りつけたのが印象に残ってました。
そうそう、自縄の紐でも病院の待合室で激怒していますよ。
自縄の糸は本気ですね。印象的です。
溶ける糸はコロンボのフェイクかなという気もします。いずれにせよ緊張感maxの名場面ですね。
追記。ヒトや愛犬の予防注射すら目をそむける大の病院嫌いのコロンボが、メイフィールドの手術にはみじろぎもせず直視していたのは、プロ根性でした。
最後コロンボが敗北したかに見えて、戻って来て糸を取り出す場面は素晴らしいですが、ぼろんこさんおっしゃるように心臓の弁を繋いでいた糸があんなに長いとは思われません。が、糸だ!と見せる演出上仕方がないでしょうか?コロンボがメイフィールド医師の前で机を叩きつけて激昂したのには驚きましたが、小笠原さんおっしゃるように、放っておいたらハイデマン先生が亡くなるだろうと確信したコロンボが、メイフィールドに再手術を促すべく、半ば演技したのかと思いました。それにしても、ハリーに薬を打つなど、コロンボの犯人はどうも第一の犯行の後、やりすぎの傾向ですね。でも、ニモイの魅力でこの作品が印象的であるのは間違いありません。本当に殺したい相手(ハイデマン先生)が結局殺せていないのは、コロンボ作品としては例外的な感じです。
そう、結果的に、本当に殺したい相手を自ら助けなきゃいけなくなって、一方で、殺さなくてもいいふたりの人間を殺してしまった。この作品のミステリとしての面白さ、ユニークさはそこにあるんですよ、きっと。
心臓外科医バリー・メイフィールドとコロンボのガチンコ対決、面白かったです。二枚のドガの絵、権力の墓穴を思わせる、最後の巻き返しは爽快でしたが、「たけさん」のおっしゃる通り、溶けて血だらけのはずの糸がまったく新品のようにポケットから出てきたのは違和感ですね(笑)
笑わせてくれるシーンもありました。例えば、コロンボが犯人の聞き込みに来て、勧められるままにパーティーのお料理をパクパクと平らげ、その挙げ句、胃もたれを起こして犯人に薬を処方してもらうという、こういった何気ないシーンに、しつこくて図々しくて、でも憎めないコロンボの魅力満載で、見る楽しみの1つです。
事件解決の鍵になった糸ですが、溶けてるはずが溶けてない! 汚れてるはずなのに、新品のように綺麗に巻かれていた! メイフィールドが素手で触るはずがないのにコロンボのポケットに入れた?手袋してた? その手袋に血がついてた? コロンボのポケットも汚れてたはず!なのに気がつかなかった? でありますので、私としては納得いくストーリーではありませんでした。
BSスペシャル投票第4位。ここにもコメント済みですが、何度でもいいます「コロンボvs.スポック」が第一、全て(オイオイ)。大好きなエピソード。「おそらく、企画としてもST(スタートレック=宇宙大作戦)の「スポック」の裏返しキャラクターを意図したものでしょう。今回印象的だったのは、スポックいやレナード・ニモイの右眉をつり上げる特徴的な演技つうか癖(笑)。STでもスパイ大作戦でも見られる筈(笑)。手術シーンの緊張感で間接的にスポックじゃなくてメイフィールドの冷徹さを表現。コロンボが殺人凶器でゆで卵の殻を割るブラックユーモア。手術以前にハイデマン博士の腕への注射一本すら目を背けるコロンボのお笑い。コロンボの怒りは、ハイデマン博士の命が自分の目前で危ないと気付き、阻止するのに猶予がない焦りがあったからだと思います。
なるほど、なるほど、と相槌をしながら読ませていただきました。ありがとうございます。
私もこのエピソードがコロンボの中でも1,2を争うくらい好きです。
冷静沈着で計算高い人物である犯人が、結局最初の目的である犯行を
達成出来ずに右往左往し、コロンボに追い詰められる姿は見ていて痛快でした。
ただ、よくこのエピソードの解説で
「冷静沈着な犯人に対して、コロンボが自分の感情を露わにする。」
というような事が書かれていますが、私はコロンボが「怒り」を表現したのは演技だと思ってます。
ハイデマン先生も認める頭脳明晰で普段は冷静沈着なコロンボが、
敢えて感情的に怒ってる演技をすることによって、糸を取り出さざるえない状況に相手を追い込んでいく。
だからこそ、最後コロンボは(既に自分の使った手である)
「先生が感情的になる筈がない」という事に気が付けたのではないでしょうか。
二度目のコメントです。
実は『溶ける糸』は推理ひとつひとつに傑出した要素は少なく、たとえばシャロンの死を知らせる電話を受けながらメイフィールドが時計の針を直していたこと、麻薬中毒者の犯行とするには部屋に指紋がないのが不自然なこと、ハリーは左利きなのに左腕に注射痕があったことなど、小粒なものが多いです。
しかし、本作の美点は、特殊なドラマ展開にあります。糸のトリックを解明していく流れももちろんですが、ハイデマン博士を死なせるために犯行を重ねるというイレギュラーな構成、それに伴うメイフィールド医師の強烈な犯人像が本作を傑作に押し上げています。最後、糸を取り出したコロンボに対する表情がまた何とも言えません。弱いと書いた手がかりの数々も、ストーリーに密接に絡んでおり不満に感じさせません。
溶ける糸、偶像のレクイエム、断たれた音にそれぞれ1票追加します。
Mrs.あらふぃふさん「自宅でのパーティーシーン」ですね、興味深いです。もう一度見てみます!
BS-TBSでの再放送を見てからこのブログに巡り合い、以来楽しく拝読しています。
メイフィールド医師の自宅でのパーティーシーンで、おやっと思ったことが…
コロンボが到着する前、医師が招待客たちに挨拶しているシーンで、プールサイドに座った男性達が「…重要?人物の患者でね、残念ながら名前は言えないんだが、宇宙関係の工業?の大物なんだよ」と話しています。
これって、レナード・ニモイに引っ掛けたセリフですよねぇ。
原語で理解するほどの語学力がないので何とも言えませんが、アメリカのドラマだからありうるかな、と思いました。
コロンボから依頼され手術の立ち会った医師は、いったい何を監視して
いたのか?。ハイデマン先生の体内から取り出した糸さえ目を光らせて
いれば済む話でしょう。そうすれば、ジタバタする必要はなかった。
役立たずにもほどがある。
また、TVカメラ撮影も併せて行うべきだった。準備不足でしたね。
連続殺人、対決の醍醐味、切れ味あるラストと見どころ満載ですね。
何度見ても傑作です。
ぼくは「偶像のレクイエム」、本作、「断たれた音」の3作でどっぷりシリーズにはまりました。
コロンボの怒りが爆発するところが見所ですね。
犯人が自分の犯行をカモフラージュするために、第二の犯行に及ぶことは、
他のエピソードでもよくあることです。
しかし、大概はその第二の犯行までコロンボは予測できません。
むしろ第二の犯行によって、犯人がボロを出してしまうことが多いです。
ここでは、第二の犯行を確実に予測できたので、罪を憎むコロンボとしては
大きな怒りを爆発させました。コロンボの必死さがよく表れています。
尤も時系列では、第一の犯行とも言えますが。
バーディさん>そうなんです。ハイデマン博士を亡き者に…という目的が、途中からすっとんでましたね。1票加算します。
ラストシーンが爽快なのとメイフィールド医師の非人間的な冷酷さが結局は目的が果たせないまま報いを受けることもあって好きな話です。
ラストシーンですがコロンボのポケットから糸が出なくてもメイフィールドは追い詰められていたのではないかと思い当りました。
全てを調べても糸がない。「ハイデマン博士から摘出した糸はどこにやったのですか?」この質問にメイフィールド医師は答えることができないのではないかと思います。
偶然に頼らなければならない>私もそう思います。ハリーの場合、決して殺しているわけでなく、結果的に死んだのですからね。
目的のためには殺人すら厭わない、というかあっさり殺人を決行するあたりは何とも恐ろしい犯人。
これはレナード・ニモイという俳優だからこそ成功したエピソードですね。ニモイ氏にはもう少し長生きして欲しかったと思わずに居られません。
ひとつ気になるのは、ハリーは死んだのかが明確になっていないことです。確か、死んだとは一言も語られていないと思います。
メイフィールドからすれば罪を着せれば済む話で、殺す必要はないはず。
気絶から目覚めたターゲットが、意識が朦朧とする中で外に歩き始め、階段から転落させた上で死ぬ。
これは偶然に頼らなければならない部分が強く、殺害計画としては確実性がありません。
ここだけがわかりませんでした。
あとの部分は、見どころ満載の傑作回だと思います。
今晩は
あの階段からの転がり方ではハリーは死んでないような気がします
ただのびてしまってる感じ
まぁ 彼の生死は物語に重要ではなくて
ハリーはモルヒネをやめられなくて ということでシャロン殺害の犯人でしょって流れにしたかったってことですよね
ホントに殺すなら階段から落ちる偶然には頼らないですしね
そうか、ハリーは死んでいないかもしれないのか。たしかに、ハリーが麻薬をやめられていないことさえ警察に伝わればいいのであって、殺そうとした訳ではありませんからね。
tempus fugitさん、コメントありがとうございます。素敵なブログ!拝見しました。私も刑事コロンボやスター・トレックが大好きでした。子供心にも…やっぱアメリカは凄い…と憧れたものです。これからもコメント、ぜひお寄せください。私も本ブログ、加筆・訂正などで頑張って更新します。
初めまして。ニモイさん逝去のニュースに接し、ウェブをいろいろ見ていて、ぼろんこさんの記事を発見しました。
「コロンボ」は初放送で見て以来のファンです。自分の好きな作品だけをDVDで揃えていましたが、去年、思い切って全巻のブルーレイBOXを買ってしまいました。製作・放送されて数十年になるのに、いまでも繰り返しの鑑賞に耐えるというのは、いかにこの作品のレベルが高いかを示していると思います。
ぼろんこさんのブログは、充実した内容に感嘆しております。今後「コロンボ」を見る際のお供にさせていただきます。また、私なりのエピソードの評価もありますので、気が向いた時にコメントさせていただこうかなと思っています。
私も自分のブログで、たまに「コロンボ」をネタにすることがあります。PRを兼ねて、「溶ける糸」やニモイ氏について書いたものを紹介させていただきます。
ttp://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2014-11-04
ttp://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2015-03-04
ニモイさんの追悼記事を書きました。
>コロンボシリーズ中「最悪の人物」
同意です。
レナード・ニモイさんのご逝去をお悔やみ申し上げます。
レナード・ニモイの訃報が今朝。SFファンとしての原体験、いや原記憶には幼少時に観た「宇宙大作戦」ミスター・スポックの印象があり、小学生時に観た最初の「コロンボ」の犯人がやはりニモイ、これはもう私をSFとコロンボのファンとして運命づけたのはニモイがバイアス?触媒?となってくれたおかげとしか言いようがない(泣笑)。
ひらりんさんコメントありがとうございます。溶ける糸で激怒するコロンボは大好きです。自己中心的な容疑者に対する怒りと、宣戦布告を兼ねていますね。もっと言えば恐喝かもしれません。とても迫力のあるシーンでした。机を叩く音も効果的でしたね。
続けて投稿させていただきます(^_^)
このエピソードは好きですね。コロンボが白旗を上げかけたところで、最後の1分のどんでん返し。
でも、私がコロンボシリーズで好きなのは、コロンボが犯人に向かって切れる(感情を露わにする)シーンですね。
このエピソードでも、メイフィールドがフフフとコロンボをあざ笑ってると、突然ポット(だったかな?)をデスクに叩きつけて、『私は先生がシャロンさんを殺したと思っている!』と挑戦的なセリフ。
5話に1話くらいですかね~、コロンボの切れるシーンは。(珍しいから印象に残っていて、実はそんなに多く無いのかもしれませんが)
このコロンボが切れる『ツボ』が何なのかを研究したら楽しいかもしれませんね~(^_^)
小笠原さんコメントありがとうございます。一番最初に観た「コロンボ」がこの作品ですか!そりゃ、虜になります。1票追加しておきますね~。
この作品は、なんつったってコロンボVs.スポックの魅力ですよ。黒スポック(笑)と言っても過言ではない冷徹な男、いやずばりレナード・ニモイにコロンボが「サシ」で対決して勝たなければ「お話」が締まらないのです(あ、言い切っちゃった、笑)。ちなみに私は、小学生の時、一番最初に観た「コロンボ」がこの作品。この一回でコロンボの魅力にとりつかれました。
ういぐるさん、お返事が大変遅くなりました。コメントを見逃しておりました。すみません~。
二人組で行動…確かにそうですね。コロンボ作品では、クレーマー刑事、ウイルソン刑事などの相棒と組むこともありますが、コロンボ警部の単独捜査の方が多いでしょうか。
この場合の証拠「溶ける糸」は…
ハイデマン博士の血液が付着している。
染色して溶けない糸に見せかけている。
メイフィールド医師がコロンボのポケットに糸を放り入れた…ことは認めなくても、糸の存在が決定的証拠となりそうです。もしハイデマン博士が溶ける糸の影響で死亡すれば検死解剖により、メイフィールド医師が殺害目的に使用したことはバレるので、溶ける前に体内から取り出そうと決めたわけです。
だからメイフィールドは、溶ける糸を処分したかった。その一時的な隠し場所が、コロンボのポケットというわけです。
殺害動機、他の殺人事件の状況証拠も揃っていますので、死んだ助手に罪を押し付けても…逃げ切れないと思います。それにしても証拠の糸は、手術に使ったのに、あんなにクルクルと長いかな?と、疑問を持ちました。
今晩は
今回のNHKベスト20放送で 私は初めてこの作品を観ました
他のコメントで小笠原さんが初めて見た作品がこれだと書かれてましたが 私は見たことなかった(汗)
感想として
邦題タイトル はちょっと残念かなぁ
話の進み具合で 犯人先生の行動が予測出来てしまいました
あのヒントはないほうが楽しめる
(これは★ロンドンの傘★もそう。あの邦題がなければ傘の入れ替えトリックと最後のコロンボの騙しについてももっとやられたそうきましたかという感動がもっと増幅したと思う)
タイトルのことを除けば 個人的に 傑作ではないでしょうか
初見だったのでとても楽しめて見ごたえあって大満足です
あと 色んな方が コロンボのポケットに溶ける糸についてコメント残してますが
・溶けてる必要なし
・血ついてる必要なし
です
手術糸に内臓についていた汚れが付着してるのが大事なのではなくて 殺人を犯そうとした痕跡の糸をコロンボの手術服のポケットに隠した事実がバレたことが大事
例えば
時代劇で斬られても着物は斬られないし 刀傷もないし 血も吹き出ないで 斬られ役の方が死んでいったり
飛び降りたり突き落とされたりした人が 頭が割れたり見られないような姿になって血だらけで死んだりはしないでしょ
死んでしまったという事実があればいいわけです
そういうこととおんなじだと思います
ホームズの「まだらの紐」みたいに、邦題がいけませんね。昔はネタバレに緩かったんだなあ。
とっしーーさん、いつも楽しいコメントありがとうございます。コロンボはその回の犯人の職業に関連して、趣味や得手不得手が強調されますね。今回は病院が苦手…でした。これもコロンボのキャラクターが愛される理由ですね~。
溶ける糸・・こういう意味でしたか(驚)
あまり病院物は好きじゃないんですが、コロンボもそうでしたね(笑)
ああいう人間臭い所が、やっぱり好きだなあ^^
で、ラストシーンの犯人の冷静さも凄いですが、コロンボの初ギレシーンは、めっちゃ驚きました・・^^;
確かに、冷酷非道ですからね、、あのコロンボの怒りっぷりで、またファンになってしまいましたm(__)m
確かに犯人は、コロンボ史上、最悪の犯人です ((((;゚;Д;゚;))))
で、ゆで卵・・笑 2個目だったんですかァ ‘`,、’`,、(‘∀`) ‘`,、’`,、
ゆで卵を、ポケットに入れているのも面白いですね^^
ゆで卵(笑)好きなのかなぁ
一個め・ドラマの15分頃
被害者シャロンの乗ろうとしていた車の後部トランクルームのドア部分にこんこんとゆで卵をあてて殻割ってます
(その車の横でドア部分のノブの指紋を調べていた鑑識さんに現場汚さないでとコロンボ叱られてます)
それから数分後
凶器のレンチから指紋出なかったと 凶器を見せられ そのときにちょうどいいと 二個めのゆで卵の殻割り
色んなところに細かくて鋭くてねちっこくて 敏腕刑事のコロンボだけど
えっそこ そんなにいい加減で大雑把でいいの?ってシーンが散りばめられてるところがコロンボ、コロンボ作品の魅力ですね
見てて微笑ましくなります
私もあのシーン好きです。
子供の頃から見てるコロンボさん。
登場する時いつも玉子を美味しそうに食べるイメージがありました(^^)
本当千里眼で犯人をとことん追求はしていくコロンボさんですが、ところどころに思いやり人間味があり
大ファンです!
お久しぶりです。
というのは、第1回の書き込みの直後に震災が起こったので、ネット類への書き込みをする気になれずにいまして……
またよろしくお願いします。
さてこの「溶ける糸」、面白い結末ですが、ひっかかることが。
これに限らず、コロンボ警部は単独行動が多いですよね、米国の刑事はあれが普通なんでしょうか?
(日本の刑事は(刑事ドラマとかでしか知りませんが笑)2人1組で行動するようですね)
なにがひっかかったかといいますと、
この「糸」の結末、最後の決定的な証拠を発見する瞬間、その現場に彼と犯人しかいませんよ?
犯人が裁判とかで「いやあれは刑事の創作」とか言い出したらどうするんでしょう?
たくさんの目撃者(証人)が必要だと思うんですが……
(「逆転の構図」では「君、見たね?」とくどいように周囲に確認していましたね)
まあ「ミステリーが求めるのは論理の美しさ」って開き直るなら、話が面白けりゃいいんで、手続きとかは2の次3の次かもしれませんが……