15話「溶ける糸」

A Stitch in Crime / 1973

ご存知、スタートレックのMr.スポックの登場

心臓外科医のバリー・メイフィールド(レナード・ニモイ)が看護婦で手術助手のシャロンを殺害。私にとっては‥かの有名な「Mr.スポック」の登場ということで、全コロンボ作品の中で最も記憶に深く刻まれた作品でした。

日本語吹替版

吹き替えがテレビてお馴染みのMr.スポックの声(久松保夫さん)だったらな~って、欲もありますが。久松保夫さんは、ホリスター将軍役をされましたね。

コロンボシリーズ中「最悪の人物」

私の印象としては「動機不十分」です。がしかし、それを上回るメイフィールドの悪人像は強烈です。自分を信頼してくれている恩師ハイデマン博士を殺害しようと計画。しかし、そのトリックを手術助手のシャロンに見抜かれそうになると一転、シャロンを殺害。この殺害が予期せぬ行動となり、コロンボ警部に矛盾を次々に暴かれてゆきます。そして、そのシャロン殺害をハリー・アレキザンダーなる元麻薬常習者の犯行に見せかけるため、アレキザンダーを殺害するという、凄まじい殺人鬼ぶりです。

「非論理的」って台詞すら出なかったが…冷静沈着なMr.スポック。

その犯行がすべて「沈着冷静で論理的?」に淡々と行われます。スタートレックでのMr.スポックとイメージがダブって、より一層ストーリーを引き締めていますね。しかしその冷静さが、コロンボ警部の目に止まり容疑者と特定され、しかも未遂に終わるハイデマン博士殺害計画の証拠を、博士の体内より引き出させてしまうという…コロンボファンにとっては美味しすぎる展開。そしてラストシーンも、この作品に相応しく「完璧に楽しめる」ものだったと言えるでしょう。

コロンボと犯人の対決を堪能できる作品

この「溶ける糸」では犯人の冷酷な連続殺人に対し、コロンボ警部が心からの怒りをぶちまけ「対決」宣言し、ラストシーンを向かえます。「コロンボ警部」対「頭脳明晰な犯人」という刑事コロンボシリーズの最大の醍醐味が最も良く表現された作品の一つです。この雰囲気(犯行後にも裏付け工作などをする…etc.)を持った作品としては、16話「断たれた音」も大好きです。
その反面、6話「二枚のドガの絵」20話「野望の果て」26話「権力の墓穴」などは、犯人が「少し間抜けで滑稽に感じる」「よせば良いのに…自分から罠にハマって来る」もので、別の意味で楽しめる作品です。

アン・フランシスが好演

殺害された手術助手のシャロン・マーチン役はアン・フランシスで8話「死の方程式」の秘書ビショップ役と同一人物。口元のほくろが印象的なセクシー女優(?)ですが、今回は真面目な人柄の役を演じています。

ゆで卵が大好きなコロンボ警部

余談ですが、このお話の中でコロンボ警部が持参のゆで卵を殺人に使われた凶器で割って食べるシーンは人気が高いと聞きます。実はこれはこの朝「2個目のゆで卵」で、1個目は車のボンネット付近で割って食べています。その後のシーンでメイフィールド医師から「胃薬」をもらいますが、おそらくゆで卵の食べ過ぎが原因ではないでしょうか?

このシーンに登場する刑事

このシーンに登場する刑事はビクター・ミランという俳優さんで、ラテン系なお顔で印象に残りますが、この人は19話「別れのワイン」のテレビニュースで解説するお医者さんにそっくりです。

ニタ・タルボットも可愛い

看護師シャロンの友人「マーシャ・ダルトン(演:ニタ・タルボット)」が可愛かったです。コロンボ警部やメイフィールド医師とのやりとりは、微笑を誘いますね。

決め手となった溶ける糸

メイフィールドが「コロンボのポケットで見つかった溶ける糸」に見覚えが無い…としらを切った場合は?という質問コメントを頂き加筆します。
糸には…
ハイデマン博士の血液が付着している。
染色して溶けない糸に見せかけている。
メイフィールド医師がコロンボのポケットに糸を放り入れた…ことは認めなくても、糸の存在が決定的証拠となりそうです。だからメイフィールドは、溶ける糸を処分したかった。その一時的な隠し場所が、コロンボのポケットというわけです。もしハイデマン博士が溶ける糸の影響で死亡すれば検死解剖により、メイフィールド医師が殺害目的に使用したことはバレてしまいます。リスク覚悟で溶ける前に体内から取り出そうと決めたわけです。

監督:ハイ・アヴァーバック
脚本:シリル・ヘンドリックス
バリー・メイフィールド医師:レナード・ニモイ
シャロン・マーチン看護婦:アン・フランシス
ハイデマン博士:ウィル・ギア
マーシャ・ダルトン:ニタ・タルボット
ハリー・アレキザンダー:ジャレッド・マーティン
 
加筆:2020年7月4日(5年ぶりの加筆)

“15話「溶ける糸」” への89件の返信

  1. 再手術で糸はあんな風に取り出しませんね
    ズタズタにカットします
    だいたい周りで皆が監視している奴らの目は
    節穴ですかね
    作品としては最低の部類ですね

    1. とにかく、メイフィールドの右の頬の傷跡と
      シャロンのホクロが対照的な印象でした・・・

      コロンボ刑事・・早食い過ぎるし(笑)

    2. まず頭脳明晰な医師が縫合糸を手術現場に落とすかなと疑問に思いました。あとメイフィールドを疑ってるシャロンがメイフィールドの気配が感じるところで電話するのも無用心過ぎる。これだけ本人に疑惑をぶつければ、命を狙われると用心すべきだったよ。何度も見てるので良い作品ですが、細かいことが気になって来ました。

  2. いろいろ突っ込み所がありましたが、私は一番邦題が良くないと思います。これでは、コロンボが突き止める前に、我々が犯人の秘密を知ってしまいますので。

  3. 初めてコメントします。
    この「溶ける糸」は指折りに好きなエピソード(他は「祝砲の挽歌」や「殺しの序曲」がお気に入りです)なので、今週のBS放送を楽しみにしてました。
    シャロンはなぜメイフィールドを嫌っていたか、明確な理由は語られてませんでしたが、今回見ていて「こりゃ生理的に嫌いになりそう」って尊大さを感じました。
    コロンボもその利己的な(あれはサイコパスですよね……)殺人鬼ぶりだけでなく、あの尊大さへの嫌悪感から、あの珍しい激怒ぶりに繋がったんでしょうね。(何割かは、ハイデマン先生の体内から溶ける糸を取り出させるよう誘導した節もありますが)

      1. ホントに。
         パーティーを開くようなビヘビアは感じられません。
         この回は病院内の絵ばかりなので、カラフルにするために差し込まれたシーンだと分析します。

  4. すごく良かったです!人気作品なのが判ります。
    実はもう毎週水曜日が待ち遠しくなりました。ちょっと前までコロンボの捜査スタイルが気に入らなかったのですが、ここのところというか漸くコロンボの良さが判るようになりました。それから正義を貫き独自の方法で真実を突き止めて行く為のこのスタイルなんだと納得しました。
    私はドラマ版のポアロが好きでして、彼独自の人との対応の仕方があって、容疑者周辺にいる人達の本音や心の奥底を引き出すのが彼は上手いんですね。
    コロンボもポアロとは性格や引き出し方は違うけど、同じように周辺から証言をとりながら犯人を追い詰め、直接言葉や行動で犯人と相対する姿勢に痺れました!

      1. 返信ありがとうございます。
        ポアロも初めは好きじゃありませんでした。
        やや自信過剰ですしね、コロンボの方が人間臭さを感じますが、ちょっとコートや髪の臭いが気になります(笑)

          1. ドラマと原作とが違う作品もありますから、どうか嫌いにならないでください。1930年代のイギリスを見るのも楽しみ方の一つです。映画版のピーター・ユスチノフのでかいポアロもいいですよ。もちろんアルバート・フィニーも。

  5. メイフィールド先生、咄嗟にコロンボのポケットに糸を隠すって、スリ名人級のテクニック!
    その前に髪の毛に手をやると、髪全体がズレたような気が!?
     
    マーシャさんは凄く良い人
    でも絶対、男で身を持ち崩すか、オレオレ詐欺に引っかかってそう(笑)

      1. マーシャとコロンボの会話で、くしゃみが止まらないコロンボに「水を何回かに分けて飲めば止まる」と言って、実際に止まるというシーンがありますが、あの対処法は、私の経験上ではくしゃみではなく「しゃっくり」だったので、見ていて若干の違和感がありました。若いころ、しゃっくりが止まらない時に、母親か誰かに「水をゆっくり飲めば止まるよ」と言われ、実際に止まった経験があるからで、それ以降も実践していました。
        米国ではあれは常識なんでしょうか。

  6. 印象に残っているのは
    警部が寝不足のため『コーヒーないかな?』っと言うセリフと
    代わりにオレンジジュースを飲むシーンです。
    凶器のバールで茹でタマゴを割るシーンも印象に残ってます。
    しかし、昔は病院内、病室でも火のついた葉巻を持っていれたのですね。
    今ではホントに考えられないですね。
    メイフィールド医師はすごい凶悪犯なのですが、ニモイさんがクールに演じているので、そう感じさせないです。

  7. この作品私が言うことはいつも同じですが、重要なのは「コロンボ」vs.「スポック」であること、それこそがロマン!なのであり他のリアリティはどうでもいいのです!!(また強弁してしまったw)。
    とはいっても、この新型コロナウイルス禍の世相で白亜の巨塔の腐敗劇を観るというのもまた違いますねえ。
    マーシャとメイフィールドの会話「ベトナム帰還兵か!」これも時代ですね。ベトナム帰り、というと心身とも傷つき当時のアメリカの影の部分を象徴し映画やドラマで種々描かれている。だからハリーの容疑は死んでも死ななくてもヤク使用の証拠がでれば一発だと踏んだんでしょうね。

    1. 本文にも書いていますが、以前は「スポック感」が強烈でした。でも最近は「メイフィールド=ニモイ」みたいに感じられています。

      1. 私はスポックの笑った顔を見たことがありません
        彼が、本当にドクターなら、、私は病院から脱走
        しちゃいます(笑)

        1. ネットの方へまた参加させていただます、よろしくお願いいたします。
          溶ける糸。忘れている部分もあってNHKの放送を新鮮な気持ちで観ましたが、優れた外科医でありながら平然と殺人を犯す主人公の冷酷さがあらためて強烈な印象でした。
          吹き替えが久松氏だったら最高でしたが、その点は脳内で変換して楽しみました。

          なお、スタートレックのMr.スポックについては、(スタートレックの中で)笑っているシーンですぐ思いつくのは「タイムマシンの危機」というエピソードです。
          詳しくは触れませんが、バルカン人も恋をすることがあるのです。ラストの別れが大変切なくて好きなエピソードの一つです。
          上記の件、当方の勘違いのコメントでしたらご容赦願います。

    2. 「コロンボ」vs.「スポック」でもあるのですが、「コロンボ」vs.「七人の刑事」でもあります。あの時代の視聴者にとって、メイフィールド医師の吹き替えを担当した天田俊明と言えば、やはり「七人の刑事」でしょう。

  8. 意外な結末でした。手術室に乗り込んだ時点で万事解決と思いきや、続きがありましたね。私は観始めたとき、黒い糸とメイフィールド氏の違和感バリバリの頭が事件に関係するとにらんでたんです。手術室内で証拠が見つからなかった後、メイフィールド氏が髪の毛に触れたことでそれを確信しました。最後、コロンボが一回部屋を出た時にメイフィールド氏が再度、頭に手をやったとき、カツラを外して黒い糸を出すのか?そんな終わり方が許されるのか?と思いハラハラして観ていましたが、大ドンデン返しでした。まさか、体から取り出した直後に、糸があの状態は違和感がありましたが。それにしても2回目のゆで卵割りは最高に笑えました。

    1. ポケットから取り出された糸こそ手術で使われた糸なのに、ポケットから取り出された糸が手術で使われた糸には見えないのが、残念でした。

  9. 15話「溶ける糸」の脇役 ニタ・タルボットさんについて
    この人、同時期のアメリカのテレビドラマ「事件記者コルチャック」にも1エピソードだけ登場していますね。
    コルチャックシリーズは、主人公のカール・コルチャックに絡んだ女性は、同僚の二人を除けば、結構劇中で死んじゃう気がするんですが、タルボットさん扮するポーラ・グリフィン嬢は結構最後の方まで出ていますし、最後も死んでいません。
    それよりも、キャラがこの話のダルトン看護師さんと、ほぼ同じで、とにかく喋る、っていう感じが興味深いです。

    1. 女優ニタ・タルボット、演じるマーシャ・ダルトンのキャラクター、日本語版の吹き替え声優。どれも、とても可愛いです!

  10. 結末で「絶対と思ったんですがねぇ。だって辻褄は合うでしょ。。」と言って自分の着ていた白衣(?)を脱ぎ捨てて一旦部屋の外に出て、数秒後にまた戻ってきて割烹着のポケットに入っている糸を示す。
    ここがどうにも納得いかないんだなぁ。既に糸の隠し場所に気づいていたら、一旦外に出る必要もないし、自分以外の証人にも見えるところで糸を取り出し提示するべきだし。一旦部屋の外に出てから思いついたんなら本当に白衣のポケットに入っているかどうかは大きな賭けだからあれほどの自信を持って「あなたは絶対捜索されないところに糸を隠した。それはここだ、私のポケット」とは言えないはず。
    あたしにとっちゃ最も違和感の大きい作品でしたね。

    1. 確かに。
      少し時間が経って、コロンボが戻ってくる。その方が、良いのだけれど、それは、まぁ、放送時間の関係で、スピーディに展開します。ただ、当時リアルタイムで見ていた少年ぼろんこにとっては、そのスピーディさが爽快でもありました。

    2. 手術室はくまなく探したけど糸は見つからない。
      コロンボが説明したように、なぜかハイデマンは、あのときだけコロンボを小突いた。そこで確信したのでしょう。それを手術着を脱いで部屋を出た瞬間に気付いた。
      それに、あの場にはコロンボとハイデマンしかいないのだから、自信満々に振る舞ってもいいような気がしますね。

  11. ぼろんこさんの解説、わかりやすくて面白いです。
    本日久々にCSで観ました。元医療従事者の私としては刑事コロンボの中で1番の極悪人だと思いました。

  12. この話のオチの部分、犯人が溶ける糸をコロンボの白衣に隠したのを見つかったと理解していますが、それでいいのでしょう?
    そうであれば、それはハイデマン博士の体内にあった糸という事になります。
    であれば糸の影響で心臓の弁が作動しないという事になっているのであるわけで、糸は溶けかかってなければならない。
    それが白衣にあったのは溶けかかってはおらず乾燥してしっかりしたように見える糸でした。あれだったら証拠にならないのではと思いました。どうなんでしょうか。

  13. まあしかし、メイフィールド先生のワルさはエグいですね。1ミリも同情や哀れみを持てない、この犯人像にゾッとしました

  14. コロンボの犯人は社会的地位が高く金持ちばかりで逮捕後もきっと有能な弁護士をつけて裁判に挑むことでしょう。けど彼ほどの名刑事なら署内において絶大な信頼を得ていた筈ですよね。
    ならばこいつが犯人と目星をつけ報告を受けた時点で、色々と地固めするはず。ロス警察ほどの大組織がたった1人の容疑者に絞って「こいつで間違いないんだ」と調べたら、他にも必ずボロがいっぱい見つかるに違いない!
    逮捕に至った段階ではコロンボが強引すぎたり、引っかけて、などあるにせよ裁判が行われる頃には山ほど証拠が揃い、陪審員もクロと判断せざるを得ないところまで追い詰めていると思います。

  15. 確かにメイフィールド殺人未遂は動かぬ証拠が出てきました。
    ですが、シャロンとハリーの方は決定打に欠けたままです。モヤモヤが残ります。

  16. ひまぞうさん、あのシーンでのコロンボのセリフは単刀直入でした。
    I believe you killed Sharon Martin. And I believe you’re trying to kill Dr. Hiedeman.

    1. New England Mooseさん、英語のコメントは私の承認が必要なようで、なんども投稿していただき、申し訳ありませんでした。(外国からのいたずら投稿対策です)

  17. ひまぞうさん、あそこは単刀直入に
    I believe you killed Sharon Martin. And I believe you’re trying to kill Dr. Hiedeman.
    と言っています。

  18. ひまぞうさん

    副音声は次の通りです。
    I believe you killed Sharon and I believe you try to kill Dr. Heideman.
    .
     

  19. 土曜日のBSを録画で見ました。
    溶ける糸 のエピソード好きなんですよね。
    コロンボが「あたしゃねぇ!アンタが犯人だと思っている!」の激怒してのセリフのシーン
    ここが一番の見所だと思っています。副音声が無いようなので元のセリフが
    わからないのですが、なんて言ってるんでしょうか。気になります。

    あと別のエピソードでもコロンボの激怒のシーンがあったように思うんですが・・・
    思い出せません。

    1. ひまぞうさん

      副音声は次の通りです。
      I believe you killed Sharon and I believe you try to kill Dr. Heideman.
      .
       

    2. 気になって調べたところ”自縄の紐”ではないかと。「あんたしかいないんだ!」と犯人を怒鳴りつけたのが印象に残ってました。

      1. 自縄の糸は本気ですね。印象的です。
        溶ける糸はコロンボのフェイクかなという気もします。いずれにせよ緊張感maxの名場面ですね。

  20. 追記。ヒトや愛犬の予防注射すら目をそむける大の病院嫌いのコロンボが、メイフィールドの手術にはみじろぎもせず直視していたのは、プロ根性でした。

  21. 最後コロンボが敗北したかに見えて、戻って来て糸を取り出す場面は素晴らしいですが、ぼろんこさんおっしゃるように心臓の弁を繋いでいた糸があんなに長いとは思われません。が、糸だ!と見せる演出上仕方がないでしょうか?コロンボがメイフィールド医師の前で机を叩きつけて激昂したのには驚きましたが、小笠原さんおっしゃるように、放っておいたらハイデマン先生が亡くなるだろうと確信したコロンボが、メイフィールドに再手術を促すべく、半ば演技したのかと思いました。それにしても、ハリーに薬を打つなど、コロンボの犯人はどうも第一の犯行の後、やりすぎの傾向ですね。でも、ニモイの魅力でこの作品が印象的であるのは間違いありません。本当に殺したい相手(ハイデマン先生)が結局殺せていないのは、コロンボ作品としては例外的な感じです。

    1. そう、結果的に、本当に殺したい相手を自ら助けなきゃいけなくなって、一方で、殺さなくてもいいふたりの人間を殺してしまった。この作品のミステリとしての面白さ、ユニークさはそこにあるんですよ、きっと。

  22. 心臓外科医バリー・メイフィールドとコロンボのガチンコ対決、面白かったです。二枚のドガの絵、権力の墓穴を思わせる、最後の巻き返しは爽快でしたが、「たけさん」のおっしゃる通り、溶けて血だらけのはずの糸がまったく新品のようにポケットから出てきたのは違和感ですね(笑)

    笑わせてくれるシーンもありました。例えば、コロンボが犯人の聞き込みに来て、勧められるままにパーティーのお料理をパクパクと平らげ、その挙げ句、胃もたれを起こして犯人に薬を処方してもらうという、こういった何気ないシーンに、しつこくて図々しくて、でも憎めないコロンボの魅力満載で、見る楽しみの1つです。

  23. 事件解決の鍵になった糸ですが、溶けてるはずが溶けてない! 汚れてるはずなのに、新品のように綺麗に巻かれていた! メイフィールドが素手で触るはずがないのにコロンボのポケットに入れた?手袋してた? その手袋に血がついてた? コロンボのポケットも汚れてたはず!なのに気がつかなかった? でありますので、私としては納得いくストーリーではありませんでした。

  24. BSスペシャル投票第4位。ここにもコメント済みですが、何度でもいいます「コロンボvs.スポック」が第一、全て(オイオイ)。大好きなエピソード。「おそらく、企画としてもST(スタートレック=宇宙大作戦)の「スポック」の裏返しキャラクターを意図したものでしょう。今回印象的だったのは、スポックいやレナード・ニモイの右眉をつり上げる特徴的な演技つうか癖(笑)。STでもスパイ大作戦でも見られる筈(笑)。手術シーンの緊張感で間接的にスポックじゃなくてメイフィールドの冷徹さを表現。コロンボが殺人凶器でゆで卵の殻を割るブラックユーモア。手術以前にハイデマン博士の腕への注射一本すら目を背けるコロンボのお笑い。コロンボの怒りは、ハイデマン博士の命が自分の目前で危ないと気付き、阻止するのに猶予がない焦りがあったからだと思います。

  25. 私もこのエピソードがコロンボの中でも1,2を争うくらい好きです。
    冷静沈着で計算高い人物である犯人が、結局最初の目的である犯行を
    達成出来ずに右往左往し、コロンボに追い詰められる姿は見ていて痛快でした。
    ただ、よくこのエピソードの解説で
    「冷静沈着な犯人に対して、コロンボが自分の感情を露わにする。」
    というような事が書かれていますが、私はコロンボが「怒り」を表現したのは演技だと思ってます。
    ハイデマン先生も認める頭脳明晰で普段は冷静沈着なコロンボが、
    敢えて感情的に怒ってる演技をすることによって、糸を取り出さざるえない状況に相手を追い込んでいく。
    だからこそ、最後コロンボは(既に自分の使った手である)
    「先生が感情的になる筈がない」という事に気が付けたのではないでしょうか。

  26. 二度目のコメントです。
    実は『溶ける糸』は推理ひとつひとつに傑出した要素は少なく、たとえばシャロンの死を知らせる電話を受けながらメイフィールドが時計の針を直していたこと、麻薬中毒者の犯行とするには部屋に指紋がないのが不自然なこと、ハリーは左利きなのに左腕に注射痕があったことなど、小粒なものが多いです。
    しかし、本作の美点は、特殊なドラマ展開にあります。糸のトリックを解明していく流れももちろんですが、ハイデマン博士を死なせるために犯行を重ねるというイレギュラーな構成、それに伴うメイフィールド医師の強烈な犯人像が本作を傑作に押し上げています。最後、糸を取り出したコロンボに対する表情がまた何とも言えません。弱いと書いた手がかりの数々も、ストーリーに密接に絡んでおり不満に感じさせません。

  27. BS-TBSでの再放送を見てからこのブログに巡り合い、以来楽しく拝読しています。
    メイフィールド医師の自宅でのパーティーシーンで、おやっと思ったことが…
    コロンボが到着する前、医師が招待客たちに挨拶しているシーンで、プールサイドに座った男性達が「…重要?人物の患者でね、残念ながら名前は言えないんだが、宇宙関係の工業?の大物なんだよ」と話しています。
    これって、レナード・ニモイに引っ掛けたセリフですよねぇ。
    原語で理解するほどの語学力がないので何とも言えませんが、アメリカのドラマだからありうるかな、と思いました。

  28. コロンボから依頼され手術の立ち会った医師は、いったい何を監視して
    いたのか?。ハイデマン先生の体内から取り出した糸さえ目を光らせて
    いれば済む話でしょう。そうすれば、ジタバタする必要はなかった。
    役立たずにもほどがある。
    また、TVカメラ撮影も併せて行うべきだった。準備不足でしたね。

  29. 連続殺人、対決の醍醐味、切れ味あるラストと見どころ満載ですね。
    何度見ても傑作です。
    ぼくは「偶像のレクイエム」、本作、「断たれた音」の3作でどっぷりシリーズにはまりました。

  30. コロンボの怒りが爆発するところが見所ですね。
    犯人が自分の犯行をカモフラージュするために、第二の犯行に及ぶことは、
    他のエピソードでもよくあることです。
    しかし、大概はその第二の犯行までコロンボは予測できません。
    むしろ第二の犯行によって、犯人がボロを出してしまうことが多いです。
    ここでは、第二の犯行を確実に予測できたので、罪を憎むコロンボとしては
    大きな怒りを爆発させました。コロンボの必死さがよく表れています。
    尤も時系列では、第一の犯行とも言えますが。

  31. バーディさん>そうなんです。ハイデマン博士を亡き者に…という目的が、途中からすっとんでましたね。1票加算します。

  32.  ラストシーンが爽快なのとメイフィールド医師の非人間的な冷酷さが結局は目的が果たせないまま報いを受けることもあって好きな話です。
     ラストシーンですがコロンボのポケットから糸が出なくてもメイフィールドは追い詰められていたのではないかと思い当りました。
     
     全てを調べても糸がない。「ハイデマン博士から摘出した糸はどこにやったのですか?」この質問にメイフィールド医師は答えることができないのではないかと思います。
     

  33. 偶然に頼らなければならない>私もそう思います。ハリーの場合、決して殺しているわけでなく、結果的に死んだのですからね。

  34. 目的のためには殺人すら厭わない、というかあっさり殺人を決行するあたりは何とも恐ろしい犯人。
    これはレナード・ニモイという俳優だからこそ成功したエピソードですね。ニモイ氏にはもう少し長生きして欲しかったと思わずに居られません。
    ひとつ気になるのは、ハリーは死んだのかが明確になっていないことです。確か、死んだとは一言も語られていないと思います。
    メイフィールドからすれば罪を着せれば済む話で、殺す必要はないはず。
    気絶から目覚めたターゲットが、意識が朦朧とする中で外に歩き始め、階段から転落させた上で死ぬ。
    これは偶然に頼らなければならない部分が強く、殺害計画としては確実性がありません。
    ここだけがわかりませんでした。
    あとの部分は、見どころ満載の傑作回だと思います。

    1. 今晩は
      あの階段からの転がり方ではハリーは死んでないような気がします
      ただのびてしまってる感じ

      まぁ 彼の生死は物語に重要ではなくて
      ハリーはモルヒネをやめられなくて ということでシャロン殺害の犯人でしょって流れにしたかったってことですよね

      ホントに殺すなら階段から落ちる偶然には頼らないですしね

      1. そうか、ハリーは死んでいないかもしれないのか。たしかに、ハリーが麻薬をやめられていないことさえ警察に伝わればいいのであって、殺そうとした訳ではありませんからね。

  35. tempus fugitさん、コメントありがとうございます。素敵なブログ!拝見しました。私も刑事コロンボやスター・トレックが大好きでした。子供心にも…やっぱアメリカは凄い…と憧れたものです。これからもコメント、ぜひお寄せください。私も本ブログ、加筆・訂正などで頑張って更新します。

  36. 初めまして。ニモイさん逝去のニュースに接し、ウェブをいろいろ見ていて、ぼろんこさんの記事を発見しました。
    「コロンボ」は初放送で見て以来のファンです。自分の好きな作品だけをDVDで揃えていましたが、去年、思い切って全巻のブルーレイBOXを買ってしまいました。製作・放送されて数十年になるのに、いまでも繰り返しの鑑賞に耐えるというのは、いかにこの作品のレベルが高いかを示していると思います。
    ぼろんこさんのブログは、充実した内容に感嘆しております。今後「コロンボ」を見る際のお供にさせていただきます。また、私なりのエピソードの評価もありますので、気が向いた時にコメントさせていただこうかなと思っています。
    私も自分のブログで、たまに「コロンボ」をネタにすることがあります。PRを兼ねて、「溶ける糸」やニモイ氏について書いたものを紹介させていただきます。
    ttp://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2014-11-04
    ttp://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2015-03-04

  37. >コロンボシリーズ中「最悪の人物」
    同意です。
    レナード・ニモイさんのご逝去をお悔やみ申し上げます。

  38. レナード・ニモイの訃報が今朝。SFファンとしての原体験、いや原記憶には幼少時に観た「宇宙大作戦」ミスター・スポックの印象があり、小学生時に観た最初の「コロンボ」の犯人がやはりニモイ、これはもう私をSFとコロンボのファンとして運命づけたのはニモイがバイアス?触媒?となってくれたおかげとしか言いようがない(泣笑)。

  39. ひらりんさんコメントありがとうございます。溶ける糸で激怒するコロンボは大好きです。自己中心的な容疑者に対する怒りと、宣戦布告を兼ねていますね。もっと言えば恐喝かもしれません。とても迫力のあるシーンでした。机を叩く音も効果的でしたね。

  40. 続けて投稿させていただきます(^_^)
    このエピソードは好きですね。コロンボが白旗を上げかけたところで、最後の1分のどんでん返し。
    でも、私がコロンボシリーズで好きなのは、コロンボが犯人に向かって切れる(感情を露わにする)シーンですね。
    このエピソードでも、メイフィールドがフフフとコロンボをあざ笑ってると、突然ポット(だったかな?)をデスクに叩きつけて、『私は先生がシャロンさんを殺したと思っている!』と挑戦的なセリフ。
    5話に1話くらいですかね~、コロンボの切れるシーンは。(珍しいから印象に残っていて、実はそんなに多く無いのかもしれませんが)
    このコロンボが切れる『ツボ』が何なのかを研究したら楽しいかもしれませんね~(^_^)

  41. 小笠原さんコメントありがとうございます。一番最初に観た「コロンボ」がこの作品ですか!そりゃ、虜になります。1票追加しておきますね~。

  42. この作品は、なんつったってコロンボVs.スポックの魅力ですよ。黒スポック(笑)と言っても過言ではない冷徹な男、いやずばりレナード・ニモイにコロンボが「サシ」で対決して勝たなければ「お話」が締まらないのです(あ、言い切っちゃった、笑)。ちなみに私は、小学生の時、一番最初に観た「コロンボ」がこの作品。この一回でコロンボの魅力にとりつかれました。

  43. ういぐるさん、お返事が大変遅くなりました。コメントを見逃しておりました。すみません~。
    二人組で行動…確かにそうですね。コロンボ作品では、クレーマー刑事、ウイルソン刑事などの相棒と組むこともありますが、コロンボ警部の単独捜査の方が多いでしょうか。
    この場合の証拠「溶ける糸」は…
    ハイデマン博士の血液が付着している。
    染色して溶けない糸に見せかけている。
    メイフィールド医師がコロンボのポケットに糸を放り入れた…ことは認めなくても、糸の存在が決定的証拠となりそうです。もしハイデマン博士が溶ける糸の影響で死亡すれば検死解剖により、メイフィールド医師が殺害目的に使用したことはバレるので、溶ける前に体内から取り出そうと決めたわけです。
    だからメイフィールドは、溶ける糸を処分したかった。その一時的な隠し場所が、コロンボのポケットというわけです。
    殺害動機、他の殺人事件の状況証拠も揃っていますので、死んだ助手に罪を押し付けても…逃げ切れないと思います。それにしても証拠の糸は、手術に使ったのに、あんなにクルクルと長いかな?と、疑問を持ちました。

    1. 今晩は
      今回のNHKベスト20放送で 私は初めてこの作品を観ました
      他のコメントで小笠原さんが初めて見た作品がこれだと書かれてましたが 私は見たことなかった(汗)

      感想として
      邦題タイトル はちょっと残念かなぁ
      話の進み具合で 犯人先生の行動が予測出来てしまいました
      あのヒントはないほうが楽しめる
      (これは★ロンドンの傘★もそう。あの邦題がなければ傘の入れ替えトリックと最後のコロンボの騙しについてももっとやられたそうきましたかという感動がもっと増幅したと思う)

      タイトルのことを除けば 個人的に 傑作ではないでしょうか

      初見だったのでとても楽しめて見ごたえあって大満足です

      あと 色んな方が コロンボのポケットに溶ける糸についてコメント残してますが
      ・溶けてる必要なし
      ・血ついてる必要なし
      です

      手術糸に内臓についていた汚れが付着してるのが大事なのではなくて 殺人を犯そうとした痕跡の糸をコロンボの手術服のポケットに隠した事実がバレたことが大事

      例えば
      時代劇で斬られても着物は斬られないし 刀傷もないし 血も吹き出ないで 斬られ役の方が死んでいったり
      飛び降りたり突き落とされたりした人が 頭が割れたり見られないような姿になって血だらけで死んだりはしないでしょ
      死んでしまったという事実があればいいわけです

      そういうこととおんなじだと思います

      1. ホームズの「まだらの紐」みたいに、邦題がいけませんね。昔はネタバレに緩かったんだなあ。

  44. とっしーーさん、いつも楽しいコメントありがとうございます。コロンボはその回の犯人の職業に関連して、趣味や得手不得手が強調されますね。今回は病院が苦手…でした。これもコロンボのキャラクターが愛される理由ですね~。

  45. 溶ける糸・・こういう意味でしたか(驚)
    あまり病院物は好きじゃないんですが、コロンボもそうでしたね(笑)
    ああいう人間臭い所が、やっぱり好きだなあ^^
    で、ラストシーンの犯人の冷静さも凄いですが、コロンボの初ギレシーンは、めっちゃ驚きました・・^^;
    確かに、冷酷非道ですからね、、あのコロンボの怒りっぷりで、またファンになってしまいましたm(__)m
    確かに犯人は、コロンボ史上、最悪の犯人です ((((;゚;Д;゚;))))
    で、ゆで卵・・笑 2個目だったんですかァ ‘`,、’`,、(‘∀`) ‘`,、’`,、 
    ゆで卵を、ポケットに入れているのも面白いですね^^

    1. ゆで卵(笑)好きなのかなぁ

      一個め・ドラマの15分頃
      被害者シャロンの乗ろうとしていた車の後部トランクルームのドア部分にこんこんとゆで卵をあてて殻割ってます
      (その車の横でドア部分のノブの指紋を調べていた鑑識さんに現場汚さないでとコロンボ叱られてます)

      それから数分後
      凶器のレンチから指紋出なかったと 凶器を見せられ そのときにちょうどいいと 二個めのゆで卵の殻割り

      色んなところに細かくて鋭くてねちっこくて 敏腕刑事のコロンボだけど
      えっそこ そんなにいい加減で大雑把でいいの?ってシーンが散りばめられてるところがコロンボ、コロンボ作品の魅力ですね

      見てて微笑ましくなります

      1. 私もあのシーン好きです。
        子供の頃から見てるコロンボさん。
        登場する時いつも玉子を美味しそうに食べるイメージがありました(^^)
        本当千里眼で犯人をとことん追求はしていくコロンボさんですが、ところどころに思いやり人間味があり
        大ファンです!

  46. お久しぶりです。
    というのは、第1回の書き込みの直後に震災が起こったので、ネット類への書き込みをする気になれずにいまして……
    またよろしくお願いします。
    さてこの「溶ける糸」、面白い結末ですが、ひっかかることが。
    これに限らず、コロンボ警部は単独行動が多いですよね、米国の刑事はあれが普通なんでしょうか?
    (日本の刑事は(刑事ドラマとかでしか知りませんが笑)2人1組で行動するようですね)
    なにがひっかかったかといいますと、
    この「糸」の結末、最後の決定的な証拠を発見する瞬間、その現場に彼と犯人しかいませんよ?
    犯人が裁判とかで「いやあれは刑事の創作」とか言い出したらどうするんでしょう?
    たくさんの目撃者(証人)が必要だと思うんですが……
    (「逆転の構図」では「君、見たね?」とくどいように周囲に確認していましたね)
    まあ「ミステリーが求めるのは論理の美しさ」って開き直るなら、話が面白けりゃいいんで、手続きとかは2の次3の次かもしれませんが……

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