22話「第三の終章」

Publish or Perish / 1974

出版社社長のライリー・グリーンリーフは、契約がもつれたことを恨み、お抱えの売れっ子小説家マロリーを殺害。

グリーンリーフの悪態が炸裂!

コロンボ作品の中でもスピルバーグ監督が手がけたとして有名な3話「構想の死角」に続き、ジャック・キャシディが犯人役ライリー・グリーンリーフとして再登板。前作以上とも言える圧倒的な存在感です。

特に第一殺人のアリバイ工作のために、バーで管を巻くシーンでの台詞「臭せ~店だ。お前もこの店もドブの臭いがする」は、絶好調でした!でも、泥酔し車をぶつけた相手のご婦人に「そんな顔じゃ、整形手術をした方が良いよ」は、言い過ぎ!ドラマの中の台詞としては節度を欠いています。

ジョン・デイビス・チャンドラーのパワー

第二殺人で被害者となる共犯のエディ・ケーン(ジョン・デイビス・チャンドラー)のキャラは強烈。数々の映画作品に出演されている俳優さんのようです。この「第三の終章」では、ジャック・キャシディ以外のすべての出演俳優を吹き飛ばすパワーを感じました。

エディ・ケーンは橋爪功さん

そのエディ・ケーンの日本語吹き替えは橋爪功さん。日本のミステリードラマなどで数多く刑事役を演じています。(本作とは関係ないけど)

見逃しがちな些細なシーンに、凄さが隠されている…

殺人現場の初期捜査で、コロンボ警部がコーヒーやベティデイビズの映画の話をしながら「カギが合わない」ことを発見する場面。殺人とは無関係の話に気をとられるとポイントを外します。この時の話し相手になる警備員は、テッド・ゲーリング。

犯人を捕らえる罠工作

ここを見逃すな!という場面はその後、先述した通りグリーンリーフへの疑惑を抱くコロンボが、「カギ屋に立ち寄っているシーン」数秒のカットで、ウインドウ看板の文字を見なければ、単に「道を尋ねている」くらいにしか気に止めないのですが、このとき既に「グリーンリーフがカギに対する疑惑を解消するために、動く可能性がある」と睨み、細工(カギの交換を発注)をしているのです!

人間コロンボを垣間見るシーン

本筋とは関係がありませんが、高級レストランでのシーン。おんぼろカーでレストランに到着した時、駐車係(ロッキー・フレール)に「あのクルマは盗まれないから大丈夫」と移動サービスを拒否されていました。
「チリを注文する場面」では店員(モーリス・マルサック)に、メニューに無いチリを無理矢理注文し、さらにケチャップや塩を要求(自分の味にこだわる姿勢?)したりして笑えます。支払い時に高額な請求をされ笑いを誘います。乱暴に計算しますと、チリが6ドルで1800円、追加請求のアイスティが75セントで225円となり、アイスティの方は高級レストランにしては、極端に安い?のかもね(笑)

気になる女優「マリエット・ハートレイ」

ニール出版の秘書アイリーン役のマリエット・ハートレイは41話「死者のメッセージ」でも犯人アビゲイル・ミッチェルの秘書ベロニカを演じています。見た瞬間に目が止まるような不思議な魅力のある女優さんです。

アラン・マロリー役は本物の小説家

アラン・マロリーを演じたミッキー・スピレインは、ハードボイルド探偵小説「マイク・ハマー」シリーズで知られる有名な小説家です。

スイーニー刑事

第一殺人の現場検証で登場するスイーニー刑事は俳優:ルー・パルター。「スイーニー、そっちなんかあった?」「ないっすね、出るのは埃ばっかり。」こういうマリオ風のキャラクターはぼろんこ好みです、名前も可愛いし(笑)

監督:ロバート・バトラー
脚本:ピーター・S・フィッシャー
ライリー・グリーンリーフ:ジャック・キャシディ
エディ・ケーン:ジョン・デイビス・チャンドラー
アイリーン・マクリー:マリエット・ハートレイ
アラン・マロリー:ミッキー・スピレイン
 
加筆:2020年7月27日
 

“22話「第三の終章」” への47件の返信

  1. お疲れ様です。映画化に際してRock Hudsonは殺せない、とシナリオを変更した時期が犯人特定の決定打になったようですが、この頃の彼は、暁の出撃が終わって、課外授業と云う、ピンクもどき(夏木陽介の不思議な仲間みたいな感じ。宝田明ではない)に出て、1973年に「対決」。かなり出来の悪い西部劇で、Rock Hudsonも終わりだなと感じていました。しかしながら、今回のコロンボにおいては、Rock Hudsonはやはり大スター。当然ですね。

  2. ぼろんこさんの「ここを見逃すな」ありがたかったです。約半世紀前のシリーズなのに、何回も観てきたはずなのに、無我夢中で観る自分は、コロンボ中毒なのかもと、最近思っています(笑)。今回は口やかましい弁護士が前半しか出演しなかったのは、なんでだろうなんて、余計なことまで考えたりしました。
    ジャック・キャシディは、遠い昔ルーシーショーや奥様は魔女にも出演されていたようですが、刑事コロンボの犯人として、子供心ながら強烈なインパクトがありました。早逝され残念ですが、50代以降のギラギラかつ渋いジャック・キャシディも見たかったです。デヴィット・キャシディが息子さんだったのも、最近知った次第です。
    またマリエット・ハートリーも素敵で、脇役の方々にも注目するようになったのも、ぼろんこさんのお蔭です。ありがとうございます。

  3. 「構想の死角」で、お粗末さを指摘されたジャック・キャシディが今度はどうだ!
    とばかりに凝った仕掛けをしたんですね~。
    でも犯行時刻のほぼ同時刻にアリバイが有るのはワザとらしくて怪しまれますよね。
    1回目の視聴では全部の伏線が判りませんでした。
    ①鍵屋に立ち寄っているシーン
    ⇒字幕で出す手も有ったと思う。
    ②保険屋から電話の件で「彼ら」
    ⇒コロンボが何か気付いた感じは有ったんだけど、判らなかった。クヤシイ。
    ③エディ・ケーンの部屋でキーホルダーを確認させた
    ⇒第2でなく第3の鍵だったんですね。
    伏線が判ると悪くない作品と思います。

  4. 今回は配役や役名に目が行きましたよ!
    まずミッキー・スピレーンはハードボイルド小説の作家さんなんですね、思ったより紳士な感じです。
    役名のマロリーは同じハードボイルド作家の大先輩レイモンド・チャンドラーの小説に大鹿のマロリーという登場人物がいたことを思い出しました。違うかな?まだ読んでいませんが。
    何だかスピレーンからチャンドラーへのオマージュのように思われました。
    それから犯人役のグリーンリーフという役名は緑の葉=日本では初心者マークとかフレッシュなイメージですが、狡猾な犯人とは相反する苗字で面白いなと思いました。

    1. スピレーンは自らマイクハマー役を演じたこともあるそうです。
      俳優としても結構熱心に活動というか、出たがりなんでしょうかね。

  5. BSで観ました、
    マロリー氏の移籍先のニール出版社の社長?の声優さんが小林清志さんでした。
    永遠の次元大介です。

    おかげでアイリーン女史が峰不二子に見えてきます(笑)。

    1. なんか親近感わく声でいいなあ、と思ってたら、大好きな次元大介だったとは…
      次元ファンとしては不覚。
      アイリーンさんは二階堂さんでした?初代ふじこちゃんですね

  6. 久々に見ましたが、なかなか複雑なストーリーで見応えはありましたがやはり120分枠で見たかったですね。
    最後のシーン、運搬ボーイが買収されていたのはちょっと唐突だったかな。それらしい伏線が皆無でしたからね。
    あと気になったのは、鍵が開いていたことをマロリーちゃんは知らなかったとのラストでしたが、ケインが鍵なんかなくても入れたよ、みたいなことを言っていたので矛盾なのか適当な事を言っていると思って流したのかな?

    1. マロリーちゃんじゃない、ライリーちゃんの間違いです
      失礼。
      グリーンリーフがケインのアパートを訪ねた時の会話で確かドアの話をしてましたね。

  7. BSPで久々に見ました。

    第1の殺人をまったくの他人に実行させ、真犯人である出版社社長グリーンリーフが犯行時刻きっかりに目立つようにバーで悪態をつき、自動車で衝突事故(飲酒運転!)と、演技とはいえふてぶてしさがかなり印象に残りました。
    吹き替えの声優さんもうまいですね~。

    大オチの部分はよく分かりませんでした。

  8. BGMが70年代フランス映画みたいな感傷的な感じで好きでした。
    「俺が法律だ」のマイク・ハマーの生みの親スピレインはゴルゴ13みたいな人でした。

  9. よく覚えていないエピソードでしたが皆さんの感想が気になっております。
    グリーンリーフという名前があれれ?ですが、それは別として・・、
    コロンボ氏はいつも通りの鋭さで良かったのですが、主人公のやたらと支配欲が強い感じなのがまるで共感できず残念でした。やはりというか、人気ランキングも下位でしたね。
    結局、自分の中で評価のポイントとしているいくつかの要素(主人公の魅力、ゲストの豪華さ、犯罪の動機、アリバイ工作の緻密さ、ラストの爽快さと余韻)について考えてみると、
    これは自分にとって残念な作品となってしまいました。

  10. 「グリーンリーフ」と聞くと、どうしても「太陽がいっぱい」を思い出してしまいます。
    殺害シーンのマルチ・ウィンドウは、75分の尺に収めるための苦肉の策らしいですね。
    それが返って緊迫感が出ています。
    いつもは「〇〇先生~」「××さ~ん」と言うコロンボの人懐っこさが今回は封印され、かなりハードボイルドに捜査を進めてますね。
    ミッキー・スピレーンへのリスペクトなのでしょうか。

  11. 今週も楽しみにしていました。
    自分の過去の記憶と新しい発見プラスこのブログで感想を共有できるのは本当に楽しみです。
    しかし、今回もし順位を付けるとしたら最下位かも…
    まず冒頭の爆弾のシーンの描写やカットの印象が強過ぎます。その割にそれ自体は本編ストーリーとは関係無いとも言えます。
    それからケインを簡単に眠らせてしまうような強力な薬が引出しからタオルに包まれて、すっと出て来るところがちょっと興醒めしました。
    高級レストランのチリーにクラッカーとケチャップまで付けちゃうシーンや、メインの鍵を新たに付け替えおくお得意のコロンボらしいトリックは楽しめましたが、最後口述テープを取りにくる青年の報酬に関して何か不味い感じは理解できたのですが、グリーンリーフが結末を知っていたというオチの方にもう少し集中しても良かったのかなと思いました。
    毎週楽しみにしているだけに今週は自分の状態も関係しているのかもしれませんが、とりあえずこんな感想を持ちました。

  12. 連投すみません。
    グリーンリーフは、マロリー殺しの犯人をケーンにするために、原稿をケーンのタイプライターで打ち始めますが、終わりまで打つのは結構長い時間かかるのではないでしょうか。かなり長い時間いたと思うので、今回のアリバイは大丈夫かと心配になりました。
    あと、みなさん指摘されている爆発現場なのにそれほど荒れていない件。あれは証拠のタイプライターやグリーンリーフの名前が記されたメモなどが吹き飛ばされては意味がありませんからわざとではないでしょうか?
    ケーンは爆死させ、証拠品は残るよう計算されている。。あの爆破マニュアルの出来映えとそれを完璧に再現できるグリーンリーフの実は凄腕ぶりに感心しちゃいました。
    なーんて。

  13. グリーンリーフが、最近結末が変更された原稿のコピーを持っていた。でも、その原稿は9か月前にエディが書いたものだと嘯く。エディがキーホルダーに付けていた、マロリー鄭の鍵は、マロリー殺害後にコロンボが付け替えたノブの鍵だった・・・。ともかくも、全ての証拠がちぐはぐで、筋が通ってない事件なのはわかるけど、グリーンリーフがエディを使った犯行だとするには、なんか、モヤモヤする。これは、コロンボの中でも難解な作品で、やったぜ!コロンボ!と楽しめない。今回、録画できたので、リピートして考えてみようと思う。でも、そんな気にさせる、とても気になる作品。

    1. このようなブログを作ったきっかけも、そのようなモヤモヤがあったからかもしれません。でもこうやって、何十年もコロンボを見続けています(笑)

  14. 今夜も面白かったですね!
    今回は録画してるから、と冒頭を見逃し途中からの観賞でしたが、小説化マロリー役が、あのミッキー・スピレインですって!?探偵マイク・ハマー、好きでした~。
    録画、必ず見ます!
    あと、毎回思うのですが、コロンボは、目星を付けた相手には尾行をつけた方がいいです。
    犯人を挙げるのが楽になるばかりか、以降の第二の殺人も防げます。
    なんで尾行つけさせないのかな~、と毎回ツッコミしてしまいます。

  15. これもやはり放映回数に恵まれなかった作品ですね。ロバートカルプに続く第二のシリーズ男(笑)ジャック・キャシディは感情移入の余地のない凶悪なキャラクターですね。
    グリーンリーフがエディを仕立てた役割、ベトナム帰りの(心を病んだ)男というのは当時の時代を反映したキャラクターであり、作家志望者の恨みというパターンは、多分今のサイコサスペンスが定着した現代の方がポピュラーでしょうね。
    ドラマの尺が短かめでやや詰め込み過ぎな印象ですが、その分ドラマの展開がタイトで飽きさせない。
    被害者役のミッキー・スピレインの探偵マイク・ハマーシリーズを始めとした小説は昔は随分翻訳も出ていたし、スピレインの人生とその作品の光と影についても故・小鷹信光氏が論じていました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿はできません。

どうぞ悪戯の書き込みはお控えください。
私の大切なものを壊さないでください。あなたにも、私にも大切なものがあるのです。
I ask foreigners.
Please do not write a comment. Please do not break my important thing.
I think that you can understand. I appreciate your self-control.