- 「ぼろんこの傑作選」に選ばれています。
- 犯人役ゲストスター「ルース・ゴードン」特集記事。
- 女優「マリエット・ハートレイ」の出演作品。
- 「パトリック・ウィリアムズ」が音楽を担当した作品。
- 「愛犬ドッグ」の出演作品。
- アビゲイル・ミッチェル 「ロールス・ロイス・コーニッシュ」

エドモンドはフィリスを殺したか?
この作品がベスト!と推すファンも多い。
ゲストスターのルース・ゴードンが素敵!

コロンボ警部が講演会のスピーチでも語っていますが「時には殺人犯を尊敬し、好意を抱くこともある」とは、まさにこの話のアビゲイル・ミッチェルを指しているのではと思われる程、お互いに敬意を表しながらストーリーは進みます。どこか19話「別れのワイン」に共通する雰囲気を持っている作品だと思いました。飛行機での旅行や、窒息死などの類似点もあります。
マリエット・ハートレイも魅力的

秘書のベロニカは「聡い娘」
冒頭シーンでアビゲイルは秘書のベロニカを「聡(さと)い娘(こ)」だと評しています。聡いとは、感覚に優れ、聡明だという意味。ベロニカはエドモンドが金庫で死んだ時、すでにアビーさんの計画だと気づいていました。ベロニカはこの秘密をアビーさんの「遺産(財産)」と引き換えにするつもりだった。それを旅行中に提案しようと考えていた。(ぼろんこの妄想です)
大草原の小さな家「父さんの秘密」

宇宙大作戦(スタートレック)

計画殺人モノとしての醍醐味
シリーズ中最も人気の高い「別れのワイン」は計画殺人ではありません。その点、この作品ならではの楽しめる点も多いのです。冒頭のベロニカとの会話のシーンでは、エドモンドが金庫から大声を出しても外に聞こえないテスト。そして、ストップウォッチを覗き見する時の表情も見逃せません。
弁護士のマーチンは鋭い

エドモンドの車のキー
ベロニカが「エドモンドの車のキー」の入手後、しばらくはアビゲイルの様子を伺っているのも、上手いな〜と思います。そして自ら恐喝に打って出ました。予期せぬ出来事「エドモンドの車のキー」の処理について、アビゲイルは2回キーを捨てるチャンスがありました。最初は犯行直後、2回目は警部の犬の散歩で出会った埠頭。推理小説の巨匠でも、生身の人間の行動においては、冷血な判断ができなかったのでしょう。キーは捨ててしまった方が良かったのです。
コロンボ警部の刑事哲学を感じました。
事件解決のエピソードはここでは語りませんが、ラストシーンで「特別扱いしてもらうわけではないが、この年だし、害のない人間だし…」と、見逃して欲しい…とすがるような態度を示すアビゲイルでした。ここでコロンボ警部が「先生も私も立派なプロですから」と諭した場面は、深く心に残るものです。コロンボにしてみれば、その動機から考えても同情したい気持ちは大きいのだが、「プロとして見逃すことはできない」ということでしょう。それはまた「殺人を扱う作家の完全殺人計画」が失敗に終わったことを認めた今、責任から逃避しないことを彼女に求めたのだと思われます。
ナイチンゲールはサヨナキドリ。
犯行の準備をするシーンで「何か聞こえる?ナイチンゲール?」のくだりがありますが、ナイチンゲールはサヨナキドリで鳴き声が美しい小鳥。「墓場鳥」とも呼ばれるそうで、コロンボ警部と初対面の日「警部がピアノでThis Old Man」を弾いた後、バーク刑事がドアを開けたシーンなどで庭から聞こえてくる鳥の鳴き声が、そのナイチンゲールなのでしょうか。
アビゲイル・ミッチェル邸。
ネットで調べたら「アビゲイル・ミッチェル邸」らしき場所の地図が見つりました。おぉ、ベロニカから恐喝をほのめかされた庭らしき形状がわかります。本当だろうか…。個人宅かもしれないので、いたずら行為等は厳禁です。しかし劇中では近所らしき海岸を散歩しますので、マリブ近辺に住んでいる設定です。


バーク刑事B

32話「忘れられたスター」で射撃テストの身代わりになる俳優です。この人の他にもトッド・マーティンの演じる「バーク刑事A」が存在します!
「死者のメッセージ」は、音楽も素敵なんです。
音楽は、パトリック・ウィリアムズが担当しています。この他でも合計9作品に関わっているそうです。刑事コロンボ第7シーズンは音楽が素敵です。この「死者のメッセージは特に音楽が素敵」もその一つです。
「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」
YouTube「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」をパソコン演奏で再現しています。この作品が持つ「上品さ」はそのBGMの音楽性も大きく影響していると感じます。「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」とは、私が名付けた呼び名です。音楽もお好きな方は、こちらもご覧ください。(*ご注意:YouTubeへのリンクは音が出ます!)
ダンスのインストラクター

犬の散歩で出くわす海沿いのデッキ
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コロンボ警部が犬の散歩中にアビゲイル・ミッチェルに出くわす海岸沿いのデッキは、12話「アリバイのダイヤル」で探偵ダブスとコロンボ警部が会う店と同じ(あるいは近い)場所です。ちなみにこの階段の下には「オーシャン・サイド・イースト・カフェ」があります(12話当時)。手すりの色が違いますが、5年経っているので、取り替えられたのかな。
三谷幸喜さんの大河ドラマ
三谷幸喜さんが脚本を手掛けられた2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、北条義時は妻に毒殺されたと描かれます。実際にそのように書かれた歴史資料も見つかっています。「鎌倉殿の13人」の最終回では、はは〜、アビゲイル・ミッチェルの講演会の言葉通りだな‥と頷きました。
監督:ジェームズ・フローリー
脚本:ジーン・トンプソン、ポール・タッカホー
音楽:パトリック・ウィリアムズ
アビゲイル・ミッチェル:ルース・ゴードン(声:南美江)
秘書ベロニカ・ブライス:マリエット・ハートレイ(声:桧よしえ)
エドモンド:チャールズ・フランク(声:松橋登)
マーチン弁護士:G・D・スプラッドリン(声:内藤武敏)
バーク刑事:ジェローム・グアルディノ
家政婦アニー:マリー・ジャクソン
インストラクター:マリー・シルバ・アレクサンダー
講演会の客:レオダ・リチャーズ
加筆:2024年8月29日
ヴェロニカになった元アイリーン女史はずいぶん瘦せたなぁ~。アイリーンのときは肌荒れが目立っていたから、ベリーダンスで腰を振り振りしたおかげかな?まさに健康美。スリムな女が好きだから、ダンス姿もありがたい。コロンボのにやけた顔はいただけないけど。本話とは関係ないけど、Timothy Careyは前2回と違って「ルーサン警部」のときは明らかに病的な痩せ方だった。写真だけ登場のフィリスも美人だ。
ミッチェルさん可愛らしいですね。
「もう一つだけ」(まだエドモンドが他殺とお考え)と、返したのもささやかなお返しという感じがします。
エドモンドの他殺の証拠はありませんが、コロンボが「動機は分かっているつもりです」が物語としては間接的な結論なんでしょうね。「別れのワイン」(まだ見返してませんが)と同じく逮捕を残念に感じた一人と分かります。
音楽も素敵で、多分、ぼろんこさんの指摘がなくてもやっぱり心に残っていたと思います。
アビゲイルさぁ!車の鍵は空港のトイレで捨てれば良かったんだよ!!
ルース・ゴードンの魅力や音楽も相まって作品の完成度は高く、ラストの彼女の台詞「警部、あなたか姪の事件を捜査してくれていたら..」には見る度にうるっとします。
が、 と同時に エドモンドにも同情してしまうのです。
限りなく黒に近いエドモンドですが、あの方法はひどすぎると思うのです。
死に至るまでの時間がコロンボ史上最長(別れのワインより?)と思われ、絶望と恐怖と想像を絶する苦しさと…
その中で あのメッセージを必死に考えたのかと思うとたまりません。
コロンボも「被害者はこの中で何を考えただろう」を念頭に置いて推理してましたよね。
カッシーニと違ってアビゲイルは 計画を練っていた。もっと人道的な方法思いついたはずなのに。
これは制作サイドが まず「死者のメッセージ」ありきで作り上げた脚本だろうから仕方ないのでしょうね。
ちなみにクリスティは
アビゲイルとは違って長身、おっとり内気な人だったらしいです。
「ミステリの女王」と言うとクリスティを思い描く人が多いでしょうから、
敢えて真逆のタイプのルースにオファーが行ったのかな?と推測しますが
撮影サイドの意図などの裏話をご存知の方いらしたら 教えてくださいね。
The Cooler Kingさん、コメントありがとうございます。
死に至るまでの時間がコロンボ史上最長>た確かにそうかもしれませんね。エドモンドがもう少し悪人っぽく描かれていたら、って思います。
三谷幸喜さんといえば「古畑任三郎」
1シーズンの第1話では殺害方法が、第2シリーズ 5話では犯人が作家でラストで見逃してほしい描写があるなど本当にこの作品を愛してらっしゃるのがわかります。
かくいう私もこの作品が好きで素晴らしいオマージュに感激しました。
ともひろさん、古畑任三郎シリーズも全部見たいな〜。
人気作品でコメントが多いのですべて読み切れておらず、
すでにご指摘があるかもしれませんが、
アビゲイルは、金庫室のダイアルを回す前に、ちょっとだけ躊躇していますよね?
私は、ふとこの犯人との比較で、松本清張の霧の旗を思い出しました。
霧の旗の柳田桐子はなんの躊躇も感じることなく突き進みましたが…
比較していたらあれこれ考えがあふれてきました。
ぼろんこさんすみません、溶ける糸がランキング一位だと言いましたがやはりこの「死者のメッセージ」に一票お願いします。
犯人像としては「溶ける糸」より素敵だと個人的に思いました。ラストのアビゲイルのセリフ「こうなってみると、もしあなたが姪の事故の、捜査をやってくださってたら、こんなことはせずに済んだでしょうに」にはちょっと感動しました。まず雰囲気からお洒落でしたものね。
微糖スコッティさん、承知いたしました。本作に1票加えます。