3話「構想の死角」

Murder by the Book / 1971

カメラワークやライティングがスピルバーグ的?

演出が若き日のスピルバーグ監督というのは有名ですね。絵作りという着眼点で見ると、他の作品と大きな違いを感じます。まずは、構図の大胆さです。俳優同士の顔がくっつきそうになる程、近くで会話していたり、女優の横顔のシルエットでその場面を深く印象づけたりしています。全体的に画面が暗めなのも特長だと思います。特に夜のシーンでは、不気味な程に室内を暗くし、手前の人物の影が話し相手に重なって不気味な効果を出しています。

やはりこのカメラワークやライティング(照明)は、この1回きりで良かった…とも感じます。そこばっかり気になってしまい、本筋がおろそかになっているように見えてきます。

書けない作家ケン・フランクリン

マーティン・ミルナー犯人の作家ケン・フランクリン(ジャック・キャシディ)が共著の相棒作家、ジム・フェリス(マーティン・ミルナー)を殺害。動機は、ジムがケンとのコンビ解消を言い出したことにあります。実はケンは小説が全く書けないのです。

人気小説「メルビル夫人」シリーズ

メルビル夫人これまでに発表した人気小説「メルビル夫人」シリーズは、すべてが相棒のジムによる作品だというのです。私はものを創る立場なので、このような生き方は理解し難いですね。小説が書けない作家を演じ続けるより、1作でも優れた小説を書く努力をすべきだった。

ウソが本当に思えてくる

リネット・メッティこの事件の背景には「ウソをつき続けていると、そのうち本当になってしまう」という教訓が見えてきました。ケンは主に、インタビューやPRを引き受け、賞賛を浴びているうちに、いつしか「自分が本物の作家である」と思い込むようになったのかも。(写真は美人インタビュアー:リネット・メッティ)

ジャック・キャシディ

ジャック・キャシディ本作「構想の死角」のゲスト俳優ジャック・キャシディは、22話「第三の終章」36話「魔術師の幻想」でも犯人役を演じていて、刑事コロンボシリーズでロバート・カルプと並ぶ最重要人物の一人です。

バーバラ・コルビーは迫真の演技

バーバラ・コルビー第二殺人の被害者ラサンカ夫人(バーバラ・コルビー)は迫真の演技でした。この後のコロンボ作品にも、犯行を見破る→恐喝→殺される という人が多く出て来ます。やはり金は人生を豊かにするものと考えてしまうのでしょうね。15000ドルとは当時の日本円でたったの540万円相当(2021年では約1,700万円弱)‥。それで命を落としたわけです。

ここ一番でセクシーなラサンカ夫人

バーバラ・コルビーケン・フランクリンを店に招いた夜(命を落とした夜)、彼女は昼はレモンイエローの服だったのですが、夜はセクシーな赤のドレスに着替えています。やっぱり相当舞い上がっていたと思われます。

ジムの奥様ジョアンナ

ローズマリー・フォーサイス被害者ジムの妻ジョアンナはローズマリー・フォーサイス。派手な感じの女性ではなく、真面目で堅実な男性に惹かれるタイプなのでしょう。ジムとの馴れ初めを回想するシーンなど、良い感じですね。

劇場でケンと一緒にいた美女

アニトラ・フォード劇場で連れていたスーパーモデル並みの美女はアニトラ・フォード。この後お食事もご一緒のはずだったのに、ラサンカ夫人に阻まれてしまいました。ところで彼女が着ていたドレスは、2話「死者の身代金」のレスリーが自宅で着ていたナイトドレスと同じです!(2024年ブログゲストさん情報)

ケンの家の家政婦

エリザベス・ハロワーケンはプレイボーイですが、自宅の家政婦さんは地味なおばさんだという賢明さも持っています。(笑)この女優さんは「エリザベス・ハロワー」で後の10話「黒のエチュード」の南カリフォルニア楽団の理事の役で再登場します。

バーニー・クビー

バーニー・クビー気のいい感じの生命保険屋のマイク・タッカーは、俳優バーニー・クビー。この人は25話「権力の墓穴」のジャニス・コールドウェルの葬儀屋「明朝8時半までは、閉めさせていただきます」の人と同一人物です。

ホット・ドッグの屋台

バーニー・クビーそれは良いのですけれど、生命保険屋がこのコロンボ警部とホット・ドッグの屋台で会うシーンで、「屋台がけっこうリアルなホットッ・ドッグの形をしている」のが面白いです。

取調室の警官

マーク・ラッセルラストシーンのケンのオフィスで彼を連行する警官警官はエキストラ俳優の「マーク・ラッセル」で1話「殺人処方箋」でトミーの取調室の警官、4話「指輪の爪あと」ではブリマーの部下の探偵役で登場しています。目立った仕事は一度もないのに、名前がクレジットされている俳優さんです。

邦題の「構想の死角」について

仕事柄(笑)毎晩のようにネットでコロンボ情報を調べているわけですが、「高層の死角」という森村誠一さんの推理小説が存在します。1969年に出版されました。この「構想の死角」の2年前です。第15回江戸川乱歩賞も受賞している有名な小説です。何か関連性があるのかな…。

**これより数行は妄想的加筆:2021年2月

深く考えてみると、とても面白い。

決着の付け方に「スカっとした切れ味」がなかったというご意見が多いです。コロンボから第二殺人のお粗末さを指摘されたケンは、第一殺人の優れたアイデアも自分によるものであると主張し引き換えに罪を認めました。これは見ての通り。

ジムの「見逃し」と「うろ覚え」。

ジムは作家としての推理力に非常に長けています。冒頭シーンで銃を構えたケンを見て「手袋」「引金」「空のシリンダー」などを一目で見極めました。なのに殺された時は「手袋をしている」「ソファの上に不自然なビニール」などを見逃しています。しかも車中で「なんだか嫌な気分だな、昔ここらに来たような‥」とも言っていて、どうやら以前ケンから聞かされた殺害方法のヒントを思い出した様子でした。

さて、ジョアンナも初動捜査で警察が来た時に「主人が書いた小説でこのようなトリックがあった」と言っていますが、実際には小説には採用されていません。でもジョアンナやジムの頭にはケンのアイデアの記憶が薄っすら残っていました。

印刷物はコロンボが捏造した証拠?

コロンボは解決シーンで、裏面に第一殺人のトリックがズバリ書かれた印刷物を取り出し、「メルビル夫人用完全犯罪のトリック」として文面を読み上げます。でもこれは今日、オフィスでコロンボが発見したとは考えにくいです。警察が初動捜査で見逃すとは思えません。これはコロンボが書いた偽の証拠かのかも‥。

この殺人劇こそ、ケンが書き上げた傑作。

そしてもしも、これがジム本人が書いたのなら、彼は殺される直前に気づくはず。ケンが5年前に考えた本当のアイデアとは「ジャックとジルは山へ行き、一人は死体で戻る。さてそのトリックは‥」程度の、そう、割と稚拙なアイデア書きで、肝心のトリックは思いつかなかったのかも。それに対し今回の第一殺人のアイデアやトリックは、紛れもなくケンが書き上げた最高傑作だったかもしれません。

掟破りの‥セリフ添削。

ぼろんこがケン・フランクリンのセリフを少し書き換えてみます。コロンボが印刷物のメモを読み上げ、それを止めたケン「そりゃデタラメだよ。それはジムが書いたものじゃない。初めの殺人トリックは、確かに僕がジムを殺すために考えたものだ。どうだね?傑作だろ。僕にだってメルビル夫人は書けるのさ。」THE END.

**2021年の加筆ここまで

ケン・フランクリン邸はエリック・ワーグナー邸

ケン・フランクリン邸は12話「アリバイのダイヤル」のエリック・ワーグナー邸としても登場します。(スタール邸だと勘違いしていましたが別の家でした)
エアオールウェイの豪邸

エリック・ワーグナー邸

監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:スティーブン・ボチコ

ケン・フランクリン:ジャック・キャシディ(声:田口計
リリー・ラ・サンカ:バーバラ・コルビー(声:林洋子)
ジム・フェリス:マーティン・ミルナー(声:堀勝之祐)
ジョアンナ:ローズマリー・フォーサイス(声:野口ふみえ)
生命保険屋:バーニー・クビー
劇場の女性:アニトラ・フォード
劇場の婦人:エセルレッド・レオポルド
劇場の老婦人:レオダ・リチャーズ
レポーター:リネット・メティ
運送屋:ジャック・グリフィン
家政婦:エリザベス・ハロワー
警察官:マーク・ラッセル

加筆:2024年11月4日

刑事コロンボマップ

“3話「構想の死角」” への148件の返信

  1.  私の過去のコメント中で、現在最も重要だと感じているポイントを中心に、各回をリテイク・コメントしていきます。
     第3話「構想の死角」が際立って異質に感じられる点は、若き日のスティーヴン・スピルバーグ監督や脚本家ウィリアム・リンクとリチャード・レヴィンソンの意欲が反映された結果といえるでしょう。このエピソードの斬新なカメラワークや暗く重い演出には、「ヒッチコックを超えるサスペンスの傑作作品を生み出したい」という志が表れており、スピルバーグや制作陣が挑戦的で失敗を恐れない精神を持っていたことが伝わってきます。
     また、ジャック・キャシディがこの作品で見せる緩急をつけた演技も印象的で、彼の名演はサスペンスの緊張感を高めています。他の回でも、カルプをはじめとする名犯人役たちに共通するのは、巧みな間とテンポで視聴者の心理を巧みに操っている点です。
     ところで、パイロット版を離れたシリーズ初のエピソード「構想の死角」と、最終回の「虚飾のオープニング・ナイト」は、曇天や暗い場面が多く、全体に寒々しい雰囲気が漂っている点が共通しています。これにより、シリーズの始まりと終わりを象徴するかのような静かな孤独感が感じられ、一連の作品に共通する「孤独と犯罪」というテーマが引き立っているようです。

  2. 先日はNHKBS4K放送について記事にしてくださり、ありがとうございました。

    毎朝起きるとコロンボが1話録画され、それを毎日観ることができるなんて…クリスマスシーズンなので時節に合わせますと、アドベントカレンダーを捲るように楽しんでおります。

    コロンボ氏手作りのオムレツが出てきました。
    焼くシーンに移る前に終わってしまいましたが、皆様どんなお味と想像されますか?
    チーズが味の決め手かな…玉葱は千切りじゃないんだな…と細かいところまで見ました。
    調理しながらの演技が自然で、さすがプロですね。

    今回私がなにより注目したのは被害者の奥さま。
    現場から送ってくれただけと思いきやそのまま家の中に入ってきた刑事に台所を貸し(私は無理です)、そんなコロンボ氏に劇中2回もおもてなしの珈琲を入れる奥さまのおおらかさには脱帽です。

    犯人を追い詰める前に、コロンボ氏が思う真相を奥さまに伝えていました。
    その上で容疑者被害者二人について思い出すこと全てを語ってもらいますが、オムレツエピソードで人間関係が築かれているあの奥さまだから頼めた仕事なのだと思います。

    …いい文章じゃありませんね。
    恥ずかしいですが、また感想をコメントいたしますね。

    1. さっぽろスマイルさん、コメントありがとうございます。
      年末にかけて、じゃんじゃん録画がたまって、嬉しいですね!

  3. 昨日は、森村誠一氏の訃報がありました。あらためて想起されるのが、この邦題です。私はやはり、日本側スタッフが同氏の乱歩賞受賞作のタイトルから思いついたシャレだと信じています。同氏は、あまり言及されていませんが、自著のタイトル付けの名人でデビュー作から常に店頭で目を引く書名だったと思うからです。

    1. 前から森村誠一氏を読んでみたいと思って居たら先日お亡くなりになり、「高層
      の死角」といる作品があることを初めて知ってびっくりしました。
      調べてみたら書かれたのがこの作品の2年前なので???となっていました。
      ぼろんこさんも指摘してらっしゃいますね。小笠原功雄様のコメントもなるほどと思いました。私にはどうしても母さんあの帽子どうしたんでせうねが浮かんでしまいますが高層の死角も読んでみたいです。意外と共通点があったりして。

    2. 刑事コロンボ完全捜査記録(増補改訂版)を見直したところ、ぼろんこさん、小笠原さんがご指摘通りのようです。69年江戸川乱歩賞受賞作である森村氏の「高層の死角」を意識して邦題をつけた、と書いてあります。

      シャレというより、そのままじゃないですか(笑)森村氏の知らぬところで行われたのか?それとも事前に森村氏に許可を得ていたのか?分かりませんが…

      森村氏の作品は「人間の証明」だけ読んだことがあります。映画もその後観ました。ひとつの殺人事件をきっかけに浮かび上がる戦後の混乱期に起きた1人の女性に起きた悲劇、一方見捨てられても息子が母親を慕う気持ち等、それぞれの登場人物の立場が理解出来るだけに、読了後何ともやるせない気持ちになったことを思い出します。
      戦後昭和の世相を表す名作だと思います。

    3.  映画「人間の証明」 → ジョージ・ケネディ → 映画「シャレード」 → ヘンリー・マンシーニ →「刑事コロンボ」(NBCミステリー・ムービー) のテーマ)・・・、加齢と夏バテで衰えきった私の脳内を駆け巡った連想です。

      1. 仁科さま

        ご無沙汰してます。
        これだけ毎日猛暑が続くと、さすがに身体にこたえますね〜
        コロンボのあのレインコート、日本の夏場では絶対に無理でしょうね。

        1. まさこ様
           ご無沙汰しております。
           暑中お見舞い申し上げます。
          >コロンボのあのレインコート、日本の夏場では絶対に無理でしょうね。
           同感でございます(笑)。
           過去、世界最高気温を記録しているのが、カリフォルニア州にあるデスバレーの56.7℃(1913)ですので、今年夏のロサンゼルスも、さぞかし暑いことだろうと、ここ1週間の気温と週間天気予報を調べてみましたら、ほとんど最高気温22℃~24℃くらいの日ばかりで、どんなに上がっても約27℃、最低気温は連日16℃~17℃ほどでほぼ落ち着いているみたいですので、日本の多くの都市よりかなり涼しそうなのは意外でした。けれども、一ヶ月先には近年米西海岸でも毎年のように頻発している山火事を誘発する異常熱波に襲われるかも知れないですし(特に9月ごろは要注意)、昨今のロスの気候であれば、コロンボの暑苦しいレインコートへの違和感は増すばかりでしょうしねえ、困ったものです(苦笑)。

        2.  ロサンゼルスの週間天気予報ですが、連日最高気温30℃超えの予想に変わってきたみたいです。

          1. >ロサンゼルスの週間天気予報ですが、連日最高気温30℃超えの予想に変わってきたみたいです。

            情報、ありがとうございます。
            ロサンゼルスも温暖化の影響は免れないでしょうね。それでも雨が少なくて湿度が低いと聞きますので、連日35℃超えの東京に比べると、まだ過ごしやすそうですね。

            シリーズ通して、あまり夏の雰囲気のエピソードは多くは無いですが…
            犯人マイロが海で泳いだり、ビキニ姿の秘書が出てくる「自縛の紐」はどうだったかなと思い、見直してみました。コロンボ警部はあのいつものスタイルで登場、汗だくで浜辺を走るシーンがあります。
            レインコート、またその下にベージュのスーツ、ネクタイも着用してますから、いくらロスでもキツそうでした(笑)

            電話の留守電機能とかも、今見るとすごく原始的な感じがします。昔だったらアメリカって凄い国だなぁって思うところだったんでしょう。
            何しろ約50年前の作品ですからね…
            あらためて見ると、このシリーズ自体が当時の風俗の貴重な記録でもありますね。

            1.  12話「アリバイのダイヤル」なども、暑い時期の話ですよね。 
               「構想の死角」では、これからの季節、(ロサンゼルス中心部から150kmほど離れているサン・バーナディーノ国有林内がロケ地とみられる)ケン・フランクリンの湖畔の別荘付近は、特に天気がいいと、爽やかで最高に心地よいのでしょうねえ。
              >あらためて見ると、このシリーズ自体が当時の風俗の貴重な記録でもありますね。
               まったく同感です。
               「何かを得るためには、何かを捨てる必要がある」という言葉があり、私は若いころからずっと反発してきましたが、伊達にも人生経験を重ねると、やけに説得力をもって響いてくるようになりました。
               地球温暖化も、これまで利便性の追求ばかりしてきた文明に対する代償なのかもしれませんね。

              1. 「何かを得るためには、何かを捨てる必要がある」

                →利便性を得るために、私たちは何を捨てる必要が?
                人間が生きていくのに必要な地球環境のバランス…だとしたら、こんなに愚かなことは無いですね。
                そして、一度快適な生活を味わうと、なかなか元には戻れないのも人間の弱さだと思います。
                ほんとに今日の暑さもヤバいです…

                1.  今年の日本は、冗談抜きに連日の暑さがヤバいです。
                   多くの地域で「命の危険」という表現が決して大袈裟では無い酷暑がまだまだ続くとのこと。
                   ぼろんこ様、まさこ様、皆様、なにとぞ御身を大切に過ごされますようお祈り申し上げます。

      2. 仁科雅之様
        「もう一つの鍵」でのお返事ありがとうございます!
        >映画「人間の証明」 → ジョージ・ケネディ → 映画「シャレード」
        わたしこれが解らないのですが教えていただけますか?
        追伸「アストリッドとラファエル3」が始まりましたね!
        フランス人の友達が知りませんでした。お往々にしてこういうことってありますよね?

        1. あ。人間の証明に出ている俳優さんなのですね!失礼しました。

          1. YUKIゆき(アイス) 様
             角川春樹がメディアミックス展開で大ヒットさせた角川映画、第一作『犬神家の一族』に続く『人間の証明』、私はリアタイに映画館で鑑賞した世代ですが、正直、森村氏の原作と比べ、映画は数等落ちると感じ失望したものです。ただし、邦画でハリウッドのスターであったジョージ・ケネディを出演させるとは凄え贅沢だなあとも・・・。
             余談ですが、『犬神家の一族』他で石坂浩二が演じた金田一耕助は、コロンボをかなり意識しているんじゃないかという感想を当時から抱いておりました。

            1. 仁科雅之様
              教えてくださりありがとうございます!
              >『犬神家の一族』他で石坂浩二が演じた金田一耕助は、コロンボをかなり意識しているんじゃないかという感想を当時から抱いておりました。

              ぜひ観てみたいです。第一作が『犬神家の一族』だったというのはびっくりしました。
              猛暑のお話についてですが私は年々エアコンの温度が下がってきています。
              北の方から近畿に越してきたときは関東から西はやはり暑いなあと思いましたが今では北の方もすごく暑いですもんね。コロンボを観ていてもそのゆっくり食べてるものすぐ腐るんじゃないかと思ったりしますが‥‥

              1. YUKIゆき(アイス)様
                 もし、渥美清が金田一耕助を演じた映画『八つ墓村』(1977 松竹)も未鑑賞でしたら、この『犬神家の一族』 (1976 角川春樹事務所/東宝)と観比べると、きっと興味深い発見がいろいろ有りますよ。
                 「アストリッドとラファエル3」観ています!
                 熱波に加え、台風の影響も心配しなければならなくなってきましたね。過酷な気候の、農作物への影響も心配です。コロンボ旧シリーズの1960~70年代と現在とでは、世界全体の平均気温や海水温は確実に変化していますね。

  4. ラサンカ夫人迫真の演技というのには全面的に賛同です。
    何しろ私でさえ思いましたから「このオバハン、こ

  5. Huluでコロンボを観た後に、こちらのブログで小ネタや皆様の感想を楽しく読んでいます。
    私も何度も見て気づいた小ネタを!
    ケンと劇場で一緒にいた美女が着ていたパープルの胸元が開いたワンピースは、『死者の身代金』でレスリーが着用していたものと同じです。(レスリーが初めてコロンボと邸宅で会ったシーン)
    既出だったらすみません。

    1. カフェラテさん、お返事が遅くなりました。
      確かに、劇場で一緒にいた美女(アニトラ・フォード)と、死者の身代金のレスリー・ウィリアムズが自宅で着ていたドレスは同じようです。ありがとうございます!

  6. 仁科雅之様

    こんばんは。
    ごぶさたしました。
    お名前を本名にされたのですね!
    わたしもこの話を観て、太陽がいっぱいを連想しましたが、
    仁科様のコメントを拝見して、やっぱり!と頷いてしまいました。
    ところで遅くなりましたが、別れのワインのところで、仁科様、tempus様、まさこ様に、原語でのやり取りについて教えていただきありがとうございました。

    P.S.ポゴレリチが来日しますね!

    1. アイス 様
       おはようございます。
       ごぶさたしておりました。
       アイス様も「太陽がいっぱい」を連想されましたか!
       振り返ってみれば、『刑事コロンボ』シリーズで、他の回でも裏設定で同性愛を匂わせた回は、いくつもあるように思います(いずれも、あくまでもそう解釈することも可能というレベルに留まってはいますが)。ちょっと思い浮かべるだけでも、43話「秒読みの殺人」の犯人が明らかに女性同士の趣味がありそうですし、25話「権力の墓穴」での隣人の男性犯人同士の関係性だって、勘繰れば怪しいかも知れませんね。
       ポゴレリチがまた来日しますね!
       以前、アイス様の他のコメントで、遅いテンポで説得力を持って聴かせるのは難しいといったご意見をご紹介されていましたね。返信しそびれましたが同感です。遅いテンポの場合、一般的に演奏者に極めて高度な音楽性が求められると思います。
       もうひとつ、遅いテンポの場合、ホール毎の残響時間の違いなどの音響特性に左右されやすくなりますので、会場ごとに細かく解釈を変更する必要が、早いテンポより多くあるのではないでしょうか? 世界ツアーなどでは大変でしょうね。
       『刑事コロンボ』では、使われる楽曲の他、銃声や火薬爆発音のタイミングとか、電話の録音記録とか、「音」が犯罪捜査の鍵になったり、様々な「音」にまつわるエピソードがいっぱい出てきます。それらも広い意味で「音楽」だと考えるのは一興です。

      1. 仁科雅之様

        おはようございます!
        お返事ありがとうございます。

        「権力の墓穴」についてのご指摘、確かにそうかもしれないですよね。
        私も何となくもやもやしていました。
        なぜって、わたしには、あのエピソードでの彼らに、友情とか、信頼関係、とか、温かいつながりがあったとは思えないんですよね。
        もちろん恋愛関係が友情に比べて温かいつながりに欠けるということではなくて、うまく言えないのですが、なんとなく察していただけると嬉しいです。
        「秒読みの殺人」については、じつは結構忘れてしまっているんです。
        きっと私だけでしょうが、あの話は主人公がかわいそうすぎて、これもう二度と観られないと感じた記憶だけが鮮明でして…

        ホールによって演奏を変更しなくてはいけないというのは本当にそうですよね。
        コロンボの音楽について、
        留守電メッセージや、あと爆竹の音とか、物語を構成しているときがありますよね。

        ところで、ご存じかもしれませんが、「アイヒマンを追え!」という映画を思い出しました。
        同性愛者が登場するのですが、ちょっと衝撃的なエピソードでした。
        こういう方々には、昔は今よりさらに大変な時代だったでしょうね。

        1. アイス 様
          こんにちは。
          >「アイヒマンを追え!」という映画
           観たことあります!
           元ナチ親衛隊員を追い、同性愛者を苦しめた刑法175条(ソドミー法)が裏テーマ・・・、これまた同性愛者でもあったジャック・キャシディが犯人役を務めた36話「魔術師の幻想」をいやでも連想します。
          >こういう方々には、昔は今よりさらに大変な時代だったでしょうね。
           戦犯とは誰か?、そして「LGBT+の権利、女性の権利、労働者の権利、その他の普遍的人権に欠ける国が、ワールドカップ開催の栄誉を与えられるべきではない」と、選手まで含めた西側諸国の批判に曝され続けている2022年サッカーW杯カタール大会・・・、問題はじつに今日的でもありますよね。 

          1. 仁科雅之様

            こんばんは!
            わざわざお返事ありがとうございました。
            >戦犯とは誰か?、そして「LGBT+の権利、女性の権利、労働者の権利、その他の普遍的人権に欠ける国が、ワールドカップ開催の栄誉を与えられるべきではない」と、選手まで含めた西側諸国の批判に曝され続けている2022年サッカーW杯カタール大会・・・、問題はじつに今日的でもありますよね。
            このことは知りませんでした。 
            (わたしには)ポーランド人の友人がいるのですが、ポーランドの現政府はLGBTの人たちを「違法」とする法律を制定しようとしていると聞きました。
            ジャック・キャシディが同性愛者だったことも知りませんでした!

            100パーセント男性、女性ってほとんどいないという話も聞きますし、もっと緩くていいんじゃないかなあなんて私などは思います。
            コロンボは、緩いひと、って言っていいのでしょうか。私はそこが好きです!
            追伸 仁科様に触発?され、ファーストネームだけ本名にしました。

          2. YUKIゆき様

             返信くださりありがとうございます。
            まず、改めて、どうして個人的にハンドルネーム投稿から実名投稿に切り替えたかについて以前の説明よりもう少し踏み込んでご説明いたします。
             別にこちらのブログが特別そうということはないのですが(あくまでも私見です、Twitterをやってる人などは特に良く分かっていただけると思いますが、SNSでの日本人の高匿名率は今日に始まったことではなく昔から他国に比べ極端に高く(特殊な密告社会は別)、裏垢、捨て垢使い放題で十分な根拠のない無責任な誹謗中傷垂れ流し放題という実態一部にがあります。
             その問題の是非ではなくて、『刑事コロンボ』について楽しく語りあうこのようなサイトでもなぜか皆さん実名投稿には慎重になられる方が多いのですね。公務員や会社員が勤務中に投稿でもすればコンプライアンス違反で罰せられる可能性が高いので論外ですが・・・。
             『刑事コロンボ』のあるエピソードについて事実誤認した感想を仕事中外に実名投稿したからといって、実害が及ぶことは考えにくいですし、自分の書いてきた内容については責任の所在が明確になりすっきりします(あくまでも私見です)。

            >ポーランドの現政府はLGBTの人たちを「違法」とする法律を制定しようとしていると聞きました。
            これは西側報道によればロシア国内でもどんどん規制強化されつつあるようです。
             「LGBT」といえば「レインボー」がトレードマーク。
             大作曲家・ラヴェルやチャイコフスキーは同性愛者。
             あの魔法のような色彩感あふれる「虹」のように鮮やかなオーケストレーションは、彼らの生まれながらの資質によるところが大きかったのでしょうかね?
             >コロンボは緩い人?
             全盛期のコロンボは90キロ台(打たせ球)から160キロ台の剛速球まで打者を翻弄する技巧を駆使していたのではないでしょうか?(笑

            1. 仁科雅之様
              お返事ありがとうございます!
              >『刑事コロンボ』のあるエピソードについて事実誤認した感想を仕事中外に実名投稿したからといって、実害が及ぶことは考えにくいですし、自分の書いてきた内容については責任の所在が明確になりすっきりします(あくまでも私見です)。
              確かにそうですよね!
              私の場合も、匿名だとなんとなく安心して書ける、という気持ちはあったのですが、冬の北国生まれのゆきだし本名で良いか、と…ですが人によってはこのように、うっかりにせよ意識してにせよ、自分のことをいろいろ書いてしまったときにちょっと・・となってしまうのかあと思っていますが…
              >大作曲家・ラヴェルやチャイコフスキーは同性愛者。
              私はラヴェルが一番好きで、本もかなり読んだのですが、ラヴェルが同性愛者だとは聞いたことがないのですが…
              チャイコフスキーも、あの例の夫人に片思いしていたような話も本で読んだので、異性愛者と思っていましたが…間違えていたらごめんなさい。
              虹、は素敵な表現ですね!

              わたしにとって今年は、このブログでぼろんこ様、仁科様はじめ、
              皆さんの投稿を読みやり取りをさせていただき少し視野が広がったかなと思える年でした。
              そして何と言っても、仁科様に教えていただいたリリ・ブーランジェの音楽、特にノクターンの比類なき素晴らしさを知ったことで、2022年はものすごい感動の年になりました。
              新コロンボはドロドロした恋愛のもつれなどの話も多いので、
              コロンボを観た後にこういう音楽を聴くとこころが洗われる気さえします(笑えない言い方ですみません)。本当に教えていただき感謝です!

              1. YUKIゆき様
                 ラヴェル研究家のYUKIゆき様を前に、何の証拠もなく「ラヴェルは同性愛者」と書いてしまったのは実に迂闊でした。心からお詫びしますとともに、当該部分の発言を全撤回いたします。
                 早速ですが、このような場合でも、実名のほうが気持ちが伝わりやすいと思います。
                 彼には広義の「LGBT」的嗜好はあったようには思いますが、それもあくまでも推測の域を出ません。
                 心から、反省です! 今後ともご教示のほどよろしくお願いいたします。

                1. 仁科雅之様

                  >当該部分の発言を全撤回いたします。

                  どうかお気遣いなさらないでください!
                  仁科様の”彼には広義の「LGBT」的嗜好はあったようには思いますが、”これはおっしゃる通りだなあと思いました。
                  おかげさまでまた一つ、発見です!ありがとうございます。

  7.  本作の裏テーマが、「同性愛とその縺れによる殺人」であるとの確信を得るに至りました。
     ジャック・キャシディの妖しい色気により、22話「第三の終章」にも同様な空気が漂います。
     映画「太陽がいっぱい」や「アラビアのロレンス」とも案外近い感触。
     淀川長治なら、何と言っただろう。

    1. 仁科(YC-30)さま

      こんにちは。
      「構想の死角」の裏テーマが同性愛というのは、はじめそれは無いのでしょうと思っていたのですが、そもそもジムが全く小説が全く書けないケンと共同執筆者としてコンビを組んでいたという奇妙な設定を考えると、それも有りかもしれないと考えるようになりました。
      当初二人はそういう仲でジムは明らかに自分に不利な条件を飲んでいたが、妻となる女性と出会い結婚した後、将来に向けて考えが変わりコンビ解消をケンに申し出た。ケンにとっては、パートナーの心変わりプラス収入源が無くなる、という充分な殺人の動機になります。

      淀川さんが映画「太陽がいっぱい」も、これは同性愛者の映画だと解説されたのを聞いたとき驚きましたが、そういう前提で観るとかなり納得するシーンがいくつかあります。
      「アラビアのロレンス」は昔観たきりで忘れていたのでネットで調べてみたら、残念ながら淀川さんの解説は見つからなかったですが、ロレンスの性癖を映画ではかなりオブラート包んで表現していたようですね。
      両作品とも1960年前後の作品でまだまだ同性愛がタブー視されていた時代ですから、正面から描けず裏設定にせざるを得なかったというのが実情なのかなと思います。

      1. まさこ 様
         こんにちは。
         ケンがジムを、ケンの所有する美しい湖の見える別荘に誘い出して殺害するわけですが、あれはケンが二人にとっては、ごくごくルーティンに過ぎないデートを装ったわけで、別荘はケンが女性を連れ込むために利用する以上に、二人の「秘密の愛の巣」として日頃から頻繁に使用していたんではないでしょうか。ケンもジムもバイセクシャルだったと考えるのが自然だと思いますが、二人は夫婦同然の仲であり、ケンにとってジムとの「離婚」は、おっしゃる意味でどうにも耐えがたかったのでしょうね。
         改めて本作を観ると、脚本は、ジャック・キャシディのプライベートをよく知っていた上での「当て書き」としか思えず、若くて多感なスピルバーグ監督も、それを踏まえた演出を採用したとの感が物凄くしてきます。
         1970年代、作曲家チャイコフスキーの交響曲のLPジャケットのライナーノーツに、作曲家の同性愛問題について遠慮がちに書いてあったのを読んで、初心な少年だった私は強烈な後ろめたい衝撃を受けたものでした。
         今は、レナード・バーンスタインであろうとフレディ・マーキュリーであろうと、私生活がぐちゃぐちゃだったのを裏付ける新たに出てきた事実を知っても驚かず、むしろ世間の同調圧力に屈せず自分を曲げないカッコいい生き方だなあと感心するばかりです。
         時代はどんどん変わりつつありますよね。
         「太陽がいっぱい」も「アラビアのロレンス」も大好きな映画です。昔の映画やドラマやその他芸術には、今観ると、LGBT的にも人種差別問題的にも政治的にも、様々な社会問題を、メタファーや二重言語で包んでじつに巧妙に潜ませてあると気付く作品が多く(スタートレックにさえも!)、少しばかり深読みをして新たな発見に出会うと毎回ゾクゾクしますね(笑

        1. そうですね、そして素晴らしいことにそうした深読みを抜きにしても「構想の死角」「太陽がいっぱい」「アラビアのロレンス」は、一流の作品として仕上がっています。だからどの世代にも受け入れられるわけですね。

          ちなみに「太陽がいっぱい」を観たルキノ・ヴィスコンティがアラン・ドロンのことを「彼はロッコ(役名)だ!」と言って、映画「若者のすべて」への起用を決めたそうです。ヴィスコンティも同性愛者として有名ですので、アラン・ドロンの美しさに目をつけたのでしょう。しかし、続く「山猫」を最後にアラン・ドロンはヴィスコンティと袂を分かちます。ここでどっぷりヴィスコンティの世界にはまらずに、独自のキャリアを築き上げたところに彼のタフさを感じます。

          1.  ヴィスコンティといえば、私が若いころ評論家の評価が高かった「家族の肖像 」や「イノセント」を観ましたが、 退屈で退屈で、良さが全くといいほど理解できず、以来長年ずっとDVDやTVでも観るのを敬遠していたのですが、2年ほど前新型コロナ騒動が起きた直後に「ベニスに死す」を久しぶりにDVDで観て、その予見性に吃驚し、ついでに「山猫」「若者のすべて」と前述の2作品を観たら、全部面白くて、感銘を受けました。
            >ここでどっぷりヴィスコンティの世界にはまらずに、独自のキャリアを築き上げたところに彼のタフさを感じます。
             同感です。おっしゃるように、アラン・ドロンはヴィスコンティに取り込まれないで正解だったですね。二人はまったく別な軌道を回る惑星のような存在で、「若者のすべて」や「山猫」の時、偶々最接近しただけで、元々の価値観は大きく違いそうですよね(よく知っているわけではありませんが)。
             そして、ピーター・フォークのようにコロンボという役柄に大きく縛られてしまった名優がいて、アラン・ドロンのように何者にも縛られたくない名優もいる・・・、俳優の人生いろいろですね。
             映画談義を投稿していたら、「午前十時の映画祭」とか、映画館に、また行ってみたくなりました(笑)。 
             それにしても、「刑事コロンボ」の各回の好きな順番もそうですが、こっちの年齢と人生経験によって、こんなにも新たな気付きを得て感想が大きく変化してしまうものなのですね。これからも変化し続けるのでしょうね、きっと、ずっと・・・。

            1. 私も今年「ベニスに死す」をNHKでやっていたので、録画して見直しました。美しくも妖しい独特の世界観ですよね。それだけなら良かったのですが、その後インターネットで美少年タッジオを演じたビョルン・アンドレセンを扱った雑誌のコラムをみつけ、撮影当時のヴィスコンティの彼に対する仕打ちを知り、がっかりしてしまいました。
              ヴィスコンティに限らず、大芸術家が必ずしも人格者ではないという例はよくあることなのでしょうけれど(笑)

              年齢と人生経験による新たな気付き、ありますね~また、インターネットの時代になって様々な情報に触れる機会が増えて、真偽の程は定かでは無いものの、予備知識を持って作品を見るとまた違う景色が見えることもありますね。

              1. >ヴィスコンティに限らず、大芸術家が必ずしも人格者ではないという例はよくあることなのでしょうけれど
                 本当に同感です。
                 近頃よく思うんですが、大芸術家に限らず、人間を知れば知るほど、善悪二元論では語れませんね。白と黒の間に連続した濃淡のグレーが延々と続いているのが現実世界ではないでしょうか。
                 いつか、もっと綺麗な夢ある違った景色も見たいものです(笑)。

  8.  出先から、事前に書いたコメントを投稿します。
     改めて、『刑事コロンボ』新旧シリーズを、基本的に新しい回から遡って、逆に観ていくと、本作の醸し出す異質な雰囲気を痛感します。
     斬新なカメラワークや、あの独特の作品を覆う暗い演出こそ、「ヒットコックを上回るサスペンスの傑作を作ろう!」という、若きスピルバーグ監督や脚本のボチコ他制作陣の、失敗を恐れない冒険心と志の高さがひしひしと伝わってきます。そして、その作風に、ジャック・キャシディがしっかり応えて緩急自在な名演技を披露しています(そう、名犯人役はみんな緩急を付けた演技が上手い。ロバート・カルプも!)。
     余談ですが、シリーズ化第一作としての本作と、全シリ-ズ最終の69話「虚飾のオープニング・ナイト」は、どちらも曇天や暗いシーンが多く、どことなく寒々しい空気を感じるところが共通しているかなと思いました。

    1.  ジャック・キャシディ(1927年3月5日 – 1976年12月12日)の魅力について補足を・・・。
       彼の持つ殺人犯の演技に感じる何とも形容しようのないある種の、狂気を孕んだ「ヤバさ」と、独特な妖しい色気が、昔からずっと気になっていました。
       英文のWikipediaは、日本語版と異なり、キャシディについて、かなり生々しい記載があり、読んで何となく納得しました。そして、彼の素の魅力は、〖刑事コロンボ〗の3回の出演中、最初の「構想の死角」で最も発揮されているのではないでしょうか。本作で、ミステリ作家で被害者の、ジム・フェリスと、キャシディが演じる犯人のケンは同性愛関係であり、ケンはバイセクシャルだったとも、十分解釈可能であることに気付きました。
       以下、英文のWikipedia『Jack Cassidy』より私が注目した該当部分を和訳して引用します。
      《・・・・・・
      〖メンタルヘルス〗
      1994年の自伝『C’Mon, Get Happy』の中で、キャシディの長男デヴィッドは、晩年の父親をますます心配するようになったと書いている。双極性障害とアルコール依存症を患っていた長男のキャシディは、ますます常軌を逸した行動を取るようになった。1974年には、彼が昼下がりに裸で芝生に水をやっているのを近所の人が見てショックを受けた。キャシディの2番目の妻シャーリー・ジョーンズも、彼が家の隅に裸で座って本を読んでいるのを見つけたとき、同じようにショックを受けたと語っている。ジョーンズが「もう、そろそろショーの準備をしなければいけないわよ」と言うと、彼は冷静に顔を上げ、「私はキリストだと今わかった」と言った。 1974年12月、キャシディは48時間精神病院に入院した。その時ジョーンズは、彼が以前に双極性障害と診断されていたことがわかった。
      〖セクシュアリティ〗
      デヴィッド・キャシディは父親がバイセクシュアルであると言い、父親の同性との不倫について個人的な証言や報告(逸話的なものと出版されたものの両方)を挙げているが、本人も兄弟も父親の死後まで知らなかった。 2013年の回想録でシャーリー・ジョーンズは、コール・ポーター(有名な、作曲家・作詞家)との関係を含めキャシディには多くの同性との関係があったと記している。
      〖死去〗
      1976年12月11日、キャシディは元妻のシャーリー・ジョーンズを自宅であるカリフォルニア州ウェストハリウッドのアパートに飲みに誘ったが、彼女は断った。
      1976年12月12日の早朝、キャシディはタバコに火をつけ、人工皮革のソファで眠ってしまった。 眠っていた彼はタバコを落とし、ソファに引火した。午前6時15分、副保安官ジョン・ディマッテオが炎を発見し、建物の延焼に注意しつつ、キャシディのアパートへ入った。遺体はアパートの玄関付近で灰の中から発見され、歯の記録とキャシディ家の紋章が入った彼が身につけていたサインリングによってキャシディのものと確認された。 遺体は火葬され太平洋に散骨された。・・・・・・》

      1. × 双極性障害とアルコール依存症を患っていた長男のキャシディは
        〇 双極性障害とアルコール依存症を患っていたキャシディは
        度々訂正申し訳ありません。

  9. 脚本のスティーブン・ボチコは皆さんあまりお好きではないようで。コロンボで好きなエピソードはこの人の話ばかりで、当時子どもの私の脳裏に無意識に染み込んだと思われます、これ以降のドラマでも感動するのはこの人の作品だと後で気づいて驚いてました。

    1. 手塚偉文 様
       ポチコの脚本、大好きですよ。
       「構想の死角」でケンが、「・・・これだけは覚えておいて損はないだろうね。ミステリーで双子の兄弟が出て来た時には、推理を複雑にするためのカモフラージュで、犯人は大抵、別な人間なんだ・・・」
      って言っていたじゃないですか。
       17話「二つの顔」が同じポチコの脚本なんで、わたしゃ、すっかり騙されましたよ(笑)。

      1. この機会に、過去のミスタッチを訂正しお詫びします。
        × ポチコ
        〇 ボチコ
        大変失礼いたしました。

  10.  最近まで、68話「奪われた旋律」と並んで、交響曲ゴーストライター事件を連想していましたが、今の私にとって「刑事コロンボ」シリーズ化第1作である本作は、一人の若き天才映画監督の赤裸々な感性が窺える、非常に興味深い回でもあります。ここでは、「殺人」という人類最大の悲劇のひとつがテーマであれば、意地でも美化して明るく描かないぞという、スピルバーグの固い決意が感じられます。
     今年、直近のアカデミー賞で7部門がノミネートされアニタ役のアリアナ・デボーズが助演女優賞でオスカーを獲得した、スピルバーグ監督による最新ミュージカル映画「ウェスト・サイド・ストーリー」(レナード・バーンスタイン他作曲)を映画館で鑑賞した時、彼が24歳で監督した本作「構想の死角」をしきりに想い出していました。エクストリーム・クローズアップの多用と、冒頭の瓦礫の山の空撮など引きの映像とを巧みに組合せる等、斬新なカメラワークなのに、どこか不思議に深いところで両者は似た質感が有り、何より今回のリメイク版は、総じて心象的に暗かったところが50年の歳月を超えて「構想の死角」と共通してきています。今回の「ウェスト・サイド・ストーリー」は決して映像そのものが暗いわけではないのですが、1961年版と対照的な陰鬱かつ残酷な演出で、起きている現実を美化せず、移民問題や分断や格差や紛争といった今日的社会問題を意図的に浮き彫りにしており、はっきり言って好き嫌いが分かれるリメイクだとは思います。改めて、ウクライナ系ユダヤ人の家系である巨匠スピルバーグの、ずば抜けて優れた繊細な感受性や予言性の原点は、この「構想の死角」の持つ非凡で仄暗い味わいにあったと感じた次第です。
     彼は、本作の約20年後にも、映画「シンドラーのリスト」をほぼモノクロだけで描き、この作品は、第66回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞、編集賞、美術賞、作曲賞の7部門を受賞していますね。スピルバーグと同様にアシュケナジムの血を引くピーター・フォークが、それをどう観、どう感じたのかを知りたかったです。
     ジャック・キャシディの魅力については、また別な機会に・・・。

  11. 昔の俳優さんって品がありますねえ。
    ジャックキャシディさんはエレガントで自信たっぷりです。
    ラサンカさんは登場するシーンでは大胆になっていって可哀想な人でしたねえ。

  12. J’ACCUSE フランス🇫🇷語ですね。
    週末にコロンボを見るの楽しみにしています。
    クリスティの探偵はポワロですよ。
    ラサンカ夫人が可哀相。
    ケン役のジャック・キャシディさんがエレガントで風格がありますね。
    一行も書けないなんてあらら

    1. J’ACCUSEはドレフュス事件の冤罪を新聞に訴えたエミール・ゾラの見出しでしょう。勇気あるゾラも、この件で一時的にイギリスに亡命せざるを得なくなってしまった。

  13. この作品を見ていて一番解せなかったのは電話の場面です。通話中に銃で殺すのがアリバイ作りになっています。つまり

    1.ジムが「今オフィスで仕事が終わるまでまだ時間がかかる」と妻に話している。
    2.その瞬間に銃声が聞こえ妻は夫が銃で殺されたと確信する。
    3.オフィスに入った警官達は遺体も血痕も発見できない。
    4.妻は電話がオフィスからかかったと思い込んでいる。(実はケンの別荘から)

    映像はこうなっています。しかし通話記録があるならこのトリックは成り立ちません。相手の発信電話番号も記録されているはずです。(現在なら) 要するに当時のロサンゼルスではどこからの発信でいつからいつまでの通話という記録がないんでしょうね。

    その後コロンボがケンに「サンジエゴの電話局に確認したら貴方は別荘から奥さんに電話をかけてますね」という。 これは一体どうなっているのか? ここで思い出すのはケンは雑貨屋から公衆電話を借りて交換を通して電話。ケンは直通電話のかけ方をジムに教えてもらっている。

    そうなると交換を通せば通話記録が残り、直通は残らないのか? どなたかこの私の疑問を解消して下さい。 当時のアメリカの電話事情をご存じの方なら一発なのかな?

    1. 英語圏のコロンボファンサイトまで行って質問してみましたが、当時は本当に市内通話は記録されなかったという回答を得ました。
      長距離の場合は料金を請求する必要がありますから、電話会社が記録してないはずがない。ただし、公衆電話はそこで料金を受けているから、記録しなくても電話会社に不都合はない。ケンがジムに直通ダイヤルの使用を指示したのは、交換手を通すと、受け手が受話器をとったところで「長距離電話をお繋ぎします」とか交換手が言ってしまうんでしょうね。直通でも料金請求の都合上記録は残る。だからコロンボはそこを指摘した。あと、ケンは事件をラジオで知って車を飛ばしてきたと言っていましたが、じゃあ事件もないのにわざわざ長距離電話を、相棒ではなくその奥さんにしていながら、事件を知って「本当なのか!?」という確認も入れないでひたすら車を飛ばしてくるという不自然さも浮かび上がりますが、残念ながらコロンボはわざわざ追及してないので、視聴者は気づきにくい。警察が通報時刻を記録しないはずがない。それと突き合わすと、「別荘からの電話」は通報より前だから、ケンが単独でジョアンナにかけたことになるが、ここはジョアンナに「あなた当日、事件より前に、ケンさんから電話を受けましたか?」と尋ねて「いいえ」と否定する場面が欲しかった。
      あちらの電話事情をいろいろ調べてみましたが、70年代はAT&Tの独占が絶頂期で、80年代になって独禁法違反で解体されているんですね。大陸横断とか長距離通話料金の変遷は調べがつきますが、市内通話料金の変遷がどうしても調べられない。あっても80年代以降ばかり。
      やはり、当時は本当に市内通話は記録されなかったと考えれば、筋は通ります。あと、「二つの顔」で唐突に通話記録が登場したのは、ロサンゼルスは広いから双子の居住地は遠く、市内通話にならない距離だったのかも知れない。現在でもロサンゼルスの市外局番は複数存在し、しかも番号がかなり跳躍している(契約回線が増加して、後から追加、を繰り返したらしい)ので、担当電話局が異なる番号で、従って記録される対象だったのかも知れない。
      本来、映画解説者というのは、こういう当時の現地事情なんかを視聴者に説明するのが期待される役割のはずですが、そういうこと全然やってくれませんね。
      以上は私の推測がかなり入ってますから、鵜呑みは危険です。どなたか、もっと詳しい方の登場を私も切望します。

      1. あ、私の勘違いでした。
        ケンは公衆電話(電話会社に記録が残らない)でジョアンナに長距離電話して、「別荘から電話した」事実を作ったんですね。この会話を、別荘からジムにかけさせた通話記録とすり替えることで、「事件前に別荘からジョアンナへの電話はあったが、不自然ではない」状況を作ったんだ。
        「市内通話だって、有料なんだから発信が電話会社に記録されるだろ」という日本人の常識のせいで、この見事なトリックがえらい欠陥品に思えてしまったんですね。
        本当に惜しい。解説者が必要なのは、こういうところなのに。

        1. 詳しい解説有り難うございました。アメリカのコロンボサイトにまでお尋ねくださり恐縮です。今は着信記録が残るのでこのトリックは成立しませんね。犯人が完全犯罪をもくろむ。だが必ずどこかに穴がある。それをコロンボが突いて追い詰めていくというのがこのシリーズの醍醐味です。

          しかし、素人目にも明らかに不自然な点があると興味は半減します。ここをいかにクリアするかが脚本家の腕なのでしょう。例えば第二話の「死者への身代金」でも

          1.女一人で射殺した死体をどうやって車まで運んだのか?
          2.車を停めた場所は歩いて家まで帰れるところなのか?
          3.飛行機から落としたフラッシュマーカー?は壊れないのか?
          4.マーガレットがフラッシュマーカーをぶら下げられたのはどうして?
          5.コロンボが飛行場でレスリーのロッカーを開けるのは違法ではないか?
          6.番号が記録されている金をマーガレットに持たせたのはどうして?

          などが浮かびますが私が一番驚いたのは、最初の場面で素手で脅迫状を切り貼りしているところです。指紋を採られたら危ないと気づかないのでしょうか?ロサンゼルス市警は指紋鑑定をやらないのですか? それに脅迫状をコロンボがまたまた素手で見せてもらっています(触った?)これも普通はビニール袋などに入れて保管するものではないですか?

          まあ、細かい点を言い出せばきりが無いですが「身代金でご用」というエンディングには「やった!」と納得です。やはりコロンボは面白い。9日の第四話も楽しみにしています。

  14. 素晴らしいデータベースですね。構想の死角で、ちょっと気になった部分を。
    脅迫の金額について、ですが当時のレートで15,000ドルは500万円ほどですが、当時の価値を今に直すとこれに4倍した価格が近いです。つまり、今のお金で二千万以上をゆすろうとしていた、強かな女だと思うのです。強欲だったので、殺されてしまったと。

  15. 今回の放映で思ったことは邦題の「構想の死角」、私もご指摘の「高層の死角」から持ってきたものだと思います。ジャンル、メディアを問わず、タイトルの本歌取りは日本ではよく見かけるし、特に森村誠一氏の作品のタイトルは凝った(はっきり言って凝り過ぎな)ものが多数ありますからね(笑)。

  16. 序盤、田舎の美しい景色の中、フランクリンとドライブするジム。なぜかデジャヴがある、そしてイヤな感じだ、と言う。
    これ、デジャヴじゃなくて半分思い出しているんですね。
    芸が細かい。

    1. フランク倫さんのコメントを手がかりに、もう一回全編を見直し、加筆してみました。なるほど奥の深い作品で、より一層好きになりました。

      1. なるほど、ジムはケンから聞いていたので思い出した…というより思い出しかけたのですね。何も考えず見てたなあ。
        ジムは結局このトリックを採用しなかったのが仇になりましたね。ケンにすれば単に「ボツ作」を流用したのではなく、自分のボツにされた恨みの復讐劇にもなると考えるとよりドラマチックになりますね。
        さすがスピルバーグ。

  17. はじめまして。観た後に楽しくデザートのように読ませて頂いてます。やはりバーバラコルビーさんの名演が印象に残った残っ方が多かったのですね。しかし、暴漢の銃で惜しい女優さんを亡くしてしまいました。お気の毒ですが、あの映像は永遠に生き続けます。調べると亡くなっている方がほとんどなんですよね。

    1. 調べると、長寿で今もご健在な方も、けっこういます。
      女性が多いかな〜。70〜80代ですね。

  18. 記念すべきコロンボ第一作ということもあり印象が強いです。「構想の死角」というタイトルも秀逸です。ジャック・キャシディは「第三の終章」も邦題が良いですね。内容的にはお世辞にも美人とは言えないバーバラ・コルビーの迫真の演技が印象に残ります。

    1. ラサンカ夫人、フランクリンを脅迫した際、
      金額提示のあと、震えてしまう演技がとっても好きです。

      1. 細かいところまでよく見ていらっしゃいますね。ラサンカ夫人は完全に主役を食っていますね。美人がやったらこうはならなかったと思います。バーバラ・コルビーはほどなくして銃撃され死亡したのを知りショックを受けました。

  19. こんばんわ。
    冒頭のシーンでジムがタイプライターで入力しているのはメルビル夫人の物語ですよね。
    よく考えると、もう書かないはずなのになんでかな? と思いました。
    つまらない話ですみません。

    1. “J’ACUSE,” SAID MRS. MELVILLE, POINTING AT THE DOCTOR.
      (「あなたを告発します」 メルビル夫人は医師を指差して言った)
      “YOUR WET UMBRELLA GAVE YOU AWAY”.
      (「あなたの濡れた傘が、真相を明かしているわ」)
      (give+目的語+awayで「秘密を明かす・漏らす」「正体を暴く」という意味になる)
      確かに、どう考えてもクライマックスですね。しかも、なぜか綴りが間違ってる(正しくは”J’ACCUSE”、Cは2つ要る)。英語圏の人間がわざわざフランス語で言うのは、エミール・ゾラの有名な公開状の影響で、非常な怒りのこもった告発という意味があるんだそうです。
      単純な脚本家のミス、で片付けるのはあまりにももったいない。ここは、メルビル夫人シリーズ最終作を執筆中だった、これを書き上げたらコンビ解消するつもりだったと考えましょう。

  20. 初めて観たのは87年だったかな?
    当時は日テレの映画枠でした。
    あのETのスピルバーグが監督という事で、とても期待して録画予約をセット。
    翌日、ワクワクしながら再生すると、映し出されたのは「巨人×大洋」!!
    コロンボは20分遅れでスタート。
    とても嫌な予感を抱きながらも、展開に惹き込まれて行きました。
    そして案の定、残り10分を残して、録画終了...
    嫌いな巨人が、増々嫌いになりました(笑) 

  21. 【原題解釈】
    Murder by the Book
    直訳すると、「型通りの殺人」。
    by the Bookは「規則や指示にきっちりと従って」という意味。
    ジムが自分の描いた筋通りに殺人を遂行したことと、ふたりの本が殺人の遠因になったことを引っ掛けているのでしょうね。

  22. 先日の夜どういうわけか眠れなくて、ふとコロンボを観て見よう(数年前 Complete BlueRay BOX を購入しており)と思いました。しばらく悩んで選んだのは「構想の死角」。やはり何度見ても面白い!
    内容とは直接関係ありませんが、観終えた後に皆さんのコメントにも何度か出てくるラサンカ役の女優さん(バーバラ コルビー)がふと気になりました。他にどんな作品に出てるのかな?とか今はどうしてるのか?など。。。調べてびっくり。日本での放送の2年後1975年7月に何者かに銃で撃たれてお亡くなりになっているんですね。驚きと同時になんか切なくなり、改めて彼女の登場するシーン(わざわざ出向いてケンを脅迫するシーン)を観てみました。音声を英語に切り替えてみるとセリフの言い回し、声の調子が吹き替え版とはまた違う味わいでとても良い演技だなぁと感心しました。ケン役のジャック キャシディもまた76年に自宅マンション火災で亡くなってるのは知ってましたが、この二人が立て続けに亡くなっていたことは知りませんでした。

    当たり前のように毎朝目覚めて、また1日生活出来ていることは本当は当たり前ではなく、ありがたいことなのだなと考えさせられたような気がしました。今は新型コロナの影響で普通の生活とは程遠い状況ですが、なんとか無事に生きてることに感謝したい心境です。。。

    1. そうそう、女優バーバラ・コルビーさん、射殺されています。ジャック・キャシディもご存知の通り、早世していますね。

  23. ジャック・キャシディの犯人役、何度見ても良いですねぇ。
    ロスからサンディエゴって120マイル、車で2時間程度ですね。
    やはり、飛行機に乗っても、待ち時間もあるから、さほど時間は短縮
    されないですよね。やはり、皆さんの思いと同様に、作品的にはもう
    一つ感はあります。

    さて、今回、見ていて気付いたこと、
    オンボロカー初登場ですね。しかも、ラサンカ店に入ってくる際に、
    花壇の花を踏みつぶしてます。荒っぽいなぁ(笑)

  24. あらためて見ると「離婚」の記念に持ち込んでふたりで飲んだシャンパンの瓶とグラスを処分した気配がないのが気になります、部屋を出てから駐車場に向かうまでの間(写っていない間)に捨てたのでしょうか。さもないと部屋に瓶とグラスが残ってしまい、最後にふたりが居たことがばれてしまいます。

    1. 僭越ながら、シャンパンとグラスは残っていてもそんなに問題はないと思います。
      犯人のフランクリンは、ラサンカさんの店からジムの奥さんに電話して、「2〜3時間前にオフィスへ行ってジムに会ってきたんだ。戦闘終了さ」と話しています。つまり、2人でいたことを隠してはいません。その後、賊が襲撃した、という筋書きなので。

      とはいえ、後でいろいろ聞かれるのも面倒だし、わたしが犯人ならやはり処分しておきたいところですけどね〜

        1. それにしても、ラサンカがケンの連れをチラ見していたり、暇なはずなのに別荘に電話した時出なかったり、細かい点でも、我々見る側を楽しませる設定がありますよね。

  25. コロンボがオムレツを作るシーンで、「ま、食えるもんはたった一つ、オムレツなんです。女房曰くですがね」と、シリーズ全編において”かみさん”と言ってない唯一のシーンでしょうか。
    聞いた話では、NHKの初期の放映(UHFでの試験放送?)において、最初のほうのエピソードでは、原語の「wife」を「女房」と吹き替えていて、その後の放映でその部分だけを「かみさん」に吹き替え直したらしいですね。でも、1か所だけ(?)漏れていた、ってことですかねぇ。
    あと、コロンボは他にも「炒め焼き」が作れるはず(#42 美食の報酬)だけど、かみさんには作ってあげてないんでしょうか。美味しそうなのに。

    1. 翻訳家が額田さんに代わって、カミさんを使いだしたんですね。カミさんの原語はwifeだったりMrs. Columboだったりしたようです。

      1. そうですね〜。だんだん揺らぎがなくなって、キャラが立ってくるのですね。

  26. はじめまして。
    今、先日放映分「構想の死角」の録画を楽しく見させていただきました。

    内容はすばらしかったのですが、一つ映像的にひっかかるシーンが…。
    ケンがジムを殺したあと、別荘前に止めた車のトランクを開けるシーンで、画面右に多分集音マイクだと思われる影が映り込んでいるように見えました。
    あの当時ならこんなこともあるのかなぁと思っていると、最後にスピルバーグの名前が!
    かのスピルバーグも見落としたのでしょうか。最後に一番驚かされました。

    1. スピルバーグと映り込みといえば、「激突」が有名ですね。
      ガラス面に撮影側が反射して写っているシーンがあります

    2. 本作以外にも、ガラスの映り込み、端っこに機材見え、などまだまだあります。

  27. ラサンカさんが強烈に印象に残ってます。
    今回何か短く感じたのはどこかのシーンをカットされてるからですかね。
    構想の死角が何故人気があるのか?
    ちょっとわからないです。

    1. 隠蔽工作の中に、犯人しか知り得ない証拠があったら、スッキリしたのにね。

  28. 最後のシーンが何回見ても何か納得いかないです。
    「自白と受け取って良いですね?」
    何で?
    ケンはコロンボとの会話のやりとりで
    ボロを出しましたか?
    トリックのメモが出てきたからって
    それがどうした!で済ませられないですかね?
    小説の方だとわかりやすいそうですが
    どなたかテレビ版のオチの説明をしていただけませんか?
    構想の死角を見たのは多分4回目か5回目ですね

    1. 私もあなたと全く同じことを思いました。
      オチとしては腑が落ちませんね。
      前見たときはここまで不思議には思わなかったのですが・・・

    2. お話し中失礼します。
      このエピソード、監督がスピルバーグということはひとまず別として、

      あらためて見直してみて、コロンボが犯人に自供させるための誘導尋問のテクニックはさすがだと思いました。

      最初の殺人については、パートナーのアイデアだと持ち上げておいて、
      ラサンカ夫人のそれについては、全くお粗末だと言っています。

      コロンボから、あんたには一行だって書けやしないと言われるに至って、
      フランクリンはつい、コロンボの話術にはまって、自分のアイデアだということをわからせたくなってしまいましたね。
      ———————————————–
      コロンボ「先を続けようか・・・」

      フランクリン「結構・・」
        ※もうそれ以上説明してもらわなくても結構(私のアイデアなのだから)
      ———————————————–
      派手さはありませんが、謎解き以外に相手を追い込むテクニックも見事でした。

      なお、同様の展開は、
      「殺しの序曲」で、シグマクラブ会員のオリバーを追い詰めるシーンでも見られます。

      1. ありがとうございます。
        納得いたしました。
        クライマックスシーンで
        コロンボさんが動から静へ変わるところでのやりとりに注意しなければならなかったのですね。
        でも犯人とのやりとりが淡々としてるようで...
        もっと決定的なボロを出してほしかったです。

      2. オリバーがレコードプレーヤーとマジックで分厚い本を落とすシーンですよね。
        そういうのを期待していたので構想の死角はわかりづらかったのです。

    3. 今まで考えなかったのですが、今回も「お得意の罠」を仕掛けても…良かったかな。例えば第二殺人がケンが考えた稚拙な犯行であるという決定的な証拠を、彼自身に隠蔽させるような…。
      しかし…それだと、コロンボは罠をしかける刑事のキャラで定着してしまいそうかな(笑)

    4. 録画しながら生で(というのも変かな)見ました。
      で、オチのシーン、阪口さんと同感だな。ジャック・キャシデイもラサンカさんも印象に残る演技で楽しく見てたのに、ラストで
      「え?、それで終わり?!」
      と拍子抜けさせられた感じです。
      『構想の死角』っていうタイトルはなんとなく覚えていたんですが、こんなだったかなぁ(笑)
      少なくとも僕にはもっと印象的な作品がいくつかあるので、これはガッカリでした。

  29. リアタイ視聴。
    この作品、メインの犯罪よりラサンカ夫人登場の場面に毎回ドキドキします。
    雑貨屋で会った時は普通の女主人風だったのが、ジムの事件後劇場でケンに再会した時の自信(?)に満ちた態度に激変。どんどん大胆に。
    ケンを恐喝、しかも$15,000も要求。当時のレートが314円でしたから貨幣価値を考慮してもすごい金額ですね。
    ケンを「信用ならない」と、警戒しながらふと気を許し、油断して背中を見せてしまい撲殺される。
    このあたり、気のいい普通の人の感じが出ていて憎めないですね。
    殺される直前、振り返った時の表情のカットは、恐怖と絶望にあふれ秀逸。
    普通で強欲、滑稽で物悲しい…次にまたこの作品を見てもラサンカ夫人が登場するとドキドキするでしょうね。

    1. 15,000ドルは471万円(1ドル=314円)だということです。何とかささっと現金を作れそうな金額で、現実的なラインですよね。

  30. あっという間に終わった~
    時間短いですよね
    オフィスに居るよって言ったとこでズドン!って
    血痕は??という疑問は警官が言ってた・・・
    トランクには血痕がありそうだし、別荘の血をケンが掃除したのかなって想像してもうた
    だってジャック・キャシディかっこ良すぎるもんー

  31. 本日もリアタイ視聴です。しかし自分で言うのもなんですが(笑)2019年2月のコメントでかなりいいこと断言してんなあ、と(笑)。

    1. 今回観ると、後のスピルバーグの演出の片鱗を窺わせるブラックユーモア。これからジムを殺そうってのにそのジムの事務所の偽装をケンは口笛吹きながら。自分が殺した死体に向かってシャンペンで乾杯。コロンボの料理シーンもピーターフォークのいい手付き(笑)。主役や犯人より目立つラサンカさん(笑)。細かく見ていくと、後々のコロンボ作品群に影響を与えているかもしれません、と言うと、うがち過ぎかしら。

  32. 皆さんのご感想、ご意見を拝見してやっと納得しました。つまり一文も書けなかった共同作家が何故あんな結末で決したか。つまり最後で唯一自分が考えたアイデアだと云う事をアピールしたかった、と云う事でしょうか。ただあれが自白と言えますでしょうか。2作目に続き少々荒っぽい終わり方ですよね。

  33. 出張の飛行機の中で「別れのワイン」を観てハマり、コロンボDVD-BOXを購入。4話まで観終わりました。2つ疑問点があり教えていただきたく。 質問1. 「別れのワイン」で犯人が2度目にワインセラーに入って行った時に、被害者の頭や足に籠が被せられていました。それを見た犯人が驚いた表情をしたので、初めて観た時は秘書がやったのかと思いました。なぜ、驚いたのでしょうか。
    質問2. 「構想の死角」で、最後にこの計画は犯人自身でが考えたと言ってましたが、それは嘘で、最後まで自分も作者の一人であるという強烈な自己顕示欲が言わせたのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

    1. ノベライズなどでは、それでもケン・フランクリンが自分でもアイデアを出そうと頭をひねったあげく、漸く出てきたもの、とされていますね。
      強がりではない、という説もあるかと。

    2. よれよれコートさんの1番目の質問が気になり、「別れのワイン」を見直してみました。

      ニューヨークから帰って来たエイドリアンは、ワイン貯蔵室の中に入ると、ぞっとしたような驚いた表情をみせています。ニューヨークへ出発する前と比べると、リックの体の向きが変わり、そばに置いてあったはずの大きなワインボトルが転がっていました。それほど、断末魔の苦しみの中でリックは息を途絶えたということですね。リックの顔と足元が見えないので、まるで誰かが籠を被せたように見えますが、ただボトルが転がっているだけということだと思います。

      見直してみると、エイドリアンのセリフ、とても洒落ていますね。その辺も味わい深い作品です。

  34. 期待してたわりには凡庸な作品でした。
    ケンがコロンボにジワリジワリ追い詰められるって感じなところがなかったですし。
    コロンボもコロンボで怪しいと思ったら
    ケンを付けとけばあの雑貨店の女が死ぬこともなかったのでは?
    車も店の前に横付けしてたしバレバレじゃないですか。
    ワインの瓶も湖にすてちゃうし。
    同じような終わり方だったら殺しの序曲の方が全然上だと思いました。
    たぶんスピルバーグが監督っていうのが
    順位を底上げしてるのだと思う。
    キャシディ作品なら魔術師の方が断然上だしちょっと期待外れでした。

  35. 初めまして
    ケンがラサンカ夫人に渡した著書のタイトルが「殺人処方箋」ですね。
    これはコロンボ第1話のタイトルですよ。
    ということは、ジムとケンのモチーフはリンクとレヴィンソンなのかもしれません。

  36. ぼろんこさんご指摘のように初期の作品は恐喝者が殺されるパタンが多いすね。
    またあらためて見ると初期の作品はコロンボの犯人に対する言葉遣いがキツイです。
    最後のオチと言うかツメが甘いですね。
    それほど「膝を打つ」展開ではありません。
    この程度で自分の罪を認めてしまう犯人はどうかしてるなあ。

    1. 全く同感です。坂口さんや蜃気楼さんも書いておられる通り、2件の殺人という重罪を物証もなしで認めてしまうなんてあり得ないと感じました。
      最後の場面ののちに、ケンが腕利きの弁護士に説得されて全面否定に転じれば無罪になる可能性は十分ある。
      死体を運んだ車のトランクに靴の片っぽを落としたままだったとか、ボートはケンにしか動かせないはずだったとか、自然な証拠はいくらでも可能なのに。

  37. BSスペシャル投票第8位。スピルバーグの出世「前」作wとして名高い本作ですが今改めてみると、後のリアルとブラックユーモアの共存した演出の片りんが伺えるのかな?あの、せっせとオムレツ作りながら安否を気遣う「変さ」。ラサンカ夫人のスピルバーグならでは?のグロテスクな描写。一方で状況証拠の数々(長距離電話の通話記録etc.)は思うに視聴者に見せるだけで説明は「観れば分かる人には分かるから不要」とカットした、と今回はあえて断言しておきましょう。
    さて、昔から問題になるラストの自供ですが、コロンボがジムの妻にケンが犯人だとぶつけて、二人のことを何でも話してくれと依頼し、それをじいっと聞き入る場面が挿入されています。これは、話を聴いたコロンボが、こうやればケンのプライドが刺激されて絶対自供する、とする方に賭けた、伏線シーンだ、つまりコロンボが仕掛けたと今回は断言その2(笑)。

    1. なるほど、なるほど。2020年4月、テレビをみながら読ませていただいています。

  38. 何と言っても、ジャック・キャシディが素晴らしいですね。きらびやかで、冷徹。冴えない風貌のコロンボとの対比が面白いです。

    前半から中盤までの展開は、ヒッチコックの映画を観ているような緊迫感があり、凄い!と思って観ていましたが、最後のシーンが、みなさんご指摘のように、納得出来ませんでした。え、そこであっさり自白?せめて、指紋つきのシャンパンの瓶が池から発見されたとか、何か決め手となるものがあったら良かったのに。

  39. たった今、BSで見ました。
    ラサンカ夫人最初の登場から夫人がヤバイことになりそうな、喋り方やだらしない服装(向こうの人は胸元が開いてるのは普通の事なのか?)で心配しながら見てました。
    そうしたら次のシーン?では暗い画面の中、夫人の前歯を強調するような悪意のあるアングルで、まるで演出からも夫人の容貌が疎まれてるのでは?!と心配が倍になってきたらとうとう殺されて‥‥おまけにエンドロールではスピルバーグのクレジットでおどろきました。
    夫人のことが気になったせいか、今回の謎解きはなんだかスッキリしませんでした。
    あぁ、あと7回しか見られない。
    土曜夕方のコロンボは一週間の疲れを取ってくれる気がして、スッキリ解決を期待してます(笑)

  40. 「殺人処方箋」っていうセリフがありましたね~
    ジャック・キャシディかっこいい!

  41. 失礼しました。ジム殺人のトリックは確かにケンのアイデアでした。一緒に車でキャビンに向かう途中で、ジムがデジャブーを感じると言っていました。数年前にケンが本にできるアイデアをジムに話したこと、それをジムがメモしたことを物語ります。The Columbophileのサイトで指摘されていました。

  42. ジャック・キャシディ、本当に存在感のある俳優ですね。この後2度も採用されたのもうなずけます。2度目の殺人の後で、コロンボに目撃されているシャンペン(ワイン?)ボトルを湖に捨てるのは、へまではないでしょうか?1度目の殺人のトリックは見事ですが、本当にケンのアイデアでしょうか?決着の甘さは、ぼろんこさんのおっしゃる通りと思いました。

  43. 初めまして。再放送を録画して何度も見ているファンです。
    ジムの家でコロンボがオムレツを作るシーンでキッチンの
    下の戸棚からチーズをすりおろすものとボールを取り出しますが
    ボールの中にすでにチーズが入っているのがチラチラ写っています。
    それを誰かに言いたくて。ご存知だったらすみません。

  44. 善人と悪人の対比が面白いですね。暗いシーンが多く、悪の印象が際立っています。

  45. 二度目のコメント失礼します。
    『構想の死角』を何回か鑑賞するたびに思うんですが、殺された相棒のジムはかなりのお人好しですね。ケンに別荘に行こうと誘われた時も「(奥さんに)嘘をつくのは気が引けるよ」と渋っていますし、そもそもシリーズを打ち切ると言い出すまで長年書いてもいないケンが作者を気取るのを黙認していたのも寛容すぎます。発言の節々から、素朴で商売ごとが得意でない人なんだなあ、と。そんなところをケンに付け込まれていたのかもしれません。
    もうひとつ気になるのは、ケンは推理作家としては無能でも、これだけ口が達者なのだから別のビジネスでも成功できたのでは?マネジャーだと公表して仕事をしても良かっただろうし。お金以上にベストセラー作家としての名声に執着があった、ということでしょうか。

    1. 私はデザインが本職です。デザインワークが好きな反面、請求書や契約書などの事務仕事が嫌いです。誰かに代わってもらいたいくらい。ジムもおそらく執筆は好きだが、ビジネスはそれほど好きじゃないのかも。そういう気持ちよくわかります。

  46. 妻ジョアンナとコロンボの会話。
    ジョアンナ:おなかが空かないの。
    コロンボ :まあ、つついてみて下さい。
         :美味しくなかったら捨ててもいいから。
    遠慮されているのも拘わらず、人さまの家の食材で勝手にオムレツを作って、
    あまつさえ、美味しくなかったら捨ててもいいからとは、何たる言い草か!!

  47. >>ちはちはさん
    さすがです。不自然さを見逃さない、まさにコロンボ流ですね。
    ジムの遺体がケンの邸宅前に捨てられていたとき、コロンボは、
    「コートが薄くて、なんだか寒くなってきた」と言っています。
    明らかに、泳げるような季節ではないですね。
    しかも、夜間は寒くなりそうな別荘地ですよね。一方でコロンボが
    ケンの別荘へ行った時には「車が陽に照らされると後でたまらない」
    と言っているので、真夏のような気もします。
    ということは、昼夜の寒暖差が激しいのでしょう。
    そうであれば、ラサンカさんの昼間の服装も理解できます。
    ラサンカさんが殺された翌朝の現場に集まった人たちの服装は、
    暑いとは思えません。朝方は冷えるのでしょう。
    夜は、泳ぎたくなるような気温ではないでしょうね。
    ラサンカさんはケンに気があるので、提案に対して無下に拒否する
    ような言動を避けたのでしょう。ヤンワリと、しかもキッパリと
    否定したのだと思います。

  48. 初めまして。BSで毎日コロンボが見られる幸せが続いていますね。
    この話でどうしても理解できないことがあります。
    それは季節感。
    ラサンカさんの所にお金とシャンパンを持っていく場面。ラサンカさんは薄手の黄色の半袖のブラウスですが、ケンはムートンコートに分厚い手袋までしています。
    また、夜の湖にラサンカさんを誘い出そうとして、「月が綺麗だから泳いでみないか?」なんて言ってますが、
    コートを着るような季節なら、そのセリフはおかしいですよね?そんなこと言われたら怪しまれるの当たり前だと思うのですが…
    どう思われますか?

  49. ケン・フランクリンほどのつむじ曲がりが、なぜ最後にアッサリと
    犯行を認める気になったのか、まったく理解できない。
    コロンボは、チャンス、方法についてメモ書きから類推したに
    過ぎず、決定的な証拠にはなり得ない。
    そもそも小説で書けるようなトリックを現実の犯行では使いませんよ。
    小説は世間へ発表するものですからね。
    それを口上にして言い逃れ可能です。

    1. そうですね!
      なんか、今回のコロンボはスッキリしないのです。
      今、トレモニさんのコメントで理由がわかりました。スッキリできました(笑)
      飛行機の件も同感です。

  50. ノベライズ版が話題になりますが、全く無意味なことだと思います。
    原作はTVメディア版であって、それに対して後講釈で「実は・・・」
    なんてやって、何の意味がありますか?。
    TVメディア版の前に原作があるならまだしもです。
    後講釈の動機など、俳優陣が意識して演技していませんよね。
    なのでノベライズ版は、TVメディア版とは切り離すべきです。

  51. >バーディさん
    ご説明ありがとうございます。
    その動機は、TVでは毛筋ほども出てきていませんね。
    ということは、ノベライズ版とは全く別物と考えるより他ありません。
    コロンボにおいては動機が一番大事なのに、その動機を全カットするなんて。
    そういう意味では失敗作です。大事な動機をカットして、俗な動機を
    紛れ込ますから、なにか煮え切らないおかしなストーリーになると思います。
    アリバイは良かったので動機をしっかり表現するか、俗な動機に変える
    としても理屈の通るものにすべきでしたね。

  52. 通話履歴の問題。
    よく考えると、通話履歴は電話代請求に必要になりますので、
    電話局には必ずあるはずです。
    コロンボは一話完結で観るべきで、全体の一貫性や整合性は必要ないと思います。
    そうしないと、とんでもない世界観になってしまいますから。
    そうは言っても、重要証拠となる通話履歴を扱ったり扱わなかったりで、
    おかしいですね。

  53. みなさん、コメントありがとうございます。ここ数回のコメントを読んで、またこの作品が好きになりました!
     
    バーディさん>ノベライズ版の詳しいご説明ありがとうございます。俄然読みたくなりました!やはり文章は画面より詳しく状況を説明できるのですね。

  54. >トレモ二さん
     はじめまして。ノベライズ版では殺害の動機が詳しく書かれています。
     ケンは裕福な母の財産により大不況の時代のアメリカで恵まれた少年時代を過ごしていました。その母は「古き良きアメリカ上流階級」の出で名家としてのプライドが形となったようなもので、ケンもその一流思考と選民意識を母から受け継いでいました。
     しかし、父がお人よしなため財産を失ない、上流から転落した母は景気を回復しつつあるアメリカの中で自分の財産を失った夫と運命を呪いつつ亡くなり、それはケンに受け継がれました。
     そのような中知り合ったジムは亡き父にそっくりであり、ケンは父の代わりとしてジムをいじめる対象として友人となりました。しかし、ジムには文才があり、ケンにはプロデュースの才能があったことからコンビは大成功し、ジムは自分が信じる一流の世界を取り戻したのです。そしてメルヴィル夫人は自分に再びの一流を取り戻してくれた母の身代わりだったのです。ノべライズの中でもメルヴィル夫人のキャラつくりにはケンは異常こだわったとあります。
     そんななか、母=メルヴィル夫人を葬り自分の作品を書きたいと言い出したジムは自分の一流世界をかつてめちゃくちゃにした父と重なった。
     これが殺人の一番の動機であり、保険金などは後付だというふうになっています。

  55. ジャック・キャシディ氏は傲慢さが様になる風格がありますね。ぼくは大体吹き替えで見ているのですが田口計さんの声もピッタリです。考えてみれば、相棒の才能で食べていけてるくせに威張っているケンはかなり情けないやつなのですが、それでも不思議とエレガントな印象を随所で受けます。
    ぼろんこさんの、唯一自分で考えたすぐれたアイディアを示すと引き換えに罪を認めた、という考察は深いですね。

  56. 出演者が電話番号を語るとき、必ず途中で音声を途切れさせていますね。
    これは、もし同一の番号があったとして、そちらへ迷惑がかからないように
    するためでしょう。どの回も、そうなっています。
    通話履歴の問題。
    別荘のジムから奥さんへ電話する場面がある。この通話履歴があれば、
    一発でケンの犯行だと分かるが、「死者の身代金」と同様で、
    この時代において、電話局では通話履歴は取られていなかったと考えるべき。
    コロンボは、ケンが別荘から車で帰ってきたことに疑問を持った。
    わたし的には、その疑問が疑問だ。
    もし飛行機で帰ってきたとしたら、車は現地に置いてこないといけなくなる。
    置いてくると、また取りに行かなければならないじゃないか。
    飛行機の往復代がもったいないし、ロスで車が無いと不便だろう。
    飛行機で帰らなければいけないほどの緊急性も認められない。
    コロンボは重要な事情聴取のときに相手が拒んだ場合、必ずと言ってよいほど、
    「法廷でしゃべってもらわないといけないことになる」と迫り、全て証言を
    引き出している。
    ラサンカさんの店でつまみ食い。これって、初つまみ食いかな?。
    やはり何度観ても、決定的証拠じゃないです。
    置いてあった単なるメモ書が、犯行のトリック?。理解できませんね。

  57. 犯行動機が、よく分かりません。
    ジムは、コンビ解消など言いだしていません。
    「離婚はないだろう」という一言でも分かります。
    動機は、ジムがミステリーを止めて、シリアスなものを書き始めたいということ。
    だがミステリー作家が、いきなり宗旨替えしても成功するかどうか分からない。
    それに、そもそもケンは、ミステリーも書けない作家もどきではないか。
    だったら、世間にはコンビとして宗旨替えしたのだと発表すれば良い。
    ケンは、テレビに出たりマスコミ対応に秀でたやり手である。
    それが、これまでのコンビとしての成功を形作った要因の一つだった。
    ジムの作家能力だけでは、そこまでの成功は無かったとも言える。
    だから、コンビ解消はむしろマイナスとなる。
    宗旨替えが失敗したとしても、ケンの手練手管は世間を納得させるだけの
    問答を可能にするだろう。

  58. 最初、ケン・フランクリンが車で「EXIT ONLY」という出口専用からビルに
    入って行った。そもそも、この人には社会常識や遵法精神に欠けることが
    分かる。誰も見てなくて分からなければ、悪いことをやっても構わないと
    いう感じですね。

  59. 何度も犯人役をやるジャック・キャシディ。存在感ありますね。
    殺されたダンナの奥さんは、あまり悲しそうじゃなかった。
    泣いてもいないし。最後のキレは、あまり印象にないです。
    公判で勝てますかね?。おおいに疑問です。

  60. ラサンカさん抜群です。不美人として描かれていて、それを込みの魅力を感じます。
     
    ケンはジャック・キャシディの演技によりとても魅力的な人物(間抜けも含め)に見えてきます。
     
    スピルバーグの絵作りは流石だと思いますが、コロンボ的には他の作品(もう少し普通な感じ)の方が好みです。
     

  61. ぽろんこさん 
    また書き込ませて頂きます。
    スピルバーグの演出、例えば冒頭のケンの車のアップからグーッと引いてジムのオフィス他はもう
    あちこちで語られてますから省きますが、
    今回の犯人(ケン)は間抜けな感じがします。
    例えばコロンボとの初対面でメルヴェル夫人ならとっくに云々と言ってる。小説は特に探偵物は所詮創りものでなので そう簡単には行かないと
    いう事を知ってるはずなのに、そんな事を言うなんて〝自分は一行も書いてない〟と暗示してるような感じがします。もしコナンドイルの友人知人が
    そうなったら彼は刑事さんに〝ホームズだったらとっくに〟と言うのでしょうか?クリスティも
    〝ボアロだったら直ぐに〟と横溝正史なら〝金田一耕介なら目星を、〟とは言わないと思います。
    つまり現実とフィックションは違うという事を知ってるから、この時点でもケンは間が抜けてるような感じがします。あの犯罪者リストのペーパーの折り目もそこでもケンはコロンボにメルヴィル夫人と着眼点が似てると褒めてる。架空の人物と引き合いにしてる。そして本物の推理作家なら用意周到に折り目はなるべく付けない様に丸めてポケットに入れるのではないのかな?
    そんな所も滑稽な気がします。だから第2の被害者
    ラサンカ夫人の殺人は間が抜けてる感じです。
    そのくせプライドだけは高いので最後でコロンボの このトッリックは云々で簡単に堕ちたのでは
    ないかと思います。ケン役のジャック・キャシディが上品なだけに見応えもありますね。

  62. 第2の被害者ラサンカさんが強烈ですね。
    金ではなく、あくまで作家そのものを欲しがった様。
    そして酒瓶で殴られる寸前のあの表情。まさに怪演。
    ジャック・キャシディの演技がエレガント風味であっただけに、より際立ってたと思います。

  63. ogoさん書き込みありがとうございます。「週末にのんびりコロンボ」イイですね~。コーヒーとビスケットを片手に~なんてね。素敵な時間です。

  64. 週末にのんびりコロンボを見るのが至福のときです。
    yasさん同様、やはり第1シーズンの70年台の趣きがいいですね。

  65. yasさん、書き込みありがとうございます~。やはり古い作品が良いですね(笑)「トップページが消えた」理由はサーバー業者の不具合が原因でした。現在は解決しています。

  66. こんにちは。放映中のTVが古い作品に移って嬉しいです。すでに何度目かの再見ですが、こちらのページのおかげで、後から色々確認してみたり、楽しみが増えました。
    トップページが消えちゃってて、無くなってしまったかと思いました。

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