62話「恋に落ちたコロンボ」

It’s All In The Game
1993[第13シーズン 62話]

大金持ちの美女ローレン・ステイトン(フェイ・ダナウェイ)が婚約者ニックを殺害。かなり異色の作品ですが、あまり深く考えずに楽しもうと思えば美しい作品です。

やはりフェイ・ダナウェイは魅力的

犯人役のフェイ・ダナウェイは、素晴らしいですね~。美しいです。美女という観点ではなくとも、魅力に満ちあふれています。自分がコロンボになったつもりで彼女に惚れてしまえば、二倍楽しめるでしょう。

通常のコロンボ作風ではない

刑事コロンボは毎回ゲストスターが犯人役なのですが、これほどの大スターは居なかったと思います。しかしこの回の主題がコロンボのほろ苦い恋物語であるため、本来のコロンボ作品のような楽しみ方は困難。ブロンディな母と、黒髪でラテン系な娘という似ても似つかない母娘関係も楽しんで見て欲しいです。

見たいようで見たくない、人間コロンボの内面

普通であればコロンボ警部がいつ主人公を犯人だと感づいたかが大きな興味の一つですが、このように心の内を話して歩かれると、今までの作品はいったい何だったんだ?と、悲しくなりますけど。

バーニーの店

バーニーの店のオーナー「ジョン・フィネガン」が登場。かつてダフィー警部としてロス警察で活躍していただけあって、推理もピカイチ(笑)
→バーニーの店「BARNEY’S BEANERY」

恋に落ちた二人の…実年齢。

フェイ・ダナウェイは1941年生まれのハリウッド女優。本作品新・刑事コロンボ「恋に落ちたコロンボ」が1993年の制作ですので、撮影当時で52歳だったと思われます。一方のピーター・フォークは1927年生まれで、66歳。

ニックはゲス野郎か?

ニックの口から出る歯が浮きそうな褒め言葉は、とても本心だとは思えません。その反面独裁者のような威圧感も持っている。時には病的に描かれることもあります。このような男を好きになってしまい…裏切られ殺してしまう。とても愚かなことだと感じます。

コロンボが人間観察される

その愚かさに気づかされ傷つく母娘。そして犯罪捜査に訪れたコロンボ警部に出会います。今回は女性の目線で警部を人間観察するような面白い展開になっています。コロンボの誠実さに触れるローレンは「ニックよりもコロンボを好きになればよかった。」なんて表情に見える時もあります。

想像力を膨らましてみる

ローレン・ステイトンがなぜ大金持ちなのかの背景が描かれていませんが、何となく…彼女自身が築いた富だとは思えません。資産家と結婚したというより、むしろ代々の金持ちだと思われる。目鼻立ちが似ていないから娘のリタはきっと父親(マーチン氏)似なのだろう。ローレンとマーチン氏は随分前に何らかの理由で離婚して(死別ではない)ローレンは現在独身。マーチン氏はイタリアに住んでいるのかも。その関係でリタもイタリア在住。(加筆:2017年12月23日すべて想像です)

ちょいと、雑談。

冒頭のシーンでは噴水が逆流しています。またトイレで口紅を拭う場面で「ピーターフォークも歳をとったな~」って感じたんですけど、良く見ると鏡の上の方が曇っていて、それがより一層彼を「しらが頭」に見せているだけでした。
どうでもよいシーンですが、犯行現場で掃除婦と「ON・OFF」ごっこをする場面は楽しい。お馴染みのバーニーのお店で犯人と食事をする場面も。
原題の「It’s All In The Game」は「それはすべて遊びの中で」とでも訳すのでしょうか。同名の楽曲が存在します。「恋に落ちたコロンボ」と名付けてしまうよりは良かった気がしますが…。いずれにしても、コロンボ風の題名ではないですよね。

トライコン工業の警備員が再登場

26話「自縛の紐」のトライコン工業のエレベーターの警備員を演じた「エド・マクレディ」が刑事役で再登場しています。初期捜査の際に「近くの住人が銃声を聞いた」と伝える刑事です。

監督:ヴィンセント・マケヴィティ
脚本:ピーター・フォーク
ローレン・ステイトン:フェイ・ダナウェイ
リサ・マーチン:クラウディア・クリスチャン
ニック・フランコ:マーマンド・プッチ
バーニー:ジョン・フィネガン
加筆:2017年12月23日
 

“62話「恋に落ちたコロンボ」” への21件の返信

  1. みなさん、コメントありがとうございます。よござんすかさん「ニックは本当に悪いヤツ」ですねー確かに。

  2. 噴水の場面、もう一度見直さなきゃ!そして、「あー、ほんとだ!」と確認するのがとても楽しい作業です。
    それにしても、殺害されたニックは本当に悪いヤツですね。殺害された人リストがあったら、ダントツ1位ですわ。殺意を抱かれて当然の男です。許せん!

  3. 一作目の殺人処方箋から再鑑賞し続けて新シリーズも終わりに近づいて来ました。皆さんと同じ様に観た後こちらに来て居ります。管理人さん素敵な場所ですね。
    あまりぱっとしなかった新シリーズですが良い出来だったとおもいます。オープニングの庭にある噴水がどう観ても逆に流れてますよね

  4. 邦題は、コロンボがまさか「かみさん」をおいて恋に落ちるわけはないとファンはわかるでしょ?と考えた上で付けられた題名だと思います。
    上で指摘されているAll inやGameの含みを日本語に置き換えるのが難しかったため、「恋に落ちた」と敢えて言った、いわばコロンボファンとの信頼関係の上に成り立たせようとした題名ではないでしょうか。
    コロンボが本当に恋に落ちたのか?というのは微妙にも見え、楽しみ方の一つとしてはアリだと思いますが、私は鏡に写ったコロンボの、口紅を拭うときの表情を見て演技だったんだなと確信しました。
    バーニーの店でもローレンを「いい人」だと言っていましたし。
    ローレンが花束を抱えている表情は本当に嬉しそうでしたし、犬のバスケットもコロンボにとって本当に嬉しいプレゼントだったと思います。
    もう一度見直したいですが、恋に落ちきってはいないけれど、少しそれに似た感情が芽生え始めたのかな、というところで核心に迫るという上手い構成になっていたのではないでしょうか。
    最後のシーンでは上で他の方が書かれているような信頼関係が伺えました。
    リサが娘というのは確かに驚きましたが、まあいいかと思えました。ただ、まさに互いに大勝負だったとは言え、コロンボがあれほどはっきりとキスされるのはちょっと抵抗がありましたし、自ら手錠をかけるのもあまり見たくなかったのでそこは個人的にマイナスです。
    あと新しめの作品は露骨に「かみさんを大事にしてる」感を出してくるものが多いですが、少し苦手です。この作品では内容的に仕方ないところもありますが、もう少しオブラートに包んだ表現を採用してほしかったです。

  5. リサとコロンボとの会話を聴くと、とても胸が詰まって涙が出る。
    コロンボのお話のトーンやしぐさには、深い優しさがこもっている。
    会話に表れないコロンボの大きなオーラに照らされ、
    リサは母親の愛情に深さと決意とを知る。
    コロンボは、ローレンの自供を得る前にリサを釈放した。
    その時点では、深い動機すら不明瞭なままだった。
    常識的には順番は逆なのだが、そこは、コロンボとローレンとの
    信頼関係が成せること。
    リサ釈放を先にすることは、深い信頼関係においては不自然ではなかった。
    コロンボとローレンの間の清らかな魂のホトバシリが、それを可能にした。
    コロンボと犯人との間に起こる、この魂のホトバシリは、例えば
    「別れのワイン」や「黄金のバックル」でも交わされた。
    長年の人間関係よりも深い信頼関係が、その瞬間に結ばれたのだ。

  6.  本国オンエアは’93年。日本の放送まで5年半も掛からなければ、シェイクスピアやらジョージ・ルーカスやらにくっついた「恋におちた○○」も使われなかっただろうし、坂上みきさんがフェイを「オーマイガーッ!」と評する事も無かったでしょう。
     やだコロンボさんてば不倫の恋?などと視聴者の心を引っ掻き回すストーリー。そういえば「恋におちて」なんて歌も金曜日と関係あったな。映画『ヒドゥン』で大きな銃を撃ちまくっていたクラウディア・クリスチャンと『俺たちに明日はない』で銀行襲いまくったフェイ・ダナウェイが親子ってすごく納得出来る(違うでしょ!)

  7. 新コロンボで断トツのベスト。
    ダナウェイのための作品。
    邦題が唯一の難点。
    お互いの人柄にひかれあうが 勿論『恋』ではない。
    細かいセリフが旧作同様よく練られている。
    『はなのいろ うつりにけりな いたづらに』がテーマ。
    ダナウェイとコロンボで共演できたフォークが幸せそうでよかった。

  8. 改めて見てみると、
    リサが老けすぎてるんだと感じました。
    実際の年齢は知りませんが、
    若々しく映るローレンと違って、リサはどちらかといえば不細工です。
    親子には見えないのはそのアンバランスさでしょうか?

  9. 評価のむずかしい作品ですね。
    中年の男女間の、お互いに嘘とわかっているはずだけど、実はもしかしたら・・・と思わせる微妙で絶妙な交流、同時に、お互いに相手を化かそう、出し抜こうという駆け引き。
    game という言葉は、こうした要素をすべてカバーする意味を持つと思います。また、”It’s All in the Game” は、1950年代にヒットしたラブソングのタイトルでもあります。
    一方で、まったくコロンボらしくない、彼のイメージにそぐわない作品でもあります(ベタなメロドラマのような、とんでもない日本語タイトルがそれに拍車をかけてしまいます)。
    最初に見た時は「なんだこれは!」と思いましたが、自分が熟年になった今見返したら、フェイ・ダナウェイとピーター・フォークの演技にも感じ入り、点数をアップさせたいと思った作品です。

  10. 殺害時に電気毛布をかけるが、なぜ顔だけ出したままなんだろう?。
    顔だけ冷えますよ。
    「二枚のドガの絵」のときは、全体すっぽり被せていましたよ。
    犯人とコロンボとの初対面の後で、
    コロンボは、ゆで卵を持ったまま、既に犯人を想定していた感がある。
    と同時に、犯人が悪人ではないことまで見通していたと思われる。
    なぜなら、ゆで卵を持ったままで、とても切ない表情を浮かべた。
    あるいは、私がそう思いたいだけなのかも分からない。
    同時に、攻め方を考えていたのかな?。
    とにかく、コロンボの考えあぐねた顔を長時間映しておくというシーンだった。
    この犯人とコロンボとの初対面を見ただけで、今回のコロンボに大きな期待を
    寄せることが出来る。(まあ、何度か観ていることも大きいのだが)
    バーニーの店で、本音を漏らしていましたね。ますます期待が膨らみます。
    これまで一番長くかかった捜査は、9年4カ月だそうで、それは本当でしょう。
    自供でしか事件解決できないとなると、共犯を攻めるというパターンで、
    これまでもよくありました。
    最後の犯人とコロンボとの深いやり取りが見せ場ですね。
    動機の深い部分を聴いて、余人に出来ない犯人との信頼関係が結果的にできあがる。
    なんとも切ない終わり方でした。
    旧来からあるオーソドックスな流れで、わたし的に持っている評価尺度もほぼ
    クリアしているので良かったです。ただ、犯人へ対する追及が弱いかなと
    感じました。警察へ犯人を呼びだすまで、犯人は余裕シャクシャクでしたからね。
    バーニー店オーナーへ「デカが言ったことを真に受けるだなんて、大バカだよ」
    つまり、コロンボの言う事を一々信じていたら、コロンボの本質を見失うという
    こと。「殺人処方箋」フレミングのコロンボ分析を参考にしよう。

  11. 「コロンボ、あんたはいつから裁判官になったのかい?」と言いたいね。
    大岡裁きでもやっている気か?。警察による事件の改ざん事件だね。

  12. 個人的に好きな女優ナンバー1が高畑淳子さんなんです。
    綺麗だの可愛いだのそんなことは興味ない。
    純粋に演技を見て「楽しい」と思える素晴らしい女優さんだと思います。
    コミカルなものやシリアスなもの。悪役さえも素晴らしい高畑さんがどんな吹き替えをしていたのか?ワクワクしながら見ていましたが。
    ドンピシャでしたねぇ。
    で、肝心のエピソードのほうは良作でしたね。
    殺人の動機も怨恨や私欲ではなく、全体的に美しく仕上がっています。
    ピーター・フォークはフェイ・ダナウェイとの共演に大満足だったようです。
    そのことはピーター・フォークの自伝にも書かれていて興味深いです。

  13. 電気毛布で死体を保温したり、無意識にスイッチを触ったりと細かい描写は旧シリーズの使いまわしのようですが、リサを見逃すラスト(コロンボ的ではないが)は個人的には気に入ってます。
    ただ、コロンボがステイトンに手錠をかけるシーンはあまりに生々しく必要のないシーンだった気がします。
    “恋に落ちた”とは言いながら、今までシリーズを見てきたファンはコロンボ警部がステイトンの色香に惑わされて報告書を書き換えるなどと思うはずもなく、終始コロンボの掌の上で繰り広げられたワンサイドゲームでした。
    ローレン・ステイトンの職業が不祥な点と似てない娘リサは残念ですが、高畑淳子の吹き替えはしっくりきてたように思います。
    ハマりすぎて途中でフェイ・ダナウェイだか高畑淳子だかわからなくなることもありますが。

  14. 原題の「It’s All In The Game」のお話、とっても面白いです!例えますとクイズダービーで「はらたいらに全部」賭けるような感じですね(笑)
    新シリーズでは犯人が「愚か者」であるケースが増えますが、この話はそうではありませんね。その観点では「別れのワイン」「忘れられたスター」などの名作を思い出させます。

  15. 原題の「It’s All In The Game」は序盤にポーカーの話が出てきた事からポーカー用語のAll Inに掛けられているのではないかと思います。
    All In=ここ一番で使う全額勝負の事です。
    つまり女主人公の人生を掛けた大勝負とコロンボの色仕掛けに乗せられたフリをした勝負の事を指しているのではないでしょうか。
    この作品、フェイダナウェイにキスさせたり少々クドい部分が玉に瑕ですが、つらい過去を抱えた女性の表情、変化、花束を貰った時の笑顔、そして悲しい結末…フェイのオーラと演技はさすがだと思いました。新シーリズの中では数少ないお気に入りの一作になりました。あとは、本当は本気で惚れていたんじゃないかという余韻が少しあれば完璧だったような気がします。

  16. ころんぽさま>「ローレンがなぜ金持ちなのか」は、確かに説明不足でしょうかね。ウィキペディア「刑事コロンボ」のゲストスターの役の職業にも「富豪」とありました。(笑)

  17. ローレンがなぜ金持ちなのか、説明が欲しかったと思いませんか。「ON」「OFF」ごっこは私にはちょっとしつこく感じました。

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