23話「愛情の計算」

Mind Over Mayhem / 1974

こんな話、実際にありそう

人工頭脳学調査研究所所長のケーヒル博士が、息子の研究論文の不正を知った同僚のニコルソン博士を殺害。学会の論文に関しては、日本でも2014年に「スタップ細胞」大事件が起きました。

初期の駄作?と言っては…お終い。

初期の作品においては、イマイチ納得のゆかない代表作です。近未来を描いたSF作品のようなシチュエーションもあり、こっけいな感じが漂います。もちろんその主役は「MM7」なるロボットです。当時の最先端な描き方ですが、時の流れとともに現実離れしました。

上手く行かない時もあります

脚本陣にはスティーブン・ボチコ、ディーン・ハーグローブ、ローランド・キビーと名を連ねていますが、ちょっと投げ出したくなった?かも。このような連名は名作にも見られることから、決して悪いことではないようですが。

ロボット‥ フライデー !?

MM7は宇宙家族ロビンソンに出てくる「フライデー」というロボットを思い出させます。それと、犯行解明に一役買う天才少年「スティーブン・スペルバーグ」くん。主人公(この場合犯人役のホセ・ファーラー)を圧倒する存在感で、へんてこな感じでした。

不思議な味:ロバート・ウォーカー

犯人の息子にして、研究論文をパクったニール・ケーヒル役のロバート・ウォーカーは、意外と?と言いますか、すごく印象的でした。ひょろっとした感じで、登場シーンから、妙に「ひっかかりました」ね~。

愛情の計算?

Mind Over Mayhemは直訳「騒乱についての心」。私は英語力が乏しく、これ以上言及しませんが邦題「愛情の計算」はひねり出した結論でしょうか。確かにコロンボシリーズ中、人のために(依頼されたケース:22話「第三の終章」などを除く)殺害することは稀です。
 
張本人のご子息ニールも事実を知らないのですし。しかし息子のために「殺し」を実行したというより、ケーヒル博士自身の名誉を汚さぬために犯行に及んだとも考えられます。むしろ、放置すれば息子が殺人犯になってしまうことから、自分の犯行を自供したことが「愛情の証」で、コンピュータを使った計画から「計算」という単語を引き出したのでしょうね。

ダイアン・ ターレイ・トラヴィス

冒頭シーン「人工頭脳学調査研究所所長」の「第三次世界大戦のシミュレーション」で、登場する女性研究員の女優は「ダイアン・ ターレイ・トラヴィス」で、その他のコロンボ作品にも多少出演しています。

犯人役「ホセ・フェラー」

ちょっと地味に感じてしまう、ゲストスターの「ホセ・フェラー」について調べてみました。プエルトリコ出身で「アカデミー主演男優賞」「ゴールデングローブ賞主演男優賞」なんかも受賞してるすごい俳優みたい!また「アラビアのロレンス」でベイ将軍を演じていました。ブログ読者さんからは「偶像のレクイエム」のメル・ファーラーの兄だとの情報もありますが、未確認です。

監督:アルフ・ケリン
脚本:スティーブン・ボチコ、ディーン・ハーグローブ、ローランド・キビー
マーシャル・ケーヒル所長:ホセ・フェラー
ニール・ケーヒル:ロバート・ウォーカー
ハワード・ニコルソン博士:リュー・エアーズ
マーガレット・ニコルソン:ジェシカ・ウォルター
女性研究員:ダイアン・ ターレイ・トラヴィス
加筆:2017年12月22日

“23話「愛情の計算」” への39件の返信

  1. 原題「Mind Over Mayhem」が時を越えて(笑)想像もつかない所に現れました、日本公開にケチが付いた?数多の映画の一つワーナーブラザーズの「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」バットマンのスピンオフ作品の一つのようですが、このアメリカ版ポスターの主人公ハーレイ・クインの首の部分に描いてあるのです。検索して解説を探すと意味は
    「『混乱に勝る精神』。 mayhemは大騒ぎという意味で、とてつもない事が起きるのを予期するメッセージ」
    だそうですが・・・うーん、これで何か分かったかと言えば?・・・どう解釈すればいいのか、ますます、混とんとしてきた感じ(笑)。

    1. 皆さんのコメントを読んでいて、これって残念なエピソードだったの?とふと思っております。 ※ロビー(ロボット)の登場は場違いな感じですが。

      個人的にはコロンボが唯一、敗北を認めたケースではないか?
      つまり本来の容疑者を逮捕することを断念した結果、息子の方を逮捕する作戦に変更したことで、息子をかばって父親が自供したという風に記憶していたのです。
      DVDが手元にないので、またじっくり観てみたいと思います。
      この、ホセ・フェラー氏、アラビアのロレンスの前のケイン号の反乱では軍法会議の弁護人として良い役をやってましたね。

      なお、周知のこととは思いますが、息子役のロバート・ウォーカー・ジュニアはスタートレックの「セイサス星から来た少年」というエピソードで超能力を持つ(条件付きで)少年を演じています。

      “BIRDS OF PREY”という言葉から、ついコメントしてしまいました。

  2. 今回のゲストスターは間違いなくロボットですね。
    私も宇宙家族ロビンソンを思い出しました。
    流石にキーボードを打つ手がミスタッチばかりで笑えましたし、いかにもセットですというチープなコンピュータールームや、スペルバーグという名のおふざけ感で、いつもより犯人を追い詰める緊張感に欠けた作品でした。

  3. はじめまして。
    AXNミステリーの再放送とあわせていつも楽しく拝読しています。

    この話を見ながら「もしかしたら……」と思ったのですが、
    スペルバーグ少年がMM7に「人間味」を加えようと
    研究しているところで所長に話す
    「もう2、3、手を入れたら、本物のチャンピオンみたいに
    気まぐれな癇癪持ちになります」
    という部分、彼が思い描いている「本物のチャンピオン」は
    「断たれた音」のクレイトンさんなんでしょうかね?笑
    一般的なチェスのチャンピオンに
    「気まぐれな癇癪持ち」のイメージはないのですが、
    よく考えたらクレイトンさんはそんなイメージかなぁと思いまして。

    思いついたことを誰かと共有したくてコメントさせていただきました!

    1. なるほど〜深い読みですね。「癇癪」はかんしゃくですね。とても面白い解釈だと思います。それを心に置き、もう一度見てみます。

  4. みなさん、楽しいコメントありがとうございます。お答えできそうなコメントから順にお返事をお書きします。

  5. 初めて書きます。
    1974年といえば、我が家に電話がついた翌年です。当時の名簿の電話番号には、まだ(呼)というのがあった時代です。そんな時代に、ロボットやコンピュータを駆使した場面。こんな世界があるのかと、わくわくを通り越して、夢のような世界に興奮したものです。それだけでこの回の価値は十分だったかと。人を車ではねれば車がへこむのは当たり前で、それに帰社時に気付く間抜けさは、息子を思う心が父親を衝動的な行動に駆り立てたと捉えればよいのだと思います。息子を救うためならなんだってする。でっちあげとわかっていても、息子が牢屋に入れられ尋問されることに耐えられなかった。コロンボは父親の溺愛をつかみそれに賭けた、そういう回なのでしょう。愛情の計算。コロンボも計算していたんだと思う。コンピュータが電子計算機と呼ばれた時代の命名。当時の日本人スタッフの思いが伝わってくるよう思います。

    ところで、ニコルソン博士のファイルを見に来たマーガレットにコロンボが「ご主人は、そのー、組織的な方でしたね。研究室はきちんと整頓されてるし」の、組織的、は、几帳面、と訳した方がしっくりきますね。organizedという言葉の捉え方だとおもいます。

    1. なるほどと、頷けるコメントです、ありがとうございます。宇宙家族ロビンソンというSFドラマが大好きで、この作品を見るたび、思い出します。

  6. 犯行中に大型ロボットがキーボードを叩いているのはさすがに突拍子も無く、駄作といってしまえばそれまでですが、それでも十分に楽しめるのがコロンボのすごさかと変なところで感心しました。コロンボと天才少年スペルバーグのちょっと味のある友情とか、愛犬がしつけ学校?を退学になって捜査に参加?するなど、思わずニヤっとしてしまうシーンが印象に残ります。車をわざとぶつけるのは、目的は違えど、前作、第三の終章でも似たシーンがありました。

    1. そうですね〜。ぼろんこ個人的な好みとしては、もう少し現実的な背景での殺人事件がいいですね〜。

  7. 私もブログ主さんと同じく、このエピソードに出てくるニール役の青年が印象的でした。原語の英語で聞くと、優男的な外見とは裏腹にコロンボに怒鳴る時の声などは大変な迫力。柔弱と激しさが同居しているような不思議なキャラクターでした。
    最近になって、ヒッチコック監督の『見知らぬ乗客』(1951 原題:Strangers on a train)という映画を見たのですが、特典の関係者インタビューを見て思わず「あっ!」。主役の一人、ロバート・ウォーカーの息子さんがインタビューに答えている顔立ちが「愛情の計算」に出てきた青年にそっくり。慌てて「愛情の計算」のクレジットを海外サイトで確認したところ、やっぱりロバート・ウォーカーJr 。そうか、この俳優の息子さんだったのかと知って驚きました。(ただし、コロンボ本編のクレジットではJrはついていないですね)
    特典インタビューは比較的近年のものらしく、コロンボでは青年だったウォーカーJr 氏も初老といった風貌に変わっていましたが、顔立ちはほとんど当時のまま。父親の役柄への愛着が溢れる内容で表現も非常に的確、非常に面白いインタビューでした。
    私は映画を見て初めてロバート・ウォーカー氏を知りましたが、かなりの名優だと思いました(わずか32歳で急逝とのこと)。かつての青年もその素質を受け継いでいたからこそ、あんなに印象的だったのかと思った次第です。

  8. この作品は笑えるシーンが多かったです。
    コロンボがカセットに吹き込んだメモを再生させるシーンが特に笑えました。
    MM7に指令を出す機械と被らせているのでしょうか。
    会話の順序からしてわざわざカセットを再生するような内容ではなかった気が…笑
    MM7にパソコンのキーを叩かせるアリバイ作りが現実離れしている…などは「それはそれ」として許容できました。
    自動車で轢き殺すことを選んだのは、背後から攻撃するにせよ、年配どうしで、接近戦の格闘になってしまった場合、自信がない、拳銃を使うと近所の人に気づかれやすい、ということがあったのでしょうか。
    願わくば自動車を疑われないようにわざと自分でぶつけ、疑われたとしても助手を疑わせる…という作戦だったのですかね。
    マッチも人見知りの犯行の可能性を残すためだったとも考えられます(?)し、葉巻を吸う人はたくさんいるでしょうから、いつもより状況証拠が少なく、息子が声明を発表したからいいものの、犯人に目星をつける過程が少し雑に作られていた気が…。
    しかし天才少年とのやり取りなど、珍しい要素があり、楽しめる作品ではありました。

  9. 今回の「愛情の計算」とても楽しめました。
    殺し方や解決方法に賛否ありますが
    父の愛情「自己保身?」を息子が理解していない哀しさがありラストの葉巻を吸うシーンが生きています。
    犯人役俳優を見たと思われるドラマがあったので検索したらヒットせず。
    ちゃんと調べると息子が出ていました。デビットリンチのツインピークスです。そっくりでした。
    事務的で皮肉屋な役でしたが父から受け継いだ印象なのでしょうね。

  10. 「どこかで見た感じ・・・」と言われていたジェシカ・ウォルターはイーストウッドの「恐怖のメロディ」の女優さんですね。
    今で言うストーカー役を演じて強烈な印象を残しました。今回の作品では悲劇の未亡人といった役柄ですが何か異様な雰囲気を漂わせている気がするのは先の映画のイメージが固定してしまったからかもしれません。はまり役過ぎた役を演じて大成しなかった典型的な俳優さんですがこの作品でもいい味だしてると思います。

  11. ぼろんこ、毎回楽しみにしています、いいですね、、コロンボ、40年前、ノスタルジックな、映像、風景、それと、懐かしい名役、脇役、も堪らないです、解説も的確で感心します、健闘を願っています。

  12. とりあえず犯人の頭の良い設定の割に靴ぶつけた時に
    痕の事を考えないから始まる数々の不自然さはもうどうでもいいとして
    結局犯行を立証するにも証拠が無いので最後は
    息子をでっちあげで強制逮捕する事で父親の良心に賭ける、
    自白するだろうというリアクション任せの結末にしてしまったのが。
    息子もあのまま裁判行ったとしても十分誤認逮捕に出来そうだし
    むしろその場合証拠捏造で裁判突入する警察の方が分が悪いと思うが・・・
    それともコロンボって男はそういう場合は非は認めず徹底的に
    周囲も騙し捏造ではなく8号車にパイプ灰が云々は真実!で通すタイプなのだろうか。

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