54話「華麗なる罠」

Uneasy Lies the Crown / 1990

楽しむ意欲を持って見たくなる作品

歯科医ウェズリー・コーマン(ジェームズ・リード)が妻の愛人である俳優アダムを殺害し、自分の妻の犯行に見せるという話。犯行計画はかなり「きわどい」です。妻や愛人がすべて自分の思い通りに行動しないと成立しません。しかしこれは、新・刑事コロンボシリーズの中では私が好きな作品の一つ。刑事コロンボは旧作の45作のみだ、と断言してしまうと楽しめません。

古典的な作品との共通点

コメンテーターさんからの情報で、この作品の脚本は「旧シリーズのために書かれた」ものだということです。犯人の職業に特化した犯行。「転落回避」「報復」「金銭問題」などを一挙に解決できる殺人動機。「アダムが歯医者に通院」「転落した車のギアがニュートラル」「シャツのポケットに不倫相手夫妻の名入マッチ」「残っていた毒の濃度」「リディアの、2〜3分でもう‥発言」など面白い手がかりも満載。「緊急ボタンの解説」を競馬場のラウンジで、勝手に回線をつなぎかえ実演したことは驚きですが(笑)

ギャンブル好きが祟ってしまう

ただしストーリー全体を冷静に見直すと、犯人のウェズリーは今後この華麗なる家族と一緒にどうやって余生をすごそうと思っているのか?大疑問です。相変わらずのギャンブル好き、殺人犯人となった妻、自分に愛想を尽かした義父。馬鹿は死ななきゃ直らない…と言った感想です。犯人が「頭が良い」というコロンボ作品の理想からは外れました。

奥さまは魔女のダーリン!

ディック・サージェント奥さまは魔女のダーリン役ディック・サージェントが脇役で出演していますが、カミさんと一緒に見ていて「これ誰だっけ?」と一緒に楽しめたことは良い思い出になりそうです。同じくポーカー仲間のナンシー・ウォーカーなどの有名人は、ウェズリーの歯科医院に通ってたようです。

ジョンソン先生はスティーヴン・ギルボーン

スティーヴン・ギルボーン検死医のジョージ・ジョンソン先生は「スティーヴン・ギルボーン(Steven Gilborn)」。この「華麗なる罠」の他、56話「殺人講義」、57話「犯罪警報」58話「影なき殺人者」と立て続けに登場します。とても素敵な俳優さんですよね。

同じく鑑識のおじさん

モーガン・ジョーンズ鑑識のおじさん「モーガン・ジョーンズ」は、この「華麗なる罠」の他に51話「だまされたコロンボ」、56話「殺人講義」にも同役で出演していてちょっと気になる俳優さんです。

なんで、バーニーズ・ビーナリーが駄目だったか?

バーニーズ・ビーナリー2話の「死者の身代金」で登場した「バーニーズ・ビーナリー(写真)」。今回は、ウェズリーが義弟のデイヴィッドと一緒に呼び出される際お店を決めるのに、「バーニーズ・ビーナリー、いや駄目…」と、口にしています。夜の11時だったので、もう閉店後だったのかな。

原題「Uneasy Lies the Crown」

2021年に再度調べてみたところ「Uneasy lies the head that wears a crown」はシェイクスピア「ヘンリー四世」のセリフからの引用だと思えます。「冠をいただく頭は安んぜず」で、偉大なる者には心安まる時はないと訳せるそうです。アダムの治療シーンでウェズリーが「今すぐ処置すべきは右のクラウン(かぶせ歯の意味)」と言っていまして、殺人工作につながる原題だと思えます。(2021年4月15日)

邦題「華麗なる罠」

私は「それに対し邦題の『華麗なる罠』は最低レベルのアイデアです。」と酷評を書いていました。しかし日本語ではクラウンと歯科医の関連性が分かりづらい。ヘンリー四世のセリフも馴染みが薄いので。まったく別のアングルから考えられたのでしょう。

コーマンの豪邸とマルホランド

ウェズリーとリディア夫妻の住む海岸の豪邸は、コロンボ作品で犯人の居住地などで度々登場するマリブ地区です。それに対しアダムの事故現場「マルホランド(モルホーランド)」は、マリブの付近から東西に走る峠道で、バイクや自動車事故が良く起きる場所のようです。

ウェズリーとリディア夫妻の住む海岸の豪邸

監督:アラン・J・レヴィ
脚本:スティーブン・ボチコ

ウェズリー・コーマン:ジェームズ・リード(声:菅生隆之)
ホレス:ポール・バーク(声:大塚周夫)
リディア・コーマン:ジョー・アンダーソン(声:佐々木優子)
アダム・エヴァンス:マーシャル・R・ティーグ

加筆:2023年1月13日

“54話「華麗なる罠」” への136件の返信

  1. はじめまして。
    コロンボ好きでこちらを拝見するようになりましたが、自分の楽しみ方は、一般的ではないのかな?と気になってきました。
    例えば、ドラマの評価に、犯人含む登場人物のモラルや共感を求める方々が多い事に驚きました。
    自分は、アメリカの上流階級の人々と日本の庶民の価値観が違っても、それは当然であり、むしろそうした違いを味わう事も楽しみの一つだと思っていたので。。
    特に、犯人には、共感できなくて普通じゃないですか?旧シリーズの犯人への共感が多いけど、殆どがサイコパスですよ。どんな理由だろうと、普通は殺人しませんから。逮捕時に潔くとも、リアルに考えると裁判では逆転できそうなケースが殆どだし。
    そもそも自分は、コロンボ自身もサイコパスかも?と半分疑いつつ楽しんでいます。
    ファーストネームや家も秘密、「かみさん」の存在さえ確かではない設定なので。
    どなたか、同じ考えるの方、いらっしゃいませんかね〜?

    1. >どなたか、同じ考えの方、いらっしゃいませんかね〜?
       基本的に同感です。
      >そもそも自分は、コロンボ自身もサイコパスかも?と半分疑いつつ楽しんでいます。
       そういう貴方も、れっきとしたサイコパスですよね。無論、私だって。
       キリスト教でいうところの、これが「原罪」ってやつですかね。
       人間誰しも、正常人とサイコパスの両方の側面を内包していて、社会や私生活や、仕事、家庭、趣味とか、その時々で性格を使い分けるため、明確な線引きなんて絶対に不可能ですよね。

      1. 仁科さま、こんにちは。ご無沙汰してます。

        同感です。
        人間は誰しも他人には見せていない面があると思います。コインの表と裏のように表裏一体であり、いつどういうことがきっかけで、裏の面が出てくるかは分かりません。大部分の人は理性でコントロールして、警察のお世話になることなく一生を過ごせるのでしょうけれど…

        またサイコパスも初めからサイコパスとして生まれてくる訳では無く(生まれつきの病的な原因もあるにせよ)、様々な要因と偶然が絡み合って出来上がってくるのかなと思います。

        現実の殺人事件は恐ろしいことなのに、それをドラマにして観て楽しむなんて考えてみると可笑しいですね。
        刑事コロンボの犯人たちの中には愛すべきキャラクターに美化され過ぎているきらいもありますが、これはエンタメですから割り切って観るべきなのでしょうね。

        1. まさこさま、こんにちは。ご無沙汰しています。
           変化球コメントの真意を理解してくださり、ありがとうございます。
           誤解を招かないように、どうしても追記しておきたいことがあります。 
           普段から、安易な言葉狩りの風潮には批判的な私ですが、反社会性パーソナリティ障害についてのきちんとした理解を踏まえずに、安易に他者に「サイコパス」という言葉を使うケースは、ごく近い将来、「配慮すべき表現」「差別用語」に分類される可能性が高いと思っています。
           通りすがりの匿名の方に、唐突で通り魔的に、
          「コロンボ自身もサイコパスかも?と半分疑いつつ楽しんでいます」といわれるのは、
          「コロンボ自身もキチ○イかも?と半分疑いつつ楽しんでいます」と同様、コロンボ・ファンに対して、結構侮辱的に聞こえそうです。
           ご存知のように、現在Blu-rayやNHK等で鑑賞可能な『刑事コロンボ』日本語吹替では、初放映当時は問題なかった差別用語を、銀河万丈さんの声などで巧妙に差し替えているのは事実です(最近、ある事情を知っている方に直接お聞きし、確証を得ました)。
           同様に、藤子・F・不二雄 原作の『ドラえもん』でも、「狂う」やそれに類似した言葉は版を重ねる度に改訂されていて、その際は「おかしくなった」などの表記に変更されているそうです。
           そういう共通認識が形成された社会の中では、安易に発せられる「サイコパス」という言葉にも、公共の場的なところでは、同じ扱いが求められるのではないでしょうか。
          >現実の殺人事件は恐ろしいことなのに、それをドラマにして観て楽しむなんて考えてみると可笑しいですね。
           シャーデンフロイデ(schadenfreude)という言葉がありますよね。「他人の不幸を喜ぶ」、詰まるところ、「人の不幸は蜜の味」ってことなんでしょう。
           純粋にドラマとして楽しめばいいのでしょうけれど、自分の中に、そうしたもうひとりのシャーデンフロイデ的な人格がいるのを、私はどうしても否定することはできません(あまり考えないようにしていますが・・・笑)。

          1. そうですね。ここ30年くらい?随分言葉に対する考え方が変わりましたよね。
            個人的には「今日では差別的で不適切とされる語句や表現がありますが〜」とか但し書きがあれば良いのではないかと思いますが。

            恥ずかしながら、シャーデンフロイデという言葉は今まで知りませんでしたが、
            「人の不幸は蜜の味」と聞いて、すぐに理解しました。
            そうですね!そういう側面はあると思います。プチストレス解消みたいな。
            あと、オカルト映画やお化け屋敷のような、怖い気持ち悪いものを観るためにわざわざお金を払って見に行くのも、何か共通するものがありませんか?
            キャーキャー叫んで、ストレス発散してるのかしら?(個人的にはオカルトやお化け屋敷は絶対無理なので理解出来ないですが)

            もう一つの側面としては、よく、素人が探偵ごっこするんじゃない!とかドラマのセリフで聞きますが、私たち視聴者も小説やドラマの警察や探偵と一緒に捜査に参加している気分で、探偵ごっこをしてるのかもしれないですね。

            1. >あと、オカルト映画やお化け屋敷のような、怖い気持ち悪いものを観るためにわざわざお金を払って見に行くのも、何か共通するものがありませんか?
              >私たち視聴者も小説やドラマの警察や探偵と一緒に捜査に参加している気分で、探偵ごっこをしてるのかもしれないですね。
               おっしゃるとおりだと思います。
               ヒッチコック監督の映画『サイコ』と、『刑事コロンボ』32話「忘れられたスター」を、続けて観たくなりました。
               この2作品だけでも、人間誰もが持つ複雑怪奇な相貌の多面体にも似た心のありようを、ジャネット・リーは極めて高度に美しく演じていましたよね。
               深いです。

              1. >ヒッチコック監督の映画『サイコ』と、『刑事コロンボ』32話「忘れられたスター」を、続けて観たくなりました。
                 この2作品だけでも、人間誰もが持つ複雑怪奇な相貌の多面体にも似た心のありようを、ジャネット・リーは極めて高度に美しく演じていましたよね。
                 深いです。

                私も 数年前に32話「忘れられたスター」を鑑賞後、映画「サイコ」が観たくなって、「サイコ」1〜4まで続けて鑑賞しました。1が傑作なのは言うまでも無いですが、個人的には2も結構好きです。1、2共にジャネット・リーの妹役でコロンボ18話の「毒のある花」ヴェラ・マイルズも出てますしね。
                複雑怪奇な相貌の多面体にも似た心のありようといえば、アンソニー・パーキンスのノーマンもそうですよね。コロンボにも犯人役として出演してほしかった俳優さんです。
                ジャネットとはサイコの撮影後も友人としてとても仲が良かったようですよ。

                あと差別用語の話に戻りますが、仁科さんにぜひ見ていただきたいドラマがあります。もうご覧になってるかしら?
                俳優・阿部サダヲが主演を務める、TBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(毎週金曜 後10:00)1986年から2024年へタイムトリップしたパワハラ教師が巻き起こす不適切な言動に、周囲の人々が翻弄されるというストーリーなのですが、いま地上波では聞けない数々の問題発言や、当時のファッションなど私たち昭和の時代を知る世代向けの演出ばかりです。やり過ぎ感もありますが、令和の風潮に一石を投じる内容だと思いました。

                1.  『サイコ2』懐かしいです。続編映画として、よく考えられ高水準に仕上がっていたと記憶しています。細部は憶えていませんが、たしか登場人物がみんなどこか狂っていて(代替の言葉が思い浮かびません)、ノーマンが相対的にむしろまともに見えたほどでした。アンソニー・パーキンスは、おっしゃるように、コロンボに出演しなかったのは残念ですね。犯人役でなくてもよかったのですが・・・。
                  >ジャネットとはサイコの撮影後も友人としてとても仲が良かったようですよ。
                   よい作品で共演すると、同窓会的交流も深まったりしそうですよね。
                   ヴェラ・マイルズについては、『サイコ』(1960)、『刑事コロンボ』18話「毒のある花」(1973)、『サイコ2』(1983)を、およそ10年ごとに変化した3部作として、続けて鑑賞するのも面白そうです。
                   TBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』ですか!残念ながら完全に見逃していました。これ、宮藤官九郎の脚本なんですね! これから絶対に観ます!
                   1986年から現代にタイムスリップするのですね!
                   1986年のTBS系金曜ドラマといえば、何といっても『男女7人夏物語』です! 毎週、一生懸命に観ていました。バブル前夜というのか、そろそろバブルが始まっていたのかは微妙な時期でした。コロンボは旧シリーズ後、新作を、ずっとお休みしていたころですね。
                   その後の、ドラマ『男女7人秋物語』、映画『私をスキーに連れてって』・・・・ドラマ『東京ラブストーリー』等、一連のバブリーな作品群は、私の若い頃の原風景に重なります。
                   あのころの若者たちは、傷つけたり、気つけられたり、とにかく貪欲な恋狂いに憧れていました・・・。
                   映画『氷の微笑』(1992)を観に行ったのも強く印象に残っています・・・こぞの雪今いずこ・・・。

                  1. 追加情報です。
                    コロンボ繋がりとして、『サイコ2』には、「忘れられたスター」のジャネット・リー、「毒のある花」のヴェラ・マイルズ、それから「魔術師の幻想」のロバート・ロジアも出演しています。
                    『サイコ2』の成功の理由のひとつとしてヴェラ・マイルズの存在が大きいと思います。ノーマンとライラの顔合わせが再び実現したのですから。

                    『不適切にもほどがある!』お時間があったら是非(笑)あまりにもお下劣なセリフの数々に仁科さんが呆気に取られてしまう懸念がありますが、昭和に青春時代を送った方なら楽しめる内容になっていると思います。

                    『男女7人夏物語』『男女7人秋物語』懐かしい!あと『ふぞろいの林檎たち』や『金曜日の妻たちへ』シリーズもよく観てました。
                    映画『私をスキーに連れてって』…スキーが爆発的に流行りましたよね〜運動神経無いのに、無理してスキーに行ったものです。
                    『東京ラブストーリー』…これを見ないと職場の昼休みの話題についていけませんでした。
                    映画『氷の微笑』(1992)…シャロン・ストーンが怖いくらい美しかった。
                    話は尽きないですが、お時間取らせて申し訳ないのでこの辺で失礼します。
                    ありがとうございましたm(_ _)m

                    1.  こちらこそ、ご多忙のところ、貴重な情報の数々を教えてくださり、ありがとうございます。
                       『サイコ2』は世間から過小評価されていますよね。とはいえ、私も最後に観たのは20年くらい前で、記憶が曖昧な部分が多いため、この機会にもう一度観てみます。楽しみです(間違っていなければご指摘無用ですが、ジャネット・リーが出演しているのは、『サイコ』からの転用シーンだけですよね?)
                       クドカン脚本のTVドラマは2005年の『タイガー&ドラゴン』で嵌って以来、注目するようになりました。どう考えても、『不適切にもほどがある!』は無茶苦茶面白そうなので、絶対観ます。また、どこかの機会に『サイコ2』共々感想書きます。
                       今回、まさこさまと、往年のトレンディー・ドラマの原風景を共有できているのがよ~くわかり、じつに嬉しいです。
                      コロンボ:おはよう、指紋取った?卵いる?・・・寝不足なんだ・・・タバコある?・・・うちのカミさんがね、夜、日本の古いドラマ・・・何ていったけな、そう『男女7人夏物語』観ようって言いだしてさ・・・、あれ面白いねえ、観始めたらやめられなくなってね、気がついたら夜中の3時だ・・・参ったよ。1986年の日本の職場って、あんなに堂々と恋人や友人に私用電話できるものかねえ。まあ、あたしもカミさんや親戚に犯人宅から電話拝借することがないとは言えないが・・・署ではあれほどじゃあないねえ・・・カミさん今夜『不適切にもほどがある!』も観ろってさ?・・・仕事にならないよ・・・何?・・・鑑識あきれて帰っちゃたの?
                       改めて、ありがとうございましたm(_ _)m

                    2. ※ 訂正 コロンボのセリフ「タバコある?」ではなく、当然、「マッチある?」ですよね。
                       訂正ついでに、話が脱線し過ぎて申し訳なかったこともあり、罪滅ぼしとして、本作54話「華麗なる罠」について、もう一度、新たにコメントしたくなりました。
                       長い『刑事コロンボ』シリーズの中で、「植物の毒」が重要だったエピソードは、上段コメントで話題のヴェラ・マイルズが犯人役だった18話「毒のある花」と、本作「華麗なる罠」の2作品だったように記憶しています。「毒のある花」では、ツタウルシの持つウルシオールが捜査の鍵を握る化学物質として大きな役割を果しましたが、このツタウルシという植物、調べると、花については、雌花、雄花ともに非常に地味で、私のような植物の素人には魅力が少なく、18話の邦題「毒のある花」に、およそ相応しくはなさそうです。
                       対して、「華麗なる罠」で重要となるジギタリスという有毒物質は、その名のとおり、ジギタリス【オオバコ科 / キツネノテブクロ属(ジギタリス属)】という草から採れるのですが、この植物、イングリッシュガーデンの定番として有名らしく、写真で見ると、白、ピンク、オレンジ、黄、紫、など多数の品種があり、ベル型の妖艶かつ可憐な花が非常に美しいです。葉、根、花など全草が有毒とのことで、これこそ、まさしく「毒のある花」です。
                       ジギタリスの花言葉が、「不誠実」「熱愛」というのもまた面白いです。
                       「不誠実」はギリシャ神話由来、「熱愛」はジギタリスの毒に、めまいや頭痛の症状があることが、恋の病に悩む人を連想させるところから来ているそうです。
                       本作、紆余曲折だった脚本完成の経緯もあり、今ひとつな出来な感もありますが、美しくも「毒のある花」ジギタリスに想いを馳せつつ鑑賞するのも、また一興かもしれないと思っています。

                    3. まさこ様へ追伸
                       『不適切にもほどがある!』2話まで観ました。 いや、想像以上面白さです。
                       今の過剰な規制社会の風刺が上手くて、さすがクドカンですねえ。
                       最近読んだ、直近の芥川賞受賞の小説、『東京都同情塔』(九段理江著/新潮社)と対にして味わい、一段と考えさせられました。
                       『不適切にもほどがある!』は1986年という過去の東京、『東京都同情塔』は近未来(2026~2030年ごろの)並行世界の東京を効果的に用い、現在の不可思議な世相を絶妙に逆照射していると感じています。

                    4. 仁科さま

                      『不適切にもほどがある!』
                      そう言って頂き、とても嬉しいです。
                      時代設定が昭和であれば、今では問題視されるような内容でも表現出来るって、上手く考えましたよね〜
                      また、現代で一般的に正しいとされる論理、例えば頑張ってと言っちゃいけないとか、失敗しても叱らないとか、まるで腫れ物に触るような態度ばかりでいいんだろうかとか、あらためて考えさせられる事が多かったです。これからの展開が楽しみです。
                      クドカンのドラマ、初めて観たのですが面白いですね!アマゾンプライムで、『タイガー&ドラゴン』見つけたので、これから少しずつ視聴したいと思います。小説『東京都同情塔』も機会をみつけて、ぜひ読んでみたいと思います。

                      あと『サイコ2』、ジャネット・リーは『サイコ』の映像がチラッと出るだけです。ご指摘のとおり出演はしてません。訂正いたします。

                    5.  『サイコ2』(1983)を、昨夜、何十年ぶりかで観ました。
                       まさ子様、ありがとうございました。
                       とても悲しいお話でしたが、ほとんど忘れている部分が多かったので、ヒッチコックの作風を監督他制作サイドが丹念に研究した跡がよくうかがえ、こんなに面白かったのかと改めて驚きました。
                       しかし、ポリコレ全盛の今日では、そのままの設定ではリメイク映画は不可能そうです。自主規制が行き過ぎ、言葉狩りばかりで本音を語れない今の創作現場ってどうなのよ?と、ここでもまた疑問に思ってしまいました。
                       若いヒロインを演じた、私が好きなタイプのメグ・ティリーは、調べると、1960年2月14日のバレンタインデーが誕生日なので、64歳になったばかり・・・マジすか!、本編に匹敵するほどではないけれど、自分のことを棚に上げて、だいぶショックでした(笑)。

                    6. 仁科さま

                      『サイコ2』(1983)いいですよね~
                      前作『サイコ』がノーマンの異常性を強調しているのに対し、『サイコ2』は、釈放された後、彼が社会復帰に向けて努力する姿なとが描かれていて、共感を誘う展開になっていますよね。

                      >しかし、ポリコレ全盛の今日では、そのままの設定ではリメイク映画は不可能そうです。自主規制が行き過ぎ、言葉狩りばかりで本音を語れない今の創作現場ってどうなのよ?と、ここでもまた疑問に思ってしまいました。

                      同感です。
                      過去の作品を知る年代の私たちにとっては、近年の当たらず触らずの表現方法は何か物足りなく感じてしまいますね。

                      >若いヒロインを演じた、私が好きなタイプのメグ・ティリーは、

                      そうなんですか!
                      伝えられるところによると、テレビを観ることを制限する家庭に育った彼女は前作『サイコ』を観ていなかったため、アンソニー・パーキンスが高く評価されていることを知らず、何故彼がそれほど注目されるのか分からないといった発言をして、それがパーキンスの怒りをかってしまい、その後彼は彼女と口をきかなくなってしまったそうです。そして撮影が半分近く終わっているにも関わらず、パーキンスは彼女をキャストから外すことを要求したとか。
                      前作を観ないで、よくこの役を引き受けたなと怒り心頭だったのでしょうね。
                      でも、メグは昔のことをよく知らない若い娘役だったので、知らないことがかえって功を奏したというか、自然な演技で良かったんじゃないかな、と個人的には感じます。

                  2. まさこ様
                     メグ・ティリーについて『サイコ2』撮影当時のエピソードを興味深く拝読しました。
                     スポーツや音楽の世界で、よく怖いもの知らずの若者が大活躍したりしますが、タイミング的に、先日お亡くなりになった指揮者の小澤征爾さんの若い頃の逸話を連想しました。彼は日本的な忖度をいっさいしない性格だったので、当時の日本を代表する指揮者やN響などから「礼儀も知らないクソ生意気な若造だ」などと散々悪口をいわれ虐められていていたことが、昔よく話題になっていたようです(忖度しない性格という点はコロンボも共通していますね・・・笑)。
                     また、ドラマ『不適切にもほどがある!』の話ですが、先日2月23日の回で、不覚にも私は、切なくて泣いてしまいました。クドカンは『あまちゃん』の脚本でも東日本大震災の話題から逃げず真っ向勝負して素晴らしかったですが、今回も流石だと思いました。ますます目が離せないドラマですね。毎回ミュージカル仕立ての後半も楽しくて最高です。

                    1. >先日お亡くなりになった指揮者の小澤征爾さんの若い頃の逸話を連想しました。彼は日本的な忖度をいっさいしない性格だったので、当時の日本を代表する指揮者やN響などから「礼儀も知らないクソ生意気な若造だ」などと散々悪口をいわれ虐められていていたことが、昔よく話題になっていたようです(忖度しない性格という点はコロンボも共通していますね・・・笑)。

                      出る杭は打たれる的な、残念なエピソードですね。悪口を言っていた日本の音楽家たちは生意気だけれども才能のある小澤氏に対して、どこか嫉妬にも似た気持ちを持っていたのではないでしょうか?東洋人がクラシック音楽の本場ヨーロッパで勝負するのは、並大抵のことでは無かった時代(今でもそうかもしれませんが)、日本での冷遇があったから、海外で踏ん張れたという側面もあったのでしょうね。

                      >また、ドラマ『不適切にもほどがある!』の話ですが、先日2月23日の回で、不覚にも私は、切なくて泣いてしまいました。クドカンは『あまちゃん』の脚本でも東日本大震災の話題から逃げず真っ向勝負して素晴らしかったですが、今回も流石だと思いました。ますます目が離せないドラマですね。毎回ミュージカル仕立ての後半も楽しくて最高です。

                      そうなんですよ、まさかの展開で悲しすぎます…そして純子の夫が錦戸亮(若い頃)→古田新太(今)の変遷が違和感あり過ぎでそれも失笑を誘いました。
                      「タイガー&ドラゴン」も、ちょっと拝見しましたが、きっと落語について造形が深い方なんですね。日本人ならではの着眼点、問題意識が散りばめられていて素晴らしいです。ほんとクドカン最高!やはりドラマは脚本大事ですね。
                      そして、昭和の時代に生まれた「刑事コロンボ」、令和の今、コロンボのようなキャラはボツになってしまいそうです。

                    2. 追伸

                      コロンボのキャラかボツになるというのは、葉巻をどこでも吸う等あくまでも素行に関してです。
                      ただこれを無くしてしまうと、もはやコロンボではなくなってしまう可能性はありますが…

                    3.  『不適切にもほどがある!』的に考えれば、松田聖子の大ヒット曲『赤いスイートピー』(1982)も、今の若い世代からは「不適切」の烙印を押されそうですよね(笑)。
                       古色のプジョーに乗って海に連れて行ってよ
                       煙草の匂いのコートにそっと寄りそうから・・・
                      あたしゃ、いいと思いますけどねえ(笑)。

  2. 罪悪感も演技で夫を舐め切った尻も頭も軽い浮気妻には同情出来なくして、
    ダメ犯人を少し応援したくなるという展開

    1.  先月の芥川賞受賞作品、『東京都同情塔』(九段理江著)に強く影響され、私も主人公に倣い、半信半疑ながら、少し「AIーbuilt」と会話してみたくなりました。
      私:『刑事コロンボ』に登場する犯罪者は、加害者である前に被害者ですか?
      AIーbuilt:『刑事コロンボ』に登場する犯罪者は、物語の中でしばしば自らの行動や選択によって他人に害を与える加害者として描かれます。彼らは自らの利益や欲望のために犯罪を犯すことがあり、その行動が被害者に影響を及ぼすことがあります。
       ただし、一部の犯罪者が物語の中で過去のトラウマや困難な状況に苦しんでおり、その背景を描かれることもあります。そのような場合、彼らは犯罪を犯す前に被害者として描かれることもあります。例えば、過去の虐待や、不正義(配偶者であれば不貞行為などを含め)に対する反応として犯罪を犯す場合などがあります。
       『刑事コロンボ』の物語では、犯罪者と被害者の立場がしばしば入れ替わり、複雑な人間関係や背景が物語の展開に影響を与えることがあります。それによって、犯罪者と被害者の間には明確な境界が存在せず、登場人物の深い人間性が描かれます。

      1. 続き
        私:へえ、たかが生成AIのくせに、わかったようなこと言うじゃん。
        AIーbuilt:ありがとうございます。私はミステリーやサスペンスについても数多く学習していますので、できる限り正確な情報を提供するよう努めています。他にも質問やお困りのことがあれば、遠慮なくお知らせください。お手伝いできることがありましたら、喜んでサポートいたします。■
        私:ホントかねえ。なんだか信用できないなあ。(会話 終)
        ※「AIーbuilt」とは、『東京都同情塔』に登場する、架空の生成AIです。

  3. 本日、AXNミステリーで見て、気づきました。
    後半に歯医者で「パンツもシャツもハンカチも青くなった」とコロンボが言っていますが、前半にプールハウスでグラスやブレンダーを触る時に使ったハンカチに、確かに青いシミがありました。

  4. はじめまして。コロンボの音楽がとても好きで、以前から記事を拝見しておりました。
    この「華麗なる罠」のラスト(漂白剤?の色落ちないの?)音楽が特に好きなのですが、何か情報はありますでしょうか。

    1. このエピソードの音楽担当は James Di Pasqualeです。 YouTubeに Columbo TV Series Music-End Titles として最後の方に紹介されています。各エピソードの挿入音楽だけを聴くのもいいですね。BGMでしたら同じ方が Columbo TV Series-Background Music もあげています。

      1. 70年代ラバーさま、ありがとうございます。やっと手がかりが見つかり、とても嬉しいです。 

  5. ANXのミステリーチャンネルで先生の作品、拝見ました。

    劇中、ポーカー仲間のところに聴き込みに行ったところ、仲間の一人がジャックニコルソンの真似ていました。バットマンのジョーカー役をねぇ。アタシ、気になって作品の前後関係を調べてみたんです。

    すると、先生の華麗なる罠が90年の作品で、バットマンが89年だったんですね。アタシャ、驚きました。先生の作品は、もっと、ずーっと昔だと思ってたんです。ほら、出てくる車も、女性のアタマも、レトロな雰囲気でございましょ?

    アタシ関心しましてねぇ、さらに踏み込んで、カミさんとよく観たダイハードもチェックしてみました。そしたらなんと、こちらは88年の作品だ!たまげましたよ。

    『華麗なる罠』のロスが、ダイハードのロスの2年後に撮られたものだなんて。とてもダイハードのロスより新しいロスには見えませんん。

    そこでアタシ気がついたんです。特殊効果をふんだんに使ったハリウッド映画は、テレビドラマよりも若く見られるんだ、ってね。

  6. 元ロサンゼルス・ドジャースのロン・セイが本人役で登場したことにも言及しないと。

  7. 大好きな『奥様は魔女』のダーリンが!!しかもダーリン役の俳優さん役で!この話は DICK SARGENT が登場しているというだけで何杯もおかわりできるくらい好きです。(むしろそこだけなのか?笑)個人的には初代ダーリンの DICK YORK さんの方が癖がなくて好みですが、2代目の方がダーリンのキャラクターとしては合ってたように思います。
    義父役の声優は大塚周夫さん。私にとっての大塚さんと言えば何と言ってもあの”ネズミ男”のちょっとつぶれて鼻にかかった嫌らしい話し方という印象が強いのですが、こんな知的で渋い役もやられるのですね。ご子息大塚明夫さんは、よくアテレコ現場に遊びにいらしていたそうで、今ではお父さんより渋い立派なイケボ声優さんです。

  8. うん。これは良かったな。
    新作「も」良かった、のではなく、旧作と合わせてもトップ10に入るほど良かった。
    トリックや動機も無理がなかった、歯医者なら考え付きそうだし。
    旧作のシナリオという情報もありましたけど、いかにもコロンボ的だった。
    一点、キズにもならないキズですが、
    最後は、義父の実演を犯人が止めて犯行を認める、というストーリー。
    だったら犠牲者は、俳優ではなく犯人の実弟とかにすれば、
    これ以上の遺体損壊を避けたい、という理由ができるのではないか、と思います。

  9. 以前の書き込みにもあるように、ポーカーのシーンの特別ゲストが米国テレビドラマ世代に懐かしいところが一番印象的なのは今回の視聴でも変わらず。登場人物は既に他の方々もご指摘のようにブルジョアのクズばかり(苦笑)で感情移入できない。やはりあまり好きにはなれませんね。
     歯科医が犯人、という設定でその技術、特性を利用したトリックというのは、昔から、ミステリー小説には結構ありましたね。前のコメントで「合わない差し歯」というタイトルを提案しましたが今回は「偽りの冠」なんていかがでしょうか。

  10. どんな邦題がいいかな…と考えながら観ました。
    「偽りの冠」とか「堕ちた王冠」とかどうでしょう⁉︎

    1. コロンボ作品やポワロ作品を観ているとよく感じるのですが、昔放送されていた古畑任三郎は、明らかにコロンボ作品等からヒントを得ているなって思うことがありますね。この作品に出てくるマッチ、確か、古畑任三郎ではイチローさんがゲスト犯人の回で同じようなのがありました。私は初期の作品の方が圧倒的に好きですが、新シリーズではこの作品は好きな方です。

      1. 三谷さんはコロンボとクリスティとビリー・ワイルダーに多大な影響受けてらっしゃいますもんね。
        クリスティは「人がどんな風に騙されるか」ということに精通していて、叙述トリックを仕掛ける天才でした。
        名探偵モンクにもクリスティトリックはいくつか見受けられるし、コン・ゲーム映画の基礎も 辿れば
        クリスティか?と思うことも(笑)。

        コロンボ作品で昔のミステリを思い起こさせるのは
        「二つの顔」です。

        クリスチアナ・ブランドの「血兄弟」が仲の悪い双子の話で。
        「招かれざる客たちのビュッフェ」という短編集の一編ですが
        イヂワルさ全開の作品集なので、スパイシー好みの方にはオススメします。

  11. ポール・バークの映画出演歴に「華麗なる賭け」があります。原題は「THE THOMAS CROWN AFFAIR」。CROWNつながりもありこの邦題が発想されたのかもしれません。

    1. ウェズリー・コーマン:ジェームズ・リード(声:弥永和子)
      →声:菅生隆之

  12. ぼろんこさん、いつもありがとうございます。
    皆さんのコメントもとても勉強になります。

    細かいことを気にしなければ、おもしろい作品でしたね。
    どうでもいいことですが、私が気になったのは…
    ・マルガリータが上手に作れる以外に取り柄のないリディア。アダムはどこに惹かれたの?
    ・心臓が弱いのに自宅プールで一人で泳ぐリディア。泳いでいるうちにもし心臓発作が起きたら誰に助けてもらうの?
    ・ウェズリーとリディアの豪邸。あの2人では維持できないのに、使用人の姿が見えないのはなぜ?
    ・カンヌに行く前日の映画スターのアダム。歯医者のリスケに簡単に応じるくらいスケジュールががら空きなの?
    ・カンヌの前に歯の治療をしておこうとしているアダム。痛そうな左の歯ではなく、痛くなさそうな右の歯のほうが深刻だから治療するという説明に、なぜあっさり納得?
    ・あの時代のアメリカのお金持ちって、自分たちの名前入りのマッチを作ってお客に配っていたの?
    ・患者に有名人が多いウェズリー。ギャンブル依存症だけど、歯医者としての腕は良かったの?

    新シリーズになって9作目。見る側として石田太郎さんの吹替にようやく慣れてきました。石田さんも肩の力が抜けてのびのびと吹き替えているように聞こえました。

  13. ジョー・アンダーソンについて、どこかで観た気がした訳ですが、
    この方はジリアン・アンダーソン(X-ファイル:ダナ・スカリー)でしょうか?
    似ている方なのかな。

    ページを拝見してましたら、
    【ウェズリー・コーマン:ジェームズ・リード(声:弥永和子)】
    の記述に、一瞬ビックリしたついでに投稿させて頂きました。

  14. ぼろんこさんやコメンテーターさんの感想、つっこみや他作品とのトリビアなど、皆さん刑事コロンボの大ファンの心温まるブログで、いつも作品を見終わった後、開いて楽しませて頂いています。さて、コロンボが最後に仕組んでいる青くなる変化は最初に見た子供の頃は「リトマスだ!」と思っていたのですが、今日見てみて、BTB(ブロームチモールブルー)溶液かなとやっと気づきました。
    陶器のクラウンや勿論ジギタリスは全く関係なくクラウンの裏に乗せたのは洗濯石鹸で、やや茶色がかったスポイト液がBTB溶液でしょう。法医学のジョンソン先生が「なにが陶とジギタリスだ」と種明かしを少ししてくれています。
    最初観てから40年位経ってます。が「華麗なる罠」がストンと腑に落ちました。

  15.  3話「構想の死角」のコメント欄に、最近おそらく実名で投稿されていらっしゃる方のように、スティーブン・ポチコの脚本作品が特にお好きなコロンボ・ファンがいらっしゃり、私も同じくポチコ作品は好きなのですが、本作を、その名誉ある、ポチコの脚本とクレジットしてしまって良かったのでしょうか?
     本作は、旧シリーズ第4シーズン用に書かれ、ピーター・フォークが難色を示したため没となったポチコが書いたシナリオ(1974/5/9:初稿)がベースになっていて、日本では1979年に『謀殺のカルテ』として、そのポチコの脚本から小説化されたものが出版されていますが(後に『カリブ海殺人事件』に改題)、ポチコ版の前には、もう1冊、もっとシンプルな内容で、登場人物の名前もまったく違う初稿シナリオが残っているそうで、その表紙には、かの『サイコの脚本家』、ジョゼフ・ステファノの名前が記されており、完成までの複雑な経緯が想像されるといいます。
     ウィリアム・リンクによれば、今回の制作はポチコの預かり知らぬ形で行われ、90分枠用だったシナリオを120分枠用に引き伸ばしたのは、ストーリー監修のウッドフィールドであったそうです。全体的に間延びした印象があるのはそのせいのようです。リンクはまた、質の高いシナリオを入手することに気付いたフォークがこれを復活させたのだろう、とも述べているとのこと。このポチコのオルジナル・シナリオは『署長マクミラン』にも転用されているそうですね。
     いずれにしても、このように脚本家が与り知らぬところで、一度、放送では没シナリオになったシナルオが間延び方向に改変させられて、もし勝手に使用されていたとなると、日本の昔のTBS月曜20時の時代劇『水戸黄門』『大岡越前』『江戸を斬る』だったら、原作者・脚本家として数多くの回にクレジットされていた、共同ペンネーム「葉村 彰子」名を使用したでしょうね(笑)。
     その本作、少し距離を置きながら「コロンボ愛」を心に抱いて鑑賞すれば、大物ゲストが多数友情出演?したりして、何かと楽しめるシーンが多いですね。
    ※(シナリオの経緯についての参考文献 『刑事コロンボ完全捜査記録』別冊宝島 2006/8/10発行)

    1.  海外のサイトなどで接した情報によると、旧シリーズの初期に、ピーター・フォークの母親のMadelineが息子およびリンクとレビンソンと食事をした際、今後どんなストーリーが用意されているのかを尋ねたそうです。その際にこの作品が紹介されると、「歯医者が犯人というストーリーは視聴者には受けないだろう」と母親が言い、息子フォークもそう思うようになった、ということでした。
       真偽のほどはわかりませんが、当時フォークがこの脚本を高くは買っていなかったことは確かなようで、最初に映像化された「署長マクミラン」の”Affair of the Heart”(1977年)と、「華麗なる罠」の両方を見たという海外サイトの筆者は、前者の方が「コロンボ」のリメイクよりずっと出来がよいが、それでも優れた作品とは言い難い、という感想を書いていました。ボチコ原案だから傑作、とは必ずしも保証されるとは限らない、といえるのかもしれません。また”Shooting Columbo”という本によると、再度の書き直しを求めたのはピーター・フォークで、これは当然「マクミラン」と違いを出そうとしてのことでしょうが、結果は逆に一層弱いストーリーになってしまったようです。
       また、小説「カリブ海殺人事件」は、私も文庫本で読みました。内容は忘れましたが、かなりおもしろく読め、映像化されなかったのがもったいない、と思ったのを覚えています。ただ、二見書房のノベライズは、どれも日本人の”訳者”による創作が相当入っていることを知っていたので、これもどこまで本来の脚本に沿ったものなのかは疑問ですね。まだ文庫本は家のどこかにあるはずなので、探して読み、映像版と比べてみたいとも思います。

      1.  「署長マクミラン」の”Affair of the Heart”(1977年)は、監督をジャッキー・クーパー(「野望の果て」の犯人役)が担当しているそうですね。何とかして、映像版を観たいものです。
         しかし、新シリーズ全体を通じて、それほどまでに脚本に恵まれなかったのは何故なんだろうと、考え込んでしまいます。

  16. いつも記事やコメント楽しく拝見させて頂いております。
    今回は犯人よりも妻や父親、弟が死体遺棄や証拠隠滅に手を貸す(妻に至っては不貞を働いていた)のに何事もなく退場していたのが引っかかりました。
    またアダムは職業柄でも女性との噂が耐えないので結婚してもギャンブルに耐えられない奥さんが結婚生活に耐えられるのか?と疑問に思いました。
    今回の受付の女性が少しの出番でしたがとても可愛いのとピノキオが最後勝ったのかが気になるお話でした。
    (犯行については犯人の腕が良すぎて真面目に歯科医として働くべきだったのではないかなと思いました。ギャンブルは怖いですね。)

    1. 本当にピノキオの結果が、気になりましたよね~
      この作品は
      私も好きで五回位見ました。
      コロンボの鼻歌も久々でした😃🎵

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