- レオン・ラマー「ロールス・ロイス・コーニッシュ」
ありそうで無かったテーマで楽しい!
賞金額は約30億円
1ドルを100円と考えて計算すると、3000万ドルは約30億。フレディは気前よくレオンに10%をプレゼントすると言っています。3億円ですね。投資で大失敗したら、3億円では物足りないか…。ナンシーとの共犯で、分け前(1/2)で15億円になってしまうことを考えると「共犯者の始末」も、構想にあったかな…恐ろしい。
※執筆当初、1ドルを300円強で計算しましたが、100円程度で再計算して文章を訂正しました。(2013年4月)
大当たりを甥から強引に奪い取った男
コロンボ警部から次々に「ひっかかる点」を指摘され、当然のごとく無理矢理「肯定」しまくるレオン・ラマー。「当たり番号=カメラの絞り値」を発見され「その通り」と認めるシーンは爆笑。「宝くじで大当たり」を甥から強引に奪い取った男の心理描写も面白く描かれた作品でした。
音楽の使い方が実にうまい
オープニングから場面転換などで使われている音楽がとても可愛いですね。フレディが「オレは金持ち」と鼻歌を歌う曲です。甥っ子が宝くじに当たったというストーリーの始点をうまく表現しています。その反面、突如シーンが途切れるように感じる場面もあり、不思議でした。
レオン・ラマー役のリップ・トーンが素晴らしい
犯人役のカテゴリーとしては「可愛い系」です。人間臭さがプンプンですね。奥様のピアノの演奏を聞いてあげている場面は上手く表現されています。絶妙の「偽善者」ぶりです。
なかなかの名言
レオン・ラマーが甥のフレディに「お前が悩みをひとつ語り、私がひとつ語る。全部語り終えてまだ持ちこたえている方が、賞金を獲るとするか?」とぼやいたのは名言。
ジェイミー・ローズも可愛い
下品な描写が少しだけ残念…
その反面、私が少し残念に感じたのはナンシーとレオンの描かれ方(男女関係)がいかにも下品なこと。性的な描写なしでも成立したと思うのです。ただ、この下品さがこの作品の最も特徴的な面であると考えれば納得です。それを差し引いても、新・刑事コロンボの中では好きな作品のひとつです。
じたばたするラストシーン
またエンディングでは互いを仲間割れさせて、一網打尽にする作戦が見事に成功しています。これは、犯人が潔く犯行を認めるという「コロンボの美学」には反しますが、新シリーズではこのようなラストも多くなりました。
ベッツィ・パーマー
ストローラー刑事
テレビのアナウンサー
エド・マクレディ
監督:ヴィンセント・マケヴィティ
脚本:ジェフリー・ブルーム
レオン・ラマー:リップ・トーン(声:阪脩)
ナンシー・ブラウアー:ジェイミー・ローズ(声:勝生真沙子)
フレディ・ブラウアー:ゲイリー・クローガー(声:池田秀一)
マーサ・ラマー:ベッツィ・パーマー(声:竹口安芸子)
アンディ:トーマス・カラブロ(声:大塚芳忠)
メリッサ:ジョアンナ・ゴーイング(声:佐々木優子)
ストラッサー:ダニエル・マクドナルド(声:谷口節)
買い物をする女性:ダイアン・ ターレイ・トラヴィス
宝石店の警備員:エド・マクレディ
加筆:2023年10月16日
ロトの番組のアナウンサーは、「殺人講義」のニュースキャスターと同じ俳優ですね。一瞬の出演ですが、印象に残りました。
すごい発見です。確かに同じ人でした。後日加筆いたします。
両作品の本記事に加筆いたしました。ありがとうございます。調べてみたところ、ロトの番組の直前のニュース番組のキャスターでした。3チャンネル(KRVA-TV)で、「殺人講義」のニュースと同じ番組かもしれません。
両作品の記事に加筆いただき、こちらこそ有難うございます。ロトの直前の番組だったのですね。大変失礼致しました。今思えばロスに行き来していた頃、この方をテレビのニュース番組か何かで見かけたような気がしてきました。当時の自分のことも思い出しました。掘り下げてお調べいただき、ぼろんこさんには深く感謝致します。
去年の私の感想では、金に群がる男と女、にため息をついていたようですが今年の私は、対照的に描かれている、金は無くてもケセラセラな安アパートの連中が一服の清涼剤のように眩しく映りました。被害者だって身分不相応な大金を当てない方が彼らの側の人間として幸せだったのかもしれないな、と。どうしたんだろう今回の私は感傷的になって泣けてくる?
ドラマの枠組みとしては「悪の温室」に近いかな、動物をからめたミステリーとしては去年の感想では「〇は知っていた」を挙げていましたが、今回はズバリ、ミステリーの始祖ポーの「モルグ街」を想起しました。
終わり方は「原点回帰」的かな・・・。
そんな印象をもっています。
「やっぱり《コロンボ》は、こうでなきゃ」という気概(?)のようなものも感じます。
コロンボファンの自分にとって「安心毛布」のように思うエピソードです。
たった今、bsNHKで見ました!
もし見抜いたのがコロンボみたいな優秀な刑事じゃなかったら、奥さん、お金貰ってたのかな?
そんな胸糞にさせない!スカッとします。
ちなみにウルトラマン物語だと
ウルトラの父が石田さん、
ゾフィーが阪さん。
なんとウルトラの父がゾフィーを裁く!
というマニアックな味方も。
「警備隊大隊長ともあろうものが殺人とは見損なったぞ!」
本作の詰め手を観ていて、チンパンジーに本当に指紋があるのか気になったので調べてみました。
名古屋市東山動物園 2019年03月21日付 オフィシャルブログによりますと、
「指紋は物をつかむ際の滑り止めとして機能するためヒトなどの霊長類でよく発達していて、サル達は樹上生活をしないヒトに比べてより深くはっきりしています。
手足にヒトと同様の「指紋」と呼べるような複雑な紋様を持つ動物は、霊長類の他にコアラとフィッシャー(イタチの仲間)に限られるようです。
他の木登りをする動物でもホンドタヌキ(イヌ科)、ツシマヤマネコ(ネコ科)、ニホンリス(リス科)、ビントロング(ジャコウネコ科)、マレーグマ(クマ科)などでは指紋の様な線状の紋様はみられません。その代わりに(?)ザラザラしていたり、手相のシワが深くなっていたり、大きい鈎爪など様々な滑り止めを持っています。
ちなみにヒトとコアラの指紋はとても似ていて専門家でも見分けることが難しいのだとか(指紋以外の部分で大きく違いがありますが)。」
とありました。
「刑事コロンボ」を観ながら、気になる点を自分で調べてみると、様々な分野の学びのきっかけになりますね(笑)。
今年5月29日から、時々旧シリーズのコメント欄に立ち寄りつつも、ちょうど1か月で新シリーズ全回にコメント投稿してみました。
本当に、心地よく疲れました(笑)。
追伸
ここまで、素晴らしいブログを作ってくださったぼろんこ様と、「刑事コロンボ」コメント旅の道中に出逢い、折に触れて示唆に富んだご教示をいただいた、このブログを愛読する皆様に、心より感謝いたします。
旧シリーズでも引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
ブルーレイで久しぶりに観ました。コロンボの製作エピソードを集めた本”Shooting Columbo”によると、サルが残した指紋が決め手になるというアイデアは、ストーリー会議でコロンボの創作者ウィリアム・リンクが出したものだそうです。
本当にそんなことがあるのかと疑問を呈するライターもいて、専門家に確認したところ、返ってきたのは「サルは指紋を残すどころか、ヒトよりはっきりしている」との答え。そこで、このアイデアはジャクソン・ギリスが書いた脚本に取り入れられたものの、ピーター・フォークはそれをボツにしました。
何年か経って、すでにコロンボから離れていたリンクがニューヨークで泊まったホテルでテレビをつけると、コロンボの作品を放送しており、サルが出てくるにおよび、「畜生!あいつ、脚本をボツにしておいて、アイデアは盗みやがったな!」。さらに何年かあと、リンクと会ったフォークが「サルの決め手はジャクソン・ギリスが考えた素晴らしいアイデアだったな」と言ったので、リンクは「おいおいピーター、忘れちまったのか?あれはジャクソンでなく、ぼくが考えたんだよ!」と言い返したそうです。
また同書によると、脚本を作ったジェフリー・ブルームは最初からリップ・トーンを念頭に置いて書き、フォークにもそれを伝えたところ、その通りに製作されることになったそうです。
私は最初に見た時に楽しんで見たという記憶がありますが、久しぶりに見ても、新シリーズの中では上位の作品だと思いました。ぼろんこさんが本編で書かれているように、ちょっと下品な描写は「あそこまでしなくても・・・」とは感じましたが。
そのような背景があったのですか!
またまた、貴重な情報をご教示いただき、ありがとうございます。
確かに、サルの指紋が詰め手というのは新鮮で、新シリーズの中で飛び切り素晴らしいアイデアですよね。
新シリーズでは上位の作品と位置付けてもいいかなと、私も考え直しました。
何となく思い出して書きます。
どなたも指摘されてないようなんですが、字幕データの間違いがありました。
宝くじの当たり金額が字幕では「3,435万885ドル」となってるんですご、セリフでは「30 million 435 thousand 885 dollars」。
これって3,043万5,885ドルですよね。
実際、そのあとで当選祝賀パーティーみたいなシーンがあって、その画面にもそういう記載の横断幕があるのが映ります。
NHKもこんなミスするんだなぁ、と思いました。翻訳の額賀さん間違えたのか、それとも単に字幕記述のときのミスなのか。
しかし、この作品に限らない(というか関係ない)んですけど、英語で数字を喋られるとまったく聞き取れません。その場で理解なんて絶対にムリ(^◇^;)
これも、なんとなく違和感を覚えて10回くらい聞き直してやっと理解できました。
額賀さん、ではなく、額田さんでしたね。失礼しました。
こんにちは。最近コロンボをHulで見始めました!
この作品、途中、仮装パーティーでビデオを回しているシーンで、回しているビデオがPanasonicのものでびっくりしましたーー
連邦法orカリフォルニア州法の規定は知りませんが、日本では殺した相手からは相続できないので1500万ドルは失いますが、本来手に入れるはずだった1500万ドルはそのまま手に入るのではないでしょうか?
共犯とはいえ、アリバイ作りに協力しただけなので、懲役は当然としてもいずれ出所できるでしょうし、なんだかんだコロンボの犯人史上で最も成功した気がします
・ここのところプジョーは必ず爆発音(バックファイア?)付きで登場しますね。あと、おんぼろ仕立てとはいえ、扱いが雑すぎるというか、、、年式的には貴重な車なんですから。
・ジョーイの名演が良かった。最初は、ジョーイが身振りなんかでコロンボにヒントを与えるのかと思っていたら、指紋!チンパンジーに指紋があると知らなかったので「あなたのじゃありません」とコロンボが言ったときに「はて?では誰?」と思ってしまった。
1)被相続人(この場合、甥のフレディ)を殺した者(レオン)が相続の資格を失うのは、常識から言って世界共通だと思いますが、日本の民法では2)被相続人が殺されたことを知りながら告発しなかった者(ナンシー)も同じく相続欠格になると定めています。
なので(カリフォルニア州については確信がありませんが、同じだとすると)ナンシーは殺害やアリバイ工作への関与が認定されなかったとしても遺産相続に関してはアウトですねー。
このエピソードも初見です。面白かった。新シリーズも捨てたものじゃない。ぼろんこさんに感謝です。何といっても今回はチンパンジーの名演技でした。犯行シーンの表情がとても良かった。トリックオアトリートかチンパンジーが今回の犯人逮捕の決め手かな?と思いながら見ていましたが、なんと「ドガ」以来の指紋でした。皆さんご指摘のように被害者アパートの住人たちがいいですね。偲ぶ会なんて70年代のフォークソング集会のようでした。イタリア移民のおばさんとのイタリア語会話が面白かったですね。詩人の女性も素敵。それから犯人の秘書役の女性、マリリントクダとクレジットされていましたが日系のアメリカ人なんですね。弱点や突っ込みどころがたくさんあるのはコロンボのいつものことですが、今回の最大の弱点は当たりくじを買ったのは犯人本人だとあくまで主張できちゃうことではないでしょうか。あたり番号は被害者と相談して決めた、それで半分は彼に上げるつもりだったとか何とでも言い抜けられたのに。でもストーリー展開は楽しめました。
アーティさん>いつもコメントありがとうございます。当コメント重複投稿されてしまって、すみません。1件削除しました。私も本作が大好きです。とくに「リップ・トーン」が素敵です。
新シリーズも安定して来ましたね。
「あなたの指紋じゃありません」のオチは「二枚のドガの絵」で免疫があったので、何となく判っちゃいました。指紋の主は序盤から目立ってましたからね。
ストローラー刑事が良いですね。新シリーズの同僚も良いキャラが揃ってますね。
ストローラー刑事ね!私はデガルモ刑事も大好き。
宝飾店を営むレオンなのに、犯行時で焦っていたとはいえ、腕時計が安物であることに気が付かない鑑識眼も滑稽ですし、カーディーラーの対応も刑事コロンボらしさが出ていて、楽しい作品でした。ジョーイが可愛かったですね。
この作品好きです。「殺人はもちろんいけない」はとりあえず横に置くとして、犯人と元妻の馬鹿ぶりがユーモラスで憎めません。コロンボの推理は普通ですが、登場人物が皆さん素敵です。被害者のアパートの住人たちでイタリア系の老女が最高でした。コロンボに親戚の女性を紹介しようとするとは。字幕で鑑賞しましたが、イタリア語でしゃべる場面はオリジナルではどうなるのでしょうかね。英語の字幕が出るのでしょうか。犯人の秘書のアジア系の女性もすごい美人ではないですが、雰囲気のある魅力的な人でした。
久し振りに観ました〜!
この作品にもお風呂シーンがあったのですね!泡アワ場面を懐かしい気持ちで眺めました。
あのアパートの人達が織りなすコメディドラマを見てみたいと思いました。
めぞん一刻みたいな…w
決してみんな経済的に余裕があるわけではないのだろうけど、互いに仲良く楽しそうに暮らしてる感じが凄く魅力的でした。
たまたま再放送で「汚れた超能力」を観て、コロンボと出会った新参者です。『古畑任三郎』をよく観て育ったので、ほんとに、こんなにもコロンボだったんだ!と感動して見始めたのですが、すっかりコロンボの「とぼけ」の妙にはまっています。今回の話は、犯人も共犯者も被害者も、その他の登場人物たちも(コロンボみたいに)人間味にあふれていて好きでした。
『古畑』関連の話で恐縮ですが、今夜は特に田村さんを意識しながら見てしまったのでひとつだけ。甥っ子を風呂で殺すシーン、時々使われるBGM効果音が『古畑任三郎』のスペシャル「黒岩博士の恐怖」に何度も使われていたものと同じでした。あの音は妙に印象的だったので、こんなところにもコロンボへのオマージュが!?とびっくりしています。
初めて見た時、謎解きや背景についてコロンボファンの見解を知りたくなって検索してみたら「新シリーズは軒並み駄目」という意見が多くて、正直ちょっと辟易していたところ、幸いなことにこちらに辿り着き、それ以来時々覗きに来ています。管理人のぼろんこさんも、コメント常連の方々からのご意見も機知に富んでいて、時に鋭く、コロンボ愛が伝わってきます。皆さん新旧通してシリーズを楽しんでいて、素敵だなあと思います。私はきっとまだ、新シリーズ「ならでは」の部分ばかり見ているのでしょうが、それでもコロンボ警部は魅力的です。ここに来ていたら、初期の作品もぜひ見てみたくなりました。
長々と失礼しました。またななしの読者に戻ります。
巣ごもり効果の定着と継続?で各エピソードのコメントが急増していますな(笑)。
そうか猿がメインゲストだったから相棒のドッグが出なかったのね(ナイナイw)。
このエピソードから早三十年、私なりに、大金が転がり込む(込んだ)となると、人間何するか分からない事例は嫌という程見てきましたからねえ(ため息)。
仮装パーティー会場でまわってたビデオは「パナソニック」ラストの方のオークション会場にいる東洋人もあの頃ならまだ日本人イメージだったかな。
品や味わいはないですけど大金を巡る喜劇としては楽しく、その中でコロンボの活躍と、最後の証拠とそこに至る伏線は「新」では、私は一番好きかもしれない。邦題は「○は知っていた」では?あ、だめだネタバレになり過ぎる(笑)。
大金が入り込むと人間何するかわからない〜全くその通りですね!
フレディが遺産分割を割り切れれば良かったけど、離婚を切り出されている状況では嫌だろうな。
レオン伯父さんは有り難く1割だけ頂戴しておけば良いのにと思った、それだと事件が起きない(笑)
また、当選者があのように万人に公開されてしまうと、フレディの希望に応えるのも難しいね。
人生に必要なもの、それは勇気と想像力と少しのお金。
偶然チャップリンの名言が浮かんだけど、あらためて意味深いな。
ゲイリー・クローガー扮するフレディが殺害された直後に彼の部屋に入ったコロンボがペットのチンパンジーに語りかける時の優しさ溢れる姿 … 机の上に散乱した写真にその彼の姿を見つけた時の何とも言えない優しい表情… はじめて犯人であるリップ トーン演じるレオン ラマーに会って話すときの笑顔いっぱいのうなずき…
この作品は特にコロンボの人格の優しさが一段と秀でた傑作です。
個人的には小池朝雄さんの方が断然ピッタリきてるんですが、石田太郎さんの素晴らしさが現れた作品で とても魅力的です。
そうですね、確かに石田太郎さんが良い味です。
3000万ドルのロトをめぐって一喜一憂する庶民の人間喜劇とでも言いましょうか。登場人物の描き方がとても人間味溢れていて、楽しかったです。
思いがけない大金を手にして、はしゃぐラマー夫人。贅沢の限りをつくした仮装パーティーを催し、自らイギリス王の扮装をして招待客をもてなすシーン、被害者の妻ナンシーの、当選金が自分のものにならないと悟ったときの取り乱すシーン様等々、欲にかられた人間の愚かさ、醜さは笑いを誘います。
フレディの安アパートの隣人たちも味わい深く…詩人・陶芸家のトリッシュ、イタリア系の親子(コロンボがイタリア語を披露)、そしてチンパンジーのジョーイ。ジョーイは事件の唯一の目撃者であり、犯人に抱きつき首から下げていたメダリオンにしっかりと指紋を残してくれる大活躍。その愛らしいこと!
トリックは、緻密とは言い難いですね。まず共犯者の存在は命取りでしたし、時計のトリックも、コロンボに他殺を確信させる材料となってしまいました。
それからボロボロと思いもよらない事実が出てきて、犯人レオンはその度に取り繕うのに精一杯。コロンボとのやり取りも見所でした。
コメディ映画を観ているようでしたが、刑事コロンボの多様性にあらためて驚かされました。新シリーズもいいですね。旧シリーズだけで終わってしまうのはあまりに寂しい。あらためてピーター・フォーク氏、制作者の方々に感謝です。
コメント、楽しく拝読いたしました。
何と言ってもレオン・ラマーの人間性がとても可愛い(馬鹿っぽい)のです。上品に振舞っているようで、実はとても下品で、汚らわしい(笑)
この作品には、そんな可愛らしいキャラクターが大勢登場しますね。
【訂正】
大統領就任は2017年1月でした
大統領選挙が行われたのが2016年でした
コロンボは映像だけでなく小説版もあるのは多くの方が知っておられると思いますが、
二見書房から出版されたこの作品(小説)には2016年に合衆国大統領に就任する
ドナルド・トランプの名前が出てきます
甥のフレディの死をラマーに伝えに来たコロンボ
当日はハロウィンだったため会場への来場者はみな仮装
そこに現れたレインコート姿のコロンボを見て、参加者の一人がこう言います
「面白い仮装だこと。あれはドナルド・トランプかしら?ねえ、ジョン。あの仮装はミスター・トランプなの?」(121ページ)
映像版でもトランプと言っているのでしょうか?
この作品を持っていないので分かりません
そしてなにより、コロンボのあの姿がなぜトランプ氏を連想させるのか?
詳しい方いましたら教えてください
二見書房小説版のこの作品の初版は1994年2月です
そうなんですか!!
先日のBSプレミアムで放送されたのを見ると、吹き替えでは「風変わりな大富豪」と言っていました。オリジナルの音声は確認できなかったのですが、やはりトランプ氏のことだったのかと。
1991年当時の日本におけるトランプ氏の知名度を考えると、吹き替えには翻訳者の苦労が垣間見えて味わい深く感じました。
英語音声では「any eccentric millionaire」でした。
映像版では英語で「まあ、何て賢い仮装だこと!
あれは変屈な億万長者よ」と言ってます。
90年代前半はトランプは事業が上手く行かず債権者から追われる大変な時期で、乗ってる車を中古のリムジンやキャデラックにして、かなり切り詰めていたそうです。
アメリカではその頃トランプは「ビジネスに失敗して貧乏になった億万長者」の代表だったのだと思います。
映像版でセリフを変えたのは、トランプが90年代後半にビジネスを立て直して再びリッチになるのを脚本家が予見していたのかもしれません。
>当日はハロウィンだったため会場への来場者はみな仮装
当日がハロウィンだったということさえ、コメントを拝読するまで気が付きませんでした^^;
メッセージを楽しく拝読しております!ありがとうございます。この作品に1票追加します。
コロンボがチンパンジーに語りかけるシーンが大好きで、何度も聴き直してしまいました!
「こわかったね~。でももーーー、大丈夫だよー。こわくないよ~~。」
って、これこれ。これがコロンボの情味溢れる魅力たっぷりの部分!と、一人で大喜びです(笑)。
きっとコロンボは普段も、道ばたで猫がニャーニャーしてくると、しゃがんで語りかけてるんだろうなぁ、と想像できてしまう。
石田さんの言い回し、本当にいい!
そのチンパンジーが解決への道しるべになっている。
犯人が被害者にプレゼントしたカメラで写されたショットがヒントになって。さらには、露出表示の数字までもがセットで、ダイイング・メッセージになってしまっていた。
犯人自らが、己の首を絞めたことになって。
ここが面白いポイントだな、と感じました。
被害者宅に集まって、「何となく声かけたら、なんだか偲ぶ会になっちゃって。」という台詞もステキでした。このアパートはきっと、人情長屋ならぬ、<人情アパート>なんでしょうね。お金は無いけど、みんなで助け合う、という風な。
詩人のお姉さんが不思議な雰囲気で良かったです。シルバーの髪色というのが何とも風流で。。
歌と詩と、芸術的な雰囲気を持った女性でした。コロンボに好意的でもあり。この女性のおかげで和めるお話になっていたのかもしれません。清潔感と芸術性のエッセンスを一滴、添えてくれたおかげで。。。
仮装パーティが登場する話も、個人的には好きです。
でも殺人に至る理由は、分かち合うことをせず、独り占めしたい!!という執念のような思いだと、再度感じました。
分け合うことで何だか損をしたような気分になる。
そんな邪な心の隙に、魔が付け入るんですね。
ものすごい大金をゲットした被害者は、アメリカンドリームの代表者だったのでしょう。
日本人にとっては額が大きすぎてなじめないケタ違いの金額ですが、でも、製作者側の意図は伝わりました(笑)。
それにしても犯人役の役者さん、素晴らしい存在感で、まるで舞台を見ているようでした。
人間的にも味のある方だったのでしょうね。
・・・こんな風に、ほんの1シーン、一言、一瞬の登場人物の表情など、とても印象にのこるシーンが刑事コロンボには沢山あって、それだけでも、「ああ、見て良かった!」と思えるのです。
本当に有難いことです。
6年越しになりますが、コメントを再読いたしました。
とても愛を感じる、すてきな内容で、何度読んでも楽しいです。
ありがとうございます!
リップ・トーンが『メン・イン・ブラック』に出演した際、TV放映版では石田太郎さんが吹き替えました。『ミラクルマスター』も石田トーンです。
BS-TBSのシリーズ最大の難点は二ヶ国語放送でない点と思いますが、原音と並べて視聴出来ればピーター・フォークがもっと阪脩さんそっくりに、レオン・ラマーが石田太郎さん似の声に聴こえたかも知れません。
アベコベだなこりゃ。
前のコメントで、レオン、ナンシーそれぞれが無罪を勝ち取ることを考えた。
だが無罪を勝ち取る最も重要なのは、共犯同士の信頼関係ですね。
コロンボは、この信頼関係へクサビを打ち込み崩すことで逮捕のキッカケを
作ります。信頼関係を完全にすれば逮捕されないと言いたいところですが、
この信頼関係は、殺人や横領というヨコシマな行為がベースなので、
クサビを打ち込み易いものです。コロンボの最も得意とする状況です。
安全策は、やはり共犯者までも殺害することでしょう。
コロンボ特有の知的な雰囲気は感じられませんが、金に目が眩む醜い人達のドラマとして面白く見れました。
「花はどこへ行った」ですね。
非常に有名なフォークソングなので、ちょっと検索すればいくらでも情報が出ますよ。
中学生の時分、巻末にあった英語の歌の二曲あった内の一曲でした
(もう一曲はボブ・ディランの「風に吹かれて」)
番組の中で吹替えなしのコーラスの曲が知りたいのでよろしくお願い致します。
結果論からだけ言えば、
・ナンシーは、離婚届にサインすべきではなかった。
・ナンシーは、レオンからの共犯の誘いに言を左右すべきだった。
破産状態のレオンは、結局単独でフレディを殺すしかない。
ナンシーの共犯性は灰色のまま。
そうすれば↑↑上記のコメントへ連動し、うまくいけば無罪。
当選時点では犯行も何も無いので、最悪でも3000万ドルはナンシーのもの。
逮捕されても3000万ドルはナンシーのもの。
大金で優秀な弁護士を雇えば良いので、そう悲観しなくていい。
一方、レオンは株失敗で破産状態。残念ですね。
結局、犯人側の自爆的根気負けですね。
レオンは、フレディ宅へ行ったことを認めれば済む話です。
なぜウソをついたかといえば、それは事故現場であり疑いを恐れたから。
フレディはあくまで事故死。宝くじはあくまでレオンはあてた。
これらを言い切れば、それを否定する材料などありません。
コロンボには、コロンボの頭の中で考えただけの状況があるだけで、
その状況は、どれもこれも証明されていません。
・腕時計買い替え
・高級車を買おうとしていた
・当り番号がカメラの数値と一致
・シャンパンの箱買い
これらの現象が、いったいどうというのだろう?。
刑事コロンボよく観ていくと、大半が根気負け自供によるものです。
これは良かったです。記憶に残ります。
主犯、共犯ともに追い込んでいくというコロンボのだいご味があります。
最後は、エゲツナイものではありますが、犯罪や犯人は十人十色であり、
こういうのもあって良いのです。
殺意の斬れ味においては「危険な要素は、われわれ自身」と犯人たちは気付いて
います。殺人処方箋においてコロンボは徹底して共犯者を追いつめた。その気迫は
凄まじいものだった。完全犯罪の誤算では「あなたは、そのガラス張りから出られ
ないんです」と追いつめた。この共犯者を追いつめる気迫と緊張感は、
コロンボのだいご味でもあります。
タップおばさん>レオン・ラマー役のリップ・トーン、最高です。
リップ・トーン、いい役者さんですね。
調べてみると、この人は酒を飲んで泥酔した結果、奇行によって警察のご厄介になることが数回あるようで。
豪快なんだなぁ、と思いました。
suzukiさま、ご指摘ありがとうございます。本文を修正しておきます~。
この作品が1991年12月15日にアメリカで放映されていますので、1991年当時は1ドル=100円程度なので、3000万ドルは30億ぐらいです。
すみません、間違いに気付きませんでした~。
2013年2月5日、訂正いたしました。
「ベッツィ・パルマー」→「ジェイミー・ローズ」
これが書かれたのがかなり以前なので、多分ご承知だろうと思われますが、一つ訂正させていただくならナンシー役は「ジェイミー・ローズ」で、「ベッツィ・パルマー」は犯人の奥さん役の人です。『13日の金曜日』の初代犯人ですね。