政界入りを目論む弁護士オスカー・フィンチが自分の過去の汚点を知るステイプリンを殺害。フィンチは下院議員ポール・マッキーを支援し将来の司法長官を目指すが、無名時代にマッキーと共に犯した「証拠書類隠滅」をネタにステイプリンより脅迫されて犯行に至ります。
パトリック・マクグーハンが登場
犯人役のパトリック・マクグーハンはコロンボ作品中最も重要だとも言えるゲスト俳優。異常な程時間にシビアな犯人フィンチが、日本人には理解し難い下ネタジョークに大笑いしたり、タイヤを鳴らして急発進したりする場面はこっけい。このフィンチの最大の欠点が「つまみ食い」であるというのも、かなり計算された笑いどころだと感じます。
殺しの場面に血を使わないコロンボシリーズだったが…一滴だけ
殺人シーンの描き方は緊張感が漂うものでした。けど、撃たれた後に血が一滴?は若干違和感があります。それでもフィンチの工作シーンや、殺害後オフィスに戻って濡れた髪を乾かす仕草など、良く描かれていました。
新シリーズ中では最高ランクの作品
音楽の使い方も好きでした。冒頭のシーンの「デキシーランドジャズ」は印象的ですし、撃たれた時の効果音的な音楽も絶妙でした。エンディングの「命取りでした」というコロンボの言葉で画面が固まる場面など、新・刑事コロンボの作品の中ではダントツの出来だと言えます。

オスカー・フィンチの人物像は、強烈!
弁護士としての名声を博したオスカー・フィンチ。執拗につきまとうコロンボ警部に「死後硬直のアドバイス」をしたり、不敵な笑みを浮かべて自信満々に「電話じゃ人は殺せんよ」とマッキー議員に豪語したり、とても魅力的な描かれていました。
吹き替えは俳優の久米明さん。やはり流石です。選挙に勝利した祝賀ムードの中でコロンボ警部に「濡れちゃったズボン」と大声で指摘され、「失望したよ、キミ」という台詞を吐くあたり、最高潮です。また「下ネタジョーク」でアイリッシュのジョークは聞きたくないと答えるフィンチ氏。パトリック・マクグーハンはおそらくアイリッシュ系ではないでしょうか?自分はこの手の話には詳しくないので、勉強する必要がありそうです。

マッキー議員
ポール・マッキー下院議員役のデニス・アーント[Denis Arndt]もなかなかの好演です。表ではコロンボ警部に敬意を表しながらも、裏では「猿芝居」呼ばわりしていますね。でも、やはりそこは議員。うっとうしいサインの要求にも笑顔で応えていました。

フランク・ステイプリン
オスカー・フィンチの弱みに付け込み殺害されるフランク・ステイプリン役はルイス・ゾリック。声優さんの吹き替えもぴったりでとても良い味を出していました。
邦題「完全犯罪の誤算」について
「完全犯罪の誤算」という邦題は原題「Agenda for Murder(殺人の計画?)」とかけ離れますが惜しいですね~。フィンチ氏の「忙しさ」を表現すると思われる「Agenda」にこだわった題名が欲しかったと悔やまれます。

監督:パトリック・マクグーハン
脚本:ジェフリー・ブルーム
オスカー・フィンチ:パトリック・マクグーハン
ポール・マッキー議員:デニス・アーント
フランク・ステイプリン:ルイス・ゾリック
クレーマー刑事:ブルース・カービー
加筆:2011年2月19日
アジェンダ。
管直人総理の頃、流行りましたね。
「政策一覧」とか「選挙公約一覧」みたいな意味でしょうけど、我々の仕事では単に「資料の目次」です(笑)
「殺しのアジェンダ」。今ならしっくり来ますが、1990年当時の日本では「何それ?」でしょうね。
おせっかいながら、わかり難い下ネタジョークの簡単な解説を。あのジョークは英語で鑑賞し、少し考えればフィンチやコロンボ同様、爆笑が止まらなくなります。 ジョークの中でユダヤ系のご婦人が見たものは、「露出狂」ご自慢の”lining”だったということがその落ちです。
”lining”とは「裏地」という意味ですが、その語源は”line”です。そして”line”には「線」という意味もあります。つまり「露出狂」にとって「自慢の一物」であったものは、ご婦人にとっては単なる「裏地」であり「線」でしかなかったということなのです。
この反応にはさすがの「露出狂」も「一本取られた」と思ったことでしょうね。
解説を読ませて頂いてなお、よくわからないのですが、とても楽しく読ませていただきました。こういったコメント、本当に嬉しく存じます。
コロンボのジョークを検索していて、偶然立ち寄らせていただきました。
「一本の線」と解しても可笑しいですが、文字通り「裏地」としても笑えるのではないでしょうか。
「あらまあ、もしかしてこれが裏地とかいうもの?」
露出狂が出てくるあたりから完全にシモネタですが、このユダヤ人のご婦人が見た「裏地」は、割礼をするユダヤ男には無い皮だったというオチで、
「あらまあ、スカートを穿いてらっしゃるのね」みたいに訳したら、日本語のジョークとしては多少通じやすくなると思うのですが、どうでしょう。
Vさん>フィンチ=つまみ食い ってのはすごいです。
ツァバールさん>その場から離れる で笑いました。
チリコンカンさん>未完の政策 は素敵です。
みなさんに敬意を表し、2票追加します。
私もこの邦題については、違和感ありありの一人です(^^;。
「今一歩だけに惜しかったねぇ」とか「ツメが甘かったねえ」といった犯人にかけたくなるような感想の「完全犯罪の誤算は、この作品に限らず、コロンボ作品全般に言えるわけで、敢えてこの作品に持ち出すまでも無いという印象を受けます。
この作品が選挙をテーマに扱っていることと強いて言えば「Agenda」そのものが政治用語であること、「殺人の」や「殺意の」は他の作品でも使われていることなどから、「(完全犯罪まであと一歩だった感を加えて)未完の政策」なんてのは、どうでしょうねぇ(^^;。
殺人事件っぽくないか(^^ゞ。
失礼しました。
フィンチは本当に頭のいい人間です。もっと周到に計画すればバレない犯行もできたんでは、と思いました。
今まで見てきた多くの話から犯人へのアドバイスを考えてみました。
1.手の込んだトリック殺人はやめるべし。
(かえって手がかりを与える)
2.自宅、被害者宅での犯行はやめるべし。
(屋外の方が証拠を残しにくい)
3.証拠品(銃など)の捨て場所をよく考えよ。
(x現場近くのごみ捨て場 xエレベーターの天井)
4.コロンボに「どうしてこうなってたんでしょうね~」と顔を見上げながら聞かれても、得意になって都合のよさそうなことをしゃべらない。「いや、まったくわかりません」と言っておく。
5.コロンボに「じゃ、これで帰ります」と言われたら走ってその場から離れる。
(第2、第3の質問から逃げる)
6.小芝居にひっかかって自白しないこと。
(あくまでシラを切れば逃げられるかも)
7.余計なことをしないこと。
(生徒が密造酒を作っているのを見かけても見ぬふりで)
ついでに、殺されないためのアドバイスも
相手をゆするときは相手に殺される状況を考えて手を打っておく。(これで今までに何人殺されたことか・・・)
しかし
これらを守ったら「刑事コロンボ」が作れなくなくなります。(笑)
改めて読み返し、面白いです。
「いや、まったくわかりません」と言っておくに限りますね。
はじめまして。
マクグーハンの鋭い眼光は四作品のどれでも際立っていましたが、特に「仮面の男」は、コロンボ最大の難敵にして好敵手といえるかと思います。
ちなみに「フィンチ」とはアトリ科の小鳥で、日本にも多く生息していますが、「つまみ食い」=ついばむことが命取りになったこのストーリーのラストを暗示しているのでしょう。
フィンチは、ステイプリンとの電話の途中で完全犯罪による殺害を決意する。
そのプランの準備に要する時間を算定し、電話の途中で訪問時間の変更まで
やってのけた。電話の後で、数秒の間、沈思黙考していた。頭の中では、
目まぐるしく回転していたのだ。この数秒で、完全犯罪のリスク算定と
安全プラン立案の間を行き来し練り終えた。そして行動あるのみ。
フィンチの裁判における弁護風景を観てみたかった。
「死者の身代金」のレスリーや「影なき殺人者」クライトンの弁護と
比較してみるのも興味深い。
同じ風貌、葬儀屋のプリンスさん。「復讐を抱いて眠れ」は、
突発衝動的犯行だったので、顔には動揺の色が濃く出ていた。
今回は周到な計画で完全犯罪を目指していたので、落ち着いていました。
フィンチは、ステイプリンからの電話の途中で割り込み電話=キャッチフォン
があったと言ったが、その通話記録は調べたのか?。また手抜きか?。
もし調べていたら、ウソの一角が崩れたのにね。
自殺ではあり得ないステイプリンによるジョークのファックス。
名作「忘れられたスター」でヘンリーが死ぬ間際に読んでいた他愛もない
本と同じ。双方、自殺する前ではあり得ないことだった。
マッキー議員を巻き込むことまで、フィンチの当初のプランにあった
とは驚きだ。最悪時のスベリ止めという方が正解かな。そうは言っても、
追い詰められた末のねつ造アリバイの追加公表というべきか。
共犯ではないが、マッキー議員も一枚絡んできた。
コロンボの最も得意とするシチュエーションが2つも揃った!。
こうなると、もう、煮るか焼くか?コロンボの料理を待つだけだ。
ここは、チーズの噛み痕に頼るのではなく、いつもの反間計を用いた方が
おもしろく展開したはず。マッキー議員が当夜どこに居たのかもあわせて
捜査すべきでした。それが明確になれば、フィンチとマッキー議員による
ウソも明らかだ。それをマッキー議員に突き付け慌てふためかせて、
証言を引き出して逮捕すべきでした。
そもそもの殺害動機には、自己の栄達を妨げる過去を封印したいという
想いが強くありました。そこを突いての逮捕であれば、動機と直接ひも付き、
唐突感は無くなるはずで、興味深いエンディングになるはずだった。
それが、チーズの噛み痕ですか。なんというか・・・。
チーズの噛み痕が逮捕の理由だが、それはステイプリン宅へ行ったことを
認めれば済む話でしょう。もちろん隠していたことは怪しさ満点です。
だが公表していたら、必ず疑われるので、それを恐れて隠したと言えば
良いだけ。つまりステイプリン宅へ行って、その要求をハッキリ断った
ので、ステイプリンは自殺したのだと言い張れば逃げおおせるのです。
それはさておき、、
フィンチもコロンボと同じで、ところ構わずつまみ食いのクセがある。
それが命取りでしたね。
ぼろんこさん、初めまして。私も小学生の頃、家族と観て以来のコロンボファンのひとりです。現在放映中のエピソード毎に、ぼろんこさんのブログで勉強させていただいております。
ところで昨日の完全犯罪の誤算で、マッキー議員の部屋でアンティークの椅子に座りながら、以前知り合いのご婦人の所で座って壊したとコロンボ警部が話されていました。このご婦人はアビゲイル ミッチェルのことなのでしょうか?死者のメッセージでは、壊しはしなかったものの相当ギコギコ音をたてていたのが印象的でしたので、もしやと思った次第です。
「祝砲の挽歌」「仮面の男」「復讐を抱いて眠れ」
そして「完全犯罪の誤算」どれもこれも、ホント面白くありません。
長年かけて積み上げてきた地位や名誉を一瞬で失うのに、
なぜ悲壮感が無いのか?。全く理解不能。
この犯人が反省しているならまだしも、その色は全くなし。
大根役者!。
状況証拠の積み上げは状況証拠に過ぎず、犯人は動揺すらしない。
結局、ガムの噛み痕という、それまでの状況証拠や流れとは脈絡のない
唐突な決め手にガッカリした。これは、ルーサン警部の犯罪で、
空砲の弾の指紋を証拠にした唐突な終わり方と同じでした。
マクグーハンのキャラですかね?、いつも全然動揺しませんね。
そのあたり、いつも面白くありません。
議員(共犯ではないが)を落とし味方に引き入れ犯人を落とすという、
殺人処方箋や大当たりの死、殺意の斬れ味などで行った反間の計を
使って追いつめて、ガムの噛み痕はオマケ程度にすれば良かった。
ガムの噛み痕は単発証拠である。しかし議員を犯人逮捕に関係づけると
いうのは、犯行動機の根底にある自己栄達と直接的に繋がるので、
唐突感は無くなるだろう。
タップおばさん、この作品のマクグーハン良いですね。
スタンさん、そうなんです!それが惜しいですね。
最後は思わず「えーっ!!!!」と声が出てしまいました(笑) コロンボ得意の去り際の質問を無効化してみせたり、普通の犯人と違ってアリバイの偽装を暴かれてもギブアップしなかったりと期待させといて、最後に歴代で一、二を争う凡ミスですからね。名犯人にして迷犯人と呼んでいいのではないでしょうか。
久米明さんの吹き替え>私も大好きです!
パトリック・マクグーハンの名演技と上質な演出が作品の質を高めています。
ところどころ印象的なシーンはあるものの、全体的に地味な感じ。
ただ、久米明さんの吹き替えは名人芸。
森さん、良かったですね~。
WATSON.Tさん、貴重なコメントありがとうございます。早速書店で取り寄せを頼んできました。デイアノステイーニは発売当初はあってもだんだん少なくなつてしまうので。これでコロンボ全部制覇となります!ぼろんこさんのコラムを読むと、こんなにコロンボファンがいる事に、何十年経つても色あせない凄いドラマなんだと思うし、同士にカンパーイ!です。
もし手っ取り早く第69話御覧になりたいのでしたらディアゴスティーニのファイルマガジン買ってはいかがでしょう。
ちょうど第69話出たばかりで入手しやすいと思います。
吹替はテレビ放送で使用されたものとBlu-rayボックス用の新吹替の2種類収録されています。
ぼろんこさん、早速初投稿にお返事ありがとうございます。69話はNHKでやってくれる事を待ってますね。コロンボおたくの私は、暇さえあれば繰り返し見てます。そうすると細かい事がいろいろみえてきます。ところで1番好きなのはどれですか?やはり初期の作品でしょうか。私は『構想の死角』『二枚のドガの絵』『黒のエチュード』なんか大好きです。それにしても、殺人現場でタバコなんて、今では考えられませんね。でも大好きでやめられませんわ!
森さまコメントありがとうございます。69話「虚飾のオープニング・ナイト」または「殺意のナイトクラブ」ですね。NHK BSでも再放送していました。私はケーブルテレビの契約もしているので、AXNミステリーでも見た気がします。DVDで見られるんじゃないかと…思います。私は持っていないのですが(笑)
コロンボの最後の作品ですので、ぜひ楽しんでください~。
コロンボを見る時はいつもこのコラムを読んでます。何しろ毎日見ても飽きないコロンボ…パトリックマクグーハンには参りますね。祝砲の挽歌から仮面の男、そしてこれ、三回とも別人のようで、びっくりさせてくれます!私は殆ど見たのですが第69話だけが手に入りません。どうしたら見られるのでしょうか?どなたか教えて下さい。
Mc(Mac)は~さんの息子という意味だったそうですね。この場合はグーハンの息子という感じが由来でしょうね。アイルランド語、スコットランド・ゲール語だということです。英語では~SONが有名で、ジャクソン、ジョンソン、ボブソン、ハリソン、アンダーソンなど、いっぱいあります!
マクグーハンという名前はアイリッシュですよね。
マクドナルドとか、Mcで始まる名前はアイリッシュでしょう。
屋根の上の牛さま。コメントありがとうございます。「食べかけたチーズ」ですね、確かに不用意です。「新コロンボ作品」の中では好きな方で、ま~多めにみちゃってます(笑)
一見(いちげん)さま。コメントありがとうございます。「FAX」の台詞はこの作品ですね~。技術の進歩は目覚ましいですね。いまや、メールやSNSが出来て、FAXはほとんど使わなくなりました。
この作品でしたでしょうか?
コロンボが「FAX」に驚いていたのは。
時代を感じさせられましたが、FAXってそんなに遅かったですかね。それでいて「ああ、ファクシミリ、それでFAX」などと納得していたのが逆に私を混乱させました。
カミさんが家庭用のコンピューターを使ってたのはすんなり受け入れられましたけど。
ぼろんこさんこんにちは、先日初投稿させていただいた者です。先ほど1回投稿したのですが、うまく行かなかったようで、ダブっていたら失礼。先日BSで放送されて、録画して観たのですが、初めて観た際にも思った疑問で、あれほどキレるフィンチが、現場に自分が食べかけたチーズを残していくものでしょうか?、どう思われますか、マクグーハンは祝砲の挽歌が印象的ですが、スリムになってますよね、それでは又。
ぼろんこさん、こんにちは、先日初投稿させていただいた者です。この作品先日BSで放送されて録画して見たのですが、確か初めて観た時も疑問に思った点で、あれほどキレるフィンチが、自分が食べかけたチーズを現場に残していくものでしょうか?どう思われますか、マクグーハンは「祝砲の挽歌」が印象的なんですが、スリムになってますよね、それでは又。
『ブレイブハート』ですね!カッコいいです。
「コロンボとラムフォードが執務室で1対1」、「仮面の男のラスト」の現語版、いつか絶対見ます!コロンボに登場するマクグーハンは、毎回違う顔を見せてくれて、魅力的ですよね~。
楽しいマクグーハン情報、ありがとうございました!
ちあみに、今夜は仕事で「半徹」でしたぁ。
レスありがとうございます。
実のところ子供の頃見た『祝砲の挽歌』でマクグーハンに出会ったのですが当時は名前まで分かりませんでした。その後中学校の映画観賞会で『ブレイブハート』を見た際に名前が分かって本当に嬉しく思いました。
マクグーハンの出演作では原語と吹き替えが違っている箇所が結構あります。『祝砲の挽歌』のコロンボとラムフォードが執務室で1対1になる場面や『仮面の男』のラストは1度原語で御覧になることをおすすめします。とりわけ前者は御存知と思いますがファンがぜひコロンボに聞きたい質問がラムフォードから飛び出しますから。
WATSON,Tさん、コメントありがとうございます。
私も今回、このブログでコロンボについて語ろうと思ったきっかけは、「パトリック・マクグーハン」でした。「祝砲の挽歌」と「完全犯罪の誤算」が特に好きです。
マクグーハンはアイリッシュですよね。劇中でアイリッシュ・ジョークは好みでない…という台詞があるのが、かえってユニークです。私は日本語吹き替えで見ていますが、「アクセントとセリフ回しは独特」なのですね!勉強になります~。
初めまして。楽しく拝見させて頂いてます。
私は「刑事コロンボ」でパトリック・マクグーハンに出会い、ファンになりました。
既にご存じとは思いますがマクグーハンはアイリッシュです。アイルランド人の両親のもとにニューヨークで生まれ、間もなく家族と一緒にアイルランドへ渡ってその後はイングランドで育ちました。
マクグーハンのアクセントとセリフ回しは独特でフォークのそれとのコントラストが際立ちます。この点が彼が複数回犯人役に起用された理由の一つです。
ピーター・フォークの自伝によれば『完全犯罪の誤算』の「決め手」は制作の数年前フォーク自身が医者の待合室で読んだ警察関係の雑誌に載っていた記事に基づくものだそうです。
『完全犯罪の誤算』の脚本に物足りなさを感じたフォークは雑誌記事を思い出し、これを盛り込めないかマクグーハンに意見を求めました。マクグーハンはフォークの提案に同意し自ら筆をとって脚本をリライト、現場と事務所の証拠を結び付ける「決め手」に仕立てたということです。フォークは文中でマクグーハンの才能を絶賛してます。
長々失礼しました。