46話「汚れた超能力」

Columbo Goes to the Guillotine
1989[第8シーズン 46話]

初期シリーズから一転、高インパクト重視な印象

超能力者、エリオット・ブレークは、かつてウガンダの刑務所で裏切られたマジシャンのマックス・ダイソンをダイソン自作のギロチン装置で殺害。
テーマ・殺害方法・解決シーンなどは、これまでの刑事コロンボシリーズと比較し、やり過ぎと思えるほど劇的です。これも、新シリーズのスタートを強烈に印象づけたい狙いでしょうか。

ピーター・フォークの日本語吹き替えは石田太郎さん

約10年の休暇(?)から復帰したコロンボ警部、日本語吹き替えは人気を博した小池朝雄さんから石田太郎さんにバトンタッチ。賛否両論あると思いますが、私にはそれほどの違和感も無く、馴染むことができました。

コロンボシリーズの醍醐味「心理戦」は健在

超能力者であれば、ダイソンがどのような心境で死に至ったか読み取れるであろうと相談を持ちかける警部。そこでブレークは「自殺であった」と示唆しますが、これがかえって自分への容疑を濃くしちゃってますね。発言の直後「自殺のはずがない」とコロンボ警部から一蹴されています。その理由を次々に見せられて、ブレークは一気にマズい立場に追いやられていました。

 
自殺でないと否定されたブレークは、事故だったと方針転換し、苦しい状況に拍車がかかります。コロンボ警部は「マイナスドライバーの矛盾」などにより「殺人」だと断定しながらも、ブレークに「自殺説」「事故説」を口にさせ、心理的に追い込んでいったのでしょう。

マックス・ダイソンは素敵だった

マックス・ダイソン(アンソニー・ザーブ)。は素敵でした。犯人のエリオット・ブレーク(アンソニー・アンドリュース)も悪くないのですが、42話「美食の報酬」のポール・ジェラードと似た印象で風格に欠けました。配役が逆でも面白かった?などと書いては失礼でしょうか。

アロヨとフリードライブ

ブレークのいかさまトリックを暴く時に使った地図は全ページ「アロヨとフリードライブ」だった。この「アロヨ」はロサンゼルス北東のパサデナ近くにある。しかし、例の地図とは地形が違う…気がします。→コロンボマップ
 

エンディングはユニークにまとめる

これは新シリーズの特長と言えるかも知れません。旧シリーズでは割と「スカッと決めておいて、コロンボ警部自身は少し後ろめたい表情をして止まる」パターンの方が多かった気がします。今回は特に「血なまぐさい」展開でしたので、最後だけは口元が緩むような終わり方にしたのでしょう。
 

エリオットブレイクの吹き替えは野沢那智さん

野沢那智さんは、8話「死の方程式」で犯人のロジャー・スタンフォードを演じて以来2度目の犯人役。私は少し演技が大袈裟かな…と感じてしまいますが、ブログゲストの方々などには好評です。
 
監督:レオ・ペン
脚本:ウィリアム・リード・ウッドフィールド
エリオット・ブレーク:アンソニー・アンドリュース(野沢那智)
マックス・ダイソン:アンソニー・ザーブ
 
加筆:2015年12月4日
 
加筆:2010年10月11日(2010年9月のBS2での再放送を見た後、書き直しています)
さらに2015年のBS-TBSの再放送を見て加筆しています。こうして、コツコツ続けています。
 

“46話「汚れた超能力」” への24件の返信

  1. 初めて観る新シリーズです。旧作と比べてしまうと、何か違う感が常につきまといました。
    相変わらず葉巻、よれよれコート、ドッグ、プジョーなどの小道具は継承しているし、ピーター・フォークが演じているのに、何故?

    やはり脚本でしょうか?全体的にストーリーの切れが悪く、ダラダラとした印象を受けました。昔のような豪華なお屋敷も見られず、犯人がより庶民的になっているような。あのセレブ感が結構好きだったのですが、時代もあるのかしら。

    序盤、コロンボがなかなか登場しなかったので途中で眠くなってきました。つまらない二時間もののサスペンス劇場を見ているような、錯覚さえ起こしました。

    でもこれは旧作があまりにも素晴らし過ぎたための過度な期待なのでしょうね。ピーター・フォーク氏を観るだけでも充分楽しめるので、これから1つ1つ新シリーズを観ていきたいと思います。

  2. はじめまして。先日CSにて字幕で観ました。自殺者心理にちょっと違和感がありました。同級生の母が自殺してまして、その同級生から聞いた話しでは死亡願望は前触れなく突然襲っくるようです。
    食事の支度もして、献立にも盛り付けにも気を遣っても、食事中に自殺願望に襲われたり、食べ始めるまでは機嫌が良かったりしても突然絶望したり。
    「これから自殺を考えている人が、生ハムなんて買いますかね」・・普通にあると思います。
    全て分かった上での揺さぶりとも取れなくもないですが、着眼点が稚拙な感じがしました。ちょっと脚本家さんの取材不足の感じがしました。

    1. 私も同感です。
      計画的に自殺する訳ではないと思われます。
      あのシーンは短絡的な推理で脚本に甘さを感じますよね。
      それと犯人役の日本語吹替もオーバーで雰囲気に合っていない気がしました。

  3. 酷評の多い新シリーズ開幕作、改めて見直しました。
    正直、ギロチン斬首という殺害方法は嫌いではありません。
    犯人エリオット・ブレイクの凄まじい殺意を表すのにこれ以上のものはなかったでしょう。
    射殺をやめてギロチン斬首に切り替えて復讐を果たしたことが完全犯罪の妨げとなったのもドラマチックです。
    ただ、脚本の悪さが多々あります。
    既にコメントしている方もいますが、
    ・超能力実験の際、ダイソンは「印をつける」ではなく、「点をうつ」と言わなければおかしい
    ・コロンボがブレイクに容疑を向ける瞬間がはっきりしない、弱い
    ・他者の協力なしに超能力を偽装できなかったブレイクが、ハル博士を切り捨ててこの先何ができたのか?
    という疑問が宙に浮いたまま
    ・最後のシーン、自身に危険が及ぶ可能性を残したまま罠を張るのは不自然。
    ・そして、その罠を張って証人なしにブレイクを逮捕するのもおかしい。外に警官を配置しておいたならともかく・・・
    という疑問がツラツラと。
    脚本って大事ですね。

  4.  BS-TBS2回目の放送中です。ギロチン奇術は「魔術師の幻想」で見ていた警部。見ていないのは脚本家?演出家?
     たまに『コロンボ』の前後に見てはいけない映画があります。「仮面の男」の前後に『裸の銃を持つ男』と『ポセイドン・アドベンチャー』を連チャンで観てはダメみたいだし、『OO7は二度死ぬ』と”THX1138″を「別れのワイン」の前に観てはいけない(いや、役者さんは上手いんですけれど)。当話の場合は『OO7/消されたライセンス』かな。アンソニー・ザーブが実写版『北斗の拳』に挑戦?
     あるインタヴューでキレた人を演じるのは容易いと語った野沢那智さん。当話でのお芝居は紳士的ですが脂ぎって野心が迸り、役柄には合っているけれど個人的に好みではない。「死の方程式」の軽い事夥しいお芝居から離れようとしているのかな。
     カードのマジックを見せる少年の声は坂本千夏(ちなつ、ではなくちか)さん。多くの人が知るこの声。『となりのトトロ』のメイちゃん!海外ドラマ『フルハウス』の続篇『フラーハウス』に同じ役で登板される事もニュースになりました。

  5. 最初に地図帳を開いたとき、あらかじめマークされているハズがされて
    なかった。まあ、ココで種明かしするワケにはいかないので単なる地図帳
    を映すしかないですね。私のように、こんなに重箱の隅をほじくり
    返されるとも想定してないでしょうからね。
    いつもだったら血を見ただけで恐れおののくコロンボだが、現場検証では
    そうも言ってられない。気合いを入れてやらないとね。いつもの恐れ
    おののきは本音もあるだろうが、コロンボの演技も多分に入っている。
    せっかく開きかけたエリオットの輝かしい未来を、コロンボは台無しに
    してしまった。でも、エリオットに二重スパイの判別など、出来るワケ
    ないしね。早かれ遅かれ、そうなるのは時間の問題だったね。
    最後、コロンボが言っているように、動機、ウソ少々、行方不明の拳銃の
    弾の件しか明確になってなく、決定的証拠はなかった。
    そこで自分の身をさらして、コロンボへの殺人未遂を決定的証拠にした
    かったのだ。だが、コロンボへの殺意が、そのままマックス殺害の証拠
    にはならないね。なぜなら、コロンボへの殺意は未来を台無しにされた
    エリオットとしては、マックスに関係なくあってもおかしくないからね。

  6. 昨日、bs-tbsで改めて見たんですが、やっぱり野沢那智さんの声はいいです。
    以前にコロンボに出ていた回はまだ若いなあと感じますが、今回の円熟した演技はとても好きです。
    野沢さんは他にもゴッドファーザーのマイケルコルレオーネ役なんかで有名ですよね。
    あの高いような低いような声。ダンディーなようなやらしいような声。大好きです。
    ブレークは確かに貫禄不足かもしれませんが、野沢さんの声がそれを補っていたような気がします。
    もちろん、石田太郎さんもいいです。実は最初の頃は声優さんが変わっていることにすら気づいていませんでした。
    吹き替えでは担当する役者さんも重要ですよね。

  7. マジックのトリックで、おかしな点が幾つもありますね。
    ・地図帳はページ数が多いはずで、いったいどのエリアの地図だろうか?。
     広域であれば、移動だけでも時間がかかるはずだが。
    ・全部同じページであらかじめマークをしているというが、
     マークの仕方は個人差があるはず。マークを描いた分量やページの中での
     だいたいの位置など、目隠しを外した後で、おかしいと思うのではないか。
    この終わり方はダメです。
    証拠が積み上げられないから、自分の身をさらしたというワケ??。
    美食の報酬の決め手に似ていますね。でも、コロンボを殺そうとした事は
    一つの殺人未遂であって、マジシャン殺しとどういう関連性があるん
    ですかね?。
    裁判では「コロンボに付きまとわれて人生をメチャクチャにされたので、
     殺意が芽生えました」「マジシャン殺しは関係ないです」
    と言えば良いだけです。

  8. スーパーでコンビーフとキャベツを買ったという話が出てきましたが、何をつくるつもりだったのか何故か気になりました。
    日本と違い、欧米のコンビーフは塩漬けの生の牛肉の塊だそうで、それとキャベツを煮込んだコンビーフアンドキャベジがアメリカのアイルランド料理の定番らしいです。
    もしかしたら、このコンビーフアンドキャベジをつくろうとしていたのかな?

  9. 旧シリーズと新シリーズでは、ピーター・フォークの演技の質が違う
    と、石田さんが語っています。
    真顔ですっとぼけたり、
    真顔で犯人に揺さぶりをかけるという旧シリーズのコロンボの表情とは違い、
    表情が穏やかになり、笑顔が増えた感じ。
    確かに違いますね。

  10. みるくさん、コメントありがとうございます。アンソニー・ザーブさん素敵な演技でしたね。もう1作くらいコロンボにも出て欲しかったです。

  11. アンソニー・ザーブ(マックス・タイソン役、最初にギロチンで殺される人)、素敵っ!最高っ!!
    高校時代、スパイ大作戦の悪役を見て以来の大ファンなんです。
    素敵なおじ様。
    あの胸に飛び込みたいっ!
    マジに昔、テレビ画面をカメラで撮って、自作プロマイドを作って持ち歩いてましたから。
    あの人の特集が有ると嬉しいなっ)^o^(

  12. 新シリーズ見ました!
    うーん、コロンボの声優さんは違和感ありましたけど、皆さんが仰っている様に、そこまでって感じでもなかったですね^^
    しかし、今回は強烈でしたねえ^^;
    最後のシーンも、もし犯人が素直にギロチンやってたら・・ ((((;゚;Д;゚;))))
    ゾッとしますが、まあ~コロンボの事でしょうから、どっちに転んでも大丈夫な仕掛けを
    していたと信じたいです(笑)
    あと、なぜそんなデンジャラスな方法をコロンボが取ったかは、殺人未遂の容疑連行が欲しかったんですね!そこまで考えていたとは・・
    しかし、暗い感じのシーンにあのマジック好きの子供たち、そしてマセた子供が妙に可愛らしかったです(笑)
    日本語吹き替えの方ですが、子供たち相手にマジックを見せようとする主人が、セリフで
    「~なんだな!」っていうシーンがあったんですが、変な言い方だったので
    笑ってしまいました(笑)
    コロンボの「~よこざんすか?」とかも同様に
    古き良き吹き替え(?)も大好きですし、とても郷愁やノスタルジックな想いを、感じました♪

  13. 石田太郎さんがご他界されましたか…。2013年9月21日(満69歳没)とのことです。まだお若かったのに…残念です。でも我々コロンボファンにとって、石田さんのお仕事は永遠に生き続けると思います。

  14. 新刑事コロンボでコロンボ警部の吹き替えをなさった石田太郎さんがお亡くなりになりましたね。
    心よりご冥福をお祈りします。
    天国でピーターフォークさん、小池朝雄さんとコロンボ談義に花を咲かせてください。

  15. ディアゴスティーニの新DVDシリーズであらためて見直しました。
    インチキ超能力者は、見破られるのが分かっているのになぜCIAに行ったのか。コロンボはなぜ自らギロチンにかかったのか。いままで何となく分からなかったんですが、前者は、ウガンダ刑務所の受刑者で脱獄者である経歴を捨てて、生まれ変わるため、後者は、決定的証拠に欠けるため、ブレイクをさんざん煽って、警察官(コロンボ)の殺人未遂で(別件)逮捕するため、だったことを確信しました。

  16. こねこ様、コメントありがとうございました。「新シリーズも悪くない」ですね。私も最近、そのように強く感じるようになってきました。当サイトのランキングで本作品に1票を加算しておきますね~。

  17.  先日BSで「汚れた超能力」を見ました。小池朝雄氏の吹き替えが大好きだったので、石田太郎氏はどうかなあと思いながら見ましたが、あまり抵抗なく聞けました。もともと石田氏は好きだったし、歳をとったコロンボなら、声が変わっていても良いかなと思いました。
     ブレーク氏、私はけっこう好きです。野沢那智氏の演技が素晴らしいし、アンドリュース氏は、最後コロンボの首がつながっているのを見た瞬間の驚愕の顔が良かった。
     全体的に暗くて重い画面とストーリーでしたが、見応えがあって楽しめました。手品好きの少年が可愛らしいし。
     新シリーズはこの作品しかまだ見ていませんが、コロンボさん、変わったなあと思います。以前に増して茶目っ気たっぷりになったし、渋くなったし、貫禄があります。最後のギロチンや、旗の飛び出る拳銃、ああいった行動、旧シリーズの彼はしなかったんじゃないですかね。
     以前のコロンボさん(彼自身だけでなく、画面の作りなども含めて)を懐かしむ気持ちもあります。しかし新シリーズも悪くないなと思いました。今後の放送が楽しみです。

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