- 「ぼろんこの傑作選」に選ばれています。
- マーク・ハルプリン「キャデラック・フリートウッド・エルドラド・コンバーチブル」
ギャンブル好きが命取り…ロス警察ハルプリン次長
財産目当てに妻を殺害するロス警察の上司マーク・ハルプリン次長のキャラクターが素晴らしい。殺人動機が弱いとも感じるが、夫婦仲は良くない状況が続いていたと思われます。しかしながら隣の2軒で連続殺人が起きれば、相当厳しく捜査されるのが予想される中で、よく夫人殺害という犯行に及んだと感心します。自分の現在の地位・名誉を全て失うだけの価値がある殺人だったということです。ズバリ財産目当てですね。
隣人のヒュー・コールドウェル

見どころが満載の作品

邦題は「けんりょくのぼけつ」?
読みの問題。「はかあな」ではなく「ぼけつ」が正解だと思われます。NHKのアナウンサーが番組紹介でそのように読んでいました。この作品はWikipedia「刑事コロンボ」の代表的な画像としても登場しています。
シロとクロを嗅ぎ分ける嗅覚
他の作品でも感じますが、コロンボ警部の嗅覚は凄いです。このお話の場合、まず疑うべきは夫のコールドウェル。次に連続窃盗犯も有力に思えます。しかし、コールドウェルは証言の些細な部分からシロと判定。連続窃盗犯も「窃盗」の容疑者を狭めつつ、殺人ではシロと判定し、本題の事件解決の協力者へと導きます。このような鋭い嗅覚が身に付けば、我々の仕事にも役立つと思うのですが…。
「チャンスを得た」は、大きな勘違い
ハルプリン次長が署内でコロンボから前科者のリストを見せてもらうシーン。思いがけず決定的に有利な情報を得て、濡れ衣工作を思いつくのですが、それもコロンボ警部の仕組んだ罠だという展開は素晴らしいですね。あくまでも次長の命令に従っているだけの行動に見せています。まかれた餌にまんまと食いつかせたわけです。
シリーズ中、最も爽快なラストシーンの一つ
前科者アーティに殺人の罪をなすりつけ、その仕上げ工作の最中に自分が真犯人だということを「自らの行動で証明」してしまう場面。罪を被せられそうになるアーティの自宅(実はコロンボの部屋)で、「あなたが奥さんを殺したんです」とコロンボ警部に告げられるまで、一所懸命に証拠品を探しているハルプリン次長の必死の形相は傑作です。警察権力に対して、一石を投じたと言わんばかりの爽快なラストシーンでした。
リチャード・カイリーのハルプリン次長

おそらくキャリア・エリートの設定で、現場バリバリのコロンボ警部の評判を良く知らなかったのでしょう。経験不足から、指紋の指摘に始まる失言を連発し、墓穴を掘ってしまいます。報告書を提出しろ!と、何度も催促するのも役人根性の表れで、笑えました。コロンボの「突っ込み」に、たじたじの様子が可愛く描かれています。
日本語版は北村和夫さん
北村和夫さんは俳優としてのお仕事がメインで、吹き替えは多くないようです。その中でも刑事コロンボではこの「権力の墓穴:リチャード・カイリー:ハルプリン次長」と「迷子の兵隊:ステファン・エリオット:パジェット将軍」を担当されました。
ヴァル・アヴェリー

妻のテルマ

ダフィ警部
高級住宅地「ベル・エア」地区
ベル・エア地区はハルプリン次長と友人ヒュー・コールドウェルらの家がある閑静な高級住宅街。コロンボ警部が「プジョー403」でバック運転していましたね。それに対しアーティの偽造アパートは、下町にあります。ロス市警からほど近く捜査しやすい‥という狙いもあったでしょうか。
野望の果てとの共通点
この「権力の墓穴」は20話の「野望の果て」と何か共通するテイストを感じます。その最大の理由は「音楽」でしょう。エピソードのテーマ曲とも呼べる「 不気味な雰囲気のホルンのメロディー」はとても印象的な音楽です。その他にもう1曲、隠し味の曲があります。ハルプリンとコードウェルが会うクラブのバーで流れるピアノ曲。これは「野望の果て」で夫人の誕生パーティで女性がピアノの生演奏をしている曲と同じ曲なんです。
クラブのマネージャー

クラブのバーテンダー
宝石商ウェクスラー

ウェクスラー宝石店の女性

ジャニスのボーイフレンド

ランドール刑事

ドイル刑事

マクマレイ検視官

アルマ・ベルトラン

バーニー・クビー

監督:ベン・ギャザラ
脚本:ピーター・S・フィッシャー
音楽:ディック・デ・ベネディクティス
マーク・ハルプリン:リチャード・カイリー(声:北村和夫)
ヒュー・コールドウェル:マイケル・マクガイア(声:山本勝)
アーティ・ジェサップ:ヴァル・アヴェリー(声:金井大)
ダフィ警部:ジョン・フィネガン
テルマ・ジェサップ:エレノア・ズィー
マーガレット・ハルプリン:ローズマリー・マーフィー(声:白坂道子)
ランドール刑事:ベン・モリノ(声:岡部政明)
ドイル刑事:ビクター・カンポス
マクマレイ検視官:ジョシュア・ブライアント
刑事:ロバート・バッキンガム
ウェクスラー:エリック・クリスマス(声:杉田俊也)
宝石店の女性:アーリーン・マーテル
チャーリー・ショープ:ジョン・カルビン
クラブのバーテンダー:ベン・フロマー
クラブの客:ダイアン・ターレイ・トラヴィス
クラブの客:コスモ・サルド
コールドウェル家のメイド:アルマ・ベルトラン
葬儀屋:バーニー・クビー
下町のバーテンダー:マイク・ラリー
加筆:2024年9月3日
私の過去のコメント中で、現在最も重要だと感じているポイントを中心に、各回をリテイク・コメントしています。
私は、脚本がピーター・S・フィッシャーの回になると、複雑に伏線が張り巡らされた「第三の終章」も含め、どれも一定水準以上で安心して観ていられます。どこか安定感があり、話の内容的にも好みの脚本家でした(本作でも、二人の犯人であるマーク・ハルプリン次長とヒュー・コールドウェルの関係が、同性愛に見えなくもないです)。
コロンボが借りた部屋のドアの鍵がやけに簡単にカードでこじ開けられる点(これもコロンボのトラップ?)など、いくつかの点は気になりましたが、些細なことです。
あれだけ大物を次々と逮捕してきたコロンボがなぜ出世できないのかは謎ですが、本作を観るとわかる気がします。上司にとっては、派閥に属さず、上下関係の礼儀も悪く、何ら忖度しない可愛げのない部下であり、反対に部下からは慕われる人物像の典型ですからね。あるいは、出世を固辞した代わりに捜査の腕が認められ、定年延長を許されたのかもしれません。現場が好きで、年を取ってもその好きな仕事を続けられるコロンボ、羨ましい限りです。
ところで、犯人のハルプリン次長役のリチャード・カイリーが、大昔に映画館で観たアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ原作の映画『星の王子さま』(1974年)で、パイロット役を演じていた俳優だとは、長い間気づきませんでした。ハルプリン次長とはまったく別人にしか見えませんから、俳優とは本当に大したものです。ミュージカル仕立ての映画で、さすが歌も上手い方でした。
2年ほど前、何十年かぶりに自宅でこの映画を鑑賞し、作品の懐かしさとともに、当時一緒に映画館で観てくれた独身時代の恋人のことを思い出し、一人こっそりと家族にバレないように泣きました。歳を重ねるごとに、『星の王子さま』の名言「大切なものは目に見えない」の重みを、ますます実感するようになりました。
仁科雅之様
(こちらに返信させてくださいませ。)
ご無沙汰しました!
例の?オペラについてのご高察、私には正直少し難しく、ワーグナーを今ちゃんと聴き始めてます。意外と?楽しいですが、やはり舞台で観てみたいです。トリスタンとイゾルデのテーマ?ってやはり秀逸ですね。犯罪の香りもするので、ロミオとジュリエットよりもコロンボに合いそうな気がしていて、出てきたら面白かっただろうなと…(カルメンも!)
>あれだけ大物を次々と逮捕してきたコロンボがなぜ出世できないのかは謎ですが、本作を観るとわかる気がします。上司にとっては、派閥に属さず、上下関係の礼儀も悪く、何ら忖度しない可愛げのない部下であり、反対に部下からは慕われる人物像の典型ですからね。あるいは、出世を固辞した代わりに捜査の腕が認められ、定年延長を許されたのかもしれません。現場が好きで、年を取ってもその好きな仕事を続けられるコロンボ、羨ましい限りです。
確かにそうですよね!
ところで>映画『星の王子さま』(1974年)で、パイロット役を演じていた俳優
これぜひ観てみたいです。情報ありがとうございます。
ところで今読んでいる小説「奇跡のタッチダウン」の中に、イタリア・パルマとオペラが出てきます。
特にオテロについてはとても詳しく出てくるので久々に観たくなりました。イタリアオペラについても仁科様のご高察をお聴きしたくなりました。コロンボにもイタリアとオペラが出てきたら面白かっただろうなあと思います…。
*名前を書く途中で投稿してしまいました。YUKIゆき(アイス)です。失礼しました。今後はただYUKIとさせていただきますね。よろしくお願いいたします。
YUKIゆき(アイス)様
考えてみれば、オベラの題材というものは「殺人事件」の宝庫ですね。
オペラはしばしば、人間の感情やドラマを極限まで高めるために「殺人事件」や「復讐劇」を題材にしています。嫉妬、裏切り、復讐、愛憎といった人間の本能的な感情を描くには、殺人事件のような極端な出来事が非常に効果的だからでしょうね。
オペラに登場する有名な「殺人事件」は、非常に多いですが、ちょっと思いつくだけでも、たとえば、以下のような有名な例がありますよね。
『トスカ』(プッチーニ)
トスカは愛する人を救うために権力者スカルピアを刺殺しますが、彼女自身も最後には悲劇的な結末を迎えます。
「ヴィッシ・ダルテ」という有名なアリアが含まれる、劇的なオペラですね。
『カルメン』(ビゼー)
ご存知の通り、自由奔放なヒロイン、カルメンが恋人ドン・ホセに刺されて命を落とす物語です。
情熱的な音楽とドラマが特徴で、最後のシーンは鳥肌が立つほど緊張感がありますよね。
『ドン・ジョヴァンニ』(モーツァルト)
ドン・ジョヴァンニ(スペインの伝説的なプレイボーイ)が貴族を殺害する場面から始まり、最終的に彼は自らも破滅の運命をたどります。
軽妙な音楽と重厚なドラマのバランスが見事ですね。
『リゴレット』(ヴェルディ)
ヒロインが父親リゴレットの復讐計画に巻き込まれ、悲劇的な死を遂げます。
代表的なアリア「女心の歌(ラ・ドンナ・エ・モービレ)」は誰もが一度は耳にしたことがある名曲ですね。
『マクベス』(ヴェルディ)
『オテロ』などと同じくシェイクスピアの悲劇を基にした作品で、権力欲に溺れる夫婦が次々と殺人を犯します。
オペラとしても非常にダークで、不気味な雰囲気が魅力ですね。『刑事コロンボ』第13話「ロンドンの傘」でもお馴染み。
>小説「奇跡のタッチダウン」
>コロンボにもイタリアとオペラが出てきたら面白かっただろうなあと思います…。
同小説に触発され、イタリアのアメフトを題材に、『刑事コロンボ』の、オペラ『オテロ』風味のいい加減な企画書を即興で考えてみました(笑)(未完成)。
仮タイトル『タッチダウンの悲劇:コロンボ、イタリアの事件簿』
背景
イタリアのフィレンツェで、アメフトチーム「フィレンツェ・ナイツ」のキャプテン、オテロが妻デズデモーナを絞殺する事件が発生します。オテロは妻の浮気を信じ込み、衝動的に殺害した後、状況を偽装して事故死のように見せかけます。偶然、フィレンツェを訪れていたコロンボは、地元警察に依頼され、真相を追います。
あらすじ
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第一幕: 衝動的な犯行
デズデモーナとオテロの間に激しい口論が発生。オテロとチームの強化方針で意見の合わない副キャプテンのイアーゴが巧妙に仕掛けた嘘により、オテロは妻が若手選手カッシオと浮気していると信じ込んでしまいます。
カッとなったオテロは、衝動的にデズデモーナを絞殺。その後、彼女をベッドに横たえ、枕を使って窒息死したように偽装します。
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第二幕: コロンボの捜査開始
コロンボは事件を「単なる事故」と考えない地元警察の助力要請を受け、捜査を開始。まず、状況の不自然さに気づきます。
・鍵となる観察ポイント:
1.デズデモーナの爪の下に微細な繊維が付着していたこと。
2.枕の位置が微妙にずれており、力が加わった跡があること。
3.オテロの態度が不自然に冷静すぎること。
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第三幕: オテロと関係者への聞き込み
コロンボは事件当夜の状況を丹念に聞き取りながら、細かい矛盾を探します。
・オテロ:
オテロは「妻が昼寝中に息が詰まった事故」と説明。コロンボは「あぁ、そういうのって滅多にないですけど、あり得る話ですねぇ」と一旦納得したフリをしますが、さらに質問を続けます。「で、そのときはあんた、どこに?」という細かい時間の流れを追求。
・イアーゴ:
コロンボはイアーゴがオテロの嫉妬心を煽ったことに気づきます。「あんた、なぜわざわざそんな話をしたんです?ただの噂話にしちゃ、あまりにも具体的すぎると思うんですよねぇ。」
・エミーリア:
デズデモーナの親友であるエミーリアの証言により、デズデモーナがカッシオに親切にしていただけで、浮気は事実無根だったことが判明。
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第四幕: オテロを追い詰める
コロンボは集めた証拠を元に、オテロの矛盾を追及します。
1.デズデモーナの爪の繊維:
「キャプテン、これね、奥さんの爪から出てきた繊維なんですけど…あんたのユニフォームと全く同じ素材なんですよねぇ。」
2.枕の位置:
「ほら、これなんですけどね。枕の跡が普通とは違うんですよ。押し込まれて動いた痕跡が残ってましてねぇ。」
3.イアーゴの証言:
コロンボはイアーゴの証言がオテロを心理的に追い詰めた原因だと理解しつつ、直接の犯人であるオテロに目を向けます。
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クライマックス: オテロの自白
コロンボはオテロにこう語ります。
「キャプテン、あんたはチームのリーダーで、誰よりも強い人だ。でもねぇ、強い人ほど時々、自分の感情に負けてしまうことがあるんですよ。」
この言葉に心が折れたオテロは、「彼女が僕を裏切ったと思ったんだ…でも、それが間違いだったなんて…」と自白。
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結末
オテロは逮捕され、デズデモーナの無実が証明されます。イアーゴも心理的操作の責任を問われ、チームを追放されます。
コロンボは事件解決後、フィレンツェの街並みを歩きながら「いやぁ、この国でも事件に巻き込まれるなんて…うちのカミさんが聞いたら呆れますよ」と独りごちます。
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コロンボのセリフ例
1.オテロに対して:
「いやぁ、キャプテン、私も昔、些細なことでカッとなったことがありましてねぇ。でも、そのあと気づくんです。あれが間違いだったって…あんたも、そんな気持ちじゃないですか?」
2.イアーゴへの皮肉:
「いやぁ、イアーゴさん、口が達者な人ってのは時々、言い過ぎちゃうもんですけどねぇ…あんた、何か隠してません?」
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※ 思いつきで推敲せず、急いでコメントしましたので、誤字、脱字等あったら、すみません。
30年近く前にビデオで見たという記録はあるものの、記憶にはほとんどなく、ほぼ初見でしたが、意外な犯人といい、コロンボのトリックといい噂通りの傑作ですね。
ダフィ警部が、お互い信頼している同僚という感じがしていていいです。やり取りからすると同格だと思うのですが、コロンボはあんな個室持ってなさそう(似合わなさそう)。小うるさい上司(次長ではない)、信頼できる同僚、個性的な部下が定番的に出てきても良かったのではないかと。そうでないのがコロンボの特徴の一つなので難しいところ。ダフィ警部は強盗課なので出番はあまり作れませんが。
ところで、不明だったのが、偽造ダイヤの指輪の意味。コロンボは「なんで盗られなかったんだろう」と疑問に思ったようですが、ダフィ警部も宝石商も泥棒もほぼ一目でガラスと見破っており、専門外のコロンボが分からなかったのは仕方ないとして終盤まで引っ張るネタでもないような。
あと、クライマックスで「108号の鍵を持ってこい」とあるのですが、ドアには「13」とあるし、英語字幕だと「 Bring the keys up, please」で「鍵束」とでも訳せて特に部屋番号は言ってない。翻訳ミス?
初めて投稿します。
今回はダフィ警部がコロンボとたくさん絡みがあって、楽しい回でした。
ハルプリン次長宅での事件現場の浴槽を調べている時、
コロンボ「やつらは 腹ぺこの野良猫と同じだよ。」
ダフィ警部「世の中 常識は通らなくなってるんだとさ。
野良猫も変わるさ。」
このやりとりがなんか刑事らしいものに聞こえてきます。
その後、コロンボがアーティと下町のバーでのやりとりで
アーティ「おれは シャムネコが無性に おっかねえ。
だが あの犯人は おれには そのシャムネコよか
おっかねえなあ。」
と、野良猫から見た裕福な家で飼われているシャムネコにかけてるんでしょうね。
元の英語が私のレベルでは、実際に野良猫、シャムネコと言っているのか
よくわからないので、もしこれが日本語訳の演出だったら当時の吹き替えは
とてもセンスがあるなと思いました。
あと、NHK BS4Kでの字幕ではダフィ警部の部屋にコロンボが来る直然のシーンで
(ドレイ)「フランキー・ベールの足取りを追ってみろ。」
(ランド)「はい。」
となっていて、これはNHKのミスかなあと思うのですが‥
直後、コロンボとダフィ警部が入っていく部屋の上にあるネームプレートには
(LT. PAUL DUFFY)とあるので、「ポール ダフィ」が氏名だと思われます。
時代も進み、ハイビジョンで尚且つ録画で一時停止までできる世の中。
こんなアラを探さなくてもとも思うのですが(笑)
おそらく幼稚園くらいの時から親と一緒に見てから40数年。
それでも刑事コロンボは今見ても、最高の海外ドラマだと思います。
原題 A Friend in Deed
他の人が書かれているように A friend in need is a friend indeedを意識したタイトルですが、in deed と二単語で書くと同じ行為をした人=共犯者の意味ですね。
コロンボが最後に容疑者の主犯に、あなたに利用された共犯者はいろいろしゃべると思いますよ、と言っているように indeed でなくなるでしょう。
私は一番これが好きです。権力の墓穴って邦題も好きですし、我が国の権力者たちにも教育ムービーとして見せてやれば良いななんて個人的には思います。
ところで、例の、ハルプリンが革靴のままでベッドに寝転がるシーン、窮屈そうだなあと思ったものですが、先日、アメリカでも家ではもう靴を履かなくなっているという記事が載っていました。ほんとなのでしょうかね。ご存じの方も多いと思いますが、ドイツでは家の中では基本ずっと靴は履いたままでしたが、ポーランドに移動したら靴は玄関で脱ぐようにそもそもなっていて、しかも室内履きがあったりしてアジアとヨーロッパの間というか、ほっとしたのでした。わたしもやはり靴は室内では脱ぐ派?です。
「靴のままベッドで寝転がる」で思い出しました。40年くらい前テキサスに留学してた時まずびっくりしたのがこれでした。自分には信じ難いことで目に入るのも嫌でしたが、寮のルームメイトも他室の女子も平気で「ちょっと寝」するのでした。そんなに勉強(授業)がきついのかな?と思いました。結婚して住んだ時も知人、親類はなぜ室内で靴を脱ぐ必要があるのかと理解できませんでした。(私の家では土足厳禁だったので。)その後カリフォルニアに越すと日系に限らずアジア系の家庭では脱いでる人が多いの知りました。今はコロナの影響もあり確かにアジア系以外でも靴脱ぐ派が多くなってると聞いてます。しかしながらこの話もワクチンと同じで、「ばい菌を持ち込まないからした方が良い」と公になってしまうと脱がない派が大騒ぎして政治問題にまで発展しそうで怖いです。今のアメリカってそんな感じですよね。
70年代ラバー様にまたいろいろ教えていただきました。貴重なお話と情報をありがとうございます!
私の家も親が玄関で靴を揃えろとこればかり言う人間でしたのでうるさいと思っていましたが室内で靴を履くというのはかなり嫌というか正直あり得ないという感じでした。実は海外でも自分は脱いでいます。コロンボは履いているのかな…
でも確かにワクチンもそうですけどいろいろなことで大騒ぎになりやすいご時世なのでしょうかね。
2021年製作のドキュメンタリー「The Last Movie Stars ポールとジョアン、名優夫婦の映画のような人生」を見まして。
何やら 感嘆のため息。
ポール・ニューマン(1925年)、ジョアン・ウッドワード(1930年)生まれなので
50年代以降の アメリカの歴史とリンクしながら出演作品、撮影裏話、彼らの私生活の出来事などが語られていきます。
この作品がユニークなのは 監督イーサン・ホーク(彼も才人ですねえ)が、 ポールが生前に親交のあった人たち(ロイ・ヒル、ルメットなど)にインタビューしたテープを元にした原稿を 今現在の名優たちに(ポール→ジョージ・クルーニー、ジョアン→ローラ・リニー)に読んでもらって構成しているところです。
さらに イーサン が仲間(?)に呼び掛けたのか 様々な俳優とニューマン夫妻の遺族がスカイプ出演して進行していきます。
熱く語るイーサンの背後には犬が気持ちよさそうに寝てるし、サム・ロックウェルは髪の寝癖姿が可愛いらしい。普通の人じゃん!
ポールとジョアンの若い頃はアクターズスタジオから始まるので、コロンボ名優(ジュリー・ハリス、リップ・トーンなど)もチラリと映しだされたり。
ポールが「リップみたいな俳優になりたい」なんてコメントもあって、すごい人だったみたいですね。
エデンの東のスクリーンテストに ポール、ジョアン別々に受けてる貴重な映像など
も出てきて、やはりため息。
ジョアンが名優とされてる(ポールは彼女の方が才能あると思っていたらしい)
のは知っていましたが、新・動く標的でし
か見たことがなく(後認識)、夫妻は16本
も共演していたんですね。
息子さんが薬で亡くなっている・・ことから 慈善事業に本格的に取り組んで
いますが
ポール自身が アルコール依存症だったとのことです。
スティングで フッカー(レッドフォード)がゴンドーフ(ニューマン)に最初に会うシーン、
ぐでんぐでんで ヨレヨレですが 、仕事の合間はあんな感じだったらしいです。
ラストのタキシード姿のカッコ良さが際立つわけですが。
ジョアンのTV映画「愛を覚えていますか」(1985)にリチャード・カイリーが夫役で出てくる映像が流れたので 「権力~」のコーナに書きました。
ハルプリン次長と正反対の アルツマイマーに苦しむ妻を支える夫役のようでした。
ポールは監督としても才能を示していて
「我が緑の大地」(ヘンリー・フォンダ、リー・レミック)ベスト100に入れてもいいような作品です。未見ですが ジョアン主演を監督した作品で2人ともカンヌで賞をもらったりも。
なんというか いつにもまして ダラダラ文しか書けませんが
夫妻最後の共演作品を見ると 老齢になったお二方とも 優雅で。
華やかだけでない、 苦しみも乗り越えて
、でも出来事に真摯に取り組んで生きてきたんだろうな、と思われます。
ポールが立ち上げた「The hole in the wall gang 」という子供たち支援する施設の名前ですが、「明日に向かって撃て!」の2人が北米で荒らしていた時のグループ名です。
レッドフォードも自分の当たり役「サンダンス」を ユタのスキーリソート地に付け、映画人材の育成機関を作り、映画祭で有名に
したくらいですから
2人とも あの作品には格別の思い入れがあるのでしょう。
また観たくなってしまいました。
ジョアンは現在93才ですが2007年からアルツハイマーを発症していらっしゃるそうです。
30年生まれだとシーナ・ローランズ、イース
トウッドがおられますが
クリントには、まだ 撮ってほしいのですが・・
「ポールとジョアン」はUNext独占らしいのですが オススメいたします。
ポール作品では ブッチ、ゴンドーフ以外だと「ノーバディズ・フール」も良かったですね。
原題のA Friend in Deedの、元のことわざ、
“ A friend in need is a friend indeed. ”
(まさかの時の友こそ真の友)
は、現在の国際関係についてのニュースでも、じつに頻繁に耳にしますね。米英だけではなく、世界各地に似たことわざがあるようです。
たとえば、国際報道によると、トルコとシリア合計の死者数2万人超にも達するのではないかと危惧されている今回の大地震に見舞われたトルコに、インドが救援物資輸送の最初のチームを派遣した直後、トルコのインド駐在大使であるフラト・スネル は、ニューデリーを「dost」(友)と呼び、「dosti」(友情) に関するトルコのことわざを共有したそうです。
以下、私が今朝確認した、トルコのインド駐在大使、フラト・スネル(Firat Sunel)の直近(11時間前)のtweetより、直接引用します。
“Dost” is a common word in Turkish and Hindi… We have a Turkish proverb: “Dost kara günde belli olur” (a friend in need is a friend indeed).
Thank you very much
<「Dost」はトルコ語とヒンディー語でよく使われる言葉です・・・トルコのことわざに”Dost kara günde belli olur” (a friend in need is a friend indeed.)があります (まさかの時の友こそ真の友)。
どうもありがとうございます。>