- ハッサン・サラー「キャデラック・フリートウッド75」
- ロッホマン・ハビブ「ダッジ・ポラーラ」
大きなスケールで描かれる刑事ドラマ・コロンボは、作品としての完成度が低く感じられるものが多いが、この「ハッサン・サラーの反逆」は好きな作品です。邦題が少々残念ですが、印象に残るタイトルと言えます。直訳は「免責の事例」で、最後に外交官特権を放棄するというエンディングをさしています。
ヘクター・エリゾンド
かなりの悪人…ハッサン・サラーという男
背景の説明で、犯人のハッサン・サラーとライバルのユセフ警備隊長との関係が見えづらい(過激派と通じていたらしいが)ことが少し残念な気がしますが、このハッサン・サラーなる総領事代理、お国のためを第一と考えているように映りますが、実はそれよりも権力を掌握したい野望の方が遥かに上回る悪人と言えます。
ユーモラスなシーン
今回は事件が発覚する前にコロンボ警部が登場。偉い人の集まる重要会議に「コリモ部長との人違い」で呼ばれたという面白い設定。サラーの服の裾を踏んで、いきなり「間抜けさ」を披露しているところが絶妙でした。その後もう一回踏んづけてます。
損と得が逆転して、爽快なラスト
このお話の結末は、かなり大胆な発想によるもので、「損得の逆転」を上手く利用しました。単にスケールの大きな作品であるだけでなく、その壮大さを利用した結末でもあり私は高く評価しました。エンディングでコロンボ警部にお茶を振る舞うサラー。コロンボが「人間あきらめが肝心だ」と完全敗北を認め、サラーを油断させます。しかも、お互いを尊敬しあえる関係を作ろうとしているようにも見えます。
理解者である国王の協力も得て
ロッホマン・ハビブはサル・ミネオ
オーガスト部長が本領発揮!
優しい女性秘書
この時は35歳だと思われますが、20代のように若く見えます。また、クセーニャ・グラチョスは後に、ブリオニ・ファレルと改名したようです。
領事館のおじさん
検死官はハーヴェイ・ゴールド
オルテガ警部
国務省のお役人モーガン
やけに目立つカメラマン
デモ隊の男性
もう一人のデモ隊の男性
客貧夫妻
総領事館の厨房で、小さな発見
監督:テッド・ポスト
脚本:ルー・シャウ
ハッサン・サラー:ヘクター・エリゾンド(声:井上孝雄)
ロッホマン・ハビブ:サル・ミネオ(声:宗近晴見)
スアリ国王(アームド・カマロ):バリー・ロビンス(声:坂部文昭)
ユセフ・アラファ警備隊長:アンドレ・ローレンス
秘書:クセーニャ・グラチョス(ブリオニ・ファレル)(声:三浦真弓)
オーガスト部長:ビル・ザッカート
本部長:ケネス・トビー(声:松下達雄)
国務省モーガン:ディック・ディンマン
検死官(アンダーソン):ハーヴェイ・ゴールド(声:野本礼三)
オルテガ警部:ジェイ・バレラ
デモ隊員:ジェフ・ゴールドブラム
デモ隊員:バート・ブレイヴァーマン
写真係:マイク・ラリー
領事館員クラ:ジョージ・スカフ
領事館員ハキム:ネイト・エスフォルムズ
領事館員警備員:ジョージ・サワヤ
領事館員警備員:ニック・ペレグリーノ
国王訪問警備班の部長の一人:ゲーリー・ライト
総領事館のコック:ベン・フロマー
客貧夫妻:アーサー・ワン、ノエル・トイ
パーティ客:レオダ・リチャーズ
加筆:2024年9月4日