51話「だまされたコロンボ」

Columbo Cries Wolf / 1989

邦題「だまされたコロンボ」は、てんでイケません

「だまされたコロンボ」という邦題が残念。原題は「Columbo Cries Wolf」で「狼少年コロンボ」といったところ。それでも残念。「コロンボ」がタイトルになるようではね~、少し物足りませんね。

バチェラーズ・ワールド

有名雑誌「バチェラーズ・ワールド」の共同経営者が仕組んだが失踪劇が実は狂言で、コロンボが騙されてしまいます。前半で容疑者となるスターカメラマン「ショーン・ブラントリー」は自信満々で憎らしい程ですが、実はもう一人の経営者ダイアン・ハンターに手玉に取られ、結局彼女を本当に殺してしまいます。

ダイアン・ハンターはディードル・ホール

ディードル・ホール共犯で被害者のダイアン役:ディードル・ホールは今回のテーマ「雑誌モデル業界」らしく美しい女性でした。この女優さん、23話「愛情の計算」のちょい役「研究所の受付嬢」役で出演しています。セリフも大写しもないのですが、なぜかクレジットされています。彼女は1947年生まれでこの時が27歳。本作が42歳となり若くて美しいですね!

イアン・ブキャナンは印象的

イアン・ブキャナン犯人ショーン・ブラントリー役のイアン・ブキャナン(声:中尾隆聖さんはテレビ版「あしのジョー2」のカーロス・リベラ)は小憎らしい役を好演しています。ゲストスターの存在感が微妙な新シリーズの中では、かなり良い感じでした。イアンは1957年生まれの32歳でディードルとは歳の差10歳もあるんですね。

外見の美醜がクローズアップされた作品

レベッカ・スターブモデル役のレベッカ・スターブも美しく描かれていました。グラビアモデルたちがコロンボ警部を、まるで汚いものを見るように見下していた様子も興味深いです。やはり外見に自信がある人間はそうでない人間を馬鹿にしているのでしょうか。ちなみにレベッカは1961年生まれの28歳でした。

コスナー役はマーク・マーゴリス

マーク・マーゴリス運転手コスナー役のマーク・マーゴリスは、カッコ良かったです。この作品、新シリーズの中ではキャストが良かった気がしますね。

カメラマンという職業としては、イマイチ

私はこのように外見の美しさをテーマにした作品は、あまり好きではありません。今回は犯人がスチールカメラマンだったのですが、彼の職業そのものにはスポットは当たりませんでした。むしろ、モデル業界の華やかさが前面に出ていましたね。同じ成功者でも、その道の一流としての主人公の方が魅力は上回る気がしています。

クレーマー刑事が登場か!

ブルース・カービー記者会見の場面で、クレーマー刑事「ブルース・カービー」が出演しています。最後にお目にかかった37話「さらば提督」から早13年ですが、若々しいですね!ノンクレジットで、クレーマー刑事だとは断言できませんが、そう思っても良いでしょう。

大出世?いや、別人?

ジョン・フィネガンさらには、コロンボシリーズの名脇役として有名な「ジョン・フィネガン」が、ロス警察の本部長として登場。これは「ダフィ警部」が出世したとは言い難いですが。(笑)

名前だけ再登場、こっちは本当に出世してた?

ダーク刑事部長13話「ロンドンの傘」で登場した、ロンドン警視庁の「ダーク刑事部長」が名前だけ再登場しています。部長から局長に(出世諸説あり)してます!この作品を見て「ロンドンの傘」を見ていない人は少ないと思いますが、念のために説明しました。

「パイルD-3の壁」よ、もう一度。

後半の展開はスピーディで、ひょっとしたらこの後半だけでも十分作品ができた気もしますが、9話「パイルD-3の壁」の焼き直し的にも見えます。コロンボ作品中、最も長く感じるものの一つでした。成功者が保身のために人を殺すという、コロンボ作品の原点みたいな部分は好きです。

哀愁を感じるエンディング

GOTCHAそれでも、エンディングはカッコ良いですね。ピタっと決まった印象です。「GOTCHA」は「ガッチャ」と発音し「捕まえた!」みたいに使われる口語表現。一説によると「ガッチャマン」の語源でもあると言います。(他の説もあります)

監督:ダリル・デューク
脚本:ウィリアム・リード・ウッドフィールド

ショーン・ブラントリー:イアン・ブキャナン(声:中尾隆聖)
ダイアン・ハンター:ディードル・ホール(声:翠準子)
ティナ:レベッカ・スターブ
コスナー:マーク・マーゴリス(声:田中康郎)
サー・ハリー・マシューズ:アラン・スカーフェ(声:阪脩)
クレーマー刑事:ブルース・カービー
本部長:ジョン・フィネガン

加筆:2022年9月4日

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