ちょっと難あり?まあまあの佳作。

まあまあ良い作品なんですが…。

良く出来たものを秀作と考えるとそれ以下のものですが、決して嫌いな作品ではありません。

8話「死の方程式」
賛否両論?の作品かもしれません。この作品を一番好きだと言う人もいます。ぼろんこが重んじる「犯人のキャラクター」が、ここでは裏目に出ています。意味のない「はしゃぎ笑い」が多く、淡々と展開してゆくのが好みの人にとってはうるさい作品と感じてしまいます。

17話「二つの顔」
双子の兄弟が容疑者で、どっちが真犯人か?という、有りそうで無さそうなテーマが残念。犯人の兄弟デクスターとノーマンも、どっちが真面目でどっちが不真面目なのか?よく分からなかったですが、どっちもキャラクターが弱かった気がします。俳優陣はとても良かったです!

22話「第三の終章」
シリーズ中、唯一この作品だけ、殺害犯に殺し屋を雇っています。それはNG!「犯罪の素人」が完全犯罪を目論まなければ、刑事コロンボでなくなっちゃう。

30話「ビデオテープの証言」
当時のハイテクとして、防犯カメラを登場させていますが、その解像度からみても、証拠の特定が可能なのかが大疑問。しかも現代では「防犯ビデオに証拠が映っていた」のでは、感動しませんよね。これは仕方ない。

31話「5時30分の目撃者」
目撃者を取り違えるというラストシーンは面白いものですが、テーマに催眠術を用いたことが、ぼろんこ美学にはひっかかります。また、真に愛人のために殺害に至ったとは思えず、不毛の殺人事件と感じさせました。

34話「仮面の男」
CIAの大物スパイ(オペレーター)が、遊園地で密会し、記念写真をバチバチ撮られているということがまずかったですね。それ以外は大好きです。中国のオリンピック不参加のラジオニュースが決め手になっただけに、惜しいエピソードでした。

35話「闘牛士の栄光」
メキシコロケで展開する大きなスケールの作品。プライベートな海外旅行で訪れた地で、事件解決するコロンボ警部…というのが、ぼろんこ的には「出来過ぎ」。旅行中に仕事を始めた警部に、かみさんはカンカンに怒っていると思われます。この作品が大好きだという人がいても当然だと言えるほど、よい雰囲気ももっています。

39話「黄金のバックル」
作品として良い味を持っているし、犯人役のジョイス・ヴァン・パタンも良かったのですが、殺害トリックの「電話での狂言」が無茶すぎます。過去に遡るストーリー展開も、悩ましいです。

51話「だまされたコロンボ」
9話「パイルD-3の壁」を焼き直したような作品で、それなりに興味深いものでした。犯人たちに振り回されるコロンボ警部を見ることができます。新シリーズ中では「正統派」の一つかもしれませんね。

54話「華麗なる罠」
犯人がその職業におけるプロフェッショナルで、それをテーマとしてエピソードが成り立っている…のが理想なのですが。この作品では、犯人がギャンブル狂でお馬鹿ちゃんということで減点しました。

57話「犯罪警報」
新シリーズですが、旧作のテイストを感じさせる作品です。とても好感度が高いのですが、吸い殻の矛盾は素人でも見破れるもので、とても惜しいですね。またバド・クラークを殺したところで、いつかはばれる前歴だったとも思えます。

61話「死者のギャンブル」
発想は面白いものですが、同日に二人の容疑者がビッグ・フレッドを殺害しようとしたというのが、何とも滅茶な設定でした。それでも新シリーズの中では比較的楽しめる作品です。

63話「4時02分の銃声」
犯行の幼稚さはシリーズ中、最低に近いのですが、何と言っても犯人で政治評論家のフィールディング・チェイスの存在感が強烈で、佳作の仲間入りです。「コロンボを殺してしまえ」と思っちゃった犯人は他にもいますが、今回が最高の演出だったと言えるでしょう。

66話「殺意の斬れ味」
共犯者を仲間割れさせて事件を解決するという、新しい手法は見事。でも、犯人たちが非常に幼稚で、名作とはとても呼べない雰囲気を作ってしまっています。それでも可愛い作品とも呼べる気がして、それなりに好きです。

加筆:2021年2月27日

▼異色作選へ続く

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