17話「二つの顔」のクリフォード・パリス邸、34話「仮面の男」のネルソン・ブレナー邸、38話「ルーサン警部の犯罪」のウォード・ファウラー邸は同じ家です。
アーチ状の玄関扉は白いアール・ヌーヴォー調の装飾が施されています。そしてリビングにもアーチ状の巨大な暖炉があります。クリフォード・パリス邸ではペックさんが玄関の開け閉めをするシーンが印象的ですね。ネルソン・ブレナー邸では自慢の絵画やステレオセットを拝見できました。
その後、ウォード・ファウラー邸になりますと、玄関扉が頑丈な木製にリフォームされていました。スイッチボックスを見ると同じ場所だとわかりますね。リフォームは防犯上の理由でしょうか?劇中で鍵が厳重になった様子が描かれています。
さらに以前から感じている素朴な疑問ですが、『刑事コロンボ』で、犯人の邸宅設定の室内のシーンは、実際の豪邸の室内を使用したロケと、外観だけを実在の豪邸を映し室内はスタジオセットでの撮影で済ませる方法と、どちらが多かったのでしょうね。
見分けるのは、一部の回を除き中々困難です。
この豪邸にも憧れますねえ。
素朴な疑問。
冬温暖なロサンゼルスでも、こんなに大きな暖炉が必要なのですね。
ということは、ロサンゼルスの冬は沖縄よりも寒くなるということですか。
21世紀に入って全世界的に気候は変わっていますが、コロンボの時代も含め20世紀末まで南カリフォルニアで暖房はたまに夜間冷えることあっても滅多に入れなかったです。住んでいたタウンハウス(二軒長屋みたいなもの)でも暖炉はあってクリスマスとか冬場は雰囲気を味わうため使用しました。豪邸の暖炉も家具、装飾品のひとつとして雰囲気を楽しむための必需品です。暖房のためのものではなかったと思います。
70年代ラバー 様
南カリフォルニアの冬場の気温についてご教示くださり、ありがとうございます。
当然ですが、実際に現地で暮らしたことがある方のお話には、とても説得力があり勉強になります。
個人的に漠然とした印象ですが、サスペンスやミステリーものの映像作品では、温暖な雰囲気に傾き過ぎず、適度な冷気を含んだ演出を混ぜると効果的だと感じております。
その意味で、ご指摘の装飾用の暖炉は、コロンボのレインコートのように、寒い空気のムードづくりに一役買っているのかも知れませんね(笑
>南カリフォルニアで暖房はたまに夜間冷えることあっても滅多に入れなかったです。
54話「華麗なる罠」(1990年4月28日 米初放映)で、歯科医である犯人の自宅にて、アンジェロドライブの豪邸の暖炉ほど巨大ではありませんが、薪が赤々と燃えているオシャレな暖炉をバックに犯人とその妻が会話しているシーンがありました。
南カリフォルニアでも、たまに夜間冷えることあったら、暖炉に火を入れることもあるんだなと、改めて知った次第です。
同じ脚本を元にした、『署長マクミラン』39話”Affair of the Heart”(1977 年 3 月 20 日 米初放映)でも、マクミランの自宅に、燃え盛る比較的大きな暖炉があり、その暖炉のムードのおかげもあってか、妻を亡くしたマクミランが、恋人といい雰囲気になりかけていました(こちらはサンフランシスコが舞台だから、冬はロサンゼルスより寒いとすれば、より納得できます)。
54話「華麗なる罠」のほうも、再度確認してみたら、あの暖炉は、暖房としてよりも、冷めた夫婦関係を少しでも改善するムード作りのためのような気がしてきました。