Publish or Perish / 1974
- 犯人役ゲストスター「ジャック・キャシディ」特集記事。
- 女優「マリエット・ハートレイ」の出演作品。
- ライリー・グリーンリーフ「キャデラック・ドゥビル・コンバーチブル」
2022年の加筆
出版社社長のライリー・グリーンリーフが、契約がもつれたことを恨み、お抱えの売れっ子小説家マロリーを殺害します。この殺害計画に「殺し屋」を雇ったというのはシリーズ中、唯一で、ぼろんこの好みではなく、推薦作から漏れています(*)。ただし、本作を推すファンも多いようで、奥が深そうです。
ガッチリしたアリバイを主張しなかったグリーンリーフ
実行犯はエディ・ケーンなので、もともとアリバイは完璧なはず。しかしグリーンリーフはその夜泥酔していたため、アリバイを主張できない。鍵が殺人現場に落ちていたり、凶器の拳銃もビル内で見つかり、彼のものであったり。あたかもグリーンリーフが犯人であるかのように、証拠がぼろぼろ出てきます。
見逃しがちな些細なシーンに、凄さが隠されている…
殺人現場の初期捜査で、コロンボ警部がコーヒーやベティ・デイヴィスの映画の話をしながら「カギが合わない」ことを発見する場面。殺人とは無関係の話に気をとられるとポイントを逃します。この時コロンボ警部の話相手になる警備員は、テッド・ゲーリング。
犯人を捕らえる罠工作
ここを見逃すな!という場面はその後、先述した通りグリーンリーフへの疑惑を抱くコロンボが、「ブラックさんのカギ屋に立ち寄っているシーン」数秒のカットで、ウインドウ看板の文字を見なければ、単に「道を尋ねている」くらいにしか気に止めないのですが、このとき既に「グリーンリーフがカギに対する疑惑を解消するために、動く可能性がある」と睨み、細工(カギの交換を発注)をしているのです!
濡れ衣作戦が命取り
エディ・ケーンに全ての罪をなすり付けて、グリーンリーフの作戦は成功するはずだった。マロリーの新作のアイデアが、エディ・ケーンによる持ち込みであったとか、その件で揉め事に発展したとか。凶暴性も含め、彼の犯行動機まで結びつけている。しかし結末は、エディ・ケーンが持っているはずのないマロリーの鍵、そして彼には書けないはずの梗概(あらすじ)が決め手となりました。
原題は「出版か死か(Publish or Perish)」
「第三の終章」という邦題が少し損しているでしょうか?この第三は何を表しているのでしょう。「終章」という言葉も本編には出てこないし。「梗概(こうがい)」を邦題に含めて欲しかった願望があります。例えば‥「盗まれた梗概」とか、笑っちゃいます?殺し屋を雇った(*)ことがマイナスポイントとしなければ、格好良い作品だと言えるかも知れませんんね。
グリーンリーフの悪態が炸裂!
コロンボ作品の中でもスピルバーグ監督が手がけたとして有名な3話「構想の死角」に続き、ジャック・キャシディが犯人役ライリー・グリーンリーフとして再登板。前作以上とも言える圧倒的な存在感です。特に第一殺人のアリバイ工作のために、バーで管を巻くシーンでの台詞「臭せ~店だ。お前もこの店もドブの臭いがする」は、絶好調でした!でも、泥酔し車をぶつけた相手のご婦人に「そんな顔じゃ、整形手術をした方が良いよ」は、言い過ぎ!ドラマの中の台詞としては節度を欠いています。
ジョン・デイビス・チャンドラーのパワー
第二殺人で被害者となる共犯のエディ・ケーン(ジョン・デイビス・チャンドラー)のキャラは強烈。数々の映画作品に出演されている俳優さんのようです。この「第三の終章」では、ジャック・キャシディ以外のすべての出演俳優を吹き飛ばすパワーを感じました。
エディ・ケーンは橋爪功さん
そのエディ・ケーンの日本語吹き替えは橋爪功さん。日本のミステリードラマなどで数多く刑事役を演じています。(本作とは関係ないけど)
人間コロンボを垣間見るシーン
本筋とは関係がありませんが、高級レストラン「チェイソンズ」でのシーン。おんぼろカーでレストランに到着した時、駐車係(ロッキー・フレール)に「あのクルマは盗まれないから大丈夫」と移動サービスを拒否されていました。
高額なチリを注文してしまう
大好物のチリを注文する場面ではウエイター(モーリス・マルサック)に、メニューに無いチリを無理矢理注文し、さらにケチャップや塩を要求(自分の味にこだわる姿勢?)したりして笑えます。支払い時に高額な請求をされ笑いを誘います。乱暴に計算しますと、チリが6ドルで1800円、追加請求のアイスティが75セントで225円となり、アイスティの方は高級レストランにしては、極端に安い?のかもね(笑)
気になる女優「マリエット・ハートレイ」
ニール出版の秘書アイリーン役のマリエット・ハートレイは41話「死者のメッセージ」でも犯人アビゲイル・ミッチェルの秘書ベロニカを演じています。見た瞬間に目が止まるような不思議な魅力のある女優さんです。
同じマンションに住んでいる?
ところでアイリーンと11話「悪の温室」のグロリア・ウエストのマンションは同じ外観です。二人がご近所さんであることは間違い無し。
大草原の小さな家「父さんの秘密」
大草原の小さな家のシーズン2・19話「父さんの秘密」(1976年)。魅力的な未亡人「エリザベス・サーモンド」役でマリエット・ハートレイを見ることができます。美しく優しい女性として描かれています。
宇宙大作戦(スタートレック)
またマリエット・ハートレイは、宇宙大作戦(スタートレック)の「タイムマシンの危機」の回のザラベス役で出演しています。あのスポックが彼女に恋愛感情を抱くエピソードです。1969年放送で、彼女が29歳の時です。
アラン・マロリー役は本物の小説家
アラン・マロリーを演じたミッキー・スピレインは、ハードボイルド探偵小説「マイク・ハマー」シリーズで知られる有名な小説家です。
ジェフリン・ニール
ニール出版の社長ジェフリン・ニールは俳優:ジャックス・オーブション。そして日本語吹き替えは、アニメ「ルパン三世」の次元大介や、俳優ジェームズ・コバーンの吹き替えとして知られる「小林清志」さん。58話影なき殺人者のヒュー・クライトン(ダブニー・コールマン)も担当されました。
スイーニー刑事
第一殺人の現場検証で登場するスイーニー刑事は俳優:ルー・パルター。「スイーニー、そっちなんかあった?」「ないっすね、出るのは埃ばっかり。」こういうマリオ風のキャラクターはぼろんこ好みです、名前も可愛いし(笑)
弁護士のチェイス
弁護士のデイビッド・チェイスを演じたのは、俳優アラン・ファッジ。気付きにくいのですが、この人は46話「汚れた超能力」に登場するCIAのハロー氏と同一人物。さらには56話「殺人講義」の犯人クーパー・レッドマンの父親。
コロンボ警部持参の魔法瓶
前半のマロリーさんの殺害現場で、冷めたコーヒーをもらう魔法瓶は、カップが赤くて、本体がアルミ色です。これはマロリーさんのために毎晩用意された魔法瓶なのに、12話「アリバイのダイヤル」でコロンボ警部が持参した魔法瓶と同じ!!
それなのに少し後のシーン、ロス市警の取調室でグリーンリーフにコーヒーをすすめる時の魔法瓶は、コロンボ警部の私物っぽいのに「赤くて黒のダイヤ模様の魔法瓶」、これは24話「白鳥の歌」でトミー・ブラウンがセスナに持ち込むバルビタール入りコーヒーの魔法瓶と「同じ!。
監督:ロバート・バトラー
脚本:ピーター・S・フィッシャー
ライリー・グリーンリーフ:ジャック・キャシディ(声:田口計)
エディ・ケーン:ジョン・デイビス・チャンドラー(声:橋爪功)
アイリーン・マクリー:マリエット・ハートレイ(声:公卿敬子)
ジェフリン・ニール(出版社社長):ジャックス・オーブション(声:小林清志)
アラン・マロリー:ミッキー・スピレイン
デビッド・チェイス(弁護士):アラン・ファッジ
スイーニー刑事:ルー・パルター
ヤング刑事:ポール・シェーナー
警備員:テッド・ゲーリング
ウォルパート:ジャック・ベンダー
鍵屋のブラック:ジョージ・ブレンリン
駐車係:ロッキー・フレール
ウエイター:モーリス・マルサック
バーテンダー:マイク・ラリー
加筆:2024年8月29日
私の過去のコメント中で、現在最も重要だと感じているポイントを中心に、各回をリテイク・コメントしています。
コロンボ「・・・『サイゴンへ60マイル』という題の小説を書きたいという内容でした。その『コウガイ』も付いていました」
グリンリーフ「『コウガイ』を読んで、すぐにこれはいけると思ったんだ」
コロンボ「『コウガイ』は返さなかったんですか?」
「コウガイ」「コウガイ」と、「梗概」という言葉が当たり前のように使われていますが、「梗概」は出版業界など制作側では常識の用語かもしれません。しかし、何の説明もなくその言葉を耳で聞いて直ちに理解できる一般の日本人が果たしてどれほどいるのでしょうか。少なくとも私には無理でした。
NHK-BSの再放送がBlu-rayよりも優れている機能は、唯一、日本語吹き替え台詞に対応した日本語字幕が表示される点のみです。しかし、これがないと、昭和時代の吹き替えでは理解が困難なことが時々あります。
「梗概」(コウガイ)とは「あらすじ」のことですが、昭和40年代には日常会話でも使われていたポピュラーな言葉だったのでしょうか? ちなみに、Blu-rayの英語音声に対する日本語字幕を確認したところ、「あらすじ」と訳されていました。
一方、その前に、マロリーが殺される直前、口述録音のシーンでの日本語吹き替え台詞を見てみましょう。
マロリー「今日は大事な締め括りなので、数ページ訂正しておきたい。それでは、まず479ページから始めて、第1部をまとめてしまおう」
日本語吹き替えで「first draft」を「第1部」と訳しているのは誤訳で、正しくは「第1稿」または「初稿」。グリンリーフがアイリーン女史の直前の提案に従って直した終結部の口述テープからの確認で、「サイゴンへ60マイル」の改変されたハッピーエンドが当初からの既定路線だったと勘違いした事実を示す重要な伏線なのに、残念な誤訳です。
ここは、たとえば次のように訳した方が、話の流れがすっきりと理解しやすくなるでしょう。
「今日は結末の数ページを変更したい。まず479ページから始めて、第1稿を完成させよう」
なお、Blu-rayの日本語字幕では、「少し訂正する箇所がある。では479ページ、次のように変更しよう」と、今度はシンプル過ぎる表現です。
少々ハードボイルド・タッチな本作は、あまり評判が良くないようですが、個人的には好きな回の上位に入ります。
映画『アラビアのロレンス』(1962年)や『太陽がいっぱい』(1960年)とも通ずる、映画評論家の淀川長治さんが好みそうな、どことなく同性愛的な空気を漂わせている作品でもあります。
久しぶりの投稿になります。ぼろんこさんの記事本編では触れられてない「ヤング刑事」を演じたポール・シェナーについて知ったことがあるので書かせていただきます。
グラナダテレビの「シャーロック・ホームズの冒険」で主役を演じたジェレミー・ブレットについての Wikipedia の記事を読んでいたら、彼が関係した相手として Paul Shenar という名前が書かれていました(ブレットはバイセクシュアルでした)。
何となく「どんな人物だろう」と思ってその名をクリックしてリンク先の Wikipedia の彼の記事を読んだら、出演作として Columbo / Sgt. Young / Episode: “Publish or Perish” とあったので、はっとなりました。
所有するブルーレイ全集をひっぱり出して観たところ、エディが殺害されたあと、現場の彼の部屋にやって来たコロンボとやりとりをしている担当刑事がシェナ―と思われます。
さらにWikipedia を読むと、シェナーはアル・パチーノ主演の「スカーフェイス」(1983年)でけっこう重要と見られる役を演じています。私には「観たことがあるという記憶がある」程度の映画になっているのが残念です。
このほか日本でも知られているテレビドラマでは「コジャック」「バイオニック・ジェミー」「ワンダーウーマン」「ルーツ」「ダイナスティ」などに出演しています。1989年にエイズのため53歳の若さで亡くなったそうです。
以上、ホームズについて調べていて、まったくの偶然に「第三の終章」に関連する情報を知ったので、書き込みをさせていただきます。
なおまったくのついでですが、「自縛の紐」でぼろんこさんは、「トライコン工業社の受付嬢」を演じた俳優を「スーザン・ジャコビー」としています。しかし実際は受付嬢は彼女ではなく、 Ann Coleman という俳優と見られるということを、去年「自縛の紐」のコメント欄に書かせていただいたのですが、ぼろんこさんの目に留まらなかったのか、いまもスーザン・ジャコビーとなっています。もしぼろんこさんが今回のコメントをお読みいただいたら、検証いただけましたら幸いです。
「トライコン工業社の受付嬢」は「アン・コールマン」が正解でした。それについて新たに記事を投稿していますので、よろしかったらご一読ください。ご指摘をいただき再調査した結果、とても良いエピソードが発見できました。心より感謝いたします。
「ヤング刑事」については、また時間のある時に調査してみます。
殺された作家役のミッキー・スピレーンは人気コラムニスト、ボブ・グリーンのコラムの中で電話インタビューを受けているんですが、その話し方がもうヤクザというかチンピラみたいなもので、酔っ払っていたんじゃないかと思うほどです。
まあ英語を翻訳しているので実際どこまで正確に伝えているのか分かりませんが、終始「俺をなめんじゃねえぞ」とか「お前なんかイチコロさ」みたいな感じなんですよね。
ドラマではクールな人で犯人の勢いに押され気味でしたが、本来の?キャラなら喧嘩腰でもっと違った展開になっていたんでしょうね。
「車のポケット」に銃と鍵を入れておいた!?
吹替のセリフを聞いていて違和感を覚えましたが、そのあとも出てきました。
いくらアメリカでもドアポケットやセンターコンソールのポケットに入れておくはずないから「ダッシュ」や「物入れ」だと字数もオーバーしないで入ると思います。
チリとトラウト・アマンディン
コロンボによく出てくる彼の好物のチリ。普通は豆が入っているけどここでコロンボは「豆入りでも豆抜きでもいい」と言っています。前者はチリビーンズ、後者はチリコンカルネ。一般的なチリコンカンは豆が入っています。
トラウト・アマンディンとはどういう料理でしょうか?トラウトサーモンを焼いたものにアーモンドスライスを添えたものと思われます。アーモンドクリームだと重すぎるのでないと思います。
車はライバル会社の秘書さんが乗るの茶色のコルベットが印象的でした。
タイトル「第三の終章」を自分なりに解釈すると・・・・
第一章 マロリー殺害
第二章 ケーン殺害
第三章 グリーンリーフ逮捕
となりますが、どんなもんでしょ?
Huluで久々に見返しました。よく練られた計画的犯行もさることながら、その矛盾一つ一つを突き止めてコロンボが徐々に犯人を追い詰めていく過程は非常に楽しめました。犯人を始め登場人物たちのキャラが濃かったのも良かったです。ちょっとモヤモヤしたのは、出版社としては稼ぎ頭を失うとは言え、他社に乗り換えるぐらいで才能溢れる流行作家を殺してしまうか?という肝心なところです。原題の「Publish or Perish」は訳し方をコメントされている方もいらっしゃいましたが、「出版か死か」という単純な訳し方だとしたら、犯人の殺意の動機を表していて多少腹落ちするのですが。
初めて投稿します。中学生の頃、土曜日の夜に時々放送されていたNHKの「刑事コロンボ」を家族で楽しく見ていました。「第三の終章」でよく覚えているのは、他の方の投稿にもありますが、コロンボがグリーンリーフ宅から退散する時、また戻ってきてグリーンリーフと弁護士のチェイスに「彼等つまり複数ですね。」と言う場面。亡くなった母親がコロンボのことを思わず「頭いい」と言っていたのを覚えています。
再放送を何度か見ていつも印象に残るのがレストランでチリを食べるシーン。自分はどんな料理なのかまだよくわかっていませんがどんな味なのだろう。(余談ですがアマンディーヌとか言うアーモンドの料理もどんな味なのか興味がわきます。)
これも他の方の投稿にありますが、グリーンリーフがエディ•ケーンの部屋でシャンペンをあけるシーン、ジャック•キャシディは「構想の死角」でもラサンカ夫人と食事をする時もシャンペン持参ですよね。「天才には最高級品をさ」と言っていたので高級シャンペンなんでしょうね。銘柄が気になります。
それにしてもジャック•キャシディが出演されている作品を見ると、いつもジャック•キャシディと田口計氏の声がピッタリハマっているように思います。
映画化の際、ロック・ハドソンは殺せないからという理由で小説の結末が変えられたらしいが
(結局それが犯人逮捕の決め手になる)
当時は映画と小説の結末が違うという事は珍しかったのかしら?
名作揃いのジャック・キャシディ犯人役の3作品の中で、本作が最も好きであり、個人的には新旧シリーズ全話の中で、皆さんがどう思われようと、個人的にはベスト5に入れてもいい傑作という現時点での評価です。
ジャック・キャシディの何が好きかって、犯人の強がってみせる影の寂しさと、その犯した罪の重みに良くも悪くも実に男らしく抗っている姿に不思議と共感してしまうところです。本作では、その彼が演じる犯人グリンリーフと、同じく犯人であり被害者でもある、ジョン・デイビス演じるチャンドラー、ミッキー・スピレイン演じる被害者のマロリー、3人ともに男の孤独な悲哀を漂わせているところが、更に心に強く残ります。
『刑事コロンボ完全捜査記録』 (別冊宝島)を読み初めて気付きましたが、本作も44話「突撃命令」と同様、ヒッチコックの『ダイヤルMを廻せ』を観たことががあれば、より楽しめる作品です。同書にこんな考察が載っています。
《(脚本家の)フィッシャーは、開幕早々「犯人が自分で手を下さない殺人」という、シリーズの盲点をつくような新機軸を見せ、我々を驚かせてくれる。しかも、これに「自分と契約中でありながら〝浮気〟をしている人物を殺す」設定と「鍵を渡し、夜、部屋に忍び込ませる」という方法、さらに「犯行現場のドアに合わない鍵」という手がかりを加えれば、彼がヒッチコックの名作『ダイヤルMを廻せ!』(1954)を意識してこれを書いたことは明白である(現場検証のシーンのラストカットで、バトラー監督は何と〝あの〟俯瞰撮影を引用してみせてくれる)。ヒッチコック唯一の倒叙推理物(「ロンドンの傘」の被害者ジョン・ウィリアムズが探偵役だ!)を引用してみせるフィッシャーのセンスが、コンビを喜ばせただろうことは想像に難くない》
そう言われてもう一度観直せば、確かに本作、『ダイヤルMを廻せ!』のオマージュだらけです。
次回23話「愛情の計算」が、SF映画「禁断の惑星」(1956)を観たことがあれば何倍も楽しめるように、「刑事コロンボ」の旧シリーズは、様々な過去の名作の、映画やTVドラマシリーズと、地下水脈で繋がっている作品が多いことを改めて思い知らされます。
初めまして、NHK BSを見てから検索していたら、ここにたどり着きました。50年前は、ミッキー・スピレインの大ファンでした。第3の終章は、前から見たかったのです。やっと、見れました。 ファンとして言わせていただきますと、早川ポケットミステリ・シリーズの第1巻目(番号は101です)はスピレインの「大いなる殺人」です。そして、番号1001番もスピレイン「殺戮へのバイパス」です。当時の早川の雑誌で、1001番はスピレインをもってきたと宣伝されていました。人気があったんですよ。
ところで、この元題ですが、発表しない奴は去れ、という大学などの研究者に使われる言葉のようです。ダイヤ模様の魔法瓶は、当時、一般的なアラジンですね。私は赤のチェック模様を持っていました。 今、手元にあるのは、蓋のカップに丸みがついた、でも赤のチェックの偽物です。なかのビンはガラスですから、投げると割れます。
初めまして、コメントありがとうございます。
なるほど〜「ミッキー・スピレイン」情報、ありっがとうございます。調べてみましたら、彼はコロンボの前にも二度ほど映画に出演しているそうです。だから演技も俳優さんと遜色なかったのでしょうね。
アラジン情報もありがとうございます。
そうですか、あのストーブでも知られるアラジンですよね?
邦題の意味、私も考えてみました。
マロリーが考えたオリジナルが「第一」、アイリーンが提案したハッピーエンドが「第二」というところまでは2020年3月8日のよれよれコートさんと同じで、「作者が殺害されて未完で終わる」または「犯人グリーンリーフの逮捕劇」が「第三の終章」というややメタ的なタイトルなのではないかと。
ちなみに原題「Publish or Perish」はこんにち理系アカデミアではスラング (?) として使われており、「論文が出せないなら、研究者としては終わり」というほどの意味ですが、この当時すでに言われていたのかどうかは調べられていません…
「Publish or Perish」は、プログレッシブ英和中辞典(小学館)でも、
((米))(大学の研究者は)著書[論文]を公刊するか自滅するかだ
とありました。
直訳では「出版か死か」とか「出版か破滅か」なので、掛詞ですね。
英文のWikipediaの記事によると、この言葉の学術的な意味での使用例は古いらしく、
「学術的な文脈でこの用語が使われたことが知られるようになったのは、1928年の雑誌記事が最初である。(中略) 1938年から、このフレーズは大学関連の出版物に登場しはじめた。 ユージン・ガーフィールドによれば、この表現が公式に学術的な文脈で初めて登場したのは、1942年に出版されたローガン・ウィルソンの著書『アカデミックな人間:職業社会学の研究 』の中である」(粗訳しました)
とのことです。
昔のミステリー物の邦題は、考えさせられるものが多いですね。
松本清張の作品などでは、「ゼロの焦点」「砂の器」等々、いつもタイトルにどんな意味が込められているのか考えさせられるので、額田やえ子さんも、そういう日本の作品も意識してコロンボ作品を訳されたのでしょうね。しかし、それにしては、「溶ける糸」など、他方で無神経なネタばれの訳が多かったのが不思議ではあります。
調査ご教示ありがとうございます!
百年近い歴史のあるフレーズだったのですね。英語のwikiにも載っているとは… 私が初めて知ったのは十〇年前大学生だった時ですが、日本では職業的研究者の増加が目につくようになってきた頃だったのでてっきり(米国における)そういった時代を背景にしたものかと思っていました。
英語の原題は文化の違いか、無機質であっさりしたものが多い気がしますね(例外も多々あるものの)。それをちょっとひねってあってかつタイトな邦題にするのは額田やえ子さんをしても難しいということでしょうか…
同じ第3シーズンの「別れのワイン」が名実ともに代表的名作ならば、本作は評価されそこなった異彩を放つ個性的エピソードだという思いを放映後半世紀近くを経た今日強くしております。尺が短すぎて分かりにくくなったという欠点と再放映機会に恵まれなかったという不運を除けば、個性的な出演陣の名演を通じた展開がタイトで、脇役陣の台詞を通じて謎が説かれていく演出はかなり鮮やか。ベトナム戦争という現代史背景をうかがわせるドラマetc.。
また今回特に気になったのは、このグリーンリーフ出版社、社長の素行の悪さは論外としても、社内の新刊宣伝用のデザイン画、セットの印象はあまり上品な出版社ではなさそうだ(笑)。
数日考えましたが、今回は、和声法と対位法を駆使したオーケストラのスコアのように緻密な作品だと改めて思いました。本作品を過小評価される方は、伏線(あるいは対旋律)を追い切れていないか、そもそも作品のテイストが趣味に合わないかの何れかではないでしょうか?
前の数作品と比較しても、ストーリーの穴や矛盾や無駄なシーンも少なく、犯人、被害者双方の配偶者や家族が悲しむ姿を見なくても済みますし、コロンボの行動に腹が立つ場面もありませんでした。分割画面も効果的に使っていましたね。唯一、爆破された部屋が綺麗過ぎた点が気になったぐらいですが、他の回に比べれば些細なことです。
これ、大変な傑作ではないでしょうか?
ぼろんこ様、この作品に百票追加お願いします!(こら、こら)
仮に100点追加しますと、祝砲の挽歌を抜いてしまうので、勘弁していただいて。他の方々のご意見も取り入れ、3票追加いたします。
二見書房から発売されていたノヴェライズを読むと、グリーンリーフも軍隊経験があるので爆発物の扱いに慣れていた、という説明がありました。
ヤツはベトナム戦争に行ったことを自慢していたが、俺も朝鮮戦争に行ったのだ、みたいな独白がクールでカッコよかったのを覚えています。
そういえばコロンボも朝鮮戦争の従軍経験があるという設定でしたね。「祝砲の挽歌」でそんなセリフがありました。あと「殺しの序曲」でも軍隊時代のことをチラリと話していました。製作された時代を考えると妥当な設定ですね。
ジョン・デイビス・チャンドラーが印象的でしたね。
あっさり睡眠薬入りシャンパン+爆殺ではもったいない。w
BSPの再放送でも、「梗概(こうがい)」のままでしたね。
冒頭でダイナマイトを投げ放っているエディ・ケーンの冷たくてヤバイ目つきが非常に印象的ですが、たまたま最近観た座頭市に悪役で出ていた、清水 綋治さんに似ています。ああいう目は演技ではなかなか出来ないような気がしますが。
もちろんエディが投げているのは作り物ですよね!?爆発シーンは編集ですね?!
今回の犯人、第三話のときも第二の殺人でシャンパンを使ってましたね。
ラベルも何となく似てるような。
ひとつ、モヤモヤしていることがあるのですが・・・
コロンボが錠を取り替えさせましたが、それに合うキーをコピーさせたグリーンリーフ、罠に見事にハマりましたね。でもこのキー、元キーがあってこそのコピーですよね。 新しい錠前に合う鍵を作らせることってできるもんなんでしょうか?
どこかで見落としているシーンがあるのでしょうか?
是非お教えください。よろしくお願いします。
グリンリーフがシャンパンに睡眠薬?を入れた直後、どこかに電話で合鍵作成を依頼していましたよね。こんな感じで・・・。
「ああ、グリンリーフだ。頼みがあるんだがね。じつはあるビルの合鍵が早いところ欲しい。夕方までに手に入れたいんだがね。・・・ああそうかい、礼は十分すると言ってくれ」
あくまでも私の仮説ですが、そのビルやそこの入居者がいつも依頼する顔なじみの鍵屋さんというのがだいたい決まっていて、多分コロンボが錠交換を依頼したのと同じ鍵屋さんに、謝礼はうんとはずむが極秘だという条件で、合鍵作成を頼んでしまったのではないでしょうか? コロンボは、グリンリーフが特定の鍵屋さんに合鍵作成を依頼するであろうことも、ある程度想定済で、事前に鍵屋さんと打合せ済の上で、網を張って犯人の出方を伺っていたのだろうと思います。
つまり、コロンボは結果的に、原稿サービス業者の線の他に、鍵屋さんの線からもグリンリーフを追い詰めることが可能だったとは考えられないでしょうか?
そこには、全く気付きませんでした。
初めての発見ですね。
でも鍵穴からキーを作ることは出来ます。
削る前のキーを鍵穴に差し込んで、付いた擦れ傷を目安に削ることを繰り返して仕上げます。
合鍵の件につき、貴重なご指摘、ありがとうございます。
いずれにしても、グリンリーフが電話で誰に合鍵作成を依頼したかについて断定することは不可能ですよね。
歴史と同じで、ある程度、謎の部分を残しておいたほうが、作品の味わいが深くなるような気もします。
初放映の時は、ラストの落としどころがよく分かりませんでした。このブログのどなたかのコメントにあるように、「梗概」の意味が小学生の私には理解できなかったからかもしれません。
コロンボの仕掛けた鍵の逆トリックに引っかかった時点でグリンリーフの犯行が立証されてもよさそうなのに、もう一つの手札を切って追い打ちをかけるコロンボ。この二段構えの決め手に特色のあるエピソードでした。
ただでさえ複数回は観ないと絶対に気付かない伏線だらけの、ややこしくて凝りに凝って作り込まれた本作を、日本語吹き替えでは余計に理解し辛くしていると感じました。
たとえば、
コロンボ「・・・『サイゴンへ60マイル』という題の小説を書きたいという内容でした。その『コウガイ』も付いていました」
グリンリーフ「『コウガイ』を読んで、すぐにこれはいけると思ったんだ」
コロンボ「『コウガイ』は返さなかったんですか?」
「コウガイ」「コウガイ」と、「梗概」という言葉を当り前のように使っていますが、「梗概」は出版業界など制作側では常識の用語かもしれませんが、何の説明も無くきちんと耳で聞いて直ちに理解できる一般の日本人って果たしてどれほどいるのでしょう。少なくとも私には無理でした。NHK-BSの再放送がブルーレイディスク・ソフトよりも便利なのは、日本語吹替台詞に対応した日本語字幕が出せること。これがないと、昭和時代の吹き替えでは理解困難なところが時々あります。
一応念のため、「梗概」(コウガイ)とは「あらすじ」のこと。しかし、昭和40年代には普段日常会話でも使うようなポピュラーな言葉だったのでしょうか? ちなみに、ブルーレイの英語音声への日本語字幕を確認したら、ちゃんと「あらすじ」と訳していました。
一方、その前の、マロリーが殺される直前、口述録音のシーンでの日本語吹き替え台詞。
マロリー「今日は大事な締め括りなので、数ページ訂正しておきたい。それでは、まず479ページから始めて、第1部をまとめてしまおう」
日本語吹き替えで「first draft」を「第1部」と訳しているのは、明らかに初歩的かつ致命的な誤訳。正しくは当然「第1稿」または「初稿」。
グリンリーフが、アイリーン女史による直前の提案に沿って直した終結部の口述テープからの確認で、「サイゴンへ60マイル」の改変されたハッピーエンドこそが当初からの既定路線だったと勘違いした事実を示す重要な伏線なのに、極めて残念な誤訳です。
ここは、
「今日は大事なラスト数ページの修正に取り掛かりたい。まず479ページから始めて、第1稿を締め括ってしまおう」
なら、ずいぶん話の流れがすっきり理解しやすくなると思います(ブルーレイの日本語字幕でどう訳しているかは、時間が無かったので未確認)。
少々ハードボイルド・タッチな本作、あまり評判が良く無いようですが、絶大な人気を誇る「別れのワイン」よりも、良くも悪くも「あの時代」の重苦しい空気を知ることが出来て個人的には好きです。
冒頭の爆弾の炸裂シーンから始まり、ベトナム戦争帰還兵エディの狂気、さらにアリバイ工作の時のグリーンリーフの品位に欠いた態度、言葉使いも加わって、全体的に殺伐とした印象を持ちました。
ジャック・キャシデイの他の2作品と比べると、彼の優美さがあまり発揮されて無かったので、それが残念でしたね。
あと今回の放送、画像がとても鮮明だったので、エディの目が異様に青かったのと、アイリーン(マリエット・ハートレイ)のお肌トラブルに目がいってしまいました(苦笑)
まさこさま>
*コメントを代筆いたしました。
確かにね、この時はマリエット・ハートレイは少しお肌が荒れ気味です。
ぼろんこさん、ありがとうございます! 以後気をつけます(^_^;)
共犯者の怪演も見どころですが(生まれつきあんな目つきなのかな? 悪役俳優は目つきが鋭くて、逆にヒーロー役もできますが。日本人だと黒部進とか西村晃とか天知茂とか)、私が本作で一番印象的なのは、犯人がキャデラックの運転席で爆発音を聞いて、ニヤッと笑って煙草に着火する場面です。この人、演技のプロだよな? 殺しのプロじゃないよな? と自分に言い聞かせなければいけなくなるぐらい、ゾクゾクする名演でした。
ジャック・キャシディ3部作は、前2作は独身者で最終作だけ娘持ちでしたが、最終作は娘を案じる父親らしさを見せていたのに対し、前2作はとことん冷酷なサイコパスぶり(第1作など、長年の相棒を何の躊躇いも感傷もなく当然のように手にかけて、しかも死体の前で笑ってグラスを上げる場面がありましたね。初犯じゃないのか?)で、「大胆不敵なダンディ」ぶりは共通しても少しは違いがあることがわかります。
ところで、第3話の犯人とは「出版プロデューサー」という点が共通するこの犯人ですが、メルヴィル夫人シリーズはここが版元だったのかな、もしそうならケン・フランクリンとライリー・グリーンリーフは面識があったのかな、といろいろファンとして空想が募ります。犯人宅か出版社の事務所にメルヴィル夫人の単行本か肖像画でもあれば良かったが、残念ながら見当たりません。あったほうが良かったと皆さんは思いますか?
ジャック・キャシディ3部作に注目して比較するのも面白いですね。
「構想の死角」
相棒に銃を突きつけるケン・フランクリンの登場場面から始まり(ここで視聴者はドキッとする)、目が離せない展開、独特なカメラワーク、印象的な音楽等、初期の作品らしい面白さがいっばい詰まっています。
最後、ケンは殺害をあっさり認めてしまいますが、第一の殺人のプロット(ケン自身のアイデア)をコロンボに褒めてもらったことで、心のガードがつい緩んでしまったのかなと思えます。
コロンボはそういう風に人の心に入っていくのに長けていますよね。
「第三の終章」
あの狂犬のようなエディを手懐けて、使い終わったらさっさと殺害してしまうグリーンリーフが3部作の中でもダントツ悪だと思います。
グリーンリーフの会社がメルヴィル夫人シリーズを出版していたという設定は有りかもしれないですね(笑)
「魔術師の幻想」
少年時代ナチに加担したという経歴をネタに搾取されているという同情の余地のある動機と素晴らしいマジックのパフォーマンス、これがキャシディ最後の出演ということで最も好きな作品の1つです。その後実生活で悲劇的な死を遂げる(自宅でタバコの火の不始末による焼死)ことを思うと、観ていて胸が締め付けられるような思いがします。
彼のスゴイところは、悪人を演じていても、ちょっとした所作にいたるまで、あくまでもエレガントで魅力的なところ。これはすごく高度な演技力が要求されるのではないでしょうか?
今時なかなかこういう俳優さん、見当たらないですね…
>メルヴィル夫人の単行本か肖像画でもあれば良かったが、残念ながら見当たりません。あったほうが良かったと皆さんは思いますか?
思います!
41話「死者のメッセージ」の犯人で女性ミステリー作家、アビゲイル・ミッチェルの版元も同じならなお楽しかったですが、初放映の前年にジャック・キャシディは死んじゃってたんですよね。おい、ダメじゃないか!(号泣)
コロンボがタイプライターを打っているシーンで、第20話「野望の果て」の内容を話していましたね。
過去の事件について話しているのを、初めて見た気がします。
こういうシーンがあると、各話を時系列で並べられて面白そうです。
お疲れ様です。映画化に際してRock Hudsonは殺せない、とシナリオを変更した時期が犯人特定の決定打になったようですが、この頃の彼は、暁の出撃が終わって、課外授業と云う、ピンクもどき(夏木陽介の不思議な仲間みたいな感じ。宝田明ではない)に出て、1973年に「対決」。かなり出来の悪い西部劇で、Rock Hudsonも終わりだなと感じていました。しかしながら、今回のコロンボにおいては、Rock Hudsonはやはり大スター。当然ですね。
ぼろんこさんの「ここを見逃すな」ありがたかったです。約半世紀前のシリーズなのに、何回も観てきたはずなのに、無我夢中で観る自分は、コロンボ中毒なのかもと、最近思っています(笑)。今回は口やかましい弁護士が前半しか出演しなかったのは、なんでだろうなんて、余計なことまで考えたりしました。
ジャック・キャシディは、遠い昔ルーシーショーや奥様は魔女にも出演されていたようですが、刑事コロンボの犯人として、子供心ながら強烈なインパクトがありました。早逝され残念ですが、50代以降のギラギラかつ渋いジャック・キャシディも見たかったです。デヴィット・キャシディが息子さんだったのも、最近知った次第です。
またマリエット・ハートリーも素敵で、脇役の方々にも注目するようになったのも、ぼろんこさんのお蔭です。ありがとうございます。
「構想の死角」で、お粗末さを指摘されたジャック・キャシディが今度はどうだ!
とばかりに凝った仕掛けをしたんですね~。
でも犯行時刻のほぼ同時刻にアリバイが有るのはワザとらしくて怪しまれますよね。
1回目の視聴では全部の伏線が判りませんでした。
①鍵屋に立ち寄っているシーン
⇒字幕で出す手も有ったと思う。
②保険屋から電話の件で「彼ら」
⇒コロンボが何か気付いた感じは有ったんだけど、判らなかった。クヤシイ。
③エディ・ケーンの部屋でキーホルダーを確認させた
⇒第2でなく第3の鍵だったんですね。
伏線が判ると悪くない作品と思います。
ロック・ハドソン主演のベトナム戦争最後は修道院 絶対面白くないでしょ
今回は配役や役名に目が行きましたよ!
まずミッキー・スピレーンはハードボイルド小説の作家さんなんですね、思ったより紳士な感じです。
役名のマロリーは同じハードボイルド作家の大先輩レイモンド・チャンドラーの小説に大鹿のマロリーという登場人物がいたことを思い出しました。違うかな?まだ読んでいませんが。
何だかスピレーンからチャンドラーへのオマージュのように思われました。
それから犯人役のグリーンリーフという役名は緑の葉=日本では初心者マークとかフレッシュなイメージですが、狡猾な犯人とは相反する苗字で面白いなと思いました。
スピレーンは自らマイクハマー役を演じたこともあるそうです。
俳優としても結構熱心に活動というか、出たがりなんでしょうかね。
BSで観ました、
マロリー氏の移籍先のニール出版社の社長?の声優さんが小林清志さんでした。
永遠の次元大介です。
おかげでアイリーン女史が峰不二子に見えてきます(笑)。
なんか親近感わく声でいいなあ、と思ってたら、大好きな次元大介だったとは…
次元ファンとしては不覚。
アイリーンさんは二階堂さんでした?初代ふじこちゃんですね
久々に見ましたが、なかなか複雑なストーリーで見応えはありましたがやはり120分枠で見たかったですね。
最後のシーン、運搬ボーイが買収されていたのはちょっと唐突だったかな。それらしい伏線が皆無でしたからね。
あと気になったのは、鍵が開いていたことをマロリーちゃんは知らなかったとのラストでしたが、ケインが鍵なんかなくても入れたよ、みたいなことを言っていたので矛盾なのか適当な事を言っていると思って流したのかな?
マロリーちゃんじゃない、ライリーちゃんの間違いです
失礼。
グリーンリーフがケインのアパートを訪ねた時の会話で確かドアの話をしてましたね。
BSPで久々に見ました。
第1の殺人をまったくの他人に実行させ、真犯人である出版社社長グリーンリーフが犯行時刻きっかりに目立つようにバーで悪態をつき、自動車で衝突事故(飲酒運転!)と、演技とはいえふてぶてしさがかなり印象に残りました。
吹き替えの声優さんもうまいですね~。
大オチの部分はよく分かりませんでした。
BGMが70年代フランス映画みたいな感傷的な感じで好きでした。
「俺が法律だ」のマイク・ハマーの生みの親スピレインはゴルゴ13みたいな人でした。
僕は長年福岡に住んでましたので、
元ソフトバンクホークスの城島捕手に見えますね。
そんな題での出版もありましたね、メインはやっぱり「裁くのは俺だ」のほうが好きです。
よく覚えていないエピソードでしたが皆さんの感想が気になっております。
グリーンリーフという名前があれれ?ですが、それは別として・・、
コロンボ氏はいつも通りの鋭さで良かったのですが、主人公のやたらと支配欲が強い感じなのがまるで共感できず残念でした。やはりというか、人気ランキングも下位でしたね。
結局、自分の中で評価のポイントとしているいくつかの要素(主人公の魅力、ゲストの豪華さ、犯罪の動機、アリバイ工作の緻密さ、ラストの爽快さと余韻)について考えてみると、
これは自分にとって残念な作品となってしまいました。
「グリーンリーフ」と聞くと、どうしても「太陽がいっぱい」を思い出してしまいます。
殺害シーンのマルチ・ウィンドウは、75分の尺に収めるための苦肉の策らしいですね。
それが返って緊迫感が出ています。
いつもは「〇〇先生~」「××さ~ん」と言うコロンボの人懐っこさが今回は封印され、かなりハードボイルドに捜査を進めてますね。
ミッキー・スピレーンへのリスペクトなのでしょうか。
例のマルチ・ウィンドウでしょ?
パソコンみたいね(笑)
今週も楽しみにしていました。
自分の過去の記憶と新しい発見プラスこのブログで感想を共有できるのは本当に楽しみです。
しかし、今回もし順位を付けるとしたら最下位かも…
まず冒頭の爆弾のシーンの描写やカットの印象が強過ぎます。その割にそれ自体は本編ストーリーとは関係無いとも言えます。
それからケインを簡単に眠らせてしまうような強力な薬が引出しからタオルに包まれて、すっと出て来るところがちょっと興醒めしました。
高級レストランのチリーにクラッカーとケチャップまで付けちゃうシーンや、メインの鍵を新たに付け替えおくお得意のコロンボらしいトリックは楽しめましたが、最後口述テープを取りにくる青年の報酬に関して何か不味い感じは理解できたのですが、グリーンリーフが結末を知っていたというオチの方にもう少し集中しても良かったのかなと思いました。
毎週楽しみにしているだけに今週は自分の状態も関係しているのかもしれませんが、とりあえずこんな感想を持ちました。
そうですね〜この作品、評価が上がりません。
毎回傑作を作ってのも、難しいのでしょう。
連投すみません。
グリーンリーフは、マロリー殺しの犯人をケーンにするために、原稿をケーンのタイプライターで打ち始めますが、終わりまで打つのは結構長い時間かかるのではないでしょうか。かなり長い時間いたと思うので、今回のアリバイは大丈夫かと心配になりました。
あと、みなさん指摘されている爆発現場なのにそれほど荒れていない件。あれは証拠のタイプライターやグリーンリーフの名前が記されたメモなどが吹き飛ばされては意味がありませんからわざとではないでしょうか?
ケーンは爆死させ、証拠品は残るよう計算されている。。あの爆破マニュアルの出来映えとそれを完璧に再現できるグリーンリーフの実は凄腕ぶりに感心しちゃいました。
なーんて。
二見書房から発売されていたノヴェライズを読むと、グリーンリーフも軍隊経験があるので爆発物の扱いに慣れていた、という説明がありました。
ヤツはベトナム戦争に行ったことを自慢していたが、俺も朝鮮戦争に行ったのだ、みたいな独白がクールでカッコよかったのを覚えています。
そういえばコロンボも朝鮮戦争の従軍経験があるという設定でしたね。「祝砲の挽歌」でそんなセリフがありました。あと「殺しの序曲」でも軍隊時代のことをチラリと話していました。製作された時代を考えると妥当な設定ですね。
グリーンリーフが、最近結末が変更された原稿のコピーを持っていた。でも、その原稿は9か月前にエディが書いたものだと嘯く。エディがキーホルダーに付けていた、マロリー鄭の鍵は、マロリー殺害後にコロンボが付け替えたノブの鍵だった・・・。ともかくも、全ての証拠がちぐはぐで、筋が通ってない事件なのはわかるけど、グリーンリーフがエディを使った犯行だとするには、なんか、モヤモヤする。これは、コロンボの中でも難解な作品で、やったぜ!コロンボ!と楽しめない。今回、録画できたので、リピートして考えてみようと思う。でも、そんな気にさせる、とても気になる作品。
このようなブログを作ったきっかけも、そのようなモヤモヤがあったからかもしれません。でもこうやって、何十年もコロンボを見続けています(笑)
今夜も面白かったですね!
今回は録画してるから、と冒頭を見逃し途中からの観賞でしたが、小説化マロリー役が、あのミッキー・スピレインですって!?探偵マイク・ハマー、好きでした~。
録画、必ず見ます!
あと、毎回思うのですが、コロンボは、目星を付けた相手には尾行をつけた方がいいです。
犯人を挙げるのが楽になるばかりか、以降の第二の殺人も防げます。
なんで尾行つけさせないのかな~、と毎回ツッコミしてしまいます。
「目星を付けた相手には尾行をつけた方がいい」
は、最高に面白いご意見です!
これもやはり放映回数に恵まれなかった作品ですね。ロバートカルプに続く第二のシリーズ男(笑)ジャック・キャシディは感情移入の余地のない凶悪なキャラクターですね。
グリーンリーフがエディを仕立てた役割、ベトナム帰りの(心を病んだ)男というのは当時の時代を反映したキャラクターであり、作家志望者の恨みというパターンは、多分今のサイコサスペンスが定着した現代の方がポピュラーでしょうね。
ドラマの尺が短かめでやや詰め込み過ぎな印象ですが、その分ドラマの展開がタイトで飽きさせない。
被害者役のミッキー・スピレインの探偵マイク・ハマーシリーズを始めとした小説は昔は随分翻訳も出ていたし、スピレインの人生とその作品の光と影についても故・小鷹信光氏が論じていました。
邦題の「第三の終章」の意味を自分なりに掘り下げて二つの推測をしてみました。
①マロリーが考えたオリジナルが「第一」、アイリーンが修正を提案して書き換えられたものが「第二」、そして「第二」と同じ内容ながら「第一」の前に考えられているという時系列的にあり得ない「第三」。このあり得ない矛盾が決め手となり解決したという趣旨の邦題ではないかと推測しました。
②もとの錠が「第一」、マロリーが変えさせた錠が「第二」、そのことを知り犯人が新たに作らせた鍵が実はコロンボが変えさせた「第三」の錠の鍵であり逮捕(終章)につながった。
おそらく①の方とは思いますが。
爆破後の部屋の内装を除けば、良い作品だったと思います。
あと、マロリー役の方の本業が作家とは思えないくらい良い演技をされていました。
なるほどと、読み返しておりました。
のっけからどはでな爆発のシーンではじまる印象的な作品。キャシディー、チャンドラー二人の個性的俳優が大いに盛り上げます。高級レストランでコロンボが好物のチリを注文し、支払いにあたふたするシーンは楽しいですが、食事中の何気ない会話が実は事件解決の重要な鍵となります。鍵を作り直すという発想、罠は、普通思いつかないし、さすがコロンボですね。第二の殺人は爆死だと思うのですが、事件後コロンボが普通に現場を調べられて、部屋が何ともなっていないのは、なぜかなと思いました。邦題は、よく考えられた素晴らしいものと思います。
爆発現場…ま、きれいなままでお許しください(笑)
策をろうしすぎる犯人です、この人。鍵、銃、アリバイ…やりすぎ。もちろんそこをコロンボ警部が、崩すのですが。
完結する前から、映画化も配役も決まっている小説を書く作家を、始末するとは
ずはり、「保険金目当て」でしょう!
(個人の見解です)
「第三」の人物が圧力を受けて考えた「終章」が邦題になっているのは優れているし、なぜあまり話題にのぼらないのか…
詰め込みすぎで、共感や反発も抱きづらく、名作のちょっと手前に落ち着いている感が。
ジャック・キャシディさんの犯人回なら、やはり「魔術師の幻想」に一票です(ここでは無効でしょうか?)。
あはは、魔術師の幻想に1票入れますね。
マロリー役は、作家の方が演じているのは知っていました。加筆しておきます。
みなさんコメントありがとうございます。賛否両論あるようですね。もう一度見たくなりまいした。
頭が悪いので何度か見たことはあってもトリックの意味が不明瞭なままの作品です。それよりも私にとってはピーターフォークのしぐさが大事です。話している時に手を頭やおでこや口元に持っていき、人差し指に力点を持たせながらダラリと相手の方に指す感じ、などがいちいちカッコ良く決まっていて。何か気分が良くなります。私にとって刑事コロンボは①あなどられている刑事が資産家や権力者を追い詰める快感。②ピーターフォークのカッコイイしぐさ。この2つが見られれば満足なので、全作品同じように面白いです。
殺されたアラン・マロリーを演じているのはハードボイルド探偵小説「マイク・ハマー」シリーズの作者、ミッキー・スピレインです
ココまでどなたも言及しておられないので・・・・
駄作中の駄作。
序盤の犯行部分をとばしてコロンボ登場から見ると顕著に分かる。
ここまで来ると名探偵コナンのようなアニメ並のこじつけと発想で
コロンボは名探偵というよりエスパー状態。
トリックを見破り推理を昇華するのではなく単純に当たりをつけた相手に罠を仕込んで反応を見る、
結果当たればOKだと推理モノとしては脚本がチープすぎる。
非常に複雑なプロットで、75分版のエピソードの中ではミステリーとして屈指の密度です。
犯行がバレて脅してきた人物を殺害するというパターンではなく、第二の殺人も計画のうちだったというのは「二枚のドガの絵」以来ですが、本作では更に巧妙な犯行計画だといえるでしょう。
そのトリッキーな殺人が、鍵の交換というコロンボの罠、そしてエディが書いたように偽装した小説の結末がつい最近変更されたものだったという些細な事実から暴かれる解決編は非常に見応えがあります。
あと、原題の「PUBLISH OR PERISH」もいいですが、邦題の「第三の終章」もなかなか意味深で洒落ていますね。
最初にグリーンリーフを呼び入れた取調室に置いてあったポットは、
「白鳥の歌」で睡眠薬を入れたコーヒーポットと同じです。
赤地に同じ模様ですから。
ジャック・キャシディは「構想の死角」のときと違って、
ずいぶん素直そうです。
コロンボは、中盤まではグリーンリーフが主犯とは思ってなかったのかな?。
ニール出版への事情聴取のとき、グリーンリーフへ罪を着せたがっている
心当たりを聞いている。
最後、ネルソン・ヘイワード事件のことを引っ張ってきていました。
「構想の死角」のときには「殺人処方箋」を引っ張ってきていた。
映画会社の意向で、マロリーは主人公を殺すことが出来なかった。
会社や世間の意向が、エピソードの筋書きを変える傾向があるということ。
そういうことが、刑事コロンボにもあったのかどうか?。
「白鳥の歌」あたりは怪しいな。
ジャック・キャシディの犯人役は、必ず警官監視の元の現場に現れて
泥を吐きます。今回は、現場の廊下に煙草の吸殻をポイ捨てしていた。
「構想の死角」ではビルの出口専用から入って行くし。ったく。
◆グリーンリーフは、なぜ観念したかの検証
マロリーは3週間前に鍵を付け替えた。(keyB)
グリーンリーフから渡された犯人持参の鍵(keyA)は合わないものだった。
マロリー殺害の翌日、鍵(keyC)へ付け替える。
新しい鍵(keyB)の持ち主が犯人と想定された。
グリーンリーフは、鍵(keyB)と思い込んで鍵(keyC)を入手する。
→エディの持ち物へ
多少入り込んでいるが、犯人の引っかけ方は「権力の墓穴」とソックリだ。
鍵(keyB)が重要だと聞いているのは、グリーンリーフでしょう!って。
ここまででは、決定的証拠ではない。単に不思議だなで終わってしまう。
去年6月、エディからグリーンリーフへ送られてきたという梗概がある。
原稿サービス社の青年からグリーンリーフは口述筆記の原稿を受け取っていた。
しかし、梗概の最後には先週変更したばかりの結末が書かれている。
この一連の流れから、グリーンリーフ自身が梗概を捏造した証拠になる。
これでマロリー殺し主犯、エディ殺し実行犯になりますか?。
タップおばさん>この作品をもう一度見ましたが、橋爪の吹き替えは流石にうまいです。
トレモニ>「ジャック・キャシディは、反省しない犯人」ですね、まさに。それに対し「ロバート・カルプは、反省する犯人」でしょうか(笑)
富士子さん>Tシャツが臭い件:ぼくもクスって笑いました。
グリーンリーフの事務所をコロンボさんが尋ねたときに、本の表紙の撮影をしています。
カメラマンがもっとくっついて、とか言うと、女性のモデルさんが、「だって、この人の着ているTシャツが臭いのよ」と苦情を言っていて、カメラマンが「いつからそれ洗ってないんだ?」という場面。
コロンボさんも苦笑してましたが、見ているこちらも思わず笑っちゃいました。
何気ないところに、妙な可笑しさのあるコロンボさんです。
最後、分かり難いですね。
ジャック・キャシディは、反省しない犯人タイプですね。
この人が反省したら、気持ち悪いです。
エディ・ケーン役のジョン・チャンドラーについて
>>ジャック・キャシディ以外のすべての出演俳優を吹き飛ばすパワーを感じました。
というぼろんこさんに全く同感です。
吹き替えは橋爪功さんだそうです。
なんと!!
これ以外に橋爪さんの洋画吹き替えってあったんでしょうか?
5121goingさん、ご指摘ありがとうございました。修正いたしました。
22話
小池朝男⇒小池朝雄
こんにちわ♪
おお~わざわざ有難うございます!(^^)!
確かにオトコマエですね!(笑)
ほうほう、アイリーンは死者のメッセージにも出演してましたかっ^^
僕も見てみます!!
「犯人逮捕の決定的証拠」は、後日作品を見直して、お返事しますね~。作品のキャラでは「フ男」と評されることもありますが、コロンボはオトコマエですよ~(笑)
アイリーン(マリエット・ハートリー)は「死者のメッセージ」で、さらに良い味を出していますね!大好きです。
一番最後の、犯人逮捕の決定的証拠が不明瞭だったのですが、教えて頂けますか?m(__)m
アイリーンが書き換えた号外を、9か月前にケインが知るはずがない=グリーンがウソをついた
=グリーンしか犯人はいない
てな具合でしょうか?^^;
僕が印象に残ったのは、24分頃のコロンボの目や表情^^いや~~コロンボは作品毎に少しづつ
表情が変わっているような気がします♪
テニスのロジャーフェデラーにも、目のあたりが
似ていますし、意外とオトコマエですね(笑)
犯人のグリーンは凄い存在感ですね!!
自爆と表現された(笑)ケインのイッちゃってる感じが、また凄いです・・汗
笑いながら爆弾作ってそう・・笑
それにしても、コロンボの凄い観察力、先見性、大事な場面の記憶のピカイチさ♪
自動車事故を起こした時の、「彼ら」。
これは、僕も気が付きませんでした。
アイリーンの不思議な魅力、共感です♪
痩せている感じでもないし、顔を良く見ても特別美人て訳でも・・(普通以上ではありますが)
レストランでの、ウエスタン・ハット、あれは良く似合ってました!(^^)!
個人的には、ああいうコスプレ(特に西部系)は
弱いです(笑)(笑)
しおんさん、コメントありがとうございます。「カギを交換」ですよね!私も感動しました。「官能小説」も、たしかにそうですね!この作品に1票入れておきますね~。
こんばんは。詳しい解説、興味深く拝見しています。
最後、コロンボがカギを交換していたとわかった時、本当に感動しました。
最初現場に来た時、カチャカチャやってましたもんね。
何かのお店に立ち寄ってるな、程度は覚えていましたが、そこまで根回ししていたとは、流石です。
話の筋には関係ありませんが、被害者の口述内容が何となく官能小説っぽく聞こえてしまいました(笑)グリーンリーフに無理やり書かされていたものが不本意な内容だったと言ってるのになぁと・・・