2話「死者の身代金」、5話「ホリスター将軍のコレクション」で「バーニーズ・ビーナリー」のオーナーシェフ、38話「ルーサン警部の犯罪」トニーの店の主人として刑事コロンボに3回出演する「ティモシー・ケリー」が、何とあの有名なビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に登場しているというビックリニュースです。
世紀の名盤サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
ザ・ビートルズのアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」はご存知でしょうか?20世紀のロック・アルバムの最高傑作の一つとも謳われる名盤です。そしてそのジャケット写真には、ビートルズ四人のメンバーと共に、彼らが推す著名人の人形写真で飾られています。
例えば、エドガー・アラン・ポー、ボブ・ディラン、マリリン・モンロー…などなど。
そして、その中に我らが「ティモシー・ケリー」像が存在する!という大発見です!
ただし、肩しか見えない!
写真1は実際のアルバムジャケットをぼろんこ風にセピア加工したもの。この赤丸が「ティモシー・ケリー」です。残念ながらジョージ・ハリスンの後ろに隠れて肩しか見えてません‥残念すぎる。そして写真2は、ビートルズが登場する前の人形の配置。赤丸が「ティモシー・ケリー」です。この時点ではハッキリと彼の勇姿を確認できます。
映画「ザ・キリング:現金(げんなま)に体を張れ」
この写真はスタンリー・キューブリック監督の映画「ザ・キリング」邦題:現金に体を張れ(1956年)からのものです。この映画にティモシー・ケリーはスナイパー役で出演しており、ビートルズの誰かが彼を人形の候補として推した可能性があるのです。刑事コロンボファンとしては、誠に残念な結果になってしまったわけですが、まぁここまで調べがついただけでも感動でした。
以下、物凄く強引なこじつけコメントです(理屈は後から貨物列車に乗ってやってきます)。
『刑事コロンボ』とザ・ビートルズのアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』には、以下のような共通点が考えられますね。
1.斬新な構成による革新性
『刑事コロンボ』は犯人を最初に明かす倒叙形式のドラマとして、それまでのミステリーの型を破りました。『サージェント・ペパーズ』も、従来のポップアルバムの形式を超え、アルバム全体をひとつのストーリーや体験として構成する新しい発想を採り入れています。この独自性が、どちらも「型破り」でありながらリスペクトされる作品にしています。
2.個性と多様性の共演
『刑事コロンボ』の各エピソードは、異なる犯人役が登場し、俳優の個性が引き立つように演出されています。同様に『サージェント・ペパーズ』も、多様な楽曲を通じて異なる音楽スタイルを採用し、メンバーの個性が曲ごとに際立っています。
3.クリエイティブな演出とヴィジュアル
『刑事コロンボ』は、コロンボ独特の「しわくちゃのトレンチコート姿」や、独特なカメラワークや照明を通じて視覚的なサスペンスを演出しました。一方で『サージェント・ペパーズ』は、斬新なアートワークやビジュアルの斬新さでアルバムの世界観を確立し、表紙もまた芸術作品として評価されています。
4.ストーリー性のある構成
『刑事コロンボ』では、各エピソードが犯行から始まり、コロンボの追跡を通じて徐々に真相に迫るという明確な構成が視聴者に緊張感を与えます。『サージェント・ペパーズ』もまた、アルバム全体が架空のバンドによる「ライブ」として構成され、一貫したテーマを感じさせる流れを持っています。
5.時代に与えた影響
どちらも1960年代から1970年代の文化に深い影響を与え、時代の象徴としてその後の作品にも大きなインスピレーションを与え続けています。『刑事コロンボ』はテレビドラマの枠を広げた一方、『サージェント・ペパーズ』はアルバム制作の新しい可能性を示し、音楽業界に大きな足跡を残しました。
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これらの点で、二つの作品はジャンルは異なるものの、創造性と時代を超えた影響力で共通しているといえます。
ティモシー・ケリーは、きっと、同時代に進行中だった両方の世界に憧れていた、良いものに敏感な感性の持ち主だったことでしょうね(笑)。