俳優レスリー・ニールセンは7話「もう一つの鍵」のピーター・ハミルトン、34話「仮面の男」のジェロニモ(A.J.ヘンダーソン)を演じています。どちらも重要な脇役でしたね。
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35話「闘牛士の栄光」
A Matter of Honor / 1975
- ルイス・モントーヤ「キャデラック・シリーズ・355」
- ルイス・モントーヤのセカンドカー「フォードLTD」
メキシコの元闘牛士である英雄ルイス・モントーヤが、自分の経営する牧場の長年の相棒エクトール(ロバート・カリカート)を殺害。解決編では「メキシコの英雄的闘牛士の心情が理解できなければ納得できない」オチだったですね。コロンボ作品中では「かなりきれいな殺害動機」と言えるかも知れませんが、私のようなコロンボファンには、すこし物足りなかったです。
海外ロケ作品
海外ロケ「メキシコ旅行」で展開され、29話「歌声の消えた海」の続編のような位置づけの作品。モントーヤがエクトールを殺害するシーンと、コロンボ警部が登場する交通事故シーンをうまく関連づけています。このシーンでは、メキシコという土地で、全く言葉が通じないシチュエーションをとても楽しく描いていました。
英雄ルイス・モントーヤ
ルイス・モントーヤ役のリカルド・モンタルバンは風格たっぷりで良かったですね。モントーヤが足に大けがをし、闘牛士を引退したいきさつを話すシーンでは、彼の顔が徐々にクローズアップされ、かつての栄光をいかに誇らしく思っているかが伝わってきます。
リカルド・モンタルバン
リカルド・モンタルバンは、映画「猿の惑星」シリーズでサーカスの団長「アーマンド」を演じています。また、テレビドラマ「宇宙大作戦」・映画「スタートレックII カーンの逆襲」でカーン(写真)を演じています。どちらもぼろんこの大好物的な作品です。
裸の銃を持つ男
レスリー・ニールセン主演の映画「裸の銃を持つ男」の第一作では敵役の実業家(ヴィンセント・ラドウィッグ)役で、リカルド・モンタルバンも登場します。これはコロンボ出演から約13年後にあたる1988年の作品で、ニールセンは62歳、モンタルバンは68歳。二人の名演技は必見かもしれません。
雰囲気重視でも、スッキリしないラスト
ラストシーンも、決定的な証拠を突きつける、または犯人に「自分が犯人と認めざるを得ない」言動に誘導するというタイプではなく、スッキリしたものではありません。しかも、解決後の「解説」シーンが、いかにもそれらしくて残念でした。それでも、この感覚(誇りを大切にする)は名作の呼び声高き19話「別れのワイン」に通じるかもしれません。
サンチェス警部
捜査に同行した地元警察のサンチェス警部「ペドロ・アルメンディス・ジュニア」は、日本の俳優:目黒祐樹さんに似ていないですか?本作品「闘牛士の栄光」のエスコート役として大変重要な役柄でした。
牧童ミゲルが可愛い
本筋ではない話題に触れますと、牧場で働くミゲル「エミリオ・フェルナンデス」は、とても可愛いかったです。茶目っ気たっぷりで、笑顔が素敵な俳優さんでしたね。メスカル もらってご機嫌でした。日本語吹き替えはバカボンのパパの雨森雅司さん。
メキシコ人の国民性をかいま見る
農場監督のデルガド(エンリケ・ルセロ)との会話で「仕事に頑張りすぎるヤツは間抜けだ」という主旨の会話があり、とても興味深いものでした。日本人なんか、ほぼ国民全員が「間抜け」呼ばわりされると確信します。
監督:テッド・ポスト
脚本:ブラッド・ラドニッツ
ルイス・モントーヤ:リカルド・モンタルバン(声:庄司永建)
サンチェス警部:ペドロ・アルメンダリス・ジュニア(声:新克利)
クーロ:A・マルティネス(声:立沢雅人)
エクトール:ロバート・カリカート
ミゲル:エミリオ・フェルナンデス(声:雨森雅司)
デルガド:エンリケ・ルセロ
ニナ・モントーヤ:マリア・グリム
加筆:2023年6月24日