36話「魔術師の幻想」

Now You See Him
1976[第5シーズン 36話]

ジャック・キャシディ

大魔術師のサンティーニは、自分の隠された過去をネタに恐喝する魔術クラブのオーナーを殺害。サンティーニ役は、刑事コロンボの犯人役の巨匠「ジャック・キャシディ」が三度目の登場です。過去の作品、3話「構想の死角」、22話「第三の終章」と比べても、今回はもっとも良い味を出していたように思えました。

魔術王サンティーニ

ジャック・キャシディの手品の腕前がなかなかのモノです。場面がつなげてある箇所もありますし、仕掛けが見えそうになっているシーンも確かにありますが、それにしてもお見事。スターとしての風格が漂うサンティーニ。ユーモアもたっぷりで、ジャック・キャシディのハマり役だたっと言えます。

ボブ・ディシー

強力な脇役として、ウイルソン刑事「ボブ・ディシー」も再登場しました。11話「悪の温室」とほぼ同じテイストで、抜群の存在感でした。刑事役としてこのように、印象深く配置されることは稀で、やはり別格ということでしょう。

秀作ではあると思いますが…

この「魔術師の幻想」は、今回(2010年の再放送)初めて見たということはあり得ないはず。過去に印象が薄かった割には、かなり良い出来映えだと思いました。俳優陣も良いし、ストーリーも面白かったですね。一番重要な謎解きの場面で、ウイルソン刑事に手柄を譲る(譲りそうになる)のが、少し弱かったかな?

テクノロジーが決め手になることには抵抗が…

ただし、リボン式タイプライターが証拠になったり(これは犯人の大きな見落とし)、小さなスピーカーから聴こえる声を実際の人間の声と間違えるだろうか?とか、大きなポイントで疑問が残りました。

ロバート・ロジア

ブランドフォード役のロバート・ロジアも、素敵でした。大忙しの厨房で「おふくろが来てキスしても気付きませんぜ」は金言。ラストシーンの直前ではサンティーニが殺人犯人だと知らされていたのでしょう、少し冷ややかな態度でした。

サッカリー役のジョージ・スパーダコスは、40話「殺しの序曲」のワグナー役でも出演しています。

手品ショップの店主

その他、意外と効いていた役者さんが、手品ショップの店主「セイヤー・デヴィッド:Thayer David」。吹き替えの声優さんの良さもありますが、良い味でした。

伝説のちょい役俳優「マイケル・ラリー」

刑事コロンボシリーズに何十回もちょい役で出演している「マイケル・ラリー」。今回は実名「マイクル・ラリー」として出演しています。サンティーニの友人で、元ヨーロッパ随一の綱渡りの名人の老人の役です。

シンシア・サイクスが人気

サンティーニの娘デラ役シンシア・サイクスは男性コロンボファンに人気が高いようです1954年生まれということで当時は22才…さすがに若いですね。ミスアメリカコンテストでファイナリスト10人に選出されたことがあるそうです。

ハッ、ホッ という奇妙な台詞

サンティーニのショウを見に来たコロンボ警部は、こっそり控え室に忍び込み水槽の幻想の仕掛けを見破ります。その場面で「あの手錠外はお見事でした、流石、名人ですな~ハッ」という、妙な台詞がありますが、これは英語バージョンも同じでした。
ブログのゲストさんのお話:「英語の表現としては、さほど奇妙なものではありません」とのことでした。参考にさせて頂きます。

新調されたコートが、何とも…

新調されたコロンボのコートが滑稽。まるで銀河鉄道999に出てくる、車掌さんのようにも見えました。この1回きりで、またもとのヨレヨレのコートに戻りますが、素晴らしい味付けだと感心します。
監督:ハーヴェイ・ハート
脚本:マイケル・スローン
グレート・サンティーニ:ジャック・キャシディ
デラ(サンティーニの娘):シンシア・サイクス
フレデリック・ウィルソン刑事:ボブ・ディシー
ブランドフォード:ロバート・ロジア
ジェシー・ジェローム:ネヘミア・パーソフ
加筆:2015年3月5日

“36話「魔術師の幻想」” への44件の返信

  1. これ好きです。
    数当てゲームの種明かしには思わず「ああそうか」と声を出してしまいました。
    サンティニの魔術も素晴らしい。
    ただ娘可愛そうです。いい子なのにあの歌手と上手くやるしかないよなあ。

  2. まぁ古畑のあの話は「倒叙ものとトリック当ての両立」が肝であって、全く違う内容ですから。

    それはそうと僕もこの話はシリーズでもトップクラスで大好きな話ですね。
    トリックが華やかで凝ってますし、ウィルソン刑事との掛け合いが楽しいですもの。
    あと最後のコロンボの犯人に対しての言葉はシリーズでも屈指の名言であると同時に、
    タイトルの意味合いを180℃ひっくり返す秀逸なものだと思います。

    本作は異色作の多い5シーズンにしては非常にシンプルな対決モノの形式ですが、
    その一方でやはりコロンボっぽくない「理論的な」作品となっています。
    例えばシリーズお約束の「どこでコロンボは犯人を怪しんだのか」という件はいつもの「犯人の不自然な言動(行動)」では無く、
    死体の向きから鍵に着想して犯人を推測し、犯人の「魔術師のプライド」を逆手に使って立証する形なので、
    他の方の感想見てますと「なんでコロンボが怪しんだのか分からなかった」という意見をちらほら見かけますし、
    「動機の解明=犯人にとっての致命傷=決め手」という構図は前話に通じますので、その辺りもう~んとなる人が多いみたいですね。

  3. この作品、ぼろんこブログの人気ランキングでは13位でした。やはり人気の高い作品ですね。古畑任三郎の類似作品もかつて見たような記憶があります。また、見てみたいです。

  4. ぼろんこさん いつも管理ありがとーございます

    魔術師の幻想
    見るたびに サンティーニ役のジャック・キャシディ 渋くてカッコいいですね
    日本で初放送された時には 寝タバコによる火災が原因で 49才で亡くなられていたとのことで
    不慮の事故でなくなられてなければ あと何回か コロンボシリーズに登場してたのでは…
    残念です もっと見てみたかった俳優さん

    あと サンティーニの娘の恋人ダニーの歌う『シャレード』は良い曲ですね
    他の皆さんも述べてるように ヘンリー・マンシーニの作曲

    それから
    カインさんもコメントしてましたが

    三谷幸喜の『古畑任三郎』secondシーズンで
    山城新伍の父 松たか子の娘(娘は山城新伍が父だと知らない)でほぼおんなじような話がありました
    マジシャンズ・セレクトによって殺人を犯すとこがちょっと違うけど ほとんど模倣

    これも好きな話でしたが
    それでもパクり過ぎるのでは(笑)と思うくらい

    それだけ 『魔術師の幻想』が良い出来なんでしょうね

  5. ぼろんこさん、こんにちは。

    今回はコロンボさんのコートが新調されてましたが「見たくない」の台詞には思わず笑ってしまいました。
    スーツもパープルカラー、👔はドット調のグリーン。🚘もいつものガタガタ感もなくおしゃれでしたね。散髪もしたとの事(笑)

    後の三谷幸喜による古畑任三郎の山城新伍、松たか子の回のマジシャンズセレクトのモデルになってたのを思い出しました。

    最後のコロンボさんの

    「 頼むよ 」

    にはグッと来ました。

    1. あの「頼むよ」の本当の意味をご存知ですか?
      原音は「Officer!」なので、後ろに控えてる警官に「おい、こいつ連れて行け」って命じてるんですよ。コロンボは物腰が柔らかいので、翻訳もコジャックと違ってずいぶん穏やかになる。

      多分、小池さんが台本を勘違いしたんでしょうね。あたかもサンティーニに「もうジタバタするな。潔くしろ」と言ってるかのように演技してる。でも、却って良い感じになったかも知れません。

  6. BSスペシャルベスト第18位。第五シーズンの作品群は、他の作品のところに、以前書き込みましたが、動機に工夫をしていると思います。いずれも仮に証拠が不十分でもここで殺人犯として逮捕されないと、もっと恐ろしい目に合う、つまり逃げ場が亡くなるとか、誇りを失ってまで娑婆にいられない、もっと大事なものを失う(涙)etc.と想像されえます。
    さて、久し振りの本作では、ジャック・キャシディのマジシャン振りがクローズアップからイリュージョンまで堂に行ってますねえ。また40余年前の作品でトリックは古臭くても動機が今でも生臭いところがある意味戦慄。あえて政治的なことをいうなら、いつまで過去の謝罪を繰り返さなければならないのか?という日本人は甘い。

  7. ぼろんこさん、フォロワーのみなさん、こんばんは!初の書き込みです。
    子供の頃、家族でいつも楽しみにしていた金曜ロードショー「刑事コロンボ」が懐しくて、最近、レンタルDVDを順番に借りています。このサイトの情報や、みなさんのコメントも一緒に見ているのですが、「魔術師の幻想」は本当にぐっとくる名シーン、名ゼリフが盛りだくさんですね!
    わたしもウィルソン刑事ファンなので、『今こそ志ある者は来たり 力を貸せよかし(原文とは違うかもですが、名訳ですよね)』にとても感動しました。あと、タイプするときの表情もナイスでした(笑)

  8. マジシャン件マジックのクリエイター!
    素敵ですね、ありがとうございます。
    師匠は「魔術師サンティーニ」も、感動!

  9. 素晴らしいサイトですね。現在ビールを飲みながら、ここのコメントを読みながら、お気に入りの作品を見ています。
    この作品は思い出深い作品で、小学生のころこれを見て覚えたマジックで、今の自分があります。
    私はアマチュアなのですがマジシャン件マジックのクリエイターです。
    作中のアリバイに使うマジックの原理は
    メンタルマジック(今風ではメンタリズム)
    の重要な原理なのです。
    覚えてすぐさま小学校でやって、いろいろと改良してレパートリーになって、もう40年以上も演じているマジックです。
    私の師匠は何人かいますが、聞かれるといつも
    魔術師サンティーニと答えています

  10. みなさん、コメントありがとうございます。読破しました(笑)やはりこの作品も、人気が高いようです。4票追加します。また後日、コメントに対する検証をしっかりして、お返事あるいは、本文へ加筆いたします。

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