- 「パトリック・ウィリアムズ」が音楽を担当した作品。
- ジョー・デブリン「ジャガー・XK120・ロードスター」
- オコンネル財閥「キャデラック・フリートウッド75」
世界の政治情勢が背景
事件の背景が大げさで、33話「ハッサン・サラーの反逆」34話「仮面の男」などと同様の味を持った作品だったと思います。むしろ、それら以上に「世界情勢」と「殺人動機」が強くからんだ作品でしょう。このアイルランド革命派のモデルになっているのはIRA(アイルランド共和軍)だと思われ、アイルランド全島の独立共和国化をめざすカトリック系の組織です。
とても人気が高い作品
初見当時に私が評した以上に人気の高い作品だとわかってきました。犯人が詩人ということで、その台詞や歌声が独特の上品さを醸しています。またアイリッシュの郷愁を感じるBGMも雰囲気を高めています。犯人が決定的な悪人ではない…というのも、理由にあがるでしょう。ジョー・デブリンを演じた「クライヴ・レヴィル」はとても魅力的で、彼の功績も大きいと感じます。
しかしながら、間の悪い犯人…
アイルランド革命派組織の活動家で詩人のジョー・デブリンは、犯行後にビンセント・ポーリーを殺害した現場に現れます。そこでコロンボと鉢合わせに。‥うぅ、これはイケません。何をしに来たのか?ほぼ自爆行為と言って良いでしょう。コロンボ警部は鋭く突っ込んで欲しかったです。しかもその部屋で一緒に推理ごっこしてますし。(笑)この回ではコロンボが行く先々で、デブリンと会ってしまうのも可笑しいです。
酒は身を滅ぼす…
ペック夫人を発見!
吹き替えが演出する強烈キャラ「ジェンセン」
また、この時の銃の包みは、広げる時は無造作な感じで、隠してあったように四角くきっちり包める気がしません笑
ビンセント・ポーリーも素敵
2種類の吹き替えが存在
1979年にNHKで放送された際は小池版。1987年の日本テレビでは小池版の紛失が原因で、再録音された石田版で放送されました。現在はNHKで小池版、DVDやAXNミステリーで石田版が見られるようです。このブログ記事は、NHK-BS Hiで2010年6月11日に放送された「小池版」を見て書かれています。
NHK:コロンボ:小池朝雄、デブリン:納谷悟朗、ジェンセン:大泉滉★コレ
DVD:コロンボ:石田太郎、デブリン:家弓家正、ジェンセン:立木文彦
タグボートを見つけるシーン
この作品は何度も見るうちに、どんどん好きにります。やはりパトリック・ウィリアムズによる音楽が良いのかな。それと、車を走らせ橋を渡って、タグボートを見つけるシーンも素敵です。コイン双眼鏡でタグボートの旗を覗いて、オコンネルの船だと確信しますが、この時社旗はたわんでいてはっきりしません。それでも緑と黄色の色で、それだと確信するシーン。絵では社旗を映さずコロンボの演技のみで表現していて、この回では圧巻のシーンだと感じます。
銃の密売人は元警官!
チャンドラー書店の女性店員
IRAについて
このアンジェラは「シン・フェイン」は「アイルランド過激派」の合言葉だと説明しています。ちなみにデブリンは「アイルランド革命派」と自称しています。少なくとも日本語版では一度も「IRA」という固有名詞は登場しないのに、WikiやNHK公式サイトでさえ「IRA」だと断言していて、今後調べてみたい点でもあります。
監督:レオ・ペン
脚本:ハワード・バーク
音楽:パトリック・ウィリアムズ
ジョー・デブリン:クライヴ・レヴィル(声:納谷悟朗)
ケイト・オコンネル:ジャネット・ノーラン(声:麻生美代子)
ビンセント・ポーリー:アルバート・ポールセン(声:灰地順)
ジャンセン:L.Q.ジョーンズ
ジョージ・オコンネル:バーナード・ベランス
ケリー・マローン:マイケル・ホルトン
アンジェラ:デボラ・ホワイト
ブランドン:ジョン・マッキャン
リーチ:ドン・ホワイト
キャロル・ヘミングウェイ:キャロル・ヘミングウェイ
牽引車運転手:ジョニー・シルバー
パーティ客:ミッキー・ゴールデン
パーティ客:キャサリン・ジャンセン
船長:ショーン・マクロイ
加筆:2024年8月29日
メモに書かれていたLAP(Los Angeles Pier)ですが、ポーリーがリスボンに高飛びする予定だったので、私は勝手にLisbon AirPortだと推理してました(笑)
数字は機体番号?
事件解決には繋がらなさそうなので、なんでそんなことにコロンボはこだわるのかな、ともどかしかったのですが、全然的外れの推理に終わって笑ったのが良い思い出です\(^o^)/
羨ましい鳥はペリカン
波止場のひなたぼっこで安閑
くちばしに餌いっぱい
もうこれ以上 腹いっぱい
魚みせてもあっけらかん
だいたいここでオカミ爆笑
毎回ここで俺も爆笑。
ぼろんこ様、心より感謝です。こんなステキなサイト作っていただいて!
コロンボは、13歳くらいから、何気に観て、面白い刑事ドラマだと感じていた思春期の私でした。
同時に「太陽にほえろ」のマカロニ、ジーパン世代の現在55歳。録画した「太陽に」の山さんのキャラと、露口さんの演技に、現在、心が染みる年齢になったハゲチャビンです。
後に「特捜最前戦」、「刑事ハマー」、「マイアミバイス」などにはまった私。刑事ドラマって面白いな〜! 最近では、警官が拳銃所持出来ないイギリスのなんでしたっけ? 黒人が主役の、、、。あれも良かった。
少しビール飲みながらのコメントで、支離滅裂かと申し訳ないのですが、つまり、好きな刑事ドラマを、とことんマニアックな深掘りで楽しませていただけるこのサイト、私にとっても宝物です!
今、コロンボ回帰していて、若い頃に鑑賞していた同じコロンボも、いま鑑賞すると全句違う感動があるのです。例えば、「忘れらたスター」、「死者のメッセージ」、13歳の頃の私なら、感動しなかったのに、今はココロ揺さぶられます(寅さんもそうですが、)それを、ぼろんこ様のサイトで、再確認、追体験させていただいております。
正直、コロナもそうですが、生きさせていただく中で、ストレスも増えます。しかし、そうした、架空の刑事さんたちのドラマ、その出来もさることながら、ぼろんこ様の、このサイト、私にとってユンケル黄帝液となっております。
作品の感想でなくてすみません。
これからも、ぼろんこ様、楽しいサイトをよろしくお願い申し上げます。
私も本当にこちらのサイトに感謝いっぱいです。
こちらのコメント欄も素晴らしいですよね。
小太郎様のお言葉にも頷き続けておりました。
拳銃を所持できないイギリスの刑事はルーサーでしょうか。
異色の作品で、とてつもなく恐ろしいのに毎回息を詰めて見ていました。
全く違う作品を見ることでそれぞれの良さが改めて実感できるのが不思議です。
メロディさん、コメントありがとうございます。
刑事ルーサーですね、今度調べてみます。
小太郎さん、コメントありがとうございます。
太陽にほえろの山さん「露口茂」さん、少しコロンボに似ていませんか?
これには曰くがあるのですよ、おほほ(笑)
何か曰くがあるのですか??いずれ明かされるのを楽しみにしております。
露口茂さんは、”山さん”から大ファンで、個人的には別番組になりますが同じくNHKBSの『シャーロックホームズの冒険』が、ジェレミー・ブレットの当たり役と同様、吹き替え版でもホームズ最高峰だと思っております。
吹き替えついでに、コロンボについては、私はやはり小池朝雄さんを絶大に支持します。石田太郎さんは少し口の中でこもっていて、濁ったような印象です。
ここまでは役者さんの生の英語の方をメインで(ピーター・フォークのダミ声も好き)、吹き替え版を後から流して観る二本立てでしたが、ここからは英語版だけでいいかな。
ぼろんこさんのブログ、ほんとうに楽しいです。ぼろんこさんの返信コメントも否定的な受け止めが全くなく、温かくて好きです。いつもありがとうございます!
密売人役のジョン・マッキャン、「別れのワイン」にも出ていたとは全くわかりませんでしが、今回の登場シーンを見て、カルト的な人気があった映画「ヒドゥン」の世界征服を企む異星人に身体を乗っ取られた大統領候補役の人だと気付きました。
不気味な雰囲気が強く印象に残っていたものの名前も知らずにいた俳優さんを、数十年後にコロンボで知ることがてきて、なんとも嬉しかったです。
そういえば、チャンドラー書店でのサイン会の合間に、少年時代の思い出話をデブリンさんは披露していますが、その中で、袋一杯のダイナマイトを見咎められて、巡査に向かい「これは王様の誕生日のお祝い用の花火だ」と言い張った、と云っています。
今連合王国の君主はエリザベス二世女王陛下、と云うことは、その父上、ジョージ6世陛下御存命の時代のエピソード、という事なのでしょうか?
しかし、皆さん、このエピソードもお好きですね。私も暗記しそうなくらいヴィデオ見てますが。
扮するクライヴ・レヴィル氏が1930年生まれということから考えて、たぶんそうでしょう。
しかし、王様に爆薬という設定は、1605年の火薬陰謀事件を彷彿させます。あれもカトリック教徒の逆襲だったんだよな。ジョージ6世は1895年12月14日生まれ、ガイ・フォークス・デイは11月5日ということから考えて、脚本家の念頭にあったのかも。
関係者のささいな言葉遣いから真実を見抜く(君主を王と呼ぶか女王と呼ぶか、弁護士をlawyerと呼ぶかsolicitorと呼ぶか、あるいは特定の地方でしか使わない方言を言ってしまったり、逆に違う地方の方言が混じったり)というのはコロンボ含む名探偵の醍醐味ですが、我々も現実世界でやってみたいものですね。
アイリッシュの雰囲気満載の作品ですよね。特に劇伴が好きです。
旧作のファンなので「ここまで、ここを過ぎず」の気持ちでいましたが、
「まだまだ。まだやめられませんよ。もうちょい、やらせてもらうよ」※「さらば提督」より
の気になりました。
新作も引き続き、お付き合いさせて頂きます。
横から失礼します。
劇伴については、いろいろ意見はあると思いますが、本作の劇伴は、アンケートをとったら、まず上位に来ると思います。
今回見た後で、作品の背景を知るためにアイルランドの歴史をwikipediaで調べていたら、アイルランドで差別撤廃に尽力したダニエル・オコンネルという政治家がいると知りました。偶然かもしれませんが、もしかしたら、オコンネル親子の名前はこの人物に由来するかも。
始めまして。2年前、ダブリンに行きました。街のメインストリートが、オコンネル通りといい、素晴らしい場所でした。コロンボのこの作品を見て、思い出しました。ダニエル・オコンネルはカトリック差別反対運動をし、カトリック信者で初の市長になった英雄ですね。コロンボでもそこからあの一家の名前にしたのでしょう。奥が深いですね。
はじめまして。
アイルランドに少し詳しい人ならピンとくる名前なのでしょうね。
情報ありがとうございます。
オコンネル情報、ありがとうございます。
私の好きなベスト3の一角を占める作品ですが、改めて見直して、とても良いですね。
見どころも沢山。
97分の長丁場をダレれる事なく一気に、しかし、とても静かに畳みかけます。
日本人には中々理解しがたい、アメリカ社会の根底に流れる、アイリッシュ差別。
その差別しているアイリッシュが一大コンツェルンを築き上げ、アメリカ経済の中枢を担っている現実。(JFKもアイリッシュだから暗殺された、なんて説もありますね)
そんな歪んだ社会状況を鮮明に描きつつも、のどかなアイルランド民謡の様なBGMが、とぼけた味わいを醸し出す。
いやいや、鑑賞する度に感銘を受けます。
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しかし、武器密輸がバレたオコンネル興業。この後どうなるんでしょうか?
本作は、犯人がアリバイ作りや、捜査誤誘導などを全くしない、シリーズでも異色の作品です。
だから捜査は簡単なはずで、犯人は手袋をしていなかったから、ドアノブやウィスキー瓶に多くの指紋が残っていて、デブリンのそれと照合すれば、解決です。
デブリンは、犯行後の翌日にホテルの現場に戻る、遺留品と同じ愛用酒をコロンボに見せ
るなど、全く用心をしませんし。
IRAメンバーが裏切った武器商人を射殺する、きな臭い題材の割に、犯人と刑事の対決というよりは、友人同士の謎解きゲームといった温かさ、微笑ましさを感じます。
背景となっているIRA紛争は、カトリックとプロテスタントの宗教紛争から生じたイギリスからの北アイルランド独立闘争で、街中でも爆弾テロが横行するとても苛烈なものでした。
コロンボは書店で、エロティック・アートの画集に夢中でしたが、他回でもベリーダンサーに見とれたり、ゲイシャから立ち去り難かったりで、お色けに弱い!ですね。
その書店名が“チャンドラー“なのは、「裏切り者には、死こそふさわしい。」と全体にサスペンス感も漂うことから、デブリンと同じく酒にうるさいフィリップ・マーロウを生み出した、あのハードボイルド作家に掛けているのでしょうか。
ラストのカフェで、出航していく船を見ながら、「僕は信念を持って、銃を仕入れた。」と呟くIRA闘士デブリンもハードボイルドでした。
ウィスキー“アイリッシュ・デュー”は、修道士の凝ったラベル、キャップに封函紙がついていることから、実在する物でしょうが分かりませんでした。
ちなみにアイリッシュウィスキーは、スコッチと比べて、シンプルで軟らかな味わいです。
デブリンの白い車はジャガーXK120、この撮影時でも20年以上前の高級クラッシックカーでした
犯人は、ホテル客室内から書類をすべて持ち出した、と言っているからたぶんその時ついでに指紋拭き取りなど証拠隠滅工作をしているのでしょう。そのようなシーンは省略されているようですが。
殺人を立証されるのは困るが、銃の密輸さえできればまあよし、というような覚悟を決めているようには見えます。
それはわかるんですが、なら自分のサイン入り本を置いとくなんて間抜け過ぎますね。ましてや自分の印入りのビンとか。
私としてはこの作品は細かいことは置いといて事件のバックグラウンドや個性豊かな犯人とのやりとりを楽しむコロンボらしい娯楽傑作として捉えています。
もちろん、大好きな作品です。
サイン入り本に関しては、警察には「自分は最近何千冊とサインしていて、いちいちサインした人物など覚えているわけない」で十分通用する、と考えたのでは。
実際、ふつう作家がサインする相手は、自分のファンではあってもあくまでも赤の他人ですから。「我らのみ」をしつこく追求する刑事など、普通は想定しませんからね。
印入りのビン、指紋を拭き取ったので、まさかキズからたどれるとは知らなかった、と考えられます。あるいは警察がボトルの小さなキズに着目するとは想定していなかった。
実際、ダイヤで傷つけた印、くらいとしか警察も特定できないようですが。ただそのようなボトルが犯人の周辺から何本も見つかる、これは陪審員にも説得力ある状況証拠かと思われます。
殺人を立証されるのは困るが、というのは犯人が遠くでコロンボを見かけた時、何度も迷惑そうにしていたのでそう考えています。
TMMT様、ジミー頁様、ご教示ありがとうございます。
僕も、他作品では小さな齟齬が目に付きますが、本作では犯行と捜査の大雑把さが気にならない、不思議な魅力がありますね。
北アイルランド武力闘争が背景なのに、洒落た雰囲気です。
デブリンのキャラのせいなのか、彼とコロンボの親近感がそうさせているのでしょうか?
ところで、「IRA」なんて名前がはっきり出てましたか?
国名はともかく、組織名は明言してなかった、少なくとも架空の名前とかにしてボカしてたように思いますが、違いましたか?
「IRA」について本文を加筆修正しました。
はじめまして。
冒頭でジョーデブリンがマンドリンを弾きながら歌う歌についてご存知でしたら教えてください。
68歳の夫が学生のころ、合唱部でその歌の替え歌をうたったというのです。
替え歌の歌詞は「かのヒットラーも踏み入れなかった...イギリスの土地を...ヤンキーどもがやってきてチューインガムを吐き捨てる...」というようなものでした。
夫がいうには、替え歌はイギリスにアメリカがたくさん基地を作ろうとしたときに反対運動が起きて作られた歌だそうです。冷戦やベトナム戦争のころなのでそうかなあと思いますが替え歌自体イギリスで作られたのか日本で作られたのかもわかりません。
IRAのジョーデブリンが歌っているのですから、そもそもはアイルランドが独立を求める歌なのかなあと思うのですが、調べてもわかりませんでした。
本筋と関係ないところで申し訳ありません。
God save Ireland, said the heroesとうたってるので、多分「God save Ireland」という歌ではないでしょうか?
日本語だと恐らく、「神よ、アイルランドを守り給え」だと思います。
YouTubeで見ましたが、多分これであってそうです。Wikipediaにも出てますが、1867年にイングランドで起きたアイルランド独立運動の鎮圧後に処刑された三人のアイルランド青年を称えて作られ、1926年まで非公式のアイルランド国家だったらしいですね。
ジミー頁様
ありがとうございます。
夫にyoutubeで聞かせたら間違いないようです。
1867年といいますから明治維新のころに作られたんですね
替え歌のほうはもう一度夫に歌わせてみたらヤンキーヤンキーゴーホームなどと言ってました。
大学のころの合唱部の人に聞いてみるそうです。
良かったです♪しかし替え歌をイングランド人が歌っているとは皮肉ですね。もともとイングランドが糾弾されている歌なわけで。
ちなみにビートルズのメンバーもアイルランド系が多く、ジョンもポールもソロでアイルランド人のための歌を作ってます。
ジミー・ペイジ氏もアイリッシュらしいです。日本人説は嘘です笑
歌情報、ありがとうございます!
すごく勉強になります。
「ここまで。ここを過ぎず」という言葉を覚えたのが、多分このお話を昔(ひょっとしたら初めて日本で放映した時?)見た時だった、と懐かしく思い出しました。
「シン・フェイン」が=”Only Ourselves”という意味だったのは「シン・フェイン党」という名前自体を知っていたのに今回初めて知ってびっくり&感慨深いです。
「お金をかけた」印象が強いです。昨今の米刑事物につながるような派手な演出はコロンボにはあまり出てこないので、そこが「刑事コロンボとしては」異色だけどその後に影響を与えたのか、それともあの時代に既にそういう流れがあって最終話でやっと乗ってみたのか…とか思ってしまいました。
あと、アイルランドのテロリスト問題に対してはアイルランド系移民の多い米国ではあまり「凶悪犯」として扱う訳にはいかなかったのかな?とも思いました。他のブログで「犯人の描き方が甘い」と評しているのを見かけたけれど、私は「虐げられた歴史を持つ詩人の国」に対する郷愁として米国民の多くが抱く「アイルランド観」のようなものを反映しているな、とも感じました。
そちらを受け止めるのに忙しかったせいか、「トリックがお粗末」とも思いませんでした。
やきさん、楽しいコメントです。この作品は「まるで映画」のようなテイストも持っていますね。
シナモンが一瞬出ていましたね!
ボトルにダイヤの指輪で線を引く、って飲み方があることは昔からなんとなく知ってたんですが、子供の頃コロンボを見て知ったのか・・・と50半ばにして再発見。(笑)
武器商人は、顔が大泉滉さんに似てるから大泉さんが声優にキャスティングされたとしか思えない。
L.Q.ジョーンズの醸し出す雰囲気と大泉晃の怪演がマッチして最高ですよね。
私も絶対ビジュアルから大泉さんを選んだと思いました。
L.Q.ジョーンズ、デブリンさんのラジオを聴いた、といって、大型キャンピングカーで乗り込んで来た時。
調子のいいおじさんのように見えて、結構、怖いおじさんに見えました。ブルーの瞳に凄味があった気がします。大泉滉さんが声を当てたのは、逆に正解だったかも。
しかし、MAC11を500丁、何キロあるんだ?
バーク刑事の名が出てくる電話のシーン。原語+英字幕で見るとコロンボはサージェントとしか言っておらず、バークとは言ってないですね。吹き替え時の改変としてなかなか粋な気がします。
他の皆さんも言及されてますがラストが洒落てますね。ここまで来たんですからと、いつも仕事を口実に断っていた酒を飲み、「ここまで、ここを過ぎず」。
a90さん、それはすごい。「バークとは言ってない」ですって(笑)
題名では内容を思い出せないのですが、始まると記憶が蘇ります。
出航してもコロンボが尚も奔走する姿や、海上警備隊がやって来るシーンは
分かっていてもドキドキでした。
今回あらためて観て、私の中ではコロンボシリーズの上位に入りました。
たまに思い出す子供の頃に見たドラマのシーンで、日本のサスペンスだったのかな
被害者がいつもボトルキープの店のボトルにここまで飲んだとキズをつけていたってラストに明かされるのがあって
それは次に来た時にウイスキーが減ってないか見るためだったんです
その人はお金持ちだったんだけど、セコかったという描写かな
もしかしたらコロンボのこの回を参考にしたのかもしれませんね
あのウイスキー、あったら買って見ようかなと検索してみたけどない・・・・残念じゃ
ところで管理人氏、上のペック夫人を発見!のところの17話「二つの顔」へのリンクが16話になっておるようですー
ナンナンさん、ご指摘ありがとうございます、修正済みです。
NHKのBSP放送、とりあえず旧シリーズは終わってしまいました。あっという間にでしたね。
小学生の頃に初めて見た時の面白さ、大人になっても全然色褪せません。刑事コロンボは素晴らしい作品です。
次回から始まる新シリーズも悪くはないのですが、やはり小池朝雄さんの声があまりにも印象深く吹き替えでの視聴はこの策謀の結末で終了かな?っと少し寂しく感じてます。
デヴリンが暗闇の中で接触する武器商人役の俳優の顔が誰かに似ているなと思ったら、ダーティーハリーⅡでリムジンで逃走しようとして運転を誤り、クレーンに串刺しになっちゃう役の人ではないでしょうか?名前とか全然わかりませんが…。
Tony Giorgioという名前の俳優さんのようです。https://www.imdb.com/name/nm0320413/?ref_=tt_cl_t12
ダーティーハリーと聞いて飛んできました、ダーティーハリーⅡでリムジンで逃走しようとして運転を誤り、クレーンに串刺しになっちゃう役の人はトニー・ジョルジオという俳優でゴッドファーザーPartⅠでブルーノ・タッタリアを演じた人らしいです。問題の暗闇の中でデヴリンと接触し商談を断る武器商人の俳優さんとは多分別人ではないでしょうか。
Tony Giorgioで合ってます。
IMDbですぐ調べがつきますよ。
私ずっとこの作品のタイトルが「指輪の爪あと」なんだと勘違いしてました(汗)
既に指摘されていますが、ブリリアントカットされた同じくらいの大きさのダイヤだったら付けられた傷もほぼ同じになって区別出来ないのではないかと思います、ライフルマークとは違って、鑑識が撮影した写真もあまり拡大率大きくないですしね、これも実はコロンボのハッタリだったりして。
最後コロンボが爪で壜に印を付けてて一瞬それは無理だろうと思いましたが、あれってラベルを削っただけですよね、画面では向こう側になって映ってなくて確認出来ませんが(再汗)
指輪の爪あと>に、ぷっと吹きました。
今日も楽しみましたが、始めにコロンボがホテルで現場検証しているときに、何故デブリンが現れたのか分からなかったので、ボーっとしていたのか、どなたかに質問でもしようかと思ったら既に突っ込まれていました。
本当にこのブログはありがたいです。
ホテルで現場検証>ぜったい来ちゃいけない場所ですものね。
重箱の隅みたいで、ホントにすみません。J.QジョーンズじゃなくてL.Qじゃ????ペキンパーの常連みたいなヒト???
ひょっとして、もうどなたかコメントされてます???
ジェイジェイさん>L.Qジョーンズが正解でした。加筆修正しております。
コロナウイルス禍の渦中での「コロンボ」旧シリーズ全作放映も遂に完走です。当時、どこかの記事に、シリーズ終了理由は「ピーターフォークのギャラが上がり過ぎた所為だという説もある」とありました。
こうして定期放映で出来不出来・賛否・毀誉褒貶入り乱れる全作品群を通して足掛け十年の歳月を一年間に集約してじっくり鑑賞できたのは興味深い経験でした。特にへそ曲がりの私は不人気作品が好きでしたから(笑)。
今、観直して一番印象的だったのは背景・舞台として60年代末から70年代末までの当時の米国の風俗が集約されている点でした。さらにそれらを映すのは、今時のディティール、リアリズム重視の米国ドラマとは違う、当時の米国式エンターテインメントドラマの演出手法でもあります(⇒また上から目線)。
一口で言うなら時代風俗、ドラマ作りいずれも隔世の感がありましたねえ。ざっと半世紀前、もう「歳月の重み」と言う奴ですよ。
さて当エピソード、犯人とオコンネル一族は決して私欲の悪人ではない、大義に人生をかける一族であることで、視聴者の憎悪対象にしない、真の悪人は被害者。だからコロンボとデブリンの知的闘争が成立する。
後、生臭い話をしますけど、朝鮮戦争、その難民である在日朝鮮・韓国人一世の人生=私の或る知人。今回のエピソードにその知人の運命がダブってきた。さらに私は日本人である限り、歴史的に無関係とはいえず、常に業を背負って生きている。それらを思って泣けてきた。
小笠原さん、いつも素敵なコメントありがとうございます。
テロリストは真の悪人でしょう。
そして真の偽善者。
失礼します。他のブログで「犯罪者の描き方が甘い」と書かれていて、私はそうかな?…と疑問には思いましたが、その答えを見つける事ができました。
アイルランド問題はなかなか「正義と悪」という単純な割り切りを許さない側面がありますよね。それを意識した演出だったのだな、と納得しました。
私自身、アイリッシュ音楽やアイルランドの詩を愛する文化が「好き」です。ただ消費するにはあまりにも重い歴史があるのも知っていますが、それでもなお。
比較ではなく、表向きは慈善事業を装っていて寄付を募り、裏ではそのお金を銃に替え、しかもそれは正義であると考えている姿勢、それを真の悪、偽善と称したのです。表向き流血革命家で裏も流血革命家、もイヤですけど。
犯罪者の描き方が甘い、はよくわかりませんが、コロンボの罪を憎んで人を憎まずの態度は悪いものではないと思います。
絶対正義というものはなかなか見つからない実現しないものですが、そうでもないものを正義だと信じ込んだり、正義はどうでもいいけどという考えだったり、はしないようにしないと。
コロンボだって必ずしも絶対正義というわけではありませんし。
コロンボが絶対正義を希求している者であるのはその通りでしょう。
しかし、たとえば喫煙などなあ。
ぼろんこ様
いつもありがとうございます
「天使が騒がしく羽ばたく音」はアイルランドの大詩人 イエイツの「アイルランドの妖精たち」です。さすがコロンボ教養ありますね
訳と原詩はご参考までhttps://poetry.hix05.com/Yeats/yeats09.tosome.html
えりさん>リンク先を読ませていただきました。素敵ですね、ありがとうございます!
旧コロンボの最終作。
直接の犯行は銃密売人殺害に関してですが、背景は更に悪質。アイルランドのテロをやめさせたい、と謳いながらその実アイルランドに大量の銃を密輸しようとしています。
ミステリー的にもドラマ的にも、最終回にふさわしいクオリティの高さだと思いますが。
「人にはふさわしき贈り物を」
すべての人に満足すべき報いを、くらいが直訳だそうで。
犯人としては、お前は俺を満足させてくれないじゃないか、という身勝手な苦情のつもりだったか、ともとりました。
「ここまで、ここを過ぎず」
言うまでもなく、この旧シリーズの終了のことも掛けています。
子供の頃、これで最終回と知り、大きな喪失感を味わいました。
今では、大人の事情として、視聴率がふるわなくなった?、ネタが切れた?、ピーター・フォークがコロンボ以外の仕事をやりたがっている?、など理由は推測できますが。
まだ定年と言える歳でもないのになぜ、などと思ったように記憶しています。
旧シリーズは、このやせ我慢のようなストイックさがハイクオリティを生んだのでしょうが。
新シリーズは逆に、「ここまで来た、しかしここを過ぎる」で、あまりいい意味でなく酔っ払ってしまったような作品が多い、という印象です。
「ここまで、ここを過ぎず」
コロンボ定年退職の時の言葉として聞きたかった。
ろぼこんのろぼこんさん>楽しいコメントありがとうございます。おそらく私はこの作品の初回放送を見逃しています。前作の「攻撃命令」はリアルタイム視聴ですが。
最後のシーン、コロンボの車がロサンゼルス港に架かる橋をさっそうと走るのをヘリコプターからの空撮。
今考えると最終回にふさわしいシーンだと思います。
意気揚々と車が走るシーン。
これからも犯罪に立ち向かって行く意欲を感じるとともに哀愁をも感じるシーンです。
なんか、これが最終回であって欲しくない、と思いました。
でも、新シリーズを作りましたね。
ベアーさん、そのあたり加筆しましたので、よろしければお読みください。
私は本屋のおねーさんの女優さんがとても美しく、いいなぁと思いながら見ました。ただ、あの場面が何を言わんとしているのか、結果的にわかりませんが。一度目は何処に拳銃を隠したのか?と最後の最後まで分からずはらはらしていました。2度目を見るとコロンボと主人公(犯人)の掛け合いが面白いです。5人の人を殺したというアイルランドの囚人も、きっと自分の肉親や仲間を殺されているのだろうから、そういう所のフォローがコロンボの発言にもあればいいのになぁ、と思いました。
本屋のおねーさん>女性店員アンジェラ
ですね。表情豊かで素敵なキャラクターでした。
総論になりますがコロンボ作品に優劣はつけ難いと思います。それぞれに個性がありファンの好みも違うからです。細かく見ていくと矛盾や現実にはあり得ない点がいろいろ出てきますがあくまでもフィクションなので製作者の演出効果を含めて楽しめばよいのではないでしょうか。間違いなく言えるのはストーリー、出演者とその演技、吹き替え声優のマッチング等総合的に見て真の傑作であるということです。
シリーズ最終作でスケールの大きい力作だと思います。最後は犯人を追いつめて行く過程と銃の隠し場所の種明かしを両方楽しめる構成になっており作品を重厚なものとしています。
登場する詩や、ジョーク、それに音楽も素敵ですよね。
BS4KのPR番組を見ましたが、今回は石田太郎版が放送されそうです。本家本元なのにNHKには小池朝雄版のフィルムが残っていないようですね。
ありゃま!
この作品は私のベスト3に入るので、4K版放映を楽しみにしてたんですが...
BS2アナログの小池版DVDは廃棄するかな?と思ってましたが、保管しておいた方がよさそうですね。
今回は小池版ですよ。小池版は再発見されたようです。
“Let each man be paid in full”
「人には相応しき贈り物を」は名訳ですね。しびれます。
実際には、「お値段相当。ご損はさせません」くらいの意味らしいです。
和訳が素敵なんですね。
そういうの、日本人って得してますね。
よござんすがいい!
やはり小池版、人気ありますね。
武器商人の声をあててる大泉滉さんが絶品でここだけでも価値がありますね。
はじめまして。風土と申します。このブログは前々から見ていました。刑事コロンボが最初にNHKで放送された頃は子どもでした。その後
何度も再放送され楽しみました。今はU-NEXTで字幕で見ています。俳優の肉声が聴けるのも悪くないですが、吹替え版の工夫された日本語の言い回しには印象的なものもありましたから、字幕で省かれている場面は少し残念です。
この回で犯人がわざわざ犯行現場にやって来たのは、銃の仕入れ元の手がかりを探しての事ですね。まさかコロンボと鉢合わせするとは思っていなかったでしょうが、コロンボと付き合えば、仕入れ元の情報を探れると考えたのかも。しかし、書店で本にサインしただけの相手の事件に、自ら首を突っ込んでは怪しまれて当然ですね。
風土さん、初めまして!
「銃の仕入れ元の手がかりを探して」ですね。
そうなると、少し見方も変わるでしょう。(良い意味で)
この回のBGMは、ちょっとケルト風味を意識したような曲が多かった気がします。
しかし、デブリンさん、酒飲み過ぎ。
音楽が素敵な作品だと思います。
犬が車のドアに引っかき傷を残すか、詩人が酒瓶に指輪の引っかき傷を残すかの差なのに、ドラマ次第でこんなに差が出るものなのですね。
面白い着眼点ですね。
本屋の次の場面が殺人現場でコロンボが捜査しているところなのですが、そこに何故犯人のデヴリンが来たのでしょうか?
コロンボに呼ばれた訳でもなさそうなのに。
あれで調子に乗って昼食に行って思わぬところでウィスキーの銘柄がバレて痛恨でしたね。
殺されたポーリーにも「あんた入り込み過ぎだ」とか言われてたかと思うが、人を疑り深い?事が仇になったのかな思いました。
ポーリーが酒飲まないのは糖尿病だったからだったのにね。ジェンセンは武器を用意してたから多少足元はみたけどポーリーは裏切るつもりはなかったのではと思う。そうだとしたら武器密輸計画を潰すだけでなくオコンネル工業をも揺るがす全く無駄な殺人なってしまったと思った。
殺人現場にデヴリンがやってきた。これは正直いって、許せないシーンです(笑)
ここまで、ここを過ぎず!と指を立ててエンディングと言う、旧シリーズの最後の場面がとても印象に残るシーンを覚えてます。それに合わせたエンディングの音楽も秀逸。新シリーズが始まるまではこれが最終回のラストシーンだったので子供心に刻まれていたのかもしれません。
小池さんと納谷さんと言う声に特徴のある声優2人の共演も大好きだった話しで、音楽と合わせて耳に残る最終回でした。
なるほど、楽しいコメントありがとうございます。
本屋の店員がキュート
石田版もよいですが、小池さんはやはりお上手です。早世されたのがとても残念でなりません。
やっぱ小池さん。
BSスペシャル投票第15位。1970年代最後の「コロンボ」は改めて今回観ると、殺人の完全犯罪ではなく、犯人との知的闘争(かけひき)。政治的で生臭い犯罪背景に比して、「詩」を駆使して要所要所に音楽を含めユーモラスな演出とそれを支える犯人役のみならず脇役まで演技の巧さ。日本語版声優陣も素晴らしい。「日本はテレビを」メイドインジャパン家電の全盛期でしたなあ。そして大書店内で葉巻をスパスパやっても全然問題にされないのが今観るとまさに「隔世の感」(笑)。さらに殺人犯人そのものではなく、銃の密売「人」から銃その「もの」まで「隠し方」のトリックという変化球?かな。
さすがのご意見。
吹替を巡る感想の続き
コロンボが最後貨物船が港から離れるのを車で追いかけ、艀を自ら走って船を双眼鏡で見るシーン!同じ小池朝雄さんが吹替したジーンハックマンのフレンチコネクション2の最後のシーンとダブってしまった!ちょっと嬉しくなり、ちょっと誰かに言いたくなりました!
ジーンハックマンの吹替も、確か「小池朝雄」の後任「石田太郎」さんでしょう?
吹替
中学生の時から再放送ではない放送を全員集合を見ないで土曜日の夜19:30からNHK総合で見ていたものからすれば、どうしても小池版を贔屓にせざるを得ませんが、違わぬ夢ですが、小池朝雄と納谷悟郎の吹替シーンを見たかった!感動して泣きたくなるなぁ、それくらいに味があります、字幕版もいいがやはり吹替版の味が染み込んだ作品でしょう、これは!声優の方々は当時の刑事コロンボに声優として出演して小池朝雄さんと丁々発止演ずるのが楽しみだったのでは?こんなエピソードも聞きたくなる様な、この作品です。
どちらも楽しめる作品ですが、やっぱ小池さんが好きかな(笑)
策謀の結末を見ながら書いております
いつも作品を見ながらこちらのサイトをみさせてもらってます
音声切り替えをいじっていたら小池バージョンが収録されているではありませんか❗
今までTVでは石田バージョンしか見たことがなかったので感動しております
ミステリーとして見たらかなり物足りないですが、犯人ジョー・デヴリンと互いに尊敬しあえる関係を築いたコロンボの人柄を楽しむべきエピソードだと思います。テロリストによる銃器密輸というスケールの大きいテーマも魅力です。「ここより、ここを過ぎず」のセリフによる締めにはジーンときました。
BS-TBSにて二回目の視聴中。吹き替え版の醍醐味ここにあり!という回と思います。語呂合わせと駄洒落が詰まった台詞を額田やえ子さんが見事に語呂合わせと駄洒落で応えています。その上品さたるや…!昨今の直訳調が幅を効かせた外画吹き替えでこうした突き抜け方は見られないものです。
『帝国の逆襲』で皇帝役に台詞を入れたクライヴ・レヴィルを吹き替える家弓家正さん、素晴らしいです。ナレーションの達人らしく発音は上品この上無く、表向きの陽気さと陰謀家の冷酷さの表裏は鮮やか。『風の谷のナウシカ』や『未来少年コナン』での役柄がそうであったように、とても頭の回転が速くてちょっと歯が立たなそうな。
勿論NHKで何度か放映された小池朝雄さん×納谷悟朗さんヴァージョンも持って居ます。沖田艦長とも銭型警部とも違う納谷さん。家弓さんのようには表裏がハッキリしないタヌキっぷりも美味で甲乙付け難いものがあります。
レヴィルの皇帝は(特別編の改変により)今では聴かれない。家弓さん納谷さんの声ももう聴く事は叶わないんだ。
蛇足ですが、NHK-BSプレミアムで放送している『ナイトライダー』と時間帯が重なりましたね。『コロンボ』と同じスタジオで作られたものらしい。ポーリーを演じた中村正さんがこっちではデボン役で、近年地上波放映でカットされた部分をオリジナルキャストを呼んで穴埋めしたのも共通でしたが…随分声変わっちゃったなぁ。
今回の放送は「石田太郎」版でしたね。今使っているDVDレコーダーには…偶然にも9月30日に放送されたBSプレミアムの「小池朝雄」版が録画されていて、これにて両方を完全保存することができました。見比べて楽しみます。
ビンセント・ポーリーは、その晩、リスボンへ金を持ち逃げしようとした。
それがバレて、ポーリーに殺されそうになったのだからとっさの殺害は
正当防衛だ!。証明はできないとしても、普通に考えれば犯人に殺害動機は
ない。殺害の件は裁判では無罪になるだろう。
それより、武器密輸のほうですね。
最後の犯人とコロンボの会話がメチャ深い!!。
コロンボ:私もついてたんですねえ。
犯人 :それは単なるツキではないなあ。
ギルフーニー巡査部長もそう言っただろう。
コロンボ:いいやそうは言いませんでしたが、眼力が大事だと言いました。
殺人講義でコロンボが言ったように、ツキが必要と解釈したら本質を見誤る。
見誤るどころか、真逆な解釈となってしまう。
コロンボの本質を誰よりも犯人が見抜いてしまったのだ。
“ツキ”とは、コロンボの謙遜至極だ。
この”ツキ”を呼び込むには眼力が必要で、この眼力を修得するには、
「連中よりせっせと働いて、もっと時間かけて、本を読んで、注意深くやる」
「殺しの序曲」で言ったこれです!!。
コロンボが運命論者ではないことは「指輪の爪あと」でも明らかだ。
だから”ツキ”などは期待するはずもない。
“ツキ”とは、努力を重ねた人間のみ勝ち得ることのできる賜物です。
コロンボは、最後まで犯人と向き合った。それがどのような凶悪犯であれだ。
その心は犯人の魂に突き刺さり、観念する散り際を良いものとした。
この相互理解こそが、コロンボの美学であり気高き品格だ。
すみません、書き込みを間違えました。
コロンボの話術に人間負け、根気負けした感じがする。
心電図が決めて?。まあ状況証拠や動機は分かるが、結局最後は、
攻撃命令を仕掛けるという自らの行動によって自滅した。
ただ心電図に依らなくても、電話会社の通話記録によって
犯人が電話したのは明らかになるはず。それが何だと言うのか?。
コロンボでは、度々、この通話記録を強力な証拠の一つとして挙げる
ことが多い。しかし、エピソードによっては通話記録が証拠となり得る
にもかかわらず、なぜか証拠に採用しない場合もある。
一貫性が無いとも言えるが、あまり細かいかな?。
ダイヤモンドの特徴が指紋のように引っかき傷に表れるというのは
本当だろうか?。同じ研磨をした職人によるダイヤであれば、
同じ引っかき傷になると想像できる。
犯行を認めるのが、どうも簡単すぎるね。
この犯人にとっては、それよりも武器を抑えられたことのショックが
大きかったようだ。最後はすべてを観念した往生際は良かった。
ある意味、良い意味悪い意味、お互いを認め合った。
コロンボの良さは、この認め合って終わるところにもある。
タップおばさん>「序盤のサイン会に来たポーリーが名を名乗った瞬間の表情」良いですねー。
私は、何と言っても「大泉滉」さん、絶賛です。
吹き替えは小池さん、石田さん両方を見ました。
石田さんは限りなく小池さんに寄せてるように聞こえました。
新シリーズのピーター・フォークと比べ、キビキビ動くのに合わせていたような感じ。
デヴリン役の納谷さんと家弓さん、どちらも好きな役者さんで甲乙つけがたいものでした。
ただ、納谷さんは軽妙な台詞回しが極めて秀逸であり、家弓さんはキャラクターを際立たせるような工夫を感じ、
双方の素晴らしい名人芸に満足です。
クライヴ・レヴィルに関しては、序盤のサイン会に来たポーリーが名を名乗った瞬間の表情がイイですね。細かい仕草が見事です。
あと何と言っても、ジェンセン吹き替えの大泉滉さんが強烈ですね。
イントネーション度外視であれだけ個性を出しまくってOKって。
世代的に実写での大泉さんを見たことがないんですが、役者としてのパワーは十分に感じました。
長々と失礼致しました。
なおさん、そうですね〜。密輸&国際的な政治問題ですので、時代背景も感じさせます。
恐らく、密輸が絡んでいるという事もあって、スケールが今までになく大きく、シーズンの最終回に相応しい展開だったからでは。
マムワルカメコさんコメントありがとうございます。
放送終わってもずっとブログ続けてくださいね。>ありがとうございます!!ささいな情報などを加筆してまいります、頑張ります。
AKIOさんコメントありがとうございます。コロンボとデブリン氏、殺人現場でいきなり出会っちゃうので…。そりゃ展開も早いですね(笑)
「港の倉庫の銃の密売人と別れのワインの警官が同じ人」は、凄いですね!調べてみたいです!!
kezさん、コメントありがとうございます。日テレ金曜ロードショー=小池版、DVD化=石田版ですね。最近のNHKの再放送では、小池版が使われているようですね。
yas さん>Dean Martin Roast (JP sub)は見たことあります〜。スピーチが上手いっすよね!
コロンボ祭り終わっちゃいました。淋しいです。いつも放送見ては、チェックしてました。小学生の頃からのコロンボファンです。
コロンボの放送は必ず見てますがこの策謀の結末はあまり馴染みがありませんでした。
見てもあまり意味が分からなかったのかも。最近はテロや反政府軍とやらで
徐々に身近になっています。
放送終わってもずっとブログ続けてくださいね。コロンボ同様ずっと応援しています。
こんにちは。
コロンボを観たあとは必ず「ぼろんこ」さんのブログを見て楽しんでおります。
さて今回初めてこの作品を観ました。
旧コロンボの最終話ということで楽しみにしておりましたが、少し期待外れな印象です。
犯人デブリンの母国に対する思い入れは分かりますが、その思いと銃密輸の関係性がいまひとつ分かりにくい。
デブリンに対するしつこい質問責めや、心理的に追い込んでいく展開が弱かった気がします。
ただ犯人のデブリンは今までの犯人には無かった独特の個性を感じましたし、役者の上手さを感じることが出来ました。
他の作品も観てみたいですね。
DVDのバイオグラフィで見ましたが、この役者さん「スターウォーズ」で皇帝の声を演じているんですね!驚きです。
それと観ていてたまたま気づいたのですが、港の倉庫でデブリンと銃の密売人が交渉する場面で、密売人の役を演じているのは「別れのワイン」で警官を演じていた方と同じ人ではないでしょうか?
リックが引き上げられた海岸の場面で、リックのフェラーリを羨ましそうに触っていた警官です。
密売交渉の場面は少ししかないので見落としがちですが・・・。
はじめまして。
早速ですが、1987年(昭和62年)に日テレ金曜ロードショー枠で放送された際は、小池版のものでした。(テープが手元に残ってます)
自分の知る限りにおいては、DVD化に当たり石田版が作成されたと認識しているのですが。
間違っていたらごめんなさい。
こんにちは。
初期シリーズの最後とはいえ、コロンボの車がボロすぎます(笑)
ぼろんこさんはごらんになってるかもしれませんが、この頃の映像らしいです。
ピーターフォークではなくコロンボとして出演しているとこがすごいですね。
Dean Martin Roast (JP sub)
るてなんとさん、書き込みありがとうございます。私は、やはり小池さんが好みですかね~。最初は違和感がありましたが、最近では石田さんも好きになってきました。
また旧作品の場合、カットされた部分がどうしても代役になってしまい、気になりますね。でもノーカットで見られる幸せの方が上回るので、我慢ですね(笑)
小池さんの吹き替え版と、石田さんの吹き替え版、双方を見てみました。
僕自身はどちらも不満はありませんでした。
石田さんのほうが若干テンションが上がり気味なしゃべり方かなと思います。
納谷悟朗さんと家弓家正さん、デブリンの吹き替えは、家弓さんのほうがより冷酷さを際立たせています。「未来少年コナン」のラスボス役・レプカ役なだけに、この点は申し分ありません。
僕はどっちがいいかと聞かれても即答はできません。どちらにもそれぞれ良さがあるからです。
ただ一つ残念なのは、小池版は一部が吹き替えではなく英語音声になっていること。デブリンが少年時代のことを話す場面を、納谷さんの声で聞いてみたかったです。
とっしーーさん、コメントありがとうございます~。「声優さんがあまりコロンボっぽくなかった」のは、石田太郎版をご覧になったのかな?とはいえ、この作品には、何か哲学的な匂いが漂いますね~、良い感じです。
今見ました~!(^^)!
いや~名作でしたね♪^^
でも、ぼろんこさんが面白くないと仰ったのも、
分かる気がします。
確かに演出が、凄かったですよね(笑)
ヘリコプターで高速みたいなとこを映していましたし、ダイハードを見ている様でした(笑)
僕的に不満だったのは、声優さんがあまりコロンボっぽくなかった事・・これはしょうがないですかね~^^;
しかし、前にコメントしたコロンボの演説のくだりで「あたしは、犯人の知性の豊かさやユーモア、人柄に好意や尊敬をしている」
といったのが、まさにこの回のデブリンなのかなと思いました♪
コメディアンなのか不明でしたが、日本の落語や民謡の様なデブリン話術に惹きこまれてしまいましたよ(笑)
女王が、デブリンに皮肉を言ったセリフ
「良いお友達ができたみたいね」
これが、2人の仲の良さ・関係性を象徴している様でした^^
Meさん、はじめまして。私がこのブログ記事を書いた時に見た放送はおそらく「小池版」です。とてもラッキーだったのかもしれませんね。(笑)2013年のNHK BSプレミアムでの再放送のシリーズでは、まだ「策謀の結末」は残っている気がします。(2013年10月5日現在)楽しみですね。
はじめまして。
この「策謀の結末」は、長らく小池さんが吹き替えたバージョンが紛失していたため、石田さんの吹き替えによるバージョンがDVDに収録されました。
小池版は、「岩田鉄五郎対決」とも言われています。
これは、実写版で岩田を演じたのが小池さんで、アニメ版は本作の犯人吹き替え役・納谷悟朗さんが担当したことからそう呼ばれるようになったようです。
ちなみに納谷さんといえば、ルパン三世の銭形警部が有名ですが、現在の銭形役・山寺宏一さんも「殺人講義」の犯人役の吹き替えをされています。
ヤマトつながりで、菅生隆之さん(2199の沖田艦長)も犯人役での吹き替え経験があります。
不思議な偶然です。
mkさん、お返事が大変おそくなり申し訳ございません~。
「子供の頃のかすかな記憶にノスタルジー」ですね、お気持ちがとても良く伝わります。
私のブログをお褒め頂き、光栄です。本作「策謀の結末」に関する記事は、将来まだまだ続きを書くつもりです。アイルランド移民を背景に、当時の世相を思い出させる、とても雰囲気の良い作品です。当時は、よく、IRA絡みのテロ事件がニュースで流れていたものです。
2010年の秋からBSを見るようになって、再放送されていた事を知りました。新シリーズの最後数回にかろうじて間に合い、子供の頃のかすかな記憶にノスタルジーを感じて毎回見ていたところ・・・
ピーター・フォークは素晴らしいし、グロテスクなシーンがほとんどないのに人間がよく描かれていて面白い。見逃した初期コロンボを見るべく、レンタルDVDで初回から全作借りる流れになりました。彼が先日亡くなったこともあり、旧作の最終回である45話を見終わる時に、名残惜しくて巻き戻さずにはおれませんでした。ジェスチャーと’quit’のセリフに、ジーンときます。
再放送状況を調べていたら、たまたまこのページに出会いましたが、毎回見終わった後にその回のところを読むと作品の魅力が増して感じられる、素晴らしいファンページだと思いました。よくまとめて頂いてありがとうございます。