- 「ぼろんこの名作選」に選ばれています。
- 脇役俳優「ヴィトー・スコッティ」の出演作品。
- ネルソン・ヘイワード「クライスラー・ニュー・ヨーカー」
- ハリー・ストーン「シボレー・インパラ」
動機は十分と言えそう。
冒頭シーンのBGM
このどこか不気味な雰囲気のする音楽は、24話「白鳥の歌」や25話「権力の墓穴」にもアレンジを変えて使われています。印象的な曲で大好きです。
YouTube「野望の果ての冒頭シーンをパソコン演奏で再現」しました。音楽もお好きな方は、こちらもご覧ください。(*ご注意:YouTubeへのリンクは音が出ます!)
脅迫に屈しない候補者をジャッキー・クーパーが好演。
ヘイワード氏はたとえ脅迫されようとも屈せず、犯罪撲滅を訴える勇気ある候補者を演じようとしていました。脅迫犯がストーンを殺害することで「同情票と邪魔者抹殺」の一石二鳥を狙ったのでしょう。それにしても選挙前の最も大切な時期に、身近な人物を殺害してしまうというリスキーな行動に出るでしょうか?
しかし、それを納得させちゃうようなキャラクターが犯人のネルソン・ヘイワード(ジャッキー・クーパー)です。全編に彼の人間臭さ、幼稚さが描かれています。ヘイワードはコロンボの執拗な捜査に腹を立て、嫌悪感を露にします。そして愛人と本妻との板挟みで、徐々に選挙どころではなくなっていきました。
日本語版吹き替えは初代風車の弥七。
日本語版吹き替え:中谷一郎(なかたにいちろう)さんはテレビ時代劇「水戸黄門」の初代「風車の弥七」としてもお馴染みの俳優さんです。
待たされた選挙事務所での観察眼
夫人と仲睦まじい演技を見せるヘイワード。それを不愉快そうに眺めるリンダ。新調した上着を届けに来る男性。「妻の秘書であるはず」のリンダと執務室で二人きりで打ち合わせをしているヘイワード。コロンボは待たされている間、そんなことを観察しています。
ヘイワード候補の説明は、ことごとく却下。
執務室では、コロンボの疑問を解決すべく答えた「アドバイス」が、ことごとく跳ね返され次第に追いつめられていきます。
行動がいちいちわざとらしい、ヘイワード氏。
後半で妻の秘書リンダに「脅迫状が届いたことを告げる」シーンは面白いです。すごくわざとらしいヘイワードの表情と口調を楽しめます。また、テレビ演説の収録場面はコロンボと奥さんの会話で気が散ってしまうヘイワードさんも可愛いです。
選挙対策室ベランダの爆竹は大減点!
ラストの自作自演の場面では、ベランダに爆竹の燃えカスが残ったはずで、これが「減点対象」となりこの作品の支持者を大幅に減らしています。たった今銃撃されたことを周囲に認めさせる工作ですが、かなり無理があります。この爆竹問題ですが何度見ても納得できず、「傑作選」からワンランク降格し「名作選」に移動しました。
「野望の果て」は出演者のキャラクターが光ります。
犯人役のヘイワード氏を筆頭に、憎まれ役の参謀ハリー・ストーン、美人秘書のリンダ、夫人のビクトリアなどなど。とても魅力的な脇役が揃っています。
ジャッキー・クーパーのラストの表情は切ない
初期コロンボの美人秘書の典型?
リンダは真面目で正直者だから…
リンダはコロンボの執拗な聞き込みに対して「何も知りません、失礼します。」と、一刻も早く立ち去ろうとします。しかしヘイワードの人格性について聞かれると、好意を抱いていることを見透かされ、ハリー・ストーンをよく思っていないことを力説してしまうなど、正直すぎて益々疑われてしまうのです。
刑事コロンボで最も素敵な「犯人の奥様」の一人
テレビ演説でのカメラ撮りのシーン
テレビ演説でのカメラ撮りでの彼女とコロンボ警部とのやりとりは楽しく描かれていましたね。コロンボから「ハリー・ストーンが頑丈な腕時計を所有していた」と…テントの柱でコツンと音を立てられ、ビクッとする仕草が可愛かったです。その他のシーンでも、夫の行動に疑惑を感じつつも、愛は失っていない妻の心情がよく出ていました。
宇宙大作戦
ヘイワード夫人の親友はミシンのおばちゃん
まさか奥様まで殺害?
自宅の(びっくり)バースデイパーティの冒頭シーン。まさか奥様までついでに殺してしまうのか?と思わせる効果的なシーンでした。その後、明るくなった部屋で「奥様に会うためにそんなに手数をかける‥」のセリフがルシール・メレディスさんです。
なんで名前が違うの…?
参照:「ロス警察の気になる同僚たち」
ヘイワード候補の護衛の責任者
ロハス刑事
チャドウィック紳士服店
ジュード・フェアズ
同行の警察官も可愛いおじさん
ガゾリンスタンドの整備士
テレビのアナウンサー
同じ風景画が、最低でも3回出現。
ブログゲストさんから情報をいただき検証しました。レイ・フレミングのマンション、ネルソン・ヘイワードのホテルの風景は同じでした!さらに調査した結果、ケイ・フリーストンのオフィスの窓にも出現しています。
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ヘイワードの別荘はマリブ
ヘイワードの別荘はLA西部のマリブの海岸沿いです。コロンボが車を修理したガソリンスタンドとの距離感も参考にするとさらに楽しめます。
監督:ボリス・セイガル
脚本:アービング・パールバーグ 他
原案:ラリー・コーエン
音楽:ディック・デ・ベネディクティス
ネルソン・ヘイワード:ジャッキー・クーパー(声:中谷一郎)
ビクトリア・ヘイワード:ジョアンヌ・リンヴィル(声:稲野和子)
リンダ・ジョンソン:ティシャ・スターリング(声:津田京子)
ハリー・ストーン:ケン・スウォフォード(声:鎗田順吉)
紳士服店主チャドウィック:ヴィトー・スコッティ(声:石井敏郎)
バーノン刑事:ロバート・カーンズ(声:藤本譲)
ビクトリアの友人ルーシー:ルシール・メレディス
ビクトリアの友人:ダイアン・ ターレイ・トラヴィス
検問の警察官1:ジュード・フェアズ
検問の警察官2:サンディー・ケニオン
整備士シェリー:ジェームス・G・リチャード
テレビのアナウンサー:クリート・ロバーツ
歯医者メレンチョ:マリオ・ガロ
ロハス刑事:ジェイ・バレラ
選挙スタッフ:マイク・ラリー
加筆:2023年1月4日
コロンボ、部屋を出て行きかけて「あ、もう一つだけ」はおなじみですが、今回は車の図面を戻す場面から立て続けに4回もやってますねw
恐らく誰かに指摘されているとは思いますが
選挙パネルの裏に事件現場の平面図を書いて説明するシーン
説明が終わりパネルを元に戻すも、借り物の車の図(?)をそのまま付けた状態で帰ってしまった
あれになにか盗聴器のような仕掛けがあるのかと思ったが特になにもなく・・・
面白い発見をしました。おそらく間違いないと思います。
終盤のヘイワードのホテルのベランダのマットペイント(書割)ですが、やけに年季が入っています。空にはひび割れもあります。
この書割、『殺人処方箋』のフレミングの自宅ベランダの書割と同じものです。
特徴的な破線が入っている茶色とベーシュのビルが全く同じです。
ガラスを割る夜のシーンではなく、フレミング帰宅後に妻のチョークアウトラインを見上げるシーンでフォーカスが合うので、確認できます。
合成に使われていないので、マットペイントというよりはバックドロップといったほうが正確でしょうか。
確かに!同じ背景でした。後日追記いたします。ありがとうございました。
ありがとうございます。
更に検証していたのですが、『秒読みの殺人』にも登場していたとは!
また本作を見たくなってブルーレイ全集で鑑賞したところ、「あっ!」と思った発見があったので書きます。
(すでに指摘している方がいましたらすみません。)
コロンボが、事件現場の平面図を選挙パネルの裏に手書きで書いてヘイワードに説明する場面。位置関係を示す+のマークが直後のカットで✕印になり、そのあとまた+に戻っている!そしてまた✕に。
単純に見えるひと続きの場面なのに、実は複数回の撮影が行われ、図面も異なるものが描かれたのですね。そうなった理由はわかりませんが、手間のかけように驚く一方、✕と+という明白な違いに気づかなかったのかと呆れるべきか。いや、さすがに編集の時には気づいて、「あー違う!でももう撮り直せない」「これぐらい気づかれないだろう」「しょうがないか」・・・なんていうスタッフの会話が交わされたのかもしれません。
以前も書きましたが、「野望の果て」は私のお気に入りのひとつです。コロンボ自身にとっても、この後の「意識の下の映像」と「第三の終章」でも言及するような事件となりました。
持ち前のしつこさを爆発させつつも実は地道で正統的なコロンボの捜査、ジャッキー・クーパーが好演した、外づらは正義漢で実はワル、策を弄しているようでどこか間抜け、強いようで弱いといった二面性のある犯人、いずれも見応え十分です。実際は”操り人形”なのに、画面に何度か映りこまれている彼の選挙キャッチフレーズが”His Own Man”であるという逆説、皮肉!
また、犯人の奥様、警察の上司や同僚・部下、さらに交通警察官、ガソリンスタンドの兄ちゃん(「変装での捜査ですか?」は、のちの「逆転の構図」のシスターの原型でしょうか)、そしてヴィトー・スコッティの仕立て屋。こうした登場人物や場面のいくつかは、本作を無理に2時間枠にすることになったため導入したり尺を伸ばしたりしたと見られ、間延びしてしまったという批判もありますが、脇役陣は皆そこはかとない個性が感じられ、私にとっては不要などころか、愛おしい人物ばかり。
冒頭からコロンボが登場するという、シリーズ初の意表をつくオープニングと、ひとつ前の「別れのワイン」が余韻を感じさせて終わったのと対照的に、たたみかけるように犯人を追い詰めた末とどめのひと言でスパッと終わるエンディング。
爆竹トリックがショボい・セコい、時間的に無理な点がある、といったご指摘はありますが、やっぱり私はこの作品大好きです。
ここだけの話、大きな声では言えませんが、私はヘイワード夫人のノーブラに、つい目が行ってしまって、毎回目のやり場に困ります(笑)。
”The Columbophile”でも、「あのころは私もノーブラだった」なんてコメントがありましたっけ?
「✕と+」本当ですね!
私はヘイワード夫人の胸に気が散って、本作、他にも様々な細部を見落としておりました(苦笑)。
少し不謹慎になってしまいましたので、反省して、真面目な論考に軌道修正します。
日本語版Wikipedia「ノーブラ」の頁でも、
《 1970年代初頭のウーマンリブ運動において、一部の活動家はブラジャーを「女性を拘束する象徴」として敵視し、ブラジャーを焼く、日常生活でブラジャーを着用しないといった活動も見られた。》
とあり、”The Columbophile”にも、関連付けたコメントがありましたね。
日本語版Wikipedia「ウーマン・リブ」の頁では、
《 ウーマン・リブ(和製英語: woman lib、英語: women’s lib)とは、1960年代後半から1970年代前半にかけて、主としてヨーロッパやアメリカ、日本などの国々において起こった女性解放運動である。
女性解放(ウィメンズ・リベレーション)運動(英語: women’s liberation movement)の日本における略語で、ウーマンリブと表記したり、単にリブとも言う。
フェミニズム及びジェンダーの原点ともいわれ、19世紀後半から20世紀前半にかけて起こった女性の参政権運動を第一波フェミニズム、ウーマン・リブを第二波フェミニズムと呼ぶこともある。
この運動の発端となったアメリカでは、ベトナム反戦運動や公民権運動に連動する形で、性による役割分担に不満を持った高学歴主婦や女子学生を中心に「男女は社会的には対等・平等であって、生まれつきの肌の色や性別による差別や区別の壁を取り払うべきだ」という考えのもとで開始され、1979年、国連総会において女子差別撤廃条約が採択されるなどその後の男女平等社会の推進に大きく貢献した。日本でも1970年(昭和45年)11月14日に第一回ウーマンリブ大会が東京都渋谷区で開催され、男女雇用機会均等法の制定に大きな役割を果たすなどした。》
とありました。
そうした、当時の政治的な時代背景に想いを馳せても、また味わい深い回です。
tempus fugit 様のコメント本題から外れた内容を多く返信してしまい、すみませんでした。
原題 Candidate for Crime 解題
直訳すれば「犯罪候補者」です。これは犯人が Candidate for (the) Senate 「上院議員候補」であることと韻をふんでかけているのですね。
シリーズの制作舞台裏を書いた本 “Shooting Columbo” の巻末資料によると、この作品の仮タイトルのひとつは a のついた “Candidate for a Crime” だったということを、「偶像のレクイエム」の拙コメントに書かせていただきました。
その違いがわかるほどの英語力は私にはなく、気軽に尋ねられるネイティブの知り合いもいないので、どう受け取ればいいのかと思ってしまうのですが、仮タイトルは不定冠詞がついているので、ある何かの犯罪行為を指し(ヘイワードが犯す殺人ということでしょう)、一方 a のない確定タイトルだと、もっと抽象的でぼんやりしたイメージとしての犯罪や悪事、ということになるのでしょうか。と書いた私自身、何をいいたいのかわかりませんが・・・。このへん英語はやっぱり難しいです。
candidate for ~は、選挙などの「立候補者」の他に「~になる可能性のある人、~しそうな人、~に値する人」という意味もあるので、最初の放送時は、まずタイトルだけから「犯罪予備軍」のように受け取った人もいそうですね。で実際に番組が始まったら文字通りの「候補者」が犯人として出てくるので、「なるほど」と思わせる仕掛けだった、ということもあったかもしれませんね。
「野望の果て」は、コロンボの捜査をていねいに描き、犯人へのしつこさも爆発していて、やや冗長に思えるところもあるものの大好きなエピソードのひとつです。”Shooting Columbo”によると初期の脚本では、ヘイワードの連行にあわせてコロンボがTVをつけると、ニュースがちょうどヘイワードの敗北を報じた、というエンディングだったそうですが、選挙結果がどうだったかは交えずに、コロンボの「あなたを逮捕します」という言葉でスパッと終わる今の形にして正解だった、と私は思います。
なるほど、素敵なコメントありがとうございました。
今回新たに本作で疑問に感じたことですが、被害者ハリー・ストーンが別荘で犯人ヘイワードにより射殺され、ヘイワードが偽装した時刻が21時20分。第一発見者により発見されたのがその直後だとしても、コロンボが歯医者のラジオで事件の第一報を聞き、治療を中断して事件現場に駆け付けたのが22時ごろには警察関係者で事件現場が既にごった返していて、被害者の「遺体」も収容されようとしていたのですが、たった約40分の時間経過でこの展開は速すぎないでしょうか?
普通は、第一発見者が警察に通報し、しばらく経ってから警察と救急車が現場に駆け付け、「心肺停止」(日本独特の呼称)状態の被害者をひとまず病院に搬送したりしないのでしょうか? また、医療関係者がその場で即死を確認して蘇生措置を諦めたとしても、たった40分であんなに手際よく人は集まらないと思います。
もうひとつ、ヘイワードの自宅の警備が警察によってほとんどなされていないのも、普段から何者かから政治的脅迫を受けてきたらしいヘイワード邸にしては不自然ではないでしょうか?
自分の解釈のほうに穴があるかも知れませんので、あくまでも暫定的な疑問点の追加としておきます。
× 治療を中断して事件現場に駆け付けたのが22時ごろには警察関係者で
〇 治療を中断して事件現場に駆け付けた22時ごろには警察関係者で
あっ、それからもうひとつ疑問がありました。
21時30分過ぎになっても診療している歯科医の「夜間診療」というのも、当時、ロサンゼルスでは普通に有ったのでしょうか?
その他の感想は、今年2月1日 のコメント時と、ほとんど変わっておりません。
殺人事件直後について気になったので、改めて時系列でまとめてみました。
1.ヘイワードが警察護衛の隙を狙ってホテルから脱出。おそらく警察は直後から大騒ぎになり市内中心に緊急配備態勢。
2.ヘイワードが犯行後、犯罪組織の犯行声明を装い自宅に戻り警察に掛けたのが、腕時計に偽装工作した殺害時刻の3分後なので21時23分。
3.その電話を受け、警察がすぐに動き殺人現場となった別荘に集結。第一発見者も警察官。
4.現場で横たわっている被害者をの死亡を、救急隊もしくは警察の医療班が確認。救命措置や病院に搬送の必要無しと判断。実際に殺害されたの時刻は21時20分より相当前なので、体温も下がり死後硬直も始まっていたかも知れないのが、私が想像する根拠。
5.ラジオで事件の第一報が報じられたのは、おそらく21時30分前後。多数の一般人の目撃者がいる暗殺事件でも無いのに異例の速さ。
6.コロンボがラジオ報道を聞き歯医者から現場に駆け付け到着したのが22時~22時3分。
やはり、どう考えても、この一連の展開は速過ぎます。
加えて、ヘイワードが行方不明になっていたというのに、警察から自宅の奥さんに、ご主人が自宅に戻っていないか確認の電話がなされていないのも変です。
日米ともに選挙シーズン。
観たくなったのは、やはりこの回。
で、やはり、この話の時系列には無理があり過ぎというのが、今回も非常に気になりました。
さて、仁科さま。
選挙…ん?て この作品を思い出し、最近見返しましたとこです。
犯人が コロンボ+警察相手に
無謀な大芝居うつ話、と覚えていましたが、やはり無謀過ぎましたね。
そして スナイパー+暗殺+選挙
なんて考えていたので
「クライシス・オブ・アメリカ」(2004)を見てみました。
「断たれた音」のローレンス・ハーヴェイ主演「影なき狙撃者」(1962)のリメイク。
主演デンゼル・ワシントン
以下 豪華キャストです。
監督ジョナサン・デミ(「美食の報酬」)、ディーン・ストックウェルやミゲル・フェラー(「愛情の計算」のホセの本当の息子で
そっくり)。
テッド・レヴィン(モンクの子守り役ストットルマイヤー警部)もちらり。
が、政治的陰謀より何より
息子(リーヴ・シュライバー)を支配する 母親(メリル・ストリープ)が こわすぎました。
眠い時に見たせいか
カップヌードルCM映画にも見えましたが。デンゼルがいつも食べてる…
結論=アメリカって いつもクライシス中じゃない?( 偏見)です。
The Cooler King 様
>結論=アメリカって いつもクライシス中じゃない?( 偏見)です。
『クライシス・オブ・アメリカ』では、登場人物たちが実際に戦争に行ったかどうかについて、記憶が操作されているため曖昧なまま進行しますよね。特にデンゼル・ワシントン演じる主人公、ベネット・マルコ少佐は、自分と仲間が戦争で受けた経験が真実なのか、あるいは何者かに植え付けられたものなのかに疑問を抱きます。
物語では、彼が実際の戦闘任務に就いたことは示唆されますが、ある種の陰謀によってその記憶が操作され、事件や体験の一部が改ざんされている可能性が描かれます。つまり、登場人物たちは実際に戦争に行ったものの、その記憶が捏造・操作されているため、彼らが本当に何を経験したのかが観客にも不確かなまま進行する構造になっています。この曖昧さが物語に不安感を加え、登場人物たちがどれだけ現実を把握できているのかというテーマにも繋がっていますよね。
一般的に、たいていどこの国にもある戦争の歴史の美化なんかも、ある種の陰謀によって、戦争の記録や記憶の一部が改ざんされている結果とはいえないでしょうか?
戦争の歴史を美化することは、愛国心の鼓舞や国家への忠誠心を高めるために用いられることがあり、戦争の悲惨さを曖昧にして都合の良い側面を強調します。これにより、社会の一体感が維持され、特定の思想が浸透しやすくなるため、洗脳やプロパガンダに近い影響を与えるといえます。
そんなことを連想させる、今度は私のおすすめアメリカ映画です。
『ミッドウェイ』(2019)
監督・製作:ローランド・エメリッヒ
なるほど、確かに時系列でも矛盾が多いですね。
同じようなことを、14話「偶像のレクイエム」でも感じました。
久しぶりに見ましたが、ヘイワードがこんなに間抜けというか浅はかだったっけ?と感じました。
コロンボは恐らく初対面でヘイワードがクサイと感じ、その後の揺さぶりに面白いほど反応してしまうヘイワードにゲラゲラ笑ってしまいました。最後の爆竹は爆笑ですね。ほとんどコメディーとして楽しみました。
実は「コロンボ」の中で一番現代的な舞台「選挙」だったのかな、と今回は思いましたね。バカバカしい程喧騒と熱狂の渦に飛び込まねばやっていけないアメリカの選挙は、五十年を経ても皮肉な意味で色あせていないのではないでしょうか。
はじめまして。この作品も何度も観ていますが、選挙参謀のハリーストーンの主張がごもっともで、ヘイワード候補の言動はお金持ちのボンボンというか、世間知らずにしか見えませんでした。ハリーストーンが操り人形になれって言うのもわかりますね。大事な選挙真っ只中で事の重大さも忘れ、不適切な関係にけじめもつけられないヘイワードと秘書のリンダが幼稚に見えてなりません。犯罪の動機は金銭トラブルや痴情のもつれやら様々ですが、コロンボ作品全般に言えることは、犯人は皆社会的地位やそれなりの知性のある人物が多いということですよね。彼らを犯罪に駆り立てる動機というのは、ホント人間臭いことが原因なんだなといつも感じています。それと同時にドラマでは描かれませんが、コロンボに逮捕された後、犯人や残された周囲の人達の人生はその後どうなったのかと想像するのも嫌らしくも楽しみではあります。
上院議員候補が選挙参謀を殺害ってね。
全米がひっくり返りそうな事件です。
今回、コロンボがけしからんと思ったこと。
1.殺人現場で、「殺されたのはヘイワード(候補)じゃない! そりやよかった!」みたいなことを大声で叫んでいたこと。これ、日本で言えば、「政治家じゃなくて、殺されたのが秘書で良かった」と言ってるようなもの。警察は市民の味方じゃないのか?
どっち向いて仕事してるんだ。
2.女房(何故か今回カミさんと呼ばない)がヘイワード候補の大ファンであることを公然とベラベラ人前でしゃべっていること。警察官で公務員なら人前では中立の立場でふるまわないといかんのは常識だろ。
3.今回だけじゃないが、旦那が逮捕された後、悲しみに残された配偶者への配慮ある台詞が無い。「シャーロックホームズの冒険」などと観た後の余韻の差はそこ。
などと、文句言いつつ今回も楽しく鑑賞しました。
原語では未確認ですが、吹き替えで、被害者で選挙参謀のストーンが、組織票を持っている支持者に、「ああ、ゴメス、明日の昼までにあんたの承認が欲しい。労働者が搾取されているとか何とか言うより、問題はあんたが握っている三千票さ。今まで通りユニオンを握っていたいなら…」と電話で話しているシーンがありましたが、その台詞は、リベラルだった米民主党的だなあと何となくですが思いました。
弾道検査の結果が矛盾している件は、ストーンを追尾している犯人の車の助手席や後部座席に、別の狙撃犯が同乗していて、運転席の反対側から降りてストーンを射殺したとでも考えればいいだけですから、「それは複数犯だからだろう」と言い返せなかったヘイワードは、この時点で既にコロンボの術中にハマっていますよね。
2SC372さん、コメントありがとうございます。投稿名を直してあります。
2SC372 さん
ハリウッド映画産業は、昔から伝統的に民主党政権を支持する人が多いですよね。しかし、日本に原爆を投下したのもベトナム戦争を始めたのも民主党の大統領ですし、共和党トランプ政権時よりも現在の民主党バイデン政権下のほうが世界的な紛争リスクが高まっていることを考慮しても、どっちもどっちですか。
仮にヘイワードが民主党の候補者だとしたら、当時は共和党のニクソン政権下ですから「どんどん、やれ、やれ!」で事件の捜査には何の圧力もかからないし、場合によってはFBIの協力も得ることさえ可能になったかもしれませんが、反対に民主党政権下での事件だったら、ロス市警に何らかの政治的圧力がかかる可能性があり、コロンボの犯罪捜査にも影響が出たかもかもしれませんよ、もしこれが現実の話だったとしたらですがね。政治の闇は、どこの国でも「ああ怖い怖い」で、あまり近寄りたくないですよね。
コロンボ、女房がヘイワード候補のファンだって言ってましたが、さすがにそれは嘘でしょう(笑)と思いました。
ぼろんこ様
投稿名訂正ありがとうございます。
音頭丸殿様
そのニクソン大統領も、後にウォーターゲート事件でやらかして失脚するのですからね。その発端になった盗聴事件からヒントを得ているのかなと思い当たるシーンが、刑事コロンボを観ていると、いくつかあります。
2SC372さん、お名前修正できています。いつもコメントありがとうございます。
私は、最近では16話「断たれた音」で、犯人クレイトンがホテルのドアのロック部(ラッチ)にテープを貼ってロック出来なくする場面を見た時に、「ウォーターゲート事件」を連想しました。
Wikipedia「ウォーターゲート事件」より
「1972年、6月17日のことである。午前2時、ワシントンD.C.にあるウォーターゲート・ビルの警備員フランク・ウィルズが、建物の最下部階段の吹き抜けと駐車場の間のドアのロック部分に、奇妙なテープが貼られているのに気づいた。このドアはガレージからの侵入を防ぐため、閉めると自動ロックされ、入れなくなるが、テープでロックがかからないようにしてあり、ノブを回すとドアは開いた。彼はテープをはぎ取ったが、10分後に戻ってみると、またテープが貼り直されていた。不審に思った彼がDC警察に通報したところから事件は始まる。・・・・・・」
ちなみに、「断たれた音」がアメリカで初オンエアされたのは1973年3月4日です。
コロンボとまったく関係ありませんが、2SC372(さん)、懐かしいなぁ。細かいことは忘れましたが、電子工作に本当によく使われるトランジスタですよね。実家に行くともしかしたら1,2本残ってるかもww
「2SC372」のハンドルネームに共感してくださり嬉しいです!
「刑事コロンボ」旧シリーズ日本初放映時は、ちょうど「子供の科学」とか「初歩のラジオ」を見ながら電子工作に夢中になっていた時期と重なり、おっしゃるように、「2SC372」は最も定番で使用したトランジスタのひとつで愛着がありました。
Joanne Linvilleさん 素敵です。昨年6月に93歳でお亡くなりになったんですね。スタートレックや、トワイライトゾーンで知られると報道があったので、写真を拝見したのですがスポック博士?と同じ星人?なのかとんがったお耳でした。
うひゃー、ヘイワード夫人、93歳でお亡くなりになってたんですか?
今回観て、素敵過ぎて改めて惚れ直してしまったのに、ショックです。
コロンボもヘイワードもヘイワード夫人も石原慎太郎も・・・みんないなくなっちゃた。羽生善治さんもA級から陥落するし、時は残酷、諸行無常ですね。
3分であろうが、3時間であろうが(30年であろうと)、人間である以上、結局最後は「時間」が命取りになりますよね。
せめて、各自人生の持ち時間は、大切に使いたいですよね。
スタートレック情報、本記事に加筆いたしました、ありがとうございます。
コロンボと政治家の対決は、嘘つき合戦、キツネとタヌキの化かし合いみたいで面白い設定です。
それだけに今回、電話と銃が物語の要なのに、肝心な最初の電話(自宅からかけた通話記録無し)と最後の爆竹による発砲偽装の中途半端なエピソードは、皆さんおっしゃるように本当に惜しいです。撮影にエキストラを大勢使い、5人もの脚本家の合作で全シリーズ中最高にスケールが大きく硬派な傑作になれたのに、どうしてもあと少しの「画竜点睛を欠く」感が残ります。
ヘイワードは政治家としては、いささか人間の器が小市民的に感じました。あまりにも魅力的な奥さんには勿体ない。
犯人の車の運転席からの位置が弾道検査の結果と一致しないとのコロンボの指摘については、「君はケネディ暗殺事件がオズワルド単独犯だと信じているのかね?」とでも皮肉っておけば良かったでしょうに。ただ「面白い」の切り返しだけでボロを出しているようでは政治家の答弁としては失格ですね。後ろに見える「考える人」が泣いています。米上院議員になれば最終的な目標は、大統領になることでしょうが、これでは大統領選挙のテレビ討論会でも優勢には立てないでしょう。
唐突ですが、政治家とはいかなる存在なのでしょう。仮にヘイワードがアメリカ大統領になれたら、ベトナムでもイラクでも、自分の命令で他国に軍事介入し、数多くの他国の一般市民に巻き添えの犠牲者を出しても、そのことで殺人罪には問われませんよね。ナポレオン的な選ばれた強者(大統領)になってしまえば、自国のため、大義名分のために国際社会の道徳律を踏み越える権利を持ち、何をしても許される。人をたった一人殺しただけで殺人犯なのに、膨大な数の戦死者を出せば英雄になれるかもしれない。人間の絶対的な悪だと信じられている殺人が、いとも簡単に肯定されるのがこの世界の現実ならば、絶対的な善悪の基準とは何なのか。これは、古くて新しいパラドックスです。
何でこんな話に振ったかというと、周知の通り、ドストエフスキーの小説「罪と罰」に登場する予審判事ポルフィーリィが、刑事コロンボのキャラクター設定のモデルとなっていると、コロンボ生みの親の一人であるウィリアム・リンクが語っているからです。コロンボのあのしつこさ、確かに老婆殺しの事件を追及するポルフィーリィの、犯人ラスコーリニコフへの執拗につきまとう追い詰め方に似ています。
追記
私のコメントの内、下の部分を、本日はアメリカではなく、そのまま、ロシアの大統領の愚行への疑問の言葉とさせていただきたく存じます。
「選ばれた強者(大統領)になってしまえば、自国のため、大義名分のために国際社会の道徳律を踏み越える権利を持ち、何をしても許される。人をたった一人殺しただけで殺人犯なのに、膨大な数の戦死者を出せば英雄になれるかもしれない。人間の絶対的な悪だと信じられている殺人が、いとも簡単に肯定されるのがこの世界の現実ならば、絶対的な善悪の基準とは何なのか。」
同感です。
そしていつの時代も時の権力者の都合に振り回され犠牲を強いられるのは、一般市民ですね。
私も同感です。
今、ロシアの大統領に最低でも望みたいのは、
「ここまで、ここを過ぎず」
(45話「策謀の結末」より)
です。
まさこ 様
音頭丸殿 様
ありがとうございます。
今は、1週間前とは比べものにならないくらい、酷い状況になっていますね。
ピーター・フォークは「刑事コロンボ」ではイタリア系という設定ですが、ご承知のように彼の来歴の始まりは、「ニューヨーク州オシニング生まれ。父親はロシア系ユダヤ人、母親はポーランド=チェコ=ハンガリー系ユダヤ人(アシュケナジム)。」(Wikipediaより)です。
もしも、彼が健在で、現在のロシアとウクライナの現状を知ったら、何と言うでしょうね。
ピーター・フォークはロシア、ポーランド系のユダヤ人でしたね。彼もこの惨状を見たら心が痛んだに違いありません。
ウクライナと言えば、私の好きなヴァイオリニストであるダヴィッド・オイストラフの生まれ故郷(オデッサ)でもあります。
彼のドキュメンタリー映像を見返してみますと、当時1950〜1970年代、彼は海外公演で得た収入を国(当時のソ連)に全て没収され、回数に応じた賃金しか支給されなかったそうです。西側との演奏会やレコーディングも国の許可無しでは出来なかったとか。それでも彼は亡命せず、国に残ることを選択しました。
その後やっとウクライナは独立国になったのに、それがいま再び脅かされています。ロシア政府の干渉、締めつけに対する人々の苦しみは、私たち日本人には想像超えるものでしょうね。
オイストラフは素晴らしいヴァイオリニストでしたよね! 私も彼の弾くブラームス:ヴァイオリン協奏曲など、今でも大好きな音盤が多いです。
偶々一昨日、ホロヴィッツ、リヒテル、ギレリスといったピアノの大家もウクライナ出身だったことに気付き、彼等の弾く、ショパン、シューマン、ベートーヴェン、バッハ、シューベルトなどのCDを久しぶりに聴いてみたくなっていたところでした。
ウクライナ現地からの映像を観ると、まさに映画「戦場のピアニスト」さながらの恐怖が伝わってきますよね。一日に、刑事コロンボ全69回の被害者数の何倍もの人々が戦死している狂気極まりない現実に、ただ慄然とするばかりです。
クラシック音楽でウクライナといえば、ムソルグスキー「展覧会の絵」の『キエフの大門』を真っ先に思い浮かべます。ヨーロッパの古城の美術品のスケッチしたことがきっかけでドローイングが趣味になったピーター・フォークも、きっと興味ある曲だったでしょう。
爆撃で貴重な文化遺産が失われることも、辛いですね。
犯人の奥様ヘイワード夫人が印象に残るエピソードでした。
夫の浮気を疑い、酒浸りの自暴自棄の毎日を送っていたところから、選挙活動を通して夫の愛を再確認、自信を取り戻して生き生きとしていく過程が、見ていてちょっとツラかったです。
誰かに必要とされているって、こんなに人を変えるんですね。
翻って夫のヘイワードですが、ジャッキー・クーパーがあまりにも善い人、笑顔が可愛くて、いまいちピンときませんでした。秘書のリンダとはまるで親子みたいで、不倫カップルには見えなかったですし。
ロス・マーティンとか、ロバート・ヴォーン、パトリック・オニールあたりが演じたら、もっとハマったのではないかなぁと思いました。
ぼろんこさん
すみません、訂正お願いします。
夫と秘書の浮気→夫の浮気
夫人は、浮気相手がリンダというのは気が付いていなかったようですね。
それだけが救い?だったかも(笑)
まさこさん、訂正できました。
お手数をおかけしました。ありがとうございますm(__)m
いやいや、政治家という職業の犯人なのに、動機が完全に個人的で、共犯なしの完全な単独犯という潔さが、この回の重要な魅力ですよ。地位を悪用して他人を動かす、という権力犯罪の卑劣さがない。周囲の人も善人ばかりで、視聴者も温かい感じに包まれる。むしろ被害者が高圧的で、視聴者にも不快感を持たせるように誘導しているので、犯人に嫌悪感が起こらない。そんなに冷徹でも狡猾でもなさそうな人が、不器用ながら完全犯罪に奮闘するという筋が、視聴者を魅了するのです。手口のアラも、むしろ好人物っぽい人にやらせたほうが自然で、説得力がある。
あと、候補者が犯人という筋なので、党派がさっぱりわからず、すごく抽象的に演出してましたね。民主党か共和党か全然わからないように。
私には、ジャッキー・クーパーの魅力を充分に引き出した傑作回だと思います。
わたしはヘイワードの打算的なところが目についてしまいました。気持ちはすっかり離れているにも関わらず、選挙活動のために夫人を利用しているんですから。
なので、ジャッキー・クーパーさんのような邪気の無い笑顔を見ると「?」がついてしまったんです。あくまでも個人的な印象なので、ご容赦ください。
シリーズ初の選挙ものでしたね。アメリカのキャンペーンの盛り上がりぶりは凄いですね。時代はかなり遡りますが、アメリカ人の生活を覗けるのもこのシリーズの楽しみの1つです。
これは未見のエピソードでしたが、自作自演の脅迫状等で自身をヒーロー化しようとする姿勢にはあまり共感できませんね。人柄的には好きなタイプだけにちょっぴり残念。
素敵な奥様をもっと大事にすればいいのにと思いながら、やや薄味な印象でした。
なお余談ですが、ヘイワード夫人役のジョアンヌ・リンヴィルさんもスタートレックに出ています。第3シーズンの「透明宇宙船」というエピソードでなんとロミュラン艦隊司令官役を野性的+妖艶な感じで演じております。
「透明宇宙船」情報、ありがとうございます!
ぼろんこさん、こんにちは。
初めてコメントいたします。再放送の後など、町田暁雄氏のムックと合わせて楽しんで読んでおります。
この『野望の果て』ですが、活気ある雰囲気で多くの詰め手を用いた、オチの微妙さを除けば優れたミステリだと思いました。
唯一気になったのが、犯人が自宅から電話をかけるくだりなんですが、警察の捜査でどこからかけられたか分からないものなのでしょうか?
当時の技術では市外か市内かを分別するので精一杯だったのかな。
たぶん、当時の技術でも何番から何番にいつどれだけ掛けた、は識別できたはずです。そうじゃないと電話料金を請求できない。基本料金だけで市内は掛け放題だったのか? だとしても、「二つの顔」のラスト、コロンボが兄弟の通話記録を突きつけてるのが説明できない。
ここが大きなマイナス点なんです。「構想の死角」以来、電話が掛けられた場所を誤認させないと成立しない、素人ならまだしも警察当局なら簡単に調べがつくはずの点に知らん顔をしている手口が多い。ミステリーというのは模倣犯防止のために故意にアラを仕込むことがある、と聞いたことがありますが、やはり「担当がコロンボでなくても、現実にやったら間違いなくバレる」手口であることが製作陣には必要だったのかも知れません。
通話記録というと「アリバイのダイヤル」も気になります。
コロンボは録音テープの中に、あるはずの時計のベルの音が無いということを、ハンロンのアリバイを崩す決め手にしています。しかし電話局の通話記録を調べれば、公衆電話からの通話だと判明して、専用ボックスに居たというハンロンの証言は嘘ということは簡単に見破れたでしょうね。
「模倣犯防止のために故意にアラを仕込む」というのは知りませんでした。
確かにこういった犯罪ドラマを模倣するリスクがゼロとは言えないですものね。
20話 野望の果て に
犯人役がアクの強そうな政治家って感じにぴったりの俳優さんで面白く見ました。
車の整備士の気のよさそうな兄ちゃんが長髪でああ80年代L.Aって感じでした。
あと女優さんたちのドレスの着方が随分ルーズだと思うのですが、これも時代でしょうか。
自宅から警察に電話する必要は有ったのかな。
別荘が人里離れたところにあるから、発見は遅れるのだろうけど。
爆竹をさすがにバルコニーに放置はしないと考えました。
外に捨ててから部屋の中に戻ったのだろうと。
皆が入ってくるまでに、自然な位置に戻るのは難しいよね。
爆発する瞬間に外に向かって投げたのかな。
ヘイワード氏がそんなに頭脳明晰では無いという演出なのですね。
でもでも最後のキレは最高ですね~。
自宅から警察に電話する必要は、ないですね(笑)
でもヘイワード氏としては、脅迫犯の仕業であること、
自分のアリバイを強調したいことなど、考えが巡りますね〜。
それと爆竹ですが(これは拘ります:笑)、
爆竹は爆発すると、原型をとどめず紙の破片などが散乱します。
爆発する瞬間に投げていません(無理っぽいけど)。床で爆発しています。
でも「最後のキレ」が爽快なので、好きです!
殺人現場で、コロンボはあっちをウロウロこっちをウロウロして、上司を呆れさせていますが、
このシーンで上司の話を聞いている刑事の一人は、「パイルD-3の壁」で建築局の行列のシーンで、
コロンボのすぐ後ろに並んでいる人と同一人物に見えます。
「パイルD-3の壁」コメント欄での私の書き込み(2020年5月28日)もご覧ください。
上司の話を聞いている刑事=建築局の行列のコロンボの後ろの人
確かに同一人物です!
俳優の名前などは、現在わかっていませんが、
とても嬉しい発見でした。ありがとうございます!
テントのポールにぶつけられても壊れなかった腕時計には「SEIKO」のロゴが(録画を静止画像にして初めてわかったんですが)。他の回で犯人がマージャンを嗜んでいる設定だったり、フグ毒が凶器だったり、海辺の捜査でコロンボが唐突に「日本はあっちの方角かい?」と言い出したりと、あたかも当時の日本での高視聴率を意識したかのような設定や場面がシーズンが進むと次第に増えていくような気がするのは私だけでしょうか?(子供の頃の曖昧な記憶なので違ってたらごめんなさい)
アメリカ人的発想では麻雀は中国のお遊びだと思います。日本人の視聴率を意識したと言うより、アメリカにおける日本の経済的プレゼンス(良きにつけ悪しきにつけ)が無視できない時代に差し掛かってきたから自然と日本の話題が出たというのが真相ではないでしょうか。
他国にも配給している番組ですから、仰る通り「ロスの日常における日本」を演出したまでであって、日本の視聴者を第一に意識したわけではないわけですね。ありがとうございました。
プラムさま
私もコロンボの揺さぶりが佳境となるあの場面が気に入っています。例の腕時計が時計店で借りてきたものならば、“カチーン”とやって壊れないにしても傷になって売り物にならなくなったのではないでしょうか。あのアトそのまま返却したのか、それともロス市警が買い取ったのか気になると夜も眠れなくなってしまいます。笑
(SEIKOの海外モデルならば、当時としてもそれ程高額ではなかったかとは思いますが・・・)
刑事も「因果な商売」ですが、投稿者も「因果な商売」です。
作品を見返しますと冒頭近くのシーンで、ハリー・ストーンは「カチーンの時計」とそっくりなのを着用していますね
と言いますか‥殺害現場でヘイワードがその頑丈な腕時計を外していますね。すみません、そうでした。
ビッキーさんの声、なんとなく岸恵子さんを連想しました。
終盤のホテルで、ヘイワードさんとリンダさんが親しげにいるところに鉢合わせたビッキーさん。
「二人で投票に行くんでしょ?」
私は「(リンダと)投票に行くんでしょ」の意味に取ってしまいました。
となると当然返答は
「何言ってるんだ?君と行くに決まってるじゃないか。さあ早く支度くして」
浮気バレバレ
私には「二人で投票に行くんでしょ?」はヘイワードと自分(夫人)と聞こえました。
ヘイワードが夫人の秘書(リンダ)に用事を言いつけているので不満気ですよね。
さっきBS放送見終わりました。相変わらず、面白かったです。
ところで、ふと気付いたんですが、「短パン」のこと。
往年の名子役ジャッキー・クーパーの映像を見ますと、ほぼ全て「短パン」ですね。
多分このセリフ、内輪のギャグ(もしくはオマージュ)じゃないでしょうか。
放映当時には子役のジャッキー・クーパーを知る人も多かったはず。 違うかな〜
知りませんでした。ジャッキー・クーパーのとこにコメントいたします。情報ありがとうございます
英語の原音でコロンボはなんと言っているのか、調べてみると、
“You know, my brother is 38,
and he’s still got his sneakers
from high school, you know.”
「弟は38になるんですがね、高校生時代のスニーカーをまだ持ってるんですよ」だそうです。
私は56歳になりますが、高校時代から使っているシャーペンが手放せません。
いやあ、この歯医者コント(笑)調子よくやってますけど、実にリアルにやってますねえ、こっちの口ん中気持ち悪くなる位(笑)。それから選挙運動の描写もいかにもそれっぽい。そこが通算20話目にしてこれまでの上流階級のゴージャスさとはひと味違う、新味を出した演出かもしれませんね。一方車の検問から整備士とのやり取り、今でも笑える。特に「変装中ですか?」後の私の大好きなシスターの「ご変装中でしたのね」につながっているのかな?。
ところで整備士とのコロンボの会話、昔はあの後、コ「それ証言してもらえる?」整「勿論。役に立った?」コ「ああ、おかげで云々」というシーンがあったと思うんですけどねえ。
デザインの変更など、色々ご苦労様。
いつも楽しませて読ませてもらってます。
テレビ見ながら投稿しますね。
やっぱりこの作品が一番好きです(笑)愛着があるという意味で……、完成度とかそういったことはこの場合問題ではありません(汗)
今回見て 気になったのは
選挙参謀ストーン氏の台詞『トーマスジェファーソンも顔負けの~』のところです。
アメリカ人なら当たり前なんでしょうけど 、どこかで聞いたことあるぞ?くらいで、誰々?という知識しかありませんので、そこが気になりました
私も見てます。
ロハス刑事、頑張ってますね。
レスありがとうございます(ノ´∀`*)
『別れのワイン』についてもコメントしたかったのですが、上手くまとまらず………そのうちにそちらについてコメントしに行きます
『トーマスジェファーソン』
●アメリカ合衆国第3代大統領(任期1801~1809)
そして 1776年にアメリカが独立戦争の末 独立を勝ち取りアメリカ合衆国として新しい国家を設立したときの『独立宣言』の草稿を考えた人として(←←←ここですね今回のコロンボでストーン氏が言ってるコメント)とっても後生のアメリカ人にとって誇れる偉人だそうです。
尚1743年に生まれた時、彼の生地はまだイギリス領バージニア植民地だった。独立する前だから当たり前ですね
その当時の日本はどんな時
●1743年
江戸時代8代将軍徳川吉宗が9代将軍徳川家重に家督を譲って隠居する二年前
●1776年
10代将軍徳川家治の治世(田沼意次が権力を持っていた時代)
●1801年
11代将軍徳川家斉の治世
(前年1800年に伊能忠敬が蝦夷を測量)
…つまりまだ正確な日本地図がまだない時代
それぐらい昔の偉人についてのお話でした。
●●●テレビでこの回が放映された時 アメリカの独立宣言は200年くらい前の出来事ですから、
今の日本に置き換えると 1820年くらいの出来事ですが、日本地図が出来上がったのが 1821年 すごい昔の出来事なんですね
★★★追記
ストーン役ケン・スウォフォードさん……トーマスジェファーソンの肖像画のお顔と似てました。
ふとそんなことを思ってしまいました
合衆国建国の父のひとりである大統領で、2ドル紙幣に顔が出ている偉人ですから、日本人が福沢諭吉を知っているのと同じくらい(あるいは過去の伊藤博文に喩えた方がいいか)アメリカ人には知られた人物です。日本では意外に知られていないのかしら。
ブログ楽しく拝見しております。
終わりに近い場面で、選挙のニュースを読んでいるキャスターはヴィトー・スコッティではないでしょうか。
ビデオ持っていなくて確認できないんですが、ぱっと見あれっ、と思いまして…
コロンダさん、こんばんは。選挙のニュースを読んでいるキャスターは「クリート・ロバーツ」さんです。本文をお読みください。
見落としていました。大変失礼致しました。
ちょうどNHK BSでやってるところなので楽しみに観てみます。
このブログも楽しみにしております。
いえいえ、最近加筆したのでした。
ライトがなぜ車のベッドライトに固執しているのか不思議でした。
犯人が懐中電灯を持って突然現れても犯行が可能だと思いますが。
最近マイ・リバイバルで観直しています。 ふと思ったのですが、本作中盤に出てきた仕立屋の二人、前作「別れのワイン」中盤に出てきたソムリエ二人組と同じ俳優さんではないでしょうか?
仕立て屋の主人はコロンボ作品の名脇役「ヴィトー・スコッティ」さん。店員は「ジョージ・コンラッド」という俳優で、別れのワインの店員役の俳優、おそらく「ロバート・ドナー」とは別人です。
上院議員候補が選挙の直前に選挙参謀を殺害するという大胆不適なプロットで、ジャッキー・クーパーが野心家だがどこか抜けている議員候補の犯人役を好演していると思います。彼が犯行後警察に電話したり、コロンボに追い詰められるや最後は茶番劇を演じたりと、余計なことをしながら、墓穴を掘っていくのは、これまでの作品にも見られたパターンでした。コロンボの愛車にあちこちガタがきてるのがばれ、高額な修理に至る一連のシーンなど、こっけいでコロンボらしいのですが、いかんせん話の進行としては中盤からやや間延びした感じで、はっきりスローペースになってしまったのは残念でした。
間延びしたのは実感できませんが、全体に可愛さを感じる作品です。
新旧合わせて全69話あるシリーズの中で最もコロンボ刑部の追及がネチネチしてる回。
犯人のヘイワードさんが細かい証拠を残し過ぎているせいでもあるんですけど、
それに対してコロンボ刑事の指摘が執拗でえげつなさ過ぎて笑ってしまうw。
結局この話はこの追及によって犯人の自滅を起こしたんだから鮮やかな逆トリックは無いが実にコロンボらしい話です。
また脚本を5人体制で作っただけあって練りに練った作品で、
手がかりが豊富だしミステリ的にもフェアで納得できるものばかり。
やや弱いのは車のライトが当たる唯一可能な位置では弾道検査の結果と矛盾する件は、
暗殺者が複数犯で助手席に座っていた奴が撃ったとすれば問題無くなる部分ぐらいでしょうか。
(この点をさっと言えないからヘイワードさんは頭がちょっと悪いイメージが余計にある)
前話の「別れのワイン」が犯人とのドラマ編の決定版だとすれば、
この話は刑事ドラマとしての決定版の一つだと言えるのではないでしょうか。
ヘイワードさんがコロンボの指摘に、毎回ドキっとしちゃうのが可愛くて好きです。
本作に1票追加します。
ジョアンヌ・リンヴィル Joanne Linville
素敵な女優さん。
検索しても、なかなか出てきません。
ヘイワード夫人ですね、素敵でしたね。
この話は何度か、後の事件で言及していて、「第三の終章」で警部が小説化の野望(笑)を展開してますが
コロンボ警部の語るあらすじだと、あまり面白く感じないのは、不思議です。悪くないんだけど。
「野望の果て」の自滅ロードの描写が、見事すぎているからでしょうか。選挙戦になかば強引に参加させられることになる奥さんが、酒浸りから一転して生き生きしていくのが、印象的です(犯人はどんどんくたびれていくのに)。
ヘイワードの夫婦関係は破綻寸前で、政治家にとってはかなりマイナスな状況ですね。そこに生き方としての矛盾があり、転落しちゃいますね。
ぶっそうな発砲事件で、住民がテレビインタビューに答えるとき「パンパーン」と音が聞こえたと、必ず言います。誰も「ズキューン」とか「ババーン」とは言いません。
がやがやと楽しくお酒を飲んでいる時に、意識ぜずに急に聞く銃声は、おそらく「バーン」つまり、爆竹と変わらない音に聞こえるのではないでしょうか。・・と製作者に味方してみました。
確かに「ズキューン」みたいな音は映画的な効果音ですよね。
ありがとうございます。光栄です!
このブログ中にも「コロンボの家族・親戚」という書きかけの記事があります。「短パン」のエピソードも追記しますね。
やはり…納得できない。短パンでも納得できません。38歳の弟が子供の頃の短パンを穿くて…。ぼろんこさんのおっしゃるように、コロンボの身内情報は、あやしいですね(笑)
いつも楽しく拝見させていただいております。
この作品、私は何故か何度も観てしまいます。そうなんです!みのさんが(笑)殺人犯ながら、なんともチャーミングでつい笑ってしまうんです。なぜ、あの美しいリンダさんに愛されたのか?上院議員になろうって人だからデキル人物なのかな、やはり…。
コロンボ警部の家族は節約家で、38歳の弟さんが今も子供の頃の半ズボンを穿いてるって⁉えっ?まさか、嘘でしょ。と思ったら、字幕では「短パン」となっていて納得です(笑)
「変装して仕事中ですか?」は「逆転の構図」にも出てきますね、楽しいです!
この作品、ケイティ・セイガル(Katey Sagal)がちょい役で出演していますが、親父のコネで出演を勝ち取ったようですね。本作中の彼女は、ビッグスターになった今のパブリックイメージからは想像もできないほどに素朴な感じを受けますが。
はじめまして。
楽しく拝見させてもらっています。
GS店員の
「変装して仕事中ですか?」
に爆笑してしまいました。
自分だけですかね?
そうか!
そうです、そうです。
ヘイワードさんは、みのもんたに似てます!
それで、上院議員候補と言われても何だかしっくりこなかったんですね(って私だけでしょうか?)
さらにみのさん(ヘイワード)と愛人関係にある美しい秘書さんに全く共感出来なかった事にも深く納得ができました。
いやむしろ甲本雅裕さん似ですけどね?!
はじめまして。
刑事コロンボはもちろん昔から知ってはいたのですが、最近になってドップリとハマってしまいました。
今観ているのは吹替え版ではなく字幕版なのですが、英語の勉強にもなっていいですね。
「野望の果て」では、チャドウィック紳士服店のマネージャーさん役で、ヴィトー・スコッティさんがまた良い味をだしておられますが、私は店員役の、ジョージ・コンラッドさんという俳優さんにも注目しました。
字幕版では全くセリフがないのですが、ヴィトーさんに負けず劣らずのオトボケな表情が観ていて和みました。
現場の指揮官の上司は、どっかで見たことがあると思ったら、ワインの仲間だったんですね!すごい発見。
ジャッキー・クーパー繋がりで。
3/15にBS-TBSで1978年の映画『スーパーマン』を放送。クーパーはデイリー・プラネット紙の編集長役で登場します。吹き替えるのは「逆転の構図」の近石真介さん。NTVの『はじめてのおつかい』など聞き慣れた方は嬉しい筈ですね♪
どこかで書いた通り小池朝雄さんのレックス・ルーサー=ジーン・ハックマンが聴けます。何作もゲスト役で出ている神山卓三さん、「5時30分の目撃者」の大平透さん、「奇妙な助っ人」の内田稔さんなどなどすぐに声が判る声優さんが集った、『コロンボ』通へのくすぐりに満ちた傑作と思います。
とここまで書いて放送では違っている場合もあるのが怖い。テレビ朝日制作の2種類の吹き替えがあって、上記は昭和58年放送の古い方。ハックマン=銀河さんの新しい方が放送されるかも知れません。
そうか!
ひとつ前の「別れのワイン」でカッシーニ氏のワイン仲間に混じっていたリジス・コーディック(Regis Cordic)氏が、この回でコロンボの上司(英語でDeputy Commissioner)として殺人現場を仕切っているのは実に興味深いところです。肩書きが「権力の墓穴」のあの人と同じなんだけど、コロンボに接する態度から考えてあのハルプリン次長とは明らかに別人。「別れのワイン」事件の後で任命されて、「権力の墓穴」事件の前に急死でもしてハルプリン氏に替わっていたのでしょうか?
「権力の墓穴」でも同じことを書きましたが、「Deputy Commissioner」は、LAPDを統括する、Los Angeles Police Commissionという組織(日本で言えば、都道府県公安委員会みたいなもの)のメンバーだと思います。警察官ですらなく、市長に任命される民間人ですが、LAPDの上部組織に属していますので、かなり偉い人物だったものと想像されます。
ガイシャがヘイワードじゃないと判明するや否や、現場をコロンボに丸投げして、自分はヘイワードの警護にあたる。
警察的判断より政治的判断に重きを置いてますね。
それを察してるコロンボ。碌に指示を聞かず、あちこちをウロウロ。
「君はどうしていつも居ないんだ!?」
深い演出だなあ。
余談ですが、「別れのワイン」の時は、ダチョウ、もしくはアルパカを連想してしまいます(笑)
そう。説明が面倒だったらしく、吹き替え版では「署長」になってましたが、本来は「副本部長」「副総監」「公安委員」とでも訳すべき役職。「局長」のほうが、すごい上の人という意味がするからまだ良かったか?
LAPCの組織を調べてみると、実はDeputy Commissionerという役職は存在しないんですね。NY市警にはあるけど。地方分権の国だけあって警察機構の仕組みも千差万別。NY市警はCommissionerに単独で全権が委任されている独任制で、あとのDeputyは補佐。だからCommissionerは「委員長」じゃなく単に「委員」であり、Deputyは「委員補」か「副委員」と訳すべき。LAPCは合議制で、複数のCommissionerで構成するBoard of Police Commissionersに権限がある。だから平メンバーでもCommissionerであり、議長はPresidentがつく。
映画会社が本物のLAPC(1920年設立だそうで、するとコロンボ時代以前からこの仕組み)の機構を知らないはずありません。もしかして、合議制のPCはアメリカじゃ珍しくてNYのような独任制が多いので、視聴者の混乱防止のため故意にDeputyをつけたのでしょうか? 「名探偵モンク」はサンフランシスコ市警の刑事だったが、SFPDでは平刑事のことをInspectorと呼ぶのに対し全米ではInspectorとは警部か警視あるいはもっと上の高級幹部を意味するのが普通なので、劇中ではDetectiveと呼んでいる、絶対にInspectorと呼ばない、と聞いたことがあります。部下なんかいない、明らかに平刑事のダーティーハリーが「警部」と誤訳されていた時代もありましたからね。
はじめまして
つまらないコメントですみません
ヘイワードさんが みのもんたに似てると思いました
コロンボが歯医者へかかっている映像は、ホント笑える。
刑事コロンボにおいては、事件の内容に入って行く前に、コロンボの私生活の
一端を映すことがよくある。ただ、一端ではあるものの、その回の事件と
どこかで関連付けを必ずしている。
歯医者は、とにかく「イタリア系はマフィアだ!」と決めつけるように
世間は偏見を持っているんだ!!・・・という偏見で凝り固まっている。
この偏った持論をコロンボは延々と聞かされる。
最後になると、どっちが偏見を持っているか分からなくなる。
コロンボは虫歯の治療中なので、口は開いたまま治療器具を口に入れられ
うめいているところへ、そんな繰り言のような持論を展開されるのだ。
治療、一方的に聞かされる、自分の考えを言えない・・・この三重苦に耐え
ながらヘイワード事件をラジオで聞き、スグ現場へ行けないという苦しみ
まで加わった。この時のコロンボの顔が、なぜかカワイイ。
警察への通報の通話履歴を調べれば、事件は即解決していた。
かえすがえす残念だ。
コロンボの追い込みに見せかけた状況とは、以下の通り。
・車が冷えている→犯行時刻の疑い
・弾道検査と照明の問題
・上着新調の件
・犯人が電話をどこからかけたのか?、市内電話までは分かっているが・・
・ガソリンスタンドは休み
・パーティについてストーンは知らなかった→秘書へ提起
・ストーンとは不仲だったか?→夫人へ提起
・ストーンの身なりについて、腕時計の件→夫人へ提起
これらをよく考えれば分かるが、ヘイワードは全く追い込まれてもいない。
ヘイワードの推理に対するコロンボの問題提起に過ぎないし、これらの
状況をいくら総合してみたところで、ヘイワードの犯行が裏付けされる
要素など全くない。それなのに何故、ヘイワードはつまらない追加工作
などしでかしたのか?、とても理解に苦しむところだ。
通話履歴という当り前の手段が無視されたことと合わせて幻滅した。
電話履歴問題。
犯人が自宅から警察へ犯行を実行した通告の電話をかけていた。
これだけで逮捕可能でしたね。
今回、コロンボは自分から罠を仕掛けていませんよね。こういうパターンは案外珍しい気がします。ヘイワードの方から行動を起こし、それをコロンボはお見通しだったというラストでした。
じわじわとヘイワードを追い詰める過程がしっかり描かれているため、犯人の勇み足による自滅という、本来ならあまり歓迎されないようなオチに説得力があります。
爆竹と拳銃の音が同じだったなんて、初めて知りました。
よほど腹に据えかねることが事前にあったのでしょう。
優秀な参謀を殺してしまうとは。
最後はみじめですね。奥さんの顔は映しても愛人は無かった。
有頂天から一気に奈落の底ですか。
スタンさん、これも調べておきます。
見返していて気になったのですが、事件発覚後にコロンボはどうやって警備担当者よりも先にヘイワードの居場所を突き止めたのでしょうか?
すいません、細かいことが気になるたちなもので。
タップおばさん>「ガソリンスタンドは8時に…」で、ビクッとする場面ですね。
tempus fugit atさん>「攻撃命令」の調教師さんは、男性ファンが多いです(笑)
ジャッキー・クーパーという役者の上手さを感じた回でした。
「ガソリンスタンドは8時には閉まっていた」
とコロンボに告げられた後の表情や仕草が特に好きです。
立て続けにやってまいりました。
まだ貴ブログの全貌は把握していませんが、見たところ「刑事コロンボ女優選」とか「美女選」はないようですので、ぜひ作っていただければ、コメントも盛り上がると思います。・・・というのはいかにも昭和のオヤジの発想で、女性の読者を遠ざけてしまいますかね。
それを覚悟で書くと、上記の秘書・看護婦系美女とは別に、「攻撃命令」の調教師さんも素敵で、記憶に残っています。2匹の犬の再訓練シーンをしっかり描いて欲しかった(しかしそうするとネタバレになってラストシーンが成立しなくなるか)。
そういう自分を棚に上げますが、シリーズ後期も後期になると、コロンボがベリーダンス教室でニヤケ顔をしたりエロチックアートの本を立ち読みしたり、といったシーンが入るようになり、個人的には文字通り「末期症状」と感じてしまいました。
「権力の墓穴」は、わたし的にはぼろんこさんの分類では「名作」かなあ。「傑作」とするには何かに欠けるという印象です。ただ、久しく観ていないので、また感想が変わるかもしれません。
コロンボファンの間でも、エピソードの評価や好みが必ずしも一致しないのが、このシリーズの奥の深さ、幅の広さを示しているのでしょうね。
書き出すときりがないので、また次の機会におじゃまいたします。
tempus fugitさん、コメントありがとうございます。爆竹のトリックを差し引いても、この「野望の果て」は大好きです。同様に「権力の墓穴」も愛しています。
愛人の秘書リンダ・ジョンソンさんは、ローナ・マグラスさん(逆転の構図)、ジェシカ・コンロイさん(グレッチェン・コーベット)と並び称されます(ぼろんこ私感)。
秘書ではありませんが、看護師メリッサ(歌声の消えた海)も優しい女性でした。
「傑作選」の記事を見たらぼろんこさんが「野望の果て」を選んでおられるのを見てうれしくなり、こちらに書かせていただきます。
意表をつく冒頭のコロンボ登場。犯人に対するコロンボのねちっこさが爆発する一方で、コロンボらしからぬ(?)正統的な物証の捜査もていねいに描く。そして最後にはコロンボ的な「ひっかけ」が出てくるものの、いくつかのエピソードに見られる苦しまぎれ的なものでなく、理詰めで犯人をぐうの音も出せない形にして、「あなたを逮捕します」と見事な着地。
「二枚のドガの絵」や「別れのワイン」のような超人気作ではありませんが、個人的には文句のない「傑作」だと思っています。
犯行の動機ですが、不倫問題は「最後のひと押し」に過ぎず、選挙参謀への反発と対立があることがじわりと伝わってくるように感じました。
参謀の上に君臨して使いこなすのでもなければ、参謀のアイデアを実行するオモテの存在であると割りきって政治家を演じるわけでもない。そうした “his own man” になりきれない弱い人物をジャッキー・クーパーが好演していたと思います。もっと押し出しの強い俳優や演技だったら、同じ脚本でもそれこそ「動機不十分」と感じてしまったことでしょう。
ついでに、個人的には、愛人の秘書さんが美人なのもポイントです。
このエピソードと英語の原題について書いた自分のブログを最後にPRさせてください。
ttp://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2012-10-09
「自縛の紐」のジムの清掃員のオジサンが「道路の警察官」ですか!面白い
「逆転の構図」の酔っ払いのオジサンは名優「ヴィトー・スコッティ」ですね。
ネットで少し調べてみました。「彼しかいない」て感じでしょうね。
お久しぶりです^^
ヘイワードの選挙看板?みたいな物に書いてある
「His Own Man」とは、どういう意味でしょうか?
この場合のManは、一人の男性ではなく、一般的な男女合わせた意味での「人々」になり、直訳すると
「彼は(大勢の)民衆を所有する」になり、
「彼は人気がある」→「彼しかいない」→「彼に投票しよう!」みたいな意味になるんでしょうか?
Independent in action or thought; not accepting or swayed by outside influences.「他人の意見に左右されない、信念を貫く人」という意味でしょう。
こんばんわ^^
登場人物ですが、「自縛の紐」のジムの清掃員のオジサンが、道路の警察官に変わって、ここにも出てきますよね!
もう一人、服の仕立て屋のオジサンが、「逆転の構図」の酔っ払いのオジサンと、同一人物です♪
しかし、緑の電話がイイ味だしてますね~(´ー`*)あれ、今売ってないんですかね?!
「刑事ぼろんこ」楽しく読ませていただいております。
この作品は初めて見たのですがなかなか面白かったです。
特にコロンボがジャケットを仕立てるシーンに登場した店主とのやりとりが面白くて何度も見てしまいました。
あの店主役の俳優さんは「別れのワイン」や「白鳥の歌」にも出演してた方ですよね。
3作品とも違う役だけど、どこか共通してるところがあってコミカルなんですよね。
名脇役だと思います。
▲この話題、正解でした!
該当の記事に加筆しておきます。
楽しい話題を提供してくだささいまして、
ありがとうございました。
https://fact-web.com/columbon/?p=157
CRUNGEさん、書き込みありがとうございます。「ヘイワードの奥様の親友」と「白鳥の歌のミシンのおばちゃん」が同一人物という発見、本当でしたら凄いです。調べが付いたらまたご報告いたします!
いつも楽しく拝見しています。
犯人ヘイワードの奥様の親友的な役でパーティ
のシーンや、ラストの選対本部に現れるセレブ
っぽい奥様の役の方がいるのですが、この方、
「白鳥の歌」でコロンボさんとパラシュートの
布の件でやりとりされるおばちゃん(ミシンで
団体のドレス縫ってる方)と同一人物のような
気がします。
いつもいつもつまらん指摘ですみません。