極初期の3作品
これは仕方ないことなのです。刑事コロンボシリーズが確立する前の作品で、「いわゆるコロンボらしさ」がほんの少しだけ足りないですね。単発の作品として見ればかなり凄い作品で、「この作品を超えられない」後の作品が何と多いことか…とも感じます。
1話「殺人処方箋」
記念すべき第一回放送作品。それでも犯人の心理状態につけ込んだ捜査など、その後に受け継がれるコロンボテイストの元になるアイデアが盛りだくさんです。コロンボ警部は若々しく、いわゆる「よれよれ刑事」のキャラクターは確立していません。しかしながらこれをベストに挙げるファンもいるほど評価の高い作品です。
2話「死者の身代金」
殺人動機もなかなか見えて来ないし、誘拐を装い展開してゆくという興味深い作品です。が、コロンボ作品としては、まだ熟成前の作品だという印象です。「死者の身代金」が決め手となるラストは素晴らしいです。
3話「構想の死角」
スピルバーグ監督作品ということで、作品自体は素晴らしいのですが、決め手が弱かったです。犯人のプライドを逆手にとって攻める手法は、アリだと思いますが、やはりスカっとした決着が傑作の条件ではないかと思います。
加筆:2015年12月4日