Murder by the Book / 1971
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カメラワークやライティングがスピルバーグ的?
演出が若き日のスピルバーグ監督というのは有名ですね。絵作りという着眼点で見ると、他の作品と大きな違いを感じます。まずは、構図の大胆さです。俳優同士の顔がくっつきそうになる程、近くで会話していたり、女優の横顔のシルエットでその場面を深く印象づけたりしています。全体的に画面が暗めなのも特長だと思います。特に夜のシーンでは、不気味な程に室内を暗くし、手前の人物の影が話し相手に重なって不気味な効果を出しています。
やはりこのカメラワークやライティング(照明)は、この1回きりで良かった…とも感じます。そこばっかり気になってしまい、本筋がおろそかになっているように見えてきます。
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高圧的な兄を殺害する妹。という恐ろしいシナリオ。被害者は広告代理店の社長にして大富豪のブライス・チャドウィック(リチャード・アンダーソン)。犯人はその妹のベス・チャドウィック。前半のシーンでは、このベスが、それほど「悪人」とは感じさせない。質素で美しい女性だと感じ、悪人はむしろ兄のブライスではないかと錯覚します。
原題「Double Shock」に対し邦題「二つの顔」の示す通り、双子の兄弟デクスター・パリス(料理研究家)と兄ノーマン・パリス(銀行員)ともに「マーティン・ランドー」が、莫大な財産を持つおじクリフォード(ポール・スチュアート)を殺害します。
人工頭脳学調査研究所所長のケーヒル博士が、息子の研究論文の不正を知った同僚のニコルソン博士(リュー・エアーズ)を殺害。学会の論文に関しては、日本でも2014年に「スタップ細胞」大事件が起きました。