- 「ぼろんこの傑作選」に選ばれています。
- 犯人役ゲストスター「ルース・ゴードン」特集記事。
- 女優「マリエット・ハートレイ」の出演作品。
- 「パトリック・ウィリアムズ」が音楽を担当した作品。
- 「愛犬ドッグ」の出演作品。
- アビゲイル・ミッチェル 「ロールス・ロイス・コーニッシュ」
エドモンドはフィリスを殺したか?
この作品がベスト!と推すファンも多い。
ゲストスターのルース・ゴードンが素敵!
コロンボ警部が講演会のスピーチでも語っていますが「時には殺人犯を尊敬し、好意を抱くこともある」とは、まさにこの話のアビゲイル・ミッチェルを指しているのではと思われる程、お互いに敬意を表しながらストーリーは進みます。どこか19話「別れのワイン」に共通する雰囲気を持っている作品だと思いました。飛行機での旅行や、窒息死などの類似点もあります。
マリエット・ハートレイも魅力的
秘書のベロニカは「聡い娘」
冒頭シーンでアビゲイルは秘書のベロニカを「聡(さと)い娘(こ)」だと評しています。聡いとは、感覚に優れ、聡明だという意味。ベロニカはエドモンドが金庫で死んだ時、すでにアビーさんの計画だと気づいていました。ベロニカはこの秘密をアビーさんの「遺産(財産)」と引き換えにするつもりだった。それを旅行中に提案しようと考えていた。(ぼろんこの妄想です)
大草原の小さな家「父さんの秘密」
宇宙大作戦(スタートレック)
計画殺人モノとしての醍醐味
シリーズ中最も人気の高い「別れのワイン」は計画殺人ではありません。その点、この作品ならではの楽しめる点も多いのです。冒頭のベロニカとの会話のシーンでは、エドモンドが金庫から大声を出しても外に聞こえないテスト。そして、ストップウォッチを覗き見する時の表情も見逃せません。
弁護士のマーチンは鋭い
エドモンドの車のキー
ベロニカが「エドモンドの車のキー」の入手後、しばらくはアビゲイルの様子を伺っているのも、上手いな〜と思います。そして自ら恐喝に打って出ました。予期せぬ出来事「エドモンドの車のキー」の処理について、アビゲイルは2回キーを捨てるチャンスがありました。最初は犯行直後、2回目は警部の犬の散歩で出会った埠頭。推理小説の巨匠でも、生身の人間の行動においては、冷血な判断ができなかったのでしょう。キーは捨ててしまった方が良かったのです。
コロンボ警部の刑事哲学を感じました。
事件解決のエピソードはここでは語りませんが、ラストシーンで「特別扱いしてもらうわけではないが、この年だし、害のない人間だし…」と、見逃して欲しい…とすがるような態度を示すアビゲイルでした。ここでコロンボ警部が「先生も私も立派なプロですから」と諭した場面は、深く心に残るものです。コロンボにしてみれば、その動機から考えても同情したい気持ちは大きいのだが、「プロとして見逃すことはできない」ということでしょう。それはまた「殺人を扱う作家の完全殺人計画」が失敗に終わったことを認めた今、責任から逃避しないことを彼女に求めたのだと思われます。
ナイチンゲールはサヨナキドリ。
犯行の準備をするシーンで「何か聞こえる?ナイチンゲール?」のくだりがありますが、ナイチンゲールはサヨナキドリで鳴き声が美しい小鳥。「墓場鳥」とも呼ばれるそうで、コロンボ警部と初対面の日「警部がピアノでThis Old Man」を弾いた後、バーク刑事がドアを開けたシーンなどで庭から聞こえてくる鳥の鳴き声が、そのナイチンゲールなのでしょうか。
アビゲイル・ミッチェル邸。
ネットで調べたら「アビゲイル・ミッチェル邸」らしき場所の地図が見つりました。おぉ、ベロニカから恐喝をほのめかされた庭らしき形状がわかります。本当だろうか…。個人宅かもしれないので、いたずら行為等は厳禁です。しかし劇中では近所らしき海岸を散歩しますので、マリブ近辺に住んでいる設定です。
バーク刑事B
32話「忘れられたスター」で射撃テストの身代わりになる俳優です。この人の他にもトッド・マーティンの演じる「バーク刑事A」が存在します!
「死者のメッセージ」は、音楽も素敵なんです。
音楽は、パトリック・ウィリアムズが担当しています。この他でも合計9作品に関わっているそうです。刑事コロンボ第7シーズンは音楽が素敵です。この「死者のメッセージは特に音楽が素敵」もその一つです。
「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」
YouTube「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」をパソコン演奏で再現しています。この作品が持つ「上品さ」はそのBGMの音楽性も大きく影響していると感じます。「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」とは、私が名付けた呼び名です。音楽もお好きな方は、こちらもご覧ください。(*ご注意:YouTubeへのリンクは音が出ます!)
ダンスのインストラクター
犬の散歩で出くわす海沿いのデッキ
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コロンボ警部が犬の散歩中にアビゲイル・ミッチェルに出くわす海岸沿いのデッキは、12話「アリバイのダイヤル」で探偵ダブスとコロンボ警部が会う店と同じ(あるいは近い)場所です。ちなみにこの階段の下には「オーシャン・サイド・イースト・カフェ」があります(12話当時)。手すりの色が違いますが、5年経っているので、取り替えられたのかな。
三谷幸喜さんの大河ドラマ
三谷幸喜さんが脚本を手掛けられた2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、北条義時は妻に毒殺されたと描かれます。実際にそのように書かれた歴史資料も見つかっています。「鎌倉殿の13人」の最終回では、はは〜、アビゲイル・ミッチェルの講演会の言葉通りだな‥と頷きました。
監督:ジェームズ・フローリー
脚本:ジーン・トンプソン、ポール・タッカホー
音楽:パトリック・ウィリアムズ
アビゲイル・ミッチェル:ルース・ゴードン(声:南美江)
秘書ベロニカ・ブライス:マリエット・ハートレイ(声:桧よしえ)
エドモンド:チャールズ・フランク(声:松橋登)
マーチン弁護士:G・D・スプラッドリン(声:内藤武敏)
バーク刑事:ジェローム・グアルディノ
家政婦アニー:マリー・ジャクソン
インストラクター:マリー・シルバ・アレクサンダー
講演会の客:レオダ・リチャーズ
加筆:2024年8月29日
アビゲイル・ミッチェルをアガサ・クリスティーに見立てたとした場合、一点思いだしました。クリスティは、確か「ミス・マープル」もの最後の作品の印税を自分の姪への遺産とする遺言したんじゃなかったかしら。
久しぶりにハラハラ・ドキドキのコロンボが帰ってきました。これは名作です。
緩みがなく全編に緊迫感が溢れています。姪と犯人との関係が良くなかったことを犯人の家に故人の写真がないことで気づくのは流石です。まだ一度しか観ていないので見落としがあるかも知れませんがよく分からないところがありましたのでどなたかご説明頂けると有り難いです。
1.被害者が閉じ込められて発見までの時間はどれくらい?
2.秘書からキーを渡されてなぜずっと持っていたのか? すぐ処分すれば証拠無し。
3.コロンボは電球の中のメッセージ一既に見ていて犯人が誰か確信したんですよね?
飛行機でニューヨーク?に飛んで死体発見で呼び戻されるまで一昼夜とすると12時間以内。それならあの広さの金庫なら酸欠にならないで生きていると思いますが、どうでしょうか?
完全密閉された空間ですと、人は意外に早く酸欠に陥るようですよ。
いくつか検索すると、具体的な計算による酸欠までの時間についての記載がありますが、例えば、楽器や歌の練習等で使う、防音ドア他防音製品全般を扱っている「有限会社 幸昭」という会社のホームページには、次のような記載があります。
「防音室で酸欠になる条件は、空気中の酸素濃度が18%を下回ったときです。また、二酸化炭素が3%を超えると二酸化炭素中毒になってしまう危険性もあるため、防音室では両者の状態になることを回避しなくてはなりません。
酸欠になるまでの時間を正確に出すためには、防音室の容積と人間の1呼吸当たりの酸素消費量(0.000025立方メートル)・二酸化炭素排出量(0.00002立方メートル)を考慮して計算する必要があります。
仮に、1帖の防音室(天井約2.1メートル)で計算すると、酸素濃度が18%を下回るのは、約3時間29分後です。
これは、換気を一切行っていない防音室で、一人の人間が通常の呼吸量で過ごした場合を想定しています。そのため、歌を歌うなどでより多くの呼吸を行う場合は、酸欠になるまでの時間はもっと短くなるでしょう。(中略)防音室が2帖以上あると、6時間程度室内に留まることができます」
被害者が閉じ込められて発見までの時間はどれくらいか、正確にはわかりませんが、あの程度の容積の完全密閉された金庫室で被害者を窒息死させるには充分な時間であったと信じるに足る時間だったと言ってよいでしょう。
車の鍵の件については、他の方から過去に寄せられたコメントがご参考になるかと思います。
「3.コロンボは電球の中のメッセージ一既に見ていて犯人が誰か確信したんですよね?」については、あまり深く考えておりませんでしたが、私もそう解釈しております。
詳細なご説明有り難うございました。夜から朝までの間でも十分酸欠死するということですね。鍵についての書き込みも読んでみました。被害者がテーブルに置かずにポケットに入れたままなら事故死でもおかしくなかったですね。
尤もあのメッセージでコロンボは結局彼女を逮捕したでしょうが。
殺人動機の姪殺し?事件の捜査をコロンボがやれば「私がこんなことする必要がなかった」というのはコロンボへの最大の褒め言葉。コロンボの仕事好きやどんな人にも少しは良いところがあるというクラブでの演説には「別れのワイン」や「偶像のレクイエム」を思い起こさせました。
何度も見て疑問解消に努めます。これはその価値のある作品です。
今作のダイイングメッセージはまるで、推理系ビデオゲームのよう。ミステリー好きにはダイングメッセージが、好きじゃない方が結構いらっしゃいますが。これはダイイングメッセージ嫌いな人も、結構気に入ってくれるのではないしょうか?。
そんなに、そんなに追い詰めんでくれーー。もう、見逃してあげてーー。。と、強く強く思わされる作品ですね。
旧シリーズは、残り4作。後期のエピソードの中でも殊に評価の高い作品ですね。
哀切な殺人の動機と哀切な音楽が相まって、品格のある仕上がりになっている。改めて再見すると脚本がいい。周囲の目を欺くために被害者自身に小芝居をさせる、莫大な遺産の相続人になれる幸福の絶頂から一転して憎い相手を死の恐怖に突き落とすーそこにアビゲイルの持っていき場のない、深い悲しみと憎しみが凝縮されている。ところが、練りに練った計画殺人も秘書に見破られ、強請られる。さらに、何とかコロンボの追及をしのいで極東行きの船が出帆するかと思わせて、意外な展開が待ち受けている。曲折のあるプロットがスリルを生み出している。ダイニングメッセージも、簡潔かつ説得力のあるものだった。
ただ、3つの引き出しの置き順は、現場検証で当然撮影されているはずだから、コロンボが置き順を推理することには引っかかりが残った。
とはいえ、何といっても、コロンボとアビゲイルの最後のやり取りが本作の白眉。姪の死の一件をコロンボが担当していれば、事件の真相が明るみになり、殺人など犯さずにすんだ、というアビゲイルの述懐が胸に沁みる。
プロデュース、リチャード・アラン・シモンズ、音楽、パトリック・ウィリアムズの組合せによる、本作及び、43話「秒読みの殺人」~45作「策謀の結末」は、最高に魅力的で大好きです。
まず、コロンボに1話「殺人処方箋」のころのような切れ味が戻ってきていて、全体的に、無理に間伸びさせたような無駄に冗長なシーンが少ないのが好印象(同じくシモンズがプロデュースした42話「美食の報酬」もそうですが、そんな暇があったら、犯人の人物像に時間を割くという、ぶれない方針が清々しい)。
次に、多くの方がご指摘のように、パトリック・ウィリアムズ作曲による音楽が素晴らしく、本作も、映画でもないのにこの高水準の楽曲は、最高に贅沢。バッハのような対位法と、木管楽器や弦楽器、ハープ等の使い方も実に効果的(だからこそ、NHK―BS再放送でのエンディングのフルクレジット部をカットするのは残念で勿体ない限り!)。
本作についてはまた、犯人アビゲイル役、ルース・ゴードンの軽やかな飄々とした身のこなしが、可愛くて素敵。「Try and Catch Me」ぴったりでお茶目。
姪の夫エドモンドが、本当に姪を殺したのかどうか謎のままにして視聴者の解釈に任せたところもいい。
コロンボの、
「あたくしは人間が大好きです。殺人犯の何人かさえ、大好きになったほどで、時には好意を持ち、尊敬すらしました」
とか、
犯人:アビゲイルがコロンボに言った、
「あなたが姪の事故の捜査をやってくださったなら、こんなことはせずにすんだでしょう」
も屈指の名台詞。
「刑事コロンボ」という超名作ドラマの良さを最高水準で堪能出来た回のひとつでした。
アビゲイルがエドモンドを頃した動機が姪の事故死は彼のせいと思い込んだから?!
だとすれば最も人道的に絶許な殺人だったと思うが?!もしも誰かが事故死を遂げたら生き残った者を頃しても構わないという事になる?!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
アビゲイル・ミッチェルのあの邸宅が約9億円で売りに出されています。(2021年4月現在)
コロンボでロケに使われて以来、ラ・ラ・ランド、マッドマン、フォーエバー・フレンズなどなどに使用されたハリウッドでは大人気の家ですがそのどれも全て見ているのに、全く気がつきませんでした。
外からは家は全く見えないそうです。
https://www.architecturaldigest.com/story/house-from-la-la-land-listed#intcid=_architectural-digest-bottom-recirc_138f7f9a-186f-4caa-bbad-e71200a51852_similar2-3
https://www.iamnotastalker.com/2011/09/15/the-beaches-mansion/
880 loma drive in pasadnea, ca
解説にはコロンボの撮影に使われたと書いてありますね。
何度か匿名希望で投稿した者です。今頃名前をつけました、すみません。
この作品は一番好きかも。何と言ってもアビゲイルの魅力が炸裂していて、冒頭から彼女のヘアスタイルにもくぎ付けになりました。渦を巻いてまるで帽子みたい(笑)
お茶目で人懐っこく、どこかとぼけていて飄々とした人柄はコロンボと重なります。捜査もやりにくそうでアビーの言動に苦笑する場面もあり、ややコロンボの凄みに欠けるかもしれませんが、その分スピーチで存分に自分を語ってくれています。
さてアビーの犯行ですが、皆さんあまり高く評価されていませんね…。でも私には推理作家の大御所らしく、事故に見せかける設定をディテールまでしっかりと構築しているように見えるのです。
エドモンドがうっかり閉じ込められるには「勢いよく」ドアを閉め、その弾みでダイアルが回るという状況が必要です。その為に警報器はそのままオフにしておき、後でアニーにオンにするよう指示をしています。
盗みに入ったエドモンドは金庫が暗いので部屋へ金の入った箱を持ち出していた(この為に電球をわざと替えなかったと推測)、そこへアニーがやって来る足音が聞こえたので慌てて金庫へ戻り急いでドアを閉めた、するとダイアルが回ってしまった、という筋書きだったのではないでしょうか?
車のキーのせいでハナからコロンボには事故ではないと見込まれ、この部分はスルーされてしまったのがとても残念です。アビーの警察目線が如実に出ている所だと思うのですけど…。
そして車のキーですが、どうするのがベストだったのでしょう?
アニーを部屋へ行かせる計画なので置きっぱなしには出来ません。庭へ捨てて置くのも指紋が付いているのでダメですね。拭き取るのはもっと不自然ですし。何より時間がない、一番肝心なアリバイの為に飛行機に乗り遅れる訳にはいかないのです。
とりあえず隠したはいいけれどベロニカに取られてしまった。渡されたのは日にちが経ってからだし相当悩んだでしょう。捨ててしまえば事故とは見なされなくなる。それでも捨てようとしましたが、コロンボがキーが出てこない限り…と罠を仕掛けましたね。大抵の犯人は庭に落として来ようとしてThe Endとなりますが、「拾ったの」と差し出したのはさすが!と思いました。指紋も問題ないし絶対にそれが嘘だと言い切れない。限りなく黒に近づきますが、黒だと断定されなければいいのです。
結局、アビゲイルの犯行を決定づけたのはエドモンドのダイイング・メッセージでした。彼女がミスやポカをしたせいではないのです。
コロンボと一緒に推理したり捜査をする場面が何度かありましたが、水面下でバチバチとやり合っている感じがして見応えがありました。
一見可愛らしくとぼけた感じの裏で、十分したたかさを披露していたと勝手ながら思うのです。
エドモンドが残したメッセージは、隠した場所、内容ともに伏線が非常に効いていて唸らされました。
最後の二人の会話も心に残るものであり、コロンボをより一層好きになる作品でした。長文、大変失礼しました。
たいへん読み応えのあるコメント、ありがとうございます。何度も読み返しては頷いておりました。
日本語吹き替えで観ました。
アビゲイルが交換に用意した遺言書、版権を返してもらうって言ってましたよね。
多分、代表作の版権を姪が結婚する時にお祝いにあげたのかなと思いました。
その印税があれば姪が生活に困らないようにあげたのに、今ではこの男の生活の糧になってるのが腹立たしかったのもあるのかと。
そう思います。
話としては面白いんで、全体的には大好きなんですが、この殺され方は閉所恐怖症の私としては見ていて毎回、頭おかしくなりそうになります。
やつは閉じ込められて死んだのではない、あの部屋で刺されて死んだんだよーんと、自分に言い聞かせながら見てます。
あっ、ちよっと、も~ひとつだけ・・・ 去りぎわにコロンボが多用する、この「作戦」を珍しく今回では使っていません。
代わりに、アビゲイルが言うシーンがあります。
こんにちは。
ぼろんこ様。
素晴らしいサイトをありがとうございます。
視聴後ここに来るのを楽しみにしております。
初投稿です。
この作品、非常に違和感が残りまして。
やはり私はエドモンドは奥さんを殺していないと思うのです。
殺すような人間ならそのような演出がされたと思うのです。
周りの人間は事故だと思っているのに犯人だけがエドモンドが奥さんを殺した思い込んでいるのに気づいていたのでは。それを周りのみんなは知っていて、あっやったなと思ったのではと。だから弁護士や秘書がすぐにあのような態度で接することが出来たのではと。
もしエドモンドが殺人を犯していなければ犯人は大きな過ちのもとに殺人を犯したことになりそう考えさせられるのもこの作品の奥深さだと思います。
私が思うに殺していたらそのシーンを入れると思うのです。そうしなければ殺されるべき悪人にならないのです。
りぷとんさん、初めまして。
おっしゃる通り「エドモンドがフィリスを死なせたか?」が大きな問題になります。エドモンドはそれほどの悪人とは描かれていません。
が、しかし。もう一度、見返していただきたいシーンがあります。それは、エドモンドがアビーさんの部屋でフィリスの遺影写真を手に取り、薄笑いをすることです。これは数秒のシーンですが、ある意味深い演出だと感じられます。
私の印象では、「フィリス、死んでくれてありがとう。」という、エドモンドの心理が伺えます。
確かに、ぼろんこさんのご指摘のシーンには、ヒントが含まれていると思います。アビゲイルがニューヨークへ出発する直前、遺産を全てエドモンドに残すという遺言書にサインをする前のシーンです。
エドモンドにしてみれば、思ってもいなかった巨額の財産を手に入れることを意味していますから(通常アビゲイルの方が先に亡くなるでしょうから)、気持ちが高揚していたのか、きれいなスーツを着てきたし、食事も沢山食べたと、お手伝いさんが証言しています。
そしてつい、写真の中のフィリスに「君が死んでくれたおかげだ、ありがとう!」と、顔がニヤケてしまった。
この表情を見る限り、妻の死にうちひしがれている様子は全くありません。
加えてエドモンドの死後、コロンボが彼の部屋を見て、フィリスの写真が1枚も無いことを指摘して夫婦仲は良好でないと推察しています。
あくまでも想像ですが、計画殺人では無いけれども、フィリスと喧嘩をして彼女を突発的に海に突き飛ばした、または本当に事故でも、積極的に助けようとはしなかったのではないでしょうか。
アビゲイルに浜辺で「あなたのやったことは全て知っている。」と言われた時に、彼が怯えたような表情を浮かべていたのも、後ろめたい気持ちがあったからと考えると、辻褄を合うような気がします。
こんにちは。
今回初めてのエピソードでしたが、皆さんのコメントを参考にしながら繰り返し鑑賞してみました。
個人的には、姪御さんが亡くなったのは事故の可能性が高いように思います。
夫婦関係は良好ではなさそうな感じでしたが、世間にはいくらでもあること。
これこそ「死んでくれてありがとう」でしょう。
ラストでの「あなたが姪の捜査をしてくださっていたらこんなことをしなくて済んだでしょうに」との独白、重く迫ってきました。
プロ同士の対決は今回もコロンボ刑事に軍配が上がりましたが、果たしてどのような判決が下ったことでしょう。
「殺していたらそのシーンを入れる」、入れる場合もあれば、入れない場合もあるでしょう。入れた方が演出としてはわかりやすくなるでしょうが。
エドモンドの薄笑いのシーン、直後に真顔に戻っています。「フィリス、君はもういないんだね、悲しい」という意味にもとれます。
計画殺人か事故か、前者は少なくともアビゲイルの遺産目当てなどではないようです。アビゲイルが「姪を死に至らしめた者に財産などあげない」と言いそうです。
見殺しに近い事故か、そうではない事故か、その場の突然の喧嘩によりという可能性は排除できませんが、夜で暗かったから積極的救助しようにもできなかった、とも言えます。
「あなたのやったことはすべて知っている」におびえた表情、「あなたはまだわたしが殺したと思っているのか」と落胆していてもあのような表情になります。しかし、事故に責任なしとは言えないので強く反論できない。
殺される当夜のエドモンドの明るさ、遺産がもらえる嬉しい気持ちもあるでしょうが、「あなたのことはすべて知っている」の意味があれは事故だった、フィリスを失った悲しさはわたしも同じ、二人で悲しみを癒しましょう、というような態度に出たアビゲイルに、ついにわかってもらえた、と喜んでいるようにも見えます。
フィリスの写真を見ると今でも明るい気持ちになる、しかしその直後もうその妻はこの世にいない、その死に自分はかなりの責任がある、という思いも襲い、その落差に耐えきれず自室の妻の写真はすべて隠した、とは十分考えられます。
「刑事コロンボ」全般に言えることですが、過去の回想シーンはまず見られません。今回も亡くなっているエドモンドの妻は写真でしか登場しませんよね。なので過去の殺害シーンが無いから、エドモンドは妻を殺していないとは言い切れないと思います。
エドモンドが妻を殺害したか否かについては、賛否が分かれるところだと思います。これ!といった正解は無いわけで(笑)、いろんな解釈が出来るというのが、このエピソードの魅力の一つですね。
だとすれば人道的にも絶許な殺人!?((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
鍵を忘れたところから完全犯罪に落とし穴ができたけれど、ドラマとして観ていて面白かった!
アビゲイルさん、歩き方がうきうきしていて人馴れしているというかあの講演も良かった。コロンボとの丁々発止な感じはなかなか他のゲストでは見られなかったと思います。
確かに殺人方法は残酷非道な方法だと思います、それだけ恨みが強かったんですね。
コロンボの人が好き刑事という職業が好きと言うセリフには痺れました!今さらながらですが見習いたいな。
アビゲイルさん、81歳にはとても見えない魅力的な方ですねー
チャーミングで流石にスピーディーな存在感でした
コロンボ作品が段々終盤に近づいてくるのが・・・・
寂しいです
登場人物が少なくてとても見入ってしまいました
今視聴でも改めて気になったのですが、皆さんのコメントを確認しても判りません。
何故、アビゲイルは車の鍵を隠す必要があったのでしょうか。
その動作によって弁護士マーチンに気付かれるリスクもあります。
動転していて思わず隠してしまったのでしょうか。
そうであれば動転しているまま、灰皿に埋めるのも納得できるのですが。
そのまま持っている方がリスクが少ないですよね。
家を出た後で、エドモンドが戻ってきて、金庫に閉じ込められた‥という計画です。アビーさんのアリバイができるわけですね?もしもあの場面で、マーチンにキーを見られた場合は即アウト。旅行中にアニーやベロニカに見つかった場合は、エドモンドが家にいるとバレて、探す(何れにしてもアリバイが成立しない)。
アビーさんはキーを隠し持ったまま出かける‥という判断もあったでしょうが、捨てるところを見られる、空港でボディチェックにかかる、などを心配したのだと思います。
部屋にあった時の鍵は、入ってきた弁護士の視野にあって危険、鍵を取り上げるのはやむを得ない行為のようです。
ただ、そこからは事故死説を完全に成立させることは事実上不可能のようです。
確かに、持ち歩くことは飛行場のチェックの時に同行の者に見られてしまいそうです。
庭に投げ捨ててから飛行場へ向かう車に乗っても、自分の指紋が付いている鍵が見つかってしまう、もしくは被害者の指紋が消えてしまう。
唯一、被害者を金庫に閉じ込めるときについでに、自分の指紋が付かないように気を付けながら投げ入れる、このようなやり方だけが有効ですが、そこまで気が回ることはいくらミステリー作家でも難しいでしょう。
鍵に関しては、いそいで取り上げた時、完全犯罪はすでに破綻していたようです。
そうですね。エドモンドの車のキーが出てこない限り、他殺説が有力。
だからその後仕方なく、見つけたことをコロンボに打ち明けますね。
見直しましたが、エドモンドは目立つ所に置いたね。
アビーさんが見つけたのは部屋を出る直前でなので、判断は難しいですね。
あの位置関係ではマーチンに見られた可能性が高いと思います。
推敲を重ねる作家だから、咄嗟の判断は・・というのは短絡ですが。
そのまま放置が、比較してリスクが少なかったと思います。
でもキーの件が無くてもコロンボは事故説を採らなかったでしょう。
とっさの判断ができたかどうか。鍵を取り上げたことが最も判断がすぐれていたとは思われます。部屋を出る時などに弁護士に、「テーブルのあの鍵は持って行かないのかい?」などと言われたらもうその時点で終わりです。
灰皿に隠し、後で回収し、鍵を庭の予想外のところに泥だらけで放置し(指紋対策)、コロンボには「立ち小便するなどした時に落としたのでは?」などという方法があり得たと思いますが、家政婦さんが何日も灰皿掃除をしないわけはないですよね、たぶん。
キーがなくてもコロンボは事故説をとらなかった、これは言われてみれば。
現場はいかにもダイイングメッセージが残されていそうな感じになっていて、しかしダイイングメッセージらしきものはない、コロンボなら事故にしては何か変だ、と思うでしょう。
あと、非常ベルのスイッチの事もありませんか?わざとオフにしたまま出掛け、アニーにオンにするよう指示した、と言っていました。その時に閉じ込められた事にしたかったのですね(自分で言っていました)。それが何時頃か分かりませんが、まだ飛行機に乗る前でしょう。キーを置いたままだとアニーに気づかれて、金庫を見ましょうとベロニカに言うかもしれません。するとまだ窒息死せず生きたまま発見される可能性があります。既に息絶えていた場合は出発前に閉じ込められた事になり、ぼろんこさんの仰る通りアリバイが成立しなくなるので持ち出すしかなかったのだと思います。
以前にもコロンボはベリーダンスに見とれる場面がありましたね。
コロンボの弱点はベリーダンス(笑)
シンドバッド?(笑)
いつもコメント楽しく拝見しております。
今回、みなさんが指摘されている以外で、もう一つ残念に感じたのが、犯人はなぜわざわざ被害者に保険金を掛けたか?です。
最初、保険金目当ての殺人かと思いましたが、そうではなさそうなので、わざわざ疑われるような工作を、なぜやったのでしょうね?
おかげで弁護士からも疑われるし。
これ深読みしたくなるポイントかもしれませんね。
私もすこしだけ、引っかかっていました。
その保険金とは、アビゲイルが無断で作った遺言書、「もし甥が先死したら、遺産はアビゲイルに戻る。」のことでしょうか。
それなら、アビゲイルも知らない甥の相続人がいた場合、甥を殺しても、遺産がその相続人にいくのを防ぐためでしょう。
d`yquemさん、コメントありがとうございました。
今回は、復讐が目的の殺人なので、遺産が別の人に行くのを防ぐ意味は薄いと考えます。
しかも受取人が自分なので、疑われて当然なんですよね。
保険金目当てなら、そのリスクを取るのでしょうけど。
最後のシーンを見て、鮮やかで上手いと思いつつ、これ偶発的な証拠だよねと感じました。
いつまでも暗い金庫室のままで、電球を替えていなかったのも不自然です。そもそも、さわる必要のなかった車のキーに手を付けたのが運のツキでしたね(弁護士にキーを見られると思って慌てたのでしょうか)。
とまあ、色々ありますが、お茶目な仕草のルース・ゴードンが見れて楽しかったです。「ローズ・マリーの赤ちゃん」での怪演が印象的だったからね。
偶発的というか、運命的というか。
姪が生きている時は、金庫の灯りはついていたんでしょう。姪が死んでしばらくして、つかなくなった。英語では「何ヶ月も」となっていました。
ある日、金庫の灯りがつかなくなった。その時、暗い中呼吸できなくなって死んだに違いない姪の復讐にうってつけと思い、そのままにして機会をうかがっていた、のでしょうか。
アビゲイルが被害者を金庫に閉じ込めようとしている時にストップウオッチで時間を測っているのは何故でしょうか。弁護士がスイッチの修理をいつ終えるか気になったのでしょうか。そうだとしてもちょっと不自然です。どなたか教えてください。
これはですね、可愛い演出だと思います。
彼女も計画殺人は初体験‥。
だから、マーチンが弁護士がスイッチを修理するには‥
何分かかる?などと、シミューレーションしたのでは(笑)
可愛い演出ですか。大変よくわかりました。ありがとうございます。
「極東への船旅」が実現していたら、ベロニカさんも殺されてたのかな...?
極東って、日本かな。
って毎回、思っちゃいます。
これ数年前にDVD借りてみたのですが、全体的に皆さんがおっしゃるようにステキなのですが。殺され方がひどすぎた。
あんなとこに閉じ込められて死んでゆくって地獄。
今回BSNHKでやってたので録画とってさっきもう一度見ました。
やっぱり地獄の殺され方。
携帯電話のない時代ですものね。ニューヨーク往復路航行中にスコッチで乾杯する音も、アビゲイルの冷徹さを表しているような気がしました。
また最後の解決シーンで、コロンボが黒い箱を金庫に運び、ソケットから紙切れを探し出す時、外で様子を伺うアビゲイルが、弁護士の意味ありげな言葉や光の陰陽の加減と相まって、またもや扉を閉めてしまうのではとハラハラした視聴者は、他にもいらっしゃるのではないでしょうか。
この作品は、配役、シナリオ、ロケ地、音響等々が隅々まで融合されていて、本当に素晴らしいと思います。
またお邪魔します。
いい作品ですね。
アビゲイルミッチェルがいいですね。
確かに最後がちょっと物足りない終わり方ですが。
やはりコロンボを観るとLAの高級住宅街や海岸やら観れて楽しいですね。
今回も素敵なブルーのロールスロイスのオープンが出てきました。
この車はやはり日本でなくてビバリーヒルズあたりが合いますね。
今回の家も素敵ですね。庭も。
内装もいいですね。庭を眺められる居間いいですね。
庭と内装がマッチしてる。ソファーとカーテンが同じ生地で白と緑で部屋の白の基調と相まって庭と素晴らしいコントラスト。
この作品観る度にロサンゼルス沖で同じような死に方したナタリーウッドを思い出す。その影響もあるのかなあ。この作品には。
ナタリー・・・・そうでしたね
初めまして。
コロンボは子供の頃からのファンですが、毎回のゲストも楽しみの一つです!
ルース・ゴードンは「ローズマリーの赤ちゃん」でオスカー助演女優賞も獲っていますが、脚本家としても名作を生み出した才女です。
キャサリン・ヘップバーンの自伝を読んだ時に、ルースと脚本家ガーソン・カニン夫妻の名が度々登場し、どんな人なのだろうと思っていました。
想像通りチャーミングで知的、エイジレスな女優さんで嬉しくなりました!
原題“Try and catch me”もコロンボとアビーの関係性が上手く出ていて、邦題よりも洒落ていますね。
ぼろんこ様、放送後に、いつも貴ブログを拝見して愉しんでおります。
私は小学生の時、NHK総合の初放送からのコロンボファンで、二見書房のノベライズもよく買っておりました。
皆さんが細かな所まで分析されているのに影響されて、私の気になった点を書いてみます。
1 )アビゲイルが「ナイチンゲールの鳴き声が聞こえるわ。」と言ったのは、金庫に閉じ込めたテープレコーダーの声が聞こえるか、ベロニカに耳を澄ませるために言ったのでしょうが、ナイチンゲールは夜鳴鳥と言うぐらい、日没時、夜明け前に鳴くそうですから、ぼろんこさんご指摘の昼間のさえずりは、ナイチンゲールではないのでは?
2)死体発見時に、「その夜、私は殺された。」の原稿が散乱しているのに、三分割された紙のうちの上下が、サイズも紙質も同じだろうに、その原稿の表紙だと気づかれないのが、解せません。
3)コロンボが唐突に「うちのカミさんに、」と黄バラをもらいますが、その後にもアビゲイルが庭の手入れをしていて、ベロニカが黄バラの香りを嗅ぐシーンが印象的です。
どちらにも車のキーが関わっているので、その暗示なのでしょうか?
黄バラの花言葉には関係がないようです。
また、このシーンの終わりにかけて、蜜蜂の羽音が大きくなっていくのは、「注意、危険」を表しているのでしょうね。
さて、皆さんのお考えは、いかがでしょう?
1)鋭いですね。WIkiでナイチンゲールには「ヨナキウグイス」「墓場鳥」の別称もあるのだそう。
2)鋭いですね。紙質や表紙が見当たらないことなどにも、言及して欲しかったかも。
3)これはあまり気にしませんでしたが、黄色が似合うお宅だな〜と思いました。
それにしても、数々のお気づき、楽しく拝読いたしました。
破れた紙片については、コロンボもまだ頭が混乱していたのでしょうね。原稿は最初から最後まで全部ページが揃っている、破れた紙はそれと同じ紙のようだ。表紙? 表紙代わりの白紙を0ページとして原稿の一番上に置いていた? それにしても真ん中部分はどこに行った?
原稿について一番よく知っているだろう人は清書した秘書でしょうが、彼女はあまり捜査に協力的でない。自分で考えるしかない。
それで、「わたしには被害者が何かを言いたいんだという気がしてならないんです」という言葉になったんでしょうね。
冒頭のいわくアビゲイルのテーマのハープ(です)の音楽が流れた途端私の頭の中がタイムマシンに乗ったように過去へ遡りました。再放送も見ているかもしれませんが、これは印象的です。ぼろんこさんもお好きなはずと思ったらやはり取り上げられていました。
そして最後電灯のカサからメッセージの紙切れが出て来るシーン、ここも記憶に刻み込まれていました。今見てもゾクっとします。
それを読ませるコロンボが同情を含みながらも罪を宣告する凄みを見せます。
さて昨日も字幕で見ていたのですが、アビゲイルが極東に旅行する計画が、字幕では「何ヶ月も前から」となっていましたが原語ではweeks agoと言っていました。少し分かりやすくしたのですね。
その他、私は始めのほうでコロンボが400年以上前の椅子に座らされて動作がぎこちなくなっているところがお気に入りです。
名作だと思います。
姪が事故死、しかし実はその夫が殺したと考えているミステリー作家が完全犯罪を目論む。
しかし犯人の行動には、周到な部分と杜撰な部分が混在しています。あまり殺人を隠蔽しようという気がない?
ミステリー作家にしては杜撰。しかし、ミステリーを書くことと自分が実際に犯罪を行うということは全然別ものなのかも知れません。また、本人も自分がミステリーを書く時は、犯罪者ではなく警察の視点で書いている、と言っています。
鍵の件などはまさに、犯罪者視点から見ていないことによるミス、と言えるのでしょう。
鍵を取り上げるのはいいのですが、そこから先は杜撰。捨てたら事故として処理されないから、警察にどこかで発見させないといけない。しかし、海に捨てようとしたり、警察がすでに捜索したところで見つけたと言ったり。
姪の夫は犯人が考えているように、本当に姪を殺したのでしょうか。このドラマではそこは明らかになっていません。微妙な表現に終始しています。
犯人が机に飾っている姪の写真を手にとり、ひとりにこやかに眺めたりはする。犯人もコロンボも知らない事実です。
犯人とコロンボは二人で被害者宅へ。そこでコロンボは重大な発見をします。
その時のコロンボの見解が一般的なんでしょうが。
姪の写真を見てにこやかに微笑む被害者。しかし、姪は死んでもうこの世にはいない。その事実に耐えられなくて妻を思い出す品々をすべて隠した、とも考えられます。
もちろん、この女と結婚してはからずもこれから膨大な財産を得る、というよからぬ笑顔にも見えなくはないですが。
私は、被害者は犯人の姪を殺してない、と考えます。
殺害には理由が必要で、計画犯行でなければならない。しかし、少なくとも財産目当てではありえません。伯母より先に姪が死んだら、遺産相続できませんから。さらに、姪の遺体が未発見というのも不自然です。財産目当ての殺人なら、遺体を発見させないといけない。行方不明のままでは死亡宣告に年月が必要で、特に金に困って遺産目当ての犯行を考える人間がそんな計画立てるはずがない。
コロンボが指摘するのは、室内の目立つ場所に妻の写真がない、でもスキー板やテニスラケットはある、というもの。しかし、妻以外の人物(スキー仲間やテニス仲間など)の写真もなく、妻の写真は単にしまい込んでるだけ、とも考えられます。夫婦仲が悪化していたのなら、伯母に相談ぐらいしていそうなものなのに、そんな話は一切ない。ヒット作の著作権を譲られていて(でもそれは姪にだから、正式には自分のものではない。夫婦共同名義の口座に振り込まれているのか?)金に困ってない、でも他に女の影は一切ない。
コロンボは、事故死の偽装を他殺だと見抜いたことはあります。でも、「やっぱり事故死だ。犯人なんかいない」と見抜いたことはないんですね。
本邦のサスペンスドラマだと、身内の仇討ちを遂げた、と思ったらその人は無実だった、という展開がたまにありますが、コロンボにそんな展開を期待するのは無理だったのでしょうか。
なるほど。
アビゲイルにとっては50前後も離れている、最愛で唯一の肉親がよもや自分より先に死んでしまうとは、大変な苦しみだったのでしょう。
エドモンドにとっても、常識の範囲内の行動だったとは言え、夜に出るんじゃなかった、遠い沖まで出るんじゃなかった、デッキに彼女一人いる時間をもっと短くしていれば、と後悔の多い出来事だったのでしょう。
そして4か月の間に、アビゲイルにとっては、なぜ夜に、なぜ沖に、なぜ二人きりで、という疑問から、アビゲイルは姪を殺した、復讐しなくては、という誤った結論に到達してしまったのかも知れません。
エドモンドが姪を殺したかどうかはわからないかも知れませんが、エドモンドと姪が夫婦としてどうだったのかは、裁判の場で明らかになるかも知れません。
エドモンドの経済状態、女性問題、姪の男性問題などは、友人知人を調査すれば比較的確実にわかることかと思われます。
いつも楽しく拝見しています。
エドモントはアビー本人が電球を取り替えることはないと確信して隠し場所を必死に考えたのではないかと思います。また海岸での二頭の馬が走るシーンは象徴的ですね。御者と馬車の例え話、即ち理性の制御を失うアビーの心を現していたのでしょうか。
初視聴です。子供時代からずっと見続けていたのですが、 この作品は見逃していました。今になって新作を見るような気持ちでコロンボが見られるなんて!
本作はコロンボの人間的な魅力が随所で描かれていて、人間ドラマとしても実に味わい深かったです。コロンボに惚れなおした感じ。解決パートも謎解きに引き込まれました。個人的に凄く好きな回でした。
放送も後半ですが、見た後にここのブログに来るのがすっかり定着してしまいました。
これからもお世話になります!
第7シーズン開幕第一作。ルイス・ゴードン=アビゲイル・ミッチェルの講演の中でクリスティとポイズン(毒薬)に触れていましたが、クリスティの得意技(笑)も毒でしたな。私は忘れてましたが相棒(笑)のドッグも出てましたね。ベリーダンスシーン、ゴックン(オイオイ)今なら米国のポリティカルコレクトでアウトかもしれませんね。葉巻スパスパも灰皿の伏線と対照的で一段と目立つ。船中での弁護士との最後のお別れのシーン、彼は真剣な表情になっていますが気付いていたのかもしれませんね、という演出だったのかも?。ラストのルイス・ゴードンとピーターフォークの表情、今観ると素晴らしい演技だと感動しました。
何度目かの視聴ですが、今BS見ながらです。
J・D・スプラドリンが弁護士役で出ているのを初めて知りました。
「地獄の黙示録」でハリソン・フォードと共に極秘任務を言い渡す”General”の役で印象深かったです。
トラ吉メアリー 様
私もガキの頃から足掛け数十年の数回目の視聴なんですが、
マーティン弁護士役のJDスパラドリンに、ようやく気が付きました。
私には、コッポラ監督でも「 ゴッドファーザー part 2 」のギアリー議員ですが。
「I was murdered by AbigaiI Mitchell 」を犯人に読ませるラストシーンは衝撃的です。死を目前にした被害者の叫びが聞こえて来てこの作品を味わい深いものにしています。
昨夜ぼろんこ残念会でイチオシ宣言したエピソード。
なんと言ってもアビー(と呼ばせて下さい)がチャーミング!
「見逃して」と発言しても許されるキャラはどんなだろうか、という所から出発して作られた回だと解釈しています。
(実は今まで)私はこの作品を観るたびに上手く形容出来ぬ不満を持っておりました。
殺人小説の大御所であるはずのアビゲイルが極めて無様な隠蔽工作しか出来なかったことと
高齢等を理由に逮捕の見逃しを請うからです。
〜コロンボのシリーズ中、犯人の往生際が悪いのはこの作品だけのような気がしています。
先日、やっと解釈を変えることが出来まして
「アビゲイルは殺人をネタにした、ただのお茶目なエンターティナー作家」であり、
コロンボが諭したことで初めて「現実を受け止める本当のプロ」となった・・・・と。
彼女の財力からしてすぐに保釈金を用意するのでしょうが、
今後は獄中からもっと慈愛に満ちたストーリーを生み出すことを期待して止みません。
余談ではありますが、弁護士役の
G・D・スプラドリンはゴッドファーザーⅡの
ギーリー上院議員として印象に残っています。
チョッと腹黒さが滲むところが共通項ですね。
実際にも弁護士の経歴があるようなので
それが役に立っているのかもです。
往生際については、確かにそうです。
でも、鍵の指紋とか、ベロニカ、弁護士との関係なども含め、
「アビゲイルの可愛さに吸収される」気がします。
ゴッドファーザーⅡ=情報、ありがとうございます。
往生際が悪かったのは、相手がコロンボだからですよね。
アビゲイルが、港でコロンボにバッタリ出会うシーンで、姪を亡くした残念なお気持ちお察ししますと言ったコロンボに対して、「わたし、貴方が大変好きになってきましたよ、コロンボさん。優しい方なのね。」と彼女は言っています。
人の苦しみを理解してくれるコロンボだから、見逃してくれるかもしれない、と。
コロンボは全てを受け入れてくれるのではないかと思わせる包容力があります。
しかし、コロンボはプロとしてそれは出来ませんとはっきり断りました。その辺のメリハリがまたコロンボの魅力だと思います。
まさこ さま
コメントありがとうございます。
ご指摘のシークエンスを再見してみました。
確かにコロンボが「若い人をなくすのは心中お察しします」と言っているのは本当に心がこもっていました。
あえて申し上げてますと、アビゲイルの「優しい方なのね。」という台詞に対してコロンボが「アテにはなりませんよ」と言っているのは単なる照れではなく結末を暗示していると感じております。
まさこさま
ぼろんこさん宛の返信コメント(ヨレヨレコートはハードボイルド小説のオマージュ?)をまさこさんの返信欄にアップしてしまいました。申し訳ございません。
あささん
そうなんですよね。コロンボはお察ししますと言いながら、同時にアビゲイルに犯行の動機あり(姪の事故のことでエドモンドを恨んでいる)確信していたのでしょう。
なので自分を優しい人間だというのは「当てになりません。」と言って、彼女に牽制をかけてきたということなんでしょうね。
あささんのおっしゃる通り、アガサ・クリスティをモデルにしたと思われるミステリー作家の割に、車の鍵についてすぐにバレるような嘘をついたり、最後の往生際が悪かったり、間抜けな行動が見られますね。
でもコロンボに出てくる犯人たちって、完璧な完全犯罪をしている人はごく僅かな感じがします。コロンボが、ボロを発見してくれるので分かるんですけど(笑)
まさこ さま
重ねての返信コメントたいへん嬉しく思います。
お返事に味をしめてではありますが、本作での感想を追加しましたのでご披露させて頂きます。
コロンボはフランスものに弱い~エドモンドの靴を気に入ってフランス製と決めつけてしまう。プジョーを長年乗っているのもそのせいと思っています。
また、本作冒頭・海岸でのアビゲイルとエドモンドの会話シーンでは2人の対峙を馬を使いながらきれいな左右対称で表現しています。トリッキーな表現ではありませんが、昔に見たフランス製の某化粧品のコマーシャルフィルムのようで印象に残っています。
ぼろんこさん
お返事ありがとうございました。
私も憎まれくちは叩きましたがアビゲイルの可愛さには共感しています。
この作品の結末には
いつになくハードボイルド小説のようなコロンボのストイックさを感じております。
もしかしたら、ハードボイルド小説のトレードマークであるトレンチコート(笑)に対するオマージュがヨレヨレのレインコートではないでしょうか。
40作を過ぎたあたりで、ささっと良い数作品が並びます。私はこの時期の作風もけっこう好きですね。
ぼろんこさん
ぼろんこさん宛の返信コメント(ヨレヨレコートはハードボイルド小説のオマージュ?)をまさこさんの返信欄にアップしてしまいました。申し訳ございません。
いえいえ、気にされないでください。コメントを自分で取り消したり・編集したりできない仕組みですので、申し訳ありません。
「もし、あなたが姪の事件を捜査してくれてたら、こんな事にはならなかったでしょうね」
ロス市警の管轄外だったのか?
それとも、クレイマーかウィルソンが担当して「明らかに事故ですね」で解決させてたのか?
コロンボはメキシコ旅行中だったのでは?事件発生年表を作らないとわかりませんが、時期的には可能性があります。
メキシコ旅行中!
ぼろんこさんが傑作に選んでいたので、心待ちにしていた作品でした。ルース・ゴードン演じたアビゲイルがユニークで味のあるキャラクターでした。当時ルースは80過ぎでしょうから、犯人役では最高齢でしょうか?すばらしい演技でした。本作での見所のひとつは、コロンボの即興スピーチではないでしょうか。彼のプロとしての仕事へのアプローチが短いスピーチに表現されていたと思います。ベロニカも弁護士もアビゲイルが犯人だろうと知っていたのでしょうが、二人ともそれを露骨には出さなかったのが興味深いです。
コロンボのスピーチは「間がいい」です。
ベロニカと弁護士の対応は、アビゲイルを愛しているからだと感じます。
意味深いコメントが多く、軽々しくお返事できずすみません。正月休みに、もう一回見てお返事しますね〜。
犯人アビゲイルさんのお茶目なキャラクター、海辺の大邸宅、庭園、美しい音楽…観ているだけで、夢のような気分にさせてくれます。
ベリーダンス教室に聞き取りに行ったコロンボのはにかんだ笑顔も、とてもキュート。
コロンボは犯人と仲良くなりながらも、時々、牽制するような発言をする場面があり、プロ意識を感じさせます。
コロンボと犯人との心の交流、殺害方法などは「別れのワイン」と似ていますが、個人的には前述の理由で、こちらの方に軍配をあげたいと思います。
毎回たのしいコメントをいただき、ありがとうございます。本作に1票追加いたします。
現在放映されているNHKBSベスト20を観た後に、必ずこちらのブログを拝見しています。とても素晴らしいブログで、楽しさ2倍3倍になります。一言お礼が言いたくてこちらに書き込んでしまいました。ところで、この「死者のメッセージ」では舞台となった邸宅が素晴らしく、事件そっちのけで、花柄のソファーやカーテンなどに目が釘付けになってしまいました。
嬉しいコメント、ありがとうございます。私もこのお屋敷が気になりまして、調べたことがあるのです。記事本編の「アビゲイル・ミッチェル邸」というリンクをクリックしてご覧ください。例の庭も確認できます。
疑問点。エドモンドは窒息死との事ですが
犯人のミッチェルはヴェロニカに翌朝金庫に原稿をしまう指示をしてるとのこと。
ミッチェルはいくら防音金庫で密閉度が高かったとはいえ割と広い金庫ですし何故確実に長くても半日程度で窒息死すると確信出来たのでしょうか?
もしエドモンドが翌朝死んでなかったらどうするつもりだったのでしょうか?
警察でも死因に関しては語られた様子は無かったです。
確かに電気をつかなくして、中で何かを燃やすことで窒息死を狙うのは分かります。
エドモンドがタバコ吸うシーンありましたっけ?
ミッチェルはコロンボにマッチをつけて酸素を消費してとか、いつも葉巻を吸うコロンボが金庫内で防音テストをする際には葉巻を吸っていませんでしたので窒息又は中毒を匂わせていたのはわかりますが。
あと机の上の車のカギは弁護士気づいて
たんですかね。
車のキーに敏感になって花瓶?の砂に隠して家政婦やらヴェロニカやら知られたのは大きな失敗でしたね。
ただ、後で車のカギをコロンボが弁護士に見せて確認していた可能性はありますよね。このカギに見覚えはと。だから最後、弁護士はミッチェルに皮肉めいた事を言っていたのだと思います。やっぱり机のカギに気づいてたのかな。
ヴェロニカに翌朝金庫に原稿をしまう指示>確かにね。ミッチェルはミステリー作家ですので、確実に窒息する計算が成り立っていたと考えましょう。
私は弁護士は「机のカギ」気づかれていなかった気がしています。弁護士は、ミッチェルが海外逃亡らしき行動に出て、警察を追っ払う相談をされたので、怪しみ、皮肉を言ったように感じました。
とても楽しめた作品なのですが、ちょっとだけ気になってしまった点がひとつ。
被害者のエドモンドは奥さんを殺害していたのでしょうか。 彼は確かに演出の節目でニヤリと笑うシーンが二度あり、金庫室の扉が閉じられる際にアビゲイルが発した言葉に驚愕して絶句するのですが、それだけだと弱い感じがします。
殺人をテーマにした小説を書き続けてきた作家ならではの思考律で愛する者の死を受け入れようとした時、アビゲイルはその背景に、存在しない(かもしれない)殺意や真相を付加してしまった可能性も、わずかながらあるのでは ?
ドラマ的には、実は奥さんの死は本当に事故で、復讐をするという動機の前提そのものが間違った思い込みによるものだった…… という展開もアリかな、と考えてしまいました。
私にはエドモンドがそれほどの悪人とは思えませんが、アビゲイルが「彼が殺した」と断定していることが、このエピソードの面白さのひとつとも感じます。
それは殺してるんじゃないですか?
そう思うのが普通かと。
コロンボがエドモンドの部屋に行った時、「あれ彼女の写真が一枚もない。
愛してなかった」というような旨の話をしてたと思いますが。エドモンドが殺した動機の状況証拠にはなりますよね。
それよりエドモンドは働かず道楽して暮らしてる事に疑問を持ちました。
なんとなくアビゲイルの遺産の話にあまり乗り気じゃないように見えたので。
金持ってるからこれ以上要らないよとね。なんかアビゲイルの一方的でしたから。
私も初め、エドモンドはアビゲイルの姪を殺害していなかったのでは?と思いました。
真実を知っているのはエドモンドだけです。彼が殺害していたとして、アビゲイルが問い詰めたとしても、本当のことは言わなかったでしょう。エドモンドが死んでしまった今、永遠の謎なのです。
はっきりとしているのは、エドモンドが部屋に妻の写真を1枚も置いていなかったということだけです。
欧米の方々は、自分の家族、恋人の写真をよく部屋に飾っているのを映画などで見られます。なので、私たち日本人が考える以上に、これはかなり異常な状況と思われます。しかしこれも彼が殺害したという決定的な証拠ではないです。
結局、アビゲイルが知る以上のことを私たち観客にヒントを与えない、想像の余地をあえて残すことによって、作品に深みを持たせる制作者側の意図なのだろうと今は解釈しています。
フィリスの写真がエドモンドの部屋に飾っていないことは、現在の女性関係のこととか…も考えられるし、フィリスとの不仲を決定づけるまでではないかも…と感じていました。だとしてもアビゲイルは、姪を死なせた(殺したではなくとも)エドモンドを、憎んでいたのでしょう。
ガキの頃から繰り返し観ている「コロンボ」ですが、このエピソードの魅力はガキの頃には分からなかった(笑)皆さんおっしゃるアビゲイル・ミッチェル役ルース・ゴードンのチャーミングさ。その意味で大人の作品ですね。ダンスのステップのような楽しい動き、ウィットに富んだ(富み過ぎ?)しゃべり良し、対照的な犯罪行為に見せる暗部の緊迫感の演技良し。これはいつもならピーター・フォークのコロンボが犯人役のカッコ良さと対照的に見せる部分ではなかったか。しかしピーター・フォークは今回ばかりは彼女の魅力を引き立てた方が得策と判断して「コロンボ」を抑え気味にしたのではないでしょうか。
ピーター・フォークは今回ばかりは彼女の魅力を引き立てた>そうかもしれませんね。
ふきかえふぁんさん、情報ありがとうございました。
BS-TBSの連日放送が終了しましたが、全エピソードを2周観て記憶に刻まれたり、記憶違いに気付いたり様々楽しめました。スーパー!ドラマTVでも放送されていますし、BS-TBSでは毎週土曜に残りを放送して行くようです。
そんな中、倒叙形式を採用するなど『コロンボ』愛に溢れたドラマ『古畑任三郎』が4/29からBSフジで放送されます。
平日夕方5時から2話ずつ=2時間枠というBS-TBSの『コロンボ』と同じ時間帯に一挙放送。作者の傾倒ぶりと元ネタとの比較でまた楽しめそうです。もう半年早く始めたらもっと良かったのに(苦笑)
みなさん、楽しい書き込みありがとうございます。
スピーチ!私も大好きです。
音楽は、パトリック・キャシディですね、素敵です!
アビゲイル・ミッチェル、
最後に、見逃して欲しい…ような言葉も可愛い。
「靴の甲を反対側の脚のふくらはぎのあたりでゴシゴシ」
気づきませんでした!見直しておきます。
本作品に2票加えます。
こんにちは、いつも楽しく拝読しています。
本筋とは関係ないのですが、コロンボがアビゲイルが講演をする建物に入っていくときに、靴の甲を反対側の脚のふくらはぎのあたりでゴシゴシとこすっているのがなんか面白くて。立派な建物に汚れたくつで入るのはまずいとでも思ったのでしょうか?いかにもコロンボがやりそうな仕草だなーと笑ってしまいました。
ああいう動きは、演出なのか、それともP.フォークのアドリブなんでしょうかね。
細かい観察、ありがとうございます。ヘアースタイルのチェックもしているので、ズボンで靴を磨いているつもりなのでしょうか(笑)女性が集まる会場なので、身だしなみを整えたのでしょう。演出のような気もしますね。
BSで「刑事コロンボ」を見た後、楽しく拝見させて頂いています。
この「死者のメッセージ」(邦題)のエピソードは、名スピーチの場面を通じてむしろ刑事コロンボのメッセージのように思えてきました。
「どんな人(凶悪な殺人容疑者)でもよいところはある。」というくだりは、このシリーズは推理ものを超えた人情味あふれたドラマであると総括したように聞こえるのです。
またこの言葉を裏を返すと、傍から見て誰もが羨む社会的地位、名声、富を得たセレブたちが、心は決して満ち足らず、殺人という非常手段により転落していく姿に対し「足るを知る。」を弁えよ、と発しているように思えるのです。
「白鳥の歌」「愛情の計算」「秒読みの殺人」などは人間コロンボが全開で涙なしでは見られませんでした。
ぼろんこさん、これからもちょくちょく拝見させて頂きます。
コロンボがスピーチをする場面がありますが、僕はあのスピーチ、結構好きです。
コロンボがああいう話をすること自体も珍しいと思いますが、「あたしは人間が好きだ」という台詞が学生ながらに、印象深く残りました。
アビゲイル・ミッチェルのキャラクターがいいですね。とにかくチャーミングなおばあちゃんで、かつ知性もにじみ出ています。コロンボの連れたドッグを見て「どこか悪いんですか?おなかが地面にくっつきそうですよ」なんてセリフも笑えます。
証拠はかなり弱いともとれそうです。しかしハッキリ犯人を名指ししているため、複数の解釈ができてしまうというダイイング・メッセージの弱点をクリアしています。また、犯人が偽造したという可能性も、メッセージをわざわざ見つけにくい場所に隠すメリットがないため否定できます。というわけで、実は意外と説得力のある解決ではないでしょうか?
恨むべくは邦題です。証拠がダイイング・メッセージであることをばらしてしまったのも同然で、そういう意味で「溶ける糸」や「黄金のバックル」と同じ損をしたエピソードだと思います。
娘はこれが一番スキ!といってます。
パトリック・キャシディの音楽が素晴らしい!
バッハ風のハープが絶品ですね。
キャシディはホントにセンスありますね。
映画「ハンニバル」でのオペラも素敵です。
新・刑事コロンボでも担当されてますが、音楽指示?があったのか、色っぽいサックスの曲が多く
ガッカリしました・・・
南部煎餅さん、G.D.スプラドリンは調べておきます!
ちょびはなさん「初期の傑作の多くを見損ねた」のですね。でも、また再放送はあります。近年、何度もありました。それがわかればまたお伝えします。
初めまして。いつも楽しく拝読しています。
アビゲイルは上品で知的、かつユーモアもあり、
正に「チャーミング」という言葉がぴったりだと思います。
殺人の動機も私利私欲ではありませんし…
ところで、今回BS-TBSで見ているのですが、
放送に気づいたのが遅かったため、
初期の傑作の多くを見損ねたのが残念です。
弁護士役を演じたG.D.スプラドリン。「地獄の黙示録」では主人公に極秘任務を命じる将軍役でした。いわゆる「軍人俳優」。日本で言えば藤田進や山村聡(古いか?)といったところでしょうか。端正な弁護士役も似合っていますね。
ダンスはベリーダンスでしょうかマハラジャって感じです*\(^o^)/*
犯人の愛嬌ある仕草が、かわいらしく微笑ましいです。
車の鍵は捨てても良かったですね。
石膏で形を取っていた。→フレデリック・ウイルソン刑事に言わせると
ダメですよ。
ベロニカのダンスレッスン中の聞き込みでは、コロンボの吹き替えが
違いますね。コロンボは、この聞き込みで買収工作を暴いた。
「指輪の爪あと」「狂ったシナリオ」「権力の墓穴」などでもそう
だったが、事件後の買収工作は犯人の命取りになる。
電球のソケットの中に決定的証拠があった。
これは「死を呼ぶジグソー」でユージンエドワード・アーバック宅の
ピースの隠し場所と同じでした。
コロンボが自らを語った全文です。
科学捜査なんて何にも知らないんです。それから私の仕事が、恐るべき暗黒
っていう点でも正直言いますとねえ、これもあんまり自信がないんです。
私は自分の仕事が大好きでしてねぇ、憂鬱になることなんざぁ有りません。
また世界中に犯罪や殺人犯が満ち溢れているとも思いません。みなさんの様な
良い方がいっぱいだし。刑事をやってたからこそ、皆さんにもお目にかかれた
わけだし。あたしゃ人間が大好きです。今まで出会った殺人犯の何人かさえ
好きになったほどで、時には好意を持ち尊敬さえしました。やったことにじゃ
ありませんよ。殺しは悪いに決まっています。しかし犯人の知性の豊かさや
ユーモアや人柄にです。誰にでも良いところはあるんです。ほんのちょっと
でもねぇ。こりゃ刑事が言うんだから間違いありません。
コロンボ自らの言葉によるコロンボ分析で良いのは「死者のメッセージ」
と前回「殺しの序曲」です。犯人の言葉によるコロンボ分析で良いのは
「殺人処方箋」「死者の身代金」です。
すばらしい内容でした。
トレモニさんコメントありがとうございます。この作品に1票加えておきますね!
最高傑作の一つです。
罪を憎んで人を憎まず愛し尽くす。コロンボの演説シーンが最高の
見所です。コロンボの本質を語っています。殺しの序曲では過去を
語っています。ここでは、現在を語っています。
2つ併せると、コロンボの本質が見えてくるでしょう。
犯人は根っからの悪人ではなかった。
もし、当初の捜査をコロンボが担当していたらと、
悔やんでも悔やみきれなかった。
動機に深く入り込んでいって、反省を促していく。
コロンボは犯人を好きになり、犯人はコロンボを好きになる。
別れのワインと並んだ最高傑作です。
趣味の模型製作&コロンボBGM…なんて贅沢な時間でしょう。そうなんです!コロンボは「音だけでも十分楽しめます」ね!
刑事コロンボが大好きで、趣味の模型製作をするときにブルーレイソフトをつけっぱなしにして何回となく観てます。(ちなみに吹き替え派です)
「死者のメッセージ」のアビゲイルは実に魅力的な人物だと思います。
成功しているのに全く恵まれない。姪は殺され(しかもわかっているのにそれを表に出せず)信頼できるはずの秘書や顧問弁護士の本心。聡明で全部わかっているのにどうにもできない。
ラストシーンのやり取りは本当に素晴らしいと思います。
タップおばさん>三谷さんもこの作品が好きなのでしょうね!
古畑任三郎はコロンボへのオマージュが込められていることはあまりにも有名ですが、
この回に登場するシナリオ、セリフは、古畑の多くの作品に使われています。
確かに印象に残るエピソードです。
私利私欲や保身ではなく、愛する姪の仇討ちが殺害動機という点も、物語の格式を上げている感じです。
たかちんさん、コメントありがとうございます。高校生なんですね!おぉ、お若い。三谷幸喜さんのコロンボ評をテレビで拝見したことがあります。その深い愛に共感しました。古畑作品は、コロンボへのオマージュというか、愛の表現として作品を焼き直している感じもします。また、ぜひコメントを下さいね~。
はじめてコメントします。最近コロンボにはまってDVD買って学校休みの日などはずっと見ています。高校の友達に勧めてもあまりみんな興味を示してくれなくて・・・(・_・;)ぼろんこさんのサイトも楽しく拝見させていただいてます。
僕は古畑任三郎も好きなんですが、やはり古畑はコロンボの影響を色濃く受けているんだなと感じました。この「死者のメッセージ」を見て古畑シリーズでに似たのがあったのを思い出しました。年老いた女性脚本家が犯人の回で、しかも最後に犯人が古畑に高齢を理由に見逃してほしいとお願いするんです。もろパクリっぽいなと思っちゃいました。でもその犯人に対する古畑の返答もなかなかいい感じなんです。
多分今更だと思いますが、古畑自身もコロンボに似てますよね。尊敬できる(?)犯人には敬意を払うところとか。2つの作品を比較しながら見るのも楽しくていいなと思いました。拙い文章ですみません(^-^:)
とっしーーさん、いつも書き込みありがとうございます!この作品「死者のメッセージ」と「別れのワイン」は、似た雰囲気を持っていますね。犯人が真の悪人とは言えないし、殺人を犯したといえども、まだ、尊敬に値する人物だということです。今回のコロンボ警部のスピーチ…には、感動しました。そこにはコロンボの原点があるような気がします。
2度目の投稿ですm(__)m
刑事コロンボの動画を見始めたのが、26話以降だったと思います。
これで40話くらいまで見て、1~25話の存在に気づき、今に至ります(笑)
この話のぼろんこさんの説明を見て、驚いてしまいました ((((;゚;Д;゚;))))
それは何故かと言いますと・・
昨日、実家でワイン&梅酒を飲みまして、この際だから、以前みた「別れのワイン」を見て
コロンボワールドに浸ってみよう・・と思ったからでした。
そして、今日この作品を見て、ぼろんこさんの「どこからしら雰囲気が似ている」をみて
オオー!と思ったのです(´ー`*)
僕も、先程、この雰囲気の類似点に気づいたので♪
その他の共通点は、やはり「表情」だと思います。ぼろんこさんも書かれていますが、別れのワインのコロンボの表情、そしてカッシーニの表情。
特に、コロンボの表情の豊かさに、鳥肌が立ってしまいました(驚)
素晴らしい俳優さんだなと、以前から思っていましたが、見れば見るほどに本能に伝わってくるコロンボ=ピーター・フォークの凄さ☆☆☆
長くなるので、これで終わりますが、脱帽の一言です!!
管理人さん、お疲れさまです。いつも楽しく拝見しております。
私はアゲイルのファッションが気になりました!
コロンボに出ているセレブの女性はたいがい羽のついたネグリジェみたいな格好ばかりですが…アビゲイルの派手すぎない小粋なファッションは本当に素敵です。
とっしーーさん、コメントありがとうございます。コロンボのスピーチは、印象深いですね。私はこのスピーチは「刑事コロンボ」というテレビドラマの主題に通じるような気がします。「人殺し」をテーマに扱ったドラマ作品ですが、犯人を醜く描くことは少ないですよね。そこもコロンボ作品の魅力です。
Detoさん、コメントありがとうございます。ルース・ゴードンさん素敵でしたね~19世紀生まれです(笑)
先程、拝見しました。
とても面白かったです!
ルースのお茶目な演技は、日本人の女優さんでもけっこういらっしゃるんじゃないでしょうか^^
アメリカにしては、背が低すぎるルースですが
そこもまた、彼女の魅力なのですね。
時折見せるダンスを想像させる軽快なステップは、見ているコチラまで楽しく軽やかな気持ちになってきます(笑)
コロンボの愛犬ですが、日本語訳では「犬!」って言ってましてけど・・(笑)
ラストの埠頭のシーン
「こいつは海が好きなんです、浮かれますから」
「訓練させてますから」
の下りは、笑えるシーンでした(笑
コロンボのスピーチ、とても感銘を受けました!
「あたしゃこの仕事が心底好きなんです」
他の作品IQ集団の犯人に諭したセリフもそうでしたが、仕事が好きな警部・・うーんカッコイイ!
仕事で憂鬱になる事もない、言ってみたいですわ♪
しかし、ゲストスター並びにスペシャルゲストスターは二枚目俳優、美しい女優さんが多いですね。
今回の作品も、マリエットとても魅力的でした。
ルースゴードンの可愛くも達者な演技に持ってかれてますね。でもこの頃のコロンボ警部はちょっと凛々しい感じですね。アドリブや遊びが少ない気がします。