- 「ぼろんこの傑作選」に選ばれています。
- 「人気投票で3位」「二枚のドガの絵」に肉薄!
- 2021 NHK あなたが選ぶ!思い出のコロンボ[第3位]
- 2011 AXNミステリー 人気ランキング[第2位]
- ジャネット・リーは映画「サイコ」で、「毒のある花」のヴェラ・マイルズとも共演。
- 「愛犬ドッグ」の出演作品。
- ウィルス家「ベントレーSI」
- ネッド・ダイヤモンド「スタッツ・ブラックホーク」
泣けるコロンボ作品…
「忘れられたスター」は私が最も好きな刑事コロンボ作品のひとつ。解決編では、この作品ならではの結末を迎えます。それはコロンボ作品中、最も涙を誘うものです。
永遠のスター「ジャネット・リー」
ジャネット・リーの代表作のひとつ映画「サイコ」では、名匠ヒッチコックが彼女の肉体的な魅力をも引き出していると感じられます。
「ウォーキング・マイ・ベイビー」のジャネット・リー
殺しの序曲のウエイトレス
また40話「殺しの序曲」に登場するウエイトレスは「ジェイミー・リー・カーティス」で、ジャネット・リーの娘です。
コロンボシリーズで最も重要な「犯人ではない登場人物」
コロンボはネッドに何を託したか
コロンボ警部がネッド・ダイヤモンドに事件の全てを説明するのは、意味深いです。グレースが執拗な捜査にいらだちつつも、好意的な態度に変わっていくことから、「通常の殺人犯人とは違う」ことには気付いていたでしょう。そのような(病状の)グレースに対し「自白に導く」というコロンボ特有の「落としの手法」が不可能となりました。ラストシーンでコロンボ警部はおそらくグレースを逮捕しようとしますが、それはネッドの偽りの自白により阻止されます。もしもそのまま犯行を覚えていないグレースの逮捕という結末では‥後味が悪いですね。
エンディングシーンは警部のセリフ「それがいいね」と、自らを納得させるような表情。そして直前のネッドの自白すらも忘れ映画に見入るグレース。別れのあいさつをせず、ドアを閉めるコロンボ。この結末は最高に美しいです。(加筆:書きかけ2022年12月30日)
忘れられたスターの魅力
原題と邦題はほぼ同意味で、この作品を端的に表すグッドなネーミングです。「ファンは自分を決して忘れていない」と、女優復帰に並々ならぬ意欲をみせるグレースですが、当人は記憶を失う病気で、余命幾ばく。それを知っている夫ヘンリーは復帰に反対するが、愛情とは理解されず妻に殺されてしまう…。グレースを心から愛する元パートナーの俳優ネッドは、身代わりとなり逮捕される。
憎しみを感じさせない、悲しい殺人事件
名作にふさわしい演出
覚えていないという主題
グレースは記憶を失う病気で、シーン各所にその伏線が見えています。ブログゲストさんのコメントにもありますが、何を覚えていて…何を忘れてしまったのか…その焦点もこの作品に不思議な魅力を加味しています。
夫ヘンリーはこの時84歳!
サム・ジャッフェの実際の奥さま
人気ランキングで常に上位を獲得
コロンボ作品の「人気ランキング」では、確実に「5位以内の座を獲得する作品」だと断言しておきましょう。(笑)1位は、やはり「別れのワイン」の指定席。32話ということで、決して傑作ぞろいの初期作品‥ではないのですが、まだこのような斬新なストーリーがあったのだと、びっくりします。
これもひとつのスタイル
私は刑事コロンボの王道的なスタイルとして「成功者の転落劇」にこだわっています。もちろん、そこに刑事コロンボの醍醐味が存在するのですが、この「忘れられたスター」のような「決して悪人とは思えない」犯人によるストーリーも感慨深いですね。19話「別れのワイン」、41話「死者のメッセージ」などに同じ雰囲気を感じます。
執事レイモンドはモーリス・エヴァンス
猿の惑星や奥さまは魔女などで活躍
バーク刑事Bではない!
ランズバーグ先生とコリアー先生は同僚だ!
この病院で登場する女性警察官
本屋の店員
アンダーソン検死官
階段の吹き抜けと壁紙が印象的な豪邸
このウィリス邸は、玄関脇から2階に上る階段がとても印象的で、見上げたり、見下ろしたり、いろいろなアングルから撮影されています。また、花柄を基調とした壁紙も素敵です。グレースのお部屋などは白地にに明るい配色の花柄。それに対しご主人のお部屋などはブルーの花柄になっていて、シックな印象を受けます。邸宅が高台にあることから、窓越しの景色にハイウェイが見えたりして、とても素敵です。
一枚のドガの絵
監督:ハーヴェイ・ハート
脚本:ウィリアム・ドリスキル
音楽:ジェフ・アレギザンダー
グレース・ウィラー:ジャネット・リー(声:鳳八千代)
ネッド・ダイヤモンド:ジョン・ペイン(声:小林昭二)
執事レイモンド:モーリス・エヴァンス(声:巖金四郎)
アルマ:リンダ・ゲイ・スコット
アーミー・アーチャード:アーミー・アーチャード
アンダーソン検死官:ハーヴェイ・ゴールド(声:野本礼三)
ランズバーグ医師:ロス・エリオット
ウエストラム医師:ロバート・サイモン
レフコウィッツ巡査部長:フランシーヌ・ヨーク
ハリス刑事:ジェローム・グアルディノ
ランズバーグ医師:ロス・エリオット
本屋の店員:ダニー・ウェルズ
フレッド・ローリング(ダンサー):スコット・サーモン
パーティの客:マイク・ラリー
加筆:2024年8月29日
コロンボシリーズで唯一涙した作品です。愛情のすれ違いから生まれた殺人…。切ないです(TT)
でも殺すことはなかったですね…。
それを言ったら、話にならないけど(笑)
たまらないのは最後にダイヤモンドさんが2ヶ月は頑張ると言ったあとの顔。そして、その顔に納得させられるコロンボの顔。セリフが字幕だけだとしても顔だけで感じる男の気持ち。カッコいい。なんどみても。勝手にこの後を想像してしまうくらいダイヤモンドさんの生きざまに感動する。紳士のあり方。
ネッドの人生も、けっして
順風満帆ではなかった…。
ご無沙汰しております。先日CSで観ました。素晴らしい名作で本当に切なくなりました。殺害した方もされた方もとても気持ちがわかり悲しくなりました。1番感情移入ができる作品でした。
リョウコさん、感情移入できます。僕は殺されたご主人にも(笑)
ホームシアターを一人で観るグレースに対比するかのようにテレビを二人で観る執事夫婦のシーンも印象的です。
全てのシーンに意味があり、刑事ドラマの枠を超えて上質な映画のように思えます。
同感ですよ〜監督。
見事なタイトルです。スターが世間から忘れられただけでなく、スターが忘れてしまう(記憶を無くす)とは、皮肉です。ジョン・ペインの名演が無ければこの作品の成功はあり得ませんでしたが、これが彼の俳優としての最後の出演作とは。作品中にグレースが見ていた自分の出演した映画、Walking My Baby Back Homeは1953年、ジャネット・リー26歳の時のミュージカル、忘れられたスター1975年の22年前のものです。実は1時間45分ではなく、1時間35分の映画でした。コロンボのかなりの数のエピソードで、「映像」が犯罪や事件解決の鍵となることに改めて気付きます。本作以前では、ロンドンの傘、意識の下の映像、ビデオテープの証言が挙げられます。コロンボがグレースの病を知って、ネッドに身代わりとなる機会を与えたことについては、やや意外な気がしました。コロンボの正装は決まっていましたね。
たいへん造詣の深いコメント、感銘いたします。すこし涙がでます。ありがとうございます。
みなさん、楽しいコメントをありがとうございます。1時間45分問題は、時間をかけて解決したいと存じます。
初めて観ました。
原題は、Forgotten Lady 忘れられた女性だそうです。
女性ではなく、スターと訳したことで、
最後まで、楽しめました。
忘れる事が出来た女性。スター。
後味が大変お洒落です。
みなさん、たくさんの感想コメントをいただきありがとうございます。
すべてに返信はしておりませんが、すべてのコメントを読んでいます。
私はこのブログの主ですが、コメントにおいては、ゲストの一人だと
思ってください(笑)
ぼろんこ様
そのお気持ちが、ブログ全体に溢れており非常に心地よい雰囲気になってます。
ピーターフォーク演じるコロンボ警部から受ける印象に通じるものがございます。
いつも楽しく拝見させていただいてます。ここの皆様のコメントを見ていると自分のドラマの見方がいかに浅いか痛感させられます。細かいところは基本気にならないので(笑)
コロンボの作品は個人的にはトラックに凝ったものと、メッセージ性重視のものの二つに分かれる気がします。この「忘れられたスター」は後者でしょう。ちなみに私は後者の方が好みです。
グレースが殺したことを忘れたタイミングについてですが、私は徐々に忘れて行ったのかなと感じました。最終盤ではほとんど忘れているものの何となくなら覚えている状態でコロンボは病気のことを打ち明ける。それを聞いたネッドはグレースに自白し完全に忘れさせてあげる。こんな感じに解釈しましたが、人それぞれでしょう。
いずれにしてもネッドの男気には感服しますし、素晴らしい作品です。
NHKBSで久しぶりに見て、やはり名作中の名作だと思いました
ただ、レイモンドがシャンパンでいい気分にならず、映画の終了時間の1時間45分後に来てしまった場合、無人の映写室に出くわしてしまったわけで、正直、トリックとしては微妙な気はします
ぼろんこさん、はじめまして。
人気が高いのがうなずける、とても味わい深い作品ですが、ひとつだけ気になるというか解せない点があります。毎晩のように奥様(グレース)のためにフィルムを回している執事レイモンドが、1時間45分の映画が2時間経っても終わっていなかったことに、なぜ疑問を抱かなかったのか? 謎解きのカギを握る部分だけに、作りとしてとても惜しい気がします。
ジャネット・リーは撮影当時、48歳くらいだったそうですが、若い頃と変わらない美しさプロポーションですっかり魅了されてしまいました。私はこのエピソードを観るまでは、彼女がミュージカルスターだったというのは知らなくて、むしろヒッチコック監督の「サイコ」での印象が強い女優さんでした。恐怖におののく彼女の表情は絶品で、美しいだけでなく演技力もあることは証明済みで、このエピソードの中でも圧巻の存在感ですね。彼女が登場するだけで、画面が華やかになります。
残された命が僅かであることを知らされなかったために、スターとして再び脚光を浴びることを夢見て、善良な夫を殺害してしまう。しかも、そのことすら忘れてしまっているという、何ともやりきれない話です。
ラストシーンの、少女のように目を輝かせながら自分の往年の映画を見入っている彼女が、涙を誘いますね。
先日放送された「忘れられたスター」の余韻が覚めやらぬ間に、偶然、TSUTAYAでジャネット・リーが出演している「サイコ」のレンタル落ちBlu-rayを発見!500円だったので迷わず即購入しました(笑)
テレビで何度も観たことはあったのですが、今あらためて観ると、やっぱり凄い。映像、音楽、俳優の演技全てが一体となって迫ってきます。また現代の技術のおかげで、約60年前の作品にも関わらず、とても映像がクリアで音響もリアルでした。
何と言っても、後年、刑事コロンボに犯人役でゲスト出演しているジャネット・リー、ヴェラ・マイルズを観れるのが嬉しかったし、またアンソニー・パーキンスの怪演も必見です。彼はノーマン役があまりにハマりすぎてしまったために、そのイメージを払拭出来ず、その後の俳優人生にも大きな影響を受けてしまいました。もっと評価されて良かった俳優さんだと思います。
続編のサイコ2~4はまだ未見なので、そのうち観たいと思います。刑事コロンボの視聴から派生して、また楽しみが増えました。
コロンボにはトップスターが数多く出演していますので、そういう楽しみ方もありですよね。
皆がグレースに良くしてあげるお話ですね ホロリ
ネッドが後ろ姿で電話してやる!と怒りながらコロンボと話すシーン、吹替が別の人っぽいと思いました
4Kで再放送してるようですがテレビなくて見れない・・・
にしてもネッドがかっこいいねえ
歌もダンスもてんでダメだというコロンボに「評論家におなりなさい」って、最高だわ
殺しを決心してすぐ実行しちゃう→忘れちゃう
なんだか悲しい
古い映画って、90分のとかありますもんね
初回テレビで放送された時にカットされたシーンは、声優が変わってしまうケースが多々見られます。
BSスペシャル投票第3位。コロンボの珍しい正装姿が見られる一篇(次の「ハッサン・サラー」共々)というのもNHK初放映当時の「売り」でした。
観ている方の自分が年を取り、かつ「認知症」に関する認識が普及した今観ると一段と胸に迫るものがあります。本当に人が変わってしまうんですよね。そして「忘れる」・・・サブタイトルがこれまた身に沁みる。今の私としては、グレースは犯行直後から忘れ始めていた、に一票ですね。そして役者が皆、主役から脇、シリアスからコメディまでほれぼれするほどイイですねえ。
ありがとうございます、1票加えますね。
これは、ピーターの俳優の素晴らしさを教えてくれた物語です。コロンボを両親や祖母と一緒に楽しんだとき、そのことに気づきませんでした。彼らはみんなグレースのように古くて忘れっぽくなり、この世を去りました。多分それが今彼のパフォーマンスを本当に感謝できる理由です。また、シリーズへの献身にも感謝します。(英文のコメントでしたが、和訳するといたずらの書き込みでないことがわかりましたので、掲載いたします)
犯人は私欲のために殺人を犯し、しかも計画的であり同情の余地はない。コロンボ警部は最後の夜、きちんと真実を打ち明けるつもりだったと思います。
しかし一方、被害者が一人で抱えていた秘密を、やはり案じていたネッドに話したのは身代わり逮捕も「選択肢として有」としたからなのでしょう。
詳細が語られなかった、自動車事故。
ネッドが裏方に、グレースが実質引退に追い込まれたのは、スキャンダルとされたからかな…彼は賠償金のため働きづめに、彼女はその際支えになった主治医と結婚?
互いを思いながら結ばれなかった関係が、全体の品につながっているように思えます。
働き者の執事夫妻は、グレースの死後無罪に(警部が立証して)なったネッドが、再就職を斡旋したのではないかと。それくらいのハッピーエンドを期待したくなる、何度見てもしんみりする内容だと感じます。
深いコメント、ありがとうございます。
40年近く前、TVで初めて観た時の最後のコロンボのセリフは、
コロンボ 「どこまで出来るかやってみましょうか・・・」
で、録り直されたのかは判りませんが、もの凄く印象に残っています。
はい、そうなんです!私もこの作品がコロンボシリーズの中でNo.1なので、昨夕は楽しみに待っていたラストシーンのこのコロンボの セリフに「?」と何か違和感を感じていたのです。やっぱりそうだったのか、何故変えてしまったのだろう……バカだな
なるほど〜、そうでしたか。
最後見逃しちゃうあたり杉下右京とはだいぶ違ってて情け容赦があってよかった
みなさん、コメントありがとうございます。楽しく読ませていただいております。この作品に2票追加します。
私も「ぼろんこ」さん同様、70年代の小学生時分に「刑事コロンボ」に魅せられた世代です。
この作品も皆さんがお書きになっているように、名作の一つだと思いますが、もう1つ違う観点から感想を述べさせて頂くなら、「コロンボ」を演じたピーター・フォークが、その晩年にアルツハイマー病に冒され、「自分が「コロンボ」であったこともわからなくなった」という外伝を目にすると、この作品のラストが余計に切なくなります。
なるほどね〜確かに。
KZ様の推理(こう言っては失礼かもしれませんが)、すばらしいです。
>私としては、ダイヤモンドのような高潔な人物が、あんなに自己中心的で勝手なグレースを愛するとは思えないのです。たとえ現役当時のまさにスターだった頃の話だったとしても。作品中のグレースは、すでに病気により本来の人格……ダイヤモンドが愛した頃のグレースの人格から歪められた状態になっていたのではないでしょうか?
KZ様の体験から導き出されたとのことですが、お説のように考えるとすべて納得ができます。コロンボの何気ないような忘れ物の挿話の解釈も見事です。
私も清水義範の短編小説「靄の中の終章」を思い出しました。
ちょっと救いのない話ではありますが、「忘れられたスター」、名作だと思います。
ごく最近この作品を観まして、数年前まで介護していた認知症の母と重なり、胸に来るものがありました。
この作品、やはり犯人のグレースに対する評価が分かれるようです。
しかし私としては、ダイヤモンドのような高潔な人物が、あんなに自己中心的で勝手なグレースを愛するとは思えないのです。たとえ現役当時のまさにスターだった頃の話だったとしても。
作品中のグレースは、すでに病気により本来の人格……ダイヤモンドが愛した頃のグレースの人格から歪められた状態になっていたのではないでしょうか?
私の母も本来は比較的温和で、御人好しが過ぎると評されるタイプの人間でした。しかし認知症を煩ってからはワガママ勝手気味になり、すぐに激高したり頻繁に被害妄想を抱くようになるなど、本来の母を知る人からは考えられないような状態になりました。そのあたりが作品中のグレースの言動と重なって感じられるのです。
作品中では脳の血管障害による病状という設定ですが、製作年当時も認知症(痴呆)という症例はあったようですし、病状の参考にしたということは十分に考えられるでしょう。昔のことは覚えているのに短期記憶がボロボロ……鏡の前に座った時にはすでに自分が犯した殺人を忘れていたり、ダイヤモンドがヘンリーを殺したと自白して逮捕されたことをその数秒後には忘れて映画に楽しく見入っていたり(もしかしたらこの時点で、映画の当時の自分に人格退行していたのかも)など、まさに認知症の症状そのものです。だとしたら、作品中ではすでに病気で人格が変貌していたのだとしてもおかしくはないとも思うわけです。
過程の話でしかないかもしれませんが、そんな風に考えると、この作品はより哀愁を感じられる名作と感じられるのではないでしょうか。
ついでですが、コロンボがいつもよりたくさんの忘れ物をしたり、借りたものを返すのを忘れるというネタで「忘却」がテーマだと示唆していることを考えると、意味もなく挿入されているように見える射撃訓練云々はやっぱり、この作品の結末である替え玉逮捕を暗喩しているのでしょうね。
素晴らしいコメントをいただき、ありがとうございます。グッときました。
お書きになった通りのことを感じます。
大人になってから再放送を見て、涙が溢れました。
グレースのラストシーンの微笑みが、本当に美しく、儚くて、ずっと記憶に残っています。
そんなわけで、コロンボで思い出すのはこの回ですね。
去年初めて見て、今日録画で2度目を見ました。
そしてこれはかなり評価の別れる作品だと思いました。
ネッド・ダイヤモンドの渋い男らしさには惹かれるものの、犯人グレース・ウィラーには全く共感できません。余命いくばくかという病のせいで哀れさは感じるが完全に自己中心的な性格は見ていていらいらが募りました。(始まって間もなくの機関銃のようなトークからしてそうでした)
これはそういう彼女を優しく包もうとした夫、ダイヤモンドそしてコロンボに焦点を当てた作品なのだと思います。
とは言っても夫は妻に病気のことを明かし、過去を懐かしみながら余生を心安く過ごさせるべきだったのではと思います。寝室を別にし、バカ話の本を読み、重い病気とは言え、しゃにむに妻の再起に反対したのは、もともと愛はなかったと言いながらもとるべき方法ではなかったと思います。
コロンボは珍しく犯人を見逃すことにしましたが、それなら「死者のメッセージ」のおばあちゃんを見逃してやってほしかった。グレース・ウィラーは捕まったとしても病気と記憶喪失で釈放される可能性がある。
この話は犯行の手口や解明がどうこうと言うより人物の性格、行動に興味のわく珍しい作品でした。
このエピソードは、皆さんが書かれているように晩節を迎えつつある私のような年代にとっては、涙なしには語れませんね。
事件解決の場面では、高揚感に満ちたグレースの命の絶唱が際立っており、衝撃を受けました。
悲しいエピソードながらも人生を生き抜くとは一体何なのかを考えさせられました。
グレースの人生は、本人にその自覚識がなくとも
二人の男性の愛に満ち足りた幸福な人生だったと信じています。
文句なくNO.1の作品だと思います。
おそらく年代別で価値観が変わる作品でしょうね。
コロンボファンの中心層はおそらくちょっとオジサン(というのもアレですが)かと思います。
この年代で推理モノや映画好きの人は「こうした空気の作品」としか言いようが無い演出や作りに
作品性の品格みたいなのを感じる場合が多い。
20代後半くらいまでの若い人ですと、当然話の筋や
演出・女優の名演を感じつつもつまるところ
「利己主義・個人主義」を感じすぎてしまいどうも
好きになれないんじゃないでしょうか。
こういう私もジョン・ペインこそこの作品の核と思ってますし。
この作品の人気というのはつまるところコロンボ作品での異質さそのもの、推理モノとしてある意味定番でもあり反則とも言える犯人に記憶障害と寿命を
設定させた作品、という事が主要なんでしょうね。
犯人を裁くのはあの世~天に任せる、という結末を
良く感じるか悪く感じるかは人それぞれだと思いますが、年配者ほど受け入れられるテーマかなという気がします(※だからといってそれが正しいというわけでも勿論ありませんが)。
この作品がどうして人気が高いのかがどうしてもわかりません。
「別れのワイン」と比較されますが、「別れのワイン」の犯人が同情を誘うのは、やむにやまれぬ事情と、ワインに対するなみなみならぬエキセントリックな愛です。
が、この女は自分自身の栄達、栄光を取り戻すという自己愛が動機。そんなことで殺されたらたまったものじゃありません。脳の病気で仕方がなかったんだ、という説明も出来ますが、あくまで「仕方ない」であって涙なんか誘いません。仮に抑制が効かなくなったとしても、その犯行とそれを隠蔽するアリバイ作りは周到に行なわれ、もとからそのような自己愛とエゴに満ちた人格であるということを証明しています。
もう一つ、「祝砲の挽歌」とあわせてこの三作が同情をさそう犯人であるといわれていますが、祝砲の挽歌の犯人も卑劣で同情できません。こちらは完全に無辜の若者に罪をなすりつけようとしています。グレースも、健忘症にかかっていなければ平気で他人に罪を擦り付ける人物でしょうね。
やはり人気の高い作品です。3票追加します。
こんにちは。
ジャネット・リーは役柄上ではコロンボより相当年上に設定されていたのですね?!
実は同い年位でしたでしょうに。。
演じきった彼女の女優魂に情熱を感じました。
でも役の中での彼女は、かつての栄光・美しさに執着しすぎてしまったのだろうと思えてなりません。
観客の拍手喝采、自分を照らすスポットライト・・・夢のような出来事として、彼女は過去に葬り去ることは出来なかった。
今の自己を認め、愛し、幸福を希求できなかった。。。
それが夫殺しを思いついた引き金となった。
でも。
彼女の正常な判断力を奪い去る進行が、彼女自身の内部でなされていた。
その結末に愕然としました、初めて見た時は。。。
単に忘れてしまう、だけではなくて。
人として、社会人常識というものを欠落させて生きる結末の一つを、彼女は示してくれました。
活き活きとした瞳で。
ラストシーンのダイヤモンド氏の惚れ惚れするような粋な姿と、コロンボの深いため息混じりの頷きと、対をなすような彼女のキラキラした瞳とが、すべてが必要不可欠な要素だったと思えてならないのです。。。。この物語の味わいを深めるのには・・・。
最後まで彼女は昔の自己に浸りきり、美しく華やかな大スターとして天国心地で生きる。
深い夫の愛情に気づけなかったからには、死して後、それなりの反省はするのだろうが、何といっても、今の心=「念」をいつも目の前の過去の華やぎに置く限り、幸福の極みに居られる彼女は、哀れなどではない。
私達もやたらストレスにやられるばかりではなく、彼女から何かを学ぶべきだろう。
という思いも沸きました。
それにしても・・・本物の紳士達に命がけで守られる彼女は、きっと、とても一生懸命に打ち込む人で、大輪の花の魅力を醸し出す、ホンモノのオンナだったのでしょうね。
ジャネット・リーの晩年を知る貴重な出演作でした。コロンボはファーストオンエアから何度も見ています。コロンボというより、ゲストスターを見るのが楽しみですね。
こういうドラマを作ることが出来た時代。インターナットも、PCも、スマホも・・・なにもなく、アメリカが輝いて見えた時代。そんな時代の貴重な映像作品は、永遠に色褪せないでしょう。
数々のゲストスターも、主演を演じきったピーター・フォークもみんな鬼籍に入ってしまいました。
BSでのあらすじ紹介で、核心であるあの事実が思いっきりネタバレされているのを見てしまったので、ミステリーとしては本来の半分も楽しむことができなかった悔しい思い出のあるエピソードです。
しかし、それでも「美しい刑事コロンボ」として屈指の出来であることは確かです。謎解きだけがコロンボではない。本作はグレース・ウィラーという女性を描いた上質なドラマなのであってミステリーの要素などは添え物に過ぎないのでしょう。悲しすぎるラストは他のエピソードにはない後味を残します。
と言いつつ、やっぱり個人的には「断たれた音」や「逆転の構図」のようなエピソードが好きなんですよね~。味わい深いドラマを堪能できないあたり、ぼくはやっぱり子供だなあとつくづく思います。
グレースはヘンリーの部屋へ入る時、手に持った拳銃を先にした。
ヘンリーが寝入っているのを確信してだが、強い殺意を思わせる行為だ。
ヘンリーも言っているように、グレースは愛情だけで結婚したのではない。
愛情以上に財産目当てだ。不幸な結婚生活でもなかった。
むしろ、我がまま気ままな生活であり、ヘンリーもそれを許していた。
それが、グレースの思い上がりを助長してしまう。
増長した我利我欲の殺害動機に同情の余地はない。よって評価は低い。
同情の有無で評価の高低を決めるのは、コロンボの人生観との間で
交流できるかどうかにかかっているから。
刑事コロンボのだいご味とは、犯人とコロンボの魂の奥底で交わされる
目に見えない交流にある。我利我欲で固まり、更に病気とあっては無理だ。
今回はペンのみならず、バッジや手帳まで忘れて、あまつさえ、
借りたペンと手帳を持ち帰ろうとして迷惑顔の執事から注意されている。
手帳に自分が書いた部分をビリビリ破いて執事に返した。
いったん帰ろうとしたのに、思い留まってまた2階へ上がったとき、
執事の驚きとあきれが同時に表情に出ていた。
カットされた部分で大事なシーンがけっこうありますね。
当初現場での事情聴取などが大幅カットになっています。
コロンボがヘンリーの部屋履きの裏側に泥がついてないのを
確認するシーンや銃の持ち込み確認はカットすべきではない。
コロンボが、別れのワインに続いて、また自分を音痴だと言った。
コロンボは、グレースへの最初の質問攻めでウソを見抜いている。
どんな質問に対しても冷静にヘンリーが自殺であることを肯定する
模範回答に終始している。どんな質問に対しても「分からない」とは
言わず、無理してでも回答する。これはウソをつく犯人の特徴である。
中盤での会話。
グレース:主人はね、人並みすぐれて立派な人でした。
医者としても尊敬され愛されていました。
いったい誰が、あの人を殺そうとするでしょうか!?
コロンボ:・・・・・・・・・・・・・・・[驚]。
この時のコロンボの驚いた表情は、今までに見た事のないものだった。
これには、心底驚いていたのだ。
犯人の問いかけに対して、何も答えを返せないでいることなど今まで無かった。
グレースの言葉には、それだけ真実がこもっていたからだ。
コロンボは、自分のウソ発見機の修正を加えなければ?、と思ったか。
いつもだったら、もう一つとか・・・、何かしら口上を残して行くのだが、
「・・・」のまま、驚きの表情を隠しもせずに出て行った。
この時を境として、コロンボの捜査は加速していく。
細かい矛盾を一つ一つ掘り起こす段階から、殺害動機や更に深い本質へと
切り込んでいくことになる。
グレースがコロンボ夫妻を招待するときには、殺人犯という内面は全て
消え失せ、ファンの対してサービス精神旺盛なスターの魂のみになっていた。
コロンボ:あんたの自白なんか、スグにひっくり返されますよ。
ネッド :頑張ってみせる、二月間は。
コロンボ:そう~[驚]・・・、それがいいね。
また、コロンボが驚いた。
さすがに、この場面は観ていて涙があふれた。
いつもの刑事コロンボは、コロンボ自身の言動に感動するものだが、
今回においては、グレースとネッドの言動にコロンボが驚異し感動する。
ネッドの真実にコロンボが折れた。
昭和の頃放送されていたコロンボのセリフは「あんたの証言なんて優秀な弁護士に5分でバラバラにされちまう」だったと記憶していましたが今回のBS放送も違いましたね。
いずれにしてもネッド氏の決意に自説を曲げてまで逮捕するのは敬意なのか余命幾何もない「忘れられ、かつ忘れたスター」への同情なのか。
フレドさん>10月23日に1票追加しています。ご報告がおそくなりました。
バーディさん>1票追加いたします。
トレモニさん>そうですね〜人情ドラマ的な部分もありますね、私はそれも好きです。
遅れてきたコロンボファンさん>「前立腺の病気」…そうなんですね!専門知識がある方だと…気づいてしまいますね。
バジルさん>コロンボの自宅…は、でっちあげなら「権力の墓穴」と「かみさんよ、安らかに」に登場します。本当の家は見たことない気がします。
ぼろんこさん、初めまして。お邪魔いたします。
皆さんの感想もとても楽しいです。
これは私も大好きな作品で何度も見ています。
コロンボの楽しみのひとつが「豪華な家」を見ること。今回もまるでお城のようですね。でもグレースの部屋はかなり少女趣味。スターであったころの時間のまま止まっているようです。
私はアメリカ人好みの大きくて、目いっぱいお金かけましたという家より、コロンボの自宅のようなこじんまりした温かい雰囲気の家が好きなんですが、どの回か忘れてしまいました。あれはコロンボの家じゃなかったかも?
「忘れる」に敏感な年齢なもので・・・ごめんなさい。
先日、CS放送の連続放送で、この回を見ました。
小生、本職は泌尿器科医なんですが、ランズバーグ医師が、ヘンリーさんの前立腺の病気の治療について、手術室の前でコロンボに説明する内容は、医学的には完全に間違っていました。
「前立腺の除去手術より、抗生物質を選択、云々」のコメントは、ナンセンスに近いです。
医学的監修がなされなかったのかな、と残念に思いました。
コロンボにとって、犯人を逮捕するという意義をどこへ見出すだろうか?。
罪を犯した犯人は、当然裁きを受けなければならない。
罪は憎む。しかし人の本質、豊かな知性やユーモアは憎まない。
犯行の動機には同情も示す。だが、犯行自体は絶対に許さない。
同情が過ぎて、自ら裁判官になって逃がしたケースすらあったが、
それは警察による犯罪のもみ消しで問題もある。
このエピソードもネッドのウソ自供を知っていて受け容れるという
まあ、やってはイケナイ事をやってしまう。
コロンボとは、理詰め以上に感情の多い人と言えるだろう。
1本を選べと言われればこの作品ですね。
ネッド・ダイヤモンドが「これぞ男」というところを見せてくれるのがたまりません。
射撃訓練の下りですが、75分が100分に尺が伸びたのを埋めるための追加だそうです。コロンボシリーズは脚本を練りこむので逆に尺が余るということがあるということがすごいことだと思います
失礼しました…笑
俺が入れるわけじゃないんですね(/´△`\)
すみません、1票お願い致します
他にも面白い作品やよく出来た作品は数あれど、自分はこの作品が全シリーズ中一番好きです。なんてったって被害者も犯人も皆美しい。切なく悲しく美しい人情話ですね。
不可解な対応が多かったグレースの謎も、コロンボが解き明かしてくれて。最初のとこなんか(自分で実行しておいて鎮静剤が必要なほどショックを受けられるのかよ大女優凄すぎだろ…)とか思ってました。
犬を飼ってた身としてアイスを食べさせるのはビックリしました。が、10年くらい前に晩御飯のステーキの最後の一切れを落としてダックスに食べられ半泣きになったのを思い出し、「ワンちゃんってこういうの食い付きいいよなぁ」としみじみもしてたり(ノ´∀`*)
ダイヤモンドさんの男気には憧れますね。今作で一番好きなキャラです。あんな大人になりたい…
射撃訓練のくだりはなんでしょうね。あれが無駄だと思う人も多いわけですが…お得意の心理戦がグレース相手に上手くいかない上での追い討ちかな?もうわずかの期限ってグレースを示唆してるのかな?カエダーマは最後の身代わりに重ねてるのか?…なんて考えすぎでしょうか。
しかしコロンボ、タキシードが似合わない(笑)カッコいいからいいけど(;´_ゝ`)まああの正装だからこそ異例のラストが品良く締まった仕上がりになってるのかも。
ジャネット・リーあってこその今作ですが、彼女が巧妙に伏線を張り続け、ピーターフォークが見事に回収し、ジョン・ペインが綺麗に締める。役者が皆素晴らしいです。邦題もイイ。
好きな場面はまだあるけどもこれ以上話すのもアレなので笑
ともかく1票入れさせていただきます!
1票追加します!
この作品は確かに、コロンボ的な解決こそ見られませんが、とても深い展開になっています。おっしゃる通り「覚えていない」という主題に沿った見事なストーリーですね。
ミステリーとしては違い、むしろエンターテイメント向きな作品ですが間違いなく名作でしょう。
「グレースはいつ夫を射殺したことを忘れたか?」
これは前述にあったように、コロンボ登場前にもう忘れていたように見えます。
殺した夫の部屋のドアを激しく叩く音と執事の大声を聞いた時のグレースは、明らかに
「何事だ?」という表情です。
殺人の記憶があるなら、「よし、今だ」という表情ぐらい浮かべるでしょうにそれがなかった。
多分ジャネット・リーも意識的に演じたんじゃないでしょうか?
あと、グレースがコロンボの捜査に苛立つシーンや、「夫は尊敬できる人物だった」とコロンボに語るシーンは、
ここではもう夫を殺害したことは完全に忘れているという伏線が張られていると思います。
「自殺で処理すればいいのに!」
ではなく、
「あんな立派な人物だった夫が殺されていただなんて、夫は人に恨まれるような人間じゃない!」
というものに思えます。
あくまで個人的見解ですが、何回か見直すとこう解釈できました。
秀逸な作品ですね。
なおさん、コメントありがとうございます。少し歳の離れた夫婦のようですね。お互いにそれぞれの世界を持っているような感じもします。
殺されたヘンリーは何故グレースの病気の事を隠していたのかが疑問ですね。
まあ打ち明けられた事自体、忘れてしまう事を考慮してもせめてネッドに事情を話すべきだったのでは。
そういえば「逆転の構図」のガレスコの家で、灰の捨て場に困って、コートのポケットに入れていました。
鳴門舟さん、コメントありがとうございます。灰については、「二つの顔」でもクリフォード家のお手伝いさん「ペック夫人」から激怒されてました。
フリーディアさん、コメントありがとうございます。「しつこい射撃訓練の要請」も、確かに!面白い比喩ですもんね。
このお話、登場人物がみな美しいと思います。心も含めて。もちろん、カムバックのためなら殺しても構わない…という動機については、決して美しいものではありませんが…。全体的に美しい雰囲気が漂っていますね。
『忘れられたスター』『別れのワイン』『逆転の構図』『魔術師の幻想』にそれぞれ票をくわえておきますね~。
美々さん、初めまして!
「ヒッチコキアン」さん、なのですね!コロンボの場合は「刑事コロンビアン」と、呼ばれますかね?(笑)
グレースの病気はストーリー展開と共に、進行している様子が描かれていて、それも悲しみを誘いますね。
「忘れられたスター」に1票くわえておきます。
名無しさん「射撃訓練の替え玉依頼は、殺人の偽証を仄めかす暗喩」ですか!深読みですね~面白いです!
私は、タバコは吸いませんが、いつもコロンボの吸っている、葉巻の灰の行方が気になります。
今回は、執事の方が灰皿を用意してくれていましたが、それまでに部屋の中に灰を撒き散らしていたのでは。
葉巻に慣れた人なら,灰は調節できるんでしょうか。
葉巻を口にしての会話は、言葉がはっきりしないと思いますが。
まあ、見せるドラマなので、形としてはこんな方が面白いのかな。
やっと見れました。
ずっと見たいなと思っていた作品であり、期待を裏切らない、涙涙の名作でした。
いつもは、犯人を(しつこく)追い詰めるコロンボが、今回は、同僚達から、(しつこく)射撃訓練を怠っていることを、追い詰められるシーンが、いつもの逆パターンのようで楽しかったですし、
グレース役のジャネット・リーの実年齢・・・きっと70歳近いのかな?と思っていたら・・・
なんと、48歳なんですね。
確かに、ご主人を殺しに行くシーンで、上着を脱いだときの、黒いぴったりした洋服姿、見事なプロポーションでした・・
グレースが見ていた、ミュージカルですが、あれはジャネット出演の実際にある映画ですよね?
あの映画、私も見てみたいな・・と思いました。
ご主人が『愛情だけで結婚してくれたとは思っていないが・・』
や、ダイヤモンドがグレースに、君が好きだったんだという言葉に『いまは?』と聞き直すグレースに、ダイヤモンドの返事が少し間があくシーンなどは、
男女間の何とも言えないものを感じました。
しかし、ラストのダイヤモンドのとった行動は、グレースへの愛が本当に続いていることを証明してくれたようで、女としては嬉しいシーンでした。。
最後に、コロンボのタキシード姿には私も(持ってたんだ)と驚きました。笑
し、グレースを見たとき『うちのかみさんが大ファンで・・・』には、毎回毎回、ほんとかよとつっこみました。笑
うちの70代の母も、昔、コロンボをよく見ていたとのことで、心に残っている作品は、『別れのワイン』『逆転の構図』『魔術師の幻想』なんだそうです。
特に別れのワインは熱く語っていました。。
フリーディアさん
それと まさこさんがコメントで指摘してましたが
この『忘れられたスター』の中で 映画フィルム(自宅でフィルムは豪華ですね)で流してる映画
これって良くできてるなぁって思ってたのですがこの前調べてみたら 実際にジャネット・リーの主演した映画を流してたんですね
1927年ジャネット・リー生まれる
1949年『若草物語』…エリザベステイラーらと4姉妹で競演
1953年『Walking my baby back home』主演………『雨に唄えば』出演のドナルド・オコーナーと共演
1960年『サイコ』出演
1975年『忘れられたスター』
このドラマの時が48歳前後
『Walking my baby back home』のときは26歳前後
私も最近までジャネット・リーさんがミュージカルスターだったとは知りませんでした
そして48歳であのキュキュっとしたプロポーション
改めて凄いの一言
日本で見ることの出来る『若草物語』とかその辺りの彼女は本当に華やかで まさにスターって感じ
眩しいですね
それからこの作品は個人的にも大好きな作品です
作品の中での『walking my baby back home』について
作品の中で歌われてる曲
これなんだろーというの
探してみました
『草競馬』でした
草競馬(Camptown Races)」は、19世紀の音楽家フォスターが24歳(1850年)頃に作曲したアメリカ歌曲。
「おおスザンナ」の大ヒットから数年後の曲で、クリスティー・ミンストレルズにも歌われている。
原曲のタイトルの「Camptown(キャンプタウン)」とは、19世紀半ばの西部開拓時代のアメリカで、大陸横断鉄道の建設会社が一時的な生活の場として設営したテント村のことを指す。
フォスター自身もペンシルバニアでキャンプタウンを実際に目にし、そこで開かれていた競馬のレース曲想を得たと思われる。歌詞には黒人英語(エボニクス/Ebonics)が多用されている。
歌詞・日本語訳(意訳)
De Camptown ladies sing dis song,
Doo-dah! doo-dah!
De Camptown racetrack five miles long,
Oh! doo-dah-day!
キャンプタウンの女達が歌ってる
ドゥーダー!ドゥーダー!
レーストラックは5マイル
オー!ドゥーダーデイ!
I come down dah wid my hat caved in,
Doo-dah! doo-dah!
I go back home wid a pock-et full of tin,
Oh! doo-dah-day!
オイラは帽子をへこませて
ドゥーダー!ドゥーダー!
ポケットいっぱいの小銭を持ち帰る
オー!ドゥーダーデイ!
chorus
Gwin to run all night! Gwin to run all day!
I’ll bet my mon-ey on de bob-tail nag,
Somebody bet on de bay.
<コーラス>
一晩中走れ!一日中走れ!
オイラはボブテイルに賭けるんだ
栗毛馬に賭ける奴もいる
なんの歌だったかなぁというのがわかってほっとしました(笑)
初めてコメントさせていただきます。
BSで再放映されているのを、
6月位まで知らず……今更はまってみています。
「ロンドンの傘」の小池さんの声の渇れ具合について
検索をし、ぼろんこさんのHPを見つけました。
深い観察力と、幅広い知識、脱帽です!
素敵なHPですね。
そして、私も一票、どうしても「忘れられたスター」を
再放映を待って、観てから入れたいと思い、
満を持して(笑)のコメントです。
「忘れられたスター」こんなに切なく観る日が来るとは……
ピーターの晩年とも重ね合わせ、
以前よりもいっそう泣けました。
そして、確かにコロンボ作品としては
かなり異質ではありますが、やはり、深い、
素晴らしい作品だと改めて感じました。
私はヒッチコキアンなので、ジャネットの登場は
嬉しいものでした。
変わらぬ美しさと、演技力に感動しました。
皆様書いていらっしゃいますが、
忘却の演技は素晴らしい。「忘れている」
ときの顔は、子供のような、無邪気さにあふれていますよね。
ピーターのタキシードも萌えポイントでした。
いま、コロンボが好きすぎて、待ち受けまでコロンボです(笑)
これからもまたお邪魔します。
ありがとうございました。
さっき衛星でやってたので久しぶりに見ました。
射撃訓練の替え玉依頼は、殺人の偽証を仄めかす暗喩だったのかと今更ながら気づいた次第です。
爆笑ありがとうございます(笑(笑)
削除の件、お手数かけました^^
とっしーーさん…「シャラポアが年」は爆笑です!
いや~~切ない物語でしたな・・(泣)
女優にカムバックする傍ら、病気もちだったとは。。
全てを知っていた夫は、妻に勘違いされ殺されてしまい、若い頃から好きだったレイモンドは、身代わりになり、彼女の最期まで、幸せな女優のままで
生涯を終わらせようとする・・
泣けるなぁ・・ ( ゚,_ゝ゚)
僕が印象的だったのは、グレースの気品とその強さ。夫を殺したのは置いておいて
「これが人生ですの、逃げる事は許されませんわ」
「わたし、強く生きる事に決めたんですの」
と、生に対する並々ならぬ気持ち=強さが際立ったセリフです。
なんというか、深さを感じました^^
さて、バーグ刑事に替え玉をお願いするコロンボ(笑)それはさすがにバレるだろうって思うんですが、わざわざ休みの刑事を呼び出し、買収するとは・・(爆笑)
警察官ですよね?笑ァ ‘`,、’`,、(‘∀`) ‘`,、’`,、
わんちゃんとのやり取りも、面白いですね^^
アイスが顔に付いているのを、
「顔に付いているよ、自分で取りなよ~さすがにそこまではしないよ~~」
っていうのが、笑えました(笑)
今回は、とてもシリアスで切ない内容でしたが、
とても奥深く、女性の強さ・気品・人生の深さ
を学べたとても、興味深い作品です。
ジャネットリーだけでなく、他の俳優陣のレベルの高さに、脱帽です!!
ちなみに、メイドの若奥さん、シャラポアが年をとった感じで、なかなか魅力的でしたね(笑)
ある意味、お金よりも大切なものを、執事夫妻から学んだ様な気もします。
エースさん、わたしも同じ意見です。最初に見て欲しい作品の上位は「二枚のドガの絵」「逆転の構図」「指輪の爪あと」「権力の墓穴」とかですね~。
唯一の泣けるコロンボ
同感です
個人的に全エピソード中で一位を選べと言われれば間違いなくこれですが、コロンボを初めて見る方にはオススメできないですね
“二枚のドガの絵”や“逆転の構図”が直球だとすれば“忘れられたスター”はかなり曲りの大きい変化球なので初打席の人に打てというのは酷なような気がします
クマのたっくんさん、コメントありがとうございます。
やはり、この作品は素晴らしいですね~。近年になって再放送を見たとき、また涙がこぼれました。
私が初めて見た時は…おそらく小学生。当時のぼろんこ少年は、この作品を見て、コロンボの虜(とりこ)になったのです。
「コロンボ&ぼろんこさんファン」さん、コメントありがとうございます。「ウィラー邸」の美しさは、私も同感です。特に壁紙がお洒落だな~と感心いたします。主人公グレースの背景に、よく壁紙が映りますが、お部屋ごとに違っていて、彼女の美しさを引き立てています。
はじめまして。いつも楽しく拝読させて頂いております。現在NHKBSで放映中の新シリーズは、始めて観る作品が多いので、いつもぼろんこさんのご意見を参考にさせて頂いています。
先日、たまたまポール・ニューマン主演の映画(タイトルは忘れてしまいました)をTVで観ましたら、若い時のジャネット・リーがポール・ニューマンの奥さん役で出演していました。ちょうど「忘れられたスター」を見直したあとだったので、びっくりしました~。とっても綺麗でした。
私はこの「忘れられたスター」が大好きで、もう何度となく見直しているのですが、特にウィラー邸の間取りやインテリアなどは、本当に素敵だな~と見るたびにため息が出てしまいます。
初めまして。
かって映画専門誌『キネマ旬報』に石上三登志さんが、TVムービー評という連載を持たれていました。たびたび刑事コロンボを取り上げられましたが、その中でこの作品については別格の評価をされていたことを思い出します。
石上三登志さんは、往年のミュージカルスター、グレース・ウイラーを見守る、夫、刑事、そして相方の優しい3人の男の物語と評されたのです。※ずっと後に出たコロンボの研究ムック本でも同様の事が書かれていたそうですが、間違いなく最初にそう書かれたのは石上さんです。
冒頭の映画「ザッツエンターテイメント」らしいの映画上映会から、最後の自身の映画まで、TVの枠を超えた芸術ともいえる作品と思います。
通りすがりさんコメントありがとうございます。本当にその通りですね。ピーター・フォーク氏も、コロンボ警部も、ファンの心の中で生き続けていると思います。
ピーターフォークの晩年の状況を知ると
なんかすごくやるせない気分になる話に
なってしまいましたねえ…。
「ファンは自分を決して忘れていない」
まさにその通りだと思います…
tonoさん、コメントありがとうございます。グレースは女優復帰に向けて、キラキラ輝いています。それが残酷なシチュエーションを一層印象づけています。
ボロンコ様
初めて書き込みいたします。今年でちょうど35歳でコロンボを幼少時に見ておりました。子供のころから推理小説が好きでして。DVD借りてきて最近コロンボばかり見ております。グレースウィラーがダンスの稽古がうまくいかず感情をむき出しにするところや、人の名前を覚えられないところ・・・・老齢の家族を持つ身として、一人目頭が熱くなりました。殺人以上に時は残酷なものですね。それはそうとボロンコ様の緻密な記述非常に興味深いです。まだ全部の作品は見ておりませんので、今後の参考にいたします。
fujon様、返信ありがとうございます。「年末のAXNコロンボ一挙放送」ですよね~。私も自宅を留守にすることもあり、選んで録画するようになるかな~と思います。
返信ありがとうございます。
いつ忘れたか?についてはいろんな解釈が出来そうですよね。
しかしその解釈によって、その後のシーンの演技に対する考えというか思いのようなものが変わってくる気がします。
映像作品の醍醐味の一つですよね。
しかし年末のAXNコロンボ一挙放送は悩ましいです。
ウチのレコーダーでは、あんなに長時間録画できないので、、、
失礼しました。
fujonさま、いつもここを見てくださっているそうで、ほんとうにありがとうございます。
グレース・ウィラーが殺人を犯したことを、いつ忘れたか?は、私も考えたことがあります!翌朝のダイヤモンド氏との会話のシーンでは、もう忘れている雰囲気でした。
確かに、鏡を見つめて目を輝かせている表情は意味深で、執事の様子がおかしいことに気付いた時も、演技ではなく「何か良からぬことが起こった…」不安気な顔になります。
これはグレースが「ご主人を殺したこと」を既に忘れている表現と感じますね。一度目に見た時は、ご主人が居なくなったので、復帰が実現する…とも受け取れましたが、それならもう少し「後ろめたさ」が出ていた方が自然ですし。
いつもコロンボを観るたび、こちらを拝見させていただいてます。
「忘れられたスター」を凄く久しぶりにまた見たのですが、今回はジャネット・リーがいつ夫を殺害した事を忘れてしまったのか?に注目して観てました。
私の私見ですが、殺害した直後に、自分の寝室で自分の顔を鏡で見た瞬間だと感じました。
その時の演技とカメラワークにちょっと鳥肌が立ちました。
そう考えてその後のシーンを見てると、殺した自覚のない犯人と捜査をしようとするコロンボとネッドの関係がなんとも切なくなりました。
初めて観る人には、2回観る事をおすすめしますね。
失礼します