36話「魔術師の幻想」

Now You See Him / 1976

ジャック・キャシディ

ジャック・キャシディ大魔術師のサンティーニは、自分の隠された過去をネタに恐喝する魔術クラブのオーナーを殺害。サンティーニ役は、刑事コロンボの犯人役の巨匠「ジャック・キャシディ」が三度目の登場です。過去の作品、3話「構想の死角」、22話「第三の終章」と比べても、今回はもっとも良い味を出していたように思えました。

魔術王サンティーニ

ジャック・キャシディの手品の腕前がなかなかのモノです。場面がつなげてある箇所もありますし、仕掛けが見えそうになっているシーンも確かにありますが、それにしてもお見事。スターとしての風格が漂うサンティーニ。ユーモアもたっぷりで、ジャック・キャシディのハマり役だたっと言えます。

娘のデラはシンシア・サイクス

シンシア・サイクスサンティーニの魔術のアシスアントで娘のデラは女優「シンシア・サイクス」。パッと目をひくような美女で、コロンボファンの男性陣に人気のようです。

ボブ・ディシー

ボブ・ディシー強力な脇役として、ウイルソン刑事「ボブ・ディシー」も再登場しました。11話「悪の温室」とほぼ同じテイストで、抜群の存在感でした。刑事役としてこのように、印象深く配置されることは稀で、やはり別格ということでしょう。

文明の利器が決め手になるパターン。

リボン式タイプライターが証拠になりました。これは犯人の大きな見落としですが、最新式なので気づかなかったか‥。また、小さなスピーカーから聴こえる声を実際の人間の声と間違えるだろうか?とか、いくつかの疑問が残りましたが、とても楽しめる作品に仕上がっています。

裏方のジョージ

レドモンド・グリーソンジェロームの店でアナウンスなど裏方で活躍するジョージは俳優:レドモンド・グリーソン。サンティーニに「ジェロームさんを消しちゃってください」とジョークを言う男性です。彼は31話「5時30分の目撃者」でマーク・コリアーの友人(ホームパーティの一人)です。

ロバート・ロジア

ロバート・ロジアブランドフォード役のロバート・ロジアも、素敵でした。大忙しの厨房で「おふくろが来てキスしても気付きませんぜ」は金言。ラストシーンの直前ではサンティーニが殺人犯人だと知らされていたのでしょう、少し冷ややかな態度でした。

悪人オーナーのジェローム

ネヘミア・パーソフ暖炉で薪を炊き、顔にびっしょり汗をかきながら、食事をしながら、サンティーニを恐喝するジェローム。なかなかのど悪人のようで、店の従業員たちからも嫌われています。演じるネヘミア・パーソフはイスラエル出身の俳優というのも隠し味か。

気のいいやつ、サッカリー

ジョージ・スパーダコスお店の従業員、サッカリー役はジョージ・スパーダコス。魔術王サンティーニとも仲の良い彼は、この後の40話「殺しの序曲」でシグマクラブ員のワグナー役でも出演しています。

手品ショップの店主

セイヤー・デヴィッドその他、意外と効いていた役者さんが、手品ショップの店主「セイヤー・デヴィッド:Thayer David」。吹き替えの声優さんの良さもありますが、良い味でした。

警察署の研究員

ロバート・ギボンズロス市警の署内で鍵や凶器の拳銃などについて分析して語るおじさんは、俳優:ロバート・ギボンズ。どっかで見たことある?そうそう、9話「パイルD-3の壁」で長蛇の列ができた役所のオヤジさんです!

大草原の小さな家

ロバート・ギボンズこのロバート・ギボンズは、テレビドラマ「大草原の小さな家」のシーズン3の7話「春の別れ(後編)*」で、駅員役を演じています。ちょっとした端役なのですが、良い味を出しています。*他の回でも駅員役を演じています。

ビクター・イゼイ

ビクター・イゼイ「若い人はせっかちだ」とかコロンボに説教する鍵屋の主人は、ビクター・イゼイ。この人は26話「自縛の紐」でスタッフォードの死因について語る検死官と同一人物なんです!両者とも、なかなか良い味を出してくれていますよ。それと38話「ルーサン警部の犯罪」では、ややこしいですが劇中劇の犯人役で出ています。

伝説のちょい役俳優「マイク・ラリー」

マイク・ラリー刑事コロンボシリーズに何十回もちょい役で出演している「マイク・ラリー」。今回は「マイケル・ラリー」として出演しています。サンティーニの友人で、元ヨーロッパ随一の綱渡りの名人の老人の役です。

レストランでサンティーニに誘われる女性

キャサラン・スキレンレストランでサンティーニに巡業の新しい助手に誘われる女性(ミス・マッカーシー)は、女優キャサラン・スキレン。プロフィールを調べますと、この人は女優だけでなく近年はドラマ「AVA」のプロデューサーなどでも活躍しているようです。

ハッ、ホッ という奇妙な台詞

サンティーニのショウを見に来たコロンボ警部は、こっそり控え室に忍び込み水槽の幻想の仕掛けを見破ります。その場面で「あの手錠外しはお見事でした、流石、名人ですな~ハッ」という、妙な台詞がありますが、これは英語バージョンも同じでした。
ブログのゲストさんのお話:「英語の表現としては、さほど奇妙なものではありません」とのことでした。参考にさせて頂きます。

新調されたコートが、何とも…

新調されたコロンボのコート新調されたコロンボのコートが滑稽。まるで銀河鉄道999に出てくる、車掌さんのようにも見えました。この1回きりで、またもとのヨレヨレのコートに戻りますが、素晴らしい味付けだと感心します。

マジックショーのライト夫妻

ゲーリー・ライト1回目のマジックショーの舞台に登場するお客さんの男性は俳優「ゲーリー・ライト」です。サンティーニから「ライト夫妻に拍手をどうぞ」と本名で紹介されていますね。ゲーリー・ライトは今計7回目の刑事コロンボ出演で、有終の美を飾りました。

ジェロームの秘書

ドロシー・デルスこのショーが始まる前に、>ジェロームに金庫を渡しながら「今夜も大入りですか?」と話しかける秘書は、ドロシー・デルス。この金髪女性は38話「ルーサン警部の犯罪」で、コロンボ警部が映り込んじゃうシーンのスタッフです。

ほんの些細な発見ですが‥

ベンジー・バンクロフトラストでサンティーニを連行する際に、肩に手をかけ睨まれる警察官は、俳優ベンジー・バンクロフト。この人‥印象薄いのですが、17話「断たれた音」のチェスの試合の立会人の一人です。向かって左に座っている男性。また13話「ロンドンの傘」の芝居の打ち上げパーティにも居ます(笑)

どうでも良いような発見ですが‥

ボブ・ホークスさらにどうでも良い発見ですが、ジェロームの店のウエイターの一人は俳優ボブ・ホークスで、名作19話「別れのワイン」のバーで「先週の火曜に雨が降らなかったか?」と尋ねられ「さぁ覚えていないね」と答える男性のお客さんです。

これは、すごい発見ですが!

今回出てくるジェロームの店(少なくともその外観)は、24話「白鳥の歌」で、エドナとメアリーアンの葬儀が行われた教会と同じです!これはブログのゲストさんがコメントで教えてくれました。すごい発見です。
教会ジェロームの店2436
コロンボマップ
コロンボマップ

監督:ハーヴェイ・ハート
脚本:マイケル・スローン

グレート・サンティーニ:ジャック・キャシディ(声:田口計
デラ(サンティーニの娘):シンシア・サイクス
フレデリック・ウィルソン刑事:ボブ・ディシー(声:野本礼三
ジェシー・ジェローム:ネヘミア・パーソフ(声:立川勇三)
ハリー・ブランドフォード:ロバート・ロジア(声:草薙幸二郎)
サッカリー:ジョージ・スパーダコス
裏方のジョージ:レドモンド・グリーソン
歌手のダニー:パトリック・カリトン
Mr.ライトライト:ゲーリー・ライト
手品ショップの店主:セイヤー・デヴィッド
警察署の研究員:ロバート・ギボンズ
ジェロームの秘書:ドロシー・デルス
ミス・マッカーシー:キャサラン・スキレン
ラシター:ビクター・イゼイ
マイケル・ラリー:マイク・ラリー
ウエイター:ジョン・フランシス
ウエイター:ボブ・ホークス
巡査:ベンジー・バンクロフト
店の客:レオダ・リチャーズ
店の客:トニー・レーガン

加筆:2024年8月29日

“36話「魔術師の幻想」” への134件の返信

  1. サンニィーニが客のいないステージでトランプタワーの練習をしていますが、コロンボが訪れた手品ショップの奥の方に、似たようなトランプタワーが映っていますね。

  2. クリント・イーストウッド監督・主演の映画「アイガー・サンクション」にジャック・キャシディとセイヤー・デビッドが出演しています。子供の頃、刑事コロンボの犯人といえばジャック・キャシディのイメージが根強く(というか他の外国人はよく見分けがつきませんでした)、また映画でお目にかかる機会がなかったので、この作品を観た時は、刑事コロンボファンとして嬉しい気持ちになりました。

  3. 原題 Now You See Him
    これは人間瞬間移動や脱出トリックの決まり文句です。「いま彼はいますね」。
    ちなみに映画「グランドイリュージョン」の原題は「Now You See Me」です。
    犯人の名前サンティーニは伝説の魔術師フーディーニをもじったもの。

  4. 昨日、三谷幸喜氏が脚本をお書きの「鎌倉殿の13人」の31話を見ました。

    三浦義村が北条義時に、源頼朝の書付け(頼家の跡目について)を渡す場面があります。義時はその書付けは頼朝ではなく義村が書いたものと見破り握り捨てる。
    すると義村は「何枚でもあるぜ」と言い、さらにもう1枚を義時に渡す、義時は再び握り捨てる。実は義村は懐に、ぱっと見て10枚以上の書付けを持っていたのでした。

    サンティーニがナチスの戦犯である事を告発する移民局への手紙が何枚も出てくる最終シーンを思い出しました。ひょっとして三谷氏のオマージュかな、と思った次第です。

    1.  返信は特にご無用です。
       私は、「オマージュ」というものも程度問題で、罪作りな側面があると今回も感じました。
       まだ『刑事コロンボ』を観たことが無い人が、昨日の『鎌倉殿の13人』を観たら、あのシーンは三谷氏ならではの秀逸なアイデアだと信じるでしょうし、今後「魔術師の幻想」の当該場面を観た時にはデジャブ感しか与えないでしょう。 
       「二枚のドガの絵」よりも先に、三谷氏脚本の代表作のひとつ『古畑任三郎』の中の第27話「黒岩博士の恐怖」を観てしまったら、「二枚のドガの絵」の最後の鮮やかなシーンに感動することは不可能でしょう。
       私の判断基準では、昨日の『鎌倉殿』は、映画『アンタッチャブル』(1987)が、映画『戦艦ポチョムキン』(1925)の有名なオデッサの階段のシーンを引用したようなもので一応許容範囲ですが、『古畑任三郎』「黒岩博士の恐怖」のほうは、これから『刑事コロンボ』「二枚のドガの絵」を初めて観る人の、お話の核になる部分の楽しみを明らかに奪ってしまうので、引用するにしても、三谷氏ほどの才能豊かな方なら、もう少し巧妙に、一目では分からないようにしていただきかったとの思いが強いです。

      1.  「古畑任三郎」は、作品自体「刑事コロンボ」のオマージュのようなところありますからね・・・三谷さんとしてはあえての意味もあるんでしょう。
         けど、やっぱりラストシーンだったり大河ドラマでやっちゃうのはまずいような気がします。

        1.  同感です。
           ぼろんこ様のブログは非常に人気が高く、大の『刑事コロンボ』ファンでいらっしゃる、三谷幸喜氏が御覧になる可能性も大いに有りそうな気がしてきましたので、この話題はここで止めたく存じます。
           大河ドラマ『鎌倉殿の13人』自体は大変面白く、日本史の勉強にもなり、毎回欠かさず観ております。

          1.  YC-30様のコメントを「余談2」も含めて拝読して、私も書こうと思ったのですが、「この話題はここで止めたい」ということですので、取りやめることにいたします。私も「古畑任三郎」をよく見ていて(「鎌倉殿~」は見ていませんが)YC-30様と同様のことを考えておりました。
             「古畑任三郎」を演じていた田村正和は好きな俳優さんでした。体調がすぐれないとは伝えられていましたが、亡くなったと聞いたときは、まだまだお若いと思っていただけに驚きました(先日亡くなったオリビア・ニュートン・ジョンもまだ70代で、これまた驚きましたが)。田村正和の独特のしゃべり方はよくモノマネの対象になっていたと思いますが、「殺人講義」で犯人がコロンボのモノマネをするシーンを見た時、そのことを連想してひとり笑ってしまいました。

  5.  ジャック・キャシディの犯人役は、男らしく光と影を演じきっていて最高で、本作は間違いなく名作ですが、ストーリーには少しだけ首を傾げたくなるところがあります。
     ジャック・キャシディ(1927年3月5日 – 1976年12月12日)演じる犯人の魔術師、サンティーニがナチ親衛隊で「ミューラー軍曹」だったころ、仮に終戦の年1945年だったとしても、まだ彼は18歳。当時、自分の意志でナチスに逆らうことなど到底不可能だったはずです。
     役の役柄年齢をもう少し引き上げたと仮定しても、被害者と犯人の会話で、
    ジェローム:「ミューラー軍曹という名前にお前は震え上がる。私はお前の過去を知ってるんだぞ」
    サンティーニ:「あのころの私は、まだほんの少年だった」
    ジェローム:「親衛隊員が純真な少年だったとは言わせんぞ。強制収容所では、その少年たちがユダヤ人たちを焼き殺した」
    といった会話がありますから、設定年齢もそんなに違わないでしょう。
     本作のアメリカでの初オンエアは1976年2月。戦後から30年以上経過しても、元ナチスの人たちに対し、そんなにも残っていた憎悪と偏見にこそ驚き、むしろ、そうした偏見にこそ、ある種の嫌悪感を抱きます。なぜなら、サンティーニもまた、歴史の被害者だったからです。日本の若者だって、あのころは赤紙一枚で軍隊に招集されたり、行きたくもない戦争に学徒動員されたりしていたことを想うと、この設定は、ちょっと気の毒過ぎます。
     しかも、サンティーニの娘も可哀そうです。「父親が元ナチスの軍曹で、しかも戦後になっても、またやらかして殺人犯」という陰口を叩かれながら、この先ずっと生きていかなければなりません。この「犯人の娘」という設定は必要だったのでしょうか? 魔術師の若い仕事仲間ぐらいで良かったのではないでしょうか。
     被害者のジェローム役のネヘミア・パーソフはイスラエル出身の俳優。ピーター・フォークも実はユダヤ系。もう、それだけでもナチス包囲網を感じます。
     歌手ダニーが歌い、本作のクライマックスやエンディングでも使用される映画「シャレード」のテーマ。この映画の主役は言うまでもなく往年の大女優、オードリー・ヘプバーン(1929年5月4日 – 1993年1月20日)。彼女の経歴を調べるとわかりますが、親族のナチスがらみで随分苦労しています。彼女はまた、アンネ・フランク(1929年6月12日 – 1945年2月から3月頃)と極めて近接した時期に生まれていて、オードリーの母親はオランダ貴族出身で、子供のころ、休みにオランダで過ごしていたりしたこともあって、彼女はアンネ・フランクのことを、ずっと強く意識していて、1957年、28歳の時 映画『アンネの日記』の出演依頼が来た際、あまりにつらすぎてアンネ役は演じられない、「私はアンネと似過ぎている」として辞退したそうです。
     私事で非常に恐縮ですが、私の父も彼女たちとほぼ同じころ(1929年7月7日)に生まれていて、昨日は父の命日。父も生前、戦時中のことは、あまり話したがりませんでした。 

    1. 補足
      私が先程投稿した時刻は、2022年7月8日 11:09 AMであり、本日世の中で起きた事件とは、何の関係もありません。

      1. 余談2
         昨夜、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第31回「諦めの悪い男」を観ていて腰を抜かすほど驚きました。
         三浦義村が手紙を破られても平然として何枚も何枚も取り出すシーン。まんま、「魔術師の幻想」最後の、コロンボが〔移民帰化局への手紙〕を何枚でも出す場面の引用です。ほんとにほんとに、まんま。
         三谷幸喜氏『刑事コロンボ』を敬愛しているのは昔から知っていますが、こういう露骨過ぎる、何のひねりも無いアイデアの流用は、やめて欲しいです。
         因みに、彼の『古畑任三郎』も、コロンボのネタの流用が酷すぎると思っていまして、『古畑』を『コロンボ』より先に観てしまった人は、コロンボの鮮やかな逆トリックの仕掛けが読めてしまう回がいくつも有って、さぞかしガッカリすることでしょう。傑作『二枚のドガの絵』だって『古畑』の犠牲になってるよ。

        1.  NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の、件のコロンボ・オマージュのシーンですが、何と、昨年末放映された総集編の中でも選ばれていました。あれだけ数多くの登場人物の話を4時間半くらいの限られた時間に収めなくてはならず、様々な名場面を(おそらく泣く泣く)カットせざるを得ず、エピソードが全然繋がらなくなってしまい、総集編だけ観た人は意味不明になるであろう流れも数知れず・・・。それでも、選ぶほど印象に残る名シーンだと制作チームは判断したのでしょうかね。
           となると、昨年の大河ドラマは、「平清盛無くして武士の世は来なかった」ではなくて、「『刑事コロンボ』無くして『鎌倉殿の13人』はなかった」と言えるかもしれませんね(笑)。

          1.  付け加えておいたほうが良さそうですので・・・。
             『鎌倉殿の13人』それ自体は、近年になく楽しみながら日本史を学べた、とても高水準な大河ドラマだったと、私は高く評価しています。細部への拘りに、三谷さんの歴史愛が痛いほど伝わってきましたよ。あの、ただでさえ複雑な描きにくい時代を題材にしようと決められただけでも天晴れで尊敬します。
             コロンボと三谷さんについて、新しい発見をしました。
             英語版Wikipediaで、Columboの頁を読むと、最後に近いところに、
            See also[edit]
            Furuhata Ninzaburō, a Japanese television series often referred to as the Japanese version of Columbo
            とあり、その、Furuhata Ninzaburōの英文の頁に移ると、古畑 任三郎についてのWiki英文記事が、日本のドラマにしては、要点をおさえつつ、凄く詳しく充実していて吃驚しました。
             米英にも古畑はよく知られ、愛されているんですね!
             英語でご丁寧にも、「(古畑より)もっと文字通り日本語版コロンボである、『信濃のコロンボ』と混同しないでください」とも記されていましたよ。
             面白いので未読の方には、ご一読をおススメします。

  6. BSプレミアムで見ながらこちら拝読しています。詳しい解説で楽しませてもらっています。
    さて36話も見応えありました。劇中で歌手が歌ったりラストのBGMで流れるのはヘンリー・マンシーニ作曲の映画「シャレード」のテーマでしたね。エンドクレジットでコロンボのメインテーマがマンシーニと知った時はへぇーと思いましたが、ここで流すとは。「シャレード」も最後までだまし合いの映画でしたから、粋なチョイスだなあと思いました。

  7. ワシントン大統領の奥さんの名前はこれで知りました。ところで水中マジックの時間は9分12秒と言ってましたが字幕は日本的な発想で20秒か?でもコロンボは10分の間に、ぐらいで当たり前の反応。計測は巨大砂時計だったのでキリのよい時間にはならないのでしょう。

    1. 砂時計さま
      >大統領の奥さんの名前
      ファーストネームは、と問われてマーサと答えていた場面ですよね、
      子供と見ていて「ジョージって言ってない!」と字幕との違いにビックリしていました。日本人には通じにくいのでわかりやすく字幕と吹き替えはジョージと。ジョージでも十分人を食った感じは伝わるとは思いますが、あの表情でマーサと答えるあの感じ!「そんなこと聞いてどうする」と子馬鹿にしつつハッキリと拒絶の意図を表していてすごい嫌味な一言でした。コロンボも苦虫な顔になっていましたね。
      時と場所に合わせてクルクルと変装して生き延びてきたサンティーニの人となりを表すワンシーンに感じました。

      1. のんきさま

        のんきさんおひさしぶり(?)です!

        マーサの件は知りませんでした。DVDを購入したら確認しよう・・・
        実は、ちょっと訂正したかったことがあります。

        私、はじめましてのところで当時は親衛隊に入らないと親が逮捕されていた、と書きましたが、
        いくらなんでもそれはなくて、少年団、とごっちゃになってました。
        のんきさんは私の間違いに気づかれたかもしれませんね。。
        だから、サンティーニはかなりのナチ支持者だったということになりますかね・・・

        それでは!

        1. アイスさま
          なんだか本当に、お久しぶりです!(??)
          親衛隊のほかに少年団というものもあったんですね!?

          子供を洗脳して巻き込むなよ!と、戦争の罪深さに改めて悲しくなってしまいますね。昨年だったかヒトラーユーゲントとか、親衛隊の父と女性に子作りをさせてあかちゃんを取り上げて…とか、そんなナチス関係のドキュメンタリーを固めて放映していました。録画をしたのですがインパクトが強すぎて…少しずつ見ています。親世代が戦中派ですが自分自身の記憶としては持っていないので少しでも取り入れておかなくてはとは思っているのですが…。
          アイスさんは戦争のことなど、世界史のテーマとして掘り下げて色々なことをご存知なんですね。教えていただいてありがとうございました!!
          ・・・ということは・・・・サンティーニは戦争中ナチを支持して生き延び・・・つながりの強さ、深さを思いめぐらすと、やっぱり戦慄が走るものがありますね。

          1. のんきさま

            おほめ頂き嬉しいです!第二次大戦に興味があっていろんなものを読んでいます。
            のんきさんが見てらっしゃるテレビ番組のタイトル、教えていただけたら嬉しいです。

            手錠を外すシーンでの、コロンボとサンティーニの視線の絡み合い、のんきさんも書いてらっしゃいましたが、すごい緊張感でしたね。
            「きっと外してくださると思ってました。」というようなことをコロンボは言いましたけど、サンティーニとコロンボの間にわずかながら信頼関係があったのかな?と思いました。

            今日はこれから、録画したポアロを観ます!やはり映像がきれいです。教えていただきありがとうございました!

            1. アイスさま

              ああー!!!ポアロのこと、すっかり忘れていました・・・!また録画が虫食いに(TT)…お知らせどうもありがとうございます。

              すっかり夏らしいお天気ですが、夏になると戦争物の番組、特集が放送されるので、その時に録画しています。
              私が録画してあるものは、NHKBSで放映された「海外のドキュメンタリー」という枠?のもので、『ヒットラーの子供たち』(歪んだ優生思想に基づいて、親衛隊と一般女性をめあわせ、子供を産ませて母親からは引き離す・・・ということを目指していたことを調べて明らかにした番組でした。その秘密の村から逃げ出した親子の話などが挿話されていたと思います。)後は、『ヒットラーユーゲント』『ナチス青少年団の全貌』前編・後編です。「子供たち」を見て疲れてしまい、残りの二つは寝かして(汗)あります。物語の上だけではなく、実際に巻き込まれている人たちがいて現代がある、人々の人生は続いていると思うとかなりのインパクトが。でもこういったことを知ることは何につけ大切なことですからね。

              p.s.コロンボは初めから見ることにしてまだ12回。もう初期作品は制覇してしまったと思うとちょっと寂しいですが・・・それでもアイスさん、みなさんに、なかなか追いつけません(笑)計画リタイアして時流に乗りたい誘惑が…!( ´艸`)

              1. のんき様

                のんきさんテレビのタイトル教えてくださりありがとうございます!

                ポアロ、わたしまえに、ちらっと申し上げたことですが、
                敵(もしくは敗戦国)だけが悪い、と言いたいのか?ということをポアロを観ていて感じるんですよね。と申しますのは、クリスティの原作に出てこない、ナチの極悪エピソードとかがしょっちゅう出てくるんですよ・・・もしかしてBREXITの計画の一部だったのか?とさえ思っちゃいました(笑)
                ところで、コロンボに興味のない彼氏さんに、コロンボのことを熱く語ったところ、「コロンボが犯人にばかにされるのは、イタリア系だからもあるのかい?」と・・・
                さらに、のんきさんに聞いてみたら?とのことでした。

                あまりわたしが同じところでまた雑談を書くとご迷惑かけるかな?と思いましたので
                ロンドンの傘ののんきさんへの返信でまたコメントしまーす><
                よろしければお付き合いくださいませ!

  8. 今回、印象的だったのは、丁度この五月までETVの趣味講座でMr.マリックがマジック教室やってたんですよね。同氏の、種や仕掛けだけではダメ、練習しないと出来ないテクニックの数々を連想していました。
     次に、厨房の喧騒シーン、実にそれらしい。それだけに、後から出てくるコロンボの、厨房内の動線上の邪魔ものっぷり、鬱陶しさが強調されている。私がいたら突き飛ばして、いや、蹴とばしてやる!
     コロンボの新しいコート、本当に肩の所がキツそうなんですよね、カミさん、どう見てもサイズを合わせていない。
     そしてクラブのホール内のウェイトレスのメイド服がいま改めて観るとかなり個性的独特なデザインでした。後々の日本漫画のみの英国趣味とメイドブームを振り返ると、再クローズアップされなかったのが意外な位(笑)。

  9. 珍しくコロンボが奇声をあげる
    「あの手錠外しはお見事でした、流石、名人ですな~ハッ」の「ハッ」ですが。
    日本語では、文の最後にこういう間投詞的なものが入る事がないので違和感がありますよね。
    ここは「流石、名人ですな~」だけで良かったのではないでしょうか?もう一つの所も「ハッ」がなくとも不自然ではないかと。
    あるいは言葉を入れるなら「……流石、名人ですな~凄い!」とか。

    1. ニブさま

      >「あの手錠外しはお見事でした、流石、名人ですな~ハッ」の「ハッ」

      この「ハッ」の部分のニュアンス、私も気になります。
      ネイティブの人に解説してもらわないと、この「ハッ」の意味するところ、文脈やこの場所での役割?などわからないのかもしれませんが、
      私は一つの予想として、コロンボの挑発にのった(ふり?)をして手錠外しのトリックに付き合ったサンティーニに敬意を表して…まあ舞台の演者よろしくコロンボも芝居がかって見せた、ということなのかな?と、もう一度考え直してそう感じました。あえて日本語に訳すとしたら?考えてみましたが…難しいですね!!「お見事!」とか繰り返しになっちゃいますし。「ハッ」に優るものなし・・・かな?というのがいまのところの結論です。

  10. ジャック・キャシディと16話「断たれた音」のローレンス・ハーヴェイ、この二人の犯人役の俳優さんは、お二人とも放映された同年に若くしてお亡くなりになっていて、「魔術師の幻想」と「断たれた音」の回は、観ていてストーリー以上に感傷的になります。
    Wikipediaに「後年に息子デイヴィッドが書いた自叙伝によるとキャシディは強度のアルコール使用障害で、1974年には精神病院に一時的であるが入ったことがあり、その時に彼は双極性障害と診断されたという」と載っています。
    「刑事コロンボ」では、ミステリーそのものに俳優の実人生を重ねて観てしまう回が多く、そういう時は切ない場合が多いです。

  11. ブランドフォード役の声の吹き替えは、大草原の小さな家のオルソンさんの声ですね。聴くたびに懐かしいです。「さあ、聞いてないな、では私はこれで」とあの声で去っていくのは、冷静なサンティーニを陥れる入口で、さすがでした。

  12. ジャックキャシディの声を吹き替えた田口計さんと言えば俳優として数々の悪代官や悪徳商人も演じれば温厚で知的な紳士役も似合う、手練れの役者さんですが、円谷プロの異色シリーズ「怪奇大作戦」の(放映)第一話、「壁ぬけ男」にて「過去に水中脱出マジックに失敗し世間から姿をくらまして以降【怪盗キングアラジン】を名乗り国宝や重文を厳重な警戒をかいくぐり盗みだす奇術師・一鉄斉春光…という、まるで何かの設定が二重露光になっているような話に出演されていました。コロンボでは「自らの”過去の亡霊”を封印しマジシャンとしての栄光を失わないがための犯罪」、怪奇…では「過去の栄光を取り戻すことを再び夢見て世間をあっと言わせるための犯行」、吹き替えながら田口さんはきっとこの奇妙な偶然を面白がっていたのでは…?と楽しくなります。

    1. 宝島社のコロンボ本における田口氏のインタビューで
      ご本人が「壁抜け男」に言及されていますね。怪奇大作戦書籍の側でも
      キャシディ遺作となった本エピソードに言及される事多々。
      本作BS放映切欠にDVDで観直しましたが、春光が奥さんをパートナーにして
      拍手喝采を浴びていた栄光の日日を思いながら湖底に沈んでいくラストシーンは
      『犯人が主役』のコロンボにも相通じるものがあったでしょうか。

      1. 「怪奇」制作側の人たちがいろいろと「田口計さんのプロ意識」に言及しているのを読んだことあります
        キングアラジンのメークのままなんの躊躇もなく一日中ずっと撮影所にいて食事も休憩もキングアラジンのまま、「壁ぬけ」のトリック撮影は水面にビーズ状のものを一面に浮かべその中に沈んでいく仕組みだったらしいですが、何時間も水に浸かったままの田口氏は愚痴ひとつ言わず平然とこなしていた…などなど
        「クイズ脳ベルSHOW」でご健在の田口氏の破天荒な珍回答にも楽しませてもらいましたが(笑)

  13. この話は何度も繰り返して見るといろんなシーンがつながって面白いですし、さらに大好きなウイルソン刑事とのコロンボのコンビが最高です!
    あと特に好きなのが、ワイワイガヤガヤ騒がしい厨房での一言。
    「おふくろが来て、キスしたって気づきやしませんよ。」
    日本人じゃなかなか言えない、素敵なセリフですね。

    1.  去年出版された”Shooting Columbo”という、コロンボ制作の舞台ウラを書いた本によると、ボブ・ディシーはピーター・フォークと旧知の仲とあってこのエピソードの撮影現場でも息が合い、その場で一緒に脚本に手を加えていたそうです。また、このエピソードをコロンボとウィルソンの軽妙なシーンで終わらせる案もあったものの、結局そのエンディングは撮影されなかったとのこと。
       「悪の温室」でのディシーのウィルソン刑事には制作陣も好感を持ったとのことですが、コロンボとは対象的な「教科書通りの捜査を張り切って進め、結果的にはいつも間違った推理をする刑事」という引き立て役として何度も登場させるとシリーズがパターン化してしまうとして見送られたそうです。
       確かにそれは正解だったと思いますし、何度か登場しても変にパターン化した感じはしないという意味ではブルース・カービィのクレーマー刑事がうってつけだったのでしょうけど、もう何回かウィルソン刑事も登場させてほしかったですね。

  14. ぼろんこさん
    「これは、すごい発見ですが!」のところです。24話「白鳥の歌」のところからコピペしているようですけど、少し違和感があります。以下の様にするといいかなと思います。

    ジェロームの店は、24話「白鳥の歌」のエドナとメアリーアンの葬儀が行われた教会(少なくともその外観)と同じです!これはブログのゲストさんがコメントで教えてくれました。すごい発見です。

    1. 本当でした!
      24話「白鳥の歌」の文章をコピペしただけでした。修正いたしましす。ご指摘ありがとうございます。

  15. 少し前より刑事コロンボの2周目を観ています。
    初見でないとは言え、記憶にない話もありますので、最近はコロンボ氏が登場するまで早送りして、そこからコロンボ氏目線で観てます。
    我ながら、この鑑賞法はなかなか面白いデス。

    そして鑑賞後はコチラのブログのお世話になる、と…。

  16. ささいなことですが、凶器のリボルバーのことを鑑識課員が、どこにでもあるスミス&ウェッソンの.38口径チーフスペシャルといっていましたが、画面でみる限り丸形のラッチが確認できるので、あれはコルト社製のリボルバーです(S&Wのラッチは角形)。おそらくコルト・ディティクティブだと思われます。銃の種類が問題となるような事件ではないので些細な問題だとは思いますが、小道具の都合で脚本とは別の銃を使って撮影されたのではと想像しています。

  17. 本当に大好きな作品です。ジャック・キャシディがそもそもコロンボの犯人役として一番好きなのですが、彼が出演する三部作の中でも最高傑作だと思います。大魔術師サンティーニの肖像画のアップで物語が始まり終わるのが特に素晴らしいと思います。彼の矜持が前面に感じられ、しかも無邪気ですらあるニンマリな表情が、全く違って見えるんですよね。ラストシーンの切なさは全作中随一だと思います。あの笑顔を観るだけで、なんなら思い出すだけでウルっときてしまいます。

  18. 原題 Now You See Him というのは、英語では脱出マジックの決まり文句なんでしょうか。犯人の「化けの皮が剥がれた」という意味をかけた洒落だとすると、日本語に訳しにくいですね。思い切って全然違う邦題にして、よかったのだと思います。
    トニー・カーチスがアメリカの脱出魔術師ハリー・フーディニを演じた映画「魔術の恋」(1953)という映画がありました。これも原題はただの Houdini なので原題はコロンボと全然違いますが、邦題が似ているような似ていないような。脱出マジックつながりで意識してつけたんでしょうか。当時はまだ20年ちょっと前の映画だったので、大人の視聴者にはピンときたんでしょう。数年後のビル・ビクスビー主演のテレビシリーズ「超人ハルク」には、「魔術師の恋」というミッシング・リンクみたいな邦題の回もありました。これも原題は My Favorite Magician なので映画ともコロンボとも関係ないし、だいいちメインゲストは手品師と言っても脱出マジックはやらないんですが、映画の邦題があとあとまで記憶に残っていたようですね。

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