- 刑事コロンボと「猿の惑星」特集記事。
- 女優「アン・フランシス」の出演作品。
- ロジャー・スタンフォード「フェラーリ・365・GTB/4」
スタンフォード化学工業の御曹司ロジャー・スタンフォードが、叔父であり社長のバックナー氏を殺害。バックナー社長は素行に問題がある甥のロジャーを、会社役員の座から降ろし社外に追放しようと考えていて、それを阻止するために、犯行に及びました。その他にも、バックナーが父親の築いた会社を売却する意思があったことも動機となりますが、それ以前に自分が会社から追い出される危険があるので、第一の動機は前者と考えました。爆死という壮絶な殺害手段
殺害方法は、自分の得意分野である「自家製爆弾」による爆死。バックナー社長が大雨の中で山道を移動する最中に起きたので、事故による二次的な爆発と思わせる作戦ですが、普通に考えれば路上での爆発と激突後の爆発では、その違いがわかるはずですよね。
犯人は「お馬鹿ちゃんキャラ」
動機や殺害状況など何れもロジャーを容疑者として、話が分かり易く進展しています。犯人が少々「お馬鹿ちゃんキャラ」な設定で、ちょっと騒がし過ぎかな~とも感じますが、時々見せるシリアスな表情が際立ちました。一説によるとお馬鹿な振りをしているだけなのかも…知れません。
その他のコロンボ作品にも出演する俳優を含め、豪華な顔ぶれ!
面白いので出演者を色々調べてみると…。
犯人役のロジャー・スタンフォード
俳優:ロディ・マクドウォールは、映画「猿の惑星シリーズ」の猿役:コーネリアスやシーザーを演じている有名な俳優さんです。猿の惑星は私も大好きで、シリーズ全作品を見ています。俳優ロディ・マクドウォールは大好きです。「猿の惑星」研究記事もご覧ください。被害者のバックナー社長
俳優:ジェームズ・グレゴリーは12話「アリバイのダイヤル」のコーチ役で再登場します。また、映画「続 猿の惑星」のアーサス将軍役でも活躍。さらには宇宙大作戦(スタートレック)の「悪魔島から来た狂人」にも出演しています。とても好きな俳優さんです。ロジャー・スタンフォードの秘書ビショップ
ロジャー・スタンフォードの叔母
クビになりかけたローガン副社長
俳優:ウィリアム・ウィンダムは、1話「殺人処方箋」に出演しています。病院で紹介される犯人レイ・フレミングの友人です。テレビ「スタートレック:宇宙大作戦」の第35話で「デッカー准将」を演じ、映画「新・猿の惑星」にも出演。本作「死の方程式」では何と言っても、ラストのロープウェイのシーンが印象に残ります。
という、ま~なんと奥の深いというか世間が狭いというかの豪華キャストでした~。
スタンフォード化学工業のロケ地
このエピソードの舞台になるスタンフォード化学工業(旧ユニオンカーバイドの工場)やロープウェイ(エリアル・トラムウェイ:2022年現在も営業中)は、ロサンゼルスの東方約180kmに位置するパーム・スプリングス周辺だと思われます。ですので、ロス市警殺人課の出る幕じゃないですよね、誰も死んでいないし、管轄も違う(笑)しかし、バックナー夫人は署長(おそらくロス市警?)に「えり抜きの刑事さん」をお願いしたそう。
短い導火線
ブログへのコメントを頂きました。原題の「Short Fuse」は「短い導火線=短気」のようなニュアンスだとのこと。「死の方程式」も良く出来た邦題ですが、「短い導火線」は、まさに犯人像とぴったりですね!
ロディ・マクドウォールの吹き替え
ロディ・マクドウォールの日本語版の声優は野沢那智さん。アラン・ドロン、アル・パチーノなど数々の有名俳優の声を担当されました。新コロンボ作品の46話「汚れた超能力」でも犯人のエリオット・ブレイクを担当されています。
ちなみに猿の惑星の「コーネリアス」は宇宙戦艦ヤマトの古代進役「富山敬」さん、ルパン三世で有名な「山田康雄」さんなどが担当したようです。
バックナーの屋敷で「お晩です」
バックナーの屋敷の運転手クインシーの部屋の外でこそこそ工作をするロジャーに、コロンボが「お晩です」と声をかけたのが面白い。「お晩です」という言葉!
案内役の巡査
バックナー社長の事故現場やロープウェイを案内してくれる警察官は、俳優スティーブ・グラバーズ。名札が少し読めそうで読めない。「T. DAWSON」かな?重要な役割を果たしますが、俳優としてはそれほど知られていません。一歩間違ったら大事故!
この巡査と転落現場へ向かうシーンで、二人が乗ったジープ風の車両は、左の崖っぷちすれすれ!合成なのかな?線で強調した部分が、崖っぷちです。実写だったら、かなり際どい撮影シーンですよね…みなさんどう思います?実際のシーンを見てみてください。社長の運転手クインシー
社長の運転手クインシーは俳優ローレンス・クック。独特の雰囲気をもった俳優さんなのに、2022年になってようやく記事にしました。背景から考察しますと、巻き添えで死に至ったというより、ロジャーは社長と彼の二人を殺害しようとした。ちなみに二人の乗った車(リンカーン・コンチネンタル・エグゼクティブ・リムジン)は「パインワイルド」の山荘に向かったそうです。「ギル・メレ(Gil Mellé)」の音楽が効いている
ギル・メレはサックス奏者で作曲家。画家や彫刻家としてもも知られるマルチな芸術家です。ギル・メレの音楽は場面にスピード感や緊張感を与えてくれます。その他、4話「指輪の爪あと」5話「ホリスター将軍のコレクション」でも彼の音楽を堪能できます。
映画「ポセイドン・アドベンチャー」
映画「ポセイドン・アドベンチャー」にロディ・マクドウォールが船員のウエイター、エイカーズ役で出演しています。本作と同じ1972年ですね。どうでしょう、エイカーズはロジャー・スタンフォードより若く見える気がしました。私は2025年に見て、マクドウォールだと初めて気づきました。
映画「クレオパトラ」(1963)
1963年の映画「クレオパトラ」ジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)亡き後、マーク・アントニー(マルクス・アントニウス)を破りローマ帝国の初代皇帝となった人物「オクタヴィアン(アウグストゥス)」をロディ・マクドウォールが演じています。オクタヴィアンは主人公のクレオパトラからみて敵役となるため、野心家で頭の切れるずる賢いキャラクターに感じました。伝記によるとかなりの美男子でナルシストだったそう。ロディ・マクドウォールのハマり役かもですね。この映画にはカエサルの部下「ルフィオ」役で17話「二つの顔」のマーティン・ランドーも出演しています。監督:エドワード・エイブラムス
脚本:ジャクソン・ギリス
音楽:ギル・メレ
ロジャー・スタンフォード:ロディ・マクドウォール(声:野沢那智)
秘書ビショップ:アン・フランシス(声:翠準子)
ドリス・バックナー:アイダ・ルピノ(声:麻生美代子)
バックナー社長:ジェームズ・グレゴリー(声:大木民夫)
クインシー:ローレンス・クック
ローガン副社長:ウィリアム・ウィンダム(声:野村瀬正彦)
副社長秘書ナンシー:ロザリンド・マイルズ
ロープウェイの係員:マイク・ラリー
整備士ファーガソン:エディ・クィラン(声:たてかべ和也)
ファレル刑事:ルー・ブラウン(声:加藤治)
加筆:2025年10月12日
女優:
女優:
6話