ジョージ・ハミルトン

George Hamilton
31話「5時30分の目撃者」で精神科医のマーク・コリアーを、新シリーズの57話「犯罪警報」では人気司会者のウェイド・アンダースを演じています。
巷ではそれ程でもないのかもしれないが、私の印象としては「ドラキュラ」のイメージが強い。役柄だけに留まらず、私生活でもプレイ・ボーイぶりが有名。警部マクロードの「総動員!ニューヨークタクシー」に出ているらしい。

ゴッドファーザー PART III

マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)の右腕的な弁護士B・J・ハリソンを演じています。前任のトム・ヘイゲン(ロバート・デュバル)と同じような存在。

パトリック・マクグーハン

Patrick McGoohan
[1928年3月19日 – 2009年1月13日]
28話「祝砲の挽歌」陸軍幼年学校校長:ラムフォード大佐
34話「仮面の男」 国際謀報部員:ネルソン・ブレナー
37話「さらば提督」(演出のみ)
52話「完全犯罪の誤算」 弁護士:オスカー・フィンチ
67話「復讐を抱いて眠れ」 葬儀会社社長:エリック・プリンス
68話「奪われた旋律」(演出・脚本のみ)

28話「祝砲の挽歌」

28話「祝砲の挽歌」では、犯人役の私立ヘインズ陸軍幼年学校の校長ラムフォード大佐を好演。毅然とした風貌、自分の生き様を信じながらも殺人を犯す「化石的模範人物」を演じています。この作品では、規律に厳しく生きる組織の長が、その厳しさが故に自分の犯罪を暴かれるという矛盾を美しく描いています。

34話「仮面の男」

34話「仮面の男」では、国際謀報部員:ネルソン・ブレナー役。祝砲の挽歌で「軍服に帽子姿」だったため、こちらの方がマクグーハンの素顔がよく分かる作品と言えます。自宅で麻雀セットを披露するシーンでコロンボ警部から「ギャンブルはお好きで?」と質問され「他に何がある」と答えたのは印象的でした。

52話「完全犯罪の誤算」

一方52話「完全犯罪の誤算」では、野望に満ちた犯人「弁護士オスカー・フィンチ」役。祝砲の挽歌が1976年製作、この作品が1990年ということで14年の隔たりがありますが、どちらも秀逸です。一人の俳優がいかに、作品の中で存在感を発揮するのかを再考せざるを得ません。このオスカー・フィンチなる人物、異常な程の合理主義者。Mr.タイムイズマネーとも言える、秒刻みの多忙な中、自らの過去の汚点を消し去るべく、殺人を犯します。成功者の典型とも映るこの弁護士が、その風貌から「無能な人物」とも感じるコロンボ警部に、完全犯罪の盲点を暴かれるのです。

67話「復讐を抱いて眠れ」

67話「復讐を抱いて眠れ」は殺人のトリックには少し甘さを感じますが、マクグーハンの存在感、演技には引き込まれるものがあります。

犯行の準備・工作の演技に引き込まれる…

マクグーハンの演技の見どころは、犯罪を隠蔽するためにせっせと工作する時の仕草、表情。まるでそれを楽しんでいるかのようにも見えるし、強がっているようにも見えます。「復讐を抱いて眠れ」でのハリウッドで葬儀屋の社長エリック・プリンスは、「祝砲の挽歌」のラムフォード大佐「完全犯罪の誤算」の弁護士オスカー・フィンチより、若干キャラクター性を抑え気味でしたが、遺体を担いで入れ替えるシーンなど、十分にマクグーハンを堪能できる作品でした。

一家総出でコロンボに出演

長女のキャサリン・マクグーハンは「復讐を抱いて眠れ」で葬儀屋の秘書役で出演。次女の「アン・マクグーハン」は「奪われた旋律」でガブリエルが転落死するその瞬間に居合わせたご婦人役で出演。

映画「ブレイブハート」

パトリック・マクグーハンは映画「ブレイブハート」のエドワード1世役も大好き。とてもハマり役でした。
・身長は188cmと、かなりの大柄。 
加筆:2015年10月2日

ウィリアム・シャトナー

William Shatner

ウィリアム・シャトナーは、何と言ってもSFテレビドラマ「スタートレック(宇宙大作戦)」のカーク船長役で一世を風靡した人気俳優です。子供の頃は、「刑事コロンボ」「宇宙大作戦」この2作品は、夢中になって見ていたものです。

ルーサン警部の犯罪

刑事コロンボにはまず最初に、38話「ルーサン警部の犯罪」に出演しました。作品としてはどうでしょう、人気はあまり高くないようです。ウィリアム・シャトナーの良さみたいな部分もあまり感じられませんでした。

4時02分の銃声

いわゆる新シリーズとなりますが、63話「4時02分の銃声」のフィールディング・チェイスの方がハマり役だと感じました。新シリーズというだけで敬遠されがちですが、お時間のある方にはおススメします、ぜび一度ご覧ください(笑)。吹き替えもカーク船長の「矢島正明」さんですしね。

ルース・ゴードン

ルース・ゴードン Ruth Gordon
[1896年10月30日 – 1985年8月28日]
41話「死者のメッセージ」 女流ミステリー作家:アビゲイル・ミッチェル
1896年生まれ(19世紀!)ということで、刑事コロンボに出演した時には81歳だったと推測されます。アビゲイル・ミッチェルはおそらく「アガサ・クリスティ」をモデルにしていると思われますが、小柄ながら、とても印象に残る犯人役を演じました。

金庫に閉じ込めたエドモンドの車のキーを、弁護士のマーチンに見つかりそうになるシーンも面白かったですね。邸宅の庭で合鍵の説明をする際に、素手で証拠品に触った彼女が「あ、いけない、指紋、でしたね…」警部「惜しいことでしたねぇ」の会話なども、見逃せません。灰皿に隠したはずの「エドモンドの車のキー」が、見当たらないことでも、犯人の不安を上手く表現していて興味深いものでした。

映画「ダーティファイター」

先日、何気なくテレビで映画「ダーティファイター」を見流していた。するとママ・ボッグス役でこのルース・ゴードンを見ることができました。大変ラッキーなことです。
刑事コロンボの犯人役としての「主演女優賞」を設けるとしたら、ノミネートの筆頭です。
加筆:2016年5月4日

シェラ・デニス(シーラ・ダニーズ)

Shera Danese
1949年10月9日-
38話「ルーサン警部の犯罪」クレア・デイリーの旦那の秘書モリー
42話「美食の報酬」ジェラード氏の秘書イブ
50話「殺意のキャンバス」マックス・バーシーニの妻ベネッサ
58話「影なき殺人者」ヒュー・クライトンの秘書
64話「死を呼ぶジグソー」
66話「殺意の斬れ味」キャサリン・カルバート

女優シェラ・デニス(シーラ・ダニーズ)は、俳優ピーター・フォークの妻。38話「ルーサン警部の犯罪」で、殺害されたクレアのご主人のアリバイを証言するチョイ役の秘書として初登場。その後は、42話「美食の報酬」で犯人ジェラードのお馬鹿ちゃん風愛人、50話「殺意のキャンバス」ではバーシーニの妻ベネッサを好演。58話「影なき殺人者」では殺人ほう助、66話「殺意の斬れ味」ではついに、共犯役をつとめています。新シリーズでは特に、作品自体が徐々にピーター・フォークの「私物」になっている傾向が強く、ピーターの実妻である彼女が多く登用されています。
その風貌からも若い頃は犯人などの愛人役が多く、年齢とともに「少し意地悪」な役柄もこなしています。しかし本質的には「あまり深く物事を考えない」風にも見受けられ、憎めないキャラクターとして描かれる傾向にあるとも思えます。

本当はなんて読むの?

Wikipediaの刑事コロンボやピーター・フォークの項目では「シーラ・ダニーズ」と出てきます。しかしAXNミステリーの特番では「シェラ・デニス」と読んでいました。加筆した2012年現在では、検索で「シェラ・デニス」が優勢かもしれません。英語では【Shera Danese】で、ちなみに「Shera」で検索すると、シーラでなくシェラが多く検出されます。

豪華な日本語版の吹き替え

ルーサン警部の犯罪=沢田敏子さん(アルプスの少女ハイジのナレーション)
美食の報酬=田島令子さん(ベルサイユのばら:オスカルなど)
殺意のキャンバス、影なき殺人者=塩田朋子さん(映画やドラマの吹き替えで有名)
死を呼ぶジグソー=鈴木弘子さん(ホリスター将軍のコレクション:ヘレン、幻の娼婦:ジョーン・アレンビー)
殺意の斬れ味=藤田淑子さん(一休さん)

影なき殺人者では歌声も披露

58話「影なき殺人者」のオープニングに流れるタイトル曲は、このシェラ・デニスが歌っています。
加筆:2017年12月21日