- 「ぼろんこの傑作選」に選ばれています。
- マーク・ハルプリン「キャデラック・フリートウッド・エルドラド・コンバーチブル」
ギャンブル好きが命取り…ロス警察ハルプリン次長
財産目当てに妻を殺害するロス警察の上司マーク・ハルプリン次長のキャラクターが素晴らしい。殺人動機が弱いとも感じるが、夫婦仲は良くない状況が続いていたと思われます。しかしながら隣の2軒で連続殺人が起きれば、相当厳しく捜査されるのが予想される中で、よく夫人殺害という犯行に及んだと感心します。自分の現在の地位・名誉を全て失うだけの価値がある殺人だったということです。ズバリ財産目当てですね。
隣人のヒュー・コールドウェル
見どころが満載の作品
邦題は「けんりょくのぼけつ」?
読みの問題。「はかあな」ではなく「ぼけつ」が正解だと思われます。NHKのアナウンサーが番組紹介でそのように読んでいました。この作品はWikipedia「刑事コロンボ」の代表的な画像としても登場しています。
シロとクロを嗅ぎ分ける嗅覚
他の作品でも感じますが、コロンボ警部の嗅覚は凄いです。このお話の場合、まず疑うべきは夫のコールドウェル。次に連続窃盗犯も有力に思えます。しかし、コールドウェルは証言の些細な部分からシロと判定。連続窃盗犯も「窃盗」の容疑者を狭めつつ、殺人ではシロと判定し、本題の事件解決の協力者へと導きます。このような鋭い嗅覚が身に付けば、我々の仕事にも役立つと思うのですが…。
「チャンスを得た」は、大きな勘違い
ハルプリン次長が署内でコロンボから前科者のリストを見せてもらうシーン。思いがけず決定的に有利な情報を得て、濡れ衣工作を思いつくのですが、それもコロンボ警部の仕組んだ罠だという展開は素晴らしいですね。あくまでも次長の命令に従っているだけの行動に見せています。まかれた餌にまんまと食いつかせたわけです。
シリーズ中、最も爽快なラストシーンの一つ
前科者アーティに殺人の罪をなすりつけ、その仕上げ工作の最中に自分が真犯人だということを「自らの行動で証明」してしまう場面。罪を被せられそうになるアーティの自宅(実はコロンボの部屋)で、「あなたが奥さんを殺したんです」とコロンボ警部に告げられるまで、一所懸命に証拠品を探しているハルプリン次長の必死の形相は傑作です。警察権力に対して、一石を投じたと言わんばかりの爽快なラストシーンでした。
リチャード・カイリーのハルプリン次長
おそらくキャリア・エリートの設定で、現場バリバリのコロンボ警部の評判を良く知らなかったのでしょう。経験不足から、指紋の指摘に始まる失言を連発し、墓穴を掘ってしまいます。報告書を提出しろ!と、何度も催促するのも役人根性の表れで、笑えました。コロンボの「突っ込み」に、たじたじの様子が可愛く描かれています。
日本語版は北村和夫さん
北村和夫さんは俳優としてのお仕事がメインで、吹き替えは多くないようです。その中でも刑事コロンボではこの「権力の墓穴:リチャード・カイリー:ハルプリン次長」と「迷子の兵隊:ステファン・エリオット:パジェット将軍」を担当されました。
ヴァル・アヴェリー
妻のテルマ
ダフィ警部
高級住宅地「ベル・エア」地区
ベル・エア地区はハルプリン次長と友人ヒュー・コールドウェルらの家がある閑静な高級住宅街。コロンボ警部が「プジョー403」でバック運転していましたね。それに対しアーティの偽造アパートは、下町にあります。ロス市警からほど近く捜査しやすい‥という狙いもあったでしょうか。
野望の果てとの共通点
この「権力の墓穴」は20話の「野望の果て」と何か共通するテイストを感じます。その最大の理由は「音楽」でしょう。エピソードのテーマ曲とも呼べる「 不気味な雰囲気のホルンのメロディー」はとても印象的な音楽です。その他にもう1曲、隠し味の曲があります。ハルプリンとコードウェルが会うクラブのバーで流れるピアノ曲。これは「野望の果て」で夫人の誕生パーティで女性がピアノの生演奏をしている曲と同じ曲なんです。
クラブのマネージャー
クラブのバーテンダー
宝石商ウェクスラー
ウェクスラー宝石店の女性
ジャニスのボーイフレンド
ランドール刑事
ドイル刑事
マクマレイ検視官
アルマ・ベルトラン
バーニー・クビー
監督:ベン・ギャザラ
脚本:ピーター・S・フィッシャー
音楽:ディック・デ・ベネディクティス
マーク・ハルプリン:リチャード・カイリー(声:北村和夫)
ヒュー・コールドウェル:マイケル・マクガイア(声:山本勝)
アーティ・ジェサップ:ヴァル・アヴェリー(声:金井大)
ダフィ警部:ジョン・フィネガン
テルマ・ジェサップ:エレノア・ズィー
マーガレット・ハルプリン:ローズマリー・マーフィー(声:白坂道子)
ランドール刑事:ベン・モリノ(声:岡部政明)
ドイル刑事:ビクター・カンポス
マクマレイ検視官:ジョシュア・ブライアント
刑事:ロバート・バッキンガム
ウェクスラー:エリック・クリスマス(声:杉田俊也)
宝石店の女性:アーリーン・マーテル
チャーリー・ショープ:ジョン・カルビン
クラブのバーテンダー:ベン・フロマー
クラブの客:ダイアン・ターレイ・トラヴィス
クラブの客:コスモ・サルド
コールドウェル家のメイド:アルマ・ベルトラン
葬儀屋:バーニー・クビー
下町のバーテンダー:マイク・ラリー
加筆:2024年9月3日
定期的にコロンボをイチから見るので、いつも楽しく読ませてもらってます。
今頃のコメントで申し訳ないですが、
>ウェクスラー宝石店「ナガサキですか‥」の女性
ナガサキではなく、「7石(ななせき Seven jewels)ですか・・・」ですよね?
当時の機械式の時計は、ムービングパーツの軸受に人造のルビーを使っていました。そのルビーの数が多いほど高級(間違ってるとは言いいませんが、そうとは言いきれないのですけど)と思われてたので「え?たったの7石?」という、少し見下した言い方をしたのですよね。
アンティークウォッチ好きな私でも7石の時計などほぼ見たこと無いですから、話の上での設定かも知れませんが。
別の意図があって敢えてナガサキと言ってるのだとしたら聞き流してください。
確認しました。
ご指摘の通り、
Oh.Seven jewels.(日本語吹替:7石ですか)で間違い無いですね。「ナガサキ」とは言っていません。
Blu-rayの日本語字幕も、「7石ですね」と訳していました。
69作全て見て、ひとつだけ選ぶとしたら、やっぱりこれかな。
逆トリックの見事さもあるけど、アーティのキャラがいい。
次長を追い詰めたコロンボが、これだけです、と言った時の、アーティの笑顔は最高。
だよねアーティ、女を殺すなんて野郎は地獄に堕ちればいいのさ。
宝石商の女性は金属のランクの『7石』といっているのではないでしょうか?
宝石店のやり取りは、「長崎」ではなく「七石」ですね。この当時クオーツ時計はあったものの、今のようなメカ時計=高級品ではなく、まだまだ普及品まで幅広く使われていたはず。
軸受石七個は最低数なので、コロンボの時計が店の格に相応しくないお値段であることを意味します。
コロンボ@高級店のお約束です。
原題 A Friend in Deed
「実行を共にする友」「共犯」という意味ですね。英語の成句で a friend in need is a fiend indeed (まさかの時の友こそ真の友)とありますね。その a friend in deedをかけています。
アーティーがイイですよね!
ハルプリン次長の足が少し長い感じがします。もう少し背丈の低い方が次長らしく思いました🤭。
とにかく、何度見ても飽きません。
当時の飲酒運転の概念はどうなんでしょうか?普通にスコッチ飲んで車で帰ってますよね?
ハルプリン次長と隣人のコールドウェルの関係性を、視聴者の解釈に委ねている点は、むしろ本作の奥行を増す効果に働いていると今回は感じました。
次長が、肺の石鹸成分残留について考慮しなかったのは、いくら現場の事情に明るくないキャリア組(ロス市警にそういう分類があるのかどうか知りませんが)だとしても迂闊過ぎましたね。66話「殺意の斬れ味」の犯人でロス市警の有能な鑑識:キンズレーにでも、事前に確認しておくべきでしたね(無理か 笑)。
無駄なシーンも少ないし、登場人物に魅力的なキャラが立っている人が多いし、間違いなく新旧全シリーズ中5本の指に入る傑作といってよさそうですね。
>現場の事情に明るくないキャリア組(ロス市警にそういう分類があるのかどうか知りませんが)
ロス警察のハルプリン”次長”(日本版の呼称)の肩書については、以前書こうと思ったことがありましたが、すでにコメントしている方がいらっしゃるのに気づき、また現実とドラマの世界をまじめに比べても意味がないと考えて、その時は見合わせました。しかしどの投稿も興味深く拝読しているYS-30様による今回のコメントにつける形で、少し書かせていただこうと思います。
過去のコメントで指摘された方が書いていますように、deputy commissioner は、日本で言えば「公安委員会」にあたる組織の”副委員長”に当たると思われます。そこで職業警察官ではなく、行政の任命を受けて一定の期間奉職する文民のはずです。現実世界のLAPDの公式サイトを見ると、現在 Board of Police Commissioners として5人の委員がおり(そのナンバー2は deputy ではなく vice president という名称になっていますが)、その下に Chief of Police (「ロス市警本部長」という感じでしょう)を頭にした職業警察官の組織があります。
ハルプリンはおよそ警察官とは思えない気ままな行動を取っているように見受けられますが、そもそも警察官ではなく文民の公安委員だと考えれば納得がいきます。逆にいうと、公安委員会のメンバーが個別の事件の捜査に直接関与することは、現実には考えにくいのではないかと想像します。ハルプリンが捜査現場に首を突っ込むさまは、公安委員というより本部長の下にいるナンバー2にふさわしいもので、日本語版の「次長」がむしろピッタリする感じですね。
いずれにせよ、たぶん当の製作関係者も「細かいことはいいんだよ」というノリで、このへんの区別は厳密には考えていなかったのではないでしょうか。英語で”コミッショナー”というと、本部長を指す”チーフ”よりも何となく偉そうな響きがあるのでは、というのは私の勝手な想像ですが、それでハルプリンをこの肩書にした、というと乱暴すぎるかなあ。
そういえば、コミックや映画でおなじみの「バットマン」には、ゴッサム・シティ警察の Commissioner Gordon という、バットマンに協力する人物が出てきます。ゴードン氏も文民と思いきや、彼は現場の刑事からたたきあげで”コミッショナー”になったように描かれており(「昇進した」と説明されることも)、シビリアン・コントロールの点でどうなのか、と思いますが、アメリカは連邦制で警察制度も全国一律ではないし、そもそもフィクションについてまじめに考察しても答えがあるわけではありませんし・・・。
こういった外国の制度については非常に詳しい方がいるものなので、以上、間違いを含めて”通”の方からのご指摘と説明を期待したいところです。
YC-30様、こちらも間違って”YS-30″様と書いていました。何とも申し訳ございません。無意識のうちに”YS-11″が頭に浮かんでいたのかもしれません。
アメリカの警察事情についてのご教示ありがとうございます。ハルプリン次長の置かれた背景がより深く理解できました。
それと、アメリカの警察は、どこの州でも(コロンボもそうですが)元米軍に所属していた人も多く、日本みたいに「自衛隊」と「警察」の明確な区分けのイメージとは違いますよね。
ハンドルネーム「YC-30」は、ご承知の通り、ヤマハ製の、昔のスライド奏法可能なコンボオルガンで、Henry Mancini orchestra ”The N.B.C. Mystery Movie Theme”で大活躍するソロ楽器の名称です。あれって、今販売されているどのシンセサイザーで弾いても、どこか違和感がある「似た音」しか出せないんですよね。
NHK-BSなどでは、エンディングのフルクレジット部をカットし、あいつを毎回聴かされるので、実に迷惑な名曲です(笑)。
”YS-11″はまた懐かしいです。日本の「国産旅客機よ再び」の夢は、非常に残念ながら頓挫しそうになっていますよね。
呼ばれたような気がしたので、お邪魔させていただきます。
実在するLAPC(ロサンゼルス警察委員会)と微妙に役職が異なるのは、故意の設定かも知れません。NY市警はCommissionerの独任制で、何人もいるDeputyはその補佐ですが、ロス市警は合議制で、ヒラ委員も全員Commissionerになる。合議制のPCは全米では珍しいんだそうで、ハルプリン氏をただのCommissionerにしてしまうと、視聴者はこの人が市警トップと誤解する危険があった。だから故意にDeputyを付けた。私はそう推測します。「野望の果て」でも別人のDeputyが、「ハッサン・ハラーの反逆」ではDeputyが付かないCommissionerが登場しますが、どうやら劇中のLAPCは実在のものと異なり独任制だ、ということでしょう。そもそも殺人課も実在しないし(LAPDに実在するのはRobbery-Homicide Devision”強盗及び殺人課“)。
公安委員が捜査を指揮するのか? という問題ですが、それはないだろうと私も思います。しかし、あっちの公安委員は日本と異なり常勤で権限も強いと聞きますので、担当者を呼びつけて詳しい報告を要求する、ぐらいならありえるかも。
ゴードン氏の抜擢ですが、これはありえます。現役軍人は国防長官になれませんが、予備役になれば任命できるように。ゴッサム市は明らかにNY市がモデルですが、歴代NY市警コミッショナーには警察官出身者が何人も確認できますから。
ヴォロージャ・ウリヤノフ様、詳細な説明、どうもありがとうございました。大変参考になりました。
ロス市警の警察委員会は合議制なのですね。LAPDのサイトにある組織図を見ると、委員会には President 1名、Vice President 1名がいますが、トップとナンバー2として力を振るうというより、”まとめ役”的なポジションなのでしょうね。
またLAPDのサイトでは、もともと別個の組織だった Robbery Division と Homicide Division を1969年にひとつに統合した、という説明があったので、第1作の「殺人処方箋」当時のコロンボは、まさに「殺人課」の一員だったことになりますね。組織統合後も彼自身は引き続き誇りをこめて homicide とだけ言っていたのかもしれませんね、なんてフィクションについて考察してみてどうする、といわれたらそれまでですが(笑)。
NYPDのコミッショナーについての情報もありがとうございました。ゴードン氏が警察官出身のコミッショナーでもおかしくないことが理解できました。それにしても「バットマン」での彼の活躍ぶりは、どうみても警察委員のトップというより警察本部長、いやそれより現場の警察官みたいですが…。
私の中でだいぶ上位の作品です。犯人がコロンボの上司とわかった時「大丈夫?コロンボ!自分の上司挙げられるの?」とドキドキしました。が、コロンボはいつものコロンボ、忖度も何も無く、着実に真相に迫り、最後は手の込んだとびきりの罠でぐうの音も出ないラスト。犯人が誰であろうと逮捕にかける執念が揺らがない。感動してちょっとあの瞬間ジーンときました。それからアーティーとのやりとりがすごくよくて、包み込むような態度で腹を割って話すコロンボ、アーティーにもそれが伝わる感じ。何度も観てしまいます。ラスト場面のアーティーのセリフ、アホかいな、が最高でした。
とても良い作品と思うけど以下2つがちょっとおかしいかも..
・次長が奥さんを風呂で殺すのにかかる時間が短すぎる様に見えて不自然
・次長が見た書類にはマーティの住所とされるアパートの部屋番号は書いてなかったのに何故すんなり行けたのか?
あともう一つ
何故次長はアーティのと思った部屋|こ侵入する際誰かいるか確かめようとしなかったのか?
>・次長が奥さんを風呂で殺すのにかかる時間が短すぎる様に見えて不自然
実際には、殺害にもっと時間がかかったが、放映時間の都合上、殺害途中経過のシーンはカットされた。
>・次長が見た書類にはマーティの住所とされるアパートの部屋番号は書いてなかったのに何故すんなり行けたのか?
実際には、アパートの部屋番号が書いてある書類も偽造されていて次長は見ていたが、放映時間の都合上、その書類を見ているシーンはカットされた。
>何故次長はアーティのと思った部屋|こ侵入する際誰かいるか確かめようとしなかったのか?
実際には、次長は侵入する場面の直前に不在を確認していたが、放映時間の都合上、そのシーンはカットされた。
こんな理屈ではいかがでしょう?
要は、映像作品は芸術であり、一般人がアップロードする短いYouTube動画でさえ、見せたいシーンの優先順位に基づく取捨選択のセンスが問われるわけで、この優先順位の好みが視聴者側と異なれば、作り手と受け手の波長が合わないということになりますよね。
私が苦手とするところですが、本当は「引き算の美学」こそが重要なのだと思います。
今回の放映で先ず思ったのは、犯人は絶対、共和党支持者だな(笑)。金持ちってのはケチなもんです。偏見ですが(笑)共和党支持者ってのはボランティアは好きなようですが、弱者に金出すのは嫌がるもんです。だから大金を慈善事業に投じる夫人とはそりが合わなくなったんでしょうね。
次に尺をたっぷりとっているおかげで不審を感じた直後のコロンボの「間合い」が実にいい(笑)。観る側にもコロンボが不審感じてるのがよく分かります。
最後に、自分の犯罪を遠くから眺めるというトリックの不可能性と大胆不敵さが、今観ても光っています。
今回の放映で先ず思ったのは、犯人は絶対、共和党支持者だな(笑)
このコメントは意味不明。民主党支持者には金持ちはいない、殺人者はいないとでも?
ドラマの登場人物にまで、偏見丸出しのコメントするとは、コメ主は〇〇党支持者だな(笑)
NETは世界中から見られているのをお忘れなく。
政治的な偏見を煽る発言は好ましくありません。他所様のコメントでは慎重にあるべきです。
コロンボが仕掛ける逆トリック作戦については、今回が最もお見事と感服いたしました。
ところで、ノスタルジーが関係ない若い人で「刑事コロンボ」を知らない人に、「面白いから観てごらん」と最初に勧めるとしたら、穴が多い「白鳥の歌」や「溶ける糸」は絶対に勧めない方がいいと、こちらのコメント欄で読み書きするようになって、強く確信させられました。
孫や子に最初に観るのを自信を持って勧めたいのは、「二枚のドガの絵」や「権力の墓穴」がいいですね。
珍しく照る民さんと同感ですなあ。
あの時代の風景やスターを懐かしむのと、作品の完成度の高さや、時代の荒波を乗り越えて今の若い世代に共感を得られるかどうかは別で、私だって、若い人には、最初に「白鳥の歌」や「溶ける糸」を勧めるのは避けます。
「刑事コロンボ」全話のランキング付けを世代別で集計すると、おそらく60歳代と20歳代で全く異なる結果が出るでしょうなあ。
はじめまして。
BSでの放映を見たあと、ぼろんこさんのところではどう紹介されているのかを拝見し、ほかの回に出ていた役者さんなどを知るのを楽しみにしております。
「権力の墓穴」は英題が “a friend indeed” で、当初は「まことの友」くらいの意味かなぁ……とぼんやり思っていたのですが、どうも聞き覚えがあるフレーズなので検索してみたところ
” a friend in need is a friend indeed ”
つまり、「まさかの時の(あるいは、困った時の)友こそ、真の友」という諺に引っ掛けたタイトルなのではないかと思い当たりました。皮肉がきいて、実にうまいタイトルだと感じます。
こちらではふれられていなかったようなので、もしご興味があればと思い、お知らせした次第です。
a friend in deedでしたので真の友に、共謀する友、が重なってニヤッとするタイトルですね。
あっ、原題も「indeed」って書いちゃってましたね。訂正ありがとうございます。
すごくうまいタイトルだなぁ、と思いました。
こんにちは。
コロンボの楽しみの一つに、70年代のファッション、インテリア、音楽があり、毎回楽しみにしています。
今回の犠牲者、次長夫人マーガレットさんのパンツスーツとか、「母親があんなの着てたなあ」と思い懐かしく見ていました。
濡れ衣を着せられ逮捕されそうになった泥棒アーティーの「仕事場」のバーでかかっている曲は、「別れのワイン」でも使われていたように思います。被害者の死をコロンボが婚約者に伝えに行ったプールサイドでかかっていました。
ローラーゲームを観に行くとかも嬉しくなっちゃいますね。
物議を醸す要素が大変に大きかった前作「白鳥の歌」の後で、コロンボ正統派路線を発展させた本作を鑑賞すると、あまりの落差からか、心底ほっとします。やはり、脚本は重要ですね。
私は、脚本がピーター・S・フィッシャーの回になると、複雑に伏線が張り巡らされた「第三の終章」も含め、どれも一定水準以上で安心して観ていられます。どこか安定感があり、話の内容的にも私好みの脚本家でした(原語版では特に)。
今回、犯人ヒュー・コードウェル夫妻について背景の描き込みがやや物足りないのと、コロンボが借りた部屋のドアの鍵が、やけに簡単にカードでこじ開け可能(これもコロンボのトラップ?)なところが気になったくらいですが、些細なことですし、これで良かったとも思います。
上司を逮捕する話というのは、留飲が下がりますね(笑)。
あれだけ大物を続々と逮捕してきたコロンボが何故出世できないのかは謎ですが、わかる気がします。上司にとっては、派閥に属さず、上下関係の礼儀も悪いし、何ら忖度しない可愛げのない部下であり、反対に、部下からは慕われる人物像の典型ですからね。あるいは、出世を固辞した代わりに捜査の凄腕が認められて定年延長を許されたのかも知れないですしね。現場が好きで、年寄りになってもその好きな仕事が続けられるコロンボ、羨ましい限りです。
私の基準では、登場人物の各キャラクターも好みですし、全話中ベスト5に入れてもいい、文句無しの傑作回でした。
こんにちは。
登場する検死の医師役の方、どこかで見たな〜と思ったら、「さらば提督」での造船会社?の役員的なポジションの人でしたね。ジョシュア・ブライアントという役者さんみたいです。モヤモヤが取れてスッキリしました。
すらみるさん>
お返事が遅くなりました。スワンソン造船所の所長ウェイン・テイラー役ですね。確認して加筆しました。ありがとうございます。
こんにちは。
空き巣犯のアーティが、本来であれば敵であるコロンボ警部に協力したのは、やってもいない殺人の汚名を晴らすためだけでなく、コロンボ警部は信頼できる人間であると判断したからなのでしょうね。二人は過去に接点は無いように思えましたが、コロンボ刑事の説得力はすごいなぁと思いました。
余談ですが、ハルプリン邸からコードウェル邸へ葉巻をくわえて振りむきながら車をバックで走らせるシーンのコロンボ警部のお顔がとても色気があって好きなんです。ほんの一瞬なんですけど。
ぼろんこさん、初めて投稿致します。これは、あくまで推測なのですが、次長とコールドウェルは凄く恋仲で男女OKな人達であったのではないでしょうか。ですから次長はコールドウェルを愛するあまり自分を破滅に追いやる危険性があるにも関わらず、コールドウェルを助ける偽装工作に走り、後には自分の妻をも殺害して連続強盗犯に見せかけたのでは。妻への殺意や財産目当ては結果的に確かに考えられますが、偶然にセットになったのかと。制作チームが次長が妻殺しだけを目的にしたストーリーにするなら、コロンボドラマの性質上わざわざ気弱な庇護的立場のコールドウェルを妻殺害の協力者としては登場させず、強敵な次長と次長の強靭な協力者VSコロンボの頭脳戦の一騎打ちに絞ったと思います。その理由に、次長とコールドウェルの真の関係性が映像では全く説明されていないからです。現代の海外ドラマでは当たり前の映像表現なのですけど、次長とコールドウェルの関係性のカット映像などが含まれていれば信憑性が増すのですけど、この時代ではまず考えられない事です。制作チームがその意図が有ったか無かったかは全く分かりません。すいません、あくまで私の推測に過ぎませんので。
コロンボ大好きさん、こんにちは。
興味深いご指摘だと思います。
もし次長とコールドウェルがそういう関係だったら、ワンカットでもそれを匂わせるシーンがあったら、また別次元の展開ですよね(笑)
次長とコールドウェルはただの隣人同士にとどまらず、行きつけのカジノバーを知っている、またコールドウェルは妻の浮気を次長に相談していた等、かなり親密だったと想像出来ます。ただ、それがそれ以上の関係に発展していたかは残念ながら、映像では分かりません。また、「刑事コロンボ」で、同性愛またはバイセクシュアルの描写はほとんど皆無であり、強いて言えば「秒読みの殺人」くらいしか思い当たりません。
次長は日頃から、妻への殺意を持っていた。しかし立場上絶対に失敗は許されない、少なくとも完璧なアリバイが必要だった。そこへコールドウェルの妻殺しの告白。このまま自首させるのは勿体ない、この男を上手く利用して、妻を殺してやろうと思いついた。
コールドウェルは次長ほど悪人には見えませんが、かと言って自首する勇気も無い、次長に上手くもみ消してもらったらラッキーくらいの判断力しか持ち合わせて無い、小悪人というところでしょうか。
超悪人の次長と、その庇護のもと言いなりになっている気弱なコールドウェルというコントラストが個人的には面白いと感じます。
コードウェルの奥さんの葬式で、次長がコードウェルに対し、自分の殺人に協力しなければ一生ムショ暮らしにしてやると脅迫するシーンがあるのでそれはないと思います
何度目かまして。
しょっちゅうコロンボ観てます。
この回は
次長が記者会見を開くシーン。記者役が、3話の構造の死角のジム役に見えて仕方ない。
宝石店の女性は、11話の悪の温室の、受付係にも出てますよね?
生理的に 次長の顔が嫌い。髭の蓄えが半端ない。
記者役>たぶん似ているだけだと思いますが、今後調べますね〜。
宝石店の女性>その通りです!
昭和39年生まれです。子供のころから何度も何度もコロンボシリーズを見ていました。そう、どうしても見てしまう。
この話のもう一つの視点は、犯罪者であり貧困層であるアーティとその奥さんが互いに罵り合いながらも、この話に登場する3組の夫婦の仲で最も仲がよく(ローラーゲームに奥さんはどうしてもアーティに一緒に行って欲しいのですね)、彼らは世間の正道からは外れているかもしれないけれども幸せであり、一方、後の2組の夫婦は社会的には恵まれており富豪であるにもかかわらず、アーティ夫婦のそれとは反対の関係であって、幸せとは程遠いところにあるのだという点に、この話の奥行きを与える効果があるのだと思っています。以上はうちの嫁さんの私見ですが、まったく首肯できるものです。
ローラーゲームは、時代のせいか、この番組が本放送された頃には、あまりお上品な階層が観るスポーツじゃなくなってしまったようで。
そんな興行を観戦するのが「お出かけ」というところで、アーティー夫婦の社会的立場を端的に表している、というひねくれた見方もできるようです。
NHL(アイスホッケー)なんかも、ウィンタースポーツの人気コンテンツですが、ラフプレイが多い事から「野蛮人が好むスポーツ」という偏見があるみたいですね。
反則を犯しても一定時間退場していれば、また試合に戻れるという考え方が、まさに「オツトメを終えて出所」?
「ある愛の詩」のハーバード卒の大富豪の御曹司オリバーも好んだスポーツなんですが。
夫婦そろって出かけたり、外食したり。そういうのが良いですね。
ハルプリン次長がコロンボにアーティの資料を見せられるシーン。
あれはダフィ警部の部屋ですよね。
濡れ衣工作をするためにアーティの住所を確認しようと訪れたら、
コロンボが先回りしていて、ニセの資料を見せられたというストーリーと見ました。
その借りた部屋で、衣服や親族の写真まで見せるコロンボ・・・
しつこくてイジワルだなと感じましたが、それだけ権力者の犯罪を憎んでいるんですね。
ダフィ警部の個室ですね。そういえばコロンボ警部も個室があったんでしょうかね?
「別れのワイン」で、署内の狭い部屋で被害者の婚約者に応対している場面がありましたね。
コードウェルさんの気弱っぷりが、堪らんです。
奥さんの浮気を責められず、殺しちゃったら、マーク次長の言いなり。
アーティのユスリにも、途端にビビッちゃって。
多分、胃潰瘍やってますね。顔色、すげえ悪そうだし。
こんな人が何でベルエア地区に豪邸建てられたんでしょうか?
代々の金持ちなんでしょうかね。次長も奥さんが資産家みたいですし、本人の財力とは思えませんね。
ぼろんこさん
初めまして!いつも再放送のたびに、復習がてら楽しく読ませてもらっています。
あの、下町のバーの雰囲気が好きで、どの作品に出ていたか探していたのですが、
この作品でした。
ステンレスの無機質な大きなカウンターと気取らない(やさぐれた)感じが良いですよね!
あんな居酒屋でビールが飲みたいです!
都内で言うと、立石辺りでしょうか?(笑)
でも一応、ビリヤードがあるプールバー(死語)ですね
とりがみ様
例えると立石ですか・・w
ますますイイですね!
お返事が遅くなりました。下町のバーと次長が通うギャンブルクラブの高級バーが、対照的ですね。
しかし、コロンボシリーズの犯人は、やたらと奥さん殺しますね。
(逆もまたしかり、ですが)
今回は何と2組も。
当時のアメリカの世相が、そうだったのでしょうか?
これじゃ「推理ドラマ」じゃなくて「愛憎ドラマ」(笑)
キリスト教、特にカトリックにおいて離婚は罪悪で許されないもののはずです。
そこらへんのこともあり、解決手段として殺人となることがあるのかも。
この話においては莫大な財産は夫人のものであり、次長がそれを手に入れるには相続しかないからだと思います。
最後のクライマックスの私の予想は単純で「次長が隠した宝石が回収されていた」それ以降は何も考えてませんでしたが、まさか部屋を借りてコロンボ自身を証人に仕立て上げるとは〜完全に上を行っていました。
このドラマのポイントを考えると当然ながら犯罪を犯したのがコロンボの上司だったこと。
上下関係に翻弄されながらもいつどうやって次長の犯罪に気付くかスリリングさがあり、次長の犯罪を確信すると、その上司に責められつつ気を遣いながら苦心惨憺知恵を凝らしたコロンボが逮捕に導く。最後はほんとうに溜飲が下がりました。最高に面白かったです!
この作品のラストはシリーズ中、屈指の出来ですよね!
「だって俺の部屋じゃないぜ!」このラストは本当に意表をついていました。リアルタイムで昔見たときには(子供だったせいもあり)とっさに理解できませんでした。アーティの部屋だとばかり信じていたらコロンボが自分で借りていたなんてね。
ひえ~、人のコメント見ないで投稿してしもた。
皆さん気づいてたのね。恥ずかし~。
JJさん、いいのですよ。
JJさんのコメントを読んで「黒人青年」のとっかかりになる人もいるでしょうし。
恥ずかしがらず、これからも書いてくださいね〜
同じところに気づかれた方がいらして嬉しいです。 と言っても私は子供の頃を含め3度目の視聴で今回初めて気付いたのですが…(汗
昨夜、見ていたら、次長夫人がチャリティ会場に来ないので様子見に来た黒人青年。
この人、ダーティハリーシリーズで強盗だったり、女衒の親分だったり、後に同僚刑事にまで出世?する人だったように見えましたが・・・・。
次長夫人の、”殺害”現場に現れる黒人は、ダーティーハリー1でイースウッドの名ゼリフの後に「どうせハッタリだろう?」と呻くアルバート・ポップウェルでは? ちなみに字幕再生すると、面白い事にカッコ書きの役名が俳優名に因んだかのように「アル」となっていました。
おお、本当ですね。IMDbで調べたら、ズバリでした。
役名は「Al Como」のようです。
IMDbって、こんなすごいデータベースがあったんですね。ああ、ちゃんと英語勉強しておけばよかった…
再放送のコロンボをみたあと、こちらを拝見するのが最近の楽しみです。宝石店の女性、第11話にも出ていましたね。
実は第21話のタニヤ・ベイカー嬢も演ってたりします。
コロンボだから何も言いませんが、城西署の徳吉刑事だったら「あなた、以前どこかでお会いしてません?」とか言い出しそう。
いや〜これは、降参します。
アーリーン・マーテル ですね!
アメリカの自治体警察の制度って、日本とは違いすぎてなかなか理解できませんね。
法的にはアメリカ合衆国に常設の軍隊というものは存在しないというのも驚きです。建国の理念に由来するのだそうですが。
アーティ行きつけのバー、いいですね。広いピカピカのカウンターに巨大換気扇。いかにもアメリカっぽくて、あの場面映画みたいです。
ローラーゲームがわかるのは50代以上じゃないでしょうか。東京ボンバーズ・・・いやなんでもないですw
ローラーゲーム、見てましたよ!
設定の衝撃度はシリーズ隋一かも。第3シーズンの掉尾を飾るにふさわしい大作(笑)。
NHK初期の放映時はアーティさん個人のエピソードはコロンボとの絡みを除いてほぼ丸ごとカットしてたんですよねえ。
小心な小者っぷりを発散させる第一の犯人に対して、堂々と偽装工作をするまだ犯人じゃない人(笑)、というキャラクターの対照と設定の大胆さ。
警察上層部の不正、「コロンボ」のロマンを愛するものとしては(笑)リアルな話はしたくないのですが、今回は第二次安倍晋三政権下で「検察」上層部の不審人事、不起訴を散々見せつけられた後ですからねえ。嫌なリアリティを感じました。
でも、それだけにクライマックスのインパクト抜群、リアリティなんかどうでもよくなる(←おいまたか)ダイナミックさが良かった。
リアルタイム放送時、再放送の時にほとんどカットされていた部分でアーティの人柄がよく描かれていると思いますね。悪人だけど中身は善人で「次長」と比べて本当の悪党はどちらか?というのが隠れたテーマのような気がしています。
今宵はリアルタイム。
このエピソードの見どころの1つは”おフロ”!
シリーズNo.1のバスルームだと思います。
私もみてますよ。
お風呂の壁に、ルノワールかシスレーの様な絵画が掛かってますね。
高温多湿の風呂場に、印象派の名画が!?
シルクスクリーンである事を願うばかりです(笑)
ほんまや!今まで気付かなかった。モネの「ひなげし」に似せた絵のようです。浴室に絵画飾るなんて一体…
デイル・キングストン先生が観たら、絶句するでしょうね
同感!
それにしてもこのピラミッド風呂はキケンすぎ。まさに墓です。年とったら自力で入浴するの相当大変。
確かに。足を滑らせたら頭を打ちそう。危ないですね。
いよいよ今夜はアーティジェサップ登場です。楽しみ。
アーティ最高!最初にコロンボに言う「ダメッ」が可愛い。
アーティーさんが、何ともいいなぁ
(コロンボのイミテーションリングを見て)
「アンタ、詐欺でもやろうってのかい?」
(警察手帳を見せられて)
「オレの鼻も効かなくなったもんだ...」
そして
「オレはシャム猫が大嫌いだ」
コロンボ作品のセリフは、
ユーモアが効いていて、ほんと楽しい。
アーティーさんいいですね❗️刑事と話してると健康に悪い、とか、最後のセリフ、あほか、俺の部屋じゃないぜ、も良かったです。
【原題解釈】
A Friend in Deed
直訳すると、「真友」。
a friend in need is a friend in deed(まさかのときの友こそが真の友)という有名な諺のもじり。
ハルプリンにとってコールドウェル、そのまた逆もそういう関係だったんでしょう。
ちなみに、私は邦題の「墓穴」を「はかあな」と読んでいました。結局「墓穴を掘った」ハルプリンを指しているのだとしたら、「ぼけつ」かなあ、制作者の意図は。比喩としては「はかあなを掘る」とは言いませんからね。
初回放映か、最初の再放送のときの番宣(予告)ではたしか「はかあな」と読んでいたんじゃないかと思います。『七人の刑事』にズバリ『墓穴』という回があり、「ぼけつ」でしたが、コロンボの番宣を聞いて「あ、こっちは『はかあな』と読むんだな」と思った記憶が。。。たしかじゃありませんが。
ノベライズ版の最後の文はたしか「足元に墓穴が広がっていくのを感じた」みたいな終わり方だったような気がします。これは、読むとしたら「はかあな」でしょうか。
原題、「助けが要るとき頼れる友は真の友」だけど、それでは A Friend In Deed 「犯行におけるレツ」は? というもじりみたいですね。
コロナの時節柄、DVDでお気に入りの作品を見直しております。
次長がコロンボの罠に嵌ったあとの最後のシーンでは
如何にも前科者の
アーティ・ジェサップ「ヴァル・アヴェリー」がたいへん爽やかな人柄の良い表情を
醸し出していたのが印象的でした。
役者の力量って凄いですね。
ヴァル・アヴェリー、いい俳優さんですね。
ハルプリンは「Deputy Commissioner」という肩書ですが、LAPDの「次長」ではないと思います。LAPDを統括する、Los Angeles Police Commissionという組織(日本で言えば、都道府県公安委員会みたいなもの)のメンバーだったのではないでしょうか。警察官ですらなく、市長に任命される民間人ですが、LAPDの上部組織に属していますので、かなり偉い人物だったものと想像されます。
だとしたら、コロンボ警部が一見、ポンコツ、その実、鬼刑事ということを分かっていなかった、と以前から言われている問題の解答になりそうですね。
間違いなく傑作と思いました。ロス警察の責任者が主犯で、コロンボとの間でスリリングな知恵比べが展開され、98分が長く感じられません。自分の上司とも言える相手で、非常にやりにくかったはずで、最後はおまえは首(バッジを外せ)となるのですが、自分の推理と捜査をつらぬくコロンボの妥協しない姿勢には脱帽です。コロンボの捜査の本気度が極めて高く、ハルプリンの車に火のついた葉巻を落として慌てる場面を除けば、概ねユーモラスなシーンは封印されていました。ハルプリンの登場は彼がカシノでダイスに興じているシーンで、視聴者はその後に初めて彼が市警の高官とわかるので、悪徳警察官としての強烈な印象をもたらす効果に成功しています。コロンボの仕掛けた罠は、これまでのどのエピソードと比較しても最高に高度なもので、結末は全く予想できませんでした。ところでハルプリンは市警のコミッショナー(委員長?)ということですが、マスコミに捜査方針を説明するなど、実際にはチーフ(本部長)のような役回りをしているのかなと思われました。
詳しいご感想、ありがとうございます。深く感銘いたします。ローラーゲーム好きなアーティの奥さま(?)など、登場人物がみな魅力的に描かれたお話でもありましたね。
ぼろんこさま
昨日、AXNミステリー(旧称ミステリーチャンネル)でこれを放映していました。ぼろんこさんのおっしゃるとおり、最後のシーンが圧巻のエピソードです(同様のトリックは、後の新コロンボ「殺人講義」でも2番煎じで使われました)。が、1点だけ重大な欠陥があると思います。署長の奥さんの死亡時刻が、夜ではないということは、死後硬直の状態を調べればすぐにわかってしまうはず。この点だけがいつもひっかかるエピソードです。
「権力の墓穴」の読み方については、最初に白黒で見たときから、「ぼけつ」の読み方を疑ったこともありません。
なるほど、死後硬直ですね。もう一度見て、検証します。
ぼろんこさん今晩は
『墓穴』という言葉
これだけだと どうなんだろ 『はかあな』なのでは?
墓穴を掘る という繋がりだと 『ぼけつ』なんでしょうけどね
ぼろんこさんも 読み方 コメントしてましてけど 私的には 『はかあな』と読みたくなっちゃいますね
それと
これは今回の放映で見て あっ ❗と思ってたのですが
子供の時に見た記憶で
犯人?が暗い部屋の中を 階段で降りたりするシーン が残ってるんですど いつの話なのかわからなかったのですが
権力の墓穴
はもしかしたら 記憶に残ってる子どもの時に見たコロンボ作品なのかも と思いました
ではでは
墓穴=ぼけつが正解だと思います。テレビでこの話が放送された際、NHKのアナウンサーが「今夜の刑事コロンボは、けんりょくのぼけつです、お楽しみに」と言ったのです。
「犯人?が暗い部屋の中を 階段で降りたりするシーン」は、果たして何でしょう?(笑)
最後の安アパートのシーンが凄い緊張感でした。
あなたが奥さんを殺したんです……と、その言葉の直前まで維持されていた職務上の上下関係を取り払ってズバリ指摘された犯人の表情が素晴らしいです。 それを受ける犯人のセリフは
日本語版 : 「 何を言いだすんだコロンボ 」
オリジナル : ” You just lost your budge , friend ”
オリジナルの方では、コロンボにそこまで言われてもまだ自分の地位を盾に ( 免職にしてやるぞ、みたいなニュアンスでしょうか ) 虚勢を張ろうとします。 日本語版だとオリジナルの英語の意味をストレートには追わず、より感情的で、アップになった表情の切迫感を強調する言い方になっているのが興味深いです。
演出の流れを熟知した、かなりの名訳なのではないでしょうか。
ひとつ引っかかる事があるのです、何故コールドウェルの殺人を次長は隠蔽工作したのか、単に友人関係だからするのか、奥さんが若い男達と浮気狂いになっている事に同情していたという理由だけで警察次長自ら果敢に隠蔽工作をやるのか、そもそもコールドウェルは殺人を犯した後直ぐに警察幹部に相談したのか、そして次長は何故コールドウェルが自首するのを直ぐ様やめさせて自ら隠蔽工作をしたのか、何故次長は単に早めに帰って、普通の会話をして入浴中の妻を何の前触れもなく殺したのか、アーティのコールドウェルに対する行為は恐喝に当たらないのか、どちら様かヒントでも構いませんので教えて頂けませんか?
私も昨日初めて見たので、これが正解か確証は無いのですが…おそらくこういうことではないかと。
次長は、元々ギャンブル好きで、常々慈善事業にお金を寄付している妻を苦々しく思っており、殺意を持っていたと思われます。
そこへ隣人のコールドウェルが殺人をしてしまったと相談してきたのを利用し、隠蔽工作してやることで、自分の妻を殺害する時に協力させたのです。
アーチーのやったことは恐喝ですが、これはコロンボが捜査に協力してもらうために指示したことなので、罪は問われないでしょう。また、その前の三件の窃盗事件については罪を問われるでしょうが、コロンボの捜査に協力したことで、刑期が短くなるなど考慮してもらえるかもしれません。
ありがとうございます!例えばはじめの方で例えば次長がギャンブルでボロ負けしてコールドウェルに建て替え貰うとかの場面があれば、もう少しわかりやすくなったかな?
あ、すみません、立て替えて貰う、でした。あと次長がボロ負けした後、奥さんに完膚無きまでに罵られる場面もあればより一層かな?
そうですね。冒頭で、次長はギャンブルに負けている様子は無かったし、何故コールドウェルに加担しているのか、理由が描かれないまま、物語が進行しているので分かりづらいかもしれませんね。
コロンボシリーズは子供の頃観てはいましたが、ほとんど忘れていました。今こうして1つ1つ観ていくとその魅力を再発見出来て、とても楽しいです。
またこちらのブログのおかげで、感想を述べたり、皆さんの感想や解釈を読んでまた考えたり、質疑応答も出来るので、楽しみ倍増です。
ぼろんこさん、ありがとうございます !
元々妻を始末したくてしょうがなかったかった副総監。でも完全犯罪となると難易度が高く躊躇する。
そんなところへ旧知の仲であるコードウェル氏から突発的な動機で妻を殺してしまったと打ち明けられる
「ちょうど良かった!これは使えるぞ!」と閃いたんでしょう!なので利用して、協力させることにしたのです
この日ギャンブルで負けなかったハルプリンに対し、夫人は「まぁ珍しい、今回は小切手を切る必要がないわ」と嫌味を言っています。普段はけっこう負けが込んでいたかもしれませんね。
BSスペシャル投票第14位。今回は謎解きや、サスペンスよりもそこかしこのコメディシーンが今でも笑えるのが印象的でした。現場に現れた時にこっちにお尻向けて葉巻を探すコロンボ、一段と排気音がひどく聞こえる?コロンボのプジョー、エンスト?したプジョー相手のコロンボの右往左往、宝石商内のコロンボは絶対宝石を買うより盗みそうに見える。で時計バンドだけで最低25ドルといわれた直後に車の下取りでプジョーの見積価格が80ドル(笑)、前科者アーティの恐妻家振り、そのアーティとコロンボのやり取り。
あと、裏テーマは「夫婦関係」だったんですかねえ。自分が年食ったせいかその辺にしみじみと(笑)
失礼名前入れ忘れました、小笠原功雄でございます。
このコメント何度か、読みました。小笠原さんだったんですよね(笑)
解釈不足かもしれませんが、私には次長の妻殺しの動機が弱いとは思えませんでした。
次長は常々「妻が死ねばいいのに、いつか殺してやりたい」と考えていたと思います。
妻とのやりとりの中でそれが伺えました。今年の女性に選ばれたことに嫌味を言うとか、莫大な財産を私に贈与した方が・・・とか。
ギャンブル狂いの男にとって、妻の莫大な財産をそっくり自分が相続するなんて夢のような話でしょうし、
それ以前に、妻の莫大な財産が見も知らない前科者や娼婦に施されていること自体、我慢ならなかったと思います。
(「どこの馬の骨かわからない奴にやらずに俺によこせよ」と思ってたでしょう)
ギャンブルに狂っていればお金への執着は尋常じゃないと思います。
次長は、これまでずっと妻への殺意を温めていた(?)ように思えたので、動機が薄いとは思えませんでした。
この話の犯人は「慈善事業に熱心な妻を疎んで妻の財産を狙うギャンブル狂い男」「警察幹部でありながら殺人を泥棒の居直りに偽装し、友人の弱みを握って利用する男」
という、歴代犯人の中でも1・2位を争う悪人に思えます。(あまり上手く説明できないのですが)
返信が3年越しになりまして、たいへん失礼しました。
動機についてのご意見、その通りに感じます。
このブログを書いた当時は、同期が弱いと思ったのですが、
だんだん、ハルプリン次長の気持ちがわかってきたような(笑)
アーチーのキャラがいいですね!
上司が犯人という設定やラストもよかったです!
中期の作品の中では『祝砲の挽歌』に次いで気に入りました。
次長が自分の奥さんを浴槽で殺したときは「なんで!」と思ってしまいましたが、その点を除けば個人的には見やすく楽しめる作品だと思いました。
刑事コロンボはなんと言ってもコロンボのキャラクターが好きですし、作品としても全体的に好きですが、倒叙法や犯人の追いつめ方、ラストのはめ方など全体の流れが基本的に同じなので、順に多くの作品を見ていくとマンネリ化してきて少し物足りなさも感じてしまいます。
なので、『祝砲の挽歌』のように環境が変わっていて生徒がたくさん出てきたり、本作のように犯人が上司でムショ上がりの悪に協力してもらったり…というふうな、「犯人がいろいろな職業の成功者」を超える登場人物のバラエティーによって新鮮さが生まれ、個人的には楽しめるのだと思います。
当初「次長」と訳されてしまったので、我々はハルプリン氏をNo.2と思い込んでしまいがちですが、ひょっとしたらこの人、ヒラの公安委員だったかも知れませんよ。
例えば香港警察は、トップがCommissionerでその次がDeputy Commissionerさらにその下がSenior Assistant CommissionerとAssistant Commissionerと続きます。でもUSAは大違いで、例えばNY市警はトップがCommissionerその次がFirst Deputy Commissionerさらにその下にDeputy Commissionerが10人以上もいるんだそうな。
LA市警の公式サイトを今見ると、トップはCommissioner Presidentその次がCommissioner Vice Presidentその下がただのCommissionerで、Deputyという職は、少なくとも現在はありません。
香港警察の場合は全員が警視から昇進してきた警察官(だから公式サイトの写真がみんな制服)ですが、ロス警察のコミッショナーたちは全員が市長に政治任用された文民で、サイトの写真は全員私服。おそらくハルプリン氏は、就任して日が浅く、コロンボの実績を全然知らなかったのでしょう。
トレモニさん>貸しヨット屋!ありがとうございました。
2度目のコメント残しです(`_´)ゞ
私の好みは、犯人が悪役の方が好きなのでこの権力の墓穴の次長やハッサンサラーが悪に徹してくれていてラストもスッキリするので好きです。
ただ、上記にもぼろんこさんが書いた通り殺人のリスクが高すぎます。
お金の為とはいえ妻を殺す動機が薄く、夫婦仲がそこまで不仲に見えません。良妻です。
口うるさい逆転の構図の妻タイプなら動機も分かります。(次長が不仲では無いから犯人リストから外されると考えそれを逆手に取っての犯罪かもしれないですが。)
ただ、それを踏まえても警察のキャリアならもう少し手の込んだやり方があったのでは?と思います。
お風呂で殺害→プールに投げ込む→検視で泡成分→殺害場所はお風呂→その時間は、次長家に居る時間だ。
穴だらけで、もったい無いです。
ハルプリン夫妻それまでの関係は、どうなっていたのだろう?。
奥さんの立場で想像してみる。
刑事コロンボにおいては、殺人犯と被害者の間には葛藤や相容れない利害関係
があり、その一挙解決のために殺人事件を引き起こす。よって双方の背景は
必ず描かれている。しかしながら、ハルプリン事件の場合は、コールドウェル
事件の玉突き衝突のようなものだ。ハルプリン夫妻の関係が悪化していたワケ
でもないので、ハルプリンの奥さんの周辺事情などは描かれていない。
ハルプリンの奥さんは、とても人格者の風がある。それなのに、夫の浅はかな
エゴで殺された。それ仕舞いでは、とても浮かばれないだろう。
最初マークは、奥さんの寛大さや温かく人を迎え入れる優しさに惹かれた。
マークにも、何らかの魅力があったのだろう。奥さんは、夫の仕事がらや
交友関係の事情もあって、慈善事業に目覚める。子供が出来なかったことも
あって、それは加速した。マークは、奥さんに莫大な財産があり、それを
自分からすれば価値の無いところへつぎ込むことに不満を持っていて、事ある
ごとに嫌味を言うようになる。しかし奥さんの寛大さは、それも受け容れ許す。
マークの不満は、やがて賭けごとへのめり込む要因になった。夫婦の危機は
何度かあった。しかし奥さんとしては、警察幹部の妻という立場が慈善事業
を推し進める上ではかなり有利だった。つまり事業の認定を受けやすい
ことに加えて、補助金や寄付金を得やすいのだ。そのコストだと割り切って、
賭け事で負けた分も負担するようになる。マークも自分の立場を利用して、
慈善事業に便宜を図るべく手を回す。(立場利用はお得意で、それが高じて
今回の失態になるのだが)
マークからすれば、これ以上不満の持って行きどころが無くなり、辛うじて、
夫婦の関係の均衡が取れたかたちだ。その均衡を崩す玉突き衝突だった。
ヴァル・アヴェリー
誤:歌詞ヨット屋
正:貸しヨット屋
>>マオマオさん
わたしの解釈ですが・・・・、
ロス市警内の人間関係によるのだと思います。
コロンボの息のかかった範囲、次長の息のかかった人間関係や部下などが
想定できますので、コロンボの判断で少なくとも次長の息のかかった関係
には知らせてはいないでしょう。そうしないと、うまくいかないですから。
ただアーティの住所を偽装するために、同僚警部には明かして協力を
取り付けていたことでしょう。
次長は高学歴のキャリア組で現場を知らない。コロンボはたたき上げ刑事で
現場主体です。それにより、次長の判断の甘さが随所に表れています。
次長は、今回とんでもない事をしでかしたワケですが、そういう傾向が
あるのなら、これ以前でも、自分の権力のサジ加減で、損得勘定を元に
便宜などを図っていたかも知れません。いきなり、こういう犯罪を突発で
というのは考えにくいですから。更に、常々官僚的・高圧的であったなら、
現場組からは疎まれていたことでしょう。一方コロンボは、現場組からは
一目も二目も置かれる存在でしょう。そういう勢力範囲を見極めて
コロンボから的確な協力要請があったものと思われます。
ちょっと質問なんですが、アーティをバーで逮捕する段取りというのは、他の警察関係者もコロンボから真意を聞いて罠にはめるために演じていたということなんでしょうか?バーでは逮捕されていましたが、ラストシーンではアーティは拘束されずにあーパートに現れましたからね。あと、作品にはないシーンですが、他の警察関係者がコロンボに事前に真犯人を告げられたときには、さぞかしビックリしたのでしょうね(笑)
ひょっとしたら信じてもらえなかったかもしれません。
コロンボは、どの時点から次長を疑い始めただろうか?。
それは、次長夫人が殺された翌日のコロンボと次長との会話からだろう。
その会話のはじめは、コロンボは部下が上司へ対する報告モードだった。
つまり自分の考えていることを全てさらけ出して、理解を得ようとする。
しかし、理を尽くしても、この次長は全否定したのだ。
そういう空気になった瞬間、コロンボの目が細く斜めになった。
殺人講義においてコロンボは、
何かをした場合など、黙っている方がよろしい!。
すーぐ、ベラベラ喋っちまわないで、待つんです。待って展開を見る。
大事なのは、タイミングです。それからツキ。ツキが必要ですね。
と言っている。
つまり、報告モードから展開待機モードへと切り替わった瞬間だった。
このスイッチが入ってしまうと、もう手がつけられない。
表は気の良さそうな善人に見えて、実は、そんじょそこらにいるような
ものとは数段レベルの違うスーパー詐欺師に変貌してしまう。
アーティと奥さんとの関係は、どうなっているのだろう?。
派手な口喧嘩をしているように見えても、心の中は逆かも分からない。
アーティはムショ暮らしが長いし繰り返されるが、その間も奥さんは
別れなかった。
前科は山ほどあるし、付き合っている相手もロクなもんじゃない。
それらを引き算しても余りある魅力があったのだろう。
アーティは泥棒の倫理をわきまえている。その倫理から外れる行為は、
絶対に犯さない。また、頼まれればイヤとは言えない義理がたい男だ。
社会の矛盾が許せないなど、感受性も人一倍強い。
奥さんは、そういうアーティに惹かれたのだろう。
一方アーティから奥さんを見れば、留守の家を守ってくれている。
ムショへの差し入れも小まめだ。そういう献身があるからこそ、
口うるささも許せるし、お互い何でも言い合えるだろう。
ローラーゲームが好きなら、日米対抗ローラーゲームも観たのかな?。
「野望の果て」と同じで、犯人としては全く追い込まれてもいません。
アーティが犯行3つを警察へ自供することで、なぜコールドウェル犯行を
警察が思うというのか?。世間的に見てもムショ常連のアーティより、
社会的地位のあるコールドウェルの方が信用されます。
それまでにも、コロンボは様々な矛盾点を次長へ説明していた。
またアーティには動かせないアリバイがあったのも、同僚警部から次長へ
報告されていたハズ。それらを度外視して、あまつさえ追加工作でアーティ
へ罪を着せようなどは、無理にもほどがある。
最後の落とし穴の切れ味がおもしろ過ぎて見落としてしまうが、その切れ味
を出すため、そこへ持っていくための途中経過にはかなり無理がある。
交換殺人ならぬ互助殺人というあまり見慣れない複雑な犯罪。その真相に緻密な推理で少しずつ迫るコロンボ警部の捜査が見応え満点な傑作。
クライマックスの逆トリックも爽快です。ただし、ぼくは本作と同じパターンという「殺人講義」のほうを先に観てしまったので驚きは半減でした。それでも「権力の墓穴」のほうが犯人の存在感が強く、それに加え前科者の協力による逮捕というサプライズもあり上手な使い方だと思います。
いきなり死体で出演というのもかわいそうだね。
せめて殺される演技でもしたかったでしょう。
この回は、分かり易くて好きです。
アーティの巻き舌江戸っ子弁がおもしろいです。
アーティが警察へ届けたとしても、次長の権力で握りつぶせば良さそうなもの。
コールドウェルには表面上完璧なアリバイがあるので、出来るはずです。
そもそも、アーティはコールドウェルが犯人だなんて知っている訳がない。
そんな話に乗るなんて軽率すぎる。
話に乗ることで、アーティの犯行として押し付け一件落着を狙いましたね。
タップおばさん>お褒めの言葉ありがとうございます(笑)1票追加します!
トレモニさん>辛口のトレモニさんにしては…絶賛?でしょうか。1票追加しちゃいます。
ヤマンボさん>そうなんです。コロンボってユーモアがたっぷりです。自分が仕掛けた罠にハマる次長に対し「家宅捜査、されないほうが…」とぶつぶつ言いながら着いてゆく姿が可愛いですよね。
このサイトを結構前から読ませて頂いているものです。
最近、BSで平日毎日やっているので録画しても見るのが追いつかず。(週一回にしてほしい)
このサイトの評判を読んで、溜まった録画を見るか見ないで消すか判断しようかとしたけど…
コメントを読むとその内容を確認したくなり全て観てしまう。困ったものだ。
最後に「家宅捜査、されないほうが…」とコロンボが言ったとき、なんかスカッとしました。だけどなんでコロンボはあんなこと言ったのだろうか?
どうせあの部屋へ行くのにね。
アーティーには更正して奥さんらしき人とうまくやってほしいですね。
いやはや、スカっとする終わり方だね。
相手を追い込んだ挙句、相手の強みを弱みに変えて、
すっ転ばせるというコロンボ一流の手法だった。
反省のない犯人には同情もないという点から、
刑事コロンボとしては傑作ではない。
直属の上司を犯人にしたことは相当なリスクがありますね。
にも関わらず、上質なシナリオと出演役者の名演がマッチした良作です。
北村和夫さんの吹き替えも好きです。
何というか吹き替え名職人独特の軽妙さがいいですね。
エンディングも秀逸です。
poipopさん>コロンボって、いわゆるミステリーとは違うテイストですものね。私も「ポワロ」は、時々見ておりましたよ。
ベースのテラちゃん>コメントありがとうございます。自分が仕掛けた罠にかっかっている人に向かって、「やめたほうが良いですよ!」ですって、これが面白い。
「アルバート・ポップウェル」も、覚えておきます。
こんにちわ。素晴らしいサイトですね。
ミステリーはそれほど見ないのですが、コロンボは大好きです。やはり、インテリアやアンティーク、高級スーツとかに魅力を感じます。
「コナンドイルの事件簿」や「ポワロ」のドラマなんかもお気に入りです。(名前もpoirotポワロをもじったものです)
方向性は違いますが、同じような理由で源氏物語や紅楼夢も好きです。
いや~、面白かった!でも、冒頭からの件はちょっとマンネリ気味で普通の殺人事件の様にも思えてしまいました。
しかし、ハルプリン次長が自分の奥様を殺害してからは「えっ、次どうするの、どうするの?」とのめり込みました。検視官からの連絡で、浴槽での溺死を確証してからはコロンボのお得意技が冴えてきましたね!犯人と睨んだ次長に直接、犯行を捜査段階で明かして揺さぶりをかけて行く様はやっぱり「次、どうするの、どうするの?」って思っちゃいますよ!
最後に次長が前科者アーティ・ジェサップの自宅だと思って警官数人とコロンボを引き連れて犯人宅へ行く際に「次長、やめたほうが良いですよ!」とコロンボが言う辺りはワクワクしちゃいますね!
余談ですが、次長の奥様が最後の公演に行くはずだった会場関係者が次長宅へ来ましたが、その時の俳優さんはダーティーハリーシリーズの出演回数が多い”アルバート・ポップウェル”ですね!同じ刑事物に出演されている所が中々おつですね!
とっしーーさん、面白かったでしょ~この作品。ラストの「これだけです」は流石ですね!ここが凄いです。
本来は「次長と警部」が仲間なのですが、今回はその腐った権力に「警部と前科者」が協力してやっつけたというのも、面白い着眼点です。
補足
59分のコロンボの次長を犯人だと、決めつけている表情、そしてラストの「これだけです」と言った後のアーティンと仲本工事似の刑事さんの
ニヤリとした表情が、たまらなく好きです(笑)
いや~~面白かった(笑)
実に爽快なラストシーン!!
相棒の様な現代的ラストでしたが、それをコロンボが演じるのは、昔と今の対比が素晴らしいと感じました♪^^
嗅覚も凄いですよね!!
シロとクロを一発で見分ける・・長年の刑事の勘、もしくは直観みたいなものでしょうか?
コロンボの作品は、決定的な証拠が無く、立件するには一見難しそうに見えるのですが、それが作品を見ていくにつれ、逆に凄いというか・・
状況証拠から、矛盾・おかしな点を見つけ、犯人を巧みに誘導する・・
しかも今回は、ぼろんこさんの言われる通り
刑事の上役である次長の命令を、素直に聞きながらってのがポイントですよね!!
それが、さらに凄さを倍増させている気がします♪♪
しかし、アーティン(笑)
母ちゃんとのやり取りも好きでしたが、面白いキャラで愛着持てますな~~(´ー`*)
バーの薄暗い雰囲気も、いかにもアメリカって感じで好きです!
最後に次長が、アーティンの部屋だと思い忍び込み、証拠を隠ぺいさせるシーンですが
確かにあの住所を知っているのは、「コロンボと次長」しかいないですよね(驚)
華麗かつ爽快感溢れるこのシーン、脱帽です!!
あと思ったのは、刑事と黒人さんのやり取り、
黒人さん「証人はいっぱいいるとも!」
警官「そうだとも!」
知っているなら、聞くなよっとツッコミ入れたいですが、そういう意味でもなさそうな(笑)
本訳の英語バージョンもいつか見たいと思いますが、この日本語訳のやり取り・掛け合いは
今の日本には無いので、とても新鮮です(´ー`*)
字幕によると
警察 You can prove it right?
黒人 Prove it? Yeah, I can prove it.
警察 I’ll bet you can.
私なりに訳しますと、
警察 証明できんのか?
黒人 証明? ああ、できるとも。
警察 できるだろうな。
黒人の方は犯行時刻に式典のセッティングをしてたので、警察もあっさり認めたのではないでしょうか。
今回は最後まで楽しめました。
コロンボは上司の見解になびかず、自分の推理を信じて、最終的には身内の上司を追い詰めてしまう。本当のプロフェッショナルですね。
エリート上司を部下が理詰めでギャフンと言わせるのが、サラリーマンの願望を叶えて、つい爽快感を感じてしまうのかもしれません。
場末のバーでコールドウェルが完璧に浮いていたのに、コロンボは馴染み過ぎて、警察バッジ出すまで警察と思われなかったところが笑えました。そんなコロンボだからアーティも協力したのでしようね。
アーティの嫁が「ローラーゲーム、見に行くんだから!」と云ってるはずですが、ローラーゲーム、今一つ二流のプロスポーツ、貧乏人の娯楽という偏見で消えていったスポーツだったかと。
marrさん、コメントありがとうございます。場面を思い出せるような素晴らしい文章で、感激しています!この頃のコロンボ作品は好きなのが特に多いです。この作品に1票追加しておきます。
こんにちは。
アーティのいる、薄暗いバーでの描写が素晴らしいです。
カウンター前に座るのは、まるで死を待つだけのような「土くれ」の男たち。一様におし黙って物憂げにグラスの液体を流し込んでいる。しかもグラスを置くとき音がほとんどしない。
ビリヤードのかわいた玉音が時おりひびき、換気扇が外からの光をゆっくりとかき回す。
そんな墓場のようなバーに、サングラスに高級スーツを身に着け、女房殺しという活力あふれる?殺人犯が店内に入って来る。バーに溶け込んでいるような老人たちとの対比で、まるで場違いのコールドウェルという人物像が見事に浮き出ている。私の好きなシーンです。
海松さま、コメントありがとうございます。コールドウェルは「コードウェル」と表記されているケースも多いようです。ヒュー・コードウェル「Hugh Caldwell」ですね。職業は、現在捜査中です。
「刑事コロンボ」への愛情に脱帽です。
次長の友人、コールドウェルの職業を教えていただけますか。(インテリアがすばらしい。)
次長の家はスペイン風でしたが、リチャード・カイリーの代表作「ラマンチャの男」と関係あるのでしょうか。
子供の頃にはわからなかった本物のアンティークが使われていて、興味深いです。