- マイロ・ジャナス「ロールス・ロイス・シルバー・シャドーI」
- バディ・キャッスル 「シボレー・コルベット・スティングレー」
悪人マイロに、コロンボ警部が激怒!
ほのぼの笑えるシーン
当初本記事ではこの女優を「スーザン・ジャコビー」だと記載しておりましたが、正しくは「アン・コールマン」でした。→トライコン工業社の女性社員
加筆訂正:2023年11月26日
ルイス・レーシー
大草原の小さな家
エド・マクレディ
少し納得しかねるシーンなど…
コロンボは病院で子どもとお母さんの会話を見た時に「自縛の紐」のトリックを暴きますが、「そうか、わかった!」的な描き方であまり好きではありません。もう少しさり気ない演出をしてくれたらな~って思いました。決め手の他に「着替えを知っているのは犯人である証拠」だと力説する場面は、かなり迫力あるシーンです。よく聞かないと意味が分かりませんが、それでも論理の筋立てや話し口調など、犯人を「落とす」パワーは並々ならぬものを感じました。
邦題「自縛の紐」考察
タイトル「自縛の紐」は、上手い邦題だと思いますが「決め手のまんま」。これも15話「溶ける糸」との共通点です。最初にこの作品を見た当時は小学生だったでしょうか、「自爆」だと思っていました。原題はAn Exercise in Fatalityで直訳は「死の中のエクササイズ」と出ました。他でも詳しく語りますが、コロンボシリーズの邦題には「△△の☆☆」というスタイルがたいへん多く、△△の部分にこのような普通に使われない名詞「自縛」を用いたことは、興味深いですね。
少し寂しげな表情が印象的な秘書ジェシカ
怒りながらも、犯人を追い込んでゆく?
以前『美しいコロンボ劇にはなっていません。美しく感じないもっと大きな理由は「激怒するコロンボ警部」です。』と書きましたが、そうでもなかったです。もう一度見直すと『怒りながらも、犯人を追い込んでゆく』ように感じました。『スタッフォード夫人の緊急入院』で怒ったことも、不要なシチュエーションとまで言えませんね。また、冒頭からコロンボ警部は不機嫌な雰囲気で登場しているのも面白い(早朝に呼び出されてとのこと)です、このような登場シーンは多いですね。
清掃員のマーフィ
現場検証のリッカー巡査
秘密組織が毒を盛った?
病院の待合室でとばっちり
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さてこのスタッフォード夫人のルースが運び込まれた病院と、16話「断たれた音」でトムリン・デューディックが入院する病院は、廊下がほぼ同じです。この病院は天井の照明が印象的ですね。「断たれた音」の方はその青色が際立っています。
また「溶ける糸」の病院もよく似ています。詳しくは「皆さん同じ病院に入院?」をご覧ください。
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投稿日:2023年10月16日
口笛で、THIS OLD MAN♪
また、コロンボ警部が海岸を歩くシーンでは、ピーターフォークの「THIS OLD MAN」自身の鼻歌が吹き替え無しで披露されています。
→「THIS OLD MAN」について
マイロ・ジャナスはLA北西部のマリブビーチに住んでいて、なんとご近所に「指輪の爪あと」の探偵のブリマー邸もあります。ジェシカがビキニで登場したり、マイロが海岸でトレーニングしたりで、とても印象に残ります。
マリブ周辺(マイロ・ジャナス邸)
それに対しマイロ・ジャナス健康クラブはLA中心よりやや北側の「チャット・ワース(チャッツ・ワース)」にあります。
さらに、マイロがアリバイ工作に利用した「パーカーの店」はLA東部のパサデナ地区にあり、マイロの自宅から反対方向に位置します。この距離感はいかにもマイロがアリバイを主張したくなるほど遠いです。
パサデナ周辺(パーカーの店)*カーターは誤りです。
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事件解決の決め手(2020年9月加筆)
この一連の会話が重要だと思うのです。
マイロ:「電話でスタッフォードは、もうトレーニングシャツに着替えたから、30分ばかり(トレーニング)やってから、帰宅する」と確かに言ったんだ。
コロンボ:「そりゃ無茶ですな、そんなはずないです。」
その後の実演で「運動靴は第三者(犯人と断定)が履かせた」と実証しました。マイロもそれを認めています。
そして、その後の会話‥
マイロ:「靴を履かせたのが僕だっていう、証拠は何一つ上がっていないじゃないか!」
コロンボ:「アンタしかいないんだ。自分で認めてるでしょ?」
ここまでは、良い。
私は‥次の決め台詞が混乱の原因となっていると確信します。
コロンボ:「スタッフォードさんを第三者が最後に見たのは7時半で、その時は背広だった。翌朝死体が発見された時は、運動着を着ていた。その間、誰も彼を見ていない。ところがアンタは、前の晩午後9時に、いいかね、アンタ1人だけがあの人が着替えたのを知ってたんだ。あの時間アリバイのあるはずのアンタが、何故そのことを知っているんです?」「完全なアリバイを作ろうとしたんだが、そのアリバイが命取りでしたね。」
この際、反則かもしれませんが、ぼろんこがこの台詞を自分なりに書き直してみましょう。
マイロ:「靴を履かせたのが僕だっていう、証拠は何一つ上がっていないじゃないか!」
コロンボ:「アンタなんです。自分で認めてるでしょ?」
コロンボ:「犯人に履かされた運動靴、運動着も犯人が着せたんですよねぇ、よござんすね?マイロさん。それでは、9時過ぎに『運動着に着替えた』と電話してきたのは、一体誰でしょう?着替えたことを知っているのは、犯人だけ、そりゃあアンタですよ。」
ぼろんこ:「ニセ電話のスタッフォードの会話」と「自縛の運動靴の実証実験」。この2つだけで、マイロを犯人だと決定づけられたはずです。考えてみてください‥自分で着替えていないということは、気絶か、眠らされていたか、死んでいたか、どれかでしょう?それを、元気に自分で着替えました‥と電話してきた人が犯人なのです。
解決編がスッキリしなかった状況
しつこいコロンボに対しマイロが苛立ち、スタッフォード夫人が病院に担ぎ込まれ、コロンボも激怒(マイロの図太さに切れた)。このヒートした流れのまま、マイロの事務所で解決編をむかえます。この流れは劇的なのですが、結果的に混乱を招いています。(マイロが病院と、翌朝の事務所の服装が同じことも良くないです)
そして頭に血が上ったコロンボが、決定打ではない「力説」をするので、混乱したのです。
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刑事コロンボと魔法瓶
→刑事コロンボと魔法瓶
監督:バーナード・L・コワルスキー
脚本:ピーター・S・フィッシャー
原案:ラリー・コーエン
音楽:ディック・デ・ベネディクティス
マイロ・ジャナス:ロバート・コンラッド(声:日下武史)
ジェシカ・コンロイ:グレッチェン・コルベルト(声:三田和代)
ジーン・スタッフォード:フィリップ・ブランズ(声:雨森雅司)
ルース・スタッフォード:コリン・ウィルコックス(声:藤野節子)
検死官:ビクター・イゼイ
リッカー巡査:レイモンド・オキーフ
アル・マーフィ:ジュード・フェアズ
バディ・キャッスル:パット・ハリントンJr(声:寺島幹夫)
ルイス・レーシー:ダレル・ツワーリング
トライコン工業社の女性社員:アン・コールマン
ローズ:スーザン・ジャコビー
警備員:エド・マクレディ
待合室の男性:ミッキー・ゴールデン
待合室の男性:トニー・レーガン
*作品のエンディングに関して:賛否の激しい解釈については記載を削除しましたが、2020年のBS一挙再放送で議論が再燃したため、加筆しました。
加筆:2024年8月29日
なかなか判断が難しいラストでしたが、こちらのブログコメントを見てようやく納得しました。犯人のコメントが証拠になってしまったようですね。
コロンボの怒りはそれまで散々マイロに振り回されてたのでわかる気がします。
それにしてもコロンボの庶民的でかつ権威に媚びない捜査姿勢は素晴らしいな。
ぼろんこ様
既にどこかで書かれているかもしれませんが、
・マイロの事務所は「指輪の爪あと」のブリマーの事務所
・スタッフォード夫人の家は「殺人処方箋」のフレミング宅
と同じセットのように思えました。
他にも同じような例はあるのでしょうね。
本当ですか!
近日中に再確認してみます!
記憶だけで何となくそうかな、と思っただけなので映像での検証よろしくお願いします。
マイロの「事務所」と書きましたが、より正確には部屋の中ではなく受付を指しています。
残念ながら「マイロの事務所」「スタッフォード夫人のマンションの部屋」は、どちらも別物ですね。確かに雰囲気は似ているのですが、事務所はしつらえが違うと思います。フレミングのお部屋は、殺される方ではなく、奥さまが待っている「寝室」の方だと思いますが、ベランダの手すりが違いますね。
ぼろんこ 様
BS放送分を本日視聴しました。
中華料理の食事の痕跡、床の靴跡、動揺しなかった電話の音声、そして邦題どおりの決め手と、若干間延びした感はありましたが、堅実な出来で面白かったです。
気になったのは、「野望の果て」の視聴時にも思いましたが、クラブからかかってきたと称した電話を、
警察が履歴を調べないのかな?ということ。実際には、言うなれば内線だったわけですから、
その時点で嘘が分かったと思うのですが……
これはね…大目に見ましょう。
このエピソードは初見でした。
冒頭、普通に事故死だと判断できるものを、殺人課のコロンボがいきなり現場に登場する理由性が無く、説明不足を感じました。このシリーズにはこういうオープニングがしばし、あるような気がします。サスペンスだから、そういう事は省略しますよ、ということなのでしょうか。
スタッフォード夫人役の女優さんの寂しげな目が好きです。ドラマ「逃亡者」にもゲスト出演していた記憶があります。
殺人課のコロンボがいきなり現場に登場>これはね、大目に見ましょう。本作以外にも、よくある疑問です。
いえ、これはありえることです。
日本でも、例えば、誰かが川に落ちて死んでいるのが発見された場合、事故死なのか自殺なのか他殺(突き落とされた)なのかすぐにはわかりませんから、初動の現場検証の段階で捜査一課の殺人担当が呼ばれていると聞いたことがあります。
変死体が見つかったら、他殺の可能性を疑うのは自然なことです。
そうじゃなかったら、事故死に偽装した他殺が横行しかねません。
このエピソードは初めて見ましたが、犯人が犯行後に被害者に運動靴をはかせるシーンで、「あ~こっち側から結んだら、結び目が逆になるから、死んだ後で偽装のために犯人が履かせたとすぐばれちゃうよ」と思いながら見てまして、まさかこれがオチになるとは。
これ実際の犯罪捜査でもこのあたりは初歩中の初歩のはずなので、コロンボが発見するまで誰も気づかないというのはちょっと考えにくいですね。
とはいえそんな細かいことはどうでもよくて、トレーニングやランニングでへとへとになるコロンボとか、砂浜走った後、靴に入った砂をさりげなく犯人の家の花壇?に捨てるところとか、灰皿に置いた葉巻を帰り際にまた拾うところとか、楽しいシーンが満載の回でした。
砂をこっそり捨てたら靴紐が切れ
マイロさん「靴紐あるよ」
コロンボ「いやあ、結べばまだ使えますよ」と
重要な手がかりの伏線になってますね。
なんとも、心憎い演出
ご承知と思いますが、ロバート・コンラッド氏は、今年2月8日に84才で亡くなられました。コロンボ作品の主演俳優さんで、ご存命の方のほうが少ないと思いますが、これからも繰り返し放映してほしいですし、ぼろんこさんのブログでも、ず〜っと楽しませていただきたいです。
ロバート・コンラッド情報、ありがとうございます。
このエピソードは日テレで放映された際に石田太郎で録り直しているため
カットされたシーンの声は銀河万丈ではなかったようですね。
旧シリーズのフルサイズで吹き替えが統一されているのは
小池版は「ビデオテープの証言」、石田版の「策謀の結末」ぐらいでしょうか。
まずはYouTubeの「刑事ぼろんこチャンネル」登録しました!テーマの再現(特に音色の選び)に熱がこもっているのが素晴らしくて気に入ってしまいました。
本題ですが、昨日本作「自縄の紐」を見ていてひとつ妙なことに気づきました。犯人はジムで偽装工作をしていたときも、それを終えてジムから出ていくときにも部屋の明かりを消したままだったように見えます。もちろん完全な真っ暗ではなく、撮影のための最小限の照明はありましたが、演出の意図としてはジムの明かりが点いていないということだったと思えます。実際、首を絞めた犯行現場の部屋も同じぐらいの暗さでした。
翌日の現場検証でジムに明かりが灯されていなかったら、コロンボが真っ先に怪しみそうなポイントだと思います。「明かりを消したままトレーニングをする人は普通いないと思うんですよ」というように。
にもかかわらず、コロンボの推理に明かりの件はまったく浮かび上がってきませんでした。もしかすると話がごちゃつかないためにシナリオの段階で削られたのかもしれないと推測してみました。ファンサイトでは既に指摘があったりするのでしょうか…?
灯りの件については、まだ話題になっていない気がします。
もう一度作品を見てみてますね!
はじめまして
ぼろんこさん教えてください
「運動着を着ていたことは犯人しか知り得ない」というのが、証拠ということのようですが、「彼がそう言っていたんだ」としらを切ればいいだけなのでは?
どうか解説を…..
ポロンコさん、コメントありがとうございます。この件については、かねてよりファンの間で議論されてきたのです。諸説あるようです。かつては記事本文にも掲載していましたが、私は「決定的な証拠がない」派です。
ありがとうございます。
このエピソードは合点がいかず、何か謎解きしているものがないかな?と探した結果このページにたどり着きました。
YouTube見てみたいと思います。
ポロンコさん、私は録画を昨日見ましたが、同じくラストに合点がいかなかったのですが、再度見直すと単純なストーリーだと判りました。コロンボは靴ひもの結び目で他人が履かせたことの証拠だと言っており、同時にウェアも他人が着せたものと断定したのです。ジーンは最後に目撃されたときには背広を着ており、その後トレーニングウェアを着ているところは誰にも目撃されていない。なのに、マイロはそれを知っていたのだからマイロしか犯人であり得ないと結論づけたのです。今回は、ストーリーがやや雑なのかもしれません。あくまでドラマですので、現実なら裁判で立証できないかもしれませんね。
AKECHI様、返信いただいていたことを気が付きませんでした。ありがとうございます。合点がいかないことも含めて、楽しもうと思います。
これは私もすぐに理解できませんでした。
死体が発見されるまでジーンが体操着であったことはマイロしか知らず、運動靴を誰かにはかされたことをマイロが否定しなかったので、ならば犯人は貴方しかないだろうと結論づけられたわけです。
決定的な証拠とは言いにくいかな。
中盤、バディと話すコロンボの背景に映っている赤いキャンバストップのオープンカーは、ダットサンのフェアレディじゃないでしょうか? かなり車にこだわっている番組の中で、日本車が出ているならすごいこと。気になって眠れません。
おお、ほんとですね。IMCDbによると、1968 Datsun Sports 1600[SPL311]と出ました。
わざとらしいくらいに長々と映り込んでますよね。しかもセンター(笑)
当時、ニッサンが米市場に強力にプッシュしていた”プアマンズ・ポルシェ”Zカーの先祖なんだよ、との宣伝なのでしょうか?
宣伝したいなら、Zの現物をズバリ出すでしょう。それも背景じゃなく、重要な証言をしてくれた協力者の運転で。
映ってる角度や距離を考えても、明らかに故意の配置です。しかし、話の根幹には全く触れない。別にあそこに自動車が駐めてなけりゃいけない必然性はない。
1974年といえば、第1次石油危機が勃発し、燃費の悪い大型車(「百円玉をバラ撒いて走っているようなもの」と形容した知人がいます)が敬遠され、スマートな小型車が注目され始めた時代でしょう。
スタッフの誰か、それも自分の愛車を自慢したいという自己顕示欲のある人の、私物だったと推測します。
IMCDbでよく見ると、すぐ後ろに68年型キャデラックが駐めてありますね。しかもグレーの色で、木の陰が落ちる位置に。せっかく高級車を用意したのなら、なんで目立たないようにするの? そんな使い方ならもっと安い大衆車でも良かったはずでしょ?
このシーンは、ピカピカの真っ赤なスポーツカー(74年型シボレー・コルベット・スティングレイ)に乗ってる関係者に聞き込みに行くという場面。最新型スポーツカーとコロンボカーの対比がいつも通り見事。直接並ばないとはいえ、明らかに見劣りする同種の、しかも同色の車をを主人公のすぐ背後に配置するというのも不自然な話。どう考えても、劇用車としてわざわざ持って来たくなる(制作予算をかけて、劇用車レンタカー会社から借りる)ような車じゃない。
やはり「枯れ木も山の賑わい」精神で、スタッフの私物を使ったのではないでしょうか。あいつの自慢の愛車なら、せいぜい目立つように写してやれ、という思いが監督にあったのか。
中盤、バディと話すコロンボの背景に映っている赤いキャンバストップのオープンカーは、ダットサンのフェアレディじゃないでしょうか? かなり車にこだわっている番組の中で、日本車が出ているならすごいこと。気になって眠れません。
巣ごもり生活の中?第4シーズンの開幕篇です。コロンボが最初に電話を受けてる最中に出てくる「今流行りのパックの中華」デリバリーの残り。後の米刑事ドラマではあの四角形パックの中身を箸で食ったりするし、今ではあのパック、日本のスーパーやデパートの食品売り場にも普及していますねえ。次はマイロの邸宅で、サプリメントらしき錠剤と人参ジュース、これも今では日本でも珍しくもない。隔世の感ありですね。
ぼろんこ様
久しぶりにリアルタイム楽しんでおります。
花を添えた女性たち、今日のジョイスさんにも一票。
それと始まってすぐのトリックでマイロがアリバイに使うテープレコーダーを引き出しにしまうとき、スッと入らずにランプごと全部傾くところがご愛嬌でした。
ではエンディングまで楽しみます。
さて巣ごもり生活時代のw今宵のエピソード。本作品のトリックに関しては、日本テレビ放映時代に解説者の水野晴朗氏が電話の細工についてフリップを使ってまで分かりやすく一生懸命にw解説したのが印象に残っています。
しかし、「コロンボ」のトリックについては作り過ぎなのはいつものことwなのでうるさく言わないのがポリシーの私wですが、このトリックは犯人の専門、職業、趣味etc.と結びつく設定がないと思うので浮いてるなあと思いますねえ。
で肝心の靴紐ですが、これ自分の靴で結んでみたんですが、分かるかなあ?と昔から疑問なんですよね。そもそもドラマ本編でも紐解き、いや謎解きwの場面で肝心なところw結び終わった所でアップにしてないでしょう?
演出でも本当は見分けがつかないことを承知で確信犯でやってんじゃないかなあ、と昔から勘繰っておりますw。「コロンボ」ってそういう視聴者=人を食ったwところがありますからねw。
ジェシカさん、ボスの家で朝っぱらからビキニって!
昨晩のパーティーで一気に打ち解けたんでしょうか?(笑)
数年前に購入したDVDを第1話から観ています。この第26話の結末が理解できなくて、モヤモヤしていたところ、このブログを発見しました。10年も前から議論が続いているのを拝見すると、私が理解できないのもむべなるかな。本当にはスッキリしませんが、同じ思いのコロンボファンがいるので安心しました。
それにしても何十年も昔のドラマなのに、いまだにコロンボ好きがこんなにいるとは嬉しい限りです。私にとっての刑事コロンボの魅力は、人をイラっとさせる性格と、事件をコロンボが一人で解決していくところ(いわゆる「ワンチーム」で無いところ)です。
(既に書かれている方もおられるかも知れませんが)
捜査を進めるうちに得られた証拠・推理の積み重ねがあったうえでの、ラストシーンの追い詰めなのだと思います。
・被害者は革靴を履いて誰かに追われたらしい→しかし、死亡時着ていたのは運動着
・被害者とマイロは事業の件でもめていた(被害者夫人の証言)
・被害者はマイロの不正を疑っていた(ルイスの調査)
・被害者に重いバーベルは上げられない
・マイロ宅に電話をかけてきたという被害者は、秘書が出たことを気にしていなかった
(秘書がマイロ宅に来たのは、その日が初めて)
・電話の録音テープに切り抜いた跡+電話機のランプを細工
↓
・靴ひもの結び目から運動靴は履かされたものと判明
→マイロは「運動靴が履かされたもの」だと認めながらも「自分だという証拠はない」と反論
↓
・当日、目撃された被害者の最後の姿はスーツ。
しかし、マイロだけが被害者が「運動着に着替えた」と電話口で会話した
理詰めで追い詰めていて、けっこう楽しめました。
(犯人に歯ごたえがなく、弱すぎるという指摘は、その通りかなと思います)
最初はオチが理解出来ませんでしたが、靴紐を他人が結んだ=トレーニングウェアも他人が着せた という前提であれば納得出来ます。ただし、他人が着せたという証明があればですが。
今回、一番印象に残ったのはトータルデータシステムのシーンです。今見ると滑稽ですが、ひょっとすると当時は先端技術から乗り遅れたコロンボを揶揄したシーンだったのかもしれません。ひょっとすると、今の若者が年配者に対してIT機器の使い方を自慢げにレクチャーしてる様子も、数十年後には滑稽に見えるのかもしれません。カウンターでイライラしているコロンボの表情が、お預けされている子犬のようで可愛いです。
はじめまして、還暦を過ぎたミステリー好き(※)のおっさんです。
貴サイトにはかなり楽しませていただいており、しかもこのコメント欄があるが故に、いろいろな方の感想や解釈が楽しめ、一粒で二度おいしい思いをさせて頂いております。
今回、手持ちのDVD(完全版)を吹き替え(+日本語字幕・英語字幕)にて観なおしている最中ですが、皆さんと同様にこのエピソードの”落ち”がいまいちピンと来なくて、ここでそれを解決しようとしたわけです。
皆さんの書き込みをすべて読んだ結果、「なるほど、これはいわゆる”秘密の暴露”による事実上の自白が決め手なんだ」との結論になりました(個人的納得)。
いずれにしてもコロンボは、初放映から半世紀を経過した今でも盛り上がれる要素を持った素晴らしい作品ですよね。これからもお世話になりますので、よろしくお願いします。
P.S. 来月(2020年4月)より旧シリーズがNHK-BSにて”再放送”(笑)されるようで、また盛り上がりそうな予感がします。
※古畑任三郎、モンク、モースをはじめ、十津川警部シリーズなどのベタな2時間ドラマも好きだったりします。
アリバイ作りのため親しい仲間を集めて自宅での映画上映パーティー。「面白い映画があるんだ」だそうですが、一体どんな映画を上映してたんでしょうか。
この回の初見が高校生だったため、いろんな想像が膨らみましたが、今も気になります。
「ウォーキングマイベイビー」ではないと思います。
「コロンボの上映会をするから、見にこないか?」と、友人を誘いたいですね(笑)
コロンボがお得意の罠を使うことなく、小さな証拠の積み上げで犯人を観念させる手法で、結末は自分としては納得できました。録音テープのトリックは、第2作「死者の身代金」でも出てきましたか?当時39歳のロバート・コンラッドが30代に見える53歳を好演し、魅力的な秘書ジェシカ(グレッチェン・コーベット)や被害者の妻ルース(コリン・パクストン)などがしっかりと脇を固め、第4シーズン開幕にふさわしい名作に仕上がっています。コロンボが海岸での激走やジムでのワークアウトで大汗をかいたり、ルースがレストランで立ち上がりざまマイロにワインをぶっかけたりと面白いシーンも盛りだくさんです。ただし、トライコンでの受付嬢とのやりとりはさすがに長すぎました(カットされていたのであれば、正解です)。Keiさんご指摘のように、ルースのベッドサイドにいた医師は「黒のエチュード」の獣医(マイケル・フォックス)かと思って調べたのですが、証拠がつかめませんでした。他人の空似でしょうか?
楽しいコメント!ありがとうございます。私は「マイロ・ジャナスが一人で持ち上げることができないほどの重さのバーベルの下敷きになった」ことが、とても興味深かったですね。医師のことは、再度確認します。
このエピソードのエンディングは、色々なご意見があるようですね。
確かに初めの一回では、意味が良く分からなくて、戻って見直しました。
トレーニング室に残っていた足跡は土足なのに、スタッドフォードは運動靴を履いて死んでいた。
運動靴の紐の結び方が逆方向なので、犯人が履かせて結んだと思われる。建物の戸締まりをした第三者が最後に見た時にスーツ姿だったのに、トレーニングウェアを着ていたことから、犯人が着せたことも考えられる。
しかし、マイロは彼がトレーニングウェアに着替えたことを電話で聞いたと主張していて、犯人しか知り得ない情報を何故その日の夜に知っているんですか?ということで、あえなく御用ということでしょうか。
靴紐の結び方というシンプルなところに着眼して、事件の解決を導いたところが見所なんですね。
このエピソードは、明るくてポップなオープニングとエンディングの曲、当時のスポーツクラブの様子(器具がとてもシンプルです)、スポーツをしたり、激情するコロンボ等々、とても個性的で楽しめました。
そうですね。腑に落ちない部分もあるが、とてもコロンボらしい良い作品ですよね。
この話の決め手が議論の対象になってしまうのは、まず前段階であるコロンボ刑部の靴紐の推理が推論の類である部分と
(確かに自分で試してみればあの靴紐はおかしいですが絶対におかしいという程ではない)
それにより「被害者がトレーニングをしていたのは犯人の偽装工作であったのが証明された以上、
『トレーナーに着替えた』と言う証言は犯人にしか知りえない情報」というロジックがちょっと弱い所ですね。
(ロジカルな証明が好きなので個人的には結構納得しているし、コロンボシリーズの好きな決め手の一つですが)
まぁ倒叙ミステリーでこの手のロジカルな犯行の証明はどうやっても納得感が乏しくなってしまうんですよ。
何故ならばそれまで犯人が散々状況証拠に反論してきたのに、前段階が推論の決め手に納得しちゃうのですからね。
古畑任三郎のさんま回の「花瓶と水差し」とかもよくこの手の議論が生まれてますし仕方ないのかなと思います。
初めて書き込ませていただきます。
所謂“刑事もの”の場合、小説、漫画、ドラマ、映画を問わず、突っ込みどころは多かれ少なかれあるのは仕方ないと思います。
ですから私は、犯人が自白せざるを得ない決定的な要素、つまり物証もしくは“犯人しか知り得ない直接的に犯行に結びつく事実”(絶対に言い逃れの出来ないこと)による自供によって逮捕された作品に魅力を感じます。
その観点でいうと「自縛の紐」はそれに該当するのではないでしょうか。
この作品に関しては沢山の議論があったようですから、私の意見は差し控えますが、
“逆トリック”や犯人の心情を利用していない点で本作は傑作だと考えています。
今回見てあれ?と思ったのは、
スタッフォード夫人の入院先でのドクターが、
マイケル・フォックスではないか? ということでした….
似ているだけなのかしら。。。
白々しく夫人の様子を気にするジャナスと対峙するコロンボが
最高にカッコいいです。
しらべてみます。
雰囲気は似ていますが、たぶん別人だと思います。
楽しみに拝見しています。この作品で大好きな場面は、殺人現場にコロンボ宛に奥さんから電話が掛かってくるシーンのほのぼのした会話が笑えます。
素敵なメッセージ、ありがとうございました。
こんばんは、trapさん。
EDですが、確かに割と毎回ごとにあって、
各話で、それぞれ違いますよね。
仮面の男では、蝶々夫人でしたから、
必ずしも各回の、EDが、
=テーマ曲=オリジナル=メインBGM、
とも、限らないのでしょうが、
お話しごとに、別のEDと思います。
まあ、一番最後に流れる、ご存知、
「NBCミステリー・ムービー」のテーマ曲が、
事実上「刑事コロンボのテーマ」でも良いとは思うんですが。
(少なくとも、あの曲で、
マクロードを連想する人は、いないと思いますし。)
ちなみに、「自縛の紐」の謎解きは、
私はコロンボとしては、充分完璧で、
詰め将棋的に、しっかり出来ていたように思います。
「自爆の紐」と「溶ける糸」は、
コロンボが怒った、エピソードですが、
この二つに、共通したのは、
「まだ助けられるかも知れない命が、目の前にあり、
その原因となった犯人も、また目の前で、
そ知らぬ顔で、のうのうとしている」
点だと、思っています。
コロンボは、
すでに亡くなってしまった人~もう終わった事に対しては、
「気の毒に」「かわいそうに」と、
同情はしても怒りは見せず、わりあい理性的です。
一方、黒のエチュードでは、
「人は寿命まで生きるべきだ。」
「殺しと違って自殺は悲しい」と言っていますから、
殺しは「悲しいとは違う(許せない?憎むべき事?)」で、
他人の命や人生を、自分の都合で、
奪おうとしている人間の事を思うと、
「そうはさせないぞ!」と、
怒りが爆発するのではないかと思います。
怒る事は少ないですが、興味や尊敬、好奇心、
好き嫌い、機嫌が良い・悪いなどの感情は、
割と素直に出す、人間的なところが、
コロンボの魅力ですよね。
こんにちは、いつもコロンボ辞典として拝見させて頂いています。
CS連続放送で「自縛の紐」を再視聴しました。
ラスト、あれだけの迫力で追い詰めるコロンボは確かに珍しい話でした。
完全と思った工作に次々ボロが出て(床の踵の跡、靴の結び目、電話の細工等)最後に言い訳も尽きたマイロの顔は見ものでした。
ラストEDの歌ですが、あれはコロンボの定番EDですか?それともこの話だけのオリジナルEDなんでしょうか?話ごとにEDの歌が違うとか。
良く分からなかったので、御存知でしたら教えて下さい。
「自縛の紐」のエンディングはいろいろ論じられてます。しかし、もう少しドラマを俯瞰してみる必要があります。テープを使った電話のトリックやトレーニング中の事故死に見せかけたこと、床に足跡を残したこと、着替えをすると言ったこと等、稚拙な証拠を残し過ぎで、これらが言わば「自縛」なのであり、テーマである運動にちなんで、靴の「紐」と結びつけた作品なのです。つまり、本作品に関して言うとエンディングだけで論評するのは「木を見て森を見ず」と同じことなのです。
マイロとジェシカはあれだけ職場でイチャイチャする仲なのに、ジェシカがマイロの家に行ったことがないという設定は不自然な気がします。パーティーの準備をするにしても酒のありかもわからないでしょうし。そもそもホームパーティーに誘う側が遅刻してくるなんてひどいですよね(笑)
あと、マイロがスタフォード夫人を家に誘った場面は、着いてきたら殺してしまおうと思ってたのでしょうか?
電話でものものしく「殺人課の…」と言ってみせるシーンなど笑えるシーンが多かったですが、個人的にはやはり落ちが弱いと感じました。
しかし、それはトレモニさんのおっしゃるように、他の作品にも実は当てはまることが、この作品の「スカッとしなさ」から多くの人が(私も含め)突き詰めて考えることによって目立つ結果となった、ということかもしれませんね。笑
靴の跡から格闘が予想される
電話がかかってきたが、テープの繋ぎ目から偽装だと思われる
靴紐の結び方から他人に着替えさせられた
運動着に着替えたことを知っているのはマイロだけ
ということですが、単純に他の証人が嘘をついていたら?とも思いましたし、靴紐の結び方も絶対とは言えないような気がしました…
これらが法廷でどのように受け取られるかわかりませんが、テープを切り取った件についてはかなり怪しい目で見られるでしょうね。笑
スタッフォード氏との関係含めあらゆる状況証拠から見るとマイロが犯人だろうと思いますが、それは私たちが倒叙法で犯行を見ているからかもしれないな、と思いました。
「自縛の紐」というタイトルは決め手となった靴紐の件だけでなく、完全なアリバイを作ろうとしてした電話、供述の内容が、結果的に自分が犯人だという決め手になってしまった、ということも表していると思います。
個人的には秘書役の女優さんが魅力的で、スタッフォード氏の奥さんも別の意味で魅力的だなぁと思いました。
それと、コロンボがマイロと一緒に走ったあとの息の上がった演技や吹き替えがリアルで笑えましたし、少し感心してしまいました。笑
メイフィールドが「巨悪」
マイロは「小悪党」
というご意見、さすがです。
二回目のコメント、失礼します。
この「自縛の紐」のマイロ・ジャナスは「溶ける糸」のバリー・メイフィールドと並び、コロンボが怒りを見せた数少ない犯人として知られていますが、犯人としての格はまるで違うと思います。
具体的にはコロンボの追及に対する反応の差にそれが表れています。モルヒネを持ち出せた人物として、遠回しに疑っていることを言われても平静を崩さないメイフィールド医師。終盤に至り怒りをぶつけられても笑ってあしらう余裕を見せ、感情的になったように見せたのも計算だった彼は間違いなくコロンボを苦戦させた名犯人だと言えます。
それに対し、マイロは駆け引きにおいてかなり劣ります。火傷から始まり、出前の料理、電話の件、バーベルの重さと次々と矛盾を突かれるうちに目に見えて苛立ち、コロンボの怒りにもムキになって憎まれ口を叩いています。
そのあたりから、メイフィールドが「巨悪」とすればマイロは「小悪党」というイメージなのだと考えます。こういう多彩な犯人像のコントラストを見るのも、シリーズの楽しさでしょう。
そうです。
21時の段階で会計士の状態を知っていたのは
マイロだけです。
19時~21時のアリバイ(パサデナにいっていた、生きている会計士と電話で話した)
があるはずのマイロが
会計士が運動着に着替えたのを
知ることは不可能です。
・パサデナで商談
・会計士との電話での会話
の二つのアリバイが成立しないと
被害者が生きているという前提が崩れます。
この二つのアリバイが崩壊したので
被害者の服装の状態を
21時の段階で唯一知っていたマイロが
犯人ということになります。
アリバイを完璧にしようとして墓穴ほりましたね。
初めまして、ぼろんこさん。
いつも音読しながら貴ブログを楽しませていただいています。
私も最後の部分の意味が一度で掴めず、何度か見直してしまいました。
そして結果的に、以下のようになりました。
トレーニングウェアに着替える・靴を履く
←自分の意思ではなく、誰かにされた行為
↓
すでに死体となっていた被害者に対しての行為
・・・つまり・・・
死体としての被害者=運動着姿の状態
を知っていた人物は、犯人だけだ!
と潔く(笑)感じ取ったら、スッキリしました。
あくまでも私の心象風景としてのスッキリ感です。
それにしても皆様のコロンボへの愛着度が凄いですね。
私も、弱者に徹底的に優しい彼が大好きです。
生の歌声が、小池さんの声質より若干高めでコミカルな部分も、本作品では楽しめました。
留守番電話に吹き込む時の、コロンボの緊張気味な態度も楽しかった!
女性の水着姿に対して恥らう様子が、まるで少年のようで清々しく?て、思わず噴き出しました。
”切れ者”の彼なのに・・・!そこがまた魅力的だなぁ。と。
頭脳の明晰さは大人(たいじん)だけど、心は子供のような初心(うぶ)さを持つ。
犯人と初見で別れの握手の際、目ざとく見つけた傷跡を問いただした時、「火傷しちゃってね。」と言われ、コーヒーで火傷した例え話を即答でしてしまう彼の頭脳の明瞭さが、本当に気持ちいい。
もう、数え切れませんね。どこかのシーンだけがいいのではなく、そこも、あそこも、そうそうあの場面も・・・!いいんだよねぇ。
というのがコロンボの、この作品の魅力ですよね。
また楽しませて頂きます!
いつも更新を、有難うございます!
黒のっけさん、コメントありがとうございます。
ぼろんこの推察では…
スタッフォードが一人で
持ち上げられない重量のバーベルの
下敷きになって死にました。
複数犯がそれをセットしたなら
スタッフォードが一人で
持ち上げられないことに
気づくのでは?
ということになります。
240ポンド(約108キロ)のバーベルを一人で持ち上げられる人はそうはいないというのが犯人を絞り込むのに役立つわけですが、なぜ犯行人数を一人だと決め込むのでしょうか?
複数で持てば十分持ち上がります
マイロ氏もその点に気が付いて言い逃れすればよかったのに
でもそれを言い出したら倒叙型ミステリとしてお話が成り立たなくなるのでスルーしているのでしょうね
他作品でもそうですが、犯行人数の絞り込みが全く行われないのは倒叙型の宿命と言ってもいいかもしれません
マイロは「スタッフォードから『トレーニングシャツに着替えた』と聞いた」
と供述している。前の晩、そのように聞いていて証人もいる。ヒネっくれて
考えると言い逃れはできる。そう!靴だけは別だという考えだ。
「靴を履き替えた」とは聞いていないということ。察するに真犯人は、どこか
で入手した合鍵で侵入し、スタッフォードがトレーニングシャツに着替えて
電話をし終わった直後、靴を履き替える直前を襲ったのではないかという反論
が成り立つ。それはさておき、
「秒読みの殺人」においてケイは、失恋、失業、逮捕という三重苦を味わい
可哀そうだった。「狂ったシナリオ」でアレックスは、重役からの締め出し、
人間関係破綻、逮捕という三重苦。
しかし、この最後までチョー元気いっぱいのマイロは憎ったらしい。
ドラマの筋書きとして重窃盗罪も判明して、仕事の関連からも総スカンで
精神的にも同情されるくらい追い込まれるべきだった。
犯人の落ち方を大別すると、
◆積極的自供タイプ
・コロンボの追及や周囲の事情で反省して自供する気になった
◆自供しないタイプ
・決定的証拠となる物証を突き付けられた
・コロンボによる反間計により共犯者との間で仲たがい
・コロンボから動機、チャンス、方法を突き付けられ犯人の描いた
犯罪完全性が崩されてしまい、そのショックや焦りで気持ち負け
・コロンボからニセ証拠やハッタリを突き付けられ、その結果の言動が
決定的証拠になる
この回もだが、自供しないタイプのほとんどは気持ち負けです。
どんなに追い込まれても突っぱねれば良いだけで、物証がある以外は、
コロンボには決定的証拠は有りません。
ただ有罪か無罪かは陪審員が決めるので、何とも言えませんが。
このエピソード、ぼくはコロンボ警部がキレた理由がわかる気がします。夫人の憔悴した姿を見た後、病院の待合室で激怒したコロンボにアリバイが成立しないことを告げられてマイロはこのように言い返します。
「彼の車がないから家に帰ったと思ったと言ったんだ。君は耳は確かじゃないようだな」「その安葉巻をいくらプカプカふかして頭を絞っても答はでないだろう。ぼくは無実なんだからな」
この図太さで彼への憎たらしさは頂点に達しました。うまくは言えませんがメイフィールド医師とはまた違ったタイプの悪人ですよね。
また、本作は決め手の靴紐のロジックばかり話題になりますが、ぼくは造りの細やかさが見事なエピソードだと思います。電話のライトの工作やバーベルの重さなど、細部にまで神経が行き届いています。実に本格ミステリーマニア好みのエピソードです。
1.鍵をこじ開けて外部から侵入した形跡はない。
2.よってマスターキーを持つ内部、関係者の仕業。
3.被害者ともめていたのはマイロ・ジャナス
4.床にあった靴のこすった跡は茶色で
被害者の靴のものと一致。
5.生きている被害者を第三者がみたときは
背広姿だった。
6.マイロは被害者は着替えてトレーニングすると
電話でいってたと証言。
7.翌朝死体で発見された時はトレーニングウエアに着替えていた。
8.靴ひもの結びから
被害者は他人に着替えさせらていたとわかる。
9.自宅に二台ある電話のトリックは豆ランプ戻しておかないので見破られた。
10.パサデナにいっていたというアリバイは崩れた。
11.被害者からかかってきた電話は以前に録音された音声を使った。
12.被害者の死体の状態を知っているのはマイロのみ。
以上から、
マスターキーを持っていて、殺す動機があって
被害者を殺して、着替えさせられたのは
マイロ・ジャナスだけ。
これで、なぜ犯行を認める必要があるのだろうか?。
・事故ではなく殺害であるという証拠は結び目で明らか
・被害者がトレーニングを行うために着替えたことを知っていた
だから、どうと言うのか?。犯人は他にいます!。
着替えたのは被害者からの電話で知ったまでで、
その後に真犯人による犯行が行われた。
電話機のトリック?。いやいや、単に故障ですよ。
録音テープ?。いやいや、関係ないね。
私も小中学生時代にコロンボにはまっていました。最近はNHKや今はBS-TBSで再放送をしているので、それを見る時に当サイトを参考に読ませていただいています。忙しいので早送りしてみる時に謎解きのポイントがわかって便利です。ありがとうございます。
ところで、70年代のコンピュータのシーンですが、BS-TBSは完全版のようで、見ることができました。無駄なシーンのようですが、こういうユーモラスなやり取りもコロンボの魅力ですよね。声優さんも違っていました。会社の受付嬢はなかなかの美人ですね。冷たい感じもいいですね。
大先生さん>初めまして。着替えの件:そうなんですよね。未だに解決しない、私の悩みなんです。
♪~えっびばーでぃっさん>初めまして!NHKと日本テレビの吹き替えの違い?など、様々なトリビアがありますね。それもコロンボの魅力かもしれません。
(HNは楽しそうなエンディング曲からです)
初めまして、私もBS-TBSの再放送見ました。
>rrさん
>問題はNHKの吹き替えだと一人芝居の電話で「服を着替えてトレーニング」だと言ってな
い事です。
>日本テレビの吹き替えだと言っていますが、事件解決の決め手のなる部分なのになんなん
でしょうw
NHK放送時には小学生でして、コロンボの説明が、なんで犯人が彼(彼女)だという完全な説明になってるのかピーンと来ない回がいくつもあったんですが、放送時間に合わせたカットのせいだったりもしてたんですね!!!!
(T_T)あの頃の自分に教えてあげたい
BS-TBSの放送は、初めの切り絵動画がダッサイのと、CMの回数が多いのと、他の番宣(「女の生き様2時間スペシャル」など)のテロップが「昔の海外ドラマ」の雰囲気をブチ壊しまくってる所が不満です。
お初に失礼します
先ほどBS-TBSの再放送見ましたが、「着替えたのを知っていたのはマイロだけ」というのがアリバイ崩しの決め手になってます。でもマイロが「電話でスタッフォードがそう言ってた」と返せば少なくともその場は逃げ切れたんじゃないかなと。どうでしょう、少しスッキリしなくて(笑)
なるほど「心の底から軽蔑」ですか。あきれたような、そんな雰囲気でした。
コロンボが犯人に対し激怒した、
というより、心の底から軽蔑した感じ。
どちらにしても珍しいですね。
今ひとつ、わかりにくかった決め手が残念です。
とっしーーさん、今日からBS-TBSでコロンボの放送が始まります。とても楽しみです。
こんばんわ^^
バスケットをしてきました~(´ー`*)
この作品と、闘牛士の栄光 魔術師の幻想 指輪の爪痕 別れのワイン
を良く見ます。
今は、お酒を飲みながら、コロンボタイムです(笑)
週末には、ピッタリですね^^
とっしーーさんコメントありがとうございます。「16分30秒」「33分」あたり次に見る機会にチェックしますね!
33分のマイロの話も、着替えたと言っていたと話しています。
2回発言してますね^^
お久しぶりです^^
この作品の16分30秒ごろ、偽りのスタンフォードから電話が来たときのマイロの会話が、ポイントかなと思います♪
「着替えてきたら?」ていう発言は、着替えた事を知っている人しか、知らない事実ではないでしょうか(´ー`*)
スタンフォードを殺害前に、マスターキーを持ってジムに入っていますが、これは人目をさける為だけでなく、他の部屋の灯りが暗くなっているのも含め、スタンフォードしかいない事の
証明かもしれません。
あくまで推測の域を過ぎませんが(汗)
とっしーーさん、こんにちは。深読みし過ぎて、わけがわからなくなってきました(笑)もう一回見てみますね~。
こんにちわ^^
いつもコメントありがとうございますm(__)m
あれ、スタンフォードが「着替える事」を知っていたのは、マイロだけじゃなかったでしたっけ?
作品の中で、他に誰もいなかったと誰かが話していた様な気が・・φ(*’д’* )
警備員も、あの清掃員のオッチャンも、すでに帰宅していた様に思えます。
ツメの場面でも、宣誓供述書(?)にあの日、マイロしか「着替えるという行為」を
知っていたのはいなかったと、コロンボが言ってたと思われます(うろ覚えですが^^;)
確かに、1970年代の作品について
40年経った今でも、意見の交換を出来るのは、最高です^^
作品、もっかい確認してみますね~~(´ー`*)
モノマネ、いつの日か、ユーチューブなどで
upしたいです(笑)
ぼろんこさん流で構わないのですが、何かモノマネのコツ、ありますかね??
とっしーー さん、自縛の紐は何回見ても楽しめますね。「着替えるという行為」自体を知っている人物が、マイロ以外にはいないと断言できない…と思うのですが。でもまぁこうして、延々と議論が続くことも、楽しいですね。
コロンボのモノマネ、いつか拝見したいです!!
こんばんわ^^
2度目の投稿です(´ー`*)
この物語も、けっこう好きな作品ですな~♪♪
「指輪の爪痕」「別れのワイン」「魔術師の幻想」
に続いて、好きな作品です!
パワーはあるのに、どこか決め手にかかるエンディング。
これですが、ようやくスッキリした回答を得ました♪
まず、「スタンフォードが着替えた事」を知っている人物として、有力候補として挙げられるマイロ・ジャナス。
これが「着替えた」or「これから着替える」という過去形・未来形で捉えると、ややこしくなるんですね。
ポイントは、「着替える・着替えた」ではなく、
「着替えるという行為」自体を知っている人物&その他の切り取ったテープ・靴紐などの
状況証拠。
これが、マイロ・ジャナス以外にありえない、存在しない という事なのでしょう^^
こう考えれば、スッキリと見える気がするんですが、どうでしょうか?
しかし、この作品は1974年だそうですが、マイロの家や仕事場にあった「緑の電話」
オシャレで、欲しいな~と思いました(笑)
本当に素晴らしい物は、個人差はあるにせよ
時代を超えても、色褪せないですよね!!
P.S
コロンボのモノマネ、目下練習中ですが
海や病院での口論、最後の落としのやり取り、などは
真似できそうです(笑)
na-oh-miさん、コメントありがとうございます。オツムが緩いどころか…たいへん貴重なご意見を下さいまして、感謝しきりです~。
キャストを調べる際に英語サイトを参照にしました。文章を書いた自分でさえ「あれ、似てなかったかも」と疑問をもちつつ…そのままになっていました!
ダレル・ツワーリング「モーテルマネージャー」
バート・ホランド「モーテルの受付」
でしたか!それが正解の可能性、大です!ありがとうございます~長年のひっかかりが、スッキリ溶けました。少し調べた後に、加筆修正しておきます~。
ちなみに英語サイトではBert Holland=Whiteheadと記載されていました。
ぼろんこさん、はじめまして。
初めてコメントさせていただきます。
私は刑事コロンボが大好きなのですがオツムが緩いので、人に語れるほど詳しくはなく、また、一度で理解できずに何度も繰り返し見たりたりして、ひと苦労しながら見ているコロンボファンです。
そんな私にとって、ぼろんこさんのブログは欠かせないものとなっております☆ 心から感謝しております☆
さて、そんな私が珍しく、違うかも?といったことを見つけました。
>(ダレル・ツワーリング=23話「愛情の計算」にも出演)
の部分なのですが、どうしても同一人物にみえず、ちょっと調べました。
23話のラストで芝居を打つモーテルの主人は、バート・ホランドさんです。多分。
でも、クレジットにはダレル・ツワーリングさんの名もあるそうなのです。ただ、クレジットのみのようです。
ダレル・ツワーリングさんは「モーテルマネージャー」
バート・ホランドさんは「モーテルの受付」とのこと。
多分なのですが、収録はしたけど大人の事情でカットになったのでは…と思いまして。
合っているかどうか正確ではないのですが、一度ぼろんこさんにもいつか確認してみてほしいなと思い、コメントいたしました。
それでは、これからも応援しています。
とっしーーさん、いつも楽しいコメントありがとうございます。コロンボがマイロのジムで、運動着姿で本気でトレーニングを開始したのに、マイロから邪魔者扱いされるシーンも楽しいですね。
見ました~♪
以前は、26話から見ていたので、ここでやっと半分かな(笑)けっこうかかりましたが(笑)
確かにラストの落としのシーンでは、外部から侵入した形跡はないにせよ、弱いですね^^;
けど、沢山ある状況証拠でクロと断定できる力強さもある様な気もします♪
やはり、アリバイをあえて作ってしまった事(電話)、靴ひも、一番最後にガイシャを見ていたのはマイロですし・・
ある意味、コロンボ流というか状況証拠で追いつめていく様は、華麗ともいえるよーな、いえないような・・笑
面白かったシーンも随所にありましたね(´ー`*)
口笛を吹きながら浜辺を歩くシーン
靴に入った砂をマイロ邸の草木に、入れるシーン
朝が早くて不機嫌に登場し、のんびりするシーン
部下の「ごゆっくりどーぞ」がまた、和みますな~~(´ー`*)
そういや、マイロとガイシャ元夫人が会食しますが、マイロは微妙に夫人を狙っていたのでしょうか?なんか、あわよくば・・的な感じも見受けられるセリフが・・(笑)
確かに胸元をザックリ開けてたし、夫人も最初は悪い気はしなかったのかな?
僕が好きだったのは、マイロ邸にコロンボがガイシャが亡くなった事を伝えに来た際、マイロに
「コロンボさん、あんた健康について論じに来た訳じゃないでしょ?」
と突っ込まれるトコです(笑)
ちょいちょいある笑いが、コロンボの人気の1つかな^^
rrさんコメントありがとうございます。「最後の謎解きの部分を整理」ありがとうぎざいます~~~~。こうして、流れを整理すると分かり易いです!
そうなんですね~だんだん私も納得できるようになってきました。皆さんで、コロンボについて語れることが何より楽しいですね!
森山薫子さんコメントありがとうございます。「怒るコロンボ」の背景には女性に対する優しさを感じますね。「溶ける糸」では献身的な看護婦が被害者、「5時30分の目撃者」では第二殺人の被害者が女性です。両方とも怒ってましたね。
私も女性には優しくありたいと思います、特にカミさんに対しては(笑)
最後の謎解きの部分を自分なりに整理。
靴紐の結び目の向きが逆なので、自分で靴を履いていない。
↓
被害者が自分の意思で着替えていないので、トレーニングをする意思も無かった筈。
↓
マイロは被害者からの架空の電話の一人芝居で「わざわざ服を着替えてトレーニングだ」
と言う。
↓
コロンボ、トレーニング・ジムからマイロ宅へ電話をかけた記録が無い件、録音テープを
切り取って電話を偽装した件、靴紐の結び目の向きが逆なので犯人が履かせた件を主張し、
マイロに他殺でお前が犯人だとつめよる。
↓
マイロ、他殺だとは認める一方、自分が犯人ではないと主張。
↓
マイロの供述書に「パーティーに誘った時、ジーンはトレーナーに着替えて一汗掻くと答
えた」とある。
被害者が自分の意志で着替えた訳では無いのに着替えた事を、知っているマイロが犯人と
なる。
問題はNHKの吹き替えだと一人芝居の電話で「服を着替えてトレーニング」だと言ってな
い事です。
日本テレビの吹き替えだと言っていますが、事件解決の決め手のなる部分なのになんなん
でしょうw
字幕にも服を着替えるとは言っていないし、トレーニングをするというだけでは弱いので
は?
コロンボが珍しく激怒したのは、やはりスタッフォード夫人に対する同情からで充分だと思います。夫人は救急搬送されたのでもちろん素顔です。自分が女だからわかるのですが、スッピンを晒すってすごく恥ずかしいです。コロンボは夫人のやつれた顔を見て心底哀れに思い、犯人対して「コノヤロー!」と怒りまくったのです。
akutoさん、コメントありがとうございます!
なるほど~、秀逸なエンディングですね。確かに、そうも感じてきました。作品としてもかなり好きです。主人公のマイロ・ジャナスの悪人ぶりも最高級ですよね。邦題どおり「自分で縛った靴紐」が決め手となっていますが、「電話」のトリックも面白かったですよね。
ぜひ、もう一度見直してみない作品です。
そうかな~。…楽しいエピソードや印象的な脇役など見所の多いコロンボシリーズではありますが、本筋が論理的な詰めにあることを考えるとむしろ秀逸なエンディングだと思うけど。
この結末は二段組になっていて後半は電話と着替えの話に落ち着いているけど、その前に靴紐の結び方から自分でトレーニングウェアに着替えたのではない事が明らかになっている点で他の可能性が否定されていると思います。
自分で靴紐をあの様に結ぶのは結構難しいですよ?(実験してみた事があります)
いつも人に結んでもらっていて結びっぱなしでいる習慣だったという証言でも得られないと言い逃れは難しいのでは。
znnn84さん>コメントの掲載が遅くなり、申し訳ありませんでした。
「自縛の紐」はほぼ同時期の作品、20話「野望の果て」や27話「逆転の構図」と雰囲気が似ている気がして好きです。また邦題も15話「溶ける糸」や27話「逆転の構図」とならび美しい響きで、作品のテーマをよく表現していると思います。
ただ「スカっと」しているようで、決定的でないエンディングが、惜しい…ですよね。「着替えの事実」犯人が「自分が犯人です」と言ったに等しい「決め手」とは言いきれないです。
>スタッフォード氏が死亡時に着替えたことを知っているのはあんただけだ…というのは、そうでしょかね?
私もちょっと弱いと思いました。
偽電話と着替えの事実については、もう少し、丁寧に追い込んでもらえると、エレガントに終われたような気がします。