ほにゃらら の ほにゃらら

「ほにゃらら の ほにゃらら」はまるで往年のテレビクイズ番組「ぴったしカン・カン」を思い出させますね(笑)ここでは刑事コロンボのエピソードタイトルについてまとめてみました。「別れのワイン」「逆転の構図」「祝砲の挽歌」「美食の報酬」「迷子の兵隊」など、エピソードの内容とタイトルが奇麗に結びついたものは特にカッコ良いな〜と思います。
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「これはお約束します」の罠

「これはお約束します」は少なくとも2回、コロンボ警部が口にしている言葉です。よく似たニュアンスを加えるとかなり数が増えるでしょう。犯人あるいは周囲の人物に「犯人の逮捕が近い」ことを予言し、犯人を追いつめるのです。
最初に登場するのは 1話「殺人処方箋」で共犯のジョーン・ハドソン女子に「あなたの弱さにつけ込んで徹底的に付きまとい自白させる、それで、主犯のフレミングを逮捕する」と、恫喝する際「これは約束します」と念を押しています。一見冴えない中年男風の刑事ですが、このような迫力で押されますと、たいていの人間は平常心で居られなくなるようです。
ズバリ、このような言葉の再登場は42話「美食の報酬」。被害者のビットリオを讃えるパーティのスピーチで、甥のマリオや参席者に対し「犯人を必ず逮捕する、これはお約束します」と予言。犯人のジェラードは「この際、コロンボを殺してしまえ…」と、新たな殺人動機を呼び起こされます。恐ろしいですね…。
 
コロンボ警部の常套手段として、犯人自らの行動により犯行を認めさせることがあります。それは警部が「自信喪失」を演じれば犯人は油断し、逆に「自信満々」を演じれば犯人は不安になる、どちらにしても決定的な証拠を自分で作り出すことになるのです。
 

登場人物の名前での気付き

新シリーズで続く、良く似た名前

アレックス・ブレイディ【Bradey】47話「狂ったシナリオ」
フランク・ブレイリー【Brailie】49話「迷子の兵隊」
ショーン・ブラントリー【Brantley】51話「だまされたコロンボ」
フレディ・ブラウアー【Brower】59話「大当たりの死」
新シリーズでは「ブレ」「ブラ」から始まる似通った名前がよく登場します。それに比較し、旧シリーズでは…
マイロ・ジャナス 26話「自縛の紐」
ポール・ガレスコ 27話「逆転の構図」
アビゲイル・ミッチェル 41話「死者のメッセージ」
など、印象に残る役名が多かった気がしますね。

成功者の転落劇に、女性の影が…

愛憎のもつれで殺害されてしまうケース…。

ジェニファー・ウェルズさん

10話「黒のエチュード」オーケストラ指揮者アレックス・ベネディクトの愛人でピアニストのジェニファー・ウェルズさん。アレックスに結婚を迫るが、その結果殺害されてしまいます。この愛憎劇がそのまま転落劇となっている典型的なケースです。

ロザンナ・ウェルズさん

29話「歌声の消えた海」中古車販売会社社長ヘイドン・ダンジガーの不倫相手で歌手のロザンナ・ウェルズさん。こちらは最初から恐喝目的で交際していて、逆に殺されてしまうケース。悪人がゆえに、同情の余地はありません。

ナディア・ドナーさん

31話「5時30分の目撃者」精神科医マーク・コリアーの愛人ナディア・ドナーさん。不倫を暴かれたコリアーは衝動的に夫を殺害。その後、口止め目的に愛人のナディアまでも殺されます。このエピソードは、犯人が何のために殺人を犯したか?がよく分かんなくなっちゃうケース。

ボーデン博士

カレン・マッコーン一方のボーデン博士は、以前「色男」マーク・コリアーと付き合っていたのか?継続中なのかわかりませんが、事件の核心に触れなかったので、命の危険はありませんでした。

愛人と別れたくなくて、殺害計画に至るケース。

リンダ・ジョンソンさん

20話「野望の果て」上院議員候補ネルソン・ヘイワードの妻の秘書リンダ・ジョンソンさん。これは分かり易いケース。選挙参謀ストーンから、別れることを求められたヘイワードは、彼を殺害。政治家生命よりも愛人を選んだという、まさに典型的な転落劇。

ローナ・マグラスさん

27話「逆転の構図」著名な写真家ポール・ガレスコの助手ローナ・マグラスさん。ガレスコは口うるさい妻フランシスを殺害し、余生を美人助手のローナと一緒に過ごそうと企て、見事に失敗。愛人のための殺害計画とまでは断言できない。

共犯者で事件に巻き込まれたケース。

ジョアン・ハドソンさん

1話「殺人処方箋」精神科医レイ・フレミングの愛人で共犯者のジョアン・ハドソン。妻を殺して財産を独り占めにしたいフレミングに利用されて、共犯者となりますが、そこをコロンボ警部につけ込まれて、計画は破綻しました。

トレーシー・オコーナーさん

6話「二枚のドガの絵」美術評論家デイル・キングストンの恋人で共犯者のトレーシー・オコーナー。殺害計画の中に「自分の殺害」も含まれているとも知らず、見事に殺されちゃいました。

新・刑事コロンボシリーズでは…

48話「幻の娼婦」女性心理学者ジョーン・アレンビーが恋人デービッドを殺害。
58話「影なき殺人者」敏腕弁護士ヒュー・クライトンが内縁の妻を殺害。
62話「恋におちたコロンボ」大金持ちの美女ローレン・ステイトンが婚約者ニックを殺害。

などがあります。これら以外にも、愛人もしくは恋人が殺人事件に関わるケースがありますが、お金目当てだったりするので除外しました。

加筆:2020年8月19日

吹き替えの声質が突然変わる

日本語版の吹き替えの声が変わっている箇所

コロンボの日本語版でたまに「おや声が変だぞ、別人のように聞こえる…」という疑問をお感じになった時、それは確かに声優が変わっている箇所です。これは当時の日本のテレビの放送時間の枠に作品が収まりきらなかったので、重要でない場面をカットして、放送する部分のみを吹き替えたためです。その後DVD化やノーカット放送を機会に、声優が亡くなったなどの理由で別の声優さんがその部分のみ新たに吹き替えたのです。
コロンボの日本語版を注意深く見ますとその「重要でないと判断されたシーン」がわかります、これも面白い発見となります。

あなたのこと、褒めてましたよ

「さっき誰々さんにお会いしましたが、あなたのこと、褒めてましたよ」
この台詞は刑事コロンボの作品中、コロンボ警部や口達者な犯人役がよく口にする台詞です。これはおそらく、警戒心を持った相手の心を開かせるための巧妙な褒め言葉と思われます。やはり人間というもの「褒められて気を悪くする人はいない」ということでしょう。
それにひきかえラストシーンなどで犯行を暴かれた犯人の悪態に対し、「あまたの才能は認めます、でもその他はてんでいけません」(参照:美食の報酬)と、人格否定するのも見逃せません。多くの場合、コロンボ警部は殺意の種類により、同情したり、怒ったりすることがあると思われ、犯人が自分の犯行を突き止めたコロンボに対し「いっそ、この刑事を殺してしまえ」と短絡的解決方策に走った場合「人格否定」の発言が見られる気がします。
 
 

殺された人々の罪…も。

犯人を脅迫して「返り討ち」

刑事コロンボシリーズでは新旧に関わらず、犯人の弱みにつけ込んで脅迫したことで、殺されてしまう人々が後を絶ちませんでしたね。
24話「白鳥の歌」エドナ夫人
29話「歌声の消えた海」歌手ロザンナ・ウェルズ
34話「仮面の男」諜報部員ジェロニモ
36話「魔術師の幻想」ジェローム社長
38話「ルーサン警部の犯罪」女性プロデューサー クレア・デイリー
47話「狂ったシナリオ」旧友レニー・フィッシャー
49話「迷子の兵隊」キーガン曹長
52話「完全犯罪の誤算」ステイプリン
57話「犯罪警報」テレビ番組司会者クラーク
61話「死者のギャンブル」ギャンブラーのハロルド
67話「復讐を抱いて眠れ」芸能レポーターベリティ
と、ここまでは犯人に金銭を要求したり、犯人の破滅を目論んで返り討ちにあった人々。第1被害者ながら、自分にも非があるケースで「悪人」に分類されるべき被害者。この中で最も悪人なのは「ジェローム社長」と「クレア・デイリー」。犯人をまるで「金づる」のように扱っています。
 
14話「偶像のレクイエム」秘書ジーン・デービスは、自分では「犯人の殺人を知っている」ことを何かに利用しようとは思いませんでしたが、結婚したい相手が「ゴシップ記事作家ジェリー・パークス」だったことが命取りでした。

共犯者の「裏切り」

5話「ホリスター将軍のコレクション」ダットン大佐
6話「二枚のドガの絵」美術学生トレーシー・オコーナー
11話「悪の温室」トニー・グッドウィン
22話「第三の終章」殺し屋エディ・ケイン
27話「逆転の構図」前科者アルビン・ダシュラー
31話「5時30分の目撃者」ナディア・ドナー
33話「ハッサン・サラーの反逆」総領事館員ハビブ
39話「黄金のバックル」警備員ミルトン・シェイファー
51話「だまされたコロンボ」女社長ダイアン
このうちエディ・ケインのみが純粋な意味での殺人の共犯(あるいは実行犯)で、他の方々は犯人に利用されていたり、殺人計画とは知らずにだまさていたケースが多いです。ダットン大佐は、ビジネス上の不正という意味でホリスター将軍の共犯者。

犯人の悪事を知ったのが「命とり」

4話「指輪の爪あと」ケニカット夫人
15話「溶ける糸」手術助手シャロン
21話「意識の下の映像」ノリス社長
23話「愛情の計算」ニコルソン博士
26話「自縛の紐」ジーン・スタッフォード
40話「殺しの序曲」バーティ・ヘイスティング
42話「美食の報酬」レストラン主人ビットリオ
46話「汚れた超能力」マックス・ダイソン
50話「殺意のキャンバス」前妻ルイーズ
この方たちは、悪人ではありません。むしろ正義感が強い人が多く、それが故に命を落とします。

犯人の殺人を知り脅迫し、口を封じられる…

13話「ロンドンの傘」執事タナー
18話「毒のある花」秘書シャーリー
21話「意識の下の映像」映写技師ロジャー・ホワイト
上記の方々は、第2被害者。みんな悪人とまでは言いきれないけれど、人の弱みに付け込んで罰が当たったのです。

犯人の殺人を知り脅迫するが、命を取られなかった人も

41話「死者のメッセージ」秘書ベロニカ
58話「影なき殺人者」秘書トリッシュ
※11話「悪の温室」のおバカちゃん秘書は、犯人を取り違えているので除外です。

犯人たちの口癖

人は思いもよらぬ行動に出る

コロンボ警部に犯行の矛盾点を指摘された場合、最も頻繁に使われる言い訳として「心が動転している場合には、人は思いもよらぬ行動に出るものだ」というもの。この台詞を口走った時には、間違いなく「容疑者」となるでしょう。
 

何か進展があったら教えてくださいね、刑事さん

犯人は捜査の進捗をたいへん気にしています。とにかく、自分が疑われていないか、何かミスが見つかっていないか、心配なのですね。この言葉を口走った時には、間違いなく「容疑者」となるでしょう。
 

要点を言いたまえ、コロンボ君

犯人はコロンボ警部の「回りくどい口調」にいらだつことが多くなります。コロンボ警部が「何を告げにきたのか?」一刻も早く知りたいのでこの言葉が出ます。ほぼ疑われている状況で使われます。
 

それで君の水晶玉には、何が映った?

常連の犯人役「ロバート・カルプ」「パトリック・マクグーハン」などが使う言葉。コロンボ警部の仮説が、あまりに的を射ているので「それは推理ではなく空想だ」などの言葉とセットで使用されることがあります。「水晶玉」は占いで使われるものです。
 

私が△△△の死に関係している?と言いたいのですか。

犯人は自分の犯行を疑われていると感づかれた場合「殺した」という直接的な表現を口にすることを恐れ、「△△△の死に関係した」と、若干回りくどい言い方をすることがあります。この言葉を口走った時には、間違いなく「容疑が深まる」でしょう。
 

これは自分なりの推理なんだがね…。

犯人たちはたびたび自分ならではの推理を展開します。こういったケースではほぼ「自分が犯人です」と説明しているようなものです。もしも犯行と無関係であれば、そのように積極的に推理などはしないものです。
 

君は自分を無能に見せかけ、無邪気そうな顔ですり寄ってくる。

コロンボ警部の執拗な捜査にいらだった犯人は、このような台詞を吐き捨てます。コロンボ警部が毎回自分に不利な状況証拠などを持ってくるので、かなり追いつめられた状況です。暗に警部を有能と評しているわけで、それらの証拠が的をえていると自分で言っているようなものです。

加筆:2022年8月23日(誤:的を得て 正:的を射て)

日本語吹き替えは素敵!

素晴らしい声優さんたち

他の洋画作品は別として、刑事コロンボシリーズは字幕より日本語吹き替えの方が好まれる傾向が強いようです。その最大の貢献者は、何と言ってもピーター・フォークの声を担当した小池朝雄さん。ピーター・フォーク=小池さんというイメージを定着させました。
その他にもジャック・キャシディ=田口計さん、ロバート・カルプ=梅野泰靖さんなど、犯人役ゲストスターのイメージにぴったりでした。
→日本語吹き替えの声優さん

日本語吹き替えの面白さと時代性

一言(いちごん)もありません

コロンボ警部も犯人も使う時があります。これは相手の指摘に対し完敗を認める発言ですが、その相手を「気分よくさせる」効果をもたらしています。行き過ぎた行動などで相手に不快感を与えた場合に「一言もありません」と返答しその場をおさめます。

然様(左様)。

「さよう」と読みます。犯人や関係者で、比較的年配の人、厳格な性格の人が使います。何かを尋ねられた際に「然様=はいそうです」と短く答えるのですが、これには「もちろんだ、それで?」という切り返しの疑問の意味も含まれています。

犯人の丁寧語が美しい。

特に女性の言葉遣いに、美しさを感じます。現在の日本人は女性でも男性のような言葉遣いをする方が増えていますが、こうして70年代のドラマを見ると、多くの女性が美しい言葉を使っいて、知性の高さを感じさせます。

逆手(ぎゃくて)に取る。

コロンボ作品で数回、この「逆手に取る」が出できます。私は「さかて」ではないか?と疑問を持ち、調べたところ「ぎゃくて」が正確のようです。しかし最近は私のように「さかて」と読む人が多いらしく、こちらも間違いではないという見解になったようです。

紙入れ。

今なら「財布」と呼びます。コロンボに出てくる紙入れは、紙幣を入れて持ち歩く入れ物、お札入れです。しかし日本では、もともとは「紙幣」を入れるものではなく、なんでもちょっと入れておく「小物入れ」のこと(メモ、紙、楊枝など)です。

加筆:2022年8月14日

コロンボ警部の言葉遣い

アタシャねぇ

ほとんどのエピソードで「上流階層」の犯人を扱うので、丁寧な言葉遣いを心がけていますが、初期の作品では「アンタ」「キミ」などとセレブを乱暴に呼ぶこともあります。また、自分のことは「ワタシ」ではなく「アタシ」と呼ぶことが多く、語気を荒げた時は「アタシャねぇ」に変形します。
これに対し、同僚の刑事などには少し上から目線の口調が多くなったりして、それなりの威厳を保つ場合もありますし、犯人以外の登場人物には丁寧語は使いません。

労働者階級的な言葉遣い

警察の同僚や労働者たちの口調として「△△です」が「△△でさぁ」「☆☆なんでさぁ」と訛る傾向があるのも面白いです。これらの口調が似合う俳優として「ティモシー・ケリー」が挙げられます。
7話「もう一つの鍵」では犯人ベス・チャドウィックの母親の愛犬「エンリコ」を「ワン公」と呼んで叱られています。

業界用語

また警察の業界用語?として、良くコロンボ警部が口にするのは「被害者=ホトケさん」「犯人=ホシ」「有罪=クロ、無罪=シロ」「刑務所=ムショ」など「事件=ヤマ」など。

よござんすか

「よござんすか」は、コロンボ警部が連発する言葉です。日本の時代劇では賭博の壷振りの台詞「よござんすか?よござんすね?」が思い浮かびますね(笑)いわゆる富裕層の「ざーます言葉」とはニュアンスが異なり、江戸の芸者や下町職人が使った江戸弁の「〜ざんす」に由来すると思われます。

喧し屋(やかましや)

形式通りの捜査を好み、報告書の提出をせかす上司をコロンボ警部は「喧し屋(やかましや)」だと表現しています。小言や理屈を多く言う人「うるさがた」も同じような意味です。

奴さん(やっこさん)

奴(やっこ)さん。コロンボ警部に限らず、「あいつ」「やつ」の軽称として使われます。現代ではあまり使われなくなりましたが、哀愁を感じる言葉ですね。

一言もありません

一言は「いちごん」と読みます。ひとことも弁解できない、弁明する余地がない時に使います。

加筆:2021年8月17日
 

リチャード・スタル

12話「アリバイのダイヤル」で、ハンロンのモントリオール行きの旅行の予約を調べに行った旅行会社の社員を演じています。こうして3役を同時に見ますと、この人は特徴があるためわかり易いですね。
18話「毒のある花」で、被害者カールが予約した旅行会社のボスを演じています。事件現場の玄関先で事情を聞かれるシーンです。
21話「意識の下の映像」では、ロス警察の拳銃弾道担当の研究員を演じました。捜査に行き詰まったコロンボ警部に最初冷たく接しますが、力になろうとすると逃げられてしまいます。

ジョージ・スカフ

33話「ハッサン・サラーの反逆」で、領事館に勤務するアラブ人「クーラ」を演じました。皆衣装が似ているので区別がつきにくいのですが、割と頻繁に登場するキャラクターです。
43話「秒読みの殺人」では、テレビ局の女上司ケイ・フリーストンに不満気な「しがないテレビ局のプロデューサー」を演じました。目元が印象的な俳優さんですが、この二人が同一だと発見した時には、本当に幸せでした(笑)

ジョイス・ジルソン

19話「別れのワイン」で、リックの婚約者を演じています。役名はジョーン・ステーシーですが本編で一度も名前が登場していない気がしませんか?彼女はお金が目当てではなく本当にリックを愛していた感じです。彼女が「家出捜索」を頼みに来たことで、事件発覚の前に、しかも殺人事件でもないのに、早い時間帯にコロンボが登場できています。

アイダ・ルピノ

8話「死の方程式」バックナー社長夫人、24話「白鳥の歌」被害者・エドナ夫人と、2回とも少し怖い奥さんの役で登場します。特に「白鳥の歌」エドナ夫人は鬼嫁と称して良いでしょう。

麻生美代子さん

日本語の吹き替えは「麻生美代子」さん=テレビアニメ・サザエさんの母さん「フネ」役(〜2015年)です。アイダ・ルピノのキャラクターにマッチしていて大好きでした。

加筆:2024年2月12日

アン・フランシス(Anne Francis)

8話「死の方程式」で秘書ビショップを演じました。ぼろんこの大好きな女優さんの一人です。0011ナポレオンソロ、スパイ大作戦、鬼警部アイアンサイド、チャーリーズ・エンジェルなどにも出ているそうです。口元のホクロが印象的です。2011年に他界されました。
15話「溶ける糸」被害者・手術助手のシャロンを演じました。2つのエピソードでの役柄(性格)は対照的でした。どちらも魅力的に役を演じていました。

 

ウイルソン刑事

ボブ・ディシー Bob Dishy

11話「悪の温室」
36話「魔術師の幻想」
ウイルソン刑事は11話「悪の温室」で、登場の場面から事件解決までコロンボ警部を補佐、あるいは捜査の指揮をとっていました。最新の科学捜査を得意分野とし、コロンボ警部から「ハリキリボーイ」と冷やかされています。36話「魔術師の幻想」にも登場します。

ウイルソン刑事のポジション

コロンボシリーズでは事件解決の流れに影響する刑事役の起用は珍しいのですが、このウイルソン刑事は特に印象に残る人で、他の刑事に比べて明らかに別格です。出演の同僚刑事の中で最もコロンボ警部を尊敬しています。先進メカに強いエリート刑事ですが、どこかピント外れで冴えないキャラクターに描かれています。これは、コツコツと足で情報を集めて矛盾点を探すという「コロンボ警部の捜査手法」を、かえって際立たせる役目も担っています。

日本語版吹き替えの声優は野本礼三さん。ウイルソン刑事のキャラクターにぴったりの言い回しでした、お見事です。野本さんはアンダーソン検死官などの俳優「ハーヴェイ・ゴールド」の声も担当されました。またアニメ「ドカベン」で徳川監督(徳川家康)の声を担当されたことでも知られます。

加筆:2017年12月22日

ウィルフリッド・ハイド=ホワイト(Wilfrid Hyde-White)

特に13話「ロンドンの傘」での執事「タナー」役が素晴らしかったです。台詞まわし(日本語吹き替え)も、回りくどくてとても面白かったです。コロンボ警部が傘のことを聞くために、夜中にサー・ロジャー邸を訪れた際、「寝てなかったでしょう?入っても良いですか?」と、強引に門の中に入る警部に「もう、お入りのようで」と答えるなど、ユーモアたっぷりでした。
一方37話「さらば提督」では弁護士の老紳士ケタリングを演じています。両者ともあまり扮装していないので、ほぼ同じイメージですね。

エド・マクレディ(Ed McCready)

26話「自縛の紐」
トライコン工業社の警備員。エレベーターの前に立っていて、コロンボ警部の喫煙に厳しく対応する男性です。この俳優さんが16年後の53話を皮切りに続々と新シリーズに出演されていることを発見しました。とても印象に残る俳優さんです。
53話「かみさんよ、安らかに」
割と後半の葬儀の場面で、かみさんの埋葬を延期することを伝えに来た同僚の刑事「ベニー」がエド・マクレディです。
59話「大当たりの死」
レオン・ラマーの宝石店の警備員。地味な役ですが店の入口に立っているので、何度も画面に写っています。ぜひ確認してみてください。
61話「死者のギャンブル」
後半に登場するカジノの従業員エド。ハロルドにポーカートーナメントの券の販売した男性です。その後捜査にも協力しています。なかなか印象に残るキャラクターです。
62話「恋に落ちたコロンボ」
初期捜査の際に「近くの住人が銃声を聞いた」と伝えにくる刑事です。
65話「奇妙な助っ人」
バーでネズミに驚き大騒ぎするご婦人を助ける男性です。ほとんど正面を向くことがないので、発見するのに苦労しました。

加筆:2020年12月1日

キム・キャトラル

Kim Cattrall

44話「攻撃命令」でメイスン博士と同居する若い女性:ジョアンナ・ニコルズを演じています。当時は21才という若さだった。キム・キャトラルはその後「ポリス・アカデミー」「セックス・アンド・ザ・シティ」のサマンサ・ジョーンズ役など数々の作品に出演し大成功しています。

トライコン工業社の女性社員

アン・コールマンAnn

スーザン・ジャコビーSusan

トライコン工業社の女性社員

26話「自縛の紐」に登場するトライコン工業社の女性社員は女優「アン・コールマン」であることが判明しました。かつては本サイトで彼女を「スーザン・ジャコビー」であると記載しておりまして、それは間違いでした。これはブログ・ゲストさんからのご指摘を受け、本格調査に乗り出したのですが、とても面白いエピソードがわかりまして、本記事を書きました。
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