17話「二つの顔」

Double Shock / 1973

まさに二つの顔!

原題「Double Shock」に対し邦題「二つの顔」の示す通り、双子の兄弟デクスター・パリス(料理研究家)と兄ノーマン・パリス(銀行員)ともに「マーティン・ランドー」が、莫大な財産を持つおじを殺害します。

マーティン・ランドーと二つの大作戦

マーティン・ランドーはテレビアクションドラマ「スパイ大作戦」でローラン・ハンド役で有名な俳優さんです。同時期に「宇宙大作戦」のミスター・スポック役のオファーも来ていて、それを断わってスパイ大作戦を請けたそうです。ひとつ間違っていたら、レナード・ニモイと役者人生が入れ替わったか?と思うと面白いですね。

コロンボ的倒叙作品ではない

犯人が双子という設定を用いたお話で、殺害シーンを見せているにも関わらず、純粋な倒叙作品には仕上がっていません。見る側は「あらかじめ犯人を知っている」はずなのですが、二人が同じ顔なので真犯人が「弟デクスター」であるか「兄ノーマン」であるか、断定できないのです。

婚約者のリサの不可解?

殺されたおじクリフォード(ポール・スチュワート)のお相手リサ(ジュリー・ニューマー)は、結婚を金銭目的ではないと断言しています。本当にクリフォードおじさんに惚れていたのでしょうね。愛のカタチも様々です。

でも結果的には、この婚約が殺人事件の引金となりました、悲しいことです。リサは予め財産相続を放棄しておくべきでした。

双子犯人の不可解?

仲の悪い兄弟が手を結んで殺害を計画します。が、コロンボ警部の登場後、お互いに相棒が真犯人であるように見せかけることから「共犯」の疑いを持たれるリスクも増大しました。最終的に婚約者のリサが死亡しないと遺産が手に入らない状況になったことも致命的でした。ちょっと計画が甘かったかな~。

ペックさんが大暴れ

クリフォード家のお手伝いさん「ペック夫人」は奇麗好きで、だらしないコロンボ警部と真っ向勝負。犯人から嫌われることには慣れている(それが手法の一部)警部ですが、お手伝いさんから嫌われることには抵抗があったらしく、不本意さを露にしている演出が面白いです。

ジャネット・ノーラン

このペック夫人(ジャネット・ノーラン)は、45話「策謀の結末」にも「オコンネル財閥の女王役」で出演しています。

ティム・オコナー

第二殺人の現場に居合わせる弁護士マイケル・ハザウェイは、後の作品である39話「黄金のバックル」で殺害されたエドワード・リットンと同一人物。「うさん臭い」キャラクターが似合います。

 
監督:ロバート・バトラー
脚本:スティーブン・ボチコ、ピーター・アラン・フィールズ
デクスター・パリス、ノーマン・パリス:マーティン・ランドー
ペック夫人:ジャネット・ノーラン
マイケル・ハザウェイ:ティム・オコナー
リサ・チェンバース:ジュリー・ニューマー
クリフォード・パリス:ポール・スチュワート
加筆:2015年11月7日

“17話「二つの顔」” への34件の返信

  1. タップおばさん>日本語吹き替えの声が、ちょっと暗めなのも魅力を倍増させています。
     
    小笠原さん>「スパイ大作戦」のこと、ブログ本編にも加筆させて頂きます。
    この作品に2票追加します。

  2. これも、ある意味「溶ける糸」がかの「宇宙大作戦」スポックのニモイであること同様、「スパイ大作戦」のランド―であることを前提とする作品でしょう。彼の出世作はハッキリ言って「そう上手くいくかしら?」とツッコミたくなる詐術ゲーム。その中でランド―は毎回あの濃い顔(笑)で様々なキャラクターになりすましシレーっと敵を欺いていました(笑)。本作は、それを逆手にとって一人二役をランド―にいけしゃあしゃあと(笑)演じさせ、ランド―もそれに応えて(笑)面の皮の厚い(笑)双子役を演じたのがポイントですね(笑)。

  3. 脚本が何か好みじゃなかった。
    決め手も何となく腑に落ちない。
    ただ、マーティン・ランドーの演技は良かった。
    双子というキーワードを最大限に使えなかったのがもったいない。

  4. パンナコタさん、コメントありがとうございます。「マーティンランドー=モト冬樹」は傑作ですね!「料理教室」はフォークの演技がピカイチです。人なつっこさが出ています。「リサの死」は同感です。他にもこのような展開はありますね、構想の死角、二枚のドガの絵などなど、第二殺人が起こります。話の展開上で必要なものが多いですけど。

  5. ボロンコさん、いつも楽しくサイトを拝見させて頂いております。
    話とは全然関係ないのですが、マーティンランドーさんの顔がモト冬樹さんにそっくりだなー。
    と思いながら毎回見返してしまいます。口周りが特に。
    弟の料理教室の場面のコロンボが素敵すぎます。
    あの堂々とした佇まいと緊張で、『あー』しか話せないのがたまらないです。
    リサの死は、要らなかったような、、、。コロンボが関わってから人が亡くなるのは後味悪いですT_T。
    ついつい周りにコロンボファンがおらず、話を共有したくコメントを残したくなり長々と失礼しました^ ^

  6. テラオさんコメントありがとうございます。「クリフォードが放棄させなかったのでは」ですね!確かにそうかもしれません。でも二人とも…殺されてしまうとは…思ってなかったでしょうね。(悲)

  7. takeさん、コメントありがとうございます。僕の「笑えるシーン」は、30話「ビデオテープの証言」での画廊の場面。換気口をアート作品と勘違いするコロンボ警部です!

  8. ぼろんこさん、面白く拝見させて頂いてます。
    正月休みを利用してまとめてDVDで12話まとめて観ようとしています。
    リサが財産放棄すれば良かったとの意見をお持ちのようですが、そうすれば双子の兄弟に財産が渡るので、それを良しと考えなかっただろうクリフォードが放棄させなかったのでは、と私は考えます。

  9. おひさしぶりです!
    クスクス笑えるコロンボ好きのtakeです!
    今回は、2つの顔を観てメールします!
    コロンボ警部が料理番組に飛び入り出演するシーン、
    恥ずかしいやら、誇らしいやらニコニコしながら料理するコロンボ警部が、あまりにチャーミングで可笑しかったです!
    ぼろんこさんの、コロンボシリーズで笑えたシーンは何の回での、どんなシーンでしょうか?

  10. ペウゲオットさん、コメントありがとうございます。いずれにしても、資産家との「歳の差婚」は誤解を生みやすいですね。入籍不要だったのかな(笑)

  11. リサさんは相続放棄する前に死んでいるので、相続放棄した場合の話は無理筋でした。一旦リサさんが相続した財産を、リサさんの相続人がまた相続することになりますね。
    失礼しました。

  12. 録りだめている分を暇なときに見ています。
    私は、コロンボのドラマは好きですが、コロンボという汚い風体でどこでもタバコを吸う無神経なキャラクターが嫌いなので、ペックさんの方に肩入れしてしまいました。その点、古畑はスタイリッシュで好きです。
    日本の民法では相続開始前に相続放棄することはできなかったと思いますが、アメリカでは違うのかな?
    また、弁護士がズルをしようとしましたが、遺言自体は有効なので、当然リサさんが相続するか、相続放棄した場合ほかに相続人がいなければ国庫に入るのでは? これも日本法の話ですが…
    もうすぐ別れのワインが放送されるので楽しみです。ネタバレはご勘弁。

  13. エースさん、コメントありがとうございます。ペックさんは連続テレビドラマを楽しみにしているのが、可愛いですね。

  14. コロンボシリーズとしての出来は決して傑作ではないですが、この話をペックさん目線で見ると哀愁のある良作ではないかとも思えます
    敬愛する旦那様に死なれ、殺した犯人は大好きなパリス兄弟
    デクスターとノーマンが連行され、コロンボに支えられながら退場していくペックさんを見ると“屋敷に残されるのはこの人独りか”と思い切なくなるのです

  15. とっしーーさん、コメントありがとうございます。ペック夫人…怖かったですね(笑)使用人と呼ぶのでしょうか?他にも、忘れられたスターのレイモンドも素敵なキャラでしたね!
    「リサ」はお金目当てでないなら…「財産相続を放棄」など、宣言しておいたほうが安全でした。

  16. 通りすがりさん、お返事がたいへん遅くなりまして、すみません~。「スパイ大作戦」は有名なテレビドラマですね!でもあまり見ていなくて、そのエピソードには気づきませんでした。
    それにしても、コロンボにはその時代のヒーローやヒロインが、続々と登場しますね!素敵です。

  17. 斬新なラストでしたね~僕には弟だけが犯人かと思ってたんですが、確かに浴槽の件も、ヒューズの件も不思議な点がありますね^^;
    綺麗好きのオバサン、僕は苦手ですなぁ~~笑
    悪いのはコロンボですけど、確かに目の敵にしてますよね(汗笑)
    僕もどっちかと言うと、コロンボタイプなんで
    潔癖症な感じはイヤだなあ~~ Y(>_<、)Y リサみたいなタイプの女性は、どの時代にも少数派でいそうな気が・・ 体力ありそうなオジイチャンでしたけど・・

  18. 時々拝見しています。きちんと整理されていて敬服します。
    今回気が付いたことがあります。マーティン・ランドーはスパイ大作戦でローラン・ハンドで有名ですが、彼の後任がアメージング・パリスことレナード・ニモイ。今回のパリスと共通しています。偶然でしょうが、ちょっと気になりました。

  19. ササキさん書き込みありがとうございます。「犯人の苦悩とか人生の哀歓とか、コロンボドラマに必須の要素」…確かにそうですね~。容疑者が二人いるということもあり、時間が足りなくなってます(笑)

  20. 犯人は二人
    謎解きのトリックとしてはおもしろいです。でもただそれだけ。犯人の苦悩とか人生の哀歓とか、コロンボドラマに必須の要素が今回は希薄。まあ仕方ないですかね・・。そうそう傑作ばかりもつくれないでしょうから。
    相続権のある二人の殺人ということになれば莫大な財産はだれのところに行くのでしょうか。

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