刑事コロンボと大草原の小さな家

刑事コロンボと同時代に人気を博したアメリカのテレビドラマとえいば「大草原の小さな家」。どちらかというと女性の視聴者からより多く支持されました。この「大草原の小さな家」でも、コロンボ俳優さんたちを見ることができます。こちらも素敵な配役ですので、皆さんもぜひご覧ください。

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マリエット・ハートレイ

Mariette Hartley
22話「第三の終章」で秘書アイリーン、41話「死者のメッセージ」では秘書ベロニカを演じました。どちらも知性に富んだ女性の役で深く印象に残りました。

スター・トレック「宇宙大作戦」

ぼろんこも大好きなSFドラマ、スター・トレック「宇宙大作戦」の「タイムマシンの危機」というお話で、ザラベスという女性の役で出ています。ぜひもう一度見てみたいです。

大草原の小さな家「父さんの秘密」

大草原の小さな家のシーズン2・19話「父さんの秘密」(1976年)。魅力的な未亡人「エリザベス・サーモンド」役でマリエット・ハートレイを見ることができます。コロンボ作品「死者のメッセージ」の1年ほど前だと思われ、ほぼ同年齢。美しく優しい女性として描かれています。2020年の4K再放送でこれを見られたことは、とても嬉しいことです。

加筆:2020年11月9日

13話「ロンドンの傘」

Dagger of the Mind / 1972

往年の人気舞台俳優、ニックとリリアン夫妻は業界に君臨するプロデューサーのサー・ロジャーを死なせてしまう。それをロンドン視察旅行中のコロンボが解決するというお話。

意外と人気が高い作品…

海外ロケということもあり「ハメを外した」作品と言えるかも知れません。が、何度も見返すと、作品の持った心地よい雰囲気を理解できるようになります。この「ロンドンの傘」は私の個人的な評価よりもはるかに人気の高い作品で、ぼろんこ独自調査の人気ランク8位に入っています。(2015年4月現在)→人気作品ランキング

犯人の俳優夫妻

リチャード・ベイスハート邦題の印象とは似合わず、犯人役のキャラクターは明るく描かれています。犯人の舞台俳優夫妻「ニコラス・フレイム:リチャード・ベイスハート」「リリアン・スタンホープ:オナー・ブラックマン」のコンビは、落ちぶれた俳優役ですが、息の合ったお笑いコンビのようにも見え、可愛かったです。劇中の台詞は、題材のマクベスをヒントにしたものが多く、この作品をより一層楽しいものにしています。嫁のリリアンは、有名な女優の割には「劇中の芝居がクサい」ですね、これも面白い演出です。

大草原の小さな家

リチャード・ベイスハートこのリチャード・ベイスハートは、テレビドラマシリーズ:大草原の小さな家の「暗い教室」という作品で、アップルウッド先生役で登場しています。厳しくて陰険な先生役を名演しています。

自白したのはニコラスではなく、リリアン。

オナー・ブラックマンラストシーンでは一見、夫のニコラスが自白したと錯覚するが、実は何もしゃべってはいません。気が変になった彼を見て、妻のリリアンが「事故だった、馬鹿なことをした」と自白してしまいました。しかし…事故では済まされません、口封じに執事タナーを殺害しています。

コロンボ警部は、証拠をねつ造!

ロナルド・ロング刑事コロンボシリーズの中で、よくある解決方法で「証拠を作ってしまう」というのがあります。これは犯人自身に「証拠を作らせる」「決定的な行動を引き出す」ことが美学であると捉えますが、今回は明らかにコロンボ警部が「証拠をねつ造」しました!ダーク刑事部長の「やったな!」という印象的な台詞で幕を閉じます。

さて、この「証拠ねつ造」ですが、実は蝋人形館のジョーンズ(ロナルド・ロング)も一役買っている気がしますが、いかがでしょうか? ラスト直前のシーンでのジョーンズの仕草は、何か不自然でそわそわしています。サー・ロジャーの人形の腕に展示された傘は「綺麗に巻かれて」いませんしね。これはコロンボに頼まれて、そうしたのでは?

ウィルフリッド・ハイド=ホワイトが素敵

ウィルフリッド・ハイド=ホワイト被害者のサー・ロジャーの執事:タナー(ウィルフリッド・ハイド=ホワイト)は素晴らしかったです。イギリス紳士とはかくあるもの…という品格。しかし従順のようで「したたか」。彼の台詞まわしは見事です。ハイド=ホワイトはこの後37話「さらば提督」にも出演します。

バーナード・フォックス

バーナード・フォックスロンドン警視庁(スコットランドヤード)のダーク刑事部長(バーナード・フォックス)はイギリス出身の俳優さんで、29話「歌声の消えた海」で客船のパーサー:ワトキンス役で出演しています。「ボートではなく汽船で…」が口癖の乗務員ですね。ダーク刑事部長は51話「だまされたコロンボ」で名前だけ再登場しています。

小池朝雄さんは、もの凄く声が枯れていた。

本題には関係ないことですが、今回の小池朝雄は、すごい声でした。お風邪を召されていたのでしょうか。

岸田今日子さんが素敵。

リリアン・スタンホープの吹き替えはムーミンなどでもお馴染みの女優:岸田今日子さん。岸田さん亡き今、このロンドンの傘を見るたびに、この素晴らしい声色と台詞まわしで、彼女を感じることができます。時にはオナー・ブラックマンが岸田さんに見えてくるのです。

空港でスリと間違われる。

シャロン・ヨハンセンロンドン空港に到着したコロンボ警部は、自分の旅行カバンを見失います。このカバンがカミさんのもので、おそらく凄い花模様で派手な紫色。その後、迎えに来てくれたロンドン警視庁のオキーフ刑事(ジョン・フレイザー)と無事出会えますが、この時の握手はまるで腕がちぎれんばかりの勢いで、笑えます。

劇団のミス・ダドリー

シャロン・ヨハンセン劇団のスタッフ(稽古中にメモをとる、葬儀で泣いている)の女性「ミス・ダドリー」は女優シャロン・ヨハンセンで、18話「毒のある花」のマーチソン博士の場面で登場するマッサージ師の金髪の女性「オルガ」と同一だと思われます。

楽屋番のフェンウィック

アーサー・マレット楽屋番のフェンウィックは俳優アーサー・マレット。様々な場面で、ニックとリリアン夫妻の犯罪隠蔽の邪魔(わざとではない)をします。自分のことを「あっし」と呼び、たまにはマクベスのセリフを引用して答えたりと、面白いキャラでした。このフェンウィックは割と短気で、つむじ曲がりな感じもしましたね。

ウォーカー・エドミストン

ウォーカー・エドミストンこれまた、どうでも良いほど些細な場面で、サー・ロジャーの車を洗車していた「ウォーカー・エドミストン」なる俳優さんです。タナーの爺さんがうるさいんで、毎日車を洗うと答えている人です。エドミストンはこの後の名作19話「別れのワイン」で、ワインのオークションを仕切る役で再登場します。

人形置き場の部屋は、黒のエチュードでも登場。

ブログゲストさんの発見です。蝋人形が置いてあった部屋は「黒のエチュード」で容疑をかけられるポールが演奏するクラブと同じ場所です。階段を見たらわかります。

リリアンはボンドガール

オナー・ブラックマンリリアンを演じたオナー・ブラックマンはご存知だと思いますが「ボンドガール」です。映画「007 ゴールドフィンガー」のプッシー・ガロア役でショーン・コネリーと共演しています。美しいですね!

監督:リチャード・クワイン
脚本:ジャクソン・ギリス

ニコラス・フレイム:リチャード・ベイスハート
リリアン・スタンホープ:オナー・ブラックマン(岸田今日子)
サー・ロジャー・ハビシャム:ジョン・ウィリアムズ
執事タナー:ウィルフリッド・ハイド=ホワイト
ダーク犯罪捜査局刑事部長:バーナード・フォックス
ミス・ダドリー:シャロン・ヨハンセン
フェンウィック:アーサー・マレット
ジョーンズ:ロナルド・ロング

加筆:2021年2月11日

18話「毒のある花」

Lovely but Lethal / 1973

化粧品会社「ビューティー・マーク社」の女社長であるビベカ・スコットが、自社の研究者カールを殺害。人間の普遍的な願望「若返り」に愛憎が絡んだ面白い作品です。

ゲストスターのヴェラ・マイルズは素敵

ヴェラ・マイルズ犯人役のビベカ(ヴェラ・マイルズ)さんが素敵です。まさに「毒のある花」を連想させます。それに犯行解明のカギとなる「毒ヅタ」を引っ掛けた邦題だと思えます。日本語版吹き替えの伊藤幸子さんも良かったです。
ヴェラはこの13年前映画「サイコ」で、ジャネット・リー(32話「忘れたれたスター」)の妹役を演じていて、これは必見です。

大草原の小さな家

大草原の小さな家のヴェラ・マイルズヴェラ・マイルズは、ほぼ同時代に人気を博したテレビドラマ「大草原の小さな家」シーズン9「最後の夏」にルーシー・リーランド役で出演しています。最後の夏は1983年の作品でちょうど「毒のある花」より10年後の彼女に再会することができます。

容疑者の第一候補に立候補

犯行が計画的でなかったこともあり、些細な矛盾点を次々に暴露されます。まずはコロンボ警部との初対面で、「警察に隠すことは無い」と断言しながら、メモ書きが黒い眉毛のペンシルにより書かれた時に誤摩化そうとして、さっそく容疑者の第一候補に立候補していました。ホクロの付け方について突っ込まれ、自分から進んで釈明していましたね。

なんと、クレイマー刑事が研究員で出演!

ブルース・カービー失敗した研究の残骸を焼却する係の男性。どこかで見たことのある俳優ですね。その後何度もコロンボシリーズに出演する「クレイマー刑事:ブルース・カービー」です。今回はちょい役でしたが、愛嬌があって素敵な俳優です。→クレイマー刑事

しつこいコロンボにうんざり…

コロンボ警部の「しつこい聞き込み」も炸裂しています。容疑者を褒めながら接近し、お得意のカミさん話、化粧品会社の人間関係の話など、まわりくどい話術で犯人をどんどん追い込んでゆきます。投げ矢の的の話など、嫌味まじりの話題も多かったですね。

ビベカは崖っぷちの連続でも、したたか

今回のお話は殺人と同時に社運もかかっていて、ビベカ(女社長)は大きな不安と期待の両方を背負って、混乱していました。自分の犯行だと感づいたラング化粧品の秘書シャリー電話する際のに「声色」や、彼女に接する時の「したたかな女の演技」も見逃せません。

異彩を放つシアン・バーバラ・アレン

シアン・バーバラ・アレンシャリーを演じた「シアン・バーバラ・アレン」という女優は、とても印象に残りました。登場シーン(風変わりなドレスも不思議)から何か含みのある表情で、重要な登場人物であることを予感させます。やはり刑事コロンボの脇役はすごいですね。

大物俳優が出演

マーティン・シーン殺されるゲストスターとして「マーティン・シーン」(地獄の黙示録等)が出演していることは有名。出来れば…犯人役も見たかった。息子さんはご存知「チャーリー・シーン」(プラトーン等)という超セレブ父子。

ビンセント・プライス

ビンセント・プライスラング社長役の「ビンセント・プライス」も良い味を出しています。言葉の節々にひねた性格が表れます。6話「二枚のドガの絵」の弁護士役「ドン・アメチー」と良く似た風貌ですが別人でした。

マーチソン博士

フレッド・ドレイパーマーチソン博士役:フレッド・ドレイパーが素敵でした。特にビベカ社長を「女王陛下」と呼んで服従したり、「薬の調査を誰にも言わないで」と念を押され、「言ったことがあるかね?」と答えた場面は心に残りました。

覚えたい脇役のひとり「フレッド・ドレイパー」

この俳優さん「フレッド・ドレイパー」は37話「さらば提督」でスワニー・スワンソン役で出演しています。またちょい役では、31話「5時30分の目撃者」で目撃者のお兄さんのデビッド・モリス、38話「ルーサン警部の犯罪」ジョセフでも出演。気付きにくいが、その他にも出演作があります。

相棒刑事はジョン・フィネガン

ジョン・フィネガンそしてラストでは、警察の家宅捜査を察知し、身の危険を感じたビベカが大切な「奇跡の薬」を海に放り投げてしまうシーン。その後、計画がすべて台無しになったことで、感情をむき出しにし悪態をさらします。このシーンを始め、事件の捜査を共にするのはジョン・フィネガン扮する刑事です。

マーティン・シーンの吹き替えは伊武雅之さん

現在の芸名は「伊武雅刀(いぶまさとう)」さんです。伊武さんは宇宙戦艦ヤマトのデスラー総統の声も担当。私は「スネークマンショー」というコメディ作品のファンでもあった。刑事コロンボではこの役の他に、白鳥の歌(ルーク・バスケット)、ビデオテープの証言(バクスター、バンクス巡査)、黄金のバックル(時計店の店員)秒読みの殺人(ジョナサン)などがある。*ウィキペディア参照

マッサージ師のオルガ

シャロン・ヨハンセンマーチソン博士の場面で登場するマッサージ師の金髪の女性「オルガ」は女優シャロン・ヨハンセンで、13話「ロンドンの傘」の劇団員(稽古中にメモをとる、葬儀で泣いている)の女性と同一だと思われます。

旅行会社のボス(バートン)

リチャード・スタル被害者カールが予約した旅行会社のボスを演じるのは「リチャード・スタル」という俳優さん。何気ないシーンですが、この俳優さんは12話「アリバイのダイヤル」でも旅行会社のフレモント氏、21話「意識の下の映像」にも登場しますので要チェックです!

第2~第3シーズンの不思議なピアノ曲

YouTube「不思議なピアノ曲」刑事コロンボの第2~第3シーズン「黒のエチュード」「偶像のレクイエム」「絶たれた音」「毒のある花」などで多用された「不思議な雰囲気を持ったピアノ曲」を再現しています。音楽もお好きな方は、こちらもご覧ください。(*ご注意:YouTubeへのリンクは音が出ます!)

監督:ヤノット・シュワルツ
脚本:ジャクソン・ギリス
音楽:ディック・デ・ベネディクティス

ビベカ・スコット:ヴェラ・マイルズ
カール・レーシング:マーティン・シーン
ラング社長:ヴィンセント・プライス
シャリー・ブレイン:シアン・バーバラ・アレン
マーチソン博士:フレッド・ドレイパー
刑事:ジョン・フィネガン
オルガ:シャロン・ヨハンセン
美容体操のインストラクター:ダイアン・ ターレイ・トラヴィス

加筆:2020年7月30日

21話「意識の下の映像」

Double Exposure / 1973
ロバート・ミドルトン意識研究所所長で心理学者のケプル博士が、クライアントであるノリス氏(ロバート・ミドルトン)を殺害。この作品「サブリミナル効果」を扱った殺人事件として、当時は名称は知らなかったがかなり感動した記憶があります。写真は美味しそうにキャビアを食べるノリス氏。コロンボが食べ残したキャビアを食べた時の「うまいよ!」という小池朝雄さんの台詞も絶品でした。

大胆な殺害計画

30年前、最初にこの作品を見た当時は主演がロバート・カルプということも知らず、ただただ殺人のトリックに関心したものでした。特に印象的なのは、喉が渇いて廊下に出て来たノリス氏をビデオモニターで確認したケプルが「よし、しめた!」とドアを開けて、「おいノリス」ズドン!と撃つシーン。
でも深く考えてみますと「殺害現場」に第三者が現れる危険性も高く、かなりリスクのある計画でした。もちろん「塩気たっぷりのキャビア」が効いたのでしょうが、他の人も食べるかもしれないし。

ちょっと間抜けなロバート・カルプ

ロバート・カルプロバート・カルプの演技は4話「指輪の爪あと」よりは「憎たらしさ」が抑え気味で、間抜けにも感じました。ただ、どの出演作品よりも「計画性に富んだ殺人」で、その準備段階から緊張感が伝わってくる展開でした。

ロバート・カルプが毎回同じファッションをしている件

アリバイのダイヤルのロバート・カルプこれはかなり味の良いトリビアです。ゲストコメンテーターさんが発見してくれました。ロバート・カルプが犯人役を演じた3作品ですが、何といずれも「同じ服を着ているのです」。詳しくは→「ロバート・カルプが毎回同じファッションをしている件」をお読みください。

サブリミナル効果がテーマということで…

ジョージ・ワイナー決定的な結末「サブリミナル効果を使って、犯人を捕獲」したことは、もちろんこの作品の最大の見せ場です。実際にそこまで首尾よくことが運ぶかは別として、その発想が面白いですものね。写真は技師役の(ジョージ・ワイナー)。

カメラマンのデニス

ダニー・ゴールドマンカメラマンのデニス(ダニー・ゴールドマン)と二人でケプルの部屋に忍び込みます。そして「この1枚が効いた」という「コロンボ警部が電気スタンドを見ている」写真を撮影…。そのまま電気スタンドの中を探せば見つかったのにね‥とも思いますが、これは捜査令状なしで「見てるだけ」だそうです、やりますね!翌日ケプル逮捕の瞬間に「パチっ」とストロボを当てるのもデニス。良い仕事をしました!

電気スタンドを探せば見つかってたか?

初動捜査で、拳銃がたくさん展示してある彼の部屋をしっかり調べていれば、証拠の口径変換機が見つかったかも…と長年思っていました。しかしケプルの行動をよく見直しますと、口径変換機は電気スタンドの金具に(まるでその部品のように)すっぽりハマっていたのでしょう。だから一見「証拠が隠されている」とは気づきにくいかもしれませんね。

正直者を見分ける能力

ルイーズ・ラサム「呼び出されマグノリアの角に居た。一人だったのでアリバイはない…」というノリス夫人(ルイーズ・ラサム)の証言を信じるコロンボ警部。その理由は「犯人ならばもうちょっとマシなアリバイを考える」という。一方では、ノリス氏の浮気話をほのめかすケプル。こっちの方が怪しい…と睨んでいるわけです。

チャック・マッキャンはグッドな味

チャック・マッキャンこの「意識の下の映像」の中で、ぼろんこが最も注目した俳優さんは映写技師のロジャー・ホワイト役:チャック・マッキャン。ケプルの犯行だと気付いたホワイト氏は、ケプルを脅迫し逆に「最も良い解決方法」として殺害されます。これまで真面目に働いて来たと思われるエンジニアが、金づるに目がくらみ命を落とすことになります。銃で撃たれる直前のホワイトの「怯(おび)え」の演技は、リアリティあふれるものでした。

大草原の小さな家

チャック・マッキャンこのチャック・マッキャンは、テレビドラマシリーズ:大草原の小さな家の「ジョーンズおじさんの鐘」という作品で、ジョーンズ役で登場しています。このお話の主人公的な役どころで、口のきけない職人さんです。さすが良い俳優さんだと再認識できます。

拳銃弾道担当の研究員

リチャード・スタルロス警察の拳銃弾道担当の研究員・演じるのは「リチャード・スタル」。捜査に行き詰まったコロンボ警部に最初冷たく接しますが、力になろうとすると逃げられてしまいます。この俳優さんは12話「アリバイのダイヤル」の旅行会社の人(フレモント)、18話「毒のある花」でも旅行会社のボス(バートン)と同一人物です。同じ旅行会社かな(笑)

ゴルフ場のキャディさん

ミッキー・ゴールデンゴルフ場では4人パーティで回るのですが、いつの間にか、他の人がいなくなります(笑)。この時のサングラスをかけたキャディさん、気になりますよね(笑)この人は俳優:ミッキー・ゴールデンで、この回を始め、合計11回も刑事コロンボに出演しているエキストラ俳優です。画像に収めることが困難なシーンもありますが研究対象として面白いです。

脚線美

本筋ではありませんが、ケプルが制作した企業アピールのフィルムで、演壇を離れる直前のシーン「脚線美」を表現した写真には大笑いでした。

意識の下の映像

アイス・ティーが入った魔法瓶

映写技師のロジャー・ホワイトのアイス・ティーが入った魔法瓶は、カップが赤くて、本体がアルミ色です。本体は細かい横波みたいになって見えます。これは12話「アリバイのダイヤル」でコロンボ警部が大きなバッグからテープレコーダーと一緒についでに取り出す魔法瓶と同じです!また、22話「第三の終章」でマロリーさんのために毎晩用意されたコーヒーの魔法瓶と同じもの!!
→刑事コロンボと魔法瓶

監督:リチャード・クワイン
脚本:ステファン・J・キャメル
音楽:ディック・デ・ベネディクティス

バート・ケプル:ロバート・カルプ(声:梅野泰靖
ロジャー・ホワイト:チャック・マッキャン
ビック・ノリス:ロバート・ミドルトン
ゴルフ場のキャディ:ミッキー・ゴールデン

加筆:2021年9月1日
2020年の再放送で気づきがたくさん出まして、大幅に加筆しています。

24話「白鳥の歌」

Swan Song / 1974
ジョニー・キャッシュ犯人役にカントリー歌手として有名な「ジョニー・キャッシュ」を起用。自分は吹き替え版を見たので、演技の良し悪しはわかりません。犯人であるカントリー歌手トミー・ブラウンよりも、被害者である妻のエドナ(アイダ・ルピノ)の方が悪人であるため、少し悲しさが漂う作品。

コロンボ警部が犯人に同情

刑事コロンボの一つのパターン、犯人に対する同情も表現[41話「死者のメッセージ」など]されています。さらにはラストシーンで、「自分が犯人でございます」と犯人自身に言わせるパターン[9話「パイルD-3の壁」25話「権力の墓穴」など多数]も登場し、楽しめる作品だと思います。

音楽家魂を感じます‥

歌手トミー・ブラウンが「自分のギターは助かるようにセスナに載せなかった」ことは大きなポイント。ギターを演奏する人なら、この気持ちが分かると思うんです。楽器というのは世界に同じものが二つと無いんですよね。

命がけの殺人トリックを敢行

ボニー・ヴァン・ダイクもう1つは、自家用セスナを墜落させるという大技です。自分の命の保証も無いというかなりリスキーな殺害方法です。しかも、同乗していたコーラスガールのメアリーアン(ボニー・ヴァン・ダイク)も一緒に殺してしまいます。口封じの意味もあるでしょうが、こりゃ罪が重いです。

テーマ曲は「I saw the light」

トミーは「I saw the light〜 I saw the light〜」と歌います。このブログの訪問者さんの書き込みがヒントで気づきました。トミーはラストシーンで、コロンボ警部の車のヘッドライトに照らされます。まさに「I saw the light〜私は光を見た」なのでしょうね!流石です。(加筆:2013年9月24日)

悪妻役はアイダ・ルピノ

アイダ・ルピノ被害者のエドナ夫人は8話「死の方程式」でバックナー社長夫人を演じる「アイダ・ルピノ」。犯人のトミー・ブラウンは、飛行機の整備士のジェフに優しく接します、それを邪魔しようとするエドナ夫人。この夫妻の関係をかいま見る瞬間でした。

懲りない女好き‥

ジャニット・バルドウィン妻からまるで強制労働のようにライブステージを押し付けられ、しかもギャラのすべてを十字軍に寄付。逆らえば過去を暴くと脅迫されるという始末。それでもトミーは妻を殺害した後、懲りずに新しいコーラスガールのティナ(ジャニット・バルドウィン)に手を出そうとしてます。ティナはあまり乗り気でない雰囲気ですが、そこを強引に迫る様には、悪人というより動物的なパワーを感じました。

ヴィトー・スコッティ

ヴィトー・スコッティ本題とはあまり関係ない葬式のシーンでは葬儀屋グリンデル役で刑事コロンボシリーズに何度も出演した脇役の名優「ヴィトー・スコッティ」が出演しています。(初期TVバージョンではカット)

ニック・ソールカントはソレル・ブーク

ソレル・ブークまたこれは嬉しい発見だったのですが、後半に登場するレコード会社プロデューサー(または編曲者?大きな丸形のサングラスの人)は40話「殺しの序曲」で拳銃で撃たれて死ぬバーティ役の「ソレル・ブーク」でした。

パングボーンは重要人物

ジョン・デナーセスナ墜落事故の捜査班の指揮をとる専門家のパングボーン氏は「ジョン・デナー」。37話「さらば提督」のオーティス・スワンソン(提督)を演じている重要人物です。ダンディで存在感がありますね、やはり只者ではありません。

墜落現場のカメラマン

マイケル・ラリー同じく墜落現場でコロンボに文句を言うカメラマンは「マイケル・ラリー」。有名なエキストラ俳優「マイク・ラリー」とは違います。。このマイケル・ラリーは何と、27話「逆転の構図」のラストシーンに立ち会う警官と同一人物。その他、もう一回出演しています。

セスナ空港のエンジニア・ジェフ

ダグラス・ダークソントミー・ブラウンが利用するセスナ機の空港で働くエンジニアのジェフは、俳優ダグラス・ダークソン。音楽が好きでトミーのファンということもあり、とても生き生きと描かれています。

ミシンのおばちゃん

ルシール・メレディスコロンボファンの方より教えていただいた情報ですが、「ミシンのおばちゃん」の役で良い味を出している女優さん「ルシール・メレディス(Lucille Meredith)」は、第20話「野望の果て」でヘイワード夫人の親友「ルーシー」と同一人物です。

二人にバルビタールを飲ませたことが命取りになったか?

コロンボ警部の魔法瓶ブログ読者さんからのご意見を検証しました。隙をついて飛行機から飛び降りれば「バルビタール:睡眠効果のある薬物」は不要だったと。
積み込んだはずの魔法瓶が見つからない疑惑、死体を解剖され大量のバルビタールが検出された疑惑。コロンボはこの「バルビタールと関係のありそうな魔法瓶」を、草の根を分けてでも探すという作戦を匂わせて、犯人を捕獲しました。しかも…この魔法瓶は、22話「第三の終章」でグリーンリーフが取り調べを受ける警察で使われていたものと同一でした!
→刑事コロンボと魔法瓶

礼拝(れいはい or らいはい)について

これもブログ読者さんからのご意見をもとに調査しました。劇中に出てくる礼拝(らいはい)という表現について、仏教においてのみ「らいはい」、それ以外は「れいはい」と発音するようです。ですので厳密には間違って使われています。(加筆:2017年12月22日)

これは、すごい発見ですが!

ジェロームの店エドナとメアリーアンの葬儀が行われた教会は、36話「魔術師の幻想」のジェロームの店(少なくともその外観)と同じです!これはブログのゲストさんがコメントで教えてくれました。すごい発見です。

大草原の小さな家

大草原の小さな家にせの牧師さんゲストスターのジョニー・キャッシュは大草原の小さな家「にせの牧師さん」の牧師役で出演しています。お金目当てに村人を騙すという‥こちらも「うさん臭い」キャラクターで、ハマり役です。

ロケ地

セスナ機墜落の調査現場:Nichols Canyon Road(PC)

監督:ニコラス・コラサント
脚本:デビッド・レイフェル
音楽:ディック・デ・ベネディクティス

トミー・ブラウン:ジョニー・キャッシュ
妻エドナ:アイダ・ルピノ(声:麻生美代子
メアリ・アン:ボニー・ヴァン・ダイク
ローランド・パングボーン:ジョン・デナー
レコード会社プロデューサー、ニック・ソールカント:ソレル・ブーク
葬儀屋グリンデル:ヴィトー・スコッティ
ティナ:ジャニット・バルドウィン
ミシンのおばちゃん:ルシール・メレディス

加筆:2021年9月8日

26話「自縛の紐」

An Exercise in Fatality / 1974
フィリップ・ブランズ健康クラブの経営者マイロ・ジャナスが加盟店のオーナーであるジーン・スタッフォード(フィリップ・ブランズ)氏を殺害。スタッフォードは憎まれっ子的なキャラだが、マイロを「お前、泥棒だな」と強烈に非難(笑)。日本語吹き替えは「バカボンのパパ」でお馴染みの雨森雅司(あめのもり まさし)さん。

悪人マイロに、コロンボ警部が激怒!

ロバート・コンラッドマイロ・ジャナス(ロバート・コンラッド)は不正な経営で私腹を肥やしていて大金を持ってスイスに高飛びする予定だったが、それをスタッフォードに見抜かれ、破滅が決定的になり殺してしまいます。かなりの悪人が迎えた結末ということですが、この作品では「激怒するコロンボ警部」を見ることもできます。マイロの声を担当したのは俳優:日下武史(くさかたけし)さん。
コリン・ウィルコックス激怒する直前の成り行きを何度も繰り返し見ましたが、必然性は感じませんでした。スタッフォード夫人のルース(コリン・ウィルコックス)に対する同情が引金となっていますが、その割には背景を描ききれていない気がします。コロンボ警部は15話「溶ける糸」でも激怒しますが、こちらは納得できました。

ほのぼの笑えるシーン

スーザン・ジャコビールイス・レーシーの元勤務先トライコン工業社の受付嬢(スーザン・ジャコビー)とのやりとりは笑えます。70年代のコンピュータはあんなに巨大だったのですね。これは「トータルデータ検索システム」だそうで…凄い。残念ながらこのシーンは短いバージョンではカットされたようです。

ルイス・レーシー

ダレル・ツワーリング事件のカギを握るルイス・レーシー氏(ダレル・ツワーリング)。トライコン工業社のコンピュータを駆使して探しただけに、印象的な役柄に仕上がっています。

大草原の小さな家

リン・ウィルコックスコリン・ウィルコックスは、大草原の小さな家の「ベイカー先生 休診」に、ベス・ノヴァック役で出演しています。自縛の紐から約3年後の作品です。ベスは妊娠中に夫を事故で亡くしたベスは高齢出産に臨む未亡人です。このお話には、若いローガン医師の役で、28話「祝砲の挽歌」のルーミス大尉(バー・デベニング)も出演しています。
ダレル・ツワーリングダレル・ツワーリングは、大草原の小さな家の「愛と祈り」に、メアリーの目の手術をする病院の経理担当「ベンソン」役で出演しています。インガルス家に高額な手術費用を請求する‥ちょっと融通の効かない人です。

エド・マクレディ

エド・マクレディトライコン工業社の警備員は「エド・マクレディ」で、その後の新シリーズで多数出演してる俳優さんです。ちょい役ばかりですがとても印象に残る素敵な俳優さんです。ちょっと見逃せませんよ〜ぜひチェックしてください。

少し納得しかねるシーンなど…

コロンボは病院で子どもとお母さんの会話を見た時に「自縛の紐」のトリックを暴きますが、「そうか、わかった!」的な描き方であまり好きではありません。もう少しさり気ない演出をしてくれたらな~って思いました。決め手の他に「着替えを知っているのは犯人である証拠」だと力説する場面は、かなり迫力あるシーンです。よく聞かないと意味が分かりませんが、それでも論理の筋立てや話し口調など、犯人を「落とす」パワーは並々ならぬものを感じました。

邦題「自縛の紐」考察

タイトル「自縛の紐」は、上手い邦題だと思いますが「決め手のまんま」。これも15話「溶ける糸」との共通点です。最初にこの作品を見た当時は小学生だったでしょうか、「自爆」だと思っていました。原題はAn Exercise in Fatalityで直訳は「死の中のエクササイズ」と出ました。他でも詳しく語りますが、コロンボシリーズの邦題には「△△の☆☆」というスタイルがたいへん多く、△△の部分にこのような普通に使われない名詞「自縛」を用いたことは、興味深いですね。

少し寂しげな表情が印象的な秘書ジェシカ

グレッチェン・コーベットマイロ・ジャナスの秘書で愛人のジェシカ・コンロイ(グレッチェン・コーベット)は20話「野望の果て」に出てくるヘイワード夫人の秘書のリンダ(ティシャ・スターリング)と雰囲気が似ていました。でもこのジェシカがマイロに「今日のあなたは元気がない」というシーン、割と元気だったと思ったが(笑)

怒りながらも、犯人を追い込んでゆく?

以前『美しいコロンボ劇にはなっていません。美しく感じないもっと大きな理由は「激怒するコロンボ警部」です。』と書きましたが、そうでもなかったです。もう一度見直すと『怒りながらも、犯人を追い込んでゆく』ように感じました。『スタッフォード夫人の緊急入院』で怒ったことも、不要なシチュエーションとまで言えませんね。また、冒頭からコロンボ警部は不機嫌な雰囲気で登場しているのも面白い(早朝に呼び出されてとのこと)です、このような登場シーンは多いですね。

清掃員のマーフィ

ジュード・フェアズ健康クラブの清掃員:マーフィ(ジュード・フェアズ)が素敵です。コロンボの捜査に迷惑そうに応対するが徐々に協力的に転じ、茶色の靴底の推理では「たいしたもんだわ」と感心していました。このジュード・フェアズは20話「野望の果て」コロンボ警部が運転中に検問される際に登場する若い方の警官の俳優と同一人物です。

現場検証のリッカー巡査

レイモンド・オキーフ健康クラブでの現場検証で中心的な役目を担っているのはリッカー巡査(俳優:レイモンド・オキーフ)。グリーン系のチェックのブレザーがよく似合ってました。

秘密組織が毒を盛った?

ビクター・イゼイ スタッフォードの死因について、秘密組織が毒を盛った‥なんてジョークを飛ばす検死官は、ビクター・イゼイ。実はこの人、36話「魔術師の幻想」の鍵屋のオヤジさんと同一人物です。若い人はせっかちだとか説教する人です。

病院の待合室でとばっちり

ミッキー・ゴールデン15話「溶ける糸」以来、珍しく激怒したコロンボ警部。病院の待合室で居合わせた人たちは、とばっちりでえらい迷惑を被りました。そしてク警部は我慢していた葉巻を所望、隣の男性にマッチをもらいます。この男性は俳優:ミッキー・ゴールデンで、この回を始め、合計11回も刑事コロンボに出演しているエキストラ俳優です。

口笛で、THIS OLD MAN♪

また、コロンボ警部が海岸を歩くシーンでは、ピーターフォークの「THIS OLD MAN」自身の鼻歌が吹き替え無しで披露されています。
「THIS OLD MAN」について

マリブビーチ
マイロ・ジャナスはLA北西部のマリブビーチに住んでいて、なんとご近所に「指輪の爪あと」の探偵のブリマー邸もあります。ジェシカがビキニで登場したり、マイロが海岸でトレーニングしたりで、とても印象に残ります。
マリブ周辺(マイロ・ジャナス邸)

マイロ・ジャナス健康クラブ
それに対しマイロ・ジャナス健康クラブはLA中心よりやや北側の「チャット・ワース(チャッツ・ワース)」にあります。
パサデナ地区
さらに、マイロがアリバイ工作に利用した「パーカーの店」はLA東部のパサデナ地区にあり、マイロの自宅から反対方向に位置します。この距離感はいかにもマイロがアリバイを主張したくなるほど遠いです。
パサデナ周辺(パーカーの店)*カーターは誤りです。

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事件解決の決め手(2020年9月加筆)

この一連の会話が重要だと思うのです。
マイロ:「電話でスタッフォードは、もうトレーニングシャツに着替えたから、30分ばかり(トレーニング)やってから、帰宅する」と確かに言ったんだ。
コロンボ:「そりゃ無茶ですな、そんなはずないです。」

その後の実演で「運動靴は第三者(犯人と断定)が履かせた」と実証しました。マイロもそれを認めています。
そして、その後の会話‥

マイロ:「靴を履かせたのが僕だっていう、証拠は何一つ上がっていないじゃないか!」
コロンボ:「アンタしかいないんだ。自分で認めてるでしょ?」

ここまでは、良い。
私は‥次の決め台詞が混乱の原因となっていると確信します。

コロンボ:「スタッフォードさんを第三者が最後に見たのは7時半で、その時は背広だった。翌朝死体が発見された時は、運動着を着ていた。その間、誰も彼を見ていない。ところがアンタは、前の晩午後9時に、いいかね、アンタ1人だけがあの人が着替えたのを知ってたんだ。あの時間アリバイのあるはずのアンタが、何故そのことを知っているんです?」「完全なアリバイを作ろうとしたんだが、そのアリバイが命取りでしたね。」

この際、反則かもしれませんが、ぼろんこがこの台詞を自分なりに書き直してみましょう。

マイロ:「靴を履かせたのが僕だっていう、証拠は何一つ上がっていないじゃないか!」
コロンボ:「アンタなんです。自分で認めてるでしょ?」
コロンボ:「犯人に履かされた運動靴、運動着も犯人が着せたんですよねぇ、よござんすね?マイロさん。それでは、9時過ぎに『運動着に着替えた』と電話してきたのは、一体誰でしょう?着替えたことを知っているのは、犯人だけ、そりゃあアンタですよ。」

ぼろんこ:「ニセ電話のスタッフォードの会話」と「自縛の運動靴の実証実験」。この2つだけで、マイロを犯人だと決定づけられたはずです。考えてみてください‥自分で着替えていないということは、気絶か、眠らされていたか、死んでいたか、どれかでしょう?それを、元気に自分で着替えました‥と電話してきた人が犯人なのです。

解決編がスッキリしなかった状況

しつこいコロンボに対しマイロが苛立ち、スタッフォード夫人が病院に担ぎ込まれ、コロンボも激怒(マイロの図太さに切れた)。このヒートした流れのまま、マイロの事務所で解決編をむかえます。この流れは劇的なのですが、結果的に混乱を招いています。(マイロが病院と、翌朝の事務所の服装が同じことも良くないです)
そして頭に血が上ったコロンボが、決定打ではない「力説」をするので、混乱したのです。

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刑事コロンボと魔法瓶

スタッフォードの殺害現場「マイロ・ジャナスの健康クラブ」で、コロンボ警部が持参した魔法瓶は新しいアイテムで「濃い緑で四角模様」に変わっていました!これは24話「白鳥の歌」で木っ端微塵になったのが原因か?
→刑事コロンボと魔法瓶

監督:バーナード・L・コワルスキー
脚本:ピーター・S・フィッシャー
原案:ラリー・コーエン
音楽:ディック・デ・ベネディクティス

マイロ・ジャナス:ロバート・コンラッド(声:日下武史)
ジェシカ・コンロイ:グレッチェン・コルベルト
ジーン・スタッフォード:フィリップ・ブランズ(声:雨森雅司)
ルース・スタッフォード:コリン・ウィルコックス
アル・マーフィ:ジュード・フェアズ
ルイス・レーシー:ダレル・ツワーリング
受付嬢:スーザン・ジャコビー
警備員:エド・マクレディ

*作品のエンディングに関して:賛否の激しい解釈については記載を削除しましたが、2020年のBS一挙再放送で議論が再燃したため、加筆しました。
 
加筆:2021年9月11日

40話「殺しの序曲」

The Bye-Bye Sky High IQ Murder Case / 1977

刑事コロンボの中では、第6シーズンに属する後期的作品。背景は世界でトップレベルのIQを持つ人が集まる「シグマクラブ」で起こる殺人事件。クラブのメンバーである会計事務所の経営者オリバー・ブラントが友人で共同経営者、しかもシグマクラブのメンバーでもあるバーティを殺害。動機は、オリバーの横領を知ったバーティが、世間に公表すると脅したためです。

動機は十分。バーティはかねてより友人オリバーの言動に対し、強い不快感を抱いていて、その腹いせに彼の身辺を探ったため、不正が発覚します。常日頃から周囲にバカにされている人は、たとえそれに悪意が薄かったとしても、いつか許せなくなるのもなのでしょう。

トリックは緻密だが、天才集団を感じさせない

この作品の特長は他の作品と比較し「殺害のトリックが異常に緻密」であること。それが大きな要素となりすぎて、「世界でトップレベルのIQを持つ人が集まるクラブ」の存在感は逆に薄くなっている点が惜しいです。一部の登場人物を除いて、あまり頭の良い人の集団と思わせてくれません。

また原題の「The Bye-Bye Sky High I.Q. Murder Case」は「空高いIQの殺人事件」のようなイメージですが、邦題ではむしろ音楽にスポットを当てたようですね、残念でした。

トリックに凝りすぎて、現実味がないとも感じます。傘の中で破裂した爆竹の音が果たして銃声に聞こえるだろうか?音楽のボリュームを絞り、犯行後にプレーヤーのカバーを閉めておけば、もっと怪しまれなかったはず。犯人が頭脳明晰のわりには短気で、容疑をかけられる素性を持っているなど。また、これは微妙な判断ですが、解決シーンで「赤いペンが落ちるほんの一瞬前に辞書が傾き始める気がする」点も‥。ただ、そのようなことを差し引いても、楽しめる作品であることは確かです。

天才オリバー・ブラントは可愛い

セオドア・バイケル犯人の天才オリバー・ブラント「セオドア・バイケル(ビケル)」も、まさかコロンボ警部のような「計り知れない程の頭脳の持ち主」が担当刑事として自分の前に現れるとは予測もしていなかったことでしょう。異常とも思えるほど緻密な殺害トリックを仕掛けるシーンで「満面の笑み」を浮かべ作業するオリバーの顔が印象的に描かれています。犯罪工作の王者「パトリック・マクグーハン」も顔負けです。

大草原の小さな家

セオドア・バイケルセオドア・バイケルは、大草原の小さな家の「自由よ永遠に」で、ロシアからの移民ユーリー役で出演しています。刑事コロンボより約1年くらい前の作品です。

奥さんからは「オリバーちゃん」呼ばわり

サマンサ・エッガーオリバー・ブラントは、頭が良い割には「子供のような性格」な人ですね。公園で拳銃をゴミカゴに捨てるシーンで、コロンボに気付かれる不安が消えた直後に、嬉しそうな顔に一変して傘の説明をし出す場面など、興味深いです。彼の性格は妻のビビアン(サマンサ・エッガー)との会話「オリバーちゃん呼ばわり」でも伺え知れます。

脇役ソレル・ブークが良い

ソレル・ブーク犯人オリバー・ブラント役のセオドアバイケルも良いのですが、被害者のバーティ・ヘイスティング役のソレル・ブークも深く印象に残りました。撃たれて倒れるシーンが可愛い(不謹慎ですが)です。このソレル・ブークは24話「白鳥の歌」で、アレンジャー(編曲者)のニック・ソウルカント役で出演しています。

ウエイトレスのお姉さんが怖い

ジェイミー・リー・カーティスレストランのウエイトレスの女優は「ジェイミー・リー・カーティス」で、有名な俳優の「トニー・カーティス」と刑事コロンボ32話「忘れられたスター」のジャネット・リーを両親に持ちます。ちょい役でも流石に存在感のある演技です。睨みつける顔がめちゃ怖いですよね。

女優ジェイミー・リー・カーティス

彼女はこの後、女優としての才能を開花させます。まず翌年の映画「ハロウィン」シリーズ(主演:ドナルド・プレザンス)で評判を博します。数々のキャリアを経て1994年には、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画「トゥルーライズ」でゴールデングローブ賞を受賞しています。

ハワード・マクギリン

ハワード・マクギリン出世願望の強い若手会計士のジョージ・カンパネラを演じたのはハワード・マクギリン。目鼻立ちがはっきりした二枚目で、とても印象に残りました。やはりコロンボにはパンチの効いた脇役さんがいますよね。オリバーさんにとても気に入られています。

こっちは浮かばれないアルビン

ピーター・ランパートジョージ・カンパネラのライバル、アルビン・メッツラーは俳優:ピーター・ランパート。バーティの部下だっただけに、オリバーからは忌み嫌われ、この事務所での出世はおろか、業界で生きていくことさえ困難な状況に陥っています。可哀想すぎる。

天才少女キャロライン

キャロル・ジョーンズキャロラインを演じるのはキャロル・ジョーンズ。この天才少女と、2話「死者の身代金」に登場する娘マーガレットのイメージがダブるという方もいます。比べてみてください。よく見るとあまり似ていません。

支部長のダンジガーさん

ジェイスン・ダンジガーシグマクラブ支部長のジェイスン・ダンジガーさん(バジル・ホフマン)は、あの手この手で殺人事件の推理をしますが、ことごとく空振り。この人のキャラクターが…天才集団のイメージを落としているような(笑)‥いやいや、それでも良い役柄でした!

シグマクラブ会員のワグナー

ジョージ・スパーダコスプログラム委員長のバーティに注文をつけるシグマクラブ会員のワグナー役はジョージ・スパーダコス。彼は36話「魔術師の幻想」で舞台となったマジックショーのお店で働く「サッカリー」と同一人物です。さすが俳優さんですね、別人みたいです。

アイゼンバックさん

ドリー・トムソンシグマクラブの美人会員アイゼンバックさんは女優ドリー・トムソン。コンタクトレンズを飲みそうになる直前、オリバーとバーティをきょろきょろ見ていて芸が細かいです。どうでもいいシーンだけど(笑)

チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」

この作品、邦題「殺しの序曲」で、作品中に登場するクラシック音楽はロシアの作曲家チャイコフスキーによる幻想序曲「ロメオとジュリエット」。私の持っている音源はシャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団によるもので、20分33秒という長い演奏時間の14分12秒に、オリバー・ブラントが再生位置を設定した「第二主題による美しいメロディ」を向かえます。おそらくオリバーは特にお気に入りだったのでしょう。当時のステレオでこの位置から自動再生するには「一度手動で記憶」させる必要があると思われ、ここでも彼の無邪気な性格が伺えます。

人間コロンボを感じられる会話で、自分を見つめ直す

シグマ協会で向かえるラストシーンの一場面で、天才オリバーの苦悩や、コロンボ警部の人間哲学に触れることができます。オリバーは神童と呼ばれ苦しんだ幼少期を語ります。私は神童と呼ばれた経験はありませんが、子供の頃から「わざと頭が悪く見られるように振る舞っていました」。その方が周囲と楽しく過ごせるからです。一方コロンボは、自分は決して秀才とは言えない素材だが、粘り強くしつこく頑張ればきっとモノになる。と答えています。今の私はこの心境です。全力を尽くさず人生を終えることなんてあり得ないですね。コロンボにとって、天職とも言える刑事。その姿に自分の生きる指針を見つけ出すことができました。

「殺しの序曲」は意外と深い作品かも

先述のオリバーとコロンボの会話。それ以外にも、「いじめっ子、いじめられっ子」「天才と凡才」「気持ちの通じない夫婦」「出世を競う二人の秘書」など、殺人事件の周囲で見られる人間関係が面白く描かれています。
なかでもオリバーとバーティの関係は特に興味深いです。バーティのことが好きなオリバーは行き過ぎた愛情表現から逆にバーティから嫌われ、それが横領を暴露される危険を増大させます。本当に頭が良ければ「相手から嫌われない工夫」をもって世を渡れるはずなのですが、最も短絡的な解決方法「殺人」を実行するのも皮肉に感じます。

ラファイエット・パーク
ラファイエット・パークは、例のオリバーが拳銃を捨てるシーンでもあり、公園内にはウエイトレスに睨まれるドーナツのカフェもあります。会計事務所の所在地もこの近辺でしょう。

監督:サム・ワナメイカー
脚本:ロバート・M・ヤング

オリバー・ブラント:セオドア・バイケル(ビケル)
ビビアン・ブラント:サマンサ・エッガー
バーティ・ヘイスティング:ソレル・ブーク
ジェイスン・ダンジガー:バジル・ホフマン
ワグナー:ジョージ・スパーダコス
アイゼンバック:ドリー・トムソン
ジョージ・カンパネラ:ハワード・マクギリン
キャロライン:キャロル・ジョーンズ
バーク刑事:トッド・マーティン

加筆:2021年10月23日 

41話「死者のメッセージ」

Try and Catch Me / 1977
チャールズ・フランク人気女流ミステリー作家の「アビゲイル・ミッチェル」が「ヨットの事故で亡くなった姪」の夫エドモンド(チャールズ・フランク)を殺害。今回は金銭的な利害ではなく、姪のが死んだ責任はエドモンドにあると推理したアビゲイルが、その復讐を企んだもの。

エドモンドはフィリスを殺したか?

被害者のエドモンドは、それほど悪人には描かれていません。彼がフィリスを殺した証拠もありません。しかしエドモンドがアビーさんの部屋で、妻フィリスの写真を手にとって「薄笑い」をするシーンがあります。この表情は気にかかりますね。

この作品がベスト!と推すファンも多い。

ファンが選ぶベスト作品としては、やはり19話「別れのワイン」が最も多くの票を集めるのですが、この41話「死者のメッセージ」が一番好きだというコアなファンも多いのです。それくらい人気の高い作品。

ゲストスターのルース・ゴードンが素敵!

ルース・ゴードンこの作品も過去に見たときの印象がとても強かったです。まずゲストスターのアビゲイル・ミッチェル役:「ルース・ゴードン」が、素晴らしかったです。小柄な女性ですが、その小柄さと独特の仕草があいまってとても可愛らしく描かれていたと思います。
アビゲイル・ミッチェルはミステリーの女王「アガサ・クリスティ」がそのモデルになっているという説があります。
コロンボ警部が講演会のスピーチでも語っていますが「時には殺人犯を尊敬し、好意を抱くこともある」とは、まさにこの話のアビゲイル・ミッチェルを指しているのではと思われる程、お互いに敬意を表しながらストーリーは進みます。どこか19話「別れのワイン」に共通する雰囲気を持っている作品だと思いました。飛行機での旅行や、窒息死などの類似点もあります。

マリエット・ハートレイも魅力的

マリエット・ハートレイ22話「第三の終章」にも出演のマリエット・ハートレイが演じた秘書のベロニカもとても良かったと思います。ゲストスターの犯行を見抜いて恐喝する脇役はたくさんいますが、「殺されなかった」ことも、この作品を美しく感じさせる要因となっています。この点も「別れのワイン」に通じますね。

秘書のベロニカは「聡い娘」

冒頭シーンでアビゲイルは秘書のベロニカを「聡(さと)い娘(こ)」だと評しています。聡いとは、感覚に優れ、聡明だという意味。ベロニカはエドモンドが金庫で死んだ時、すでにアビーさんの計画だと気づいていました。ベロニカはこの秘密をアビーさんの「遺産(財産)」と引き換えにするつもりだった。それを旅行中に提案しようと考えていた。(ぼろんこの妄想です)

大草原の小さな家「父さんの秘密」

マリエット・ハートレイ大草原の小さな家のシーズン2・19話「父さんの秘密」(1976年)。魅力的な未亡人「エリザベス・サーモンド」役でマリエット・ハートレイを見ることができます。本作の1年ほど前だと思われ、ほぼ同年齢。美しく優しい女性として描かれています。2020年の4K再放送でこれを見られたことは、とても嬉しいことです。

計画殺人モノとしての醍醐味

シリーズ中最も人気の高い「別れのワイン」は計画殺人ではありません。その点、この作品ならではの楽しめる点も多いのです。冒頭のベロニカとの会話のシーンでは、エドモンドが金庫から大声を出しても外に聞こえないテスト。そして、ストップウォッチを覗き見する時の表情も見逃せません。

弁護士のマーチンは鋭い

G・D・スプラッドリンまた、遺書にサインした直後に「不審な死をとげた」エドモンドですが、抜群のタイミングで起きたこの事件に対し、弁護士のマーチン(G・D・スプラッドリン)は「最初からアビゲイルが怪しい」と睨んでいたと思われます。旅立つ直前(犯行直後)に、金庫の前に立っている彼女と遭遇していますし…。船で口走った意味深な言葉はダメ押し的でしょう。

エドモンドの車のキー

ベロニカが「エドモンドの車のキー」の入手後、しばらくはアビゲイルの様子を伺っているのも、上手いな〜と思います。そして自ら恐喝に打って出ました。予期せぬ出来事「エドモンドの車のキー」の処理について、アビゲイルは2回キーを捨てるチャンスがありました。最初は犯行直後、2回目は警部の犬の散歩で出会った埠頭。推理小説の巨匠でも、生身の人間の行動においては、冷血な判断ができなかったのでしょう。キーは捨ててしまった方が良かったのです。

コロンボ警部の刑事哲学を感じました。

事件解決のエピソードはここでは語りませんが、ラストシーンで「特別扱いしてもらうわけではないが、この年だし、害のない人間だし…」と、見逃して欲しい…とすがるような態度を示すアビゲイルでした。ここでコロンボ警部が「先生も私も立派なプロですから」と諭した場面は、深く心に残るものです。コロンボにしてみれば、その動機から考えても同情したい気持ちは大きいのだが、「プロとして見逃すことはできない」ということでしょう。それはまた「殺人を扱う作家の完全殺人計画」が失敗に終わったことを認めた今、責任から逃避しないことを彼女に求めたのだと思われます。

ナイチンゲールはサヨナキドリ。

犯行の準備をするシーンで「何か聞こえる?ナイチンゲール?」のくだりがありますが、ナイチンゲールはサヨナキドリで鳴き声が美しい小鳥。「墓場鳥」とも呼ばれるそうで、コロンボ警部と初対面の日「警部がピアノでThis Old Man」を弾いた後、バーク刑事がドアを開けたシーンなどで庭から聞こえてくる鳥の鳴き声が、そのナイチンゲールなのでしょうか。

アビゲイル・ミッチェル邸。

ネットで調べたら「アビゲイル・ミッチェル邸」らしき場所の地図が見つかった。おぉ、ベロニカから恐喝をほのめかされた庭らしき形状がわかります。本当だろうか…。個人宅かもしれないので、いたずら行為等は厳禁です。

コロンボマップ
コロンボマップ

バーク刑事B

ジェローム・グアルディノバーク刑事Bは「ジェローム・グアルディノ」。この41話を皮切りに、43話「秒読みの殺人」や、47話「狂ったシナリオ」と多用されています。

32話「忘れられたスター」で射撃テストの身代わりになる俳優です。この人の他にもトッド・マーティンの演じる「バーク刑事A」が存在します!

「死者のメッセージ」は、音楽も素敵なんです。

音楽は、パトリック・ウィリアムズが担当しています。この他でも合計9作品に関わっているそうです。刑事コロンボ第7シーズンは音楽が素敵です。この「死者のメッセージは特に音楽が素敵」もその一つです。

「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」

YouTube「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」をパソコン演奏で再現しています。この作品が持つ「上品さ」はそのBGMの音楽性も大きく影響していると感じます。「アビゲイル・ミッチェルのテーマ」とは、私が名付けた呼び名です。音楽もお好きな方は、こちらもご覧ください。(*ご注意:YouTubeへのリンクは音が出ます!)

監督:ジェームズ・フローリー
脚本:ジーン・トンプソン、ポール・タッカホー
音楽:パトリック・ウィリアムズ

アビゲイル・ミッチェル:ルース・ゴードン
秘書ベロニカ:マリエット・ハートレイ
エドモンド:チャールズ・フランク
マーチン弁護士:G・D・スプラッドリン

加筆:2021年9月10日

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