- 「ぼろんこの名作選」に選ばれています。
- 「愛犬ドッグ」の出演作品。
チェスのチャンピオンである「エメット・クレイトン」だが、かつてのチャンピオン「トムリン・デューディック」氏が復帰し、自分に挑戦して来たことに恐怖し、夢にうなされる有様。対決前夜にレストランで二人きりで勝負するが、あえなく敗北したクレイトンはデューデックの殺害を決意します。密会対決での敗北に、二人の実力差を思い知ったためです。
最高級の犯人役:ローレンス・ハーヴェイ
しかし、それを上回るコロンボ警部の「着眼点」には恐れ入ります。「便せんでなくメモ用紙」「入れ歯なのに歯ブラシ」など、被害者をよく知らなければ気がつかない点を見逃しません。さらに「ボールペンのインク」への着眼は流石だと言えます。
卑怯な勝負師
冒頭の夢のシーンでもわかるように、クレイトンは自分の今の地位「チェスのチャンピオン」からの陥落を非常に恐れ、半ばノイローゼ気味になっています。自分は将棋が好きで名人戦など良くテレビで観戦するのですが、勝負ごとには必ず勝者と敗者ができるわけで、負けた時の潔さも含めた品格を問われる分野でもあると思います。クレイトンはそれを逸脱していました。今回の挑戦者トムリン・デューディック氏は、好敵手とて堂々と闘った結果に破れたとしても十分納得できた相手であったはずです。
頭が良く、自信過剰な犯人との対決劇
ストーリー展開の中で、しつこいコロンボ警部と頭脳明晰な犯人とのやりとりも、刑事コロンボシリーズ中で最高評価に近い醍醐味を与えてくれました。それにしてもクレイトン氏はもちろん相当な頭脳の持ち主ではありますが、棋士としてはかなり「短気で怒りっぽい」性格ですね。将棋などのテレビ中継を見る限り、戦いの後はどちらが勝者・敗者であるか見分けられないこともあるほど、棋士はあまり本当の感情を出さないものですが、これは日本人特有なのでしょうか。
逆・筆記用具忘れ!
普段筆記用具を忘れて人から借りる癖があるコロンボですが、今回は何と、記憶力抜群のクレイトンがボールペンを忘れ、それをコロンボが本人に届けます。しかも…こっそり「試し書き」をしてから返すところが流石。
→コロンボはよく「筆記用具を忘れる」件
名台詞「縦から見ても、横から見ても」
この話で興味深い展開となっている最大の要因は「殺そうと思ったが失敗した」点につきるかと思います。なぜ失敗したか?はラストシーンに集約されます。解決編では、決定的な物的証拠を見せるには至りませんが「縦から見ても、横から見ても、耳の聴こえない人物が犯人である」という、コロンボの警部の名台詞で結ばせたことで、この作品の品格を決定的に高めてくれていると感心します。
元チェス王座のトムリン・デューディック
俳優ジャック・クリューシェンはカナダ人
デューディック氏一行はチェコ人?
元婚約者の名前が不可解
同行する医師
ダグラス刑事
フランス料理店のオーナー
塩とコショウで始まったテーブルクロス・チェス
獣医ドクター・ベンソンが可愛い
赤いヘルメットが似合う男
デューディックのホテルの記者
エキストラ俳優ゲーリー・ライト
エキストラ俳優ボブ・ホークス
病院の女性看護師
これがハーヴェイの遺作となった
ローレンス・ハーヴェイは胃癌が悪化していて、刑事コロンボの撮影中もかなり体調が悪く、食事も喉を通らない様子でした。そして1973年11月25日に亡くなりました(享年45歳)。奇しくも日本では、その夜にNHKで「断たれた音」が放送されたそうです。調べてみると彼はリトアニア出身ということで、むしろこっちの方が東側の人なのかもしれません。
彼には「ドミノ・ハーヴェイ」という実娘がおり、2005年の映画「ドミノ」で実名の主人公(演:キーラ・ナイトレイ)として描かれています。ストーリーも幼くして俳優の父が急死したあらすじ。しかしドミノ・ハーヴェイは、この映画完成の直前に35歳の若さでこの世を去っています。なんとも薄命な父娘‥。
第2~第3シーズンの不思議なピアノ曲
YouTube「不思議なピアノ曲」刑事コロンボの第2~第3シーズン「黒のエチュード」「偶像のレクイエム」「絶たれた音」「毒のある花」などで多用された「不思議な雰囲気を持ったピアノ曲」を再現しています。音楽もお好きな方は、こちらもご覧ください。(*ご注意:YouTubeへのリンクは音が出ます!)
デューディックが運び込まれた病院
バレー・プレスビティリアン病院(GoogleMaps)
病棟のエレベーターが同じ!
15話「溶ける糸」と、16話「断たれた音」の病棟のエレベーターは同じでした。廊下の天井の照明の配列が似ていますが、色が違って見えます。内装の配色も、溶ける糸は地味で断たれた音はかなり派手なので、同じ病院かどうかは、定かではありません。。
15
16
15
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監督:エドワード・M・エイブラムス
脚本:ジャクソン・ギリス
音楽:ディック・デ・ベネディクティス
エメット・クレイトン:ローレンス・ハーヴェイ(声:小笠原良知)
トムリン・デューディック:ジャック・クリューシェン(声:松村彦次郎)
ベロスキー:ロイド・ボックナー(声:宮田光)
リンダ・ロビンソン:ハイジ・ブリュール
獣医ドクター・ベンソン:マイケル・フォックス(声:今西正男)
アントン医師:マティアス・レイツ
フランス料理店のオーナー:オスカー・ベレギ・ジュニア
粉砕機の作業員:ジョン・フィネガン
ダグラス刑事:ポール・ジェンキンス(声:若本規夫)
記者:マニュエル・デピナ
記者:ミッキー・ゴールデン
看護師:アビゲール・シェルトン
警察官:ゲーリー・ライト
刑事:レイ・バラッド
ホテルのイベント会場のウエーター:ボブ・ホークス
加筆:2024年8月29日
ホテルで勝負した時、負けたクレイトンに「気にせぬ事」を2回言って慰めるデューイックさん、いいですねー
あとクレイトン
コ「アイスクリームでも舐めてこの世の憂さ
を忘れるってのはどうです?」
ク「そんなので忘れられるなんて、あなたは
幸せな人だ」
コ「実はあなたを引っ張り出してチェスの話
聞いて強くなりたいって魂胆なんです」
ク「初心者の指導には通信教育が1番ですよ」
辛辣すぎて草
残暑お見舞い申し上げます。
今年はあまりにも暑いので、例年の夏以上に頭は沸きながらも回転が鈍ってきています。
そんな状況下だからこそ、ひとつ気合を入れて大喜利にチャレンジしてみます!
「刑事コロンボの犯人とかけて 将棋と解く」
その心は、
「どちらも最後に“詰み”が待っているでしょう」
座布団・・・無くなっちゃった!
この話が大好きでDVDを何回もレンタルしたのですか前話の傑作「溶ける糸」との類似性と対比を感じましたし書籍・ネット問わず多くの人からも指摘されてます。
知的な男性が犯人で彼を嫌う美女と彼女と親密な安西先生似の被害者の老人という構図は非常に似てるし、
メインターゲットが死ぬ前からコロンボと対峙したりリスク覚悟で偽装工作をして追求を躱すプロットも似てる。
その一方で犯人の精神性の強さは見事に正反対でありそれがそれぞれの決め手の発見に繋がってます。
また犯人を脅迫してメインターゲットを守った溶ける糸と違い本作では第二の犯行でみすみす死なせてしまった事や、
シリーズお得意の罠による鮮やかな決着と論理的な推理による犯人の立証という対比がされてます。
またぼろんこさんのお好きなBGMの部分に目を向けると他の話でほぼ流れない曲がメインテーマの溶ける糸と比較して、
本作では第2シーズンで使用されたBGMを満遍なく使っていることが分かります。
それが独特のスリリングさのある「溶ける糸」と正統派的な「絶たれた音」の雰囲気の対比を生んでいると感じます。
改めて、この回の皆さんのコメントを一番古い順から読んで、将棋界の羽生時代から藤井時代への移ろいがよくわかり、時の容赦ない無常さに身につまされ、感慨に浸ってしまいました。
しかし、そこに、当事者の「殺意」は絶対に生まれないですよね。
どんな勝負事でも、よきライバルは、その競技を盛り上げる、かけがえのない存在だからです。
将棋界では藤井聡太8冠がついに実現し、本作での加害者や、特に被害者の年齢が高過ぎるという感を益々強くしました。
今、リメイクを作るなら、被害者役には絶対にもっと若い俳優が選ばれるでしょう。
オープニングの悪夢に出てくる巨大チェス盤
「安西先生」と言いたくなる人の好さそうなカーネルサンダース風のチェス王
元婚約者が親のコネを使って私怨を晴らすために引っ張ってきたという下品さが無ければなあと
すみません、ハーヴェイさんがエスカルゴを食べられなかった点に関しては、私もフラメンコダンサーさんが過去に触れられていましたね。
いいですよ。コメントが重なることは気にされないでください。
ハーヴェイは見事にクレイトン役を演じきったと思います。
本作はあらゆる点で異色で面白かったです。
被害者が生き残ってしまう点。犯人クレイトンの心境たるや・・・と思いました。
被害者が奥深く描かれている点。デューディックさんすごく良い方だったので、観ていて辛くなりました。
まだ事件が起きていないのにコロンボが登場する点。
後からあのシーンに意味があったのか!と気づき(コロンボのもとに愛犬ドッグの容体のことで電話がかかってきてクレイトンがドキッとするシーン)
クレイトンの聡明さは「殺しの序曲」のクラブの方達より勝っているように感じる程でした。
ローレンス・ハーヴェイさんの迫真の演技も見ものでしたが、遺作となってしまったのは本当に残念です。ウィキペディアによると、作中エスカルゴを食べるような流れが二度もあったのにクレイトンがそれを口にすることがなかったのは、ハーヴェイさんの病気がかなり悪く、食べることができなかったからだそうです。本当に命がけの演技だったんだなと思いました。
私は将棋も囲碁にも相当のめり込んだ時期があり、それに比べればチェスは経験が浅いものの、この3つのゲームを比較すると、将棋とチェスの負けた時の悔しさは、囲碁に比べると相当にキツイものがあります。囲碁は陣取りゲームなので、何目負けたからといっても、「自分も何目は獲得した」という自己肯定感を保つことが出来ますし、終局後お互い何目得たか数える時間に頭を冷やせるのですが、例えば将棋の場合、何十枚相手の駒を取っても、自玉が詰まされたら負けで、その読み負け、読み抜けで詰みになって自分の敗北を認め「負けました」と言わなければならない時の、内心の屈辱と自己否定感は、理屈を超えて非常に強烈で、負けて盤をひっくり返したくなるのは、囲碁ではなくて、間違いなく将棋のほうです(藤井先生も子供のころ負けて悔しくて随分泣いたことが多かったそうですね)。
ですから、初心者の方に趣味としておススメしたいのは、絶対に囲碁です。私が好きなのは、将棋になったのですが・・・(笑)。
チェスも将棋同様で、
Chess is a kind of mental alcohol…unless a man has supreme self-control. It is better that he should not learn to play chess. I have never allowed my children to learn it, for I have seen too much of its evil results.
「チェスは一種の精神的なアルコールだ・・・人に最高の自制心がない限りは。チェスを習わないほうがいい。私は自分の子供たちにチェスを習わせたことがない。悪い結果をあまりにも多く見てきたからだ」(Joseph Henry Blackburne)
であるとか、
If chess is a science, it’s a most inexact one. If chess is an art, it’s too exacting to be seen as one. If chess is a sport, it’s too esoteric. If chess is a game, it’s too demanding to be “just” a game. If chess is a mistress, she’s a demanding one. If chess is a passion, it’s a rewarding one. If chess is life, it’s a sad one.
「チェスが科学であるならば、それは最も不正確な科学だ。チェスを芸術として見るにはあまりに厳密すぎる。チェスがスポーツであるなら、難解すぎる。チェスがゲームであるなら「単なるゲーム」というには厳しすぎる。チェスが「女のご主人様」であるなら、彼女は要求の多い「女のご主人様」だ。チェスが情熱であるなら、それは価値ある情熱だ。チェスが人生であるなら、それは悲しい人生だ」(発言者不明)
という言葉があったりします。
クレイトン氏の対局相手への殺意は、もしも囲碁だったら起きにくかっただろうなあというのが、下手ながらも3種類のゲームに、それなりの時間を犠牲にしてきた経験者としての実感です。
原題 The Most Dangerous Match について
ウリヤノフさんがすでに書かれているように「最も危険な試合」です。チェスの名人同士の試合、犯人とコロンボのしのぎを削るような果し合い。
ギャビン・ライアルの小説 “The Most Dangerous Game”(邦題 もっとも危険なゲーム) のタイトルからヒントを得たと思います。というのは本作の前に作られたコロンボの「アリバイのダイヤル」は原題は “The Most Crucial Game”(このゲームは試合と獲物の意味を兼ねている)。 二つも似たようなタイトルがあると相当ライアルを意識していたように思います。
こんばんは。録画してあったのをいまごろ見ました。じつは初めて見たときも強烈な印象を残した作品で、シロウトに負けるシーンとか、もちろんラストシーンとかかなり鮮明に覚えているくらいでした。そして、わかっていても面白い、というのがこのドラマに限りませんが、名作だと思わせられました。いやぁ、堪能。
個人的には、題名失念しましたが、裏焼きの写真をわざと見せられて、自ら犯行時に使ったカメラを手に取っちゃうアレに匹敵する爽快感ですね。
ひとつだけ思ったのは、最後に激昂したクレイトンがイヤホンを外すこと。外す必然性はないような気はしますが、外さないとあの謎解きは実現しないわけですから、まぁ、あれはドラマ的演出ですかね(^_^;)
あと、犯人役のローレンス・ハーヴェイの娘さんをモデルにしたという『ドミノ』、今回こちらで初めて知りましたが、監督がトニー・スコットなんですね。関係ないとは思うけど、彼もその後自殺しちゃうわけですから、なんか因果ですかねぇ……。
あと、ふと思ったんですが、対戦相手のデューデックさんが本当に裏表のないいい人に見えたので、死なせたくなかったなぁ。
で、犯人がクレイトンだといち早く察したコロンボが、デューデックが生きてると知ってなんらかの手段で殺しにくると予測し、病室に持ち込んだ薬もチェックさせてすんでのところで事なきを得る、なんていうのはいかがでしょう。そして、彼にボロを出させるために、一応死んでしまったことに対外発表はするのです(^◇^;)
名前の通り、重箱の隅つつきで申し訳ありません。
ゲストスターのハーヴェイの出身は、同じバルト三国のリトアニアかと思います。
この作品そのものに対しましては、大変楽しめました。
いかにもものぐさそうな愛犬ドッグ(診察台では目だけで演技)、
病魔と闘いながらのハーヴェイ本人と重なる犯人の必死さ、
チェスも人生も達人の風格、愛すべき元王者。
見どころ盛りだくさんでした。
ボックスのカドさん>
失礼しました!リトアニアに修正済みです。
チェスを打つレストランへ行く途中の道は、以前指揮者が壊れていないクルマをアリバイ作りで置いていった整備工場の通り(とガラージュ)に思えるのですがいかがでしょう。単に似たような辻でしょうか。
検証します。
道幅が違いますね〜。
黒のエチュードの修理工場の前の道は細く、
断たれた音の道路は、かなり広いです。
検証していただきありがとうございます。ありふれた風景なのですね。お手数おかけして恐縮です。今後ともよろしくお願いいたします。
冒頭のクレイトンの悪夢。極めてエキセントリックで、普通の精神状態でないことをうかがわせます。それにダメ押しするかのような事前の完敗。そして彼の、耳が聞こえないというコンプレックスが過剰に、勝負に対するプライドと執着を生み出していることを視聴者にうかがわせる狙いの演出だったのではないか。
とどめに聴覚が決め手になってしまう演出の「痛々しさ」は悲惨、インパクトは抜群ですが、それをドラマとして称賛していいものか。実は昔からこのエピソードの再放映が少ないのは番組編成者側にその点について配慮があったのではないか、と引っかかっているのです。
元チェスチャンピオンが生きていると知った犯人は薬をすり替えます。どうも飲み薬ではなく注射薬のようです。どうやって手に入れたのかな? インシュリンなどが薬局で売っているとしても医師の処方箋が必要では? アメリカでは簡単に注射薬が手に入るのかな?
それに今回はそもそも動機が不可解です。勝負事でライバルを殺した事件など実際にあるんでしょうか? フィギュアスケートで怪我させた事件はありましたが。渡辺王将が藤井君を盤外で襲うなど・・・・・・とても考えられない。
>勝負事でライバルを殺した事件など実際にあるんでしょうか?
ご指摘は、まったく同感です。
そもそもクレイトンは、デューディックが第一線を退いたから世界チャンピョンになれたのだとの悪評を見返したかったわけで、デューディックとチェスの直接対局で勝ってチャンピョンの座を防衛することしか、悪評を覆すリベンジの方法は無かったはずです。デューディックを殺害してしまったら、そのチャンスを永久に失います。
百歩譲って、私がクレイトンの立場で同様にメンタル的に追い込まれたら、デューディックを殺すのではなく、例えば成分が長く体内に残存しにくい睡眠薬のような、浅い睡魔が訪れる飲み物をデューディックに飲ませ、対局中にデューディックの実力を存分に発揮させない作戦を考えると思います。
棋士が悪魔に魂を売る心理とは、相手を殺害することでは絶対にないですよね。
囲碁の世界で圧倒的に強かったのが呉清源で、打ち込み10番碁で日本人棋士を悉く退けている。当時の高川格本因坊にも11連勝。まさに無敵の強さだった。 囲碁の世界では本因坊道策、本因坊秀策以来の天才と言われています。
しかし、ライバル木谷実とは一緒に温泉に泊まり込み「新布石法」を開発するなど終生にわたる親友だった。呉は少年時代に来日し日中戦争という大変な時代に日本人棋士に勝ち続けたのですから面白くない日本人もいたでしょう。
だが、木谷も藤沢も呉を畏敬こそすれ「亡き者にしよう」などとは決して思わなかったと思います。勝負師はライバルあってこそ自分も成長するのではないでしょうか?
升田幸三は大山康晴のことどう思っていたのかお教え下さい。
升田と大山は一般的なライバル関係ではなく、同じ木見金治郎九段門下で、升田の3年後に5歳年下の大山が入門してきたそうで、2人は兄弟子と弟弟子の間柄でした。
兄弟子の升田が大山に稽古をつけ、立て続けに何番も負かしたあげく、「大山、田舎へ帰れ」と言い放った話は有名です。
見返すには強くなるしかなく、兄弟子への感謝と敵愾心を抱きながら修業に励んだ大山はいつしか升田と大勝負を争うようになっていきました。升田に仲人を務めてもらい、大山と125局も対戦した加藤一二三は、
「攻めの升田、受けの大山と2人の棋風は対照的でした。升田先生は芸術家肌で、新戦法を次々と開発しました。一方、大山先生はリアリストで、辛抱強く堅実でした」と言っているそうです。
将棋盤を挟んで熾烈な戦いを繰り広げた2人ですが、兄弟弟子という距離感も微妙で、当時の将棋界の様子を伝える河口俊彦七段の著作などには、両者の仲は決して良くなかったと記されています。
しかし、加藤一二三はきっぱりと否定しているそうです。
「2人がお互いの悪口を言っているのを聞いたことは一度たりともありません。そもそも将棋は相手がいないと成立しないですし、戦った後には『感想戦』という検討をします。真理を追究した間柄は、本質的に仲が悪くなりません」
升田が73歳で死去した時のことについて、『升田幸三物語』(東公平著)にこんな記述があるそうです。
「通夜の場に、まっさきに駆けつけた棋士は大山康晴だった。『升田さんと私のつき合いは、奥さんより長いんですからね』と言ったそうだ」
(以上、週刊ポスト2021年4月30日号のネット記事から主に抜粋、再構成しました)
加藤一二三の、「真理を追究した間柄は、本質的に仲が悪くなりません」という発言が、升田、大山に限らず、棋士の本質をよく言い表しているように思います。
コロンボファンには、囲碁将棋がお好きな方々も多いでしょうね。私もその中の一人です。先日「聖の青春」を見ました。良かったです。羽生さん役の東出俳優が「負けた時は、死にたいほど悔しい」と言っていたのが、とても印象的。
ぼろんこさま。
「聖の青春」は、羽生さんへの恋の映画だったような気がします。
私は新参者のコロンボファンなので色々謎が多いのでどなたか教えて頂けませんか?
チェスって対局時計ってどうなってるんですか?
デューデックさん来てないのに、一瞬映った対局時計は、なんだか二人とも時間がバラバラにずれてたきがするのですが。。
>デューデックさん来てないのに、一瞬映った対局時計は、なんだか二人とも時間がバラバラにずれてたきがするのですが。。
他にお答えされる方がいらっしゃらないようですので、再度投稿します。
チェスクロックの時間設定にドラマ制作側がどれほど気を配ったかは不明ですが、あの場面、チャンピョンの座にあるクレイトンが黒番の後手で、先手で挑戦者デューデックの遅刻を待っています。チェスの国際大会ではゲーム開始時刻に一定時間遅刻すると負けになります。デューデック先手番ですでに対局開始時間が過ぎているので、少なくともデューデックの持ち時間はカウントされているはずです。
一般的なチェスの大会ルールでは、
• ほとんどの競技会では、ゲーム開始時刻に一定時間遅刻すると負けになる。負けになるまでの猶予時間はゼロであることもある。
• 相手の時間が切れたら、切れていない方のプレイヤーが「時間切れです。」または「フラッグ!」と指摘する。これを行わない場合は、時間切れとは認められずゲームは続行される。
なので、遅刻した側が圧倒的に不利になります。
余談ですが、「藤井聡太五冠挑戦の裏で“A級陥落”危機の羽生善治 今年度の勝率は3割台」(「週刊新潮」2022年1月20日号 掲載ネット記事)などという見出しを読むと心が痛みます。羽生さんは51歳でデューデックとほぼ同年齢、村山さんも生きていれば今年53歳になるので、年齢から来る衰えに苦しんだと思います。
時計の件は、まずかったですね。
YC-30さんのコメントで気付いたのですが、
チェスは先手が白なんですね!
今更の気づきで、申し訳ありません!
荷造りの工作をする為にドアの鍵に細工をしていたが部屋がたまたま清掃中だから出来たというのは偶然に頼り過ぎでは?
「断たれた音」も小学校時代に観て印象深いエピソードです。レストランのテーブルクロスをチェス盤に見立て、塩や胡椒の瓶を動かして対決する二人のチェスプレイヤー。元チャンピオンの予想を超える実力を目の当たりにして、焦燥に駆られる犯人に感情移入してしまい、何とも胸苦しくなったことをよく覚えています。死んだと思った被害者が実は生きていて、第二の犯行に及ぶシーンもハラハラドキドキしました。コロンボが多くの疑問点を投げかけ、犯人をじりじりと追い詰めていく過程もスリリング。犯人は、耳の不自由な人物でしか有り得ないというラストの決め手の鮮やかさにも、小学生の私は唸らされました。
人気投票ではあまり評価されていないようですが、円熟期の快作の一本だと思っています。
レティシアさん、1票追加しておきます!
ぼろんこさん、初めまして。
こちらのブログ、以前からちょくちょく拝見させていただいてます。
細かな情報も載せて下さってて大変参考になり、楽しませていただいてます。
被害者のデューディック氏の声を当てているのは、松村彦次郎さん。
なんだか見覚えのある名前だなあと思ったら、「ロンドンの傘」に出ていた執事の声と同じ方でした。
名前を見るまで全然気づきませんでしたが、もう一度よく聞き直してみるとなるほど、あの声でした。
役によってだいぶ声色を変えてるんですねえ。感心しちゃいました。
コロンボの内容にあまり関係ない話で失礼しました。
デューディック氏=執事タナー
そうでしたか!
犯人のクレイトンはなんとも存在感がありますね。気迫が怖い。。。
ただ1点、入れ歯には普通のハブラシは「絶対に」使わないという事はありませんね
義歯用ブラシは義歯に使うには使いやすいですが、ハブラシでできなくはありませんし
入れ歯の谷になっている部分をやりやすいだけです
入れ歯には総入れ歯と部分入れ歯があって、口の中に歯が1本でも残っていたらハブラシは必要で
義歯用と2種類使わない人も多いです
「新春お好み対局」になる前に(笑)、旅先でBDにて鑑賞しました。
私は将棋やチェスのマニアなので(お金がかからない趣味)、まず、「断たれた音」が制作された1973年当時の現実世界でのチェス界の時代背景から振り返ります。
1948年~1972年までの第二次大戦後、チェス世界チャンピオンの座は、ミハイル・ボトヴィニク、ワシリー・スミスロフ、ミハイル・タリ、チグラン・ペトロシアン、ボリス・スパスキーといった、ソ連勢が席巻しており、かつての世界チャンピョン、デューディックは、そうしたソ連の棋士たちをモデルにしているものと思われます。そうした中、現実世界では、1972年にボビー・フィッシャーが29歳でアメリカ合衆国の歴史上、初となる公式世界チャンピオンになるのですが、ソ連が第二次世界大戦以降、チェスのチャンピオンのタイトルを独占しつづけていたので、欧米側から見てこれは歴史的な勝利となり、「アメリカの英雄」として扱われました。しかし、彼は相当な奇人・変人としても有名だったようです。今回の犯人クレイトンは、ボビー・フィッシャーをモデルにしていそうです。
さて、今回「断たれた音」の話に戻りますが、元世界チャンピョンで、今も世界最高の実力を維持している棋士としては、デューディックはあまりにも歳を取り過ぎでしょう(ジャック・クリューシェンは収録当時50歳くらい)。
将棋に譬えるなら、棋士の全盛期は20~30代くらいがピークで、近年、木村一基プロが46歳3か月での初タイトル(王位)を取ったのは異例中の異例とされています。
かつて大山康晴 十五世名人は59歳で王将位を獲得し、タイトル獲得の最年長記録となっていますが、デューディックに当時の大山のような一種近付き難い凄みは感じられず、それこそ、今ではすっかり気の抜けたサイダーのようなおじさん「ひふみん」みたいです。
本作収録直後に45歳で病死したクレイトン役、ローレンス・ハーヴェイは、相手の才能にコンプレックスを抱く孤高の棋士といった孤独感が滲み出ていて、雰囲気抜群で最高の演技だと絶賛したいです。
だからこそ、対戦予定だったデューディックを、台頭著しい若手の天才棋士か、同年代のライバル実力者という設定にして欲しかったです。それなら『聖の青春』みたいなリアリティーが相当増したはずで、少々惜しかったです。
最後に、翻訳は間違ってはいないのでしょうが、将棋ファンとしては、「試合」ではなく「対局」、「打つ」ではなく「指す」と訳して欲しいものです。囲碁は「打つ」、将棋は「指す」が基本で、将棋で「打つ」という言葉を使うのは持ち駒を打つ時のみで、チェスは将棋とは違って、取った「持ち駒」を再度盤上には打てません。
クレイトン先生がアマチュア相手に十面指し?の指導対局中に、コロンボが馬鹿デカい声で無神経にクレイトンに向かって職務質問していましたが、私はあの場面にイラっときました。
あれは、いくらドラマの演出上だからといって、マナー違反もいいところ。
チェスに対する、何のリスペクトも感じられない残念なシーンでした。
もしも犯人がプロゴルファーだとして、アマチュアとの交流試合で、アイアンショットやパッティングの最中にデカい声で職務質問できますかねえ? ゴルフがお上手なピーター・フォークさん。
ところで、将棋の村山聖九段、享年29歳。私も好きだったので惜しい棋士でした。確かに夭逝したローレンス・ハーヴェイに重なります。
村山の残した言葉。
「僕が勝つということは相手を殺すということだ、目には見えないかもしれないがどこかで確実に殺している。人を殺さなければ生きていけないのがプロの世界である。自分はそのことに時々耐えられなくなる、人を傷つけながら勝ち抜いていくことにいったい何の意味があるんだろう。」大崎善生 著『聖の青春』より抜粋
よく知りませんが、こういうのもキリスト教の教えでは「原罪」にあたるのでしょうか?
とりあえず今夜、除夜の鐘でも聴くとします。
照る民 様
詰まるところ、『刑事コロンボ』を観る醍醐味とは、
「罪を憎んで人を憎まず」だと思っています。
>「罪を憎んで人を憎まず」
同感です。
昨夜番組表をチェックして気付いたのですが、今週「断たれた音」再放送の翌日の1月9日(日)に、14:00からBSプレミアムで映画『聖の青春』やるんですね(NHK、狙ったかな?)。
映画版は観たことがなかったので、録画して観てみます。
村山聖を松山ケンイチが演じるのは良さそうですが、羽生善治を東出昌大が演じるというのが、ちょっとどうなんでしょうか?(笑)
ところで、クレイトン先生、指導対局でアマチュア相手に「フールズメイト」(2手ずつ動かして最短の4手で詰むこと)で負けているのを昨日再確認しましたが、コロンボに対局中あんなにガーガー五月蠅く攻めたてられたら、やっぱりそりゃチェスどころではないでしょうし、それでコロンボに鬼の首でも取ったかのように「ほらね、あんただってミスするだろう」とか言われてもねえ(笑)。
「フールズメイト」で負けるっていうのは、絶対に「ミス」ではなくて「故意」ですよね(笑)。
年齢についてのご意見は、確かに頷けました。両者がともに10歳くらい若いとリアリティが出るのでしょうか。まぁそうは言っても、登場人物がある程度落ち着いた年齢だからこそ、刑事コロンボ的なテイストが醸せる‥ことも重要ですもんね。
>登場人物がある程度落ち着いた年齢だからこそ、刑事コロンボ的なテイストが醸せる
ぼろんこ様のおっしゃる通りです。
ただし、初手から4手で詰む「フールズメイト」の局面の件は目から鱗でした。
つまり、対戦相手のアマチュアは、クレイトン先生がミスでは無く、わざと負けたとわかるわけです。ところがコロンボにはわかっていない。
つまり、この場面の読み対決だけは、クレイトンやアマチュアの対戦相手や周囲のチェスファンが、コロンボに勝っていたということ。
その機微を理解できているか否かで、この場面はまったく異なる風景に見えるということです。ぼろんこ様のように将棋に詳しい方は、将棋で考えればわかりやすいです。
Wikipedia「フールズ・メイト」の頁より抜粋
チェスにおけるフールズ・メイト(Fool’s mate)は、最初の状態から最短の手数で詰みにいたる手順である。”Two-Move Checkmate”とも呼ばれる。
(中略)フールズ・メイトは、白が非常に誤った(「愚かな」と言い換えることができる)指し方をしなければ発生しないためこの名が付けられている。とはいえ、初心者レベルの対局でもこの形の詰みに至ることは少ない。
(中略)将棋においては、初形から6手で詰みにいたる手順が知られている。この手順はルール上詰んでいるが、先手には(無駄な)抵抗の余地がある。
・▲7六歩△3四歩▲6八玉△8八角成▲5八金右△9五角
・以下先手の無駄な抵抗(2通り)
・ (▲8六歩△同角)
・(▲7七桂△同角成)
以下は、初形から7手で後手玉を詰ますパターンの例であるが、他にも複数ある。
・▲7六歩△7二金▲3三角成△4二金▲同馬△6一玉▲5二金
・▲2六歩△4二玉▲2五歩△3二玉▲2四歩△4二飛▲2三歩成
ちなみに、私は「両者がともに10歳くらい若いとリアリティが出る」とは一言も申しておりません。ローレンス・ハーヴェイの極めて演技を高く評価しておりますので。
ローレンス・ハーヴェイ(45歳)=羽生善治(51歳)とすれば、若手であれば藤井聡太君みたいな相手を抹殺したくなるんじゃないかなあと考えただけです(無論、羽生先生がそんなことを考えるはずがありませんが)。
ジャック・クリューシェンのデューディック役での性格設定が、俳優の実年齢より老け過ぎなのではないでしょうか?
要は「二歩」のような偶発的なミスではないということを示し、自分のチャンピョンとしての威厳を保つとともに、その場を早く切り上げたかっただけだということを、チェスファンに知らせたかったのでしょう。
デューディック像についての私の見方は、ぼろんこ様ともYC-30様とも違っていて、まだ東西冷戦の時代に、当時のアメリカ人は、東側陣営の実力者を、ヒーローのようにカッコよくは描きたくなかったのだと思ます。
私はチェスのルールは全然知りませんが、ぼろんこ様が以前コメントされたように、
「ラスト前のシーンで、クレイトンは素人との対局でうっかり負けて、人々に失態をさらします。・・・」ではないということですね!! これは驚きです。コロンボに限らず、チェスを知らない人は全員解りません。
いやはや、刑事コロンボというシリーズ、どこに思わぬギミックが仕掛けられているか、わかったものじゃないですね。知れば知るほど深い作品です。
クレイトンとアマチュアとの指導対局のシーンは、結局、クレイトンがデューディックを殺したのも、チェスにおけるフールズメイト、つまり非常に誤った(「愚かな」と言い換えることができる)指し方、ということへの伏線だったわけですね。なるほどです。
YC-30さま
>デューディックに当時の大山のような一種近付き難い凄みは感じられず、それこそ、今ではすっかり気の抜けたサイダーのようなおじさん「ひふみん」みたいです。
⇒まったく!(笑)
>本作収録直後に45歳で病死したクレイトン役、ローレンス・ハーヴェイは、相手の才能にコンプレックスを抱く孤高の棋士といった孤独感が滲み出ていて、雰囲気抜群で最高の演技だと絶賛したいです。だからこそ、対戦予定だったデューディックを、台頭著しい若手の天才棋士か、同年代のライバル実力者という設定にして欲しかったです。
⇒映画「アマデウス」のサリエリとモーツァルトを連想しました。サリエリに相当するのが、ローレンス・ハーヴェイでしょうか。ぴったりですね。
「その類い稀なる音楽の才能は大衆から称賛され、天真爛漫かつ下品で礼儀知らずな人間性は他の作曲家から軽蔑を受ける。しかし、ただ一人サリエリだけは、「モーツァルトの才能が神の寵愛を受ける唯一最高のものであること」を理解してしまい、自分はモーツァルトの真価が分かる才能しかない凡庸な人間だと思い知らされる。そしてモーツァルトへの激しい嫉妬に苛まされるサリエリの苦悩が、大きな悲劇を生んでいく。」(Wikipediaより)
まさこ 様
じつは、私も「アマデウス」のことをずっと連想していたのですが、「またモーツァルトネタで牽強付会かよ」と言われそうなので、「断たれた音」の一連のコメントではあえてモーツァルトという言葉を禁句にしておりました。しかし、本音では全く同感で、とても嬉しいです!
ところで、昨年末に「刑事コロンボ」を数本鑑賞していたところ、22話「第三の終章」で、コロンボ現場登場のシーンが次のような会話で始まり、思わずニヤリとしてしまいました。いずれ、ぜひまた確認してみてください。
コロンボ:「失礼、この二晩ほど酷い寝不足でさあ、5時間しか寝てない。夕べ、ベティ・デイビスを夜中の2時にカミさんがテレビで観たいと言ってさ、仕方がないから観たよ。(中略)あれだねえ、ありゃ大した女優さんだなあ、ベティ・デイビス・・・」
今回「断たれた音」では、「アマデウス」でのモーツァルトとサリエリの関係と同時に、「イヴの総て」でのマーゴ・チャニング(ベティ・デイビス)とイヴ・ハリントン(アン・バクスター)との関係も、「食うか食われるか」というプロの生存競争と神の理不尽さという観点から、また思い出してしまいました(笑)。
デューディックのほっこりしたキャラクターに対して、ローレンス・ハーヴェイの悲壮感が空回りしているような気がしてきました。やっぱりアマデウス的なストーリーにした方が良かったと思います。
一回観て分かったような気がしていても、こちらのサイトで様々な方からの違う視点のコメントを読むと、まだまだ知らないことばかり、本当に勉強になります。
>デューディックのほっこりしたキャラクターに対して、ローレンス・ハーヴェイの悲壮感が空回りしている
デューディック役のジャック・クリューシェンは、個人的にはミスキャストだと思っています。天才には、奇人ぶりとともに、もっとカミソリのような鋭い切れ味が欲しいです。
例えば、「溶ける糸」という回が無かったとして、デューディック役がレナード・ニモイだったらと想像すると、人情話にはなりませんが、もの凄い説得力を放ちそうです。
去年の大晦日に、私はこのようなコメントを旅先から投稿していたのか! 一年経つのは速いなあ。
あれから、将棋界も自分もすっかり変わったものです。たったの一年で・・・。
現在、私が最も期待しているのは、年明けから開催される、王将戦七番勝負です。藤井聡太五冠に、何と52歳!になる羽生善治九段が挑戦しますので、これは最近に無い超楽しみな夢の対決です。長年のファンとして、羽生さんには、ぜひとも頑張って欲しいです。
ぼろんこ様と、このブログの投稿者様・読者様、今年もありがとうございました。
どうぞ良いお年を!!
Internet Movie Database で本作品の詳細を確認しましたが、これが日本で初めて放送された日(1973.11.25)にクレイトン役のローレンス・ハーヴィー氏は亡くなっていたのですね。
この役を演じていた時は病魔と闘っていたなんて、プロ根性を感じます。
solidpotatosaladさん>
確かにそうでした!1973年11月25日。調べたら他にもわかったことがあるので、加筆します。
人気作品ランキングの「二つの顔」からリンクで飛ぶと、このページに来てしまいました。
本当ですね!修正しました。
はじめまして
DVDを購入し、こちらの投稿を拝見しながら楽しんでいます。
さて、この作品で、病院で借りたポケベルで呼び出されるシーンがありました。
ほかの回で、最新の電話機の機能を使ったものもありましたね。
そういう、最新機器を取り入れているシーンも興味深いです。
リンダ・ロビンソン役の女優さんはドイツの方なんですね。デューディックと同国出身という設定の割には、普通にアメリカのアクセントで話していたような…。デューディックの国にルーツを持つアメリカ人でかなり完全なバイリンガルという設定とか?そうするとロビンソンはイングランド系の名字なので、また辻褄が合わなくなるのですが。外国語での演技でしかもアメリカ人の訛りでというところがすごいです。
ユーロビジョンというヨーロッパの音楽コンテストにドイツ代表で出ていたそうです。多才な方のようで本当にびっくりしました。
BSで見て、あとでこのサイトを覗くのを楽しみにしています。
犯人役の俳優さん、これが遺作になってしまったんですね。かなり病気が悪かったみたいです。
はじめまして。
刑事コロンボはもともと好きでしたが、このサイトの存在を知り、さらにBSプレミアムでも再放送していることも重なって、大変ハマっております。
以前に観た時に、デューディック氏が亡くなったあとに、たしか埋葬されるシーンがあって、そこでコロンボがお墓に向かって犯人逮捕を誓う場面があったような気がしますが、記憶違いでしょうか(そもそも氏は外国人だからロスに埋葬される筈は無い?)。あるいは別の回にこのようなシーンがありますでしょうか?
ご存じでしたら教えて頂ければ幸いです。
みやこさん、はじめまして。コメントありがございます。
それはたぶん‥40話「殺しの序曲」だと思います。
ぼろんこ様
早速のご回答をありがとうございます。
そうですか、40話でしたか。やはり記憶違いでしたね。
モヤモヤしていた気持ちがすっきりしました。
BSプレミアムの放送を楽しみに待ちたいと思います(だいぶ先ですが)。
昨夜のBS再放送で分かりました。これは第42話「美食の報酬」でのシーンでした。記憶していたのと少し感じは違っていましたが。
改めて観ると、コロンボが独白するのは珍しいですね。私は、背景が暗転して「・・・・・古畑任三郎でした。」のシーンを連想してしまいました。
そうでした!美食の報酬でした。
『あ,,あの,これで詰んだと思いますが・・・?』
密かな名シーンかな…と。
そうなんです!この俳優の名前が知りたい。
速攻Resありがとうございます。
何気ないシーンが好きなミナミと申します。
「断たれた音」ではない場面ですが,好きな場面・・・
『おい,お前どうしたんだよ,あれをさ・・』
『盗られたんじゃない?・・』
この辺,どうでしょう?
このエピソードもあまり再放送されないですね。久しぶりに見ました。レストランのチェスのシーンははっきりと覚えています。今回気が付いたのですが、ホテルの部屋ででコロンボがクレイトンに最初に合うシーンでコロンボはクレイトンのことをすごい目つきで見つめていますね。まさにこのブログのタイトルバックの目つき、あのアリバイのダイヤルのラストシーンの目つきと同じです。この時に既にクレイトンに目を付けたのかな?リアルタイムで見たときは気が付きませんでした。実を言うとこのエピソードはあまり好きではありませんでした。犯人が始終不機嫌そうで神経質な顔つきをしていることと最終的な決め手が耳の不自由な人が犯人だ、というところが何となく気の毒な感じがして好きになれなかったためです。
たしかに、あの目つきですね!
あの場面というのは情報が詰まっていて
・デューディックが逃げるわけがないと関係者が主張
・そこに対戦相手のクレイトンが登場
・クレイトンに敵対意識を示す女性
・デューディックの母国語の手紙を読んでもらう*
・クレイトンだけが「逃げたことに同情」
*での表情ですね、クレイトンが怪しい‥ってのもありますが、
母国語の手紙の内容に耳を傾けている、
そしてクレイトンの態度を観察している感じかな。
耳が聞こえないことが犯人の条件。これはエラリークイーンのドルリーレーン最後の事件(x、y、zの悲劇に続く完結篇)のアイデアを拝借していますね。死者のメッセージがチェスタトンの狂った形であるように。
外国人のデューディックさんと犯人のクレイトンの元妻は同じ国の人の設定ですが、二人で話す場面で英語をしゃべっています。吹き替えでなく原語版で見ました。日本のドラマでも時々見かける矛盾です。細かい所が気になる悪いクセですかね。
デューディックさんは、東側(当時)のお国の方でしょうが、
リンダ・ロビンソン(クレイトンの元婚約者)は、
名前から推測し英語圏の方のように感じます。
彼女はデューディックのお国からの同行者ではなく、
おそらく婚約を破棄したクレイトンへの復讐の意味で
デューディックの味方をしているということです。
クレイトンはデューディック氏に手紙(リンダさん宛て)を代筆してもらう時にデューディック氏と彼女は同国人なのでお国の言葉で書いてくださいと頼んだ様な気がします。わたしの勘違いなら問題ないですね。
本当ですね!そう言ってます。恐れ入りました。
ぼろんこさんの最初の解釈で合っていると思います。
いま鑑賞しましたが、デューディック氏はリンダさんの母親と同郷で親しかったと言っていました(現音声)。
クレイトン氏が女と別れたいから手紙を書いてくれと相談した芝居は、リンダさん宛ではないと受け取れます。デューディック氏もそう解釈している描写です。
もっとも何度か観ないと、リンダさんのことかな、と受け取れかねないのでKazuさんのお気持ちも判りますが。
解釈は人それぞれですので、あまり議論はしたくないところです。しかし、私としては自分の解釈は変わらないです。英語で聞きましたがデーユディックさんに外国語で書いてもらい、それをコピーして彼女に送ると言ってます。前後関係からして彼女とはリンダさん以外は考えられません。よってリンダさん宛の手紙を代筆してもらったとの解釈です。私の英語のリスニングが正しいとの前提ですけどね。
このエピソードを観て思い出す作品の1つが、『スパイ大作戦』のシーズン2第17話の「悲しきチェックメイト」(原題:A Game of Chess)。このエピソードでもチェスの試合が出てくるが、IMFのチームは試合会場から離れた別室に運び込んだコンピュータを使い、対戦相手の名人に勝ってしまうという話で、その時に使っているのが、補聴器の形をした受信装置なのだ。コロンボより5年ほど前に放映された作品で、その時代(1960年代)にコンピュータ・チェスのネタを扱うという先進的なストーリーにワクワクしたものだ。
題名を翻訳すると「最も危険な遊戯」でしょうか? 松田優作だ(笑)
クレイトン逮捕後の展開を妄想すると、ちょっと怖くなります。
米ソ冷戦の緊張高まる中、米国人の現役王者が東欧の国民的英雄の伝説の王者を殺害。
これが公表されると、国際問題に発展し、ソ連も介入してくる。
そこでCIA部長のラリーさん登場。
事件をもみ消し、あくまで事故だった事に。
コロンボ、激オコ(笑)
matchですから「遊戯」よりも「試合」「対戦」「縁組」のほうが適切かと。
matchというのは「ふさわしい存在がぴったり出会う」ような意味で(AとBが見事にマッチしている、という日本語にもなっているように)、着火用の小木片のあれも、専用の摩擦材(大抵箱の側面)とこすり合わせないといけませんから、matchと呼ぶんですね。「バックトゥザフューチャー」の小説版で、ジョージの小説の題が「宇宙製マッチ(Match made in space)」に誤訳されたのは有名。
対戦競技をmatchと呼ぶのも、対等の選手ががっちり組んで競う、ということから来ています。マラソン大会みたいな集団参加の競技はそう呼ばない。「危険な試合」とは、まず第1の意味が、名誉どころか何もかもが賭けられたクレイトン対デューデックのチェスの試合、そして第2の意味が、クレイトン対コロンボの決死の攻防戦、という意味なんでしょうね。つまりコロンボは世界一のチェス名人にも見劣りしないツワモノ、というわけです。
どんなに賢いやつが犯人でも、そいつは殺しについては素人だ。でもこっちは殺しの捜査は年がら年中やってるプロだ、とは「殺人処方箋」でコロンボ自身が豪語していることです。つまり、コロンボが王座を防衛しているチャンピオンで、クレイトンは挑戦者、というわけでしょうか?
対等な者の闘いですか、すごく肯けます。
それにしてもコロンボの動きは敏捷ですね!ボクサーを連想してしまいました。
でも一番の武器は智力であって、チャンピオン級の犯罪者をも打ち負かしているんですから。
羨ましいです!
おじゃまします。
この作品、たしかにコロンボの言うとおり、事件なら『縦から見ても横から見ても耳の聞こえない人が犯人』なんでしょうが、事故と考えれば再稼働させなかったことは余計に(事故の)信憑性を高める訳で、、、
事故の可能性は消えていたのでしょうか???
クレイトン氏に恐れをなしたデューデック氏が逃亡を図った上の事故、という筋書きなら、歯ブラシの不自然さや書置きのインクがクレイトン氏のペンのもの、という点が説明できません。
ぼろんこさん こんにちは。
殺し方が、砕けて粉々にする って恐すぎ。
弔いの素人とのチェスシーンでは、てっきり レストランでの対決をコロンボがこっそり再現させたのかと で、投了したのがローレンスハーヴェイの方だった てのがバレる そんなオチだと記憶していた。
それ、面白いですね!
「棋風」というのがあって、あの場で対戦を再現すれば、多くの参加者が「負けたプレーヤーはクレイトンに違いない」ってね、なる気がします。
殺人の動機が弱いのと、薬の名前を覚えたからといって犯人が直ぐに別のものとすりかえ、それを医師がそのまま使うというのは若干無理がある設定ですが、コロンボの推理を楽しむという点では見どころ満載で実に楽しい作品でした。愛犬が犯人割り出しや獣医との絡みで影の主役を演じているのも面白いです。
これも再放映機会が少なくて割を食ってるエピソードの一つではないでしょうか。犯人の計画は思惑通りに事が進まず、思いがけない展開、というのは私が好きなパターンです。チェスの棋譜を巡る伏線の展開が実に緊迫感に満ちています。対照的にコロンボともうお馴染みのバディ(相棒)ドッグ(笑)とドクターの掛け合いが笑わせ弛緩させる。対照と言えば犯人のエキセントリックさと被害者の元チェスチャンピオンのデューデリックさんの天才ならではの?無邪気さの個性も実に際立っています。
そして、今この時、あらためて観ると想起させるのは将棋の元棋士「ひふみん」です(笑)。あの知る人ぞ知る、日本将棋界の個性を一人で体現してきたような勝負師「神武以来の天才、加藤一二三」が今や「ひふみん」(笑)となるとは想像もできなかった。
いざチェスの対戦となると、けっこう興奮して勝負にのめり込みヒートするデューディック氏。それに対し「格下感」を感じてしまうクレイトンは、弱気を全面に出しています。(演技かもしれないが)これも面白いですね。
1.犯人役のローレンスハーヴェイはこれが遺作との事ですが、これに出演した時、何歳だったのでしょうか?何歳で亡くなってしまったのですか?それとも俳優を辞めてしまったのですか?
2.被害者役の性格がとても良い人で、可哀想。
3.試合の前に国も違う二人がこっそり会って、試合を始める事とか、あり得るのでしょうか?
素人考えですみません。
小学生の時に見たこの「絶たれた音」はコロンボの中で印象に残っている作品です。特にレストランのテーブルクロスを盤面にして塩、胡椒でチェスをするシーンこれは逸品ですね。
さて、私も知らなかったのですがローレンス・ハーベイは1973年45歳で胃がんによって亡くなっています。南アフリカで第二次世界大戦に従軍し、戦後ロンドンで演技を学んでいます。撮影中も体調がすぐれなかったと記載があります。
存命していたら92歳、長生きしてほしかったですね。
ローレンスHはコロンボ撮影時は胃癌の末期で
レストランで食事のシーンでは、水も口に
来ない程だったそうです
この作品で、「ドッグ」が断捨離機への階段を上っていくのを追いかける
時のコロンボさんの動きはいつ見ても異常に俊敏です(笑)
コロンボさん、時折この俊敏さを垣間見せますよね。「ロンドンの傘」での
衛兵交代を見に車から飛び出すシーン、「闘牛士の栄光」でいきなり子牛
から追いかけられるシーン、どれも素早いですよ~
そうそう、ピーター氏は意外に運動神経いいんですよ。
パイルだったかな?崖から転がるシーンとか有名ですよね。
崖から転がるシーン>11話「悪の温室」ですね。三谷幸喜さんもこのシーンが大好きだそうです。
「縦から見ても横から見ても」はチェスの盤をイメージしたのでしょうね。英文では、「細かな証拠を積み上げると」というな台詞のようです。至るところで和訳の脚本が秀逸ですね。
そうですか、吹き替え版の凄さですね!
「縦から見ても横から見ても」の部分、原語はどうなっているか気になりましたので、Blu-rayとDVDで調べてみました。
《英語字幕》
コロンボ:「I’m sorry, Mr. Clayton, but a long with all the other trivial evidence that we’ve talked about the murderer in this case just had to be deaf man.」
〖直訳〗
コロンボ:「申し訳ないですがクレイトンさん、 他の細かな証拠から考えても、この事件の犯人は耳の聞こえない人物でなければならないのです」
『日本語吹替』
コロンボ:「お気の毒だが、縦から見ても横から見ても明らかなんだ。この事件の犯人は耳の聞こえない人物以外にないんです」
〔DVD日本語字幕〕
コロンボ:「残念ながらどう見ても犯人は――耳の聞こえない人物です」
額田 やえ子さん(著)『アテレコあれこれ―テレビ映画翻訳の世界 (中公文庫) 』にも、「タテから見ても横から見ても」と訳した話が出てきますから、彼女の吹き替え台本作成の仕事での、おそらく会心の作のひとつだったものと思われます。
1972年の世紀の日露チェスマッチの翌年に制作された作品。ローレンス・ハーヴェイの遺作となったとのことですが、彼の演技が実に印象的です。チェスの名手があれほど精神的に不安定というのはやや不可解ではありますが、良くも悪くも彼の演じたクレイトン像が本作の特徴となっています。決め手が弱いのは否定できませんが、細かい証拠の積み重ねで犯人を追い込むコロンボらしさの多い作品ではないでしょうか?個人的には、レストランでコロンボが病院に電話をかけると言って、実は獣医にかけて、愛犬が大丈夫なのを知ってほっとするのを、トムリンの病態が落ち着いたようにクレイトンに思わせて顔色をうかがうシーンが気に入りました。
「犬=トムリン」を勘違いさせるようなシーン、これ…意地悪だな〜って笑えますね。
古畑でも犯人である政治家秘書に同じ悪戯をしていますね。そのときは、犬ではなく今泉でしたが。
はじめまして。御サイト、楽しく拝見(再見のたびに、こちらでの豆知識を活かしております)しております。
「断たれた音」は実はいちばん好きな作品です。これを初めて見た折にチェスを始めました(^ー^)(腕前は未だにレーティング1200のへっぽこです(^o^ゞ)。
クレイトンは、チェスの名人にしては、短絡的ですが、記憶力は抜群ですね。決め手も独特で、デューデック氏のキャラクターもなかなか素敵です。被害者として気の毒でありますが…。
別の方も指摘しておられますが、Colombo警部が遊んでいるのはチェッカー(ドラフツ)ですね。チェスと同じ盤で遊べるので、繋がりが面白いです。これも演出の妙ですね。
私はチェスはしませんが、結末近くで素人の方に詰まされている盤面を見ると、信じられないような負け方をしているように感じました(笑)
はじめまして。いつも御サイト折に触れ楽しく拝見しております。
小生も、本作はとても好きな作品です。アメリカによくある「チェスの名人」
の負のステレオタイプ(短期で怒りっぽい・気分屋?)も、犯人のクレイトンには
よく出ていたと思います。
ひとつ。コロンボ警部が先生とプレイしていたのは、バックギャモンではなく、
「チェッカー」だと思います。どちらも欧米ではポピュラーなゲームですね。
失礼しました(^^;)
チェッカーですね!ご指摘ありがとうございます。
有志さん>紗矢さん>感謝いたします。
トラモさん、古畑任三郎との共通点を見つけるのは楽しいですよね!ぼくは「動く死体」(堺正章さんが犯人)と似ていると思いました。裏の通路でのクライマックス、古畑の「これがわからなかったんです」「犯人は〇〇以外にいないんです」のセリフなど被る部分が見られます。
クレイトンの「お悔やみを…」のところでコロンボが(おや?) と思う場面についてです。 私は陣内孝則が天才の数学者を殺し、発覚前に「いい人だった」と言って古畑任三郎が(おや?)と思う場面がうかびました。
みなさん、コメントありがとうございます。いろいろご意見があって、楽しく読んでおります。「rickyさん」の「この作品ほど、殺された人が気の毒なものはない」というご意見、面白いですね。ほんと同感です。
初めまして、宜しくお願いします。
最後の場面でなぜ耳の聞こえない人が犯人だといいきれるのか私には理解出来ませんでした、すべての状況証拠があやふやで自白無し中途半端な気がしました。
耳の聞こえない人物が犯人だったとしても、耳の聞こえないのは世の中でクレイトンだけではないので、証拠としては弱いと思います。有能な弁護士が付いていれば、その場で釈放です。
ぼろんこさん、こんばんわ。
三谷幸喜はコロンボがすごい好きで、古畑任三郎の中にもコロンボのネタがちりばめられてますが。
この作品内でも、被害者がまだ生きてて犯人がヒヤヒヤしてる中、ドッグの件でお医者さんとやりとりするくだりは、古畑任三郎の小堺一機の回を彷彿とさせるものがありますね!あらためて、コロンボの影響力を感じました。
作品を見終わって、思わず検索してしまったのですが(他の方の感想が見てみたくて)、この作品ほど、殺された人が気の毒なものはなかったです!! トムリンさんが、すっごくいい人だったので。 亡くなった時ショックでした、「いいおじいちゃんなのに…殺さないでー!」って思ってしまいました、犯人に対してすごく腹が立ちました(笑)、そういう意味で印象的な作品です。
犯人は確かに極悪人ですが、この2人のチェス・プレーヤー、キャラとしてはどちらも好きです。
本当にトムリン氏が良い人過ぎて
私はこの作品を観る際には、落ちて行くシーンは
早送りしてみます・・・
>2度目、コロンボと犯人とがコロンボカーに乗って行くのは、病院からなので、問題ないと思いますよ。
もちろん病院からでは遠いのでしょうが、
コロンボと犯人との会話をよく聞いてください。
ホテルの入り口から大通りを経由して、車でかなりの距離を走っている
感じを受けます。その距離を肥満で病み上がりのデューディック氏
が歩いて行ったのかな?。歩けないことはないけど。
テレビなので時間も空間もカットできますが、最初ホテルから小走りで
レストランへ行くときは、距離として短く感じたものですから。
>ホテルとレストランとの距離感がおかしい。
2度目、コロンボと犯人とがコロンボカーに乗って行くのは、病院からなので、問題ないと思いますよ。♡
知能犯に対し、細かな事実を積み上げて繋げていって真相を描き出す。
最後に追い込んで決定的な証拠を突きつけるという、まさにコロンボ流です。
ハッサン・サラーにも、その点を痛く褒められていましたね。
細かな事実を積み上げて繋げていくというタイプは見応えがあります。
しかし、最後の方で唐突に新証拠が出てきて事件解決したら、
ガッカリします。
ホテルとレストランとの距離感がおかしい。
レストランの場面は2度あります。
1度目は、犯人と被害者とがホテルから小走りに行った。
つまり、肥満で健康体とは言えない被害者であっても、ホテルから歩いて
楽に行ける距離であることが想定される。
2度目は、コロンボと犯人とがコロンボカーに乗って行く。
これは、大通りからホテルへ曲がる道を通り過ぎて、かなりの距離を車で
走って行っている。ホテルから大通りへ出る道とあわせて、そこから
更に車で相当走ったことになり、1度目の距離感とは大きく異なる。
ぼろんこさん、はじめまして。まだ大学生の若造ですが、ミステリー好きが高じてお気に入りのエピソードは3回以上観ているコロンボファンです。丁寧な解説や俳優さんたちの紹介など、情報量が多く非常に参考になる素敵なサイトですね。
初めてのコメントは個人的に思い入れのあるこの「断たれた音」にします。特別ファンから人気のエピソードというわけではなさそうですが、ぼろんこさんもお好きと知ってテンションが上がりました。
ぼくが気に入っている理由としては、まず手がかりの多さ。ニンニクの匂いから始まり、メモ用紙、歯ブラシ、携帯用のチェスセット、塩と胡椒、そしてクレイトンの記憶力の強さに目を付けた推理などなど。それらの手がかりから展開される対決の緊張感もすばらしいです。
あと、これを挙げる人は少ないと思いますが、犯人クレイトンのキャラクターにも強く惹かれます。抜群の知能を持っているにも関わらずチェスにしか自分の存在の意味を見出せない孤独さが魅力だと思います。一見すると傲慢そうですが、それもこの根拠のない劣等感の裏返しではないでしょうか。チェスに負けたくないくらいで人を殺すはずがないと言う人もいますが、むしろこの動機の異常さが犯人のエキセントリックさをより深めていると思います。エイドリアンにとってのワイン、ラムフォード大佐にとっての学校がそうであったようにクレイトンにとってはチェスが何よりも守りたいものだったのだと解釈しています。
そして何と言ってもデューディック氏の愛すべきキャラクター!彼はシリーズで最も素敵な被害者の一人でしょう。
最後の詰めが証拠として弱いという意味でミステリーとして完璧ではないかもしれませんが、ぼくにとってはそれを補ってあまりあるほどに重要なエピソードです。ぜひ、この作品に一票追加してください。長文失礼しました。
タップおばさん>食事のシーン:そうだったんですね!見るからに神経質そうで、病弱な感じも出ていて、それがまた役とマッチしていました。
ローレンス・ハーヴェイはこの作品に出演していた時点で既に余命いくばくもない身だった。
レストランでのシーンがあるにも関わらず食事をしていないのも、この時既に満足に食事ができる状態ではなかったから、なんだとか。
そんな状況であるが故か、クレイトンがプレッシャーに苛まれる仕草や表情は鬼気迫るものがありました。
二歩、この目で見ました。「あっ」て叫んじゃいました。
ぼろんこ様今晩は。今年度からNHK将棋講座のテキストを
定期講読する事にしました。昨日は橋本八段がNHK杯で二歩の反則負けをしました。
矢倉戦さん、コメントありがとうございます。私もNHK将棋トーナメントは、録画してでも見るようにしています(笑)
私はBSにもCSにも加入していません。但し、NHK将棋トーナメントは毎週欠かさず観ています。
今晩は!氷上のチェスと言われる、カーリングイギリス代表のミューアヘッド様は凄く美人です!
久し振りです。今晩は!「氷上のチェス」と言われている、カーリングイギリス代表のミューアヘッド様は凄く美人です。画像を探すときりがありません!
矢倉戦さん、コメントありがとうございます。羽生対大石戦は見逃しました…すみません~。羽生さんは大ファンで、僕は愛犬に「はーぶ」と名付けたのですよ。
刑事ぼろんこ様お返事ありがとうございます。私の母は最初に犯人が分かっている「刑事コロンボ」を、あまり見せてくれませんでした。さて、本題の将棋棋士の感情の表現ですが、私は棋士が感情を剥き出しにした表情を昨年度見ています。昨年度の「NHK杯将棋トーナメント」で、羽生名誉NHK杯選手権者(因みにこの称号はNHK杯を通算10回優勝しないと名乗れず、誰もが達成不可能な記録と言われていました。)が、3回戦のVS大石六段戦で、羽生棋士が終盤劣勢になりなんとか粘ろうと苦悶の表情を浮かべましたが、大石六段に敗退しました。刑事ぼろんこ様も毎週「NHK杯将棋トーナメント」を観戦して下さい。文書が長くなりましたが失礼します。
porta abertaさんコメントありがとうございます。「ローレンス・ハーヴェイの声の印象が全く違う」です!おぉ。実際の声の方が、クレイトン像を感じると!今度私も、字幕版で見てみたいです。
コロンボ好きが高じて、DVDを買って楽しんでいます。まずは吹き替えで観てそれから字幕で観ているのですが、吹き替えの印象とローレンス・ハーヴェイの声の印象が全く違ってびっくりしました。
吹き替えでは、傷つきやすく若者らしい、どこか弱弱し気とも思える男として演じているような気がしてなりませんでしたが(そして、それが何か物足りない気がしたわけですが)このハーヴェィ氏の知的で冷徹な声セリフ回しこそなるほどと思わせ、魅力的だと思いました。
吹き替えの声優さんの力量、解釈に大きく左右されるのですね。
とっしーーさん、コメントありがとうございます。私は将棋が好きですが、プロの棋士は対局の全手順を再現できるんですよ。凄い記憶力ですね。
今回の解決編は「状況証拠・自白させる」でしたね。確かに決定打はありませんが、多くの状況証拠を握られ、しつこくつきまとわれ、不利な戦局が続きます。
ラスト前のシーンで、クレイトンは素人との対局でうっかり負けて、人々に失態をさらします。そして、ゴミ処理機の停止に気づかなかった…ことを指摘されます。チェスの対局に例えますと…「投了やむなし(敗北宣言)」でしょうね~。
藤井聡太棋士は鉄道オタクでもあるらしく、時刻表を暗記しているらしいです。今回のクレイトンを見ていて、彼のことを思い出しました。
いや~面白かったですねぇ~~♪♪
確かにコロンボ史上抜群の犯人でしたね!^^
あの記憶力・・少し貰いたいです(笑)
それに相変わらずのコロンボの観察眼・・脱帽です♪しかし、コロンボのパターンも見えてきましたっ^^
アイスクリームで誘っておいて、チェスの技を盗もうとか、断られるのを計算しておいて、レストランへ誘導する(しかも対戦相手と一緒にいた場所)
それをクレイトンに見破られますが、車に乗る前にボールペンのインクはさすがですm(__)m
トムリン、なんか映画解説の水野晴郎さんに雰囲気が似ていたなぁ~~(´ー`*)
あの茶目っ気と、仰る通りの勝負師と人間のメリハリ・・人間らしくて好きなキャラですね☆
さて、コロンボ作品では犯人に対して、決定的な証拠ではなく「状況証拠・自白させる」がメインな気がするんですが、どうでしょう??
今回も耳が悪くて、安全装置に気づかなかっただけでは、決定的な証拠じゃないと思うのですが・・
消去法で、トムリンが死んで得する人、状況証拠、怪しい点 などが決め手になる感じかな^^
ササキさん書き込みありがとうございます。犯行を見破られなかったはず…。なのに、見破られた。という起点から考えると、違う見え方になります。それにしても頭の良い犯人…だからこそ、コロンボに追いつめられた…と言う点で、大好きな作品のひとつです~。
ゴロンボさん今日は
素敵なブログですね。全作品の解説と、主要登場人物の紹介、これだけでも大変な仕事量ですが、コロンボのセリフじゃないけど、とっても尊敬しちゃいます。勝手なこと書き散らすことになりますが、よろしくお願いします。さて、この作品偶然の好都合に寄りかかり過ぎと思います。被害者が即死でも、口が利ける程度の怪我でも作品はなりたちませんね。脚本作者にとって都合の良い程度の怪我だった訳です。こんなところをあまり突いてはいけないのですが、それでも気になります。脚本的にはあと一工夫必要と思います。